JP2002203469A - 冷陰極電子装置 - Google Patents

冷陰極電子装置

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JP2002203469A
JP2002203469A JP2000398999A JP2000398999A JP2002203469A JP 2002203469 A JP2002203469 A JP 2002203469A JP 2000398999 A JP2000398999 A JP 2000398999A JP 2000398999 A JP2000398999 A JP 2000398999A JP 2002203469 A JP2002203469 A JP 2002203469A
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JP
Japan
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cold cathode
tantalum
substrate
electronic device
emitter
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JP2000398999A
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English (en)
Inventor
Katsuyoshi Fukuda
勝義 福田
Masayuki Nakamoto
正幸 中本
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゲート、エミッタ間の距離を短縮でき駆動電
圧を大幅に低下できる冷陰極電子装置(FED)を得
る。 【解決手段】 アノード16に向けてエミッタ13をも
つ冷陰極11から放出される電子を制御するゲートの支
持およびゲート15、エミッタ間の絶縁に自己酸化膜を
有するタンタル基板14を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷陰極電子装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】真空中の電子の移動速度、制御性などに
注目し、微小な冷陰極により電子を放出させて、FED
(Field Emission Display)などの装置に応用しようと
する真空マイクロの開発が行われている。特に冷陰極の
電子放出体(エミッタ)としてカーボンナノチューブな
どの細く、長いナノチューブを用いたディスプレイの開
発が活発である(S.Uemura, J.Yotani et ai.,SID'00,3
20(2000))。
【0003】そのディスプレイの構成を図3に示す。外
囲器となるエミッタ側ガラス基板31、エミッタ配線3
2、エミッタ33としてのナノチューブ、第一のリブ3
4、制御電極としてグリッド35、第2のリブ36、蛍
光体37、アノード38としての透明電極、外囲器とな
るアノード側ガラス基板39などでディスプレイは構成
され、エミッタ側ガラス基板31とアノード側ガラス基
板39の内部は真空に保持されている。グリッド35は
開口した金属の箔例えばNiなどでライン状に構成さ
れ、各画素ラインに対応し、ライン数だけ配設されてい
る。
【0004】電子はグリッドラインとエミッタ配線ライ
ンとの間に印加された電圧による電界で、該当した画素
エミッタ33から放出され、アノード38に印加された
電圧により電子は吸引されアノード38にある蛍光体3
7に射突し蛍光を発生する。
【0005】グリッド35はエミッタ33と絶縁される
ため、スペーサとなるガラス製の第一のリブ34の上に
形成される。またアノードとも絶縁が必要であるため第
二のリブ36を第一のリブ34の上に直交させて、配設
する。しかしリブはガラスでできていて割れやすく、ま
た接着固定材のフリットなどで立てて固定する作業で
は、百μm以上の高さを必要とするため、グリッド35
とエミッタ33の間隔も百μm以上となり、電子放出に
必要な電界をえるには高い電圧による駆動が必要とな
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は制御電極とエ
ミッタの間隔を狭くすることにより駆動電圧を低下さ
せ、高性能な冷陰極電子装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前課題に鑑み、本発明は
タンタルの薄板を制御電極の支持基板に用いる。すなわ
ち、真空外囲器と、この外囲器内に配置され、電子を放
出する冷陰極と、この冷陰極に対向して設けられるアノ
ードと、前記冷陰極とアノード間に設けられ前記電子を
制御する制御電極とを具備する冷陰極電子装置におい
て、前記制御電極は自己酸化膜で覆われたタンタル板か
らなるタンタル基板で支持されてなることを特徴とする
冷陰極電子装置である。
【0008】基板は絶縁性であり、冷陰極と制御電極の
間隔を保持するスペーサになり、狭い間隔を精密に確保
する。タンタル板は5μm乃至50μm厚の範囲程度の
薄い基板では充分柔軟性を有し、取扱いなどでの破壊は
なく、また線膨張率が6.5×10−6[℃−1]とガ
ラスなどの線膨張係数に近いなど、ガラスとなじみやす
い性質があり、さらにタンタル板に自己酸化などで1μ
m乃至10μmの厚さのTa酸化膜を形成することによ
り、密着性が高く、絶縁性の高い絶縁膜がタンタル板上
に形成でき、またタンタル板を完全には酸化させないで
残すことにより、基板全体ではタンタルの柔軟性がある
基板が得られることが分かった。タンタル自己酸化膜は
500℃以上の水蒸気酸化などにより容易に形成でき
る。
【0009】薄板の厚さが薄くなるほどそり発生の影響
が大きくなるため、投入時の基板のそりは少ない方が良
く、面粗さも小さい方がいい。そのためには結晶粒は1
00nm以下のほうがそり発生が少なく、表面粗さも1
00nm以下が望ましい。
【0010】さらにレジストなどでパターニングを形成
し、タンタル基板をエッチングすることでスルーホール
なども容易に形成でき、タンタル酸化膜を形成した上
に、さらにパターニングされた配線を形成することがで
きる。
【0011】タンタルのエッチングはCFと酸素を用
いたドライエッチングなどで行うことができ、またタン
タル酸化膜はフッ化アンモニウムなどを用いたウェット
エッチングなどにより容易にエッチングできるためタン
タル基板の加工性は高い。
【0012】一方酸化タンタルの比誘電率は28と酸化
珪素の4.5に比較して高いため、全体として誘電率を
下げる必要がある場合には、酸化タンタル膜上に酸化珪
素膜などを形成することもできる。酸化珪素は例えば3
00℃から400℃に加熱したシラン(SiH)の酸
化熱分解によるCVD(Chemical Vapor Deposition)
法、ポリシラザンなどを用いたSOG(Spin On Glas
s)法などで形成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明の一実施例を図面を参
照しながら説明する。図1は本実施例の冷陰極電子装置
の構造を説明するもので、また図2(a)〜(f)は図
1のタンタル基板とゲート(制御電極)の作製工程を示
す。
【0014】図1において、エミッタ側ガラス基板10
上に冷陰極11を形成するエミッタ配線12、エミッタ
13が配設されている。エミッタ配線12は例えば、モ
リブデンータンタル合金をスパッタ法などにより約0.
5μm厚のストライプ状に形成される。画素ライン数に
応じてストライプ数がきまる。エミッタ13は例えば面
状に配列したカーボンナノチューブ群を銀ペーストなど
でエミッタ配線上に固定、焼成したものである。その上
にゲートの絶縁支持体として、放出した電子を通すため
の開口を有し自己酸化膜で覆われた10μmの厚さのタ
ンタル板からなるタンタル基板14を配設する。タンタ
ル基板14は図2(d)に示すようにタンタル板21両
面にタンタル自己酸化膜24が被着して構成され、さら
に膜全体の比誘電率を低下させるためタンタル自己酸化
膜の上に酸化珪素膜25を例えばCVD法などにより5
μm程度形成している。
【0015】さらにその上面にはゲート15をかねたゲ
ート配線が形成されている。ゲート15には例えばクロ
ム、アルミニウムなどがスパッタ法などでそれぞれ0.
05μmおよび1μm各々積層して形成され、エミッタ
配線とマトリクスを形成するようにストライプにパター
ニングされている。各ゲートはタンタル基板14の各開
口部14aに対応して開口している。
【0016】さらに、アノード側ガラス基板18に、冷
陰極11に対向してアノード16として透明導電膜(I
TO)をスパッタ法などで形成し、その上に蛍光膜19
を塗布乾燥して形成する。アノード16との絶縁のため
に、アノード16とゲート15との間のゲート15の上
にガラスでできたリブ17が配設されている。リブ17
は真空支持、絶縁支持及び蛍光光の滲み防止として各画
素に対応し、フリットガラスなどで固定配設される。
【0017】次にアノード側ガラス基板18をエミッタ
側ガラス基板10と側面ガラスホルダ(図示せず)とと
もに貼りあわせ、真空引きを行うことにより真空外囲器
20とし、冷陰極電子装置を作製する。
【0018】図2によりゲートの絶縁支持基板となるタ
ンタル基板の製造を説明する。 (工程a)厚さ10μmのタンタル板21を用意する。 (工程b)つぎに画素に対応し放出電子を通過させる開
口部14aを設けるためにレジスト23でパターニング
を行い、ドライエッチングによりタンタル板の開口部1
4aを形成する。ドライエッチングは例えばCFを2
00sccm、酸素を100sccm導入した真空エッ
チング装置に真空度40paで、600Wのマイクロ波
プラズマにより、反応性ガス成分を発生させ、タンタル
をエッチングするものである。 (工程c)開口部14aを形成したタンタル基板21に
熱酸化を行い、タンタル自己酸化膜24を形成する。自
己酸化は1000℃に加熱した電気炉中で酸素と水蒸気
を導入し、5時間設置することで約3μmのタンタル酸
化膜24がスルーホール内にも形成される。 (工程d)絶縁体の全誘電率を下げるため酸化珪素膜2
5を形成する。酸化珪素膜25は例えば400℃に加熱
したCVD装置中にシランを40sccm、酸素を40
0sccm導入し、基板を約1時間設置することにより
形成する。酸化珪素の代わりに窒化珪素を用いてもよ
い。 (工程e)パターニングされたゲート15をタンタル基
板14上に形成する。例えばゲート材料としてクロムを
50nm、Alを1000nm真空蒸着法などにより全
面に形成する。 (工程f)ついでレジスト27でパターニングし、クロ
ム及びAlをエッチングする。クロムエッチングは例え
ば硝酸2セリウムアンモニウム水溶液を用い、Alエッ
チングは例えば燐酸、硝酸、酢酸混合液などをもちいて
行う。
【0019】上記のようにして作製した基板を図1の冷
陰極電子装置(FED)に適用した。
【0020】図3に示す従来のゲート35はグリッドと
してガラスリブ上などに形成されていたため、ガラスリ
ブは取扱い上数百μm以上の厚さが必要であった。ガラ
スの厚さ分ゲート、エミッタ間距離が大きかった。
【0021】本発明では基板の厚さが10μmと薄く柔
軟性があり、スペーサとして機能させることでゲート、
エミッタ間距離を大幅に小さくすることができるため、
FEDのゲート駆動電圧が従来200V以上必要であっ
たのが40V程度と1/5以下に低くできるという効果
が得られた。
【0022】なお本実施例ではタンタル板の厚さを10
μmとしたが、5μm以上から作成でき従来の百μmが
限界であったガラスに比べてより薄くすることができ
る。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明はゲートの絶
縁に自己酸化膜を有するタンタル基板を使用することで
ゲート、エミッタ間の距離が小さくでき、低駆動電圧の
FEDを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例の構造を示す概略斜視
図である。
【図2】図2は図1のゲートとタンタル基板の製造工程
を示す略図である。
【図3】図3は従来の構造の概略斜視図である。
【符号の説明】
10 エミッタ側ガラス基板、 11 冷陰極 12 エミッタ配線、 13 エミッタ、 14 タンタル基板、 15 ゲート、 16 アノード、 17 リブ、 18 アノード側ガラス基板、 19 蛍光膜、 20 外囲器 21 タンタル板、 22 開口部、 23 レジスト、 24 自己酸化膜、 25 酸化珪素膜、 27 レジスト

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空外囲器と、この外囲器内に配置さ
    れ、電子を放出する冷陰極と、この冷陰極に対向して設
    けられるアノードと、前記冷陰極とアノード間に設けら
    れ前記電子を制御する制御電極とを具備する冷陰極電子
    装置において、 前記制御電極は自己酸化膜で覆われたタンタル板からな
    るタンタル基板で支持されてなることを特徴とする冷陰
    極電子装置。
  2. 【請求項2】 前記タンタル基板は前記冷陰極と前記制
    御電極との間に配置されてスペーサとして作用する請求
    項1記載の冷陰極電子装置。
  3. 【請求項3】 前記タンタル基板は厚さが5μm乃至5
    0μm厚のタンタル板と、このタンタル板の両面に形成
    された1μm乃至10μm厚のタンタル自己酸化膜から
    なることを特徴とした請求項1記載の冷陰極電子装置。
  4. 【請求項4】 前記タンタル基板において、基板上に酸
    化珪素または窒化珪素の絶縁膜を1μm乃至10μm厚
    に両面に堆積されていることを特徴とする請求項1また
    は3記載の冷陰極電子装置。
  5. 【請求項5】 前記基板上に制御電極となる配線をパタ
    ーニングして有することを特徴とする請求項1記載の冷
    陰極電子装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004207239A (ja) * 2002-12-20 2004-07-22 Samsung Sdi Co Ltd 電界放出素子およびその製造方法
WO2006006470A1 (ja) * 2004-07-09 2006-01-19 Kabushiki Kaisha Toshiba 画像表示装置
US7233301B2 (en) 2002-10-09 2007-06-19 Noritake Co., Ltd. Flat panel display and method of manufacturing the same

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