JP2000057940A - 電界放射型素子及びその製造方法 - Google Patents

電界放射型素子及びその製造方法

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JP2000057940A
JP2000057940A JP22587898A JP22587898A JP2000057940A JP 2000057940 A JP2000057940 A JP 2000057940A JP 22587898 A JP22587898 A JP 22587898A JP 22587898 A JP22587898 A JP 22587898A JP 2000057940 A JP2000057940 A JP 2000057940A
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forming
electrode
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Atsuo Hattori
敦夫 服部
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    • HELECTRICITY
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    • H01J9/00Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
    • H01J9/02Manufacture of electrodes or electrode systems
    • H01J9/022Manufacture of electrodes or electrode systems of cold cathodes
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フラットパネルディスプレイ内の真空度を向
上し、かつエミッタ表面に分子が吸着することを防止す
ることができる電界放射型素子の製造方法を提供するこ
とを課題とする。 【解決手段】 基板(20a,20b)の表面にゲッタ
ー材料(20d)とゲート電極(22a)を形成する工
程と、レジストパターンをマスクとしてエッチングを行
い、ゲート電極及びゲッター材料に孔を形成する工程
と、基板上に第1の犠牲膜を形成し、エッチバックする
ことによりゲッター材料の孔の側壁上にサイドスペーサ
(24a)を残す工程と、基板上に第2の犠牲膜(2
6)を形成し、その上に導電性のエミッタ電極(27)
を形成する工程と、第2の犠牲膜の少なくとも一部を除
去することによりエミッタ電極を露出させる工程とを含
む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電界放射型素子に
関し、特に電界放出陰極の先端から電子を放出させる電
界放射型素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電界放射型素子は、電界集中を利用し
て、先鋭なエミッタ(電界放出陰極)の先端から電子を
放出させる素子である。例えば、フラットパネルディス
プレイは、多数のエミッタを配列した電界放射エミッタ
アレイ(FEA)を用いて構成される。それぞれのエミ
ッタは、ディスプレイの各画素の輝度等を制御する。
【0003】図25(A)〜(C)及び図26(D)〜
(F)は、従来技術による電界放射型素子の製造方法を
示す。
【0004】まず、図25(A)に示すように、基板6
1上に例えば不純物を添加した多結晶Siからなる導電
性のゲート電極62を形成し、その上に所定パターンの
レジスト膜63を形成する。レジスト膜63は、フォト
リソグラフィにより所定パターンに形成される。
【0005】次に、レジスト膜63をマスクとして、ゲ
ート電極62を異方性エッチングし、図25(B)に示
すように、平面(上面)形状が円形であるゲートホール
67を有するゲート電極62aを残す。上記のエッチン
グにより、レジスト膜63も膜減りし、薄いレジスト膜
63aが残る。
【0006】次に、レジスト膜63aを除去し、図25
(C)に示すように、犠牲膜64をゲート電極62a及
び露出している基板61上に等方的に堆積する。
【0007】次に、犠牲膜64を異方的にエッチング
し、図26(D)に示すように、ゲート電極62aのホ
ール67の側壁上に犠牲膜(サイドスペーサ)64aを
残す。
【0008】次に、図26(E)に示すように、基板全
面に絶縁膜65を形成し、その上に導電性のエミッタ電
極66を形成する。
【0009】次に、エッチングにより、基板61とサイ
ドスペーサ64aの全部、及び絶縁膜65の一部を除去
し、図26(F)に示すように、周辺の絶縁膜65aを
ゲート電極62aとエミッタ電極66の間に残す。
【0010】ゲート電極62aに正電位を印加すれば、
エミッタ電極(陰極)66の先端に電界を集中させるこ
とができ、エミッタ電極66からアノード電極(図示せ
ず)に向けて電子を放出させることができる。
【0011】図27は、上記の電界放射型素子を用いた
フラットパネルディスプレイの断面図である。
【0012】電界放射型素子は、上述の方法により製造
されたものが用いられ、エミッタ電極44とゲート電極
45を有する。絶縁体からなる支持基板41の上に、A
lまたはCu等からなる配線層42と多結晶Si等から
なる抵抗層43を形成する。抵抗層43の上には、鋭い
先端を持つエミッタ電極44を多数配列し、電界放射エ
ミッタアレイ(FEA)を形成する。ゲート電極45
は、各エミッタ電極44の先端付近に小さな開口(ゲー
トホール)を有し、図示しないが開口ごとに独立して電
圧を印加することができる。複数のエミッタ電極44
も、それぞれ独立して電圧を印加することができる。
【0013】エミッタ電極44およびゲート電極45を
含む電子源に対向して、ガラスまたは石英等からなる透
明基板46を含む対向基板を配置する。対向基板は、透
明基板46の下にITO等からなる透明電極(アノード
電極)47を配置し、さらにその下に蛍光材48を配置
する。
【0014】電子源と対向基板とは、透明電極47とエ
ミッタ電極44の間の距離が0.1〜5mm程度に保た
れるように、接着剤を塗布したガラス基板からなるスペ
ーサ50を介して接合される。接着剤には、例えば低融
点ガラスを用いることができる。
【0015】なお、スペーサ50としてガラス基板を用
いず、エポキシ樹脂等の接着剤中にガラスビーズ等を分
散させてスペーサ50を構成することもできる。
【0016】対向基板には、予め排気管49が形成され
ている。排気管49を利用して、フラットパネルディス
プレイの内部を10-5〜10-9Torr程度まで真空排
気した後、バーナー等で排気管49を封止する。その
後、アノード電極(透明基板)47、エミッタ電極4
4、ゲート電極45の配線を行い、フラットパネルディ
スプレイを完成させる。
【0017】アノード電極(透明基板)47は、常に正
電位に保持されている。表示画素は、エミッタ配線とゲ
ート配線とにより2次元的に選択される。つまり、電圧
が印加されたエミッタ配線とゲート配線の交点に配置さ
れる電界放射型素子が選択される。
【0018】エミッタ電極およびゲート電極には、それ
ぞれ負電位および正電位が与えられ、エミッタ電極から
アノード電極に向けて電子が放出される。電子が蛍光材
48に照射されると、その部分(画素)が発光する。
【0019】フラットパネルディスプレイの内部を高い
真空度に保つため、ゲッター材51がフラットパネルデ
ィスプレイ内の端に設けられる。ゲッター材51は、例
えばTi、Ta、Zr、Al、Mg等で形成される。上
記の排気管49を封止した後、ランプ又はレーザ加熱に
よりゲッター材51を活性化させ、周囲の分子を吸着さ
せる。これにより、フラットパネルディスプレイ内の初
期真空度を向上させることができる。
【0020】さらに、透明基板46や支持基板41を通
過して、フラットパネルディスプレイの内部に進入して
いるHe等の分子、又はフラットパネルディスプレイの
内部で放出されるH2 O、O2 、N2 等の分子を吸着
し、真空度が下がるのを防止し、フラットパネルディス
プレイの寿命を長くする。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】ゲッター材51は、エ
ミッタ電極44から透明電極46に向かって放出される
電子の邪魔にならないように、フラットパネルディスプ
レイ内の端に配置される。そのため、ゲッター材51
は、エミッタ電極44から離れた位置に置かれることに
なる。ゲッター材51がエミッタ電極44から離れてい
ると、ゲッター材としての機能が十分に発揮されず、以
下の弊害を招く。
【0022】(1)上記の分子がゲッター材51に吸着
する前に、強電界が形成されたエミッタ電極44の表面
に吸着され、エミッタ電極44からの放射電流(電子
流)が低下する。
【0023】(2)エミッタ電極44の表面に分子が吸
着したり放出したりすると、エミッタ電極44の放射電
流の大きさが変動してしまい、不安定になる。
【0024】(3)エミッタ電極44の表面にイオンが
衝突することにより、エミッタ電極44がスパッタさ
れ、エミッタ電極44の先端が変形してしまう。エミッ
タ電極44の先端が丸まると、電界が集中しにくくな
り、電界放射型素子としての性能が低下する。
【0025】(4)1〜10年程度の長い期間真空度を
保とうとすると、大面積のゲッター材51が必要にな
る。大面積のゲッター材51を形成すると、フラットパ
ネルディスプレイが大きくなったり、発光領域(表示領
域)の面積が比較的小さくなる。
【0026】本発明の目的は、フラットパネルディスプ
レイ内の真空度を向上し、かつエミッタ表面に分子が吸
着することを防止することができる電界放射型素子又は
その製造方法を提供することである。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明の一観点によれ
ば、ゲート電極とゲッター材料とを積層する工程を含む
電界放射型素子の製造方法が提供される。
【0028】電界放射型素子は、ゲート電極とゲッター
材料が積層される。この電界放射型素子を用いてフラッ
トパネルディスプレイを形成する場合、上記のゲッター
材料を活性化させることにより、ゲート電極周辺の真空
度を高くすることができる。ゲート電極は、一般的にエ
ミッタ電極先端の近傍に設けられるので、エミッタ電極
先端周辺の真空度をも高くすることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】図1(A)〜(C)、図2(D)
〜(F)、図3(G)〜(I)、図4(J)〜(L)、
図5(M)〜(O)は、本発明の第1の実施例による電
界放射型素子(2電極素子)の製造工程を示す図であ
る。2電極素子は、エミッタ電極とゲート電極を有す
る。
【0030】図1(A)において、基板20は、出発基
板20a上に第1の積層膜20bを形成してなる。Si
からなる出発基板20aを熱酸化することにより、出発
基板20a上にSiO2 からなる第1の積層膜20bを
0.05μm形成することができる。
【0031】上記の熱酸化は、例えば、縦型拡散炉を用
い、水素流量を19slm、酸素流量を19slm、温
度を1000℃にして、ウエット(水蒸気)酸化を行
う。
【0032】次に、第1の積層膜20b上にTiからな
るゲッター膜20cをスパッタ法により0.05μm堆
積する。このスパッタは、DCスパッタ装置を用いて、
ターゲットとしてTiを用い、Arガスを導入しながら
行う。
【0033】次に、図1(B)に示すように、ゲッター
膜20c上にSiNx からなる第1の犠牲膜(反射防止
膜)22を反応性スパッタ法により0.12μm堆積す
る。反射防止膜22は、ゲッター膜20cの表面に対し
て、i線に対する反射防止効果を有する。上記の反射防
止膜(SiNx )22のスパッタは、RFスパッタ装置
を用いて、ターゲットとしてSiを用い、N2 +Arガ
スを導入しながら行う。ターゲットとしてSiNx を用
い、Arガスを導入してもよい。プラズマSiNx を用
いることもできる。
【0034】次に、図1(C)に示すように、フォトリ
ソグラフィによる孔23を有する所定パターンのレジス
ト膜22cを反射防止膜22上に形成する。すなわち、
まず、レジスト膜を反射防止膜22上に全面に塗布し、
その後、選択露光及び現像を行い、所定パターンのレジ
スト膜22cを形成する。
【0035】反射防止膜22は、光を吸収したり、及び
/又はその表面での反射光と下層からの反射光との干渉
作用により、露光の際の反射光強度を低減させることが
できる。反射光により不所望の領域が露光される可能性
が少ないので、高解像度でレジスト膜22cを形成する
ことができる。
【0036】孔23は、ほぼ垂直側壁を持ち、平面(上
面)形状が直径0.5μmの円形である。
【0037】次に、レジスト膜22cをマスクとして、
反射防止膜22を異方性エッチングし、図2(D)に示
すように、孔23aを有する所定パターンの反射防止膜
22aを残す。孔23aは、ほぼ垂直側壁を持ち、平面
(上面)形状が直径0.5μmの円形である。反射防止
膜22aは、断面形状が水平方向に離れた2パートから
なる。上記のレジスト膜22cは高解像度で形成されて
いるので、反射防止膜22aも高解像度で所定パターン
に形成される。
【0038】上記のエッチングは、例えば、マグネトロ
ンRIE装置を用いて、エッチングガスとしてCHF3
+O2 +Arを用い、磁場を5G(ガウス)、反応室内
圧力を60mTorr、冷却用Heは8Torr、RF
パワー500Wにして行う。
【0039】次に、レジスト膜22cを除去し、図2
(E)に示すように、反射防止膜22aの上面を露出す
る。
【0040】次に、反射防止膜22aをマスクとして、
ゲッター膜20cをエッチングし、図2(F)に示すよ
うに、孔23bを有する所定パターンのゲッター膜20
dを残す。上記のレジスト膜22c及び反射防止膜22
aが高解像度で形成されているので、ゲッター膜20d
も高解像度で所定パターンに形成される。
【0041】上記のエッチングは、例えば、ガス冷却機
構を備えたサセプタを有するマグネトロンRIE装置を
用いて、Cl2 のガス流量を40sccm、圧力を10
0mTorr、RFパワーを250W、磁場を50G
(ガウス)、冷却用Heを4Torrにして行う。
【0042】なお、ゲッター膜20dのエッチングは、
反射防止膜22aのみをマスクとして行う場合に限定さ
れない。反射防止膜22a上にレジスト膜22cを残し
たまま、レジスト膜22c及び反射防止膜22aをマス
クとして、ゲッター膜20dをエッチングしてもよい。
その場合、レジスト膜22cは、当該エッチングの後に
除去される。
【0043】次に、図3(G)に示すように、常圧CV
D法により、SiO2 からなる第2の犠牲膜(絶縁膜)
24を基板全面に0.15μm堆積する。常圧CVD法
は、例えば、原料ガスとしてO3 とTEOSを用い、基
板温度を400℃にして行う。
【0044】次に、第2の犠牲膜24を異方性ドライエ
ッチング(エッチバック)して、図3(H)に示すよう
に、反射防止膜22a及びゲッター膜20dの側壁上に
のみ第2の犠牲膜24aをサイドスペーサとして残す。
当該エッチングにより、反射防止膜22aの側壁の上部
が露出し、かつ第1の積層膜20bの表面が露出する。
エッチングは、出発基板20aでストップする。
【0045】上記のエッチングは、例えば、マグネトロ
ンRIE装置を用い、エッチングガスとしてCHF3
CO2 +Arを用い、反応室内圧力を50mTorrに
して、CHF3 /CO2 /Ar=60/10/30(s
ccm)の流量比、基板冷却用Heは8Torr、磁場
を30G(ガウス)、RFパワー700Wにして行う。
【0046】次に、図3(I)に示すように、常圧CV
D法により、SiO2 からなる第3の犠牲膜(絶縁膜)
26を基板全面に等方的に0.15μm堆積する。すな
わち、第3の犠牲膜26は、反射防止膜22a、サイド
スペーサ24a、第1の積層膜20e及び出発基板20
aの表面に、その表面形状を引き継ぎながら(コンフォ
ーマルに)堆積される。その表面形状は、2段曲線を有
する。第1段(上段)の曲線は、反射防止膜22aの角
の形状に依存し、第2段(下段)の曲線は、サイドスペ
ーサ24aの表面形状に依存する。
【0047】第3の犠牲膜26のカスプは、2つの円な
いし楕円が接触したかのように鋭い鋭角を持つ。この鋭
角を成形型として、以下2段タイプのエミッタ電極を形
成する。
【0048】次に、図4(J)に示すように、第3の犠
牲膜26の上に、例えばTiNX からなるエミッタ電極
27を約0.05μm反応性スパッタ法で堆積する。反
応性スパッタは、DCスパッタ装置を用いて、ターゲッ
トとしてTiを用い、N2 +Arガスを導入しながら行
う。
【0049】本実施例によれば、2段タイプのエミッタ
電極27を形成することができる。2段タイプのエミッ
タ電極は、図26(F)に示す1段タイプのエミッタ電
極よりも、先端の曲率半径を小さくすることが容易であ
る。エミッタ電極の先端の曲率半径を小さくすれば、エ
ミッタ電極の先端に電界を集中させやすく、電界放射型
素子としての性能を向上させることができる。
【0050】次に、図4(K)に示すように、Wからな
るブランケット膜(第2のエミッタ電極)27cをエミ
ッタ電極(第1のエミッタ電極)27上にCVD法によ
り0.2μm堆積する。このCVDは、例えばワークガ
スとしてWF6 +H2 +N2+Arガスを用い、圧力を
80Torrにして、温度を450℃にして行う。
【0051】次に、Wからなるブランケット膜27cを
RIEエッチャにより0.2μmエッチバックし、図4
(L)に示すように、エミッタ電極27の凹部にのみブ
ランケット膜27dを残し、エミッタ電極27の表面を
平坦にする。このRIEは、例えばマグネトロンRIE
装置を用いて、エッチングガスとしてSF6 +Ar+H
eを用い、反応室内圧力を280mTorrにして行
う。
【0052】次に、図5(M)に示すように、エミッタ
電極27及びブランケット膜27dを覆うように、Si
からなる抵抗層30をスパッタ法により約0.2μm堆
積する。エミッタ電極27と直列に抵抗層30を接続す
ることにより、エミッタ電極(電界放出陰極)27から
の放出電流を十分に安定化させることができる。
【0053】上記の抵抗層(Si)30のスパッタは、
DCスパッタ装置を用い、ターゲットとしてSiを用
い、Arガスを導入しながら行う。抵抗層30は、Si
の代わりに高抵抗のSiNx 、SiOx 、SiOx Y
を用いることができる。SiN x 、SiOx 、SiOx
Y は、上記のArガスの代わりにN2 +Ar、O2
Ar、N2 +O2 +Arガスを用いてスパッタを行うこ
とにより形成することができる。
【0054】次に、図5(N)に示すように、抵抗層3
0上にAlからなるエミッタ配線31をスパッタ法によ
り0.3μm堆積する。このスパッタは、DCスパッタ
装置を用いて、ターゲットとしてAlを用い、Arガス
を導入しながら行う。
【0055】最後に、下方からのエッチングにより出発
基板20aと第1の積層膜20bとサイドスペーサ24
aの全部、及び第3の犠牲膜26の一部を除去して、図
5(O)に示すように、周辺部の第3の犠牲膜26aを
残し、かつエミッタ電極27の先端を露出させる。ゲッ
ター膜20dは、エミッタ電極27の先端を囲むように
形成される。
【0056】出発基板20a等のSiのエッチングに
は、HF+HNO3 +CH3 COOHを用い、第3の犠
牲膜26等のSiO2 のエッチングには、HF+NH4
Fを用いる。
【0057】以上で、2段タイプのエミッタ電極27を
有する電界放射型素子(2電極素子)が完成する。ゲッ
ター膜(Ti)20dは、導電膜であるので、ゲート電
極として機能する。この電界放射型素子は、エミッタ電
極27とゲート電極20dを有する。
【0058】エミッタ電極27には負電位が印加され、
図示しないアノード電極には正電位が印加される。ゲー
ト電極20dに正電位を印加することにより、エミッタ
電極27からアノード電極に向けて電子を放出させるこ
とができる。
【0059】上記の電界放射型素子を製造した後、上記
と同様に、図27に示すフラットパネルディスプレイを
製造する。ただし、図27のゲッター材51は必要でな
い。フラットパネルディスプレイの内部を真空排気して
排気管を封止する前又は後、ランプやレーザ加熱又は光
照射により電界放射型素子内のゲッター膜20d(図5
(O))を活性化させ、周囲の分子を吸着させることが
できる。これにより、フラットパネルディスプレイ内の
真空度を向上させることができる。
【0060】さらに、透明基板や支持基板を通過して、
フラットパネルディスプレイの内部に進入してくるHe
等の分子、又はフラットパネルディスプレイの内部で放
出されるH2 O、O2 、N2 等の分子を吸着し、真空度
が下がるのを防止し、フラットパネルディスプレイの寿
命を長くすることができる。
【0061】図27のゲッター材51は、フラットパネ
ルディスプレイ内の端であり、エミッタ電極から離れた
位置に置かれるため、ゲッター材としての機能が十分に
発揮されない。
【0062】本実施例によれば、ゲッター膜20dは、
エミッタ電極27の先端付近を囲むように形成されるの
で、以下の利点を有する。
【0063】(1)ゲッター膜20dは、エミッタ電極
27の近傍の分子を吸着し、エミッタ電極27の表面に
分子が吸着されるのを防止することができる。エミッタ
電極27近傍の真空度が向上し、エミッタ電極27から
の放射電流(電子流)の低下を防止することができる。
【0064】(2)エミッタ電極27近傍の真空度が向
上するので、エミッタ電極27の放射電流の大きさの変
動を防止することができる。
【0065】(3)エミッタ電極27近傍の真空度が向
上するので、エミッタ電極44がスパッタされることに
よるエミッタ電極44先端の変形を防止することができ
る。
【0066】(4)ゲッター膜20dを電界放射型素子
内に設けることにより、ゲッター材を電界放射型素子の
外部に設ける場合に比べ、フラットパネルディスプレイ
を小型化することができる。
【0067】(5)フラットパネルディスプレイ内及び
フラットパネルディスプレイ間の電界放射型素子の特性
の均一性及び再現性が向上する。フラットパネルディス
プレイの輝度のちらつきが減少する。
【0068】図6(A)〜(C)、図7(D)〜(F)
は、本発明の第1の実施例による電界放射型素子(2電
極素子)の他の製造工程を示す図である。
【0069】図6(A)に示すように、上記と同様に、
フォトリソグラフィ及びエッチングにより、Siからな
る出発基板20a上にSiO2 からなる第1の積層膜2
0bを形成し、さらにその上に所定パターンの第1のゲ
ート電極25a、第2のゲート電極25b及びゲッター
膜22aを形成する。
【0070】具体的には、Siからなる出発基板20a
の表面にSiO2 からなる第1の積層膜20dを熱酸化
により形成し、その上に、P又はBをドープした多結晶
Siからなる第1のゲート電極25aをCVD法により
0.15μm堆積し、その上にWSix からなる第2の
ゲート電極25bをCVD法により0.15μm堆積
し、さらにその上にTiからなる第1の犠牲膜(ゲッタ
ー膜)22aをスパッタ法により0.04μm堆積す
る。その後、フォトリソグラフィ及びエッチングによ
り、第1及び第2のゲート電極25a、25b及びゲッ
ター膜22aをパターン化する。
【0071】上記のゲッター膜(Ti)22aのスパッ
タは、DCスパッタ装置を用いて、ターゲットとしてT
iを用い、Arガスを導入しながら行う。ゲッター膜2
2aは、Tiの代わりに、Taやジルコニウムを用いる
ことができる。
【0072】上記の実施例(図5(O))では、ゲッタ
ー膜をゲート電極の下に積層したが、本実施例ではゲッ
ター膜22aをゲート電極25a、25bの上に積層す
る。
【0073】次に、図6(B)に示すように、常圧CV
D法により、SiO2 からなる第2の犠牲膜(絶縁膜)
24を基板全面に等方的に0.15μm堆積する。
【0074】次に、第2の犠牲膜24を異方的にドライ
エッチングして、図6(C)に示すように、第1及び第
2のゲート電極25a、25b及びゲッター膜22aの
側壁上にのみ第2の犠牲膜24aをサイドスペーサとし
て残す。当該エッチングにより、ゲッター膜22aの側
壁の上部が露出し、かつ第1の積層膜(エッチングスト
ッパ膜)20bの表面が露出する。このエッチングは、
例えばマグネトロンRIE装置を用い、エッチングガス
としてCHF3 +CO2 +Arを用い、反応室圧力を5
0mTorrにし、CHF3 /CO2 /Ar=60/1
0/30(sccm)の流量比、基板冷却用Heは8T
orr、磁場を30G、RFパワーを700Wにして行
う。
【0075】次に、図7(D)に示すように、常圧CV
D法により、SiO2 からなる第3の犠牲膜(絶縁膜)
26を基板全面に等方的に0.15μm堆積する。すな
わち、第3の犠牲膜26は、第1の積層膜20b、サイ
ドスペーサ24a、ゲッター膜22aの表面にコンフォ
ーマルに堆積される。その表面形状は、2段曲線を有す
る。この表面形状を成形型として、以下2段タイプのエ
ミッタ電極を形成する。
【0076】次に、図7(E)に示すように、第3の犠
牲膜26の上に、例えばTiNx からなるエミッタ電極
27を約0.05μm反応性スパッタ法で堆積する。こ
の反応性スパッタは、DCスパッタ装置を用いて、ター
ゲットとしてTiを用い、N 2 +Arガスを導入しなが
ら行う。
【0077】次に、下方からのエッチングにより出発基
板20aと第1の積層膜20bとサイドスペーサ24a
の全部、及び第3の犠牲膜26の一部を除去して、図7
(F)に示すように、周辺部の第3の犠牲膜26aを残
し、かつエミッタ電極27の先端を露出させる。
【0078】基板20a等のSiのエッチングには、H
F+HNO3 +CH3 COOHを用い、第3の犠牲膜2
6等のSiO2 のエッチングには、HF+NH4 Fを用
いる。
【0079】以上で、2段タイプのエミッタ電極27を
有する電界放射型素子(2電極素子)が完成する。ゲッ
ター膜(Ti)22aは、導電膜であるので、第1及び
第2のゲート電極25a、25bと共にゲート電極とし
て機能する。この電界放射型素子は、エミッタ電極27
とゲート電極25a、25b、22aを有する。ゲッタ
ー膜22aは、ゲート電極25a、25bの上に形成さ
れ、エミッタ電極27の先端付近を囲むように形成され
る。
【0080】上記の電界放射型素子を製造した後、前述
の実施例と同様に、図27に示すフラットパネルディス
プレイを製造する。フラットパネルディスプレイの排気
管を封止する前又は後、ランプやレーザ加熱又は光照射
により電界放射型素子内のゲッター膜22aを活性化さ
せ、周囲の分子を密着させることができる。
【0081】例えば、ゲート電極25a、25bに光を
照射して加熱し、熱伝導によりゲッター膜22aをも加
熱することができる。400℃以上で加熱すれば、Ti
等のゲッター膜22aを活性化させることができる。光
照射は、基板に対して垂直方向が好ましいが、斜め方向
から照射してもよい。また、炉内でベークすることによ
り、ゲッター膜22aを活性化させてもよい。
【0082】図8(A)、(B)及び図9(C)、
(D)は、上記のエミッタ電極27を支持基板28で補
強する方法を4種類示す。エミッタ電極27は、膜厚が
約0.2μmと薄いので、支持基板28でエミッタ電極
27を補強することが望ましい。
【0083】図8(A)は、第1の方法を示す。図7
(E)の状態まで製造された電界放射型素子において、
エミッタ電極27の凹部を、例えばSOG膜からなる平
坦化膜29aで埋める。その後、平坦化膜29aをCM
P法又はRIEによるエッチバックを行い、エミッタ電
極27の表面を平坦化する。平坦化膜29aは、SOG
膜の他、PSG(フォスフォシリケートガラス)やBP
SG(ボロフォスフォシリケートガラス)をリフローし
て形成してもよい。
【0084】続いて、エミッタ電極27の上に支持基板
28を静電接着又は接着剤により接着する。支持基板2
8は、例えば、ガラス、石英またはAlX Y である。
その後、図7(F)の工程と同様に、基板20a等を除
去し、図8(A)に示すように、エミッタ電極27の先
端を露出させる。
【0085】図8(B)は、第2の方法を示す。図7
(E)に示す電界放射型素子の状態でエミッタ電極27
の上に、例えば低融点ガラス又はエポキシ樹脂からなる
接着剤29bを流し込み、エミッタ電極27と支持基板
28を接着する。接着剤29bは、エミッタ電極27の
表面を平坦化する役目も有する。その後、図7(F)の
工程と同様に、基板20a等を除去し、図8(B)に示
すように、エミッタ電極27の先端を露出させる。
【0086】図9(C)は、第3の方法を示す。図7
(E)に示す電界放射型素子を製造した後、エミッタ電
極27の凹部を、例えばSOG等からなる平坦化膜29
aで埋める。その後、平坦化膜29aをエッチバック
し、エミッタ電極27の表面を平坦化する。続いて、エ
ミッタ電極27の上に、例えばAlからなる接着剤層2
9bを形成し、さらにその上に支持基板28を接着す
る。その後、図7(F)の工程と同様に、基板20a等
をエッチングにより除去し、図9(C)に示すように、
エミッタ電極27の先端を露出させる。
【0087】図9(D)は、第4の方法を示す。図4
(K)、(L)の工程と同様にして、Wからなるブラン
ケット膜(第2のエミッタ電極)27cをエミッタ電極
(第1のエミッタ電極)27上にCVD法により0.2
μm堆積した後、ブランケット膜27cをRIEエッチ
ャにより、0.2μmエッチバックし、ブランケット膜
27dを形成する。図9(C)と同様にして、ブランケ
ット膜27dの凹部を、例えばSOG等からなる平坦化
膜29aで埋めた後、エッチバックしてブランケット膜
27dの表面を平坦化する。次に、エミッタ電極27、
ブランケット膜27d、平坦化膜29aと支持基板28
を接着剤29bにより接着する。その後、図7(F)の
工程と同様に、基板20a等をエッチングする際に、ゲ
ッター膜22aもウェットエッチングされ、図9(D)
に示すように、周辺部のゲッター膜22bを残し、かつ
エミッタ電極27の先端を露出させる。
【0088】Tiからなるゲッター膜22aのエッチン
グは、硫酸と過酸化水素水の混合液を用い、120℃程
度に加熱して行う。硫酸と過酸化水素水の混合液の代わ
りに、塩酸、リン酸、フッ酸を用いることができる。
【0089】図10(A)〜(C)及び図11(D)〜
(F)は、本発明の第1の実施例による電界放射型素子
(2電極素子)の他の製造工程を示す図である。
【0090】図10(A)に示すように、上記と同様
に、フォトリソグラフィ及びエッチングにより、出発基
板20e上に所定パターンのゲート電極25a及び第1
の犠牲膜(ゲッター膜)22aを形成する。
【0091】具体的には、Siからなる出発基板20e
上に、WSix からなるゲート電極25aをスパッタ法
により0.3μm堆積し、その上にTiからなるゲッタ
ー膜22aをスパッタ法により0.05μm堆積する。
その後、フォトリソグラフィ及びエッチングにより、ゲ
ート電極25a及びゲッター膜22aをパターン化す
る。ゲッター膜(Ti)22aは、ゲート電極(WSi
x )25a上に形成される。
【0092】上記のエッチングは、例えばマグネトロン
RIE装置を用い、エッチングガスとしてCHF3 +C
2 +Arを用い、反応室圧力を50mTorrにし、
CHF3 /CO2 /Ar=60/10/30(scc
m)の流量比、基板冷却用Heは8Torr、磁場を3
0G、RFパワーを700Wにして行う。
【0093】上記のゲート電極(WSix )25aのス
パッタは、DCスパッタ装置を用いて、ターゲットとし
てWSix を用い。Arガスを導入しながら行う。上記
のゲッター膜(Ti)22aのスパッタは、DCスパッ
タ装置を用いて、ターゲットとしてTiを用い、Arガ
スを導入しながら行う。
【0094】次に、図10(B)に示すように、常圧C
VD法により、SiO2 からなる第2の犠牲膜(絶縁
膜)24を基板全面に等方的に0.15μm堆積する。
【0095】次に、第2の犠牲膜24を異方的にドライ
エッチングして、図10(C)に示すように、ゲート電
極25a及び/又はゲッター膜22aの側壁上にのみ第
2の犠牲膜24aをサイドスペーサとして残す。当該エ
ッチングにより、ゲッター膜22aの側壁が露出し、か
つ基板20eの表面が露出する。
【0096】上記のエッチングは、例えばマグネトロン
RIE装置を用い、エッチングガスとしてCHF3 +C
2 +Arを用い、反応室圧力を50mTorrにし
て、CHF3 /CO2 /Ar=60/10/30(sc
cm)の流量比、基板冷却用Heは8Torr、磁場を
30G(ガウス)、RFパワー700Wにて行う。
【0097】次に、図11(D)に示すように、常圧C
VD法により、SiO2 からなる第3の犠牲膜(絶縁
膜)26を基板全面に等方的に0.15μm堆積する。
すなわち、第2の犠牲膜26は、基板20e、サイドス
ペーサ24a及びゲッター膜22aの表面にコンフォー
マルに堆積される。その表面形状は、2段曲線を有す
る。この表面形状を成形型として、以下2段タイプのエ
ミッタ電極を形成する。
【0098】次に、図11(E)に示すように、第3の
犠牲膜26の上に、例えばTiNXからなるエミッタ電
極27を約0.05μm反応性スパッタ法で堆積する。
【0099】最後に、下方からのエッチングにより基板
20eとサイドスペーサ24aの全部、及び第3の犠牲
膜26の一部を除去して、図11(F)に示すように、
周辺部の第3の犠牲膜26aを残し、かつエミッタ電極
27の先端を露出させる。
【0100】以上で、2段タイプのエミッタ電極27を
有する電界放射型素子(2電極素子)が完成する。ゲッ
ター膜(Ti)22aは、ゲート電極(WSix )25
a上に形成される導電膜であるので、ゲート電極25a
と共にゲート電極として機能する。この電界放射型素子
は、エミッタ電極27とゲート電極25a、22aを有
する。電界放射型素子をフラットパネルディスプレイ内
に封止する前又は後、加熱又は光照射することによりゲ
ッター膜22aを活性化させることができる。
【0101】図12(A)〜(C)及び図13(D)〜
(F)は、本発明の第1の実施例による電界放射型素子
(2電極素子)の他の製造工程を示す図である。
【0102】図12(A)に示すように、上記と同様
に、フォトリソグラフィ及びエッチングにより、Siか
らなる出発基板20e上に所定パターンのゲート電極2
5a、第1の犠牲膜(ゲッター膜)22a及び第2の犠
牲膜(絶縁膜)22cを形成する。
【0103】具体的には、Siからなる出発基板20e
上に、WSix からなるゲート電極25aをCVD法に
より0.3μm堆積し、その上にTiからなるゲッター
膜22aをスパッタ法により0.04μm堆積し、さら
にその上にSiNx からなる第2の犠牲膜22cを反応
性スパッタ法により0.03μm堆積する。その後、フ
ォトリソグラフィ及びエッチングにより、ゲート電極2
5a、ゲッター膜22a及び第2の犠牲膜22cをパタ
ーン化する。ゲッター膜22aは、ゲート電極25aと
第2の犠牲膜22cの間に形成される。
【0104】SiNx 、Ti、WSix の各膜厚を上記
の値に設定することにより、反射防止効果を得ることが
できる。これにより、フォトリソグラフィの解像度が向
上し、エッチングの精度も向上する。
【0105】上記のゲッター膜(Ti)22aのスパッ
タは、DCスパッタ装置を用いて、ターゲットとしてT
iを用い、Arガスを導入しながら行う。上記の第2の
犠牲膜(SiNx )22cの反応性スパッタは、DCス
パッタ装置を用いて、ターゲットとしてSiを用い、N
2 +Arガスを導入しながら行う。第2の犠牲膜(Si
x )22cは、プラズマCVDあるいは減圧CVD法
により堆積してもよい。
【0106】次に、図12(B)に示すように、常圧C
VD法により、SiO2 からなる第3の犠牲膜(絶縁
膜)24を基板全面に等方的に0.15μm堆積する。
【0107】次に、第3の犠牲膜24を異方的にドライ
エッチングして、図12(C)に示すように、ゲート電
極25a及び/又はゲッター膜22aの側壁上にのみ第
3の犠牲膜24aをサイドスペーサとして残す。当該エ
ッチングは、第2の犠牲膜22c及びゲッター膜22a
の側壁を露出し、かつ基板20eの表面を露出させる。
【0108】上記エッチングは、例えばマグネトロンR
IE装置を用い、エッチングガスとしてCHF3 +CO
2 +Arを用い、反応室圧力を50mTorrにし、C
HF 3 /CO2 /Ar=60/10/30(sccm)
の流量比、基板冷却用Heは8Torr、磁場を30
G、RFパワーを700Wにして行う。
【0109】次に、図13(D)に示すように、常圧C
VD法により、SiO2 からなる第4の犠牲膜(絶縁
膜)26を基板全面に等方的に0.15μm堆積する。
すなわち、第4の犠牲膜26は、基板20e、サイドス
ペーサ24a、ゲッター膜22a及び第2の犠牲膜22
cの表面にコンフォーマルに堆積される。その表面形状
は、2段曲線を有する。この表面形状を成形型として、
以下2段タイプのエミッタ電極を形成する。
【0110】次に、図13(E)に示すように、第4の
犠牲膜26の上に、例えばTiNXからなるエミッタ電
極27を約0.05μm反応性スパッタ法で堆積する。
【0111】最後に、下方からのエッチングにより基板
20eとサイドスペーサ24aの全部、及び第4の犠牲
膜26の一部を除去して、図13(F)に示すように、
周辺部の第4の犠牲膜26aを残し、かつエミッタ電極
27の先端を露出させる。
【0112】以上で、2段タイプのエミッタ電極27を
有する電界放射型素子(2電極素子)が完成する。ゲッ
ター膜(Ti)22aは、ゲート電極25a上に形成さ
れる導電膜であるので、ゲート電極25aと共にゲート
電極として機能する。この電界放射型素子は、エミッタ
電極27とゲート電極25a、22aを有する。電界放
射型素子をフラットパネルディスプレイ内に封止する前
又は後、加熱又は光照射することによりゲッター膜22
aを活性化させることができる。
【0113】図14(A)〜(C)及び図15(D)〜
(F)は、本発明の第1の実施例による電界放射型素子
(2電極素子)の他の製造工程を示す図である。
【0114】図14(A)に示すように、上記と同様
に、フォトリソグラフィ及びエッチングにより、Siか
らなる出発基板20e上に所定パターンのゲート電極2
5a及び第1の犠牲膜(ゲッター膜)22aを形成す
る。
【0115】具体的には、Siからなる出発基板20e
上に、P又はBをドープした多結晶Siからなるゲート
電極25aをCVD法により0.15μm堆積し、その
上にTiからなるゲッター膜22aをスパッタ法により
0.04μm堆積する。その後、フォトリソグラフィ及
びエッチングにより、ゲート電極25a及びゲッター膜
22aをパターン化する。
【0116】次に、図14(B)に示すように、常圧C
VD法により、SiO2 からなる第2の犠牲膜(絶縁
膜)24を基板全面に等方的に0.15μm堆積する。
【0117】次に、第2の犠牲膜24を異方的にドライ
エッチングして、図14(C)に示すように、ゲート電
極25aの側壁上にのみ第2の犠牲膜24aをサイドス
ペーサとして残す。エッチングは、ゲッター膜22a及
びゲート電極25aの側壁を露出し、かつ基板20fが
深さ0.1μm堀り込まれたところでストップする。エ
ッチングにより、凹部を有する基板20fが形成され
る。エッチングは、例えばマグネトロンRIE装置を用
い、エッチングガスとしてCHF3 +CO2 +Arを用
い、反応室圧力を50mTorrにし、CHF3 /CO
2 /Ar=60/10/30(sccm)の流量比、基
板冷却用Heは8Torr、磁場を30G、RFパワー
を700Wにして行う。
【0118】次に、図15(D)に示すように、常圧C
VD法により、SiO2 からなる第3の犠牲膜(絶縁
膜)26を基板全面に等方的に0.15μm堆積する。
すなわち、第3の犠牲膜26は、基板20f、サイドス
ペーサ24a、ゲート電極25a及びゲッター膜22a
の表面にコンフォーマルに堆積される。その表面形状
は、2段曲線を有する。この表面形状を成形型として、
以下2段タイプのエミッタ電極を形成する。
【0119】次に、図15(E)に示すように、第3の
犠牲膜26の上に、例えばTiNXからなるエミッタ電
極27を約0.05μm反応性スパッタ法で堆積する。
【0120】最後に、下方からのエッチングにより基板
20fとサイドスペーサ24aの全部、及び第3の犠牲
膜26の一部を除去して、図15(F)に示すように、
周辺部の第3の犠牲膜26aを残し、かつエミッタ電極
27の先端を露出させる。
【0121】この2電極素子は、上記の図14(C)の
エッチング工程で基板20fに凹部を形成しているの
で、図11(F)の2電極素子に比べ、ゲート電極25
aに対してエミッタ電極27を下方向に下げることがで
きる。
【0122】以上で、2段タイプのエミッタ電極27を
有する電界放射型素子(2電極素子)が完成する。ゲッ
ター膜(Ti)22aは、導電膜であるので、ゲート電
極として機能する。この電界放射型素子は、エミッタ電
極27とゲート電極25a、22aを有し、フラットパ
ネルディスプレイに用いることができる。電界放射型素
子をフラットパネルディスプレイに封止する前又は後、
加熱又は光照射することによりゲッター膜22aを活性
化させることができる。
【0123】図16(A)〜(C)及び図17(D)〜
(F)は、本発明の第1の実施例による電界放射型素子
(2電極素子)の他の製造工程を示す図である。
【0124】図16(A)に示すように、上記と同様
に、フォトリソグラフィ及びエッチングにより、Siか
らなる出発基板20e上に所定パターンのゲート電極兼
ゲッター膜25aを形成する。
【0125】具体的には、Siからなる出発基板20e
上に、Tiからなるゲート電極兼ゲッター膜25aをス
パッタ法により0.3μm堆積する。その後、フォトリ
ソグラフィ及びエッチングにより、ゲート電極兼ゲッタ
ー膜25aをパターン化する。
【0126】次に、図16(B)に示すように、常圧C
VD法により、SiO2 からなる第2の犠牲膜(絶縁
膜)24を基板全面に等方的に0.15μm堆積する。
【0127】次に、第2の犠牲膜24を異方的にドライ
エッチングして、図16(C)に示すように、ゲート電
極兼ゲッター膜25aの側壁上にのみ第2の犠牲膜24
aをサイドスペーサとして残す。エッチングは、ゲート
電極兼ゲッター膜25aの側壁の上部を露出し、かつ基
板20fが深さ0.1μm堀り込まれたところでストッ
プする。エッチングにより、凹部を有する基板20fが
形成される。エッチングは、例えばマグネトロンRIE
装置を用い、エッチングガスとしてCHF3 +CO2
Arを用い、反応室圧力を50mTorrにし、CHF
3 /CO2 /Ar=60/10/30(sccm)の流
量比基板冷却用Heは8Torr、磁場を30G、RF
パワーを700Wにして行う。
【0128】次に、図17(D)に示すように、常圧C
VD法により、SiO2 からなる第3の犠牲膜(絶縁
膜)26を基板全面に等方的に0.15μm堆積する。
すなわち、第3の犠牲膜26は、基板20f、サイドス
ペーサ24a及びゲート電極兼ゲッター膜25aの表面
にコンフォーマルに堆積される。その表面形状は、2段
曲線を有する。この表面形状を成形型として、以下2段
タイプのエミッタ電極を形成する。
【0129】次に、図17(E)に示すように、第3の
犠牲膜26の上に、例えばTiNXからなるエミッタ電
極27を約0.05μm反応性スパッタ法で堆積する。
【0130】最後に、下方からのエッチングにより基板
20fとサイドスペーサ24aの全部、及び第3の犠牲
膜26の一部を除去して、図17(F)に示すように、
周辺部の第3の犠牲膜26aを残し、かつエミッタ電極
27の先端を露出させる。
【0131】以上で、2段タイプのエミッタ電極27を
有する電界放射型素子(2電極素子)が完成する。ゲー
ト電極兼ゲッター膜(Ti)25aは、ゲート電極及び
ゲッター膜として機能する。この電界放射型素子は、エ
ミッタ電極27とゲート電極25aを有し、フラットパ
ネルディスプレイに用いることができる。電界放射型素
子をフラットパネルディスプレイに封止する前又は後、
加熱又は光照射することによりゲッター膜25aを活性
化させることができる。
【0132】以上は、エミッタ電極とゲート電極を有す
る電界放射型素子(2電極素子)の製造工程を示した。
次に、電界放射型素子の他の例として、3電極素子の製
造工程を示す。3電極素子は、エミッタ電極とゲート電
極とアノード電極を有する。
【0133】図18(A)〜(C)、図19(D)〜
(F)、図20(G)〜(I)、図21(J)〜(L)
は、本発明の第2の実施例による電界放射型素子(3電
極素子)の製造工程を示す図である。
【0134】図18(A)において、基板20は、出発
基板20a上にアノード電極20bを形成してなる。S
iO2 等からなる出発基板20a上にWSix からなる
アノード電極20bをスパッタ法により0.3μm堆積
する。アノード電極(WSi x )20bのスパッタは、
DCスパッタ装置を用いて、ターゲットとしてWSi X
を用い、Arガスを導入しながら行う。
【0135】次に、SiO2 からなる第1の犠牲膜(絶
縁膜)21をアノード電極20b上にCVD法により堆
積し、その上にWSiX からなるゲート電極25を上記
のスパッタ法と同様にして堆積する。
【0136】次に、図18(B)に示すように、Tiか
らなる第2の犠牲膜(ゲッター膜)22bをゲート電極
25上にスパッタ法により0.04μm堆積する。ゲッ
ター膜(Ti)22bのスパッタは、DCスパッタ装置
を用いて、ターゲットとしてTiを用い、Arガスを導
入しながら行う。ゲッター膜22bは、Tiの代わり
に、Ta又はZr(ジルコニウム)を用いることができ
る。
【0137】次に、図18(C)に示すように、フォト
リソグラフィにより孔23を有する所定パターンのレジ
スト膜22cをゲッター膜22b上に形成する。
【0138】次に、レジスト膜22cをマスクとして、
ゲッター膜22bを異方性エッチングし、図19(D)
に示すように、孔23aを有する所定パターンのゲッタ
ー膜22aを残す。孔23aは、ほぼ垂直な側壁を有
し、平面(上面)形状が直径0.5μmの円形である。
【0139】次に、レジスト膜22cを除去し、図19
(E)に示すように、ゲッター膜22aの上面を露出す
る。
【0140】次に、ゲッター膜22aをマスクとして、
ゲート電極25を異方性エッチングし、図19(F)に
示すように、孔23bを有する所定パターンのゲート電
極25aを残す。
【0141】なお、ゲート電極25のエッチングは、レ
ジスト膜22cをゲッター膜22a上に残したまま、レ
ジスト膜22c及びゲッター膜22aをマスクとして、
行ってもよい。レジスト膜22cは、当該エッチングの
後に除去される。
【0142】次に、図20(G)に示すように、常圧C
VD法により、SiO2 からなる第3の犠牲膜(絶縁
膜)24を基板全面に0.15μm堆積する。常圧CV
Dは、例えば、原料ガスとしてO3 とTEOSを用い、
基板温度を400℃にして行う。
【0143】次に、第2の犠牲膜24を異方的にドライ
エッチング(エッチバック)して、図20(H)に示す
ように、ゲート電極25a及び/又はゲッター膜22a
の側壁上にのみ第3の犠牲膜24aをサイドスペーサと
して残す。当該エッチングにより、ゲッター膜22aの
側壁の上部が露出し、かつ第1の犠牲膜21の表面が露
出する。
【0144】上記のエッチングは、例えば、マグネトロ
ンRIE装置を用い、エッチングガスとしてCHF3
CO2 +Arを用い、反応室内圧力を50mTorrに
して、基板冷却用Heは8Torr、磁場を30G、R
Fパワーを700Wにして行う。
【0145】次に、図20(I)に示すように、上記と
同様の常圧CVD法により、SiO 2 からなる第4の犠
牲膜(絶縁膜)26を基板全面に等方的に0.15μm
堆積する。すなわち、第4の犠牲膜26は、第1の犠牲
膜21、サイドスペーサ24a及びゲッター膜22aの
表面にコンフォーマルに堆積される。その表面形状は、
2段曲線を有する。この表面形状を成形型として、以下
2段タイプのエミッタ電極を形成する。
【0146】次に、図21(J)に示すように、第4の
犠牲膜26の上に、例えばTiNXからなるエミッタ電
極27を約0.05μm反応性スパッタ法で堆積する。
反応性スパッタは、DCスパッタ装置を用いて、ターゲ
ットとしてTiを用い、N2+Arガスを導入しながら
行う。
【0147】次に、エミッタ電極27の上に所定パター
ンのレジスト膜(図示せず)をフォトリソグラフィによ
り形成し、当該レジスト膜をマスクとしRIEを行い、
図21(K)に示すように、エミッタ電極27aの両側
の陰極として用いられない部分にスリット開口32を作
る。エミッタ電極27bは、スリット開口32の外側に
形成されるエミッタ電極である。RIEは、例えばマグ
ネトロンRIE装置を用いて、エッチングガスとしてC
2 を用い、反応室内圧力を125mTorrにして行
う。
【0148】次に、上方よりスリット開口32を通し
て、第4の犠牲膜26の一部と、サイドスペーサ24a
の全部と、第1の犠牲膜21の一部を等方的ウェットエ
ッチングにより除去し、図21(L)に示すように、周
辺部の第4の犠牲膜26aと第1の犠牲膜21aを残
す。
【0149】上記のエッチングにより、エミッタ電極2
7a、ゲート電極25a及びアノード電極20bを露出
させることができる。ゲッター膜22aは、ゲート電極
25aに電気的に接続されているので、ゲート配線の抵
抗を低くすることができる。
【0150】図22は、図21(L)に示す3電極素子
の斜視図である。エミッタ電極27aは、エミッタ電極
27bに接続され支持される。ゲート電極25a及びゲ
ッター膜22aは、エミッタ電極27aの先端付近に円
形の孔(ゲートホール)を有する。ゲッター膜22a
は、エミッタ電極27aの先端を囲むように形成され
る。エミッタ電極27aは、ゲート電極25aの孔付近
で針状に尖っている。
【0151】3電極素子は、陰極であるエミッタ電極2
7aと陽極であるアノード電極20bを有し、ゲート電
極25aに正電位を印加することにより、エミッタ電極
27aからアノード電極20bに向けて電子を放出させ
ることができる。
【0152】3電極素子の場合も、ゲッター膜22aを
エミッタ電極27aの先端付近に設けることにより、エ
ミッタ電極27a近傍の真空度を高めることができる。
【0153】図23(A)は、3電極素子の他の例を示
す図である。この3電極素子は、基本的に上記の3電極
素子(図21(L))と同じであるが、ゲート電極25
aを膜厚0.3μmのWSix で形成し、ゲッター膜2
2aを膜厚0.2μmのTiで形成する点で異なる。そ
の他の部分は、両者とも同じである。
【0154】図23(B)は、3電極素子の他の例を示
す図である。この3電極素子は、基本的に上記の3電極
素子(図21(L))と同じであるが、ゲート電極25
aを膜厚0.3μmのWSix で形成し、ゲッター膜2
2aを膜厚0.15μmのTaで形成する点で異なる。
さらに、図20(H)のエッチング工程で、オーバーエ
ッチングを行い、第1の犠牲膜21に深さ0.1μmの
凹部を形成する。これにより、エミッタ電極27aをゲ
ート電極25aに対して下方向に下げることができる。
その他の部分は、両者とも同じである。エッチングは、
例えばマグネトロンRIE装置を用い、エッチングガス
としてCHF3 +CO2 +Arを用い、反応室圧力を5
0mTorrにし、CHF3 /CO2 /Ar=60/1
0/30(sccm)の流量比、基板冷却用Heは8T
orr、磁場を30G、RFパワーを700Wにして行
う。
【0155】図24(C)は、3電極素子の他の例を示
す図である。この3電極素子は、基本的に上記の3電極
素子(図21(L))と同じであるが、ゲッター膜22
aをTiで形成し、さらに、図20(H)のエッチング
工程で、オーバーエッチングを行い、第1の犠牲膜21
に深さ0.1μmの凹部を形成する点で異なる。その他
の部分は、両者とも同じである。エッチングは、例えば
マグネトロンRIE装置を用い、エッチングガスとして
CHF3 +CO2 +Arを用い、反応室圧力を50mT
orrにし、CHF3 /CO2 /Ar=60/10/3
0(sccm)の流量比、基板冷却用Heは8Tor
r、磁場を30G、RFパワーを700Wにして行う。
【0156】図24(D)は、3電極素子の他の例を示
す図である。この3電極素子は、基本的に上記の3電極
素子(図21(L))と同じであるが、ゲート電極及び
ゲッター膜の2層をTi等からなるゲート電極兼ゲッタ
ー膜25aの1層で形成し、さらに、図20(H)のエ
ッチング工程で、オーバーエッチングを行い、第1の犠
牲膜21に深さ0.1μmの凹部を形成する点で異な
る。その他の部分は、両者とも同じである。エッチング
は、例えばマグネトロンRIE装置を用い、エッチング
ガスとしてCHF3 +CO2 +Arを用い、反応室圧力
を50mTorrにし、CHF3 /CO2 /Ar=60
/10/30(sccm)の流量比、基板冷却用Heは
8Torr、磁場を30G、RFパワーを700Wにし
て行う。
【0157】上記の第1及び第2の実施例によれば、ゲ
ッター膜をゲート電極の上又は下に積層したり、又はゲ
ート電極をゲッター材料で形成することにより、電界放
射型素子内にゲッター膜を形成することができる。ゲッ
ター膜は、エミッタ電極の先端を囲むように形成される
ので、エミッタ電極27近傍の分子を吸着して真空度を
向上させることができる。
【0158】エミッタ電極近傍の真空度を高めることに
より、エミッタ電極からの放射電流の低下を防止し、か
つ放射電流の大きさの変動を防止し、かつエミッタ電極
がスパッタされることによるエミッタ電極先端の変形を
防止することができる。
【0159】さらに、フラットパネルディスプレイ内及
びフラットパネルディスプレイ間の電界放射型素子の特
性の均一性及び再現性が向上し、フラットパネルディス
プレイの輝度のちらつきを減少させることができる。
【0160】また、ゲッター膜を電界放射型素子内に設
けることにより、ゲッター材を電界放射型素子の外に設
ける場合に比べ、フラットパネルディスプレイを小型化
することができる。
【0161】なお、ゲート電極上にゲッター膜を直接積
層する場合に限定されず、ゲート電極とゲッター膜の間
に絶縁膜等の他の膜を形成してもよい。
【0162】また、サイドスペーサをTi、Ta又はZ
rで形成することにより、サイドスペーサをゲッター膜
として機能させてもよい。
【0163】図7(F)、図11(F)、図13(F)
及び図15(F)の素子では、ゲート電極を光照射によ
り加熱すれば、熱伝導によりゲッター膜をも加熱して活
性化させることができる。図21(L)及び図24
(D)の素子では、エミッタ電極を光照射により加熱す
れば、熱伝導によりゲッター膜をも加熱して活性化させ
ることができる。
【0164】ゲート電極及びエミッタ電極には、多結晶
Siや非晶質Si等の半導体、WSix やTiSix
MoSix 等のシリサイド化合物、AlやCuやWやM
oやNiやTiNX 等の金属を用いることができる。
【0165】図28(A)〜(C)、図29(D)〜
(F)、図30(G)〜(I)は、本発明の第3の実施
例による電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【0166】図28(A)に示すように、Si等からな
る基板20上に、膜厚0.2μmのゲート電極25をC
VD法等により成膜する。ゲート電極25は、例えばリ
ン又はボロンをドープした多結晶シリコン膜である。多
結晶シリコン膜は、例えばHeで希釈したSiH4 ガス
を0.6slm流し、チャンバ内温度を625℃、圧力
を30PaにしてCVDにより成膜する。次に、ゲート
電極25の抵抗を下げる目的で、POCl3 を50mg
/min、N2 を20slm、O2 を0.1slm、温
度を850℃にして、縦型拡散炉を用いて、多結晶シリ
コン膜にリンを拡散する。
【0167】なお、Si基板20とゲート電極25の間
には、Si基板20をエッチングする時のエッチングス
トッパ層としてシリコン酸化膜やシリコン窒化膜を成膜
するのが好ましい。
【0168】次に、所定のレジストパターンをマスクと
してゲート電極25をエッチングして、図28(B)に
示すように、孔23を有するゲート電極25aを形成す
る。孔23は、円筒形状であり、直径が約0.5μm、
深さが約0.2μmである。その後、レジストパターン
を除去する。
【0169】次に、図28(C)に示すように、基板上
に、Tiからなるゲッター膜22aをスパッタ法により
等方的に成膜する。ゲッター膜22aの膜厚は、約0.
15μmである。スパッタはTiをターゲットとし、A
rガスを導入しながら、DCスパッタ装置により行う。
ゲッター膜22aのステップカバレッジを改善するため
に、長距離スパッタ法やイオン化スパッタ法、CVD
法、メッキ法を用いて、ゲッター膜22aを成膜するの
が好ましい。なお、ゲッター膜22aは、第2のゲート
電極としての役割も有する。
【0170】次に、ゲッター膜22aを異方的に全面エ
ッチング(エッチバック)して、図29(D)に示すよ
うに、ゲート電極25aの側壁上にのみゲッター膜22
bをサイドスペーサとして残す。このエッチバックは、
異方性ドライエッチングにより行う。例えば、マグネト
ロンRIE装置を用い、エッチングガスとしてCl2
用い、反応室内圧力を125mTorrにしてエッチン
グを行う。
【0171】次に、図29(E)に示すように、基板上
に、シリコン酸化膜からなる第1の犠牲膜(絶縁膜)2
1を常圧CVD法により成膜する。第1の犠牲膜21の
膜厚は約0.1μmである。CVDは、例えば原料ガス
としてO3 とTEOSを用い、基板温度を400℃にし
て行う。
【0172】次に、図29(F)に示すように、第1の
犠牲膜21上に、TiNx からなる第1のエミッタ電極
27を反応性スパッタ法により堆積する。第1のエミッ
タ電極27の膜厚は、約0.05μmである。反応性ス
パッタは、DCスパッタ装置を用い、ターゲットとして
Tiを用い、N2 +Arガスを導入しながら行う。
【0173】次に、図30(G)に示すように、Wから
なるブランケット膜27cを第1のエミッタ電極27上
にCVD法により等方的に堆積する。ブランケット膜2
7cは、膜厚が約0.2μmであり、第2のエミッタ電
極としての役割をも有する。CVDは、例えば原料ガス
としてWF6 +H2 +N2 +Arを用い、圧力を80T
orrにして、温度を450℃にして行う。
【0174】次に、第2のエミッタ電極27cを約0.
2μmだけ異方的に全面エッチング(エッチバック)し
て、図30(H)に示すように、第1のエミッタ電極2
7の凹部にのみ第2のエミッタ電極27dを残す。第1
のエミッタ電極27の平坦部は露出する。このエッチバ
ックは、異方性ドライエッチングにより行う。例えば、
マグネトロンRIE装置を用いて、エッチングガスとし
てSF6 +Ar+Heを用い、反応室内圧力を280m
Torrにして、エッチングを行う。
【0175】次に、基板20の全部及び第1の犠牲膜2
1の一部をエッチングにより除去して、図30(I)に
示すように、周辺の第1の犠牲膜21bを残し、第1の
エミッタ電極27の先端部を露出させる。Siからなる
基板20のエッチングには、HF+HNO3 +CH3
OOHを用いる。シリコン酸化膜からなる第1の犠牲膜
21のエッチングには、HF+NH4 Fを用いる。
【0176】以上でエミッタ電極27、27d及びゲー
ト電極25aを有する2電極構造の電界放射型素子が完
成する。Tiからなるゲッター膜22bは、導電膜であ
るので、第1のゲート電極25aと共にゲート電極とし
て機能する。この電界放射型素子は、エミッタ電極2
7、27dとゲート電極25a、22bを有する。ゲッ
ター膜22bは、第1のゲート電極25aの側壁上に形
成され、かつ第1のエミッタ電極27の先端を囲むよう
に形成される。
【0177】光照射等によりゲッター膜22bを加熱す
ることにより、ゲッター膜22bを活性化させることが
できる。ゲッター膜22bは、周囲の分子を吸着し、フ
ラットパネルディスプレイ内の真空度を向上させること
ができる。
【0178】図31(A)〜(C)、図32(D)〜
(F)、図33(G)〜(I)は、本発明の第3の実施
例による電界放射型素子の他の製造工程を示す図であ
る。
【0179】図31(A)に示すように、Si等から基
板20上に、Tiからなるゲッター膜20cをスパッタ
法により成膜する。ゲッター膜20cは膜厚が0.1μ
mであり、第1のゲート電極としても機能する。スパッ
タは、DCスパッタ装置を用いて、ターゲットとしてT
iを用い、Arガスを導入しながら行う。なお、基板2
0とゲッター膜20cの間には、シリコン酸化膜やシリ
コン窒化膜等のエッチングストッパ層を形成するのが好
ましい。
【0180】次に、リン又はボロンをドープした多結晶
シリコン膜をゲッター膜20c上に約0.2μmスパッ
タ法により成膜する。スパッタは、例えばDCスパッタ
装置を用いて、リン又はボロンをドープしたシリコンを
ターゲットとし、Arガスを導入しながら行う。
【0181】次に、所定のレジストパターンをマスクと
してリン又はボロンをドープした多結晶シリコン膜をエ
ッチングし、孔23を有するゲート電極25aを形成す
る。孔23は、円筒形状であり、直径が約0.5μm、
深さが約0.2μmである。
【0182】次に、図31(B)に示すように、シリコ
ン酸化膜からなる第1の犠牲膜(絶縁膜)21をゲート
電極25a及びゲッター膜20c上にCVD法により
0.15μm成膜する。CVDは、例えばO3 とTEO
Sを原料ガスとし、基板温度を400℃にして行う。
【0183】次に、第1の犠牲膜21を異方的に全面エ
ッチング(エッチバック)して、図31(C)に示すよ
うに、ゲート電極25aの側壁上にのみ第1の犠牲膜2
1aをサイドスペーサとして残す。このエッチバック
は、マグネトロンRIE装置を用い、エッチングガスと
してCHF3 +CO2 +Arを用い、反応室内圧力を5
0mTorrにして行う。
【0184】次に、ゲート電極25a及びサイドスペー
サ21aをマスクにして、ゲッター膜20cをエッチン
グし、図32(D)に示すように、ゲート電極25a及
びサイドスペーサ21aの下にゲッター膜20dを残
す。エッチングは、マグネトロンRIE装置を用い、エ
ッチングガスとしてCl2 を用い、反応室内圧力を12
5mTorrにして行う。
【0185】次に、図32(E)に示すように、シリコ
ン酸化膜からなる第2の犠牲膜(絶縁膜)24を基板上
に常圧CVD法により等方的に約0.1μm成膜する。
常圧CVDは、例えば原料ガスとしてO3 とTEOSを
用い、基板温度を400℃にして行う。
【0186】次に、図32(F)に示すように、TiN
X からなる第1のエミッタ電極27を第2の犠牲膜24
上に反応性スパッタ法により約0.05μm堆積する。
反応性スパッタは、例えばDCスパッタ装置を用いて、
ターゲットとしてTiを用い、N2 +Arガスを導入し
ながら行う。
【0187】次に、図33(G)に示すように、Wから
なるブランケット膜27cを第1のエミッタ電極27上
にCVD法により等方的に約0.2μm堆積する。CV
Dは、例えば原料ガスとしてWF6 +H2 +N2 +Ar
を用い、圧力を80Torr、温度を450℃にして行
う。ブランケット膜27cは、第2のエミッタ電極とし
て機能する。
【0188】次に、第2のエミッタ電極27cを約0.
2μm異方的に全面エッチング(エッチバック)して、
図33(H)に示すように、第1のエミッタ電極27の
凹部にのみ第2のエミッタ電極27dを残す。第1のエ
ミッタ電極27の平坦部は露出する。このエッチバック
は、異方性ドライエッチングにより行う。例えば、マグ
ネトロンRIE装置を用いて、エッチングガスとしてS
6 +Ar+Heを用い、反応室内圧力を280mTo
rrにして、エッチングを行う。
【0189】次に、基板20の全部及び第2の犠牲膜2
4の一部をエッチングにより除去して、図33(I)に
示すように、周辺の第2の犠牲膜24bを残し、第1の
エミッタ電極27の先端部を露出する。Siからなる基
板20のエッチングには、HF+HNO3 +CH3 CO
OHを用いる。シリコン酸化膜からなる第2の犠牲膜2
4のエッチングには、HF+NH4 Fを用いる。
【0190】以上で、エミッタ電極27、27d及びゲ
ート電極25aを有する2電極構造の電界放射型素子が
完成する。Tiからなるゲッター膜20dは導電膜であ
るので、ゲート電極25aと共にゲート電極として機能
する。この電界放射型素子は、エミッタ電極27、27
d及びゲート電極25a、20dを有する。
【0191】ゲッター膜20dは、ゲート電極25aの
下に形成され、かつ第1のエミッタ電極27の先端を囲
むように形成される。ゲッター膜20dを加熱すること
により、ゲッター膜20dを活性化させ、フラットパネ
ルディスプレイ内の真空度を向上させることができる。
【0192】図34(A)〜(C)、図35(D)〜
(F)、図36(G)〜(I)は、本発明の第3の実施
例による電界放射型素子の他の製造工程を示す図であ
る。
【0193】まず、上記の図28(A)〜(C)に示し
た工程を行う。ただし、ゲッター膜22aの代わりに、
シリコン酸化膜からなる第1の犠牲膜を用いる。その
後、上記の図29(D)と同様の工程を行う。そして、
さらに、サイドスペーサ22b及び基板20を約0.1
μmエッチングし、図34(A)に示すように、ゲート
電極25aの側壁上にサイドスペーサ(シリコン酸化
膜)21bを形成する。基板20fは凹部を有する。
【0194】次に、図34(B)に示すように、Tiか
らなるゲッター膜22aを基板上にスパッタ法により約
0.10μm成膜する。スパッタは、DCスパッタ装置
を用いて、Arガスを導入しながら行う。基板上の凹部
は、深さに比べて直径が比較的小さいので、基板20f
上に形成されるゲッター膜22aはゲート電極25a上
に形成されるものよりも薄い。ゲッター膜22aはゲー
ト電極としても機能する。
【0195】次に、ゲッター膜22aを異方的に全面エ
ッチング(エッチバック)して、凹部の底にあるゲッタ
ー膜22aを除去し、図34(C)に示すように、凹部
の側壁上とゲート電極25aの上部にのみゲッター膜2
2bを残す。このエッチバックは、異方性ドライエッチ
ングにより行う。例えば、マグネトロンRIE装置を用
いて、エッチングガスとしてCl2 を用い、反応室内圧
力を125mTorrにして、エッチングを行う。
【0196】次に、図35(D)に示すように、シリコ
ン酸化膜等の第2の犠牲膜(絶縁膜)24を基板上に常
圧CVD法により等方的に約0.1μm成膜する。常圧
CVDは、例えば原料ガスとしてO3 とTEOSを用
い、基板温度を400℃にして行う。
【0197】次に、図35(E)に示すように、TiN
X からなる第1のエミッタ電極27を第2の犠牲膜24
上に反応性スパッタ法により約0.05μm堆積する。
反応性スパッタは、DCスパッタ装置を用いて、ターゲ
ットとしてTiを用い、N2+Arを導入しながら行
う。
【0198】次に、図35(F)に示すように、Wから
なるブランケット膜27cを第1のエミッタ電極27上
にCVD法により等方的に約0.2μm堆積する。CV
Dは、例えば原料ガスとしてWF6 +H2 +N2 +Ar
を用い、圧力を80Torr、温度を450℃にして行
う。ブランケット膜27cは、第2のエミッタ電極とし
て機能する。
【0199】次に、第2のエミッタ電極27cを約0.
2μm異方的に全面エッチング(エッチバック)して、
図36(G)に示すように、第1のエミッタ電極27の
凹部にのみ第2のエミッタ電極27dを残し、第1のエ
ミッタ電極27の平坦部を露出させる。このエッチバッ
クは、異方性ドライエッチングにより行う。例えば、マ
グネトロンRIE装置を用いて、エッチングガスとして
SF6 +Ar+Heを用い、反応室内圧力を280mT
orrにして、エッチングを行う。
【0200】次に、基板20fの全部及び第2の犠牲膜
24の一部をエッチングにより除去し、図36(H)に
示すように、周辺の第2の犠牲膜24bを残し、第1の
エミッタ電極27の先端部を露出させる。サイドスペー
サ(シリコン酸化膜)21bは、第2の犠牲膜(シリコ
ン酸化膜)24と共にエッチングされる。Siからなる
基板20fのエッチングには、HF+HNO3 +CH3
COOHを用いる。シリコン酸化膜からなる第2の犠牲
膜24のエッチングには、HF+NH4 Fを用いる。
【0201】以上で、エミッタ電極27、27d及びゲ
ート電極25aを有する2電極構造の電界放射型素子が
完成する。エミッタ電極27、27dは、2段形状を有
するので、先端を先鋭化しやすい。ゲッター膜(Ti)
22bは、導電膜であるので、ゲート電極25aと共に
ゲート電極として機能する。この電界放射型素子は、エ
ミッタ電極27、27d及びゲート電極25a、22b
を有する。
【0202】ゲッター膜22bは、ゲート電極25aの
上部及び内側に形成され、かつ第1のエミッタ電極27
の先端を囲むように形成される。ゲッター膜22bを活
性化させることにより、フラットパネルディスプレイ内
の真空度を向上させることができる。
【0203】サイドスペーサ21bとしてシリコン酸化
膜を用いる場合を説明したが、サイドスペーサ21bと
してシリコン窒化膜を用いれば、図36(I)に示すよ
うに、上記のエッチングの後もサイドスペーサ21bが
残る。
【0204】図37(A)〜(C)、図38(D)〜
(F)、図39(G)〜(I)は、本発明の第3の実施
例による電界放射型素子の他の製造工程を示す図であ
る。
【0205】図37(A)に示すように、Si等からな
る基板20上に、リン又はボロンをドープした多結晶シ
リコン膜をスパッタ法により約0.2μm成膜する。ス
パッタの条件は、上記と同じである。所定のレジストパ
ターンをマスクとして上記の多結晶シリコン膜をエッチ
ングして、基板20上に孔(ゲートホール)を有するゲ
ート電極25aを形成する。孔は、直径が約0.5μ
m、深さが約0.2μmである。
【0206】次に、Tiからなるゲッター膜20aを基
板20及びゲート電極25a上にスパッタ法により約
0.1μm成膜する。スパッタは、例えばDCスパッタ
装置を用いて、ターゲットとしてTiを用い、Arガス
を導入しながら行う。ゲッター膜22aは、ゲート電極
としても機能する。
【0207】次に、図37(B)に示すように、酸化シ
リコン膜からなる第1の犠牲膜(絶縁膜)21をゲッタ
ー膜22a上にCVD法により等方的に約0.15μm
成膜する。CVDは、例えばO3 とTEOSを原料ガス
とし、基板温度を400℃にして行う。
【0208】次に、第1の犠牲膜21を異方的に全面エ
ッチング(エッチバック)して、図37(C)に示すよ
うに、基板の凹部の側壁上にのみ第1の犠牲膜21aを
サイドスペーサとして残す。このエッチングは、マグネ
トロンRIE装置を用いて、エッチングガスとしてCH
3 +CO2 +Arを用い、反応室内圧力を50mTo
rrにして行う。
【0209】次に、サイドスペーサ21aをマスクにし
てゲッター膜22aをエッチングし、基板の凹部の底及
びゲート電極25aの上部に形成されているゲッター膜
22aを除去する。図38(D)に示すように、ゲート
電極25aの側壁上にゲッター膜22b及び第1の犠牲
膜21bが残る。
【0210】次に、図38(E)に示すように、シリコ
ン酸化膜からなる第2の犠牲膜(絶縁膜)24を基板上
に常圧CVD法により約0.1μm成膜する。常圧CV
Dは、例えば原料ガスとしてO3 とTEOSを用い、基
板温度を400℃にして行う。
【0211】次に、図38(F)に示すように、TiN
X からなる第1のエミッタ電極27を第2の犠牲膜24
上に反応性スパッタ法により約0.05μm堆積する。
反応性スパッタは、DCスパッタ装置を用いて、ターゲ
ットとしてTiを用い、N2+Arガスを導入しながら
行う。
【0212】次に、図39(G)に示すように、Wから
なるブランケット膜27cを第1のエミッタ電極27上
にCVD法により等方的に0.2μm堆積する。CVD
は、例えば原料ガスとしてWF6 +H2 +N2 +Arを
用い、圧力を80Torr、温度を450℃にして行
う。ブランケット膜27cは、第2のエミッタ電極とし
て機能する。
【0213】次に、第2のエミッタ電極27cを約0.
2μm全面エッチング(エッチバック)して、図39
(H)に示すように、第1のエミッタ電極27の凹部に
のみ第2のエミッタ電極27dを残し、第1のエミッタ
電極27の平坦部を露出させる。このエッチバックは、
異方性ドライエッチングにより行う。例えば、マグネト
ロンRIE装置を用いて、エッチングガスとしてSF6
+Ar+Heを用い、反応室内圧力を280mTorr
にして、エッチングを行う。
【0214】次に、基板20と第1の犠牲膜21bの全
部、及び第2の犠牲膜24の一部をエッチングにより除
去して、図39(I)に示すように、周辺の第2の犠牲
膜24bを残し、第1のエミッタ電極27の先端部を露
出させる。Siからなる基板20のエッチングには、H
F+HNO3 +CH3 COOHを用い、シリコン酸化膜
からなる第1及び第2の犠牲膜21b、24のエッチン
グには、HF+NH4Fを用いる。
【0215】以上で、エミッタ電極27、27d及びゲ
ート電極25aを有する2電極構造の電界放射型素子が
完成する。Tiからなるゲッター膜22bは、導電膜で
あるので、ゲート電極25aと共にゲート電極として機
能する。この電界放射型素子は、エミッタ電極27、2
7d及びゲート電極25a、22bを有する。
【0216】ゲッター膜22bは、ゲートホール内のゲ
ート電極25aの側壁上に形成され、かつその側壁の下
部(下端)において内側に張り出し、第1のエミッタ電
極27の先端を囲むように形成される。エミッタ電極2
7は、その先端がゲートホールに延びている。ゲッター
膜22bを活性化させることにより、フラットパネルデ
ィスプレイ内の真空度を向上させることができる。
【0217】図30(I)に示す電界放射型素子では、
エミッタ電極27とゲッター膜22bとの間隔がほぼ一
定であるので、その間にパーティクル(微粒子)が挟ま
り、エミッタとゲートがショートしてしまうことがあ
る。図39(I)に示す電界放射型素子では、エミッタ
電極27とゲッター膜22bとの間隔が一定でないの
で、その間にパーティクルが挟まりにくく、エミッタと
ゲートとのショートを防止できる。
【0218】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種
々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に
自明であろう。
【0219】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれは、
ゲート電極とゲッター材料が積層した電界放射型素子を
製造することができる。この電界放射型素子を用いてフ
ラットパネルディスプレイを形成する場合、上記のゲッ
ター材料を活性化させることにより、ゲート電極周辺の
真空度を高くすることができる。ゲート電極は、一般的
にエミッタ電極先端の近傍に設けられるので、エミッタ
電極先端周辺の真空度をも高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(A)〜(C)は、本発明の第1の実施
例による電界放射型素子(2電極素子)の製造工程を示
す図である。
【図2】 図2(D)〜(F)は、図1(C)に続く電
界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図3】 図3(G)〜(I)は、図2(F)に続く電
界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図4】 図4(J)〜(L)は、図3(I)に続く電
界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図5】 図5(M)〜(O)は、図4(L)に続く電
界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図6】 図6(A)〜(C)は、本発明の第1の実施
例による電界放射型素子(2電極素子)の他の製造工程
を示す図である。
【図7】 図7(D)〜(F)は、図6(C)に続く電
界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図8】 図8(A)、(B)は、電界放射型素子を支
持基板で補強する方法を示す図である。
【図9】 図9(C)、(D)は、電界放射型素子を支
持基板で補強する他の方法を示す図である。
【図10】 図10(A)〜(C)は、本発明の第1の
実施例による電界放射型素子(2電極素子)の他の製造
工程を示す図である。
【図11】 図11(D)〜(F)は、図10(C)に
続く電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図12】 図12(A)〜(C)は、本発明の第1の
実施例による電界放射型素子(2電極素子)の他の製造
工程を示す図である。
【図13】 図13(D)〜(F)は、図12(C)に
続く電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図14】 図14(A)〜(C)は、本発明の第1の
実施例による電界放射型素子(2電極素子)の他の製造
工程を示す図である。
【図15】 図15(D)〜(F)は、図14(C)に
続く電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図16】 図16(A)〜(C)は、本発明の第1の
実施例による電界放射型素子(2電極素子)の他の製造
工程を示す図である。
【図17】 図17(D)〜(F)は、図16(C)に
続く電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図18】 図18(A)〜(C)は、本発明の第2の
実施例による電界放射型素子(3電極素子)の製造工程
を示す図である。
【図19】 図19(D)〜(F)は、図18(C)に
続く電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図20】 図20(G)〜(I)は、図19(F)に
続く電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図21】 図21(J)〜(L)は、図20(I)に
続く電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図22】 図21(L)に示す電界放射型素子の斜視
図である。
【図23】 図23(A)、(B)は、本発明の第2の
実施例による電界放射型素子(3電極素子)の他の製造
工程を示す図である。
【図24】 図24(C)、(D)は、本発明の第2の
実施例による電界放射型素子(3電極素子)の他の製造
工程を示す図である。
【図25】 図25(A)〜(C)は、従来技術による
電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図26】 図26(D)〜(F)は、図25(C)に
続く電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図27】 電界放射型素子を用いたフラットパネルデ
ィスプレイの断面図である。
【図28】 図28(A)〜(C)は、本発明の第3の
実施例による電界放射型素子の製造工程を示す図であ
る。
【図29】 図29(D)〜(F)は、図28(C)に
続く電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図30】 図30(G)〜(I)は、図29(F)に
続く電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図31】 図31(A)〜(C)は、本発明の第3の
実施例による他の電界放射型素子の製造工程を示す図で
ある。
【図32】 図32(D)〜(F)は、図31(C)に
続く電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図33】 図33(G)〜(I)は、図32(F)に
続く電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図34】 図34(A)〜(C)は、本発明の第3の
実施例による他の電界放射型素子の製造工程を示す図で
ある。
【図35】 図35(D)〜(F)は、図34(C)に
続く電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図36】 図36(G)〜(I)は、図35(F)に
続く電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図37】 図37(A)〜(C)は、本発明の第3の
実施例による他の電界放射型素子の製造工程を示す図で
ある。
【図38】 図38(D)〜(F)は、図37(C)に
続く電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図39】 図39(G)〜(I)は、図38(F)に
続く電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【符号の説明】
20 基板、 20a 出発基板、 20b 第1
の積層膜、 20c、20d ゲッター膜、 20
e、20f 基板、 21 第1の犠牲膜(絶縁
膜)、 21a 第1の犠牲膜(サイドスペーサ)、
22 第1の犠牲膜(反射防止膜)、 22a、
22b ゲッター膜、 22c レジスト膜、 2
3、23a、23b 孔、 24、24b 第2の犠
牲膜、 24a 第2の犠牲膜(サイドスペーサ)、
25、25a、25b ゲート電極、 26 第
3の犠牲膜、 27、27a、27b エミッタ電
極、27c、27d 第2のエミッタ電極(ブランケッ
ト膜)、 28 支持基板、 29a 平坦化膜、
29b 接着剤、 30 抵抗層、 31エミ
ッタ配線、 32 スリット開口、 41 支持基
板、 42 配線層、 43 抵抗層、 44
エミッタ電極、 45 ゲート電極、46 透明基
板、 47透明電極、 48 蛍光材、 49排
気管、50 スペーサ、 51 ゲッター、 61
基板、 62、62a ゲート電極、 63、6
3a レジスト膜、 64 犠牲膜、 64a サ
イドスペーサ、 65 絶縁膜、 66エミッタ電
極、 67ゲートホール

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲート電極とゲッター材料とを積層する
    工程を含む電界放射型素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 (a)基板の表面に導電性のゲート電極
    を形成する工程と、 (b)前記ゲート電極上にゲッター材料を形成する工程
    と、 (c)前記ゲッター材料の上にフォトリソグラフィによ
    りレジストパターンを形成する工程と、 (d)前記レジストパターンをマスクとしてエッチング
    を行い、前記ゲッター材料に前記ゲート電極に達する孔
    を形成する工程と、 (e)前記レジストパターン又は前記ゲッター材料のい
    ずれかをマスクとしてエッチングを行い、前記ゲート電
    極に前記基板に達する孔を形成する工程と、 (f)前記工程(e)の前又は後に前記レジストパター
    ンを除去する工程と、 (g)前記ゲート電極及びゲッター材料を覆うように前
    記基板上に第1の犠牲膜を形成する工程と、 (h)前記第1の犠牲膜をエッチバックすることにより
    前記ゲート電極の孔及び/又は前記ゲッター材料の孔の
    側壁上にサイドスペーサを残す工程と、 (i)前記ゲッター材料、ゲート電極及びサイドスペー
    サを覆うように前記基板上に第2の犠牲膜を形成する工
    程と、 (j)前記第2の犠牲膜上に導電性のエミッタ電極を形
    成する工程と、 (k)前記第2の犠牲膜の少なくとも一部を除去するこ
    とにより前記エミッタ電極を露出させる工程とを含む電
    界放射型素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 (a)基板の表面にゲッター材料を形成
    する工程と、 (b)前記ゲッター材料上に導電性のゲート電極を形成
    する工程と、 (c)前記ゲート電極の上にフォトリソグラフィにより
    レジストパターンを形成する工程と、 (d)前記レジストパターンをマスクとしてエッチング
    を行い、前記ゲート電極に前記ゲッター材料に達する孔
    を形成する工程と、 (e)前記レジストパターン又は前記ゲート電極のいず
    れかをマスクとしてエッチングを行い、前記ゲッター材
    料に前記基板に達する孔を形成する工程と、 (f)前記工程(e)の前又は後に前記レジストパター
    ンを除去する工程と、 (g)前記ゲート電極及びゲッター材料を覆うように前
    記基板上に第1の犠牲膜を形成する工程と、 (h)前記第1の犠牲膜をエッチバックすることにより
    前記ゲッター材料の孔及び/又は前記ゲート電極の孔の
    側壁上にサイドスペーサを残す工程と、 (i)前記ゲート電極、ゲッター材料及びサイドスペー
    サを覆うように前記基板上に第2の犠牲膜を形成する工
    程と、 (j)前記第2の犠牲膜上に導電性のエミッタ電極を形
    成する工程と、 (k)前記第2の犠牲膜の少なくとも一部を除去するこ
    とにより前記エミッタ電極を露出させる工程とを含む電
    界放射型素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 (a)基板の表面にゲッター材料からな
    る導電性のゲート電極を形成する工程と、 (b)前記ゲート電極の上にフォトリソグラフィにより
    レジストパターンを形成する工程と、 (c)前記レジストパターンをマスクとしてエッチング
    を行い、前記ゲート電極に前記基板に達する孔を形成す
    る工程と、 (d)前記レジストパターンを除去する工程と、 (e)前記ゲート電極を覆うように前記基板上に第1の
    犠牲膜を形成する工程と、 (f)前記第1の犠牲膜をエッチバックすることにより
    前記ゲート電極の孔の側壁上にサイドスペーサを残す工
    程と、 (g)前記サイドスペーサを覆うように前記基板上に第
    2の犠牲膜を形成する工程と、 (h)前記第2の犠牲膜上に導電性のエミッタ電極を形
    成する工程と、 (i)前記第2の犠牲膜の少なくとも一部を除去するこ
    とにより前記エミッタ電極を露出させる工程とを含む電
    界放射型素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 (a)基板の表面にゲート電極を形成す
    る工程と、 (b)前記ゲート電極上にフォトリソグラフィによりレ
    ジストパターンを形成する工程と、 (c)前記レジストパターンをマスクとしてエッチング
    を行い、前記ゲート電極に、前記基板に達する孔を形成
    する工程と、 (d)前記レジストパターンを除去する工程と、 (e)前記ゲート電極を覆うように前記基板上にゲッタ
    ー材料を形成する工程と、 (f)前記ゲッター材料をエッチバックすることによ
    り、前記ゲート電極の側壁上にサイドスペーサを残す工
    程と、 (g)前記ゲート電極及び前記ゲッター材料を覆うよう
    に前記基板上に第1の犠牲膜を形成する工程と、 (h)前記第1の犠牲膜上にエミッタ電極を形成する工
    程と、 (i)前記第1の犠牲膜の少なくとも一部を除去するこ
    とにより、前記エミッタ電極を露出させる工程とを含む
    電界放射型素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 (a)基板の表面にゲート電極を形成す
    る工程と、 (b)前記ゲート電極の上にフォトリソグラフィにより
    レジストパターンを形成する工程と、 (c)前記レジストパターンをマスクとしてエッチング
    を行い、前記ゲート電極に、前記基板に達する孔を形成
    する工程と、 (d)前記レジストパターンを除去する工程と、 (e)前記孔の側面及び底面を含み、前記ゲート電極を
    覆うように前記基板上にゲッター材料を形成する工程
    と、 (f)前記ゲッター材料を覆うように、かつ前記孔が埋
    まらないように前記基板上に第1の犠牲膜を形成する工
    程と、 (g)前記第1の犠牲膜をエッチバックすることによ
    り、前記ゲッター材料及び前記ゲート電極の側壁上にサ
    イドスペーサを残し、かつ前記孔の底面のゲッター材料
    を露出する工程と、 (h)前記第1の犠牲膜をマスクにして前記ゲッター材
    料をエッチングして、少なくとも孔の底部の前記ゲッタ
    ー材料を除去し、前記基板に達する孔を形成する工程
    と、 (i)前記第1の犠牲膜、前記ゲッター材料及び前記ゲ
    ート電極を覆うように前記基板上に第2の犠牲膜を形成
    する工程と、 (j)前記第2の犠牲膜上にエミッタ電極を形成する工
    程と、 (k)前記第2の犠牲膜の少なくとも一部を除去するこ
    とにより、前記エミッタ電極を露出させる工程とを含む
    電界放射型素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 ゲートホールを有するゲート電極と、 前記ゲート電極上に形成される絶縁膜と、 前記絶縁膜上に形成され、かつ先端がゲートホールに延
    びるエミッタ電極と、 前記ゲートホール内のゲート電極の側壁上に形成され、
    かつその側壁の下部において内側に張り出したゲッター
    膜とを有する電界放射型素子。
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