JP3295641B2 - 金属材料の射出装置 - Google Patents

金属材料の射出装置

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JP3295641B2 JP08048398A JP8048398A JP3295641B2 JP 3295641 B2 JP3295641 B2 JP 3295641B2 JP 08048398 A JP08048398 A JP 08048398A JP 8048398 A JP8048398 A JP 8048398A JP 3295641 B2 JP3295641 B2 JP 3295641B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属材料を溶融す
る押出シリンダ装置と、この押出シリンダ装置で溶融さ
れた溶融金属材料を金型に注入する注湯シリンダ装置と
からなる、金属材料の射出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属射出成形品の成形用の射出装置とし
て、図4に示されているような、プリプラ方式の射出装
置すなわち金属材料を溶融する押出シリンダ装置100
と、この押出シリンダ装置100で溶融された溶融金属
材料を金型に注入する注湯シリンダ装置110とからな
る射出装置が提案されている。押出シリンダ装置100
は、概略的には押出シリンダ101、この押出シリンダ
101内に回転駆動されるように設けられているスクリ
ュ102、このスクリュ102を回転駆動するモータ1
07、金属材料が貯えられているホッパ103等から構
成されている。また、注湯シリンダ装置110は、注湯
シリンダ111、この注湯シリンダ111内に軸方向に
駆動されるように設けられている注入ピストン112、
この注入ピストン112を駆動するピストンシリンダユ
ニット115等から構成されている。そして、押出シリ
ンダ装置100の押出シリンダ101の先端は、湯路1
04により注湯シリンダ111のピストンヘッド室11
3に連通している。また、湯路104には外部から操作
される開閉弁106が設けられている。
【0003】したがって、開閉弁106を開いて、モー
タ107によりスクリュ102を回転駆動すると共に、
ホッパ103から押出シリンダ101に金属材料を供給
すると、スクリュ102の回転による摩擦力、剪断力等
により生じる熱と、外部から加える熱とにより半溶融状
態に溶融される。溶融された金属材料は、スクリュ10
2の搬送力により湯路104から注湯シリンダ111の
ピストンヘッド室113へピストンシリンダユニット1
15を後退させながら送り込まれる。所定量蓄積された
ら、開閉弁106を閉じて、注湯シリンダ装置110の
ピストンシリンダユニット115により注入ピストン1
12を射出方向に駆動する。そうすると、溶融金属材料
は、注湯シリンダ111の先端部に設けられている射出
ノズル114から、型締めされた金型120のキャビテ
イに射出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
プリプラ方式の射出装置も開閉弁を備えているので、射
出時の溶融金属材料の逆流は一応防止されるが問題点も
ある。すなわち、溶融金属材料は、溶融樹脂材料に比較
して粘度がきわめて低いので、僅かな隙間にも容易に侵
入し外部へ漏出する性質があるが、従来の開閉弁は外部
から開閉操作されるようになっているので、この開閉弁
の操作機構等から外部へ漏出することがある。漏出して
固化すると、開閉弁の操作が阻害されるし、また溶融状
態のマグネシウムのように空気と接触して過激な燃焼を
する金属材料は、漏出すると危険で成形できないという
問題もある。さらには、注湯シリンダ装置から溶融金属
材料を金型へ注入するときは、押出シリンダ装置の開閉
弁を閉鎖して逆流を防止しているが、注入するときの高
い圧力が開閉弁に作用するので、開閉弁には充分な強度
が要求される。しかしながら、従来の開閉弁は構造上強
度をもたせることが困難でもある。本発明は、上記した
ような従来の問題点を解決した金属材料の射出装置を提
供することを目的とし、具体的には金属材料を安定的に
溶融することができると共に、溶融金属材料の漏出がな
く、且つ充分な逆止機能と強度とを有する金属材料の射
出装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属材料を安
定的に溶融するために、押出シリンダ装置と注湯シリン
ダ装置とから構成されている。そして、溶融金属材料の
漏出がなく、且つ充分な逆止機能と強度とをもたせるた
めに、押出シリンダ装置と注湯シリンダ装置とを接続す
る接続ブロック内の弁室にはフロートが設けられ、この
フロートの浮力により円錐面形状の弁体が駆動されて、
円錐面形状の弁座に着座するように構成される。すなわ
ち、請求項1に記載の発明は上記目的を達成するため
に、金属材料を溶融する押出シリンダ装置と、前記押出
シリンダ装置で溶融された溶融金属材料を金型に注入す
る注湯シリンダ装置とからなり、前記押出シリンダ装置
の押出シリンダの先端部と前記注湯シリンダ装置の注湯
ピストンヘッド室とを接続している湯路には、溶融金属
材料で浮遊するフロートが設けられ、前記フロートの浮
力により湯路内の弁体が駆動されて前記湯路の上方に形
成されている弁座に着座し、前記押出シリンダの方への
溶融金属材料の逆流が防止されるようになっている射出
装置であって、前記弁体の前記弁座に当接する頂部と前
記弁座は、上方に向かって縮経された円錐面形状に形成
されている。請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の弁体が、フロートと一体に形成され、請求項3に記載
の発明は、請求項1に記載の弁体が、フロートと別体に
形成されて連結体で接続され、請求項4に記載の発明
は、請求項1〜3のいずれかの項に記載のフロートは、
その内部が空洞に、そして請求項5に記載の発明は、請
求項1〜3のいずれかの項に記載のフロートは、その内
部は、外部の材質と異なる材質で形成されている。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図1〜3により本発明の実
施の形態を説明する。図1に示されているように、本実
施の形態に係わる金属材料の射出装置は、金属材料を溶
融する押出シリンダ装置Aと、この押出シリンダ装置A
で溶融された溶融金属材料を金型Cに注入する注湯シリ
ンダ装置Bとから構成されている。そして、この押出シ
リンダ装置Aと注湯シリンダ装置Bは、詳しくは後述す
るように、接続ブロックDで接続されている。
【0007】押出シリンダ装置Aは、従来周知のように
押出シリンダ1を備えている。そして、この押出シリン
ダ1内に、スクリュ2が回転駆動可能に設けられてい
る。押出シリンダ1は、所定の長さを有し、その先端部
には接続ブロックDが、後方寄りに金属材料ホッパ3
が、後方端面に軸受ボックス4が、そして軸受ボックス
4の後端部にスクリュ2を回転駆動する原動機例えば油
圧モータ5が設けられている。一方、スクリュ2の軸
は、押出シリンダ1の後端部から軸受ボックス4内に延
びている。そして、回転軸受6により回転自在に軸受け
され、その後端部が油圧モータ5の出力軸7に機械的に
接続されている。なお、押出シリンダ1、金属材料ホッ
パ3、接続ブロックD等の外周部あるいは外周面には、
従来周知の加熱ヒータH、H、…がそれぞれ設けられて
いる。
【0008】注湯シリンダ装置Bは、注湯シリンダ30
を備えている。そして、この注湯シリンダ30の先端に
は、従来周知の射出ノズル31が設けられ、後方端には
射出シリンダ37が取り付けられている。注湯シリンダ
30内には、その外周部にシールリング32を備えた注
湯ピストン33が軸方向に駆動自在に設けられ、この注
湯ピストン33の前方が、注湯ピストンヘッド室34に
なっている。この注湯ピストンヘッド室34を構成して
いる注湯シリンダ30の前方寄りに、後述する接続ブロ
ックDの弁室13に連通する湯路35が明けられてい
る。注湯ピストン33のピストンロッド36は、射出シ
リンダ37内を軸方向に延びて射出ピストン38に接続
されている。この射出ピストン38により、射出シリン
ダ37と共働してピストンロッド室39とピストンヘッ
ド室40とが形成されている。なお、注湯シリンダ30
および射出ノズル31の外周部にも加熱ヒータH、H、
…が設けられている。
【0009】上記のように構成されている押出シリンダ
装置Aと、注湯シリンダ装置Bが、前述した接続ブロッ
クDで接続されている。接続ブロックDは、本実施の形
態によると、図1の(イ)、(ロ)にも示されているよ
うに、略立方体を呈するブロック本体10から構成され
ている。この形状により、製作が容易で且つ強度が向上
し、注湯時の高い圧力にも耐えることができる。このよ
うに、立方体に形成されているブロック本体10の1側
面は、前述した押出シリンダ装置Aの押出シリンダ1の
先端面に液密的に接続され、下端面は後述するフロート
20を内部に入れてから、注湯シリンダ30の外周面に
液密的に接続されるようになっている。
【0010】ブロック本体10には、押出シリンダ1の
湯路に連通した水平湯路11と、この水平湯路11から
下方へ延びている垂直湯路12と、上方が垂直湯路12
に連通し、下方が開放した垂直な弁室13とが形成され
ている。そして、この弁室13、球形のフロート20、
ストッパ24等から逆流防止装置が構成されている。弁
室13は、所定長さのストレート状の垂直室として形成
されているが、上方はテーパ状に縮径され、この縮径さ
れたテーパ部が弁座15となり、下端部は段状に拡径さ
れ、この拡径された部分にストッパ24が装着されるよ
うになっている。このように、弁室13がストレート状
の垂直室として形成されているので、この弁室13内に
設けられているフロート20は、重力と溶融金属材料の
浮力とにより弁室14内で自由に上下動することができ
る。
【0011】ストッパ24は、図1の(ハ)、(ニ)に
も示されているように、所定厚さの円板体から構成さ
れ、そしてこの円板体を貫通する形で、1個の中心孔2
5と、この中心孔25に連通した3個の側孔26、2
6、…とが明けられている。中心孔25の直径は、フロ
ート20の径よりも小さいが、計量時にはフロート20
が中心孔25に安定的に乗るようになっている。側孔2
6は、所定幅に形成され、その上端部の径は弁室13の
内径と同じで、下端部の径は注湯シリンダ30に形成さ
れている湯路35の内径と同じになっている。したがっ
て、側孔26は、側面的にみると、下方が縮径されたテ
ーパ孔となっている。このように、ストッパ24には、
3個の側孔26、26、…が形成されているので、フロ
ート20が中心孔25に乗っても、計量時の湯路は側孔
26,26、…により確保されている。
【0012】フロート20は、図1に示されている第1
の実施の形態では、弁室13の弁座15に着座する球形
あるいは半球形の弁体22も兼ねており、内部21が空
洞に形成され、見かけの比重が溶融金属材料の比重より
も小さくなっている。したがって、溶融金属材料の上に
浮くことになる。また、フロート20の径は、弁室13
の内周面との間に充分な湯路が確保される径に選定され
ている。上記のように構成されているフロート20をブ
ロック本体10の弁室13内に入れてから、ストッパ2
4をブロック本体10の下端開口に装着し、そしてブロ
ック本体10の1側面を押出シリンダ1の先端面に、下
端面を注湯シリンダ30の外周面に液密的に接続する。
これにより図1の(イ)にも示されているように、押出
シリンダ1の先端部の湯路、ブロック本体10の水平油
路11、垂直油路12、弁室13、ストッパ24の中心
孔25、側孔26、26、…、注湯シリンダ30の湯路
35等が連通状態になる。
【0013】次に、上記金属材料の射出装置を使用した
成形例を説明する。金属材料ホッパ3に粒状、薄片ない
し破砕小片等の形状をしたマグネシウム、アルミニウ
ム、亜鉛、鉛、錫等の純金属あるいはこれらの合金から
なる金属材料Kを入れる。また、加熱ヒータH、H、…
により金属材料ホッパ3、押出シリンダ1、注湯シリン
ダ30等を加熱する。油圧モータ5によりスクリュ2を
回転駆動する。そうすると、金属材料ホッパ3から供給
される金属材料Kは、スクリュ2により攪拌されながら
押出シリンダ1の前端部へ送られる過程で加熱ヒータ
H、H、…により加熱される熱と、スクリュ2の回転駆
動による摩擦力、剪断力等により生じる熱とにより溶融
される。そして、押出シリンダ1の前端部から注湯シリ
ンダ装置Bの注湯ピストンヘッド室34へ搬送される。
【0014】このとき、フロート20は押し出される溶
融金属材料により、あるいは重力によりストッパ24の
中心孔25に乗る。この状態は図1の(ロ)に示されて
いる。このように、中心孔25は閉鎖されているが、側
孔26、26、…は空いているので、溶融金属材料は注
湯ピストンヘッド室34へ搬送される。注湯ピストン3
3は、搬送される溶融金属材料により後退する。あるい
は、射出シリンダ37のピストンロッド室39に低圧の
作動油を供給して後退する力を補助する。図1には示さ
れていないが、例えば射出シリンダ37に設けられてい
る位置のセンサが、射出ピストン38が所定量後退した
ことを検知すると、油圧モータ5を停止して計量を終わ
る。このとき、弁室13も溶融金属材料で満たされてい
ることが望ましいので、実際には、弁室13内のフロー
ト20が溶融金属材料で浮上して弁座15に着座し、垂
直湯路12を閉鎖するまで計量する。
【0015】次いで、射出シリンダ37のピストンヘッ
ド室40に作動油を供給する。そうすると、射出ピスト
ン38により注湯ピストン33が前方へ駆動され、注湯
ピストンヘッド室34に蓄積されている溶融金属材料
が、型締めされている従来周知の金型装置Cのキャビテ
イに注入あるいは充填される。このとき、弁室13内の
フロート20は、溶融金属材料で浮上して、弁部22が
弁座15に着座しており、さらに射出圧力で押付けられ
るので、溶融金属材料が垂直湯路12を通って押出シリ
ンダ装置Aの方へ逆流することはない。着座している状
態は、図1の(ハ)に示されている。充填された溶融金
属材料の冷却固化を待って金型を開き、金属成形品を得
る。以下同様な操作により連続的に金属成形品を得る。
【0016】本実施の形態によると、色々な効果が得ら
れる。例えば、注湯ピストンヘッド室34から金型装置
Cのキャビテイに注入するとき、溶融金属材料の高い圧
力がフロート20に作用するが、フロート20は球形で
弁座15に当接するだけの単純な構造になっているの
で、高い圧力にも耐えることができる。また、単純な構
造で部品数も少なく、加工が容易であると共に、信頼性
も向上する。さらには、逆流防止装置を構成しているフ
ロート20が弁室13内に収納され、外部から操作され
る操作杆等がないので、溶融金属材料が外部へ漏出する
こともない。したがって、安全でもあり、また計量され
た溶融金属材料の全量が射出されることになり、重量精
度の高い金属成形品を得ることもできる。
【0017】次に、本発明の第2、3の実施の形態を図
2、3により説明する。なお、図2、3において、前述
した第1の実施の形態の構成部材と同じような部材には
同じ参照数字あるいは同じ参照数字にダッシュ「’」を
付けて重複説明はしない。図2は、要部のみを拡大して
示す断面図であるが、図2に示されている第2の実施の
形態によると、フロート20’の頂部は弁部20’aと
なって円錐形に形成されている。また、側部には、図2
の(ニ)にも示されているように、その先端部が弁室1
3の内壁の近くまで延びている4個の翼状のガイド部材
20’b、20’b、…が間隔をおいて設けられてい
る。図2の(イ)は、計量時のフロート20’の位置
を、そして図2の(ロ)は、射出時の位置をそれぞれ示
しているが、これらの図からも明らかなように、第2の
実施の形態も略同様に作用するが、本実施の形態による
と、フロート20’の円錐形の弁部20’aがテーパ状
の弁座15と面接触する。したがって、接触部の強度が
向上し高い射出圧力にも耐えることができると共に、シ
ールも確実になる効果が得られる。また、本実施の形態
によると、フロート20’が上下動するとき、ガイド部
材20’b、20’b、…の先端部が弁室13の内壁に
より案内され、フロート20’の上下動がスムーズにな
る。また、溶融金属材料の通過路も充分に確保される。
【0018】図3に示されている第3の実施の形態によ
ると、フロート20”はフロートの作用のみを奏し、弁
機能はフロート20”と別体の弁体20”aが奏するよ
うになっている。弁体20”aは、注湯シリンダ30の
湯路35内に位置し、その上方部が円錐形の弁部20”
bとなっている。この弁部20”bと対応して、ストッ
パ24’の下端部には弁座27が形成されている。この
ような弁体20”aとフロート20”は、連結体20”
cで接続されている。図3の(イ)は、計量時のフロー
ト20”の位置を、そして図3の(ロ)は、射出時の位
置をそれぞれ示しているが、これらの図から第3の実施
の形態も第1、2の実施の形態と略同様に作用すること
は明らかである。本実施の形態によると、フロート2
0”には射出時の高い圧力が作用しないので、浮力を重
視した構造にすることができ、また弁体20”aには浮
力が作用しないので、圧力のみを考慮したコンパクトで
強度の大きい形状にすることができる効果が得られる。
さらには、弁室13には弁座15を必要としないので、
弁室13の孔加工が容易にもなる。
【0019】本発明は、上記実施の形態に限定されるこ
となく色々な形で実施できる。例えば、前述した実施の
形態ではフロート20、20’、20”の内部21は、
空洞になっているが、多孔質で見かけの比重の小さい材
料、例えば焼結金属のような強度部材を充填すれば、外
周部の部材を薄くしてフロート全体の浮力を増すように
することもできる。さらには、溶融金属材料の比重より
も小さい比重の材料から構成すると、内部21を空洞に
する必要はなくなる。例えば、鉛、亜鉛、錫のいずれか
を成形する射出装置のフロートに、これらの材料より比
重が小さく、かつ融点が高いアルミニウム合金またはマ
グネシウム合金を使用すれば、内部を空洞にする必要は
ない。また、図3に示されている実施の形態のフロート
20”と弁体20”aとを、鎖、コイルスプリングのよ
うな可撓体で接続することもできる。これにより、フロ
ート20”と弁体20”aの軸線の屈曲変位が許容さ
れ、弁部20”bと弁座27の着座性が向上する。ま
た、フロート20”の形状が図3に示されている球形に
限定されることがないことは明らかであり、第2の実施
の形態のように、フロート20”の外周部にガイド部材
を設けることができることも明らかである。さらには、
円錐形の弁部20’a、20”bは、円錐台の形状で実
施できることも明らかである。なお、上記実施の形態の
説明において、スクリュ2、注湯ピストン38等は、油
圧で駆動されるように説明したが、電動モータ等で駆動
できることも明らかである。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明に係わる金属材料
の射出装置は、金属材料を溶融する押出シリンダ装置
と、この押出シリンダ装置で溶融された溶融金属材料を
金型に注入する注湯シリンダ装置とから構成されている
ので、金属材料を安定的に溶融し、射出することができ
る。そして、本発明によると、前記押出シリンダ装置の
押出シリンダの先端部と前記注湯シリンダ装置の注湯ピ
ストンヘッド室とを接続している湯路には、溶融金属材
料で浮遊するフロートが設けられ、前記フロートの浮力
により湯路内の円錐面形状の弁体が駆動されて前記湯路
の上方に形成されている円錐形状の弁座に着座し、押出
シリンダの方への溶融金属材料の逆流が防止さるように
なっているので、射出時に溶融金属材料が押出シリンダ
のスクリュの方へ逆流することはない。このとき、弁体
が弁座に面接触するので、シール効果が一層高められ
る。したがって、押出シリンダのスクリュへ高い射出圧
力が作用することもなく、また計量された溶融金属材料
の全量が射出されることになる。さらには、本発明によ
ると、フロートと弁体は湯路内に設けられているので、
すなわち内部に設けられている開閉弁を外部より操作す
るための操作杆等がないので、射出時に溶融金属材料が
従来のように開閉弁の操作杆等の近傍から漏出すること
もない。したがって、安全でもあり、また逆流が防止さ
れるのと相まって計量された溶融金属材料の全量が射出
されることになり、重量精度の高い金属成形品を得るこ
とができる。請求項2に記載の発明によると、請求項1
に記載の弁体がフロートと一体に形成されているので、
構造が簡単で安価に提供できる効果が付加され、請求項
3に記載の発明によると、弁体がフロートと別体に形成
されて連結体で接続されているので、すなわち弁体とフ
ロートがそれぞれの機能を発揮するように構成されてい
るので、機能に合った形状、構造に構成することがで
き、請求項4に記載の発明によると、フロートの内部が
空洞になっているので、溶融金属材料の比重よりも小さ
い比重のフロートを安価に得ることができる。そして、
請求項5に記載の発明によると、フロートは、その内部
は外部の材質と異なる材質で形成されているので、内部
を比重の小さい焼結金属のような強度部材から構成し、
外周部の部材を薄くしてフロート全体の浮力を増すこと
も、また外部を耐摩耗性の材料から構成し耐久性を向上
させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示す断面図で、その
(イ)は全体の断面図、その(ロ)は計量時の逆流防止
装置部分の拡大断面図、その(ハ)は射出時の逆流防止
装置部分の拡大断面図、その(ニ)は(ハ)においてニ
ーニでみた断面図である。
【図2】 本発明の第2の実施の形態の要部を示す拡大
断面図で、その(イ)は計量時の逆流防止装置部分の拡
大断面図、その(ロ)は射出時の逆流防止装置部分の拡
大断面図、その(ハ)は(ロ)においてハーハでみた断
面図、その(ニ)は(ロ)でニーニでみた断面図であ
る。
【図3】 本発明の第3の実施の形態の要部を示す拡大
断面図で、その(イ)は計量時の逆流防止装置部分の拡
大断面図、その(ロ)は射出時の逆流防止装置部分の拡
大断面図である。
【図4】 従来の金属射出装置の断面図である。
【符号の説明】
A 押出シリンダ装置 B 注湯
シリンダ装置 D 接続ブロック 1 押出シリンダ 2 スク
リュ 10 ブロック本体 13 弁
室(湯路) 15、27 弁座 20、20’、20” フロート 22、20’a、20” 弁体(弁部) 24、24’ ストッパ 35 湯路(注湯シリンダの湯
路)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−103859(JP,A) 特開 平9−155526(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 17/20

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属材料(K)を溶融する押出シリンダ
    装置(A)と、前記押出シリンダ装置(A)で溶融され
    た溶融金属材料を金型に注入する注湯シリンダ装置
    (B)とからなり、 前記押出シリンダ装置(A)の押出シリンダ(1)の先
    端部と前記注湯シリンダ装置(B)の注湯ピストンヘッ
    ド室(34)とを接続している湯路(13)には、溶融
    金属材料で浮遊するフロート(20’、20”)が設け
    られ、前記フロート(20’、20”)の浮力により湯
    路(13、35)内の弁体(20’a、20”a)が駆
    動されて前記湯路(13、35)の上方に形成されてい
    る弁座(15、27)に着座し、前記押出シリンダ
    (1)の方への溶融金属材料の逆流が防止されるように
    なっている射出装置であって、前記弁体(20’a、20”a)の前記弁座(15、2
    7)に当接する頂部と前記弁座(15、27)は、上方
    に向かって縮経された円錐面形状に形成されている こと
    を特徴とする金属材料の射出装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の弁体(20’a)が、フ
    ロート(20’)と一体に形成されている金属材料の射
    出装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の弁体(20”a)が、フ
    ロート(20”)と別体に形成されて連結体(20”
    c)で接続されている金属材料の射出装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかの項に記載のフロ
    ート(20’、20”)は、その内部が空洞になってい
    る金属材料の射出装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜3のいずれかの項に記載のフロ
    ート(20’、20”)は、その内部は、外部の材質と
    異なる材質で形成されている金属材料の射出装置。
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