JP2000053752A - 生分解樹脂およびその製造方法 - Google Patents
生分解樹脂およびその製造方法Info
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G63/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
- C08G63/02—Polyesters derived from hydroxycarboxylic acids or from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds
- C08G63/06—Polyesters derived from hydroxycarboxylic acids or from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds derived from hydroxycarboxylic acids
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G63/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
- C08G63/78—Preparation processes
- C08G63/82—Preparation processes characterised by the catalyst used
- C08G63/85—Germanium, tin, lead, arsenic, antimony, bismuth, titanium, zirconium, hafnium, vanadium, niobium, tantalum, or compounds thereof
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 容易に製造可能であり、高重合度で、樹脂物
性と成形加工性を高めた、優れたポリヒドロキシカルボ
ン酸生分解樹脂およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 ヒドロキシカルボン酸の少なくとも1種
と、重合触媒として、モノオルガノスズ誘導体とを含む
反応混合物を、減圧下にて加熱攪拌する縮合重合、又は
有機溶媒中で加熱攪拌する共沸脱水重合により得られる
ことを特徴とする。
性と成形加工性を高めた、優れたポリヒドロキシカルボ
ン酸生分解樹脂およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 ヒドロキシカルボン酸の少なくとも1種
と、重合触媒として、モノオルガノスズ誘導体とを含む
反応混合物を、減圧下にて加熱攪拌する縮合重合、又は
有機溶媒中で加熱攪拌する共沸脱水重合により得られる
ことを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形加工性が良
く、微生物により分解が容易な生分解樹脂組成物および
その製造方法に関し、詳しくは高分子量が得られ、毒性
が小である触媒を用いたポリヒドロキシカルボン酸樹脂
およびその製造方法に関するものである。
く、微生物により分解が容易な生分解樹脂組成物および
その製造方法に関し、詳しくは高分子量が得られ、毒性
が小である触媒を用いたポリヒドロキシカルボン酸樹脂
およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、軽量で安価、加工性にすぐ
れ、腐食、分解しにくい特性を利用した各種プラスチッ
ク製品の多くが市場に出まわり、その利便性から、人の
生活面や各種産業面のすみずみにまでゆきわたってきて
いる。これに対応して、使用後の環境への廃棄量が年々
増加していて、腐食、分解しにくい特性の物質であるこ
とから、これが大きな公害問題になってきている。
れ、腐食、分解しにくい特性を利用した各種プラスチッ
ク製品の多くが市場に出まわり、その利便性から、人の
生活面や各種産業面のすみずみにまでゆきわたってきて
いる。これに対応して、使用後の環境への廃棄量が年々
増加していて、腐食、分解しにくい特性の物質であるこ
とから、これが大きな公害問題になってきている。
【0003】このような情勢に対処して、上記の腐食、
分解しにくいプラスチック製品に代わる、自然界に存在
する生物、特に土や水中の微生物により容易に、最終的
に水と二酸化炭素に分解される各種の生分解性プラスチ
ックの開発がなされ、環境保全型製品として注目されて
いる。これら生分解性プラスチックとして、例えば、微
生物が生産する樹脂、天然高分子、および合成ポリマー
等が挙げられる。微生物が生産する樹脂としては、ある
種の水素細菌が産生するヒドロキシブチレート系ポリエ
ステルがある。
分解しにくいプラスチック製品に代わる、自然界に存在
する生物、特に土や水中の微生物により容易に、最終的
に水と二酸化炭素に分解される各種の生分解性プラスチ
ックの開発がなされ、環境保全型製品として注目されて
いる。これら生分解性プラスチックとして、例えば、微
生物が生産する樹脂、天然高分子、および合成ポリマー
等が挙げられる。微生物が生産する樹脂としては、ある
種の水素細菌が産生するヒドロキシブチレート系ポリエ
ステルがある。
【0004】生分解性天然高分子としては、植物由来
(セルロース、デンプンなど)や動物由来(エビやカニ
の甲羅に含まれるキチンなど)の天然高分子がある。ま
た、上記の天然高分子を原料とした合成高分子、さらに
は、もともと生分解性を有する合成高分子ポリカプロラ
クトン、プルラン、ならびに他の汎用プラスチック(非
生分解性)とのポリマーアロイなどがある。生分解性合
成ポリマーとしては、例えば、ポリ乳酸等のような、微
生物が資化し、酵素が基質として認識できる化学構造、
官能基を有する、生分解性樹脂がある。
(セルロース、デンプンなど)や動物由来(エビやカニ
の甲羅に含まれるキチンなど)の天然高分子がある。ま
た、上記の天然高分子を原料とした合成高分子、さらに
は、もともと生分解性を有する合成高分子ポリカプロラ
クトン、プルラン、ならびに他の汎用プラスチック(非
生分解性)とのポリマーアロイなどがある。生分解性合
成ポリマーとしては、例えば、ポリ乳酸等のような、微
生物が資化し、酵素が基質として認識できる化学構造、
官能基を有する、生分解性樹脂がある。
【0005】乳酸などのヒドロキシカルボン酸を重合し
て得られるポリヒドロキシカルボン酸は、生分解性樹脂
として下記の方法によって、既に製造されている。即
ち、 1)ヒドロキシカルボン酸のオリゴマーを合成し、これ
を解重合によりラクチドとし、蒸留精製後、更に開環重
合を行う。 2)乳酸オリゴマーを合成後、分子間をイソシアネート
などの官能基をもつ化合物を用いて架橋する。 3)ヒドロキシカルボン酸を脱水後、アニソール、ジフ
ェニルエーテルなどの有機溶媒を含む反応混合物中で、
モレキュラシーブスを用いて脱水縮合反応を行う。
て得られるポリヒドロキシカルボン酸は、生分解性樹脂
として下記の方法によって、既に製造されている。即
ち、 1)ヒドロキシカルボン酸のオリゴマーを合成し、これ
を解重合によりラクチドとし、蒸留精製後、更に開環重
合を行う。 2)乳酸オリゴマーを合成後、分子間をイソシアネート
などの官能基をもつ化合物を用いて架橋する。 3)ヒドロキシカルボン酸を脱水後、アニソール、ジフ
ェニルエーテルなどの有機溶媒を含む反応混合物中で、
モレキュラシーブスを用いて脱水縮合反応を行う。
【0006】しかしながら、上記などの従来のポリ乳酸
樹脂の製造方法は、いずれの場合も直接ヒドロキシカル
ボン酸中に、触媒を添加すると失活するため、まず脱水
する必要があり、高分子量のポリマーが得られる反面、
反応経路が長く、また、反応が複雑で、製造設備および
有機溶剤の分別・回収などに多大の工程を要し、コスト
が大となるという問題点があった。本発明者らは、先
に、特開平9−31182号公報に、水分を含むL−乳
酸などのヒドロキシカルボン酸と、重合触媒として、
1,3−置換−1,1,3,3−テトラオルガノジスタ
ノキサンを添加し、減圧下または有機溶媒中で加熱撹拌
することによって、ワンポットで容易に製造可能なポリ
ヒドロキシカルボン酸樹脂を開示している。
樹脂の製造方法は、いずれの場合も直接ヒドロキシカル
ボン酸中に、触媒を添加すると失活するため、まず脱水
する必要があり、高分子量のポリマーが得られる反面、
反応経路が長く、また、反応が複雑で、製造設備および
有機溶剤の分別・回収などに多大の工程を要し、コスト
が大となるという問題点があった。本発明者らは、先
に、特開平9−31182号公報に、水分を含むL−乳
酸などのヒドロキシカルボン酸と、重合触媒として、
1,3−置換−1,1,3,3−テトラオルガノジスタ
ノキサンを添加し、減圧下または有機溶媒中で加熱撹拌
することによって、ワンポットで容易に製造可能なポリ
ヒドロキシカルボン酸樹脂を開示している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ワンポットで容易に製造可能なポリヒドロキシカルボン
酸樹脂(生分解性樹脂)は成形加工性が十分でないとい
う問題があった。このため、成形加工性が良い生分解樹
脂の開発が強く望まれていた。従って、本発明の目的
は、従来の生分解性樹脂の上述のような問題点を解決
し、容易に製造可能であり、高重合度で、樹脂物性と成
形加工性を高めた、優れたポリヒドロキシカルボン酸生
分解樹脂およびその製造方法を提供することにある。
ワンポットで容易に製造可能なポリヒドロキシカルボン
酸樹脂(生分解性樹脂)は成形加工性が十分でないとい
う問題があった。このため、成形加工性が良い生分解樹
脂の開発が強く望まれていた。従って、本発明の目的
は、従来の生分解性樹脂の上述のような問題点を解決
し、容易に製造可能であり、高重合度で、樹脂物性と成
形加工性を高めた、優れたポリヒドロキシカルボン酸生
分解樹脂およびその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、かかる現
状に鑑み、ポリヒドロキシカルボン酸の重合触媒につい
て種々検討したところ、特定の重合触媒を用いることに
より、上記課題の解決に成功したものである。即ち、本
発明は、下記構成により達成される。 (1) ヒドロキシカルボン酸の少なくとも1種と、重
合触媒として、モノオルガノスズ誘導体とを含む反応混
合物を、減圧下にて加熱攪拌する縮合重合、又は有機溶
媒中で加熱攪拌する共沸脱水重合により得られることを
特徴とする生分解樹脂組成物。 (2) ヒドロキシカルボン酸が分子内に水酸基を有す
る脂肪族カルボン酸であり、不斉炭素を有する場合はD
体、L体およびラセミ体のいずれかであることを特徴と
する前記(1)に記載の生分解樹脂組成物。 (3) ヒドロキシカルボン酸が乳酸、グリコール酸、
3−ヒドロキシ酪酸のいずれかであることを特徴とする
前記(1)又は(2)に記載の生分解樹脂組成物。
状に鑑み、ポリヒドロキシカルボン酸の重合触媒につい
て種々検討したところ、特定の重合触媒を用いることに
より、上記課題の解決に成功したものである。即ち、本
発明は、下記構成により達成される。 (1) ヒドロキシカルボン酸の少なくとも1種と、重
合触媒として、モノオルガノスズ誘導体とを含む反応混
合物を、減圧下にて加熱攪拌する縮合重合、又は有機溶
媒中で加熱攪拌する共沸脱水重合により得られることを
特徴とする生分解樹脂組成物。 (2) ヒドロキシカルボン酸が分子内に水酸基を有す
る脂肪族カルボン酸であり、不斉炭素を有する場合はD
体、L体およびラセミ体のいずれかであることを特徴と
する前記(1)に記載の生分解樹脂組成物。 (3) ヒドロキシカルボン酸が乳酸、グリコール酸、
3−ヒドロキシ酪酸のいずれかであることを特徴とする
前記(1)又は(2)に記載の生分解樹脂組成物。
【0009】(4) 重合触媒として使用するモノオル
ガノスズ誘導体のスズ原子に結合するオルガノ基が、メ
チル基、エチル基、プロピル基、アリル基、ブチル基、
フェニル基、ベンジル基、オクチル基、ナフチル基のい
ずれかであることを特徴とする前記(1)〜(3)に記
載の生分解樹脂組成物。 (5) 重合触媒として使用するモノオルガノスズ誘導
体のスズ原子の置換基が、ハロゲン類、チオシアン基、
水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基のいずれかであ
ることを特徴とする前記(1)〜(4)に記載の生分解
樹脂組成物。 (6) 重合触媒として使用するモノオルガノスズ誘導
体がモノオルガノスズ酸化物であることを特徴とする前
記(1)〜(4)に記載の生分解樹脂組成物。
ガノスズ誘導体のスズ原子に結合するオルガノ基が、メ
チル基、エチル基、プロピル基、アリル基、ブチル基、
フェニル基、ベンジル基、オクチル基、ナフチル基のい
ずれかであることを特徴とする前記(1)〜(3)に記
載の生分解樹脂組成物。 (5) 重合触媒として使用するモノオルガノスズ誘導
体のスズ原子の置換基が、ハロゲン類、チオシアン基、
水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基のいずれかであ
ることを特徴とする前記(1)〜(4)に記載の生分解
樹脂組成物。 (6) 重合触媒として使用するモノオルガノスズ誘導
体がモノオルガノスズ酸化物であることを特徴とする前
記(1)〜(4)に記載の生分解樹脂組成物。
【0010】(7) ヒドロキシカルボン酸の少なくと
も1種と、重合触媒として、モノオルガノスズ誘導体と
を含む反応混合物を、減圧下にて加熱攪拌する縮合重
合、又は有機溶媒中で加熱攪拌する共沸脱水重合を行う
ことを特徴とする生分解樹脂組成物の製造方法。 (8) ヒドロキシカルボン酸が分子内に水酸基を有す
る脂肪族カルボン酸であり、不斉炭素を有する場合はD
体、L体およびラセミ体のいずれかであることを特徴と
する前記(7)に記載の生分解樹脂組成物の製造方法。 (9) ヒドロキシカルボン酸が乳酸、グリコール酸、
3−ヒドロキシ酪酸のいずれかであることを特徴とする
前記(7)又は(8)に記載の生分解樹脂組成物の製造
方法。
も1種と、重合触媒として、モノオルガノスズ誘導体と
を含む反応混合物を、減圧下にて加熱攪拌する縮合重
合、又は有機溶媒中で加熱攪拌する共沸脱水重合を行う
ことを特徴とする生分解樹脂組成物の製造方法。 (8) ヒドロキシカルボン酸が分子内に水酸基を有す
る脂肪族カルボン酸であり、不斉炭素を有する場合はD
体、L体およびラセミ体のいずれかであることを特徴と
する前記(7)に記載の生分解樹脂組成物の製造方法。 (9) ヒドロキシカルボン酸が乳酸、グリコール酸、
3−ヒドロキシ酪酸のいずれかであることを特徴とする
前記(7)又は(8)に記載の生分解樹脂組成物の製造
方法。
【0011】(10) 重合触媒として使用するモノオ
ルガノスズ誘導体のスズ原子に結合するオルガノ基が、
メチル基、エチル基、プロピル基、アリル基、ブチル
基、フェニル基、ベンジル基、オクチル基、ナフチル基
のいずれかであることを特徴とする前記(7)〜(9)
に記載の生分解樹脂組成物の製造方法。 (11) 重合触媒として使用するモノオルガノスズ誘
導体のスズ原子の置換基が、ハロゲン類、チオシアン
基、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基のいずれか
であることを特徴とする前記(7)〜(10)に記載の
生分解樹脂組成物の製造方法。 (12) 重合触媒として使用するモノオルガノスズ誘
導体がモノオルガノスズ酸化物であることを特徴とする
前記(7)〜(10)に記載の生分解樹脂組成物の製造
方法。
ルガノスズ誘導体のスズ原子に結合するオルガノ基が、
メチル基、エチル基、プロピル基、アリル基、ブチル
基、フェニル基、ベンジル基、オクチル基、ナフチル基
のいずれかであることを特徴とする前記(7)〜(9)
に記載の生分解樹脂組成物の製造方法。 (11) 重合触媒として使用するモノオルガノスズ誘
導体のスズ原子の置換基が、ハロゲン類、チオシアン
基、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基のいずれか
であることを特徴とする前記(7)〜(10)に記載の
生分解樹脂組成物の製造方法。 (12) 重合触媒として使用するモノオルガノスズ誘
導体がモノオルガノスズ酸化物であることを特徴とする
前記(7)〜(10)に記載の生分解樹脂組成物の製造
方法。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の生分解性樹脂組成物は、ヒドロキシカルボン酸
の少なくとも1種と、、重合触媒として、下記一般式
(I)で表されるモノオルガノスズ誘導体を用いて重合
することに特徴があり、これらの混合物を減圧条件下で
加熱攪拌して縮合重合、又は有機溶媒中で加熱攪拌する
共沸脱水重合により得られる。
本発明の生分解性樹脂組成物は、ヒドロキシカルボン酸
の少なくとも1種と、、重合触媒として、下記一般式
(I)で表されるモノオルガノスズ誘導体を用いて重合
することに特徴があり、これらの混合物を減圧条件下で
加熱攪拌して縮合重合、又は有機溶媒中で加熱攪拌する
共沸脱水重合により得られる。
【0013】
【化1】
【0014】式中、Rは炭素数1〜12の直鎖状、ある
いは環状オルガノ基を表し、好ましくはメチル基、エチ
ル基、プロピル基、アリル基、ブチル基、フェニル基、
ベンジル基、オクチル基、ナフチル基である。X,Yお
よびZは、同じでも異なっていてもよく、ハロゲン類、
チオシアン基、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基
を表す。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基、フェノキシ基等の炭素
数1〜6個のものが挙げられる。カルボキシル基として
は、アセトキシ基、ラクトキシ基、ベンゾキシ基、オク
トキシ基、ラウロキシ基等が挙げられる。
いは環状オルガノ基を表し、好ましくはメチル基、エチ
ル基、プロピル基、アリル基、ブチル基、フェニル基、
ベンジル基、オクチル基、ナフチル基である。X,Yお
よびZは、同じでも異なっていてもよく、ハロゲン類、
チオシアン基、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基
を表す。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基、フェノキシ基等の炭素
数1〜6個のものが挙げられる。カルボキシル基として
は、アセトキシ基、ラクトキシ基、ベンゾキシ基、オク
トキシ基、ラウロキシ基等が挙げられる。
【0015】本発明の重合触媒として使用するモノオル
ガノスズ誘導体は、前記特開平9−31182号公報に
開示したヒドロキシカルボン酸の直接重合触媒である
1,3−置換−1,1,3,3−テトラオルガノジスタ
ノキサンと比較して、下記に示す特徴を持つ、 a)高分子量のポリヒドロキシカルボン酸が得られる。 b)モノオルガノスズ誘導体は、ジスタノキサン等のジ
オルガノスズ化合物に比べ、毒性が小であるため、使用
後、回収されずに廃棄されても、分解後に環境に与える
影響が少ない。
ガノスズ誘導体は、前記特開平9−31182号公報に
開示したヒドロキシカルボン酸の直接重合触媒である
1,3−置換−1,1,3,3−テトラオルガノジスタ
ノキサンと比較して、下記に示す特徴を持つ、 a)高分子量のポリヒドロキシカルボン酸が得られる。 b)モノオルガノスズ誘導体は、ジスタノキサン等のジ
オルガノスズ化合物に比べ、毒性が小であるため、使用
後、回収されずに廃棄されても、分解後に環境に与える
影響が少ない。
【0016】重合触媒として使用するモノオルガノスズ
誘導体のオルガノ基は、いずれを使用しても良いが、合
成のし易さなどから、メチル基、エチル基、プロピル
基、アリル基、ブチル基、フェニル基、ベンジル基、オ
クチル基、ナフチル基が好ましい。
誘導体のオルガノ基は、いずれを使用しても良いが、合
成のし易さなどから、メチル基、エチル基、プロピル
基、アリル基、ブチル基、フェニル基、ベンジル基、オ
クチル基、ナフチル基が好ましい。
【0017】重合触媒として使用するモノオルガノスズ
誘導体の置換基は、いずれを使用しても良いが、合成の
し易さなどから、塩素、臭素、フッ素などのハロゲン
類、アセテート、オクトエート、ラウレートなどのカル
ボン酸塩、メトキシ、エトキシ、フェノキシなどのアル
コキシ基が好ましい。また、モノオルガノスズ酸化物の
ように、いくつかのスズ原子が酸素原子を介在して、オ
リゴマーを形成していてもよい。
誘導体の置換基は、いずれを使用しても良いが、合成の
し易さなどから、塩素、臭素、フッ素などのハロゲン
類、アセテート、オクトエート、ラウレートなどのカル
ボン酸塩、メトキシ、エトキシ、フェノキシなどのアル
コキシ基が好ましい。また、モノオルガノスズ酸化物の
ように、いくつかのスズ原子が酸素原子を介在して、オ
リゴマーを形成していてもよい。
【0018】以下に一般式(I)で表されるモノオルガ
ノスズ誘導体の具体例を示す。但し、これらは本発明の
内容を限定するものではない。酸化物としては、モノメ
チルスズオキサイド、モノエチルスズオキサイド、モノ
プロピルスズオキサイド、モノブチルスズオキサイド、
モノフェニルスズオキサイド、モノベンジルスズオキサ
イド、モノオクチルスズオキサイド、モノナフチルスズ
オキサイド。臭素化物としては、モノメチルスズトリブ
ロミド、モノエチルスズトリブロミド、モノプロピルス
ズトリブロミド、モノブチルスズトリブロミド、モノフ
ェニルスズトリブロミド、モノベンジルスズトリブロミ
ド、モノオクチルスズトリブロミド、モノナフチルスズ
トリブロミド。塩素化物としては、モノメチルスズトリ
クロリド、モノエチルスズトリクロリド、モノプロピル
スズトリクロリド、モノブチルスズトリクロリド、モノ
フェニルスズトリクロリド、モノベンジルスズトリクロ
リド、モノオクチルスズトリクロリド、モノナフチルス
ズトリクロリド。フッ素化物としてはモノメチルスズト
リフロライド、モノエチルスズトリフロライド、モノプ
ロピルスズトリフロライド、モノブチルスズトリフロラ
イド、モノフェニルスズトリフロライド、モノベンジル
スズトリフロライド、モノオクチルスズトリフロライ
ド、モノナフチルスズトリフロライド。
ノスズ誘導体の具体例を示す。但し、これらは本発明の
内容を限定するものではない。酸化物としては、モノメ
チルスズオキサイド、モノエチルスズオキサイド、モノ
プロピルスズオキサイド、モノブチルスズオキサイド、
モノフェニルスズオキサイド、モノベンジルスズオキサ
イド、モノオクチルスズオキサイド、モノナフチルスズ
オキサイド。臭素化物としては、モノメチルスズトリブ
ロミド、モノエチルスズトリブロミド、モノプロピルス
ズトリブロミド、モノブチルスズトリブロミド、モノフ
ェニルスズトリブロミド、モノベンジルスズトリブロミ
ド、モノオクチルスズトリブロミド、モノナフチルスズ
トリブロミド。塩素化物としては、モノメチルスズトリ
クロリド、モノエチルスズトリクロリド、モノプロピル
スズトリクロリド、モノブチルスズトリクロリド、モノ
フェニルスズトリクロリド、モノベンジルスズトリクロ
リド、モノオクチルスズトリクロリド、モノナフチルス
ズトリクロリド。フッ素化物としてはモノメチルスズト
リフロライド、モノエチルスズトリフロライド、モノプ
ロピルスズトリフロライド、モノブチルスズトリフロラ
イド、モノフェニルスズトリフロライド、モノベンジル
スズトリフロライド、モノオクチルスズトリフロライ
ド、モノナフチルスズトリフロライド。
【0019】アルコキシ化合物としては、モノメチルス
ズトリアルコキシド、モノエチルスズトリアルコキシ
ド、モノプロピルスズトリアルコキシド、モノブチルス
ズトリアルコキシド、モノフェニルスズトリアルコキシ
ド、モノベンジルスズトリアルコキシド、モノオクチル
スズトリアルコキシド、モノナフチルスズトリアルコキ
シド(ここでいうアルコキシ基は、メトキシ基、エトキ
シ基、プロポキシ基、ブトキシ基、フェノキシ基などで
ある)。カルボキシ化合物としては、モノメチルスズト
リカルボキシド、モノエチルスズトリカルボキシド、モ
ノプロピルスズトリカルボキシド、モノブチルスズトリ
カルボキシド、モノフェニルスズトリカルボキシド、モ
ノベンジルスズトリカルボキシド、モノオクチルスズト
リカルボキシド、モノナフチルスズトリカルボキシド
(ここでいうカルボキシ基は、アセトキシ基、ラクトキ
シ基、ベンゾキシ基、オクトキシ基、ラウロキシ基など
である)。
ズトリアルコキシド、モノエチルスズトリアルコキシ
ド、モノプロピルスズトリアルコキシド、モノブチルス
ズトリアルコキシド、モノフェニルスズトリアルコキシ
ド、モノベンジルスズトリアルコキシド、モノオクチル
スズトリアルコキシド、モノナフチルスズトリアルコキ
シド(ここでいうアルコキシ基は、メトキシ基、エトキ
シ基、プロポキシ基、ブトキシ基、フェノキシ基などで
ある)。カルボキシ化合物としては、モノメチルスズト
リカルボキシド、モノエチルスズトリカルボキシド、モ
ノプロピルスズトリカルボキシド、モノブチルスズトリ
カルボキシド、モノフェニルスズトリカルボキシド、モ
ノベンジルスズトリカルボキシド、モノオクチルスズト
リカルボキシド、モノナフチルスズトリカルボキシド
(ここでいうカルボキシ基は、アセトキシ基、ラクトキ
シ基、ベンゾキシ基、オクトキシ基、ラウロキシ基など
である)。
【0020】重合触媒として使用するモノオルガノスズ
誘導体の添加量としては、ヒドロキシカルボン酸100
重量部に対して、0.00001〜2重量部が好まし
い。0.00001重量部未満では顕著な触媒活性が得
られず、2重量部を超えてと多くなると、樹脂の重量平
均分子量が減少し、共に不適である。
誘導体の添加量としては、ヒドロキシカルボン酸100
重量部に対して、0.00001〜2重量部が好まし
い。0.00001重量部未満では顕著な触媒活性が得
られず、2重量部を超えてと多くなると、樹脂の重量平
均分子量が減少し、共に不適である。
【0021】本発明の重合に使用されるヒドロキシカル
ボン酸としては、分子内に水酸基を有する脂肪族カルボ
ン酸であり、不斉炭素を有する場合はD体、L体並びに
ラセミ体のいずれでも良い。また、2種類以上のヒドロ
キシカルボン酸を併用してもよい。ヒドロキシカルボン
酸の具体例としては、乳酸、グルコール酸、3−ヒドロ
キシブチリックアシド、4−ヒドロキシブチリックアシ
ド、3−ヒドロキシバレリックアシド、5−ヒドロキシ
バレリックアシド、6−ヒドロキカプロン酸、クエン
酸、リンゴ酸、酒石酸を挙げることができる。但し、こ
れらは本発明の内容を限定するものではない。入手の容
易性から、乳酸、グリコール酸、酒石酸、クエン酸、リ
ンゴ酸などを、単独又は複数用いることが好ましい。ま
た、必要にに応じて重合時に、糖類や、金属酸化物を添
加しても良い。
ボン酸としては、分子内に水酸基を有する脂肪族カルボ
ン酸であり、不斉炭素を有する場合はD体、L体並びに
ラセミ体のいずれでも良い。また、2種類以上のヒドロ
キシカルボン酸を併用してもよい。ヒドロキシカルボン
酸の具体例としては、乳酸、グルコール酸、3−ヒドロ
キシブチリックアシド、4−ヒドロキシブチリックアシ
ド、3−ヒドロキシバレリックアシド、5−ヒドロキシ
バレリックアシド、6−ヒドロキカプロン酸、クエン
酸、リンゴ酸、酒石酸を挙げることができる。但し、こ
れらは本発明の内容を限定するものではない。入手の容
易性から、乳酸、グリコール酸、酒石酸、クエン酸、リ
ンゴ酸などを、単独又は複数用いることが好ましい。ま
た、必要にに応じて重合時に、糖類や、金属酸化物を添
加しても良い。
【0022】糖類としては、澱粉、ショ糖、ブドウ糖が
好ましく用いることができる。糖類の添加量としては、
ヒドロキシカルボン酸100重量部に対して10〜0.
001重量部が好ましい。金属酸化物としては、水酸化
アルミニウム、水酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、水酸
化カルシウム、リン酸が好ましく用いることができる。
金属酸化物の添加量としては、ヒドロキシカルボン酸1
00重量部に対して、10〜0.0001重量部が好ま
しい。
好ましく用いることができる。糖類の添加量としては、
ヒドロキシカルボン酸100重量部に対して10〜0.
001重量部が好ましい。金属酸化物としては、水酸化
アルミニウム、水酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、水酸
化カルシウム、リン酸が好ましく用いることができる。
金属酸化物の添加量としては、ヒドロキシカルボン酸1
00重量部に対して、10〜0.0001重量部が好ま
しい。
【0023】上記、適宜選択されたヒドロキシカルボン
酸、モノオルガノスズ誘導体を反応器に入れ、必要であ
れば多糖類、金属酸化物等の第三物質を添加し、減圧条
件下、温度160〜200℃範囲で2〜48時間、処理
して反応させることにより、本発明の生分解樹脂組成物
を得ることができる。本発明における、溶液中でのヒド
ロキシカルボン酸重合は、使用する有機溶媒としては、
水より沸点が高く、水と相溶化しないものであれば、い
ずれを使用してもよいが、天然物であり、樹脂中に残存
しても環境ならびに人体に悪影響の少ない、D−リモネ
ンが好ましく、2〜48時間、加熱攪拌還流することに
よって、共沸脱水重合により本発明の生分解樹脂組成物
を得ることができる。
酸、モノオルガノスズ誘導体を反応器に入れ、必要であ
れば多糖類、金属酸化物等の第三物質を添加し、減圧条
件下、温度160〜200℃範囲で2〜48時間、処理
して反応させることにより、本発明の生分解樹脂組成物
を得ることができる。本発明における、溶液中でのヒド
ロキシカルボン酸重合は、使用する有機溶媒としては、
水より沸点が高く、水と相溶化しないものであれば、い
ずれを使用してもよいが、天然物であり、樹脂中に残存
しても環境ならびに人体に悪影響の少ない、D−リモネ
ンが好ましく、2〜48時間、加熱攪拌還流することに
よって、共沸脱水重合により本発明の生分解樹脂組成物
を得ることができる。
【0024】
【実施例】以下に本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、勿論本発明の範囲は、これらによって限定
されるものではない。無溶剤重合には、反応器として、
500mlセパラブルフラスコと60cmの空気冷却管
を使用し、溶液中での重合には、200mlナス型フラ
スコ、ト字管、受水用の20mlナス型フラスコおよび
空気冷却管を使用した。
説明するが、勿論本発明の範囲は、これらによって限定
されるものではない。無溶剤重合には、反応器として、
500mlセパラブルフラスコと60cmの空気冷却管
を使用し、溶液中での重合には、200mlナス型フラ
スコ、ト字管、受水用の20mlナス型フラスコおよび
空気冷却管を使用した。
【0025】実施例1 90%L−乳酸100g(1mol相当)と、触媒とし
てモノブチルスズオキサイド50mgを500ml容量
の反応器(以下、単に「反応器」と記す)に入れ、減圧
下、190℃で22時間加熱攪拌処理してポリ乳酸生分
解樹脂Aを得た。 得られたポリ乳酸生分解樹脂Aの重
量平均分子量は、87,000であった。
てモノブチルスズオキサイド50mgを500ml容量
の反応器(以下、単に「反応器」と記す)に入れ、減圧
下、190℃で22時間加熱攪拌処理してポリ乳酸生分
解樹脂Aを得た。 得られたポリ乳酸生分解樹脂Aの重
量平均分子量は、87,000であった。
【0026】分子量の測定は、ゲルろ過クロマトグラフ
(GPC)を用いて測定した。GPC装置は、日本ミリ
ポアリミテッド(株)製、高圧ポンプ(高速液体クロマ
トグラフ用510型)と、昭和電工(株)製、示差屈折
率検出器(ShodexRI−71)およびカラムGP
CK806Mを用いた。また、重量平均分子量は、標準
ポリスチレン換算で測定した値である。
(GPC)を用いて測定した。GPC装置は、日本ミリ
ポアリミテッド(株)製、高圧ポンプ(高速液体クロマ
トグラフ用510型)と、昭和電工(株)製、示差屈折
率検出器(ShodexRI−71)およびカラムGP
CK806Mを用いた。また、重量平均分子量は、標準
ポリスチレン換算で測定した値である。
【0027】実施例2 200mlナス型フラスコに90%L−乳酸100g
(1mol相当)と、触媒としてモノブチルスズオキサ
イド50mgを入れ、D−リモネン 200mlを加え
た後、ト字管、受水用の20mlナス型フラスコおよび
空気冷却管を取り付けて、水を系外に流出させながら、
加熱還流ならびに攪拌して、22時間重合反応を行いポ
リ乳酸生分解樹脂A′を得た。得られたポリ乳酸生分解
樹脂A′の重量平均分子量は、45,000であった。
(1mol相当)と、触媒としてモノブチルスズオキサ
イド50mgを入れ、D−リモネン 200mlを加え
た後、ト字管、受水用の20mlナス型フラスコおよび
空気冷却管を取り付けて、水を系外に流出させながら、
加熱還流ならびに攪拌して、22時間重合反応を行いポ
リ乳酸生分解樹脂A′を得た。得られたポリ乳酸生分解
樹脂A′の重量平均分子量は、45,000であった。
【0028】実施例3 90%L−乳酸100g(1mol相当)と、触媒とし
てモノフェニルスズオキサイド50mgを反応器に入
れ、減圧下、190℃で22時間加熱攪拌処理してポリ
乳酸生分解樹脂Bを得た。得られたポリ乳酸生分解樹脂
Bの重量平均分子量は、51,000であった。
てモノフェニルスズオキサイド50mgを反応器に入
れ、減圧下、190℃で22時間加熱攪拌処理してポリ
乳酸生分解樹脂Bを得た。得られたポリ乳酸生分解樹脂
Bの重量平均分子量は、51,000であった。
【0029】実施例4 90%L−乳酸100g(1mol相当)と、触媒とし
てモノメチルスズトリクロライド50mgを反応器に入
れ、減圧下、190℃で22時間加熱攪拌処理してポリ
乳酸生分解樹脂Cを得た。得られたポリ乳酸生分解樹脂
Cの重量平均分子量は、69,000であった。
てモノメチルスズトリクロライド50mgを反応器に入
れ、減圧下、190℃で22時間加熱攪拌処理してポリ
乳酸生分解樹脂Cを得た。得られたポリ乳酸生分解樹脂
Cの重量平均分子量は、69,000であった。
【0030】実施例5 90%L−乳酸100g(1mol相当)と、触媒とし
てモノオクチルスズトリクロライド50mgを反応器に
入れ、減圧下、190℃で22時間加熱攪拌処理してポ
リ乳酸生分解樹脂Dを得た。得られたポリ乳酸生分解樹
脂Dの重量平均分子量は、47,000であった。
てモノオクチルスズトリクロライド50mgを反応器に
入れ、減圧下、190℃で22時間加熱攪拌処理してポ
リ乳酸生分解樹脂Dを得た。得られたポリ乳酸生分解樹
脂Dの重量平均分子量は、47,000であった。
【0031】実施例6 90%L−乳酸100g(1mol相当)と、触媒とし
てモノブチルスズトリベンゾエート50mgを反応器に
入れ、減圧下、190℃で22時間加熱攪拌処理してポ
リ乳酸生分解樹脂Eを得た。得られたポリ乳酸生分解樹
脂Eの重量平均分子量は、75,000であった。
てモノブチルスズトリベンゾエート50mgを反応器に
入れ、減圧下、190℃で22時間加熱攪拌処理してポ
リ乳酸生分解樹脂Eを得た。得られたポリ乳酸生分解樹
脂Eの重量平均分子量は、75,000であった。
【0032】実施例7 500mlナス型フラスコに90%L−乳酸100g
(1mol相当)と、触媒としてモノブチルスズトリベ
ンゾエート50mgを入れ、D−リモネン 200ml
を加えた後、ト字管、受水用の20mlナス型フラスコ
および空気冷却管を取り付けて、水を系外に流出させな
がら、加熱還流ならびに攪拌して、22時間重合反応を
行いポリ乳酸生分解樹脂E′を得た。得られたポリ乳酸
生分解樹脂E′の重量平均分子量は、45,000であ
った。
(1mol相当)と、触媒としてモノブチルスズトリベ
ンゾエート50mgを入れ、D−リモネン 200ml
を加えた後、ト字管、受水用の20mlナス型フラスコ
および空気冷却管を取り付けて、水を系外に流出させな
がら、加熱還流ならびに攪拌して、22時間重合反応を
行いポリ乳酸生分解樹脂E′を得た。得られたポリ乳酸
生分解樹脂E′の重量平均分子量は、45,000であ
った。
【0033】比較例1 90%L−乳酸100g(1mol相当)と、触媒とし
て1,3−ジクロロテトラブチルジスタノキサン50m
g(0.1mol相当)を反応器に入れ、減圧下、19
0℃で22時間加熱攪拌処理して、前記特開平9−31
182号公報の実施例1に相当するポリ乳酸生分解樹脂
Fを得た。得られたポリ乳酸生分解樹脂Fの重量平均分
子量は、30,000であった。
て1,3−ジクロロテトラブチルジスタノキサン50m
g(0.1mol相当)を反応器に入れ、減圧下、19
0℃で22時間加熱攪拌処理して、前記特開平9−31
182号公報の実施例1に相当するポリ乳酸生分解樹脂
Fを得た。得られたポリ乳酸生分解樹脂Fの重量平均分
子量は、30,000であった。
【0034】〔試験例〕ポリ乳酸は、加水分解によって
分子量が低下した後、微生物による分解・資化を受け、
最終的に炭酸ガスと水に分解されるといわれている。そ
こで、分解性の目安として、加水分解実験を行った。得
られたポリ乳酸を射出成形機を用いて、JIS K 7
113に規定される1号形試験片のダンベル形状に成形
し、30℃、100mlの0.1N−NaOH中に7日
間浸漬し、重量減少を調査した。元の重量を100とし
た場合の重量減少を表1に示す。
分子量が低下した後、微生物による分解・資化を受け、
最終的に炭酸ガスと水に分解されるといわれている。そ
こで、分解性の目安として、加水分解実験を行った。得
られたポリ乳酸を射出成形機を用いて、JIS K 7
113に規定される1号形試験片のダンベル形状に成形
し、30℃、100mlの0.1N−NaOH中に7日
間浸漬し、重量減少を調査した。元の重量を100とし
た場合の重量減少を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】表1の結果から、本発明の生分解樹脂組成
物の残存重量は比較例の従来のポリヒドロキシカルボン
酸樹脂の値とほぼ同等であり、十分な加水分解性を有す
ることが判る。ポリ乳酸などのポリヒドロキシカルボン
酸は、加水分解によって分子量が低下したのち、微生物
による分解・資化を受け、最終的に炭酸ガスと水に分解
するといわれている。このことからすれば、上記の加水
分解の結果は、本発明の生分解樹脂組成物が従来のポリ
乳酸ホモポリマーと同等な加水分解・生分解性を有して
いるということができる。
物の残存重量は比較例の従来のポリヒドロキシカルボン
酸樹脂の値とほぼ同等であり、十分な加水分解性を有す
ることが判る。ポリ乳酸などのポリヒドロキシカルボン
酸は、加水分解によって分子量が低下したのち、微生物
による分解・資化を受け、最終的に炭酸ガスと水に分解
するといわれている。このことからすれば、上記の加水
分解の結果は、本発明の生分解樹脂組成物が従来のポリ
乳酸ホモポリマーと同等な加水分解・生分解性を有して
いるということができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の生分解樹
脂組成物は、従来の直接重合法によって合成されたポリ
ヒドロキシカルボン酸樹脂に比べて分子量が大きくなる
ことにより、成形加工性が向上する。従って、廃棄処分
が困難であった従来のプラスチック製品に代えて、本発
明の生分解樹脂組成物による各種の加工、成形品を日常
生活に利用することにより、使用後の廃棄による環境阻
害が大きく緩和するので、環境保全に貢献するところ大
である。本発明の生分解樹脂組成物は、特に、回収に多
くのコストを要する農業・漁業用資材等としての使用が
最も適している。
脂組成物は、従来の直接重合法によって合成されたポリ
ヒドロキシカルボン酸樹脂に比べて分子量が大きくなる
ことにより、成形加工性が向上する。従って、廃棄処分
が困難であった従来のプラスチック製品に代えて、本発
明の生分解樹脂組成物による各種の加工、成形品を日常
生活に利用することにより、使用後の廃棄による環境阻
害が大きく緩和するので、環境保全に貢献するところ大
である。本発明の生分解樹脂組成物は、特に、回収に多
くのコストを要する農業・漁業用資材等としての使用が
最も適している。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年6月3日(1999.6.3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 生分解樹脂およびその製造方
法
法
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形加工性が良
く、微生物により分解が容易な生分解樹脂およびその製
造方法に関し、詳しくは高分子量が得られ、毒性が小で
ある触媒を用いたポリヒドロキシカルボン酸樹脂および
その製造方法に関するものである。
く、微生物により分解が容易な生分解樹脂およびその製
造方法に関し、詳しくは高分子量が得られ、毒性が小で
ある触媒を用いたポリヒドロキシカルボン酸樹脂および
その製造方法に関するものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、かかる現
状に鑑み、ポリヒドロキシカルボン酸の重合触媒につい
て種々検討したところ、特定の重合触媒を用いることに
より、上記課題の解決に成功したものである。即ち、本
発明は、下記構成により達成される。 (1) ヒドロキシカルボン酸の少なくとも1種と、重
合触媒として、モノオルガノスズ誘導体とを含む反応混
合物を、減圧下にて加熱攪拌する縮合重合、又は有機溶
媒中で加熱攪拌する共沸脱水重合により得られることを
特徴とする生分解樹脂。 (2) ヒドロキシカルボン酸が分子内に水酸基を有す
る脂肪族カルボン酸であり、不斉炭素を有する場合はD
体、L体およびラセミ体のいずれかであることを特徴と
する前記(1)に記載の生分解樹脂。 (3) ヒドロキシカルボン酸が乳酸、グリコール酸、
3−ヒドロキシ酪酸のいずれかであることを特徴とする
前記(1)又は(2)に記載の生分解樹脂。
状に鑑み、ポリヒドロキシカルボン酸の重合触媒につい
て種々検討したところ、特定の重合触媒を用いることに
より、上記課題の解決に成功したものである。即ち、本
発明は、下記構成により達成される。 (1) ヒドロキシカルボン酸の少なくとも1種と、重
合触媒として、モノオルガノスズ誘導体とを含む反応混
合物を、減圧下にて加熱攪拌する縮合重合、又は有機溶
媒中で加熱攪拌する共沸脱水重合により得られることを
特徴とする生分解樹脂。 (2) ヒドロキシカルボン酸が分子内に水酸基を有す
る脂肪族カルボン酸であり、不斉炭素を有する場合はD
体、L体およびラセミ体のいずれかであることを特徴と
する前記(1)に記載の生分解樹脂。 (3) ヒドロキシカルボン酸が乳酸、グリコール酸、
3−ヒドロキシ酪酸のいずれかであることを特徴とする
前記(1)又は(2)に記載の生分解樹脂。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】(4) 重合触媒として使用するモノオル
ガノスズ誘導体のスズ原子に結合するオルガノ基が、メ
チル基、エチル基、プロピル基、アリル基、ブチル基、
フェニル基、ベンジル基、オクチル基、ナフチル基のい
ずれかであることを特徴とする前記(1)〜(3)に記
載の生分解樹脂。 (5) 重合触媒として使用するモノオルガノスズ誘導
体のスズ原子の置換基が、ハロゲン類、チオシアン基、
水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基のいずれかであ
ることを特徴とする前記(1)〜(4)に記載の生分解
樹脂。 (6) 重合触媒として使用するモノオルガノスズ誘導
体がモノオルガノスズ酸化物であることを特徴とする前
記(1)〜(4)に記載の生分解樹脂。
ガノスズ誘導体のスズ原子に結合するオルガノ基が、メ
チル基、エチル基、プロピル基、アリル基、ブチル基、
フェニル基、ベンジル基、オクチル基、ナフチル基のい
ずれかであることを特徴とする前記(1)〜(3)に記
載の生分解樹脂。 (5) 重合触媒として使用するモノオルガノスズ誘導
体のスズ原子の置換基が、ハロゲン類、チオシアン基、
水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基のいずれかであ
ることを特徴とする前記(1)〜(4)に記載の生分解
樹脂。 (6) 重合触媒として使用するモノオルガノスズ誘導
体がモノオルガノスズ酸化物であることを特徴とする前
記(1)〜(4)に記載の生分解樹脂。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】(7) ヒドロキシカルボン酸の少なくと
も1種と、重合触媒として、モノオルガノスズ誘導体と
を含む反応混合物を、減圧下にて加熱攪拌する縮合重
合、又は有機溶媒中で加熱攪拌する共沸脱水重合を行う
ことを特徴とする生分解樹脂の製造方法。 (8) ヒドロキシカルボン酸が分子内に水酸基を有す
る脂肪族カルボン酸であり、不斉炭素を有する場合はD
体、L体およびラセミ体のいずれかであることを特徴と
する前記(7)に記載の生分解樹脂の製造方法。 (9) ヒドロキシカルボン酸が乳酸、グリコール酸、
3−ヒドロキシ酪酸のいずれかであることを特徴とする
前記(7)又は(8)に記載の生分解樹脂の製造方法。
も1種と、重合触媒として、モノオルガノスズ誘導体と
を含む反応混合物を、減圧下にて加熱攪拌する縮合重
合、又は有機溶媒中で加熱攪拌する共沸脱水重合を行う
ことを特徴とする生分解樹脂の製造方法。 (8) ヒドロキシカルボン酸が分子内に水酸基を有す
る脂肪族カルボン酸であり、不斉炭素を有する場合はD
体、L体およびラセミ体のいずれかであることを特徴と
する前記(7)に記載の生分解樹脂の製造方法。 (9) ヒドロキシカルボン酸が乳酸、グリコール酸、
3−ヒドロキシ酪酸のいずれかであることを特徴とする
前記(7)又は(8)に記載の生分解樹脂の製造方法。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】(10) 重合触媒として使用するモノオ
ルガノスズ誘導体のスズ原子に結合するオルガノ基が、
メチル基、エチル基、プロピル基、アリル基、ブチル
基、フェニル基、ベンジル基、オクチル基、ナフチル基
のいずれかであることを特徴とする前記(7)〜(9)
に記載の生分解樹脂の製造方法。 (11) 重合触媒として使用するモノオルガノスズ誘
導体のスズ原子の置換基が、ハロゲン類、チオシアン
基、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基のいずれか
であることを特徴とする前記(7)〜(10)に記載の
生分解樹脂の製造方法。 (12) 重合触媒として使用するモノオルガノスズ誘
導体がモノオルガノスズ酸化物であることを特徴とする
前記(7)〜(10)に記載の生分解樹脂の製造方法。
ルガノスズ誘導体のスズ原子に結合するオルガノ基が、
メチル基、エチル基、プロピル基、アリル基、ブチル
基、フェニル基、ベンジル基、オクチル基、ナフチル基
のいずれかであることを特徴とする前記(7)〜(9)
に記載の生分解樹脂の製造方法。 (11) 重合触媒として使用するモノオルガノスズ誘
導体のスズ原子の置換基が、ハロゲン類、チオシアン
基、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基のいずれか
であることを特徴とする前記(7)〜(10)に記載の
生分解樹脂の製造方法。 (12) 重合触媒として使用するモノオルガノスズ誘
導体がモノオルガノスズ酸化物であることを特徴とする
前記(7)〜(10)に記載の生分解樹脂の製造方法。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の生分解性樹脂は、ヒドロキシカルボン酸の少な
くとも1種と、、重合触媒として、下記一般式(I)で
表されるモノオルガノスズ誘導体を用いて重合すること
に特徴があり、これらの混合物を減圧条件下で加熱攪拌
して縮合重合、又は有機溶媒中で加熱攪拌する共沸脱水
重合により得られる。
本発明の生分解性樹脂は、ヒドロキシカルボン酸の少な
くとも1種と、、重合触媒として、下記一般式(I)で
表されるモノオルガノスズ誘導体を用いて重合すること
に特徴があり、これらの混合物を減圧条件下で加熱攪拌
して縮合重合、又は有機溶媒中で加熱攪拌する共沸脱水
重合により得られる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】上記、適宜選択されたヒドロキシカルボン
酸、モノオルガノスズ誘導体を反応器に入れ、必要であ
れば多糖類、金属酸化物等の第三物質を添加し、減圧条
件下、温度160〜200℃範囲で2〜48時間、処理
して反応させることにより、本発明の生分解樹脂を得る
ことができる。本発明における、溶液中でのヒドロキシ
カルボン酸重合は、使用する有機溶媒としては、水より
沸点が高く、水と相溶化しないものであれば、いずれを
使用してもよいが、天然物であり、樹脂中に残存しても
環境ならびに人体に悪影響の少ない、D−リモネンが好
ましく、2〜48時間、加熱攪拌還流することによっ
て、共沸脱水重合により本発明の生分解樹脂を得ること
ができる。
酸、モノオルガノスズ誘導体を反応器に入れ、必要であ
れば多糖類、金属酸化物等の第三物質を添加し、減圧条
件下、温度160〜200℃範囲で2〜48時間、処理
して反応させることにより、本発明の生分解樹脂を得る
ことができる。本発明における、溶液中でのヒドロキシ
カルボン酸重合は、使用する有機溶媒としては、水より
沸点が高く、水と相溶化しないものであれば、いずれを
使用してもよいが、天然物であり、樹脂中に残存しても
環境ならびに人体に悪影響の少ない、D−リモネンが好
ましく、2〜48時間、加熱攪拌還流することによっ
て、共沸脱水重合により本発明の生分解樹脂を得ること
ができる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】表1の結果から、本発明の生分解樹脂の残
存重量は比較例の従来のポリヒドロキシカルボン酸樹脂
の値とほぼ同等であり、十分な加水分解性を有すること
が判る。ポリ乳酸などのポリヒドロキシカルボン酸は、
加水分解によって分子量が低下したのち、微生物による
分解・資化を受け、最終的に炭酸ガスと水に分解すると
いわれている。このことからすれば、上記の加水分解の
結果は、本発明の生分解樹脂が従来のポリ乳酸ホモポリ
マーと同等な加水分解・生分解性を有しているというこ
とができる。
存重量は比較例の従来のポリヒドロキシカルボン酸樹脂
の値とほぼ同等であり、十分な加水分解性を有すること
が判る。ポリ乳酸などのポリヒドロキシカルボン酸は、
加水分解によって分子量が低下したのち、微生物による
分解・資化を受け、最終的に炭酸ガスと水に分解すると
いわれている。このことからすれば、上記の加水分解の
結果は、本発明の生分解樹脂が従来のポリ乳酸ホモポリ
マーと同等な加水分解・生分解性を有しているというこ
とができる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の生分解樹
脂は、従来の直接重合法によって合成されたポリヒドロ
キシカルボン酸樹脂に比べて分子量が大きくなることに
より、成形加工性が向上する。従って、廃棄処分が困難
であった従来のプラスチック製品に代えて、本発明の生
分解樹脂による各種の加工、成形品を日常生活に利用す
ることにより、使用後の廃棄による環境阻害が大きく緩
和するので、環境保全に貢献するところ大である。本発
明の生分解樹脂は、特に、回収に多くのコストを要する
農業・漁業用資材等としての使用が最も適している。
脂は、従来の直接重合法によって合成されたポリヒドロ
キシカルボン酸樹脂に比べて分子量が大きくなることに
より、成形加工性が向上する。従って、廃棄処分が困難
であった従来のプラスチック製品に代えて、本発明の生
分解樹脂による各種の加工、成形品を日常生活に利用す
ることにより、使用後の廃棄による環境阻害が大きく緩
和するので、環境保全に貢献するところ大である。本発
明の生分解樹脂は、特に、回収に多くのコストを要する
農業・漁業用資材等としての使用が最も適している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J029 AA02 AB01 AB05 AC01 AD01 AE01 EA02 EA03 EA05 FC16 FC17 JC751 JF371 KE05 KE09
Claims (12)
- 【請求項1】 ヒドロキシカルボン酸の少なくとも1種
と、重合触媒として、モノオルガノスズ誘導体とを含む
反応混合物を、減圧下にて加熱攪拌する縮合重合、又は
有機溶媒中で加熱攪拌する共沸脱水重合により得られる
ことを特徴とする生分解樹脂組成物。 - 【請求項2】 ヒドロキシカルボン酸が分子内に水酸基
を有する脂肪族カルボン酸であり、不斉炭素を有する場
合はD体、L体およびラセミ体のいずれかであることを
特徴とする請求項1に記載の生分解樹脂組成物。 - 【請求項3】 ヒドロキシカルボン酸が乳酸、グリコー
ル酸、3−ヒドロキシ酪酸のいずれかであることを特徴
とする請求項1又は2に記載の生分解樹脂組成物。 - 【請求項4】 重合触媒として使用するモノオルガノス
ズ誘導体のスズ原子に結合するオルガノ基が、メチル
基、エチル基、プロピル基、アリル基、ブチル基、フェ
ニル基、ベンジル基、オクチル基、ナフチル基のいずれ
かであることを特徴とする請求項1〜3に記載の生分解
樹脂組成物。 - 【請求項5】 重合触媒として使用するモノオルガノス
ズ誘導体のスズ原子の置換基が、ハロゲン類、チオシア
ン基、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基のいずれ
かであることを特徴とする請求項1〜4に記載の生分解
樹脂組成物。 - 【請求項6】 重合触媒として使用するモノオルガノス
ズ誘導体がモノオルガノスズ酸化物であることを特徴と
する請求項1〜4に記載の生分解樹脂組成物。 - 【請求項7】 ヒドロキシカルボン酸の少なくとも1種
と、重合触媒として、モノオルガノスズ誘導体とを含む
反応混合物を、減圧下にて加熱攪拌する縮合重合、又は
有機溶媒中で加熱攪拌する共沸脱水重合を行うことを特
徴とする生分解樹脂組成物の製造方法。 - 【請求項8】 ヒドロキシカルボン酸が分子内に水酸基
を有する脂肪族カルボン酸であり、不斉炭素を有する場
合はD体、L体およびラセミ体のいずれかであることを
特徴とする請求項7に記載の生分解樹脂組成物の製造方
法。 - 【請求項9】 ヒドロキシカルボン酸が乳酸、グリコー
ル酸、3−ヒドロキシ酪酸のいずれかであることを特徴
とする請求項7又は8に記載の生分解樹脂組成物の製造
方法。 - 【請求項10】 重合触媒として使用するモノオルガノ
スズ誘導体のスズ原子に結合するオルガノ基が、メチル
基、エチル基、プロピル基、アリル基、ブチル基、フェ
ニル基、ベンジル基、オクチル基、ナフチル基のいずれ
かであることを特徴とする請求項7〜9に記載の生分解
樹脂組成物の製造方法。 - 【請求項11】 重合触媒として使用するモノオルガノ
スズ誘導体のスズ原子の置換基が、ハロゲン類、チオシ
アン基、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基のいず
れかであることを特徴とする請求項7〜10に記載の生
分解樹脂組成物の製造方法。 - 【請求項12】 重合触媒として使用するモノオルガノ
スズ誘導体がモノオルガノスズ酸化物であることを特徴
とする請求項7〜10に記載の生分解樹脂組成物の製造
方法。
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JP10224608A JP2987580B1 (ja) | 1998-08-07 | 1998-08-07 | 生分解樹脂およびその製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP10224608A JP2987580B1 (ja) | 1998-08-07 | 1998-08-07 | 生分解樹脂およびその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2987580B1 JP2987580B1 (ja) | 1999-12-06 |
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Family
ID=16816401
Family Applications (1)
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JP10224608A Expired - Fee Related JP2987580B1 (ja) | 1998-08-07 | 1998-08-07 | 生分解樹脂およびその製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101004085B1 (ko) * | 2002-11-29 | 2010-12-27 | 켐투라 오르가노메탈릭스 게엠베하 | 유기주석 화합물의 촉매 조성물 |
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US7446131B1 (en) | 2004-06-10 | 2008-11-04 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of Agriculture | Porous polymeric matrices made of natural polymers and synthetic polymers and optionally at least one cation and methods of making |
CN100415797C (zh) * | 2006-08-24 | 2008-09-03 | 中国民航大学 | 一种可生物降解的微孔发泡聚合物及其制备方法 |
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DE3708915C2 (de) * | 1987-03-19 | 1996-04-04 | Boehringer Ingelheim Kg | Verfahren zur Herstellung von Lactid |
US5142023A (en) * | 1992-01-24 | 1992-08-25 | Cargill, Incorporated | Continuous process for manufacture of lactide polymers with controlled optical purity |
US5338822A (en) * | 1992-10-02 | 1994-08-16 | Cargill, Incorporated | Melt-stable lactide polymer composition and process for manufacture thereof |
JP3075644B2 (ja) * | 1992-12-04 | 2000-08-14 | 三井化学株式会社 | ポリヒドロキシカルボン酸の製造方法 |
JPH11160716A (ja) * | 1997-11-26 | 1999-06-18 | Hitachi Ltd | 液晶表示装置 |
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1998
- 1998-08-07 JP JP10224608A patent/JP2987580B1/ja not_active Expired - Fee Related
-
1999
- 1999-08-06 US US09/369,423 patent/US6114496A/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101004085B1 (ko) * | 2002-11-29 | 2010-12-27 | 켐투라 오르가노메탈릭스 게엠베하 | 유기주석 화합물의 촉매 조성물 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2987580B1 (ja) | 1999-12-06 |
US6114496A (en) | 2000-09-05 |
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