JP2000053873A - 抗菌性および防かび性を有する親水性樹脂組成物 - Google Patents
抗菌性および防かび性を有する親水性樹脂組成物Info
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Abstract
親水性に優れて樹脂表面の水漏れ性を向上させた樹脂組
成物を提供。 【解決手段】 有機系抗菌剤成分を主鎖および/または
側鎖中に含有する高分子化合物から主としてなり、かつ
親水性成分を含有することを特徴とする抗菌性および防
かび性を有する親水性樹脂組成物。
Description
び性を有する親水性樹脂組成物およびそれを用いた積層
体に関し、より詳細には、優れた親水性により樹脂表面
への水滴の付着が減少し、特に抗菌・防かび性繊維、抗
菌・防かび性織物、抗菌・防かび性シート、抗菌・防か
び性成型品、抗菌・防かび性バインダー、抗菌・防かび
性金属板、抗菌・防かび性コーティング剤等の製造に好
適な抗菌性および防かび性を有する親水性樹脂組成物お
よびそれを用いた積層体に関する。
化ビニリデン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート
およびエチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂は、優
れた物理的、化学的特性を有し、繊維、プラスチック、
フィルム、シート、接着剤等の各種用途に使用されてい
る。最近、抗菌性および防かび性への要求が高くなり、
上記熱可塑性樹脂に対しても、抗菌性および防かび性の
付与が検討されている。従来、抗菌性および防かび性の
付与は、無機系または有機系の抗菌剤を熱可塑性樹脂中
に配合する、あるいは熱可塑性樹脂成形体等の表面に無
機系または有機系の抗菌剤を塗布することにより行われ
ている。
ジルコニウム等の銀に代表される無機系抗菌剤は、特開
平3−83905には銀イオン含有リン酸塩系の抗菌剤
が、特開平3−161409には特定のイオン交換容量
を有するゼオライト中の一定容量を銀イオンで置換して
なる抗菌剤が開示されているが、要求される抗菌性を得
るには配合量を多くする必要があり、透明性が減少す
る。
が優れるが、低分子量であるため、樹脂中に混合あるい
は成形体等の表面に塗布した場合、抗菌剤が経時的に揮
発、脱離、分離しやすく、抗菌性の長期安定性に問題が
ある。抗菌性が良好であっても、通常熱可塑性樹脂成形
体等の表面は疎水性であるため、結露等により水滴が付
着しやすく、菌類の繁殖する環境を作り出しやすい。
器は、0.1mm程度のアルミニウム合金製薄板をプレ
ス成形したフィン材に鋼管などを差し込み、これを拡管
して製造されたものが多いが、このタイプの熱交換器で
は、空調機運転時にフィン間が該付着水により通風抵抗
が増大する、いわゆる「ブリッジ現象」が生じ、熱交換
器の性能が低下したり、騒音が発生するといった問題が
しばしば経験される。こうした問題を解決する為にアル
ミニウム合金製フィン材の表面に、アルカリ珪酸塩(水
ガラス)などの無機系親水化処理を施す方法(特開昭5
8−126989)、ポリビニルアルコールやセルロー
ス系ポリマーなどの親水性樹脂や界面活性材を含有する
塗料を塗布する方法(特開昭64−38481号など)
等により、親水性を付与して、水滴の付着を防止し、フ
ィン間のブリッジ現象を防止する方法が知られており、
こうした表面親水化処理によって、水の接触角で定量的
に評価できる熱交換器の熱交換効率を向上しうることが
確認されている。こうした傾向はアルミニウム以外の他
の合金製の熱交換器用フィン剤でも同様である。
であるが、空調機に使用した場合にかび等の菌類の発生
により、異臭を発生する問題が指摘されている。従っ
て、親水性および、抗菌性・防かび性のいずれをも満足
する処理方法が望まれている。
および防かび性を備え、かつ親水性に優れて樹脂表面の
水漏れ性を向上させた樹脂組成物を提供することを目的
とする。
解決するために、有機系抗菌剤成分を主鎖および/また
は側鎖中に含有する高分子化合物(以下、高分子化合物
と略することもある)から主としてなり、かつ親水性成
分を含有する抗菌性および防かび性を有する親水性樹脂
組成物、およびこれを用いた積層体を提供する。
水性樹脂組成物(以下、親水性樹脂組成物と略する)
は、その主たる構成成分である高分子化合物の主鎖およ
び/または側鎖中に有機系抗菌剤成分を含有することに
より、その抗菌性および防かび性が著しく高められ、し
かも長期安定的にその抗菌性および防かび性を保持する
一方、親水性が付与されることにより、樹脂表面への結
露等による水滴の付着が減少し、菌類の繁殖が防止され
る。
る。本発明の親水性樹脂組成物の主たる構成成分である
高分子化合物の主鎖および/または側鎖中に含有される
有機系抗菌剤成分としては、特に限定されず、一般的な
窒素、硫黄、リン等の元素を含むものなどの、抗菌性を
有する天然抽出物、低分子有機化合物、重合体等が挙げ
られる。例えば、天然抽出物としてはキチン、キトサ
ン、ワサビ抽出物、カラシ抽出物、ヒノキチオール、茶
抽出物等が、低分子の有機化合物としては、イソチオシ
アン酸アリル、ポリオキシアルキレントリアルキルアン
モニウム、塩化ベンザルコニウム、ヘキサメチレンビグ
グアニド塩酸塩等の第4級アンモニウム塩、有機シリコ
ン第4級アンモニウム塩、トリ−n−ブチルヘキサデシ
ルホスホニウムクロリド、トリ−n−ブチルテトラデシ
ルホスホニウムクロリド、トリ−n−ブチルヘキサデシ
ルホスホニウムクロリド等の第4級ホスホニウム塩、フ
ェニルアミド系、ビグアニド系、スルホイソフタル酸テ
トラアルキルホスホニウム塩またはそのジエステル、イ
ミダゾール・チアゾール系化合物、チオカーバイト系化
合物、ピリジン・キノリン系化合物他が挙げられるが、
もちろんこれらに限定されるものではない。上記高分子
化合物は、これらの有機系抗菌剤成分の内、1種のみで
も、2種以上を含有していても良い。
主鎖および/または側鎖への結合のし易さから、好まし
くはアンモニウム塩基、ホスホニウム塩基、スルホニウ
ム塩基等のオニウム塩基、フェニルアミド基、ビグアニ
ド基等の抗菌活性基の内少なくとも1種を有するのが良
く、さらに好ましくはアンモニウム塩基、ホスホニウム
塩基、スルホニウム塩基の内少なくとも1種を有するの
が良く、特に好ましくは、高い抗菌活性と巾広い抗菌ス
ペクトルを有するホスホニウム塩基を有するのが良い。
菌剤成分を主鎖および/または側鎖中に含有するもので
あれば、特に限定されないが、好ましくは、ホスホニウ
ム塩基および/または酸性基とイオン結合したホスホニ
ウム塩基を含有する高分子化合物が良い。
して、下記一般式(1)で表されるスルホン酸基含有芳
香族ジカルボン酸のホスホニウム塩を、酸成分として主
鎖および/または側鎖中に含有するポリエステル樹脂が
挙げられる。
シル基、R1、R2、R 3、R4はそれぞれアルキル基
を示し、R1、R2、R3、R4うちの少なくとも1つ
は炭素数10以上20以下のアルキル基である。)
含有芳香族ジカルボン酸のホスホニウム塩は、ポリエス
テル樹脂中の全酸成分に対し、好ましくは50モル%以
下の割合で含有されるのが良い。
分とグリコール成分とを共重合させて得られる。上記一
般式(1)で表されるスルホン酸基含有芳香族ジカルボ
ン酸のホスホニウム塩以外のジカルボン酸成分としては
特に限定されず、通常一般にポリエステル樹脂に含有さ
れるジカルボン酸が挙げられ、例えば、テレフタル酸、
イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等が挙
げられる。他に、本発明の作用を阻害しない範囲で脂肪
族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、複素環式ジカル
ボン酸等が併用されてもよい。脂肪族ジカルボン酸とし
ては、例えばコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバ
シン酸、ドデカンジカルボン酸、アゼライン酸、エイコ
酸、ダイマー酸およびその誘導体等が挙げられる。脂環
族ジカルボン酸としては、例えば1,2−シクロヘキサ
ンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン
酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等が挙げられ
る。複素環式ジカルボン酸としては、例えばピリジンカ
ルボン酸およびその誘導体が挙げられる。またp−オキ
シ安息香酸などのオキシカルボン酸、無水トリメリット
酸、無水ピロメリット酸等の多価のカルボン酸も、本発
明の作用を阻害しない範囲で併用されてもよい。
久性の点から、芳香族ジカルボン酸を全ジカルボン酸成
分に対し、70モル%以上含むことが好ましい。また、
その他のジカルボン酸成分としては、1,3−シクロヘ
キサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボ
ン、アジピン酸、セバシン酸を用いるのが好ましい。
ル成分としては、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,3−プロパンジオール、2−メチル1,3
−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5
−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6
−ヘキサンジオール、3−メチル1,5−ペンタンジオ
ール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2
−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,9−ノナ
ンジオール、1,10−デカンジオールなどのアルキレ
ングリコール、1,2−シクロヘキサンジメタノール等
の脂環族グリコール、ビスフェノールAまたはFのアル
キレンオキサイド付加物、ジエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、ヒドロキシピバリン酸のネオペン
チルグリコール(HPN)、ポリピロピレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。ま
た、本発明の作用を阻害しない範囲で、トリメチロール
エタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタ
エリスリトールなどの多価ポリオールを併用しても良
い。さらに、他に少量のアミド結合、ウレタン結合、エ
ーテル結合、カーボネート結合を含有する化合物を含ん
でいてもよい。
性の点から、エチレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、2−メチル1,3−プロパンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メ
チル1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノールが好ましい。
含有芳香族ジカルボン酸のホスホニウム塩としては、ス
ルホイソフタル酸トリ−n−ブチルデシルホスホニウム
塩、スルホイソフタル酸トリ−n−ブチルオクタデシル
ホスホニウム塩、スルホイソフタル酸トリ−n−ブチル
オクタデシルホスホニウム塩、スルホイソフタル酸トリ
−n−ブチルオクタデシルホスホニウム塩、スルホイソ
フタル酸トリ−n−ブチルヘキサデシルホスホニウム
塩、スルホイソフタル酸トリ−n−ブチルテトラデシル
ホスホニウム塩、スルホイソフタル酸トリ−n−ブチル
ドデシルホスホニウム塩、4−スルホナフタレン−2,
7−ジカルボン酸トリ−n−ブチルデシルホスホニウム
塩、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸トリ
−n−ブチルオクタデシルホスホニウム塩、4−スルホ
ナフタレン−2,7−ジカルボン酸トリ−n−ブチルヘ
キサデシルホスホニウム塩、4−スルホナフタレン−
2,7−ジカルボン酸トリ−n−ブチルドデシルホスホ
ニウム塩等が挙げられ、抗菌活性の点からはスルホイソ
フタル酸トリ−n−ブチルヘキサデシルホスホニウム
塩、スルホイソフタル酸トリ−n−ブチルテトラデシル
ホスホニウム塩、スルホイソフタル酸トリ−n−ブチル
ドデシルホスホニウム塩が特に好ましい。なお、これら
は、本発明の作用を阻害しない範囲で、置換基を有して
いても良い。
含有芳香族ジカルボン酸のホスホニウム塩は、スルホ芳
香族ジカルボン酸、またはそのナトリウム塩、カリウム
塩、アンモニウム塩等に、トリ−n−ブチルヘキサデシ
ルホスホニウムブロマイド、トリ−n−ブチルテトラデ
シルホスホニウムブロマイド、トリ−n−ブチルドデシ
ルホスホニウムブロマイド等のホスホニウム塩を反応さ
せること等により得られる。このときの反応溶媒は特に
限定はしないが、水が最も好ましい。
する酸化アンチモン、酸化ゲルモニウム、チタン化合物
等の重合触媒以外に、着色度およびゲル発生度等の耐熱
性改善を目的として、酢酸マグネシウム、塩化マグネシ
ウム等のMg塩、酢酸カルシウム、塩化カルシウム等の
Ca塩、酢酸マンガン、塩化マンガン等のMn塩、塩化
亜鉛、酢酸亜鉛等のZn塩、塩化コバルト、酢酸コバル
ト等のCo塩等を配合しても良い。これらは、各々金属
イオンとして300ppm以下となるよう配合するのが
好ましい。また、同様の目的で、リン酸、リン酸トリメ
チルエステル、リン酸トリエステル等リン酸アルキルエ
ステル、またはそれらの誘導体等を配合しても良い。こ
れらは、リン(P)の濃度として200ppm以下とな
るよう配合するのが好ましい。
0ppm、あるいはリン濃度が200ppmを超えると
本発明の親水性樹脂組成物の着色が顕著になり、耐熱性
および耐加水分解性も著しく低下して、配合の目的が達
成されない。なお、耐熱性、耐加水分解性等の点から、
P原子と金属イオンとの、各総量のモル比は、0.4〜
1.0(P原子総モル量/金属イオン総モル量)である
ことが好ましい。P原子と金属イオンとの、各総量のモ
ル比が、0.4未満または1.0を超える場合には、本
発明の親水性樹脂組成物の着色、粗大粒子発生が顕著と
なりやすい。
定されず、ジカルボン酸とグリコールとを直接反応させ
て得られたオリゴマーを重縮合する、いわゆる直接重合
法、ジカルボン酸のジメチルエステル体とグリコールと
をエステル交換反応させたのちに重縮合する、いわゆる
エステル交換法等通常一般に使用される製造法を使用す
ることができる。なお、本発明において、有機系抗菌剤
成分の高分子化合物主鎖および/または側鎖中への導入
方法は特に限定されず、例えば、上記一般式(1)で表
されるスルホン酸基含有芳香族ジカルボン酸のホスホニ
ウム塩は、ジカルボン酸とグリコールと反応時に配合す
るなど、重合時に配合して共重合させることにより、ポ
リエステル樹脂中に含有させることができる。
合触媒以外の金属塩、リン酸、リン酸アルキルエステ
ル、またはそれらの誘導体の配合方法も特に限定されな
いが、一般的には金属塩はポリエステル樹脂の原料配合
時、すなわちエステル交換前またはエステル化前に、リ
ン酸類は重縮合反応前に添加するのが好ましい。
分子化合物として、下記一般式(2)で表されるホスホ
ニウム塩系ビニル重合体が挙げられる。
子数1〜18の直鎖または分岐のアルキル基、アリール
基、アラルキル基、ヒドロキシ基および/またはアルコ
キシ基で置換されたアルキル基、アリール基、またはア
ラルキル基、X−はアニオン、nは2以上の整数を示
す。)
は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘ
キシル、ヘプチル、オクチル、ドデシル等のアルキル
基、フェニル、トリル、キシリル等のアリール基、ベン
ジル、フェネチル等のアラルキル基、ヒドロキシル基、
アルコキシ基等で置換された上記アルキル基、アリール
基、アラルキル基が挙げられ、アルキル基、アリール基
等が特に好ましい。上記R 5、R6、R7は同一の基で
も、異なる基であってもよい。X−の好適な例として
は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素等のハロゲイオ
ン、硫酸イオン、リン酸イオン、過塩素酸イオン等が挙
げられ、特にハロゲンイオンが好ましい。nは好ましく
は2〜500、さらに好ましくは10〜300であるの
が良い。
に配合成分として、あるいは高分子化合物の主鎖および
/または側鎖中に含有される成分として親水性成分を必
須に含有する。下記のような親水性成分を含有すること
により、著しく抗菌性および防かび性が向上し、本発明
の親水性樹脂組成物からなる成形体あるいは積層体等の
親水性樹脂組成物表面において、水との接触角を23
℃、RH45%雰囲気下で水の滴下量1.8μl±0.
4μlで測定する値が、25度以下とすることができ
る。水との接触角が上記範囲内であると、結露等により
表面に水滴が付着しにくく、菌類等が繁殖しにくい。
に優れ、水に溶解または分散可能な成分であれば特に限
定されず、例えば、ヒドロキシル基、アミノ基、アミド
基、カルボキシル基、またはそのアルカリ金属塩、スル
ホン酸基、またはそのアルカリ金属塩などの親水基また
はそれらの誘導体、第4級アンモニウム塩基、アミン塩
基、ポリアミン鎖、あるいは2個以上のエーテル結合等
を含有する成分が挙げられる。本発明の親水性樹脂組成
物は、これらの親水性成分の内、1種のみでも、また2
種以上を含有していても良い。
には、ポリビニルアルコール、澱粉、ポリアクリル酸の
ホモポリマーまたは共重合体、ポリメタクリル酸のホモ
ポリマーまたは共重合体、無水マレイン酸のホモポリマ
ーまたは共重合体(例えば、無水マレイン酸・スチレン
共重合体)、ポリビニルスルホン酸、またはその共重合
体、またはそれらのアルカリ金属塩、ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン・プ
ロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、
ポリアキレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン
等のポリオール、またはその重合体、グリセリン、ポリ
グリセリン、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセル
ロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボ
キシセルロースナトリウム、セルロースナイトレートカ
ルボキシメチルエーテル等の水溶性変性セルロースなど
が挙げられる。
いが、数平均分子量で200以上30000以下のもの
が好ましく、さらには1000以上25000以下のも
のが好ましい。
剤成分を主鎖および/または側鎖中に含有する高分子化
合物と上記親水性成分すなわち親水性化合物とを配合
し、混合してなる、あるいは、前記高分子化合物の主鎖
および/または側鎖中に、共重合等により上記親水性成
分を含有することにより、親水性成分を含有することが
できる。
成物中における割合は、親水性樹脂組成物に対して好ま
しくは5〜60重量%、さらに好ましくは10〜50重
量%、特に好ましくは15〜35重量%であるのが良
い。抗菌性および防かび性は、親水性成分が親水性樹脂
組成物中で0.1重量%を超えると発現されるが、5重
量%未満では、本発明の親水性樹脂組成物からなる成形
体あるいは積層体等の親水性樹脂組成物表面において、
水との接触角が25度以下となりにくい。また60重量
%を超えると、本発明の親水性樹脂組成物の機械的特性
および耐熱性・耐候性が低下しやすい。
剤成分を主鎖および/または側鎖中に含有する高分子化
合物と上記親水性成分すなわち親水性化合物とを配合
し、混合して製造する場合、その混合方法は特に限定さ
れず、通常一般に使用される方法を用いることができ
る。例えば、前記高分子化合物と親水性成分とを、押し
出し機などを用いて加熱溶融混合する方法、また前記高
分子化合物と親水性成分とを、適当な溶媒中、例えば、
水、水/アルコール混合溶媒、アセトン、メチルエチル
ケトン、シクロヘキサノンなどの溶媒に、混合溶解また
は分散した後、該溶媒を乾燥除去する方法などがある。
化合物の主鎖および/または側鎖中に、上記親水性成分
を含有してなる場合、親水性成分の導入方法として、例
えば、前記高分子化合物に親水性成分を共重合する方法
が挙げられる。例えば、ホスホニウム塩基等の有機系抗
菌剤成分を主鎖および/または側鎖中に含有する高分子
化合物に、アミノ基、アミド基、カルボキシル基または
そのアルカリ金属塩、スルホン酸基またはそのアルカリ
金属塩などの親水基を有する成分や、それらの誘導体
を、前記高分子化合物の主鎖および/または側鎖に共重
合することができる。親水性成分を、前記高分子化合物
の主鎖および/または側鎖中に共重合することにより、
相溶性が改善され、本発明の親水性樹脂組成物により成
形体あるいは積層体を形成した場合の外観、貯蔵安定
性、物性などが改善される。
る方法としては、5−スルホイソフタル酸、4−スルホ
ナフタレン−2、7−ジカルボン酸、5(4−スルホフ
ェノキシ)イフソフタル酸などの金属塩、または2−ス
ルホー1,4−ブタンジオール、2,5−ジメチル−3
−スルホ−2,5−へキサンジオール等の金属塩などの
スルホン酸金属塩基を含有するジカルボン酸またはグリ
コールをポリエステル樹脂に共重合する方法、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテト
ラメチレングリコール等のアルキレングリコールをポリ
エステル樹脂またはポリウレタン樹脂に共重合する方
法、ジメチロールプロピオン酸などのカルボキシル基含
有ジオマールを鎖延長剤に用いてポリウレタン樹脂に導
入する方法、親水性基を含むビニル系モノマーをポリエ
ステル樹脂にグラフト重合する方法などが挙げられる。
分子化合物にグラフトさせることができる親水性基を有
するビニル系モノマーとしては、カルボキシル基、水酸
基、スルホン酸基、アミド基などを含むもの、親水性基
に変化させることができる基として酸無水物基、グリシ
ジル基、クロル基などを含むものが挙げられる。その中
でカルボキシル基を有するものが最も好ましい。例え
ば、アクリル酸、メタクリル酸およびそれらの塩等のカ
ルボキシル基またはその塩を含有するモノマー、メチル
アクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアク
リレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアク
リレート,t−ブチルアクリレート等のアルキルアクリ
レート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、n−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレ
ート等のアルキルメタクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート、2−ヒドロキシメチルメタクリレート
等のヒドロキシ含有モノマー、アクリルアミド、N−メ
チルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N
−メチロールアクリルアミド、N−メトキシメチルアク
リルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、
N,N−ジメチロールアクリルアミド、N−フェニルア
クリルアミド等のアミド基含有モノマー、グリシジルア
クリレート、グリシジルメタクリレート等のエポキシ含
有モノマー等が挙げられる。
は、例えば、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基
含有モノマー、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸
およびそれらの塩等のスルホン酸基またはその塩を含有
するモノマー、クロトン酸、イタコン酸、マイレン酸、
フマル酸およびそれらの塩等のカルボキシル基またはそ
の塩を含有するモノマー、無水マレイン酸、無水イタコ
ン酸等の酸無水物を含有するモノマーが挙げられる。上
記モノマーは他のモノマーと併用することができる。
シアネート、アリルイソシアネート、スチレン、ビニル
メチルエーテル、ビニルエチルエーテル、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、塩化ビニリデン、酢酸ビニ
ル、塩化ビニル等が挙げられ、これらの中から1種類ま
たは2種類以上を用いて共重合することができる。
ステル樹脂にグラフト重合する方法において、親水性基
を有するモノマーとそれ以外の他のモノマーとの比率
は、親水性を有するモノマーが40〜100モル%とな
る範囲が好ましい。親水性基を有するモノマーの比率が
30モル%以上で、抗菌性および防かび性を高める効果
が発現されるが、親水性基を有するモノマーの比率が4
0モル%未満であると、本発明の親水性樹脂組成物から
なる成形体あるいは積層体等の親水性樹脂組成物表面に
おいて、水との接触角が25度以下となりにくく、十分
な結露防止効果が得られない。
物にグラフト重合させる方法としては、公知のグラフト
重合法を用いることができる。その代表例として以下の
方法が挙げられる。例えば、光、熱、放射線等によって
主鎖の高分子化合物にラジカルを発生させてからモノマ
ーをグラフト重合させるラジカル重合法、AlCl3,
TiCl4等の触媒を用いてカチオンを発生させるカチ
オン重合法、金属Na、金属Li等を用いてアニオンを
発生させるアニオン重合法等がある。
合性不飽和二重結合を導入し、これにビニル系モノマー
を反応させる方法が挙げられる。これに用いる重合性不
飽和二重結合を有するモノマーとしては、フマル酸、マ
レイン酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水マレイン
酸、2,5−ノルボルネンジカルボン酸等を挙げること
ができる。このうち最も好ましいものはフマル酸、マレ
イン酸、および2,5−ノルボルネンジカルボン酸であ
る。
物と、末端に前記の官能基と反応する基を有する枝ポリ
マーを反応させる方法があげられる。例えば側鎖に、−
OH基、−SH基、−NH2基、−COOH基、−CO
NH2基等の水素供与基を有する高分子化合物と、片末
端が−N=C=O基、−C=C=O基、
方法、官能基がこの逆の組み合わせである高分子化合物
とビニル系共重合体とを反応させる方法が挙げられる。
トされるビニル系モノマーの重量比は、好ましくは90
/10〜40/60(高分子化合物/ビニル系モノマ
ー)の範囲であるのが良く、さらに好ましくは88/1
2〜55/45、最も好ましくは85/15〜60/4
0の範囲であるのが良い。主鎖の高分子化合物の重量比
が40重量%未満であると、グラフト重合性ビニル系モ
ノマーが完全に反応しないまま残って、従来の高分子化
合物の持つ耐熱性、加工性、耐水性等の特性が損なわれ
やすい。また主鎖の高分子化合物の重量比が95%以下
であれば、抗菌性および防かび性を高める効果が発現さ
れるが、90重量%を超えると、本発明の親水性樹脂組
成物からなる成形体あるいは積層体等の親水性樹脂組成
物表面において、水との接触角が25度以下となりにく
く、十分な結露防止効果が得られない。
ては、有機系抗菌剤成分としてのホスホニウム塩基を主
鎖および/または側鎖に結合した高分子化合物に、親水
性成分として側鎖に親水性基を有するビニル系重合体を
グラフト重合したものが挙げられる。
分子化合物または親水性成分のいずれかと反応し得る硬
化剤を配合していてもよい。硬化剤の配合量としては、
好ましくは、親水性樹脂組成物中の樹脂成分全量に対し
て5〜35重量%、さらに好ましくは10〜20%であ
るのが良い。硬化剤としては、アルキルエーテル化アミ
ノホルムアルデヒド樹脂、エポキシ化合物、イソシアネ
ート化合物等が挙げられる。
デヒド樹脂は、例えばメタノール、エタノール、n−プ
ロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールなどの
炭素、原子数1〜4のアルコールによってアルキルエー
テル化されたホルムアルデヒドあるいはパラホルムアル
デヒド等と尿素、N,N−エチレン尿素、ジシアンジア
ミド、アミノトリアジン等との縮合生成物であり、メト
キシ化メチレールベンゾグアナミン、メトキシ化メチロ
ール−N,N−エチレン尿素、メトキシ化メチロールジ
シアンジアミド、メトキシ化メチロールメラミン、ブト
キシ化メチロールメラミン、ブトキシ化メチロールベン
ゾグアナミン、メトキシ化/ブトキシ化混合型メチロー
ルメラミン等が挙げられるが、樹脂の成形性の面から好
ましいのは、ブトキシ化メチロールメラミン、ブトキシ
化メチロールメラミン、またはメトキシ化/ブトキシ化
混合型メチロールメラミンがよい。
ールAのジグリシジルエーテルおよびオリゴマー、水素
化ビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよびその
オリゴマー、オルソイソフタル酸ジグリシジルエステ
ル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸
ジグリシジルエステル、p−オキシ安息香酸ジグリシジ
ルエステル、テトラハイドロフタル酸ジグリシジルエス
テル、ヘキサハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、
コハク酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジ
ルエステル、セバシン酸ジグリシジルエステル、エチレ
ングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコ
ールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジ
グリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリ
シジルエーテルおよびポリアルキレングリコールジグリ
シジルエーテル類、トリメリット酸トリグリシジルエス
テル、トリグリシジルイソシアヌレート、1,4−ジグ
リシジルオキシベンゼン、ジグリシジルプロピレン尿
素、グリセロールトリグリシジルエーテル、トリメチロ
ールエタントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリト
ールテトラグリシジルエーテル、グリセロールアルキレ
ンオキサイド付加物のトリグリシジルエーテル類を挙げ
ることができる。
族、脂肪族のジイソシアネート、3価以上のポリイソシ
アネートがあり、低分子化合物、高分子化合物のいずれ
でもよい。たとえば、テトラメチレンジイソシアネー
ト、トルエンジイソシアネート、キシリレンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネートあるいはこれらの
イソシアネート化合物の3量体、およびこれらのイソシ
アネート化合物の過剰量と、例えばエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、
グリセリン、ソルビトール、エチレンジアミン、モノエ
タノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノール
アミン等の低分子活性水素化合物または各種ポリエステ
ルポリオール類、ポリエーテルポリオール類、ポリアミ
ド類の高分子活性水素化合物等とを反応させて得られる
末端イソシアネート基含有化合物等が挙げられる。
イソシアネートであってもよい。イソシアネートブロッ
ク化剤としては、例えばフェノール、チオフェノール、
メチルチオフェノール、エチルチオフェノール、クレゾ
ール、キシレノール、レゾシノール、ニトロフェノー
ル、クロロフェノールなどのフェノール類、アセトキシ
ム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキ
シムなどのオキシム類、メタノール、エタノール、プロ
パノール、ブタノールなどのアルコール類、エチレンク
ロルヒドリン、1,3−ジクロロ−2−プロパノールな
どのアルコール類、エチレンクロルヒドリン、1,3−
ジクロロ−2−プロパノールなどのハロゲン置換アルコ
ール類、t−ブタノール、t−ペンタノールなどの第3
級アルコール類、ε−カプロラクタム、δ−バレロラク
タム、γ−ブチロラクタム、β−プロピロラクタムなど
のラクタム類が挙げられ、その他にも芳香族アミン類、
イミド環、アセチルアセトン、アセト酢酸エステル、マ
ロン酸エチルエステルなどの活性メチレン化合物、メル
カプタン類、イミン類、尿素類、ジアリール化合物類重
亜硫酸ソーダなども挙げられる。ブロック化イソシアネ
ートは前述のイソシアネート化合物とイソシアネートブ
ロック化剤とを公知の適宜の方法より付加反応させて得
られる。
単独または併用して使用することができる。また、上記
硬化剤には、その種類に応じて選択された他の公知の硬
化剤あるいは促進剤を併用することもできる。
ず、有機系抗菌剤成分を主鎖および/または側鎖中に含
有する高分子化合物の製造時、あるいは親水性成分の重
合時等に配合すれば良い。
耐摩耗性、耐ブロッキング性、隠蔽性等の物理的特性の
向上を目的として、炭酸カルシウム(CaCO3)、リ
ン酸カルシウム、アパタイト、硫酸バリウム(BaSO
4),フッ化カルシウム(CaF2)、タルク、カオリ
ン、酸化珪素(SiO2)、アルミナ(Al2O3)、
二酸化チタン、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化鉄
(Fe2O3)、アルミナ/シリカ複合酸化物などの無
機粒子、ポリスチレン、ポリメタクリル酸エステル、ポ
リアクリル酸エステル、それらの共重合体、あるいはそ
れらの架橋体などの有機粒子等を配合しても良い。
に限定されず、本発明の親水性樹脂組成物に、適宜添加
し、公知の混合方法等を用いて混合すれば良い。
グ剤、塗料等のバインダーとして、また、フィルム、シ
ート、ボード等の成形体や繊維として、あるいは、基材
上に積層して積層体として用いることができる。特に、
本発明の親水性樹脂組成物からなる層を、少なくとも一
方の最外層に有する積層体は、本発明の親水性樹脂組成
物からなる層が、抗菌性および防かび性が優れ、また、
層表面が結露等により水滴が付着しにくく、菌類等が繁
殖しにくい。
や繊維、本発明の親水性樹脂組成物を用いた積層体や被
コーティング物は、23℃、RH45%雰囲気下で、そ
の親水性樹脂組成物部分の表面において、水との接触角
(水の滴下量1.8μl±0.4μl)が25度以下で
あるよう、樹脂組成を設計するのが良い。水との接触角
が25度以下であると、親水性樹脂組成物表面における
水滴が付着が顕著に減少する。
少なくとも一方の最外層に有する積層体は、上記のよう
な作用を有するので、金属、プラスチック、セラミック
等からなる板、フィルムあるいはシート、プラスチック
成型品、合成紙等の紙、フィルター、ガラス板、金属薄
膜、金属酸化物薄膜等に本発明の親水性樹脂組成物を積
層し、積層体とすることにより、抗菌性および防かび
性、さらには結露防止性を付与することができる。
り、該金属からなる板、フィルムあるいはシートに有効
な抗菌性、防かび性を付与することができる。抗菌性、
防かび性の付対象となる金属素材は、例えばアルミ、
鋼、それらを主成分とする合金を材料とするものが挙げ
られ、具体的には、軟鋼、電鋳鋼、ステンレス鋼、ブリ
キ、テインフリースチール、純アルミニウム、アルミニ
ウム合金、スズめっき鋼、ニッケルめっき鋼、クロムめ
っき鋼、溶融亜鉛めっき鋼、電解亜鉛めっき鋼、溶融亜
鉛−アルミニウム合金めっき鋼、アルミニウムめっき鋼
板を代表としてあげることができる。これらの金属板
は、表面に有機、無機処理、例えば、リン酸処理、クロ
ム処理、リン酸クロメート処理、アルマイト処理等が施
されたものであってもよい。
じめ、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、ナイロン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ
スチレン、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、ポ
リアミドイミド、エポキシ、アクリル等の樹脂層等が形
成されていてもよい。
ン材を、本発明の親水性樹脂組成物からなる層を、少な
くとも一方の最外層に有する積層体とすることにより、
フィン材表面への水滴付着が減少し、空調機運転時にフ
ィン間が該付着水により通風抵抗が増大する、いわゆる
「ブリッジ現象」が生じ、熱交換器の性能が低下した
り、騒音が発生するといった問題が減少する一方、空調
機に使用した場合にかび等の菌類の発生により、異臭を
発生する問題も低減される。
剤として用いる場合、その使用方法は特に限定されず、
溶媒等に溶解して塗布する等の方法を用いることができ
る。
シート、ボード等の成形体や繊維として成形する方法は
特に限定されず、押出し法等の通常公知の成形法を用い
て成形することができる。
層して積層体を形成する方法は特に限定されず、親水性
樹脂組成物を、溶融押し出し等によりシート状に押し出
し、必要に応じて一軸延伸、または二軸延伸して予めフ
ィルムあるいはシート状に成形し、熱融着やラミネート
等により積層する方法、親水性樹脂組成物を溶融押出し
等により直接、必要に応じて下記のような接着剤層を介
して、基材上に押出しラミネートする方法、共押出し等
により基材と親水性樹脂組成物層とを共にフィルム状あ
るいはシート状に形成する方法、さらに親水性樹脂組成
物を溶媒等に溶解あるいは分散し、必要に応じてプライ
マーコーティング層を設けた基材上に、塗布や散布等に
より展開した後、溶媒を乾燥除去し、親水性樹脂組成物
層を形成する方法などが挙げられる。
フィルムまたはシートを形成して積層する場合、フィル
ムまたはシートと基材とが、ポリウレタン系、フェノー
ル系、フラン系、尿素系、メラミン系、ポリエステル
系、エポキシ系、シリコーン系の熱硬化性樹脂、酢酸ビ
ニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、およびその加水
分解物、エチレン−アクリル酸系共重合体、アクリル系
樹脂、ポリアミド等の熱可塑性樹脂、ブタジエン−アク
リロニトリルゴム、ネオプレン、その他のゴム誘導体、
その他、漆、ニカワ、カゼイン、天然樹脂等の接着剤等
からなる接着層を介しても良い。
フィルムまたはシートを形成して積層する場合、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、
ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ
ウレタン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド
等の他の樹脂からなるフィルムあるいはシート上に、親
水性樹脂組成物を溶媒等に溶解あるいは分散したもの
を、塗布や散布等により展開した後、溶媒を乾燥除去
し、親水性樹脂組成物層を形成する、あるいは本発明の
親水性樹脂組成物と他の熱可塑性樹脂とを共押出しし、
シートあるいはフィルム状に成形し、該フィルムあるい
はシートの親水性樹脂組成物層と反対側の面を接着面と
して、基材上に積層しても良い。
体は、その用途に応じてさらに成形等の加工を施して使
用することができる。例えば、基材が金属の場合、曲げ
加工、絞り加工、しごき加工等の加工を施して使用して
も良い。
体は、例えば台所、トイレ、風呂場等の壁・床・天井、
病院や医療設備・公共施設・一般家屋等の建材の窓枠や
ドアノブ、手すり等、電子レンジ・炊飯器等の調理用機
器、冷蔵庫・洗濯機・電話機・掃除機等の家電製品、缶
詰・飲料缶・ペール缶・ドラム缶等の金属容器、システ
ムキッチン・流し台等の水廻り用品、エアコン・空気清
浄機等の空調機器、机・棚・テーブル等の家具類、医療
用機器全般、文具類、電車・自動車・船舶・航空機等の
用途で化粧板、内・外装板、構造体、付属品、部品等の
構成材料として好適に使用できる。
ミニウム等の基材上に積層して形成した積層体は、親水
性に優れる結露防止効果を持つのでフィン材、特に熱交
換器用フィン材や建材として好適に使用できる。
親水性樹脂組成物層を有する積層体の形成方法として
は、具体的には次のような方法が挙げられる。すなわ
ち、十分に脱脂処理を施したアルミニウム板表面にクロ
メート皮膜を形成させる。クロメート皮膜は、その皮膜
組成がクロム酸クロムあるいはリン酸クロムのいずれで
もよい。クロメート皮膜の厚みはクロム元素に換算して
好ましくは5mg/m2以上、さらに好ましくは10〜
30mg/m2であるのが良い。5mg/m2より少な
い場合は、親水性樹脂組成物層の接着強度が十分でない
場合があり、親水性樹脂組成物層が水と接触するした際
に膨潤して剥離する可能性がある。また、耐食性も十分
でない。一方、厚みの上限は特に制限されないが、クロ
メート皮膜をプレコート方式により形成する場合、次工
程でのプレス加工の金型による摩耗を考慮すると、クロ
ム元素に換算して30mg/m2以下に調整することが
好ましい。クロメート皮膜の形成方法は公知のスプレ
ー、シャワー、浸漬、ロールなどにより行なうことがで
きる。ついで、クロメート皮膜膜を形成させたアルミニ
ウム板の表面、該アルミニウム板を用いて形成した熱交
換器コア(熱交換器用フィン材)の表面に、本発明の親
水性樹脂組成物層を形成する。親水性樹脂組成物層の膜
厚は好ましくは0.5〜5μm、さらに好ましくは1〜
3μmの範囲であるのが良い。膜厚が0.5μm以下で
あると親水性保持効果が十分でなく経時的に撥水性が発
現するおそれがある。また、膜厚が5μmを超えるとフ
ィン材としての放熱効率が低下するおそれがある。親水
性樹脂組成物層の形成は親水性樹脂組成物を溶媒に、溶
解・分散し、スプレー、シャワー、浸漬、オール塗装な
どの方法により行うことができる。ついで、熱風、遠赤
外線、電磁誘導などの加熱法により、例えば110℃以
上250℃以下で5秒から30分間加熱して、溶媒を乾
燥除去する。硬化剤を配合する場合は、その種類により
適正な焼き付け条件を選択することが望ましい。上記の
ような方法により、抗菌性と防かび性を有し、かつ親水
性を有する親水性樹脂組成物層を形成した熱交換器用コ
ア(熱交換器用フィン材)を製造できるが、もちろん、
熱交換器用コア(熱交換器用フィン材)の製造方法はこ
れに限定されない。
発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。 試験例 実施例1〜5、比較例1〜6の積層体に対し、下記の試
験を行った。 1.試験方法 (1)抗菌性評価 1/50ブロースで希釈したE. Coil(大腸菌)
菌液(濃度:105個/ml)の0.1mlを、5cm
×5cmの大きさの試験片とし、予め高圧蒸気殺菌した
上記積層体の樹脂層上に滴下し、その後樹脂層上に高圧
蒸気殺菌したポリエチレンフィルムを密着させた。該試
験片を減菌シャーレ内に移し、37℃で24時間培養を
行った。その後、ポリエチレンフィルム上の菌をSCD
LP培地10mlで洗い出し、10倍希釈し、普通寒天
平板に散布して24時間後の菌数を計測した。
機塩寒天培地平板上に、5cm×5cmの大きさの試験
片とした上記積層体を密着させ、下記のかび5菌株の胞
子懸濁液にシュクロース5%添加した混合液0.2ml
を噴霧して27±1℃で28日間培養後のかびの生育状
態を下記基準に基づいて評価した。 (試験菌株) Aspergillus niger ATCC 62
75 Penicillium citrinum ATCC
9849 Chaetomium globosum ATCC
6205 Rhizopus stolonifer ATCC
10404 Aureobasidium pullulans I
FO 6353 (防かび性の評価基準) ○:かびの生育は試料面積の1/3以内 ×:かびの生育は試料面積の1/3を超える
対湿度45%下で、水の滴下量を1.8μl±0.4μ
lとして上記積層体の樹脂層表面の水接触角を測定し
た。
げたときの樹脂層表面の水濡れ状態を目視で下記基準に
基づき評価した。 ◎:全面水濡れ状態 ○:表面積の10%以内の水はじき状態 △:表面積の10%を超え50%以内の水はじき状態 ×:表面積の50%を超える水はじき状態
により、実施例1〜5の積層体の樹脂層表面は抗菌性お
よび防かび性が良好であること、水接触角が25度以下
となり水濡れ性が良いことがわかる。
製造]攪拌機、温度計および部分還流式冷却器を備えた
ステンレススチール製オートクレーブに、ジメチルテレ
フタレート485部、ジメチルイソフタレート388
部、5−スルホジメチルイソフタル酸トリ−n−ブチル
ドデシルホスホニウム塩161部、エチレングリコール
443.3部、ネオペンチルグリコール400、4部、
およびテトラ−n−ブチルチタネート0.52部を仕込
み、160〜220℃まで4時間かけてエステル交換反
応を行なった。ついでフマル酸29部を加え、200〜
220℃まで1時間かけて昇温し、反応系を徐々に減圧
したのち、0.2mmHgの減圧下で1時間30分反応
させ、表1に示す組成のポリエステル(A−1)を得
た。同様の方法により表1に示す組成のポリエステル
(A−2)〜(A−6)を製造した。
製造]攪拌機、温度計および部分還流式冷却器を備えた
ステンレススチール製オートクレーブにジメチルテレフ
タレート436.5部、ジメチルイソフタレート388
部、5−スルホジメチルイソフタル酸トリ−n−ブチル
ドデシルホスホニウム塩322部、5−スルホジメチル
イソフタル酸ナトリウム74部、エチレングリコール4
33.3部、ネオペンチルグリコール400.4部およ
び酢酸亜鉛0.55部を仕込み、160〜220℃まで
昇温して生成するメタノールを系外に留去しながら4時
間かけてエステル交換反応を行なった。エステル交換反
応終了後、アンチモン0.44部およびトリメチルホス
フェートを0.28部加えて15分攪拌し、反応系を徐
々に減圧したのち、0.2mmHgの減圧下で1時間3
0分反応させ、表1に示す組成の極限粘度η=0.50
のポリエステル(A−7)を得た。同様の方法により表
1に示す組成のポリエステル(A−8)、(A−9)を
製造した。
〜(B−3)}の製造]攪拌機、温度計、還流装置と定
量滴下装置を備えた反応器にポリエステル(A−1)3
00部、メチルエチルケトン360部、イソプロピルア
ルコール120部を入れ、加熱・攪拌し還流状態でポリ
エステルを溶解した。ポリエステルが完全に溶解した
後、アクリル酸65部とアクリル酸エチル35部、オク
チルメルカプタン1.5部の混合物、アゾビスイソブチ
ロニトリル6部を、メチルエチルケトン90部、イソプ
ロピルアルコール30部の混合液に溶解した溶液とを
1.5時間かけてポリエステル溶液中にそれぞれ滴下
し、さらに3時間反応させた。ついでこのグラフト重合
体溶液を室温まで冷却した後、トリエチルアミン59部
を添加し中和した後にイオン交換水800部を添加し3
0分攪拌した。その後、加熱により溶媒中に残存する溶
媒を留去し、表2に示す組成のグラフト重合体の水分散
液(B−1)を得た。同様な方法によりポリエステル
(A−2)、(A−3)をグラフト重合化し、表2に示
す組成のグラフト重合体の水分散液(B−2)、(B−
3)を得た。
4)}の製造]グラフト重合体の水分散液の製造例10
において、アクリル酸の量を50部、アクリル酸エチル
の量を25部に変えたことを除いて、製造例10と同様
な方法で、表2に示す組成のグラフト重合体の水分散体
(B−4)を得た。
の製造]グラフト重合体水分散液の製造例10におい
て、ポリエステルとして(A−4)を用い、アクリル酸
の代わりに無水マレイン酸50部を用い、さらにアクリ
ル酸エチルの量を25部に変えたことを除いて、製造1
0と同様な方法でグラフト重合体溶液を得た。ついでこ
の溶液にエチルアルコール350部を混合し、1時間の
間還流状態で加熱・攪拌して無水マレイン酸を開環反応
させた後、製造例10と同様な方法で、表2に示す組成
のグラフト体の水分散液(B−5)を得た。
の製造例6]グラフト重合体の製造例14において、ポ
リエステルとして(A−5)を用いグラフトするモノマ
ーとして無水マレイン酸65部、アクリル酸エチル35
部を用いたことを除いて、製造例14と同様な方法で、
表2に示す組成のグラフト重合体の水分散液(B−6)
を得た。
の製造例7]グラフト重合体の製造例10において、グ
ラフトするモノマーとして酢酸ビニル85部、スチレン
15部を用いたことを除いて、製造10と同様な方法
で、表2に示す組成のグラフト重合体の水分散液(B−
7)を得た。
体を製造した。 <基材の処理>厚さ0.2mmのアルミニウム合金板上
に、予めクロメート処理剤(日本バーカライジング
(株)製、商品名「アルクロム713」を用いて、塗布
型クロメート処理して耐食性のクロメート皮膜を、厚み
がクロム元素に換算して10mg/m2となるように形
成し、基材とした。
て、固形分15%のコーティング液を作成し、該コーテ
ィング液に上記基材を浸漬して基材表面の固形分の乾燥
厚みが1.5g/m2となるように塗布後、80℃で1
0分間セッティングし、次いで120℃で5分熱処理し
て、溶媒を乾燥除去し、親水性樹脂組成物層を有する積
層体を製造した。
2)を用いたことを除いて、実施例1と同様な方法で、
親水性樹脂組成物層を有する積層体を製造した。。
4)を用いたことを除いて、実施例1と同様な方法で、
親水性樹脂組成物層を有する積層体を製造した。
5)を用いたことを除いて、実施例1と同様な方法で、
親水性樹脂組成物層を有する積層体を製造した。
ソプロピルアルコールの混合液に溶解し、固形分15%
のコーティング液を作成し、該コーティング液に上記基
材を浸漬して基材表面の固形分の乾燥厚みが1.5g/
m2となるように塗布後、80℃で10分間セッティン
グし、次いで120℃で5分熱処理して、溶媒を乾燥除
去し、親水性樹脂組成物層を有する積層体を製造した。
1)の代わりに、ポリエステル樹脂(A−1)を、メチ
ルエチルケトン、イソプロピルアルコールの混合液に溶
解させた溶液を用いたことを除いて、実施例1と同様な
方法で、樹脂層を有する積層体を製造した。
1)の代わりに、グラフト重合体の水分散液(B−3)
を用いたことを除いて、実施例1と同様な方法で、樹脂
層を有する積層体を製造した。
1)の代わりに、グラフト重合体水分散液(B−6)を
用いたことを除いて、実施例1と同様な方法で、樹脂層
を有する積層体を製造した。
1)の代わりに、ポリエステル(A−6)を、メチルエ
チルケトン、イソプロピルアルコールの混合液に溶解さ
せた溶液を用いたことを除いて、実施例1と同様な方法
で、樹脂層を有する積層体を製造した。
りに、ポリエステル(A−8)を用いたことを除いて、
実施例5と同様な方法で、樹脂層を有する積層体を製造
した。
わりに、ポリエステル(A−9)を用いたことを除い
て、実施例5と同様な方法で、樹脂層を有する積層体を
製造した。
ルドデシルホスホニウム塩 P2:5-スルホジメチルイソフタル酸トリ−n−ブチ
ルヘキサデシルホスホニウム塩 S:5-スルホジメチルイソフタル酸ナトリウムジオー
ル成分 EG:エチレングリコール NPG:ネオペンチルグリコール
ニウム合金板
親水性樹脂組成物は、抗菌剤成分が高分子化合物の主鎖
および/または側鎖中に含まれるため、樹脂中より経時
的に、揮発、脱離、分離しにくく、良好な抗菌性および
防かび性の長期安定性に優れる。また、樹脂表面の水濡
れ性に優れ、本発明の親水性樹脂組成物からなる層の表
面への水滴の付着を防止できることから、水滴付着部分
での菌およびかびの増殖を防止できる。従って、コーテ
ィング剤、塗料等のバインダーとして、また、フィル
ム、シート、ボード等の成形体や繊維、織物として、あ
るいは、金属等の基材上に積層して積層体として有用に
用いることができる。
体の内、特に、基材に金属を用いたものは、例えば台
所、トイレ、風呂場等の壁・床・天井、病院や医療設備
・公共施設・一般家屋等の建材の窓枠やドアノブ、手す
り等、電子レンジ・炊飯器等の調理用機器、冷蔵庫・洗
濯機・電話機・掃除機等の家電製品、缶詰・飲料缶・ペ
ール缶・ドラム缶等の金属容器、システムキッチン・流
し台等の水廻り用品、エアコン・空気清浄機等の空調機
器、机・棚・テーブル等の家具類、医療用機器全般、文
具類、電車・自動車・船舶・航空機等の、化粧板、内・
外装板、構造体、付属品、備品等の抗菌・防かび性付与
が望まれる構成材料として好適であり、さらに親水性樹
脂組成物層が、親水性に優れ結露防止効果を持つため、
特に熱交換器用フィン材、建材等に好適に使用できる。
滴の付着を防止して水の流下を容易にする性質を持つの
で防汚性能も付与することができ、又、例えば空調機等
の熱交換器のフィン材として用いられる熱交換器用アル
ミニウムまたはアルミニウム合金部材を本発明の親水性
樹脂組成物層を有する積層体とする(既存の熱交換器用
アルミニウムまたはアルミニウム合金部材に、本発明の
親水性樹脂組成物をコーティングしたものを含む)こと
により、水の流下を容易にし、圧力損失を低減すること
ができる。
Claims (12)
- 【請求項1】 有機系抗菌剤成分を主鎖および/または
側鎖中に含有する高分子化合物から主としてなり、かつ
親水性成分を含有することを特徴とする抗菌性および防
かび性を有する親水性樹脂組成物。 - 【請求項2】 23℃、RH45%雰囲気下で、親水性
樹脂組成物表面における水との接触角(水の滴下量1.
8μl±0.4μl)が25度以下であることを特徴と
する請求項1記載の抗菌性および防かび性を有する親水
性樹脂組成物。 - 【請求項3】 有機系抗菌剤成分および親水性成分を主
鎖および/または側鎖中に含有する高分子化合物から主
としてなることを特徴とする請求項1または2記載の抗
菌性および防かび性を有する親水性樹脂組成物。 - 【請求項4】 有機系抗菌剤成分を主鎖および/または
側鎖中に含有する高分子化合物と、親水性化合物とを主
として配合してなることを特徴とする請求項1または2
記載の抗菌性および防かび性を有する親水性樹脂組成
物。 - 【請求項5】 有機系抗菌剤成分を主鎖および/または
側鎖中に含有する高分子化合物と、親水性化合物とを重
合してなることを特徴とする請求項3記載の抗菌性およ
び防かび性を有する親水性樹脂組成物。 - 【請求項6】 有機系抗菌剤成分を主鎖および/または
側鎖中に含有する高分子化合物と、親水性化合物をグラ
フト重合させてなることを特徴とする請求項3載の抗菌
性および防かび性を有する親水性樹脂組成物。 - 【請求項7】 親水性化合物が、側鎖に親水性基を含有
するビニルモノマーおよび/またはビニル重合体である
ことを特徴とする請求項5または6載の抗菌性および防
かび性を有する親水性樹脂組成物。 - 【請求項8】 親水性成分が、ヒドロキシル基、アミノ
基、アミド基、カルボキシル基もしくはそのアルカリ金
属塩、スルホン酸基もしくはそのアルカリ金属塩、第4
級アンモニウム塩基、アミン塩基、ポリエーテル鎖およ
びポリアミン鎖の内、少なくとも1種を有することを特
徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の抗菌性
および防かび性を有する親水性樹脂組成物。 - 【請求項9】 有機系抗菌剤成分がアンモニウム塩基、
ホスホニウム塩基、およびスルホニウム塩基の内、少な
くとも1種を有することを特徴とする請求項1乃至8い
ずれか一項に記載の抗菌性および防かび性を有する親水
性樹脂組成物。 - 【請求項10】 有機系抗菌剤成分を主鎖および/また
は側鎖中に含有する高分子化合物が、スルホン酸基含有
芳香族ジカルボン酸のホスホニウム塩基を、全酸成分の
一部または全部として共重合させてなるポリエステル樹
脂であることを特徴とする請求項9載の抗菌性および防
かび性を有する親水性樹脂組成物。 - 【請求項11】 少なくとも一方の最外層として、請求
項1乃至10のいずれか一項に記載の抗菌性および防か
び性を有する親水性樹脂組成物からなる層を有すること
を特徴とする積層体。 - 【請求項12】 請求項11記載の積層体より主として
形成されることを特徴とする熱交換器用フィン材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10220492A JP2000053873A (ja) | 1998-08-04 | 1998-08-04 | 抗菌性および防かび性を有する親水性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10220492A JP2000053873A (ja) | 1998-08-04 | 1998-08-04 | 抗菌性および防かび性を有する親水性樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000053873A true JP2000053873A (ja) | 2000-02-22 |
Family
ID=16751919
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP10220492A Pending JP2000053873A (ja) | 1998-08-04 | 1998-08-04 | 抗菌性および防かび性を有する親水性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000053873A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1998
- 1998-08-04 JP JP10220492A patent/JP2000053873A/ja active Pending
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