JP2000049581A - 半導体電力変換装置 - Google Patents

半導体電力変換装置

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JP2000049581A
JP2000049581A JP10210654A JP21065498A JP2000049581A JP 2000049581 A JP2000049581 A JP 2000049581A JP 10210654 A JP10210654 A JP 10210654A JP 21065498 A JP21065498 A JP 21065498A JP 2000049581 A JP2000049581 A JP 2000049581A
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voltage
gate
circuit
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JP10210654A
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Kazuhisa Mori
森  和久
Shigeta Ueda
茂太 上田
Ryuji Iyotani
隆二 伊予谷
Hiromitsu Sakai
洋満 酒井
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】自己消弧型スイッチング素子を用いた電力変換
器において、過電流発生時に該自己消弧型スイッチング
の保護及びスイッチング素子が破損した場合の交換作業
の効率を向上する。 【解決手段】自己消弧型スイッチング素子を直列接続し
た回路を含む半導体電力変換装置において、短絡等の過
電流時に該過電流検出機能により少なくとも1個以上の
スイッチング素子を、他のスイッチング素子よりも先に
オフ状態にするための回路を有するゲート駆動回路を具
備する。 【効果】定まったスイッチング素子のみの破損でとどめ
ることができ、交換作業の効率が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自己消弧型スイッ
チング素子を用いた電力及び産業用の半導体電力変換装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】自己消弧型スイッチング素子を用いた半
導体電力変換装置において、過電流あるいは短絡電流か
らの保護方法の一つとして、リアクトルと逆向きのダイ
オードとの並列回路をスイッチング素子と直列に接続す
る限流方式がある。これは、短絡時に限流リアクトルに
より電流上昇を抑制して、電流を遮断するものである。
限流リアクトルはその電流容量及び逆並列に接続した還
流ダイオードの耐圧などから大型で、かつ発生損失が大
きくなってしまう。また限流リアクトルが大型になる
と、結果的に配線も長くなり、直流コンデンサから主ス
イッチング素子までのインダクタンスも大きくなるため
オフ時の跳ね上がり電圧を抑制するためにスナバコンデ
ンサの静電容量を増加させる必要があり、これはスナバ
損失の増大すなわち変換器効率の低下を招くことにな
る。
【0003】一方、IGBTなどの電圧制御型スイッチ
ング素子では、定格の5〜10倍程度の電流で限流特性
を有していること、またオフ時に許容最大電圧上昇率が
高いことから、過電流を検出して電流遮断することによ
り素子の破損を保護する使い方も可能である。しかし、
変換器の各アームをスイッチング素子を複数個直列に接
続した構成に、この保護方式を適用する場合において
は、各素子の検出回路のばらつき、駆動回路の特性のば
らつき及び素子特性のばらつきなどから電流遮断時に電
圧分担が不平衡となり複数の任意のスイッチング素子が
破壊してしまう問題がある。
【0004】さらに、この電圧分担を均等にするよう
に、各素子の電圧を検出して電圧分担させる方法も紹介
されている。しかし、過電流あるいは短絡時には遮断電
流が大きくなり、電圧上昇も急激なので、各素子の電圧
分担を均等にするのは非常に難しい。
【0005】以上のように、過電流あるいは短絡に対す
る保護として限流リアクトルを用いた場合には装置の大
型化及び効率の低下が、また素子の過電流検出による保
護遮断においては、検出及び遮断のばらつきの低減及び
高速化が必要であり、複数のしかも任意の素子が破損す
る可能性が高く、破損後の交換なども多大な労力を要し
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、上記限流
リアクトルで問題であった装置の大型化、過電流検出保
護における信頼性の低さ、または破損後の作業性の悪さ
を解決することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、過電流あるいは短絡時に、直列に接続されたスイ
ッチング素子のうち少なくとも1個以上のスイッチング
素子を過電流検出機能を有するゲート駆動回路で駆動
し、短絡等の過電流時に該過電流検出機能により少なく
とも1個以上のスイッチング素子(保護遮断素子とよ
ぶ)を、他のスイッチング素子と異なるゲート駆動する
ことにより、他のスイッチング素子の過電流遮断による
破損を抑制する。
【0008】例えば、保護遮断素子は通常時はオン状態
にしておき、過電流検出時のみゲート電圧を変化させて
この保護遮断素子が破損しても他の素子が破損すること
がないようにしたり、あるいは保護遮断素子も通常時は
他のスイッチング素子と同様にオン,オフ動作をして、
オフ時の印加電圧を低減した状態にしておき、過電流時
は保護遮断素子のゲートに対して、他のスイッチング素
子のゲートを遅く変化させ始めるか、あるいはゲート電
圧の変化を緩やかにすることによって、保護遮断素子は
破損しても他のスイッチング素子は破損することを防
ぐ。
【0009】こうして限流リアクトルを用いないで過電
流時にスイッチング素子の破損を抑制することにより装
置の小型化が図れ、また複数の任意の素子が破損するこ
とを防ぎ、素子の交換時には保護遮断素子のみを交換す
ればよいという交換作業性の向上が実現できるとともに
コスト低減につながる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図を
用いて説明する。図1は本発明を適用した半導体電力変
換装置の実施例の構成を示している。ここでは自己消弧
型スイッチング素子にIGBTを用いた三相インバータ
を例として示す。直流電源4と、制御装置6で駆動され
る三相インバータ1により負荷5に交流電流を出力す
る。
【0011】三相インバータ1のうち正極アームは保護
遮断素子ユニット10と直列スイッチング素子ユニット
3とが直列に接続された構成2となっており、反対側の
負極アームは直列スイッチング素子ユニット3のみの構
成となっている。保護遮断素子ユニット10は、IGBT1
1,IGBT11と逆並列に接続されたフリーホイーリングダ
イオード12及びIGBT11を駆動するための保護遮断素子
用ゲート駆動ユニット13から構成されている。また直
列スイッチング素子ユニット3はスイッチング素子ユニ
ット20a,20bが直列に接続された構成で、スイッ
チング素子ユニット20aはIGBT21a ,フリーホイーリ
ングダイオード22a,ゲート駆動ユニット23aで構
成され、同様に20bもIGBT21b ,フリーホイーリング
ダイオード22b,ゲート駆動ユニット23bで構成さ
れている。図の場合は直列スイッチング素子ユニット2
は2直列(20aと20b)であるが、直流電源4の電
圧とスイッチング素子21aの定格電圧により直列数は
変更する。
【0012】なお、各スイッチング素子のゲート駆動ユ
ニット13,23a,23bは制御装置6から光ファイ
バなどのゲート信号伝送媒体7からの信号により駆動さ
れる。
【0013】次に動作について説明する。
【0014】ここでは、保護遮断素子11は通常運転時
には常にオン状態である場合の例を示す。図2に通常運
転時の保護遮断素子11、Pアームのスイッチング素子
及びNアームのスイッチング素子のゲート信号S0,S
P,SNを示す。保護遮断素子11には常にオンゲート
が、そしてP,Nアームの各スイッチング素子には交互
にオン,オフを繰り返す。なお、P,Nアームのゲート
は拡大図に示すように、短絡が発生しないように両方が
オフである期間(デッドタイム)を設けている。
【0015】次に、スイッチング素子がノイズなどによ
り誤点弧し短絡が発生した時の保護遮断素子11のゲー
ト電圧VGE0 、その他のIGBTのゲート電圧VGE,ア
ーム電流It及び保護遮断素子のコレクタ−エミッタ電
圧VCE0 、その他のIGBTのコレクタ−エミッタ電圧
CEを図3に示す。
【0016】ここでは、時刻Toまでは図2の通常運転
状態に示したような運転を行っており、Pアームのスイ
ッチング素子がオン状態である時刻Toにおいて、Nア
ームのスイッチング素子がオンしてしまいPN短絡が起
こった場合を考える。PN短絡によりアーム電流Itは
急激に上昇する。ゲート駆動ユニット13,23a,2
3b内に設けた過電流検出回路132(図4)により過
電流を検出し、過電流判定回路133(図4)で過電流
と判断して、ゲート駆動回路131(図4)によりゲー
ト電圧VGEが負になりオフ状態へ移行する。To〜T2
の期間ではPN短絡により各素子のオン電圧が徐々に増
加していく。ここでは、通常運転時のような急峻なオフ
ゲート電圧を印加すると遮断電流が大きいため過電圧で
素子が破壊する可能性が高いので緩やかにゲート電圧を
低下させ逆電圧を印加(ソフト遮断)した場合の例を示
した。保護遮断素子11のゲート電圧VGE0 は時刻T1
から緩やかに減少し始め、時刻T2で電流Itが減少し
始めるとともに、保護遮断素子11のコレクタ−エミッ
タ電圧VCE0 が上昇する。時刻T1からTs遅れたT3
において、他のスイッチング素子のゲート電圧VGEも低
下しはじめて、時刻T4でオフとなり電圧VCEが上昇す
る。ここでは、過電流検出時に保護遮断素子11及びそ
の他のスイッチング素子の両方をソフト遮断として、ゲ
ート電圧が下がり始める時間を変えた場合の例を示し
た。時刻T4でオフする素子はすでに保護遮断素子が電
圧を分担しているので電圧の上昇の仕方が緩やかであり
破損に至る可能性は低い。一方保護遮断素子は時刻T4
からは他の素子も電圧を分担するため電圧の上昇はやや
抑制されるが、時刻T5において過電圧のため破損(短
絡)に至る。この時の他の素子でこの電圧を分担するた
め電圧はさらに上昇するが、素子耐電圧に至らなければ
これらの素子は破損しない。したがって直列スイッチン
グユニット3のスイッチング素子は破損せずに保護遮断
素子11のみを交換すればよいことになる。
【0017】図4,図5にそれぞれ保護遮断素子のゲー
ト駆動ユニット13及び他の素子のゲート駆動ユニット
23aの構成の例を示す。
【0018】図4においては、通常時、制御装置6から
送られる信号をゲート受信回路134にて受信し、過電流
判定回路133を介してゲート電圧駆動回路131に伝
えられ、駆動回路131により素子11のゲートのオ
ン,オフを行う。
【0019】過電流検出の方法としては、図12に示す
ように過電流状態では通常のオン状態よりもスイッチン
グ素子のコレクタ−エミッタ間電圧(C−E間電圧)が
上昇することを利用した例であり、過電流検出回路13
2によりスイッチング素子のコレクタ−エミッタ間電圧
の増加から過電流を検出すると過電流判定回路133に
信号が送られ、ゲート受信回路134から送られるゲー
ト信号との両方から過電流(ゲート信号がオンであるの
に、通常のオン時のC−E間電圧より高い検出レベルま
で電圧が上昇していたら過電流)と判定した場合にはゲ
ート電圧駆動回路131に過電流であることを伝送す
る。これにより保護遮断素子11はオフすることにな
る。また、過電流判定回路133からは制御装置6に過
電流状態になったことを送信できるようにしている。
【0020】過電流検出回路132の構成は図示しない
が、C−E間電圧が設定した電圧に上昇したら信号を発
信すればよいので、分圧用の抵抗,ツェナーダイオー
ド,発光ダイオード,フォトカプラなどにより検出する
ことが可能である。
【0021】また、過電流判定回路133は、過電流検
出回路132から、C−E間電圧が設定電圧まで上昇し
たという信号と、ゲート受信回路134からのオンゲー
ト信号とのANDにより過電流と判定できるので、論理
回路により比較的簡単な回路で構成することができる。
【0022】図5は保護遮断素子以外の素子のゲート駆
動ユニット(図1の23a,23b)の構成を示してい
る。図5も、この場合は図4と同様に過電流検出回路1
32を持った場合を示した。動作としては図4の場合と
同じであるが、過電流判定回路133からの信号は遅延
回路135を経由しており、過電流判定時には保護遮断
素子のオフより相対的に他の素子のオフを遅らせるよう
にして電圧の分担を少なくする。
【0023】図5においても、過電流判定回路133か
ら制御装置6への過電流検知信号を伝送してもよいが、
各素子に設置すると光ファイバなどの伝送媒体が多量に
必要なので、ここでは省いた場合を示した。
【0024】次に、過電流時の素子の保護方法として、
過電流検出時に保護遮断素子に対して、他の素子のゲー
ト電圧の変化を緩やかにした場合の動作を図6に示す。
【0025】図6においても、図3と同様に時刻Toで
PN短絡が発生した場合を想定する。過電流を検出して
時刻T1に全素子のゲート電圧を減少させていく。この
時に保護遮断素子に対して他の素子のゲート電圧は緩や
かに変化させることにより、保護遮断素子の電圧が先に
電圧上昇することによって他のスイッチング素子の電圧
上昇を抑制する。
【0026】ゲート電圧の変化を緩やかにするために
は、図7に示すようにゲート駆動回路131の出力側に
dV/dt抑制回路136を接続し、保護遮断素子のゲ
ート駆動ユニット13に対して、他の素子のゲート駆動
ユニット23a及び23bのゲート電圧の傾きが緩やか
になるように設定する。
【0027】次に本発明の第3の実施例について示す。
【0028】図8は図3と同様に短絡時の電流,電圧波
形である。IGBTの特徴の一つに限流特性がある。こ
れは、短絡時でも素子の電流は定格の5〜10倍程度の
電流に制限され、短絡耐量以下の短時間ならば流し続け
ることができるというものである。すなわち、時刻To
で短絡が発生すると電流Itは上昇するが時刻Tcにお
いて限流され、電流はほぼ一定に抑制される。この限流
期間が短絡耐量を超えると素子は破壊してしまうのでそ
の前に遮断する必要がある。ただし、図2の場合と比べ
て限流特性により遮断電流が小さくなるので電圧上昇が
少なくてすみ、素子の破壊の可能性が低減される。
【0029】素子の遮断時の電圧上昇を抑制して素子を
保護するために図9に示すように素子にスナバ回路を設
けることも考えられる。これは、電圧上昇率を抑制する
とともに、電流遮断時に回路の浮遊インダクタンスの持
っていたエネルギーを吸収して、素子の最高電圧を低減
する働きをする。
【0030】図9では、保護遮断素子のみにスナバ回路
80を設けたが、他の素子にも接続すれば、通常運転時
の電流遮断においても電圧上昇を抑制できる効果があ
る。また、スナバ回路の形態としても図中(a)(b)
のようにいろいろな構成が考えられる。(a)はスナバ
コンデンサ81とスナバ抵抗82が直列に接続された構
成で、半導体素子を用いない簡単な構成である。(b)
はスナバコンデンサ81と直列にスナバダイオード83
が接続され、このスナバダイオード83と並列にスナバ
抵抗82が接続された構成である。この場合はスナバコ
ンデンサ81の充電経路には抵抗が入らないので(a)
に比べて跳ね上がり電圧を抑制する効果がある。
【0031】次に本発明の第4の実施例について示す。
【0032】図10は、同一アームが複数個直列接続さ
れたスイッチング素子で構成されている場合にそのうち
の一部分を保護遮断素子とした場合の例である。
【0033】図1のような電力変換器のうち1つのアー
ム2の構成を示しており、スイッチング素子の耐電圧
を、直流電圧を3個の素子で分担できるようにして、通
常時は各素子の使用率を低減した状態で用いた場合の例
である。
【0034】すなわち、通常時はすべてのスイッチング
素子21a〜21dは同じスイッチング動作を行ってお
り、全スイッチング素子がオフの状態での各スイッチン
グ素子の電圧分担を均等にするための分圧抵抗9a〜9
dが接続されているが、4個の素子のうち1個が破損し
た場合でも残りの3個の素子で変換器運転を継続するこ
とが可能である。
【0035】そこで、4個の素子21a〜21dのう
ち、21a,21bを保護遮断素子11として用いる。
なお、この場合に保護遮断素子として用いるスイッチン
グ素子21a,21bは、圧接型素子のように破損した
場合に短絡状態になるものを用いる。
【0036】過電流検出時には、まず21aを保護遮断
素子として用いて、もしその素子21aが破損した場合
には制御装置6に1個素子が破損したという信号(軽故
障信号)を光ファイバなどの信号伝達手段71で伝え
る。また、この軽故障信号は信号伝達手段72によりも
う1つの素子(21b)のゲート駆動ユニット23bに
も伝えられ、再び短絡が発生した場合にはこの素子(2
1b)を保護遮断素子として用いる。2つの素子が破損
した場合は、残りの素子21c,21dだけでは、オフ
時の電圧が素子の耐電圧を超えてしまうため運転継続す
るのは無理なので、変換装置の運転を停止して、破損し
た2個の素子21a,21bを交換することになる。
【0037】信号伝達手段に光ファイバを用いた場合を
考えると、図において、各素子にゲート信号を伝送する
ためのファイバ7と各素子から素子の過電流検出信号用
のファイバ71があり、非常に多く思えるが、従来の変
換装置でも各素子の故障検出信号用にファイバを用いて
いるので、素子故障検出もファイバ71で伝送すればそ
れほど変わらなく、素子間の故障伝達用のファイバ72
が増えただけ(これは各素子にあるわけではなく1本だ
け)である。
【0038】図10で用いるゲート駆動ユニット23b
の構成の例を図11に示す。ここでは、過電流時にゲー
ト電圧を変化させるタイミングを変えた場合の例である
ので、ゲート駆動回路131の前段に遅延回路135を
設けている。過電流検出からゲート電圧駆動の構成は図
4の場合と同じであるが、図10のスイッチング素子2
1aがすでに過電流発生時の保護のため破損していた場
合には、軽故障信号を軽故障受信回路137で受信し
て、次に過電流になった場合は、この素子21bが保護
遮断素子として働くので、遅延回路135は遅延させな
いようにする。
【0039】なお、軽故障信号を発生させるのは、圧接
型スイッチング素子(図11では21b)では破損して
いると短絡状態となりゲート信号がオフであってもC−
E間電圧VCEが零のままとなる。これも過電流検出回路
132,ゲート受信回路134及び過電流検出回路13
3から、スイッチング素子が破損していることを判定で
き、故障信号を発生させることが可能である。
【0040】次に本発明の第5の実施例を図13に示
す。
【0041】図13はインバータの1相分を示してお
り、自己消弧スイッチング素子が2直列ずつ接続されて
各アームを構成している。図中ではスイッチング素子ユ
ニット20a,20bがPアームを、20c,20dが
Nアームを構成している。そして、Nアームの低電位側
に保護遮断素子ユニット10が接続されている。
【0042】また、直流電源4には分圧抵抗101,1
02が接続されていて、そのうちの低電位側の分圧抵抗
102と並列にオンゲート発生用電源回路138が接続
されており、直流電源4に電圧が印加されると分圧抵抗
102の両端に電圧が印加され、オンゲート発生用電源
回路138が動作して保護遮断素子用のゲート駆動ユニ
ット13がオンゲートを発生出きる構造になっている。
【0043】この場合、保護遮断素子11は最初のター
ンオンとその後の定常オン状態での損失のみなので、ス
イッチング時のような大きなゲート駆動電力を必要とし
ない。そのため、オンゲート発生用電源回路138は比
較的簡単な回路構成でよく、最も簡単な例としてはコン
デンサのみでもよく、さらに、このゲート駆動ユニット
13内のゲート駆動回路も比較的簡単な回路構成とする
ことができる。
【0044】次に本発明の第6の実施例を図14に示
す。
【0045】図14は、三相インバータにおいて、保護
遮断素子11を三相一括にして接続した例で、この場合
の保護遮断素子は通常運転時はオン状態にしていて、過
電流検出時のみ電流遮断させている。この場合は各相あ
るいは各アーム毎に保護遮断素子を接続する場合に比べ
て、素子数が減少し構成が簡略化でき装置の小型化が図
れる。
【0046】次に本発明の第7の実施例を図15及び図
16を用いて説明する。
【0047】図15は、図7と同様に変換器のうち1ア
ームと保護遮断素子部分とを示している。通常運転時は
オン状態にある保護遮断素子11にスナバ回路80を接
続し、他のスイッチング素子21a〜21cにもスナバ
回路80a〜80cを接続した構成になっている。保護
遮断素子11のスナバコンデンサ81は、他の素子のス
ナバコンデンサ81a〜81cに比べて、容量を大きく
して、その分保護遮断素子11は過電流時にソフト遮断
をせずに、他の素子の通常時のターンオフと同じような
ゲート駆動をしている。
【0048】通常時にオン・オフを繰り返す素子のスナ
バコンデンサ81a〜81cの容量を大きくすると、ス
ナバ損失が増大してしまうが、保護遮断素子11は通常
時はオンのままなのでスナバコンデンサの容量を大きく
しても損失の増大には至らない。
【0049】保護遮断素子のスナバコンデンサ81の容
量を大きくし、またスナバダイオード83を用いたスナ
バ回路構成にすることにより、電流遮断時の跳ね上がり
電圧を抑制することができるのでソフト遮断しないでも
よくなり、ゲート駆動ユニット13にdV/dt抑制回
路が不要となり構成が簡略化できる。
【0050】この場合の各電圧・電流波形を図16に示
す。
【0051】図6の場合と同様に、時刻Toにおいて短
絡が発生して、時刻T1で過電流検出して保護遮断素子
11のゲートをターンオフさせる。図6ではこの時、ソ
フト遮断にしたが、ここでは通常のオフゲートである。
これにより、時刻T2から電流遮断開始し、保護遮断素
子のC−E間電圧VCE0 は上昇する。そして時間Ts後
の時刻T3で他のスイッチング素子のゲート電圧をソフ
ト遮断させる。
【0052】保護遮断素子が時刻T5で破損し短絡した
とすると、他の素子でこの電圧を分担するためにC−E
間電圧VCEは急激に増加する。ただし、素子の耐電圧ま
で至らなければ破損には至らない。
【0053】
【発明の効果】本発明により、大型の限流リアクトルを
用いないで過電流に対する保護機能を有する、比較的小
型で簡単な構成の回路を用いた電力変換器を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す。
【図2】本発明における動作を説明するためのゲートパ
ルスを示す。
【図3】本発明の第1の実施例における動作説明のため
の電圧波形を示す。
【図4】本発明の第1の実施例における保護遮断素子用
のゲート駆動ユニットの構成を示す。
【図5】本発明の第1の実施例における他の素子用のゲ
ート駆動ユニットの構成を示す。
【図6】本発明の第2の実施例を示す。
【図7】本発明の第2の実施例における一部の構成を示
す。
【図8】本発明の第3の実施例を示す。
【図9】本発明の第3の実施例における一部の構成を示
す。
【図10】本発明の第4の実施例を示す。
【図11】本発明の第4の実施例における一部の構成を
示す。
【図12】本発明で適用できる過電流検出方法の例を示
す。
【図13】本発明の第5の実施例を示す。
【図14】本発明の第6の実施例を示す。
【図15】本発明の第7の実施例を示す。
【図16】本発明の第7の実施例における各電圧波形を
示す。
【符号の説明】
1…三相インバータ、2…過電流保護遮断素子を含めた
インバータのアーム、3…インバータのアームを構成す
るスイッチング素子群、4…直流電源、5…負荷、6…
変換器制御装置、7,71,72…光ファイバで代表さ
れる信号伝送媒体、9a〜9d…分圧抵抗、10…保護
遮断素子ユニット、11…保護遮断素子、12,22a
〜22d…フリーホイーリングダイオード、13…保護
遮断素子用ゲート駆動ユニット、20a〜20d…スイ
ッチング素子ユニット、21a〜21d…IGBTなど
の自己消弧スイッチング素子、23a〜23d…ゲート
駆動ユニット、80,80a〜80d…スナバ回路、8
1,81a〜81d…スナバコンデンサ、82,82a
〜82d…スナバ抵抗、83,83a〜83d…スナバ
ダイオード、131…ゲート電圧駆動回路、132…過
電流検出回路、133…過電流判定回路、134…ゲー
ト受信回路、135…遅延回路、136…dV/dt抑
制回路、137…軽故障受信回路、138…オンゲート
発生回路用電源、101,102…分圧抵抗。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊予谷 隆二 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 酒井 洋満 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分工場内 Fターム(参考) 5H007 AA06 AA17 CA01 CB05 CC03 DB03 DC02 FA03 FA13 FA19 5J055 AX32 AX37 AX44 BX16 CX08 CX19 DX09 DX42 DX72 DX84 EX11 EY01 EY10 EY12 EZ07 EZ17 EZ25 EZ50 EZ51 EZ57 EZ61 FX04 FX31 FX32 FX34 GX02 GX04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自己消弧型スイッチング素子を直列接続し
    た回路を含み、 そのうち1個以上の自己消弧型スイッチング素子を過電
    流検出機能を有するゲート駆動回路で駆動した、半導体
    電力変換装置において、 短絡等の過電流時に該過電流検出機能により少なくとも
    1個以上のスイッチング素子(保護遮断素子とよぶ)
    を、 他のスイッチング素子よりも先にオフ状態にするための
    回路を有するゲート駆動回路を具備したことを特徴とし
    た半導体電力変換装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記保護遮断素子に絶
    縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)を用い
    たことを特徴とした半導体電力変換装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、前記保護遮断素
    子は通常運転時にはオン状態にしておき、過電流検出時
    のみオフさせることを特徴とした半導体電力変換装置。
  4. 【請求項4】請求項3のうち三相電力変換装置におい
    て、前記保護遮断素子を三相分一括で接続したことを特
    徴とした半導体電力変換装置。
  5. 【請求項5】請求項1又は2において、通常運転時には
    前記保護遮断素子も残りの素子群と同様にオン及びオフ
    動作をしていることを特徴とした半導体電力変換装置。
  6. 【請求項6】請求項5において、過電流検出時に、前記
    保護遮断素子あるいは保護遮断素子を含むすべてのスイ
    ッチング素子を、通常運転時のオフゲートよりも緩やか
    な変化としたことを特徴とした半導体電力変換装置。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれか1項において、過
    電流検出時に、保護遮断素子に比べてその他のスイッチ
    ング素子はゲートを変化させるタイミングを遅らせたこ
    とを特徴とした半導体電力変換装置。
  8. 【請求項8】請求項1〜6のいずれか1項において、過
    電流検出時に、保護遮断素子に比べてその他のスイッチ
    ング素子はゲートをより緩やかに変化させたことを特徴
    とした半導体電力変換装置。
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