JP2000060803A

JP2000060803A - 血糖値情報処理システム

Info

Publication number: JP2000060803A
Application number: JP10236052A
Authority: JP
Inventors: Yoshiro Suzuki; 義郎鈴木
Original assignee: Terumo Corp
Current assignee: Terumo Corp
Priority date: 1998-08-21
Filing date: 1998-08-21
Publication date: 2000-02-29

Abstract

(57)【要約】【課題】患者個人の血糖値データを市販のコンピュー
タ等に転送し、そのコンピュータで血糖値データのトレ
ンド等を表示する。【解決手段】患者の血糖値を測定する携帯型血糖測定
装置１０５と、この血糖測定装置１０５を載置し、その
血糖測定装置１０５に測定日時とともに記憶されている
測定データを受け取ってコンピュータ機器１００、１０
１に伝送する通信ユニット１０４とを有し、コンピュー
タ機器１００は、患者名とその患者名に対応する少なく
とも測定日時、血糖値データのデータベースを作成して
外部記憶装置１００ａに記憶し、記憶されている、選択
された患者に対応する少なくとも測定日時、血糖値デー
タを読み出して、表及び／或はグラフ形式でディスプレ
イ１００ｂに表示する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、携帯型の血糖測定
器で測定したデータを入力して処理する血糖値情報処理
システムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】現在、糖尿病患者は全国で約６００万人
ともいわれ、その内、通院患者は約２００万人にものぼ
り、その他は潜在患者であると報告されている。このよ
うな糖尿病患者に対する療法としては、食事療法、運動
療法、薬物療法、インスリン療法等があるが、いずれの
場合においても、各患者ごとの日々の血糖値管理が極め
て重要である。

【０００３】このような血糖値を測定する携帯型の自動
血糖値測定装置が市販されており、特に本願出願人によ
る特開平３−９５４３２号公報に記載された血糖値測定
装置は、少ない血液で、且つ短時間で、正確に血糖値を
測定できる点ですぐれている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】しかし、患者それぞれ
が、このような血糖測定装置を使用して自分の血糖値を
測定しても、その血糖値の変化がどうなっているか、血
糖値が増加する傾向にあるのか減少する傾向にあるの
か、また自分の血糖値の最大値、最小値、平均値がどれ
くらいであるのか等の情報を把握するのは容易ではな
い。特に多くの患者は、測定された血糖値が高くなった
り低くなったりすると一喜一憂するのみで、それが自分
の生活週間や、食事量や時間等とどのように関連してい
るかを、正確に理解できているとは限らない。

【０００５】また、全国には糖尿病専門のドクターが約
１万人であるのに対し、糖尿病患者は前述したように約
６００万人であり、一人の医者が６００人の患者を診な
ければならない現状であり、更に今後、糖尿病患者が増
える傾向にあることを考えると、患者個人が容易に日々
測定した血糖値データを管理し、そのデータを病院に持
参するなどし、医師がそのデータを見ながら適切な診断
できるようなシステムの実現が望まれている。

【０００６】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、患者個人の血糖値データを市販のコンピュータ等に
転送し、そのコンピュータで血糖値データのトレンド等
を表示できる血糖値情報処理システムを提供することを
目的とする。

【０００７】また本発明の目的は、携帯型の血糖測定装
置で測定した血糖値データをコンピュータ機器に転送
し、そのコンピュータで各患者毎の血糖値の時間毎の変
化や平均値などをグラフ化して表示できる血糖値情報処
理システムを提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の血糖値情報処理システムは以下のような構成
を備える。即ち、患者の血糖値を測定する血糖測定装置
と、前記血糖測定装置を載置し、前記血糖測定装置に測
定日時とともに記憶されている測定データを受け取って
コンピュータ機器に伝送する通信ユニットとを有し、前
記コンピュータ機器は、患者名と前記患者名に対応する
少なくとも測定日時、血糖値データのデータベースを作
成して記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されて
いる、選択された患者に対応する少なくとも測定日時、
血糖値データを読み出して、表及び／或はグラフ形式で
表示する表示手段とを有することを特徴とする。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の好適な実施の形態を詳細に説明する。

【００１０】図１は、本実施の形態の血糖値処理システ
ムの構成を示すブロック図である。図１において、１０
０は市販されているパーソナルコンピュータ（ＰＣ）
で、ＣＲＴや液晶等の表示器１００ｂ、キーボードやマ
ウス等の入力装置、ハードディスク等の記憶装置１００
ａを有している。１０１は携帯型コンピュータ（モバイ
ル機）で、ここでは例えばシャープ株式会社製（ザウル
ス（登録商標））である。１０２はプリンタで、ＰＣ１
００からの印刷データ、或は通信モジュール１０４から
印刷データを受信して印刷することができる。１０１ａ
はハードディスク等の記憶装置、１０１ｂは液晶などの
ディスプレイである。１０３は光通信モジュールで、Ｐ
Ｃ１００とＲＳ２３２Ｃで接続され、通信モジュール１
０４との間、或はこれらとモバイル機１０３との間での
光信号によるデータの送受信を行っている。通信モジュ
ール１０４は、携帯型の血糖値測定装置１０５を装着
し、それに記憶されている測定データを読み取って光に
より光通信モジュール１０３を介してＰＣ１００に伝送
したり、また直接光信号によりモバイル機１０１に測定
データを送信することができる。またケーブルを介して
接続されているプリンタ１０２に対して測定データを送
信し、その印刷結果を得ることもできる。

【００１１】図２は、この実施の形態の通信モジュール
１０４を説明する図で、（Ａ）は通信モジュール１０４
だけの上面図、（Ｂ）は通信モジュール１０４に血糖測
定装置を装着した状態を示す外観斜視図である。

【００１２】図２（Ａ）において，１１１は電源スイッ
チで、この通信モジュール１０４の電源をオン／オフす
るのに使用される。１１２はリセットスイッチで、通信
エラーなどの解除に使用される。１１３は光送信スイッ
チで、このスイッチ１１３が押下されると、血糖測定器
に記憶されている測定データが読み出されて光通信モジ
ュール１０３を介してＰＣ１００に伝送される。１１４
は印刷スイッチで、このスイッチ１１４が押下される
と、血糖測定器に記憶されている測定データが読み出さ
れてプリンタ１０２に送られ、その測定データが印刷さ
れる。１１５，１１６はともにＬＥＤで、ＬＥＤ１１５
はＰＣ１００へのデータ送信中に点灯され、ＰＣ１００
との間で何らかの通信エラーが発生すると点滅表示され
る。１１６は印刷表示用のＬＥＤで、プリンタ１０２に
よる印刷時に点灯され、印刷エラーが発生すると点滅表
示される。

【００１３】１１８、１１９は図２（Ｂ）に示すよう
に、装着された血糖測定器１０５を係止するための係止
用突起部、１１７は図２（Ａ）の上側から下側にかけて
傾斜が付けられた受け台で、図２（Ｂ）に示すように、
この受け台１１７に載置された血糖測定器１０５の表示
部１２１が見易くなるように傾斜（約３０度）が設けら
れている。１２０は光信号送受信部で、図２（Ｂ）の様
に装着された血糖測定器１０５の対応する位置に設けら
れている光信号送受信部との間で光信号のやり取りを行
って、測定されて血糖測定器１０５に記憶されている測
定データの読み出し等に利用される。

【００１４】次に図２（Ｂ）を参照して説明する。この
実施の形態で使用される血糖測定器１０５は、先端部１
２３に付着された血液と反応した試薬の色を光学的に読
み取って、その血液に含まれるグルコース濃度を測定す
る装置である。こうして測定されたデータは、測定日時
と共に測定順に記憶されており、呼出しキー１２５を押
下することにより、その記憶されているデータを順次読
み出して表示器１２１に表示することができる。１２２
はこの通信モジュール１０４と、前述したモバイル機１
０１、或は光通信モジュール１０３との間での光信号に
よる通信を行うための光信号送受信部である。尚、ここ
での光通信方式は、例えばＡＳＫである。

【００１５】図３は、この通信モジュール１０４におけ
る処理を示すフローチャートである。尚、この通信モジ
ュール１０４は、図示しないマイクロコンピュータ等の
ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭ等を有しており、この処理を実
行する制御プログラムはＲＯＭに格納されており、ＣＰ
Ｕの制御の下に実行される。

【００１６】この処理は通信モジュール１０４の電源オ
ンスイッチ１１１が押下されて電源が投入されることに
より開始され、まずステップＳ１で、スイッチ１１１乃
至１１４のいずれかが押下されたかをみる。いずれのス
イッチも押下されないときは何もしない。ステップＳ１
で、リセットスイッチ１１２が押下されるとステップＳ
２に進み、通信エラー、印刷エラー等のエラー状態をリ
セットする。

【００１７】光送信スイッチ１１３が押下されるとステ
ップＳ１からステップＳ３に進み、血糖測定器１０５が
装着されているかを調べ、装着されていればステップＳ
４に進み、その血糖測定器１０５に指示して、その測定
器１０５から光信号で送信される測定データを光信号送
受信部１２０を介して受信し、その受信した測定データ
を光信号送受信部１２２を介して光通信モジュール１０
３或はモバイル機１０１に送信する（Ｓ５）。このとき
ステップＳ６で何らかのエラーが発生するとステップＳ
７に進み、ＬＥＤ１１５を点滅表示してユーザに通信エ
ラーが発生したことを知らせる。

【００１８】また印刷スイッチ１１４が押下されるとス
テップＳ１からステップＳ８に進み、血糖測定器１０５
が装着されているかを調べ、装着されていればステップ
Ｓ１０に進み、その血糖測定器１０５に指示して、その
測定器１０５から光信号で送信される測定データを光信
号送受信部１２０を介して受信し、その受信した測定デ
ータをプリンタ１０２に伝送して印刷する（Ｓ１１）。
このときステップＳ１２で何らかのエラーが発生すると
ステップＳ１３に進み、ＬＥＤ１１６を点滅表示してユ
ーザに印刷エラーが発生したことを知らせる。尚、ステ
ップＳ３及びＳ８において血糖測定器１０５が装着され
ていないときはステップＳ９に進み、エラー表示を行
い、ステップＳ１でリセットスイッチ１１２が押下され
るのを待つ。またステップＳ１で電源スイッチ１１１が
押下されるとステップＳ１４に進み、装置の電源をオフ
して処理を終了する。

【００１９】尚図３のフローチャートには図示していな
いが、ステップＳ４及びＳ１０において、血糖測定器１
０５にエラーが発生したときはＬＥＤ１１５，１１６の
両方を点滅表示させる。これによりユーザは、上述した
通信エラー、印刷エラーを識別することができる。

【００２０】尚、この通信モジュール１０４及び血糖測
定器１０５はともに、所定時間（例えば約６分）操作さ
れないときに自動的に電源を遮断するオートパワーオフ
機能を備えている。また、これら通信モジュール１０４
及び血糖測定器１０５は、通常電池により駆動されてい
るため、その電池の出力電圧が所定電圧値（約４Ｖ）に
なると電源電圧低下を示す警告を発生して、ユーザに電
池を交換するように指示する。

【００２１】また上記印刷処理において、プリンタ１０
２に伝送される測定データは、その測定された日時の古
いものから順に伝送されて印刷される。一方、血糖測定
器１０５の呼出しキー１２５が押下されて、ユーザが所
望するデータが表示器１２１に表示されている時に、印
刷スイッチ１１４が押下されて印刷指示が入力される
と、その表示しているデータから測定日時の新しい最新
の測定データまでが読み出されて印刷される。これによ
り、大量の測定データが血糖測定器１０５に記憶されて
いる時、常にこれら大量の測定データが印刷されること
なく、所望のデータだけを印刷することができる。

【００２２】次に、本実施の形態の生体情報処理システ
ムにおけるＰＣ１００或はモバイル機１０２における処
理について説明する。

【００２３】図４は、本実施の形態のモバイル機１０１
で実行される処理を示すフローチャートで、ここでは、
このモバイル機１０１による処理として説明するが、Ｐ
Ｃ１００で実行されてもよいことはもちろんである。

【００２４】図５は、このモバイル機１０１の表示部１
０１ｂの画面に表示された初期画面を示している。この
画面上には、２０１〜２０７で示されるコマンドのアイ
コンが表示され、これをペンや指などで指示することに
より、その指示されたコマンドが実行される。２１０は
患者名或はファイル名などを入力したり、表示するため
のウインドウ、２１１は新規な患者名或はファイル名を
入力するための指示を入力するエリア、２０８はウイン
ドウ２１０のスクロール表示を指示するスクロールボッ
クス、２１２は、指定された患者名のファイルのオープ
ンを指示するボックスである。

【００２５】まずステップＳ２１で、図５のように画面
に表示し、そこでユーザにより患者名の選択、或は新規
入力が行われて、これから処理されるデータの対象とな
る患者名が指定される。新たな患者名が入力される場合
には「新規入力」２１１が指示されて、その新規な患者
名が入力される。こうして患者名が入力されて「開く」
ボタン２１２が指示されるとステップＳ２２に進み、そ
の指定された患者名に対応するファイルがオープンさ
れ、その中の所望のファイル、或は新規に作成したファ
イルが指示される。な、これら患者名の選択、ファイル
名の選択はペンなどの指示により行われ、また患者名、
ファイル名などの指示はカナ漢字変換、或は手書き文字
入力などにより行われる。こうしてファイル名が指定さ
れるとステップＳ２３で、表示されているコマンドアイ
コン２０１〜２０７のいずれかが選択されると、それに
対応した処理が実行される。以下、各コマンド毎の処理
について説明する。

【００２６】通信モジュール１０４からのデータ受信を
指示する「受信」２０１が指示されるとステップＳ２４
に進み、モバイル機１０１は受信待機状態になる。ここ
で前述した通信モジュール１０４の光送信スイッチ１１
３が押下されると、通信モジュールから１０４からモバ
イル機１０１への光信号によるデータ送信が開始され
る。このデータ送信中には、血糖測定器１０５の表示部
１２１及びモバイル機１０１の画面には通信中のデータ
が表示される。こうして受信したデータは、ステップＳ
２１，２２で指示された患者名の、指示されたファイル
に格納され、その新たな測定データに書き換えられる。
そしてステップＳ２６に進み、その新規なデータに基づ
く表示が行われる。なお、このデータが格納されるデー
タ構造は、最上位に患者名、その下にファイル名が位置
するツリー構造となっており、記憶装置１０１ａに記憶
される。

【００２７】「表示」２０２が指示されるとステップＳ
２６に進み、「２４トレンド」での表示を行う。これは
横軸を２４時間とし、縦軸を血糖値としてプロットした
ドットグラフ（散布）図である。ステップＳ２７では、
図６の各種コマンドが指示されることにより、それに応
じた表示がなされる。以下、各コマンドについて説明す
る。

【００２８】図６は、この表示モードにおける表示画面
例を示す図である。

【００２９】図６は「表データ」の表示モードにおける
表示例を示し、ここでは日時に対応して、各時間帯区分
に振り分けた血糖値を表にして表示する。ここで各時間
帯区分は「朝食前、朝食後」、「昼食前、昼食後」、
「夕食前、夕食後」、「就寝前、深夜」に分けられてお
り、各時間帯区分を決定する時間範囲はそれぞれ各患者
毎に設定可能である。これにより各患者の生活習慣に合
った時間を、各時間帯として設定することができる。ま
たこの「表データ」では、例えば６０ｍｇ／ｄｌ以下、
２００ｍｇ／ｄｌ以上の血糖値が反転して表示される。
また６０１をタッチすることにより、備考欄の表示／記
入を行うことができる。この備考欄は日単位で設けられ
ており、ユーザが任意の文字や記号などを入力できる。

【００３０】また「全トレンド」が指示されると、横軸
を時系列、縦軸を血糖値とした散布図が表示される。
「生データ」は、そのファイルに記憶されている日付時
刻付き血糖値を羅列表示する。「２４トレンド」には前
述した散布図を表示する「２４トレンド／ドット」と、
１時間ごとの平均値を表示する「２４トレンド／平均」
とがある。「比率」は血糖値をランクＡ〜Ｃの３ランク
に分類し、その比率を円グラフで表示するものである。
ここではランクＡは２０〜６０ｍｇ／ｄｌ、ランクＢは
６１〜２００ｍｇ／ｄｌ、ランクＣは２０１〜６００ｍ
ｇ／ｄｌである。ここで、時間帯毎の選択表示も可能で
ある。「トレンド」は、上述の時間帯区分ごとに振り分
けられた血糖値を折れ線グラフにより表示する。「印
刷」が指示されると印刷画面に切り替わり、使用するプ
リンタの種類等が指示されて、「実行」を指示すること
により印刷が開始される。「戻る」はメイン画面に戻る
ように指示するのに使用される。

【００３１】尚、上記「表データ」や「トレンド」表示
において、画面上の上下、左右位置をペンなどで指示す
ることにより、その方向に画面の表示内容をスクロール
させることができ、更に、画面の最下行位置を指示する
ことにより次画面に、また最上位行を指示することによ
り前画面に移動することができる。また、この「トレン
ド」には、１ヶ月分、毎日の各時間帯毎の血糖値のトレ
ンドを図示するモード、１ヶ月の各時間帯での血糖値の
トレンドを表示した２４時間トレンドを図示するモード
がある。

【００３２】図７は、ある患者のある年における月平均
の血糖値の測定結果を示すグラフ図で、各月ごとの血糖
値の平均値が、その標準偏差とともに表示されている。
即ち、図７において、太い線で示す棒グラフが各月の血
糖値の平均値を示し、細い線が、その平均の標準偏差を
示している。

【００３３】次に再び図４のフローチャートに戻り、患
者名が選択されて図５の「変更」２０３が指示されると
ステップＳ２８に進み、その患者名の変更処理に進む。
ここでは、選択された患者名を反転表示し、次に入力さ
れる患者名に更新する。

【００３４】患者名が選択されて図５の「削除」２０４
が指示されるとステップＳ２９に進み、その患者名を反
転表示し、その選択された患者名を削除する。

【００３５】患者名が選択されて図５の「時間」２０５
が指示されるとステップＳ３０に進み、前述した時間帯
幅を設定するための時間データが入力される。この時間
帯区分は、前述した「表データ」、「トレンド」、「全
トレンド」、「比率」などで使用され、ここでは指定さ
れた時間帯の開始時下、終了時間を入力することによ
り、その時間帯を規定する時間範囲を、その患者の生活
習慣に合わせて設定することができる。但し、複数日に
跨る設定は認められない。

【００３６】患者名が選択されて図５の「送信」２０６
が指示されるとステップＳ３１に進み、ＰＣ１００また
は別のモバイル機等へのデータの送信が開始される。送
信が終了すると自動的にメイン画面表示に戻る。

【００３７】図５の「終了」２０７が指示されるとステ
ップＳ３２に進み、このプログラムを終了する。

【００３８】次に図１のＰＣ１００における処理につい
て図８の画面表示例を参照して説明する。尚、この処理
は前述したモバイル機１０１で実行されてもよい。

【００３９】図８は、ＰＣ１００において処理が開始さ
れたときの表示器１００ｂへの初期表示例を示し、ここ
では、患者データベース、血糖値データ、血糖値以外の
データ、更には血糖値のグラフが表示されている。

【００４０】８０１乃至８０８はプルダウンメニューを
示し、「ファイル」８０１はデータベースファイルの新
規作成、ファイルのオープン処理などが含まれているメ
ニュー、「受信」８０２は、通信モジュール１０４、或
はモバイル機１０１から測定データ等の受信を指示する
ためのメニュー、８０３は患者データベース表８１０の
表示／非表示を指示するメニュー、８０４は血糖値デー
タベース表８１１の表示／非表示を指示するメニュー、
８０５は血糖値以外のデータベース表８１２の表示／非
表示を指示するメニュー、８０６は前述した血糖値デー
タ、及び／或は血糖値以外のデータに基づくグラフ表示
８１３の表示／非表示を指示するメニュー、８０７は前
述した時間帯区分を定義するための時間を設定する時間
メニュー、８０８はプログラムの終了を指示するメニュ
ーである。尚、血糖値データリスト８１１、血糖値以外
のデータリスト８１２及びグラフ表示８１３は、選択さ
れた患者名に応じて変更される。この患者名の選択は、
一人から複数人でもよく、複数人が選択されると、その
選択されたグループのデータをリスト及びグラフにして
表示する。

【００４１】「受信」において、そのデータの先頭デー
タの年を指定し、受信データに年の情報を自動的に割り
付けることができる。この指定がないときは、ＰＣ１０
０が管理している内蔵時計による年情報が付与される。
また通信モジュール１０４から受信したデータに付与さ
れている月日時刻データが、途中で若くなった場合、例
えば１２月３１日から１月２日になった場合は通常の年
代わりと判断し、また５月５日から３月３日に変わった
時は、１０ヶ月後の測定結果が含まれているとして年情
報を＋１する。更に、既に受信済みの血糖値データの日
時よりも古い日時のデータは不要であると判断してファ
イルに保存せず、新しい日時のデータのみを追加・保存
する。

【００４２】次に各データベースについて説明する。
尚、これらデータベースは外部記憶装置１００ａに記憶
されている。

【００４３】［患者データベース］患者ＩＤと患者名、
年齢、性別、ＳＭＢＧ(Self Monitoring Blood Glucos
e：自己血糖値監視）開始年月日、インスリン依存型(ID
DM)、インスリン非依存型(NIDDM)等の情報とを対応付け
て記憶する。図８の表８１０において、「全データ」は
全患者のデータを表とグラフにより表示する。「編集」
は患者データの追加や変更を指示する。「印刷」は患者
データの印刷を指示する。「指定開始」は一部患者のみ
を指定する。この指定に応じて表８１１，８１２及びグ
ラフ８１３が変更される。

【００４４】［血糖値データベース］患者データベース
の患者に対応する血糖値データを記憶している。血糖値
データベース表８１１は、患者データベースの中の選択
された患者に対応する血糖値データを表示する。「生デ
ータ」は、血糖値データを日付時刻付きで、日付の古い
順に表示する。「表データ」は血糖値データを時間帯別
の表形式で表示する。「印刷」は、表示している血糖値
データの印刷を指示する。

【００４５】尚、この血糖値データ表８１１において、
最新の受信データを識別可能な識別フラグを付与し、そ
の最新受信データのみを表示するようにしてもよい。こ
の最新受信データの表示は、受信終了後に自動的に行っ
てもよい。また、この最新表示を行うかどうかを選択で
きる，ソフト選択ボタンを設けてもよい。

【００４６】［血糖値以外のデータベース］患者データ
ベースで指定された患者の「血糖値以外のデータ」を記
憶する。「編集」は、このデータの追加，変更を指示
し，「印刷」はこのデータの印刷を指示する。

【００４７】この血糖値以外のデータベースには、その
データが得られた日付、そのデータが得られた原因を示
す，例えば検診、入院などの「患者イベント」、更に
は、HbA1cの値、フルクトサミンの値，インシュリンの
単位、１．５ＡＧの値、グリコアルブミンの値，血糖値
測定の種類，その備考などが含まれている。

【００４８】［グラフ表示８１３］患者データベースの
うちの選択された患者名に対応する血糖値データなどの
データをグラフ化して表示する。ここでは前述したよう
に「トレンド」、「２４トレンド」、「月平均」、「比
率」及び「印刷」コマンドが設けられており，この指示
されたコマンドに従ってグラフが表示される。このグラ
フ図は、血糖値データ，血糖値以外のデータを選択して
表示でき，またこれらを重ねて表示することができる。
またこのグラフ図８１３の横軸は、全データ期間、年、
月、週、日の各単位を選択することができる。またこの
グラフ図には、棒グラフ、折れ線グラフ，散布図、円グ
ラフ等が含まれている。更に，Ｘ軸を時系列時間（全デ
ータ期間、年、月、週、日）、Ｙ軸を２４時間、Ｚ軸を
血糖値として，トレンドグラフを３次元で表示すること
もできる。

【００４９】上記コマンドについて簡単に説明すると、
「トレンド」は横軸を時間軸とし、点と線で、指定され
た年、月、週、日等の血糖値のトレンドを表示する。
「２４トレンド」は横軸を２４時間とし、指定された
年、月、週、日等の血糖値のトレンドを「＋」マークで
表示する。「月平均」は月ごとの血糖値の平均値を棒グ
ラフで表示する。「比率」は血糖値を低、中（或は中の
下、中の上）、高の３或は４つに分類し、それら比率を
円グラフで表示する。

【００５０】尚、上記した一連の処理、即ち、受信によ
るデータの取り込み、各種表やグラフの表示、印刷等を
マクロ命令として記憶しておき、その命令を実行するだ
けでいつも行われるような基本処理をワンタッチで行わ
せることができる。

【００５１】以上説明したように、本実施の形態のシス
テムによれば、各患者（個人）の血糖値データ及びそれ
以外のデータを含めて、ある期間における測定データ変
化及びその傾向などを容易に把握し、それらを解析する
ためのデータを提供することができる。

【００５２】また、こうして作成されたデータベースを
参照して、例えば糖尿病協会から発行されている記録表
の作成も容易に行うことができる。

【００５３】また、このようなシステムは市販のＰＣ，
モバイル機等を使用して容易に構築できるため、個人で
も利用可能な低価格なシステムとすることができる。

【００５４】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、患
者個人の血糖値データを市販のコンピュータ等に転送
し、そのコンピュータで血糖値データのトレンド等を表
示できるという効果がある。

【００５５】また本発明によれば、携帯型の血糖測定装
置で測定した血糖値データをコンピュータ機器に転送
し、そのコンピュータで各患者毎の血糖値の時間毎の変
化や平均値などをグラフ化して表示できるという効果が
ある。

【００５６】

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施の形態の血糖値管理システムの構成を示
すブロック図である。

【図２】本実施の形態の通信モジュールの上面図（Ａ）
と、この通信モジュールに血糖測定装置を装着した状態
を示す外観斜視図である。

【図３】本実施の形態の通信モジュールにおける処理を
示すフローチャートである。

【図４】本実施の形態のモバイル機における処理を示す
フローチャートである。

【図５】本実施の形態のモバイル機における画面への表
示例を示す図である。

【図６】本実施の形態における表データの表示例を示す
図である。

【図７】本実施の形態における月平均値の表示例を示す
図である。

【図８】本実施の形態のＰＣにおける画面への表示例を
示す図である。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】患者の血糖値を測定する血糖測定装置
と、前記血糖測定装置を載置し、前記血糖測定装置に測定日
時とともに記憶されている測定データを受け取ってコン
ピュータ機器に伝送する通信ユニットとを有し、前記コンピュータ機器は、患者名と前記患者名に対応する少なくとも測定日時、血
糖値データのデータベースを作成して記憶する記憶手段
と、前記記憶手段に記憶されている、選択された患者に対応
する少なくとも測定日時、血糖値データを読み出して、
表及び／或はグラフ形式で表示する表示手段とを有する
ことを特徴とする血糖値情報処理システム。
【請求項２】前記通信ユニットは、前記血糖測定装置
の表示部が見易いように所定量傾けて載置され、この載
置した状態で前記血糖測定装置からの光信号により前記
血糖測定装置に記憶されている測定データを受信するこ
とを特徴とする請求項１に記載の血糖値情報処理システ
ム。
【請求項３】前記コンピュータ機器は更に、選択され
た患者に対応して指定された期間内の少なくとも測定日
時、血糖値データを読み出して、それらの平均値を算出
し、前記平均値と前記平均値に標準偏差を重畳して表示
することを特徴とする請求項１に記載の血糖値情報処理
システム。
【請求項４】前記コンピュータ機器は、前記血糖値デ
ータを管理する時間帯区分を設定する時間帯設定手段を
有し、前記表示手段は、前記時間帯設定手段により設定された
時間帯で前記血糖値データの変化を表示することを特徴
とする請求項１に記載の血糖値情報処理システム。