JP2000048860A - リチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池

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JP2000048860A
JP2000048860A JP10216742A JP21674298A JP2000048860A JP 2000048860 A JP2000048860 A JP 2000048860A JP 10216742 A JP10216742 A JP 10216742A JP 21674298 A JP21674298 A JP 21674298A JP 2000048860 A JP2000048860 A JP 2000048860A
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secondary battery
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高容量でサイクル特性に優れたリチウム二次
電池を得る。 【解決手段】 正極、負極並びに溶剤及びポリマーを有
するゲル状電解質からなる薄膜状の発電要素が1以上電
池ケースに収納されてなるリチウム二次電池において、
単位発電要素当たりの溶剤量が50mg/cm2 以下で
あることを特徴とするリチウム二次電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリチウム二次電池に
関する。更に詳しくは、従来の液体電解質に代えて、電
解液及びポリマーを含有するゲル状電解質を用いたリチ
ウム二次電池に関し、高電位、高エネルギー密度でサイ
クル特性に優れたリチウム二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】リチウム二次電池は、一般に、液体電解
質を用いた液体電解質型電池と固体電解質を用いた固体
電解質型電池に大別できる。このうち、液体電解質型電
池は、電解質に液体電解液を使用するものであり、電解
液の選択範囲が広い。従って、液体電解質型電池の開発
及び利用が、固体電解質型電池に比べ先行している。し
かしながら、液体電解質型電池は、電池を長時間使用し
た場合、電解液の蒸発散失や液漏れにより電池性能が低
下するとともに、漏れた電解液が電子機器を損傷する等
の問題を有している。
【0003】他方、固体電解質型電池は、使用可能な電
解質が限定されている等の理由で技術開発が遅れている
が、この型の電池は、液漏れ・蒸発散失に原因する電池
性能の劣化や電子機器の損傷という問題がなく、また電
池の小型・軽量化が可能という利点を有している。この
ため、パーソナルコンピューターや携帯電話等の携帯用
電子機器の発達に伴い、これら電子機器用の駆動電源や
メモリバックアップ電源としての有用性が注目され、特
に固体電解質型リチウム二次電池が高電圧、高エネルギ
ー密度を有することから、近年注目されている。
【0004】例えば、電解液に対する保液性の高いポリ
マーを選定し、そのポリマーに電解液を含有させたゲル
状電解質を使用した固体電解質型リチウム二次電池の開
発が行われている。このようなゲル電解質を使用したリ
チウム二次電池は、従来の液体電解質型リチウム二次電
池がもつ問題であるリチウムのデンドライト析出による
内部短絡が引き起こす発熱、発火を阻止できる。
【0005】さらに、従来の液体電解質型リチウム二次
電池は、正極と負極の直接接触を防ぐために、その構造
上、正極と負極の間にセパレーターを挟み込まざるを得
なかったが、上記のようなポリマー中に電解液を含有し
たゲル状電解質は、それ自身がセパレーターの役割を果
たすことが可能なので、ゲル状電解質型リチウム二次電
池は、セパレーターを使用せずに、ポリマー電解質を挟
んで正極と負極とを接合させて使用することが出来る。
【0006】また、従来の液体電解質型リチウム二次電
池は、電解液の液漏れに備えて、電極構成体を金属缶で
封止せざるを得なかったが、ゲル状電解質型リチウム二
次電池は、ポリマーが電解液を保持するので、液漏れの
心配が無くなり、金属缶を使用しての封止が不要にな
り、例えば、真空包装用アルミ袋等の熱融着性材料を使
用したラミネートフィルム内に発電要素を封止する簡易
パッケージが可能になる。従って、この様なゲル状電解
質型リチウム二次電池は、液体電解質型リチウム二次電
池と比較して、軽量で形状柔軟性を有するので、例えば
シート状が如き薄膜化が可能であり、軽量、省スペース
に対応した電池が作成可能となる有利な点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】正極、負極及び電解質
からなる発電要素を熱融着性材料を使用したラミネート
フィルム等の電池ケース内に封止してなるゲル状電解質
型リチウム二次電池の場合、充電容量もしくは放電容量
等の電池特性の個体差が大きかったり、サイクル劣化が
大きい等の問題があった。本発明は、上記問題点に鑑み
なされたものであって、電池特性及びサイクル特性に優
れたゲル状電解質型リチウム二次電池を歩留まり良く製
造することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記実状に鑑
みて為されたものであり、高電位、高エネルギー密度で
サイクル特性に優れたポリマー電解質型リチウム二次電
池を得るために鋭意検討した結果、発電要素内の溶剤量
がこれらの性能に影響を及ぼすことを見いだし、完成し
たものである。即ち、ゲル状電解質内の電解液は、ポリ
マー中に保持されながらも、一部がケース内で気化す
る。そのため、ケース内の体積が増加し、電極とゲル状
電解質との接触が不十分、不安定になるものと考えられ
る。その結果サイクル特性や容量が悪化するものと考え
られる。この電解液の影響は薄膜状の単位発電要素にお
ける単位面積当たりの溶剤量と関係する。
【0009】また、封止された後の電池ケース内の真空
度が100Pa以上の場合、この傾向は顕著である。同
様に、この傾向は、特に発電要素を可撓性ケースに収納
した場合に特に顕著である。何故ならば、可撓性のケー
スの場合、電解液の気化によってケースの体積が大幅に
増加し、電極と電解質とを押さえつける力が大きく低下
するからである。本発明の要旨は、正極、負極並びに溶
剤及びポリマーを有するゲル状電解質からなる薄膜状の
発電要素が1個以上電池ケース内に収納されてなるリチ
ウム二次電池において、単位発電要素当たりの溶剤量が
50mg/cm2 以下であることを特徴とするリチウム
二次電池に存する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のリチウム二次電池は、正
極、負極及びそれらの間に形成されたゲル状電解質から
なる発電要素を有する。正極及び負極は通常、集電体上
に設けられたリチウムイオンの吸蔵放出可能な活物質層
及び活物質層内に形成されるイオン移動相を含んでな
る。本発明で使用される正極活物質としては、リチウム
イオンを吸蔵・放出可能であれば無機化合物でも有機化
合物でも使用できる。無機化合物として、遷移金属酸化
物、リチウムと遷移金属との複合酸化物、遷移金属硫化
物等が挙げられる。ここで遷移金属としてはFe、C
o、Ni、Mn等が用いられる。具体的には、MnO、
2 5 、V6 13、TiO2 等の遷移金属酸化物、ニ
ッケル酸リチウム、コバルト酸リチウム、マンガン酸リ
チウム等のリチウムと遷移金属との複合酸化物、TiS
2 、FeS、MoS2 等の遷移金属硫化物等が挙げられ
る。これらの化合物はその特性を向上させるために部分
的に元素置換したものであっても良い。有機化合物とし
ては、例えばポリアニリン、ポリピロール、ポリアセ
ン、ジスルフィド系化合物、ポリスルフィド系化合物等
が挙げられる。正極活物質として、これらの無機化合
物、有機化合物を混合して用いても良い。好ましくは、
コバルト酸リチウム又はマンガン酸リチウム等のマンガ
ンやコバルトを含有する化合物、特にマンガンを含有す
る化合物である。
【0011】これらの正極活物質は通常粉体状である
が、その形状異方性比が3.5以下のものが好ましい。
ここで、形状異方性比とは粒子の最長径と最短径の比で
ある。例えば、長い円筒状の粉では、円筒長と太さの比
で示される、一般的に言う軸比に対応するものであり、
薄い平板状の粉では、平板の直径と厚みの比で表され
る、一般的に言うアスペクト比に対応するものである。
形状異方性比は、電子顕微鏡による直接観察、X線散乱
による測定、各種の粒径測定と比表面積、水力学的抵抗
の測定の組み合わせ等によって決定することができる。
【0012】この定義では、最長径を最短径で割って形
状異方性比を算出するので、形状異方性の最小値は球状
の場合の1である。特に、形状異方性比が2.5程度以
下の場合、ある程度大きい方が体積当たりの表面積が増
加し電極反応に寄与する面積が増加するため、レート特
性向上の面から好ましい。従って通常形状異方性は1.
2以上、好ましくは1.4以上である。また、実用上そ
の上限値は好ましくは3.0程度である。正極活物質の
粒径は、それぞれ電池の他の構成要素とのかねあいで適
宜選択すればよいが、通常1〜30μm、特に1〜10
μm、中でも3〜8μmとするのが初期効率、サイクル
特性等の電池特性が向上するので好ましい。
【0013】負極に用いることができるリチウムイオン
の吸蔵放出可能な負極活物質としては、通常グラファイ
トやコークス等の炭素系活物質が挙げられる。斯かる炭
素系活物質は、金属、金属塩、酸化物等との混合体や被
覆体の形態で利用することも出来る。また、負極活物質
としては、ケイ素、錫、亜鉛、マンガン、鉄、ニッケル
等の酸化物や硫酸塩、金属リチウム、Li−Al、Li
−Bi−Cd、Li−Sn−Cd等のリチウム合金、リ
チウム遷移金属窒化物、シリコン等も使用できる。好ま
しくは、容量の面からグラファイト又はコークスである
が、安全性の面からはコークスが好ましい。負極活物質
の平均粒径は、初期効率、レート特性、サイクル特性等
の電池特性の向上の観点から、通常30μm以下、好ま
しくは20μm以下さらに好ましくは8μm以下とす
る。この粒径が大きすぎると電子伝導性が悪化する傾向
にある。また、通常は1μm以上、好ましくは3μm以
上である。一方、その比表面積については通常10m2
/g以下、好ましくは5m2/g以下、さらに好ましく
は3m2 /g以下とする。また比表面積は通常0.1m
2 /g以上、好ましくは0.5m2 /g以上である。比
表面積が大きすぎると強度や安全性に問題が生じたり、
バインダーの必要量が増える結果容量が低下することが
ある。これらの正極及び負極の活物質は通常集電体上に
結着されて活物質層とされるため、バインダーを使用す
ることが好ましい。バインダーとしてはシリケート、ガ
ラスのような無機化合物や、主として高分子からなる各
種の樹脂が使用できる。
【0014】樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリ−1,1−ジメチルエチレン等のア
ルカン系ポリマー;ポリブタジエン、ポリイソプレン等
の不飽和系ポリマー;ポリスチレン、ポリメチルスチレ
ン、ポリビニルピリジン、ポリ−N−ビニルピロリドン
等の環を有するポリマー;ポリメタクリル酸メチル、ポ
リメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリ
アクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリ
ル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド等のアク
リル系ポリマー;ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリ
デン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂;
ポリアクリロニトリル、ポリビニリデンシアニド等のC
N基含有ポリマー;ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコ
ール等のポリビニルアルコール系ポリマー;ポリ塩化ビ
ニル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン含有ポリマー;
ポリアニリン等の導電性ポリマー等が使用できる。また
上記のポリマー等の混合物、変成体、誘導体、ランダム
共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体、ブロック
共重合体等であっても使用できる。好ましくは、これら
の樹脂の分子量は、好ましくは10,000〜3,00
0,000、さらに好ましくは100,000〜1,0
00,000である。低すぎると塗膜の強度が低下し好
ましくない。高すぎると粘度が高くなり電極の形成が困
難になる。
【0015】活物質100重量部に対するバインダーの
配合量は好ましくは0.1〜30重量部、さらに好まし
くは1〜15重量部である。樹脂の量が少なすぎると電
極の強度が低下する。樹脂の量が多すぎると電極中の空
隙量が低下し、後述するイオン移動相の占める割合が低
下する。電極中には必要に応じて導電材料、補強材等各
種の機能を発現する添加剤、粉体、充填材等を含有して
いても良い。
【0016】導電材料としては、上記活物質に適量混合
して導電性を付与できるものであれば特に制限は無い
が、通常、アセチレンブラック、カーボンブラック、黒
鉛等の炭素粉末や、各種の金属のファイバー、箔等が挙
げられる。導電性物質のDBP吸油量としては120m
l/100g以上が好ましく、特に150ml/100
g以上が電解液を保持するという点で好ましい。その添
加量としては活物質に対して通常2〜10重量%であ
る。
【0017】添加剤としてはトリフルオロプロピレンカ
ーボネート、ビニレンカーボネート、1,6−Diox
aspiro[4,4]nonane−2,7−dio
ne、12−クラウン−4−エーテル等が電池の安定
性、寿命を高めるために使用することができる。補強材
としては各種の無機、有機の球状、繊維状フィラー等が
使用できる。
【0018】正極や負極の活物質層を集電体上に形成す
る手法としては、例えば、粉体状の活物質をバインダー
とともに溶剤と混合し、ボールミル、サンドミル、二軸
混練機等により分散塗料化したものを、集電体上に塗布
して乾燥する方法が好適に行われる。この場合、用いら
れる溶剤の種類は、活物質に対して不活性であり且つバ
インダーを溶解しうる限り特に制限されず、例えばN−
メチルピロリドン、アクリロニトリル、ジメチルカーボ
ネート等の一般的に使用される無機、有機溶剤のいずれ
も使用できる。
【0019】塗布方式としては、特に限定されるもので
はないが、塗料の粘度が高いことからコンマリバースコ
ート、スクイーズコート、リップコート等の塗布方式が
用いられる。また、正極を形成した後に、正極における
活物質含有層にカレンダーやプレス処理等で圧力をかけ
てもよい。このときの圧力は活物質を形成する材料によ
り異なるが、一般的には500〜2,000kgf/c
2 とすればよい。
【0020】また、活物質をバインダーと混合し加熱す
ることにより軟化させた状態で、集電体上に圧着、ある
いは吹き付ける手法によって活物質層を形成することも
できる。さらには活物質を単独で集電体上に焼成するこ
とによって形成することもできる。正極、負極の活物質
層内には通常イオン移動相が形成される。電極中におけ
るイオン移動相のしめる割合は、高い方がイオン移動が
容易になり、レート特性上は好ましい一方で低い方が容
量的には高くなる。本発明においては、好ましくは10
〜50体積%である。また、正極及び負極の膜厚は容量
的には厚い方が、レート上は薄い方が好ましい。膜厚は
通常20μm以上、好ましくは30μm以上、さらに好
ましくは50μm以上、最も好ましくは80μm以上で
ある。一方、電極膜厚の上限としては、通常200μm
以下、好ましくは150μm以下である。イオン移動相
の材料としては、後述する電解質層と同様のものが使用
できる。なお、上記においては、活物質層とその中に形
成されるイオン移動相とからなる場合について説明した
が、勿論、電極としての機能を有する限りその構造に制
限はなく、例えば負極の場合リチウム金属のみで負極と
することもできる。
【0021】集電体としては、一般的にアルミ箔や銅箔
等の金属箔を用いることができる。好ましくは正極の集
電体としてアルミを、負極の集電体として銅を用いる。
厚みは適宜選択されるが好ましくは1〜30μmであ
る。薄すぎると機械的強度が弱くなり、生産上問題にな
る。厚すぎると電池全体としての容量が低下する。これ
ら集電体表面には予め粗化処理を行うと活物質層の接着
強度が高くなるので好ましい。表面の粗面化方法として
は、機械的研磨法、電解研磨法または化学研磨法が挙げ
られる。機械的研磨法としては、研磨剤粒子を固着した
研磨布紙、砥石、エメリバフ、鋼線等を備えたワイヤー
ブラシ等で集電体表面を研磨する方法が挙げられる。ま
た接着強度や導電性を高めるために、集電体表面に中間
層を形成しても良い。正極集電体と正極活物質層との
間、もしくは、負極集電体と負極活物質層との間に、導
電性フィラーから成る易接着層を設けてもよい。このよ
うな易接着層を設けることにより、活物質層と集電体と
の間の接着性が良くなることに加えて、易接着層と活物
質層との間に均一な電気的接触を保つことができる。
【0022】次に、正極と負極との間に設けられる電解
質層について説明する。これらの電解質層はゲル状であ
り、通常支持電解質としてのリチウム塩と溶剤と溶剤を
保持するための高分子とを含む。支持電解質としては、
電解質として正極活物質及び負極活物質に対して安定で
あり、かつリチウムイオンが正極活物質あるいは負極活
物質と電気化学反応をするための移動をおこない得る非
水物質であればいずれのものでも使用することができ
る。具体的にはLiPF6 、LiAsF6 、LiSbF
6 、LiBF4 、LiClO4 、LiI、LiBr、L
iCl、LiAlCl、LiHF2 、LiSCN、Li
SO3 CF2 等のリチウム塩が挙げられる。これらのう
ちでは特にLiPF6 、LiClO4 が好適である。
【0023】これら支持電解質を溶媒液に溶解した状態
で用いる場合の濃度は、一般的に0.5〜2.5mol
/Lである。これら支持電解質を溶解する溶剤は特に限
定されないが、比較的高誘電率の溶媒が好適に用いられ
る。具体的にはエチレンカーボネート、プロピレンカー
ボネート等の環状カーボネート類、ジメチルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート
等の非環状カーボネート類、テトラヒドロフラン、2−
メチルテトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のグラ
イム類、γ−ブチルラクトン等のラクトン類、スルフォ
ラン等の硫黄化合物、アセトニトリル等のニトリル類等
が挙げられる。またこれらの1種又は2種以上の混合物
を使用することもできる。これらのうちでは、特にエチ
レンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カ
ーボネート類、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボ
ネート、エチルメチルカーボネート等の非環状カーボネ
ート類から選ばれた1種又は2種以上の溶媒が好適であ
る。またこれらの分子中の水素原子の一部をハロゲン等
に置換したものも使用できる。またこれらの溶媒に、添
加剤等を加えてもよい。添加剤としては例えば、トリフ
ルオロプロピレンカーボネート、ビニレンカーボネー
ト、1,6−Dioxaspiro[4,4]nona
ne−2,7−dione、12−クラウン−4−エー
テル等が電池の安定性、性能、寿命を高める目的で使用
できる。
【0024】ゲル状の電解質とするために通常ゲル化の
ための高分子を用いる。ゲル状電解質中の高分子の比率
は好ましくは1〜50重量%である。低すぎると電解液
を保持することができなくなり、液漏れが発生する。高
すぎるとイオン伝導度が低下して電池特性が悪くなる。
ゲル状電解質層を形成させるためには、(1)モノマー
を含有する電解質原料を使用し、これを重合させて高分
子化させる方法を挙げることができる。このような反応
を行える高分子としては、ポリエステル、ポリアミド、
ポリカーボネート、ポリイミド等の重縮合によって生成
されるもの、ポリウレタン、ポリウレア等のように重付
加によって生成されるもの、ポリメタクリル酸メチル等
のアクリル誘導体系ポリマーやポリ酢酸ビニル、ポリ塩
化ビニル等のポリビニル系等の付加重合で生成されるも
の等があるが、重合の制御が容易で重合時に副生成物が
発生しない付加重合により生成される高分子を使用する
ことが望ましい。特に反応性不飽和基を有するモノマー
を重合する方法は、生産性に優れ好ましい。
【0025】このような反応性不飽和基を有するモノマ
ーの例としてはアクリル酸、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、エトキシエチルアクリレート、メトキシエ
チルアクリレート、エトキシエトキシエチルアクリレー
ト、ポリエチレングリコールモノアクリレート、エトキ
シエチルメタクリレート、メトキシエチルメタクリレー
ト、エトキシエトキシエチルメタクリレート、ポリエチ
レングリコールモノメタクリレート、N,Nジエチルア
ミノエチルアクリレート、N,Nジメチルアミノエチル
アクリレート、グリシジルアクリレート、アリルアクリ
レート、アクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、ジ
エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリ
コールジアクリレート、テトラエチレングリコールジア
クリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、
ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレン
グリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコー
ルジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタク
リレート等が使用でき、反応性、極性、安全性等から好
ましいものを単独、または組み合わせて用いれば良い。
【0026】これらのモノマーを重合する方法として
は、熱、紫外線、電子線等による手法があるが、生産性
の高さから紫外線による手法が有効である。この場合反
応を効果的に進行させるため、電解液に紫外線に反応す
る重合開始剤をいれておくこともできる。使用できる紫
外線重合開始剤としては、ベンゾイン、ペンジル、アセ
トフェノン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ビアセ
チル、ベンゾイルパーオキサイド等が使用でき、反応
性、極性、安全性等から好ましいものを単独、または組
み合わせて用いれば良い。また熱による重合では、反応
の速度の制御が容易で、特に熱重合開始剤の種類、量、
モノマー量とモノマー中の反応基数、種類を変えること
により、ゲルの構造制御ができイオン伝導度等を向上さ
せることができる。また全体の反応が一様に進むため均
一なゲルができる。熱重合に際して、反応を制御するた
め、重合開始剤をいれておくこともできる。利用できる
熱重合開始剤としては、1,1−ジ(ターシャルブチル
パーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン、2,2−ビス−〔4,4−ジ(ターシャルブチルパ
ーオキシシクロヘキシル)プロパン〕、1,1−ジ(タ
ーシャルブチルパーオキシ)−シクロヘキサン、ターシ
ャリブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサ
ノネート、ターシャリブチルパーオキシ−2−エチルヘ
キサノネート、ジベンゾイルパーオキサイド等が使用で
き、反応性、極性、安全性等から好ましいものを単独、
または組み合わせて用いれば良い。
【0027】また、ゲル状電解質層を形成させるために
(2)冷却によってゲル化可能な高分子が含有された電
解質原料を使用し常温迄高分子を冷却する方法も採用す
ることができる。この場合使用できる高分子としては、
電解液に対してゲルを形成し、電地材料として安定なも
のであればどのようなものであっても使用できるが、例
えばポリビニルピリジン、ポリ−N−ビニルピロリドン
等の環を有するポリマー;ポリメタクリル酸メチル、ポ
リメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリ
アクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリ
ル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド等のアク
リル系ポリマー;ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリ
デン等のフッ素系樹脂;ポリアクリロニトリル、ポリビ
ニリデンシアニド等のCN基含有ポリマー;ポリ酢酸ビ
ニル、ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール
系ポリマー;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の
ハロゲン含有ポリマー等が挙げられる。また上記のポリ
マー等の混合物、変成体、誘導体、ランダム共重合体、
交互共重合体、グラフト共重合体、ブロック共重合体等
であっても使用できる。
【0028】好ましい高分子としては、エチレンオキシ
ド、プロピレンオキシド等のアルキレンオキシド系の高
分子であり、例えばポリエチレンオキシドやそのイソシ
アネート架橋体、末端の一部又は全部がアクリル基で置
換されたポリエチレンオキシドを重合したものが挙げら
れるが、その他フェニレンオキシドやフェニレンスルフ
ィド系のポリマーも好ましく用いられる。
【0029】リチウム電池に使用される電解液、電解質
は極性を有するのが通常であるから、上記いずれの方法
であっても高分子もある程度の極性を有する方が好まし
い。これらの高分子の分子量は好ましくは10,000
〜5,000,000の範囲である。分子量が低いとゲ
ルを形成しにくくなる。分子量が高いと粘度が高くなり
すぎて取り扱いが難しくなる。高分子の電解液に対する
濃度は、分子量に応じて適宜選べばよいが、好ましくは
0.1重量%から30重量%である。濃度が0.1重量
%以下ではゲルを形成しにくくなり、電解液の保持性が
低下して流動、液漏れの問題が生じることがある。濃度
が30重量%以上になると粘度が高くなりすぎて工程上
困難を生じるとともに、電解液の割合が低下してイオン
伝導度が低下しレート特性等の電池特性が低下すること
がある。
【0030】電解質層としては、ゲル状電解質を、不織
布やセパレーター、ガラス繊維等の多孔性フィルムに含
浸したものを用いてもよい。電解質層の厚みは、通常5
〜200μm、好ましくは10〜100μmである。上
記の電極と電解質層とからなる発電要素は薄膜状とされ
る。発電要素の厚さは、通常10〜1000mm程度、
好ましくは50〜500mm程度である。また、その面
積は、通常0.1〜1000cm2 程度である。電池ケ
ース内に、発電要素を2以上積層してもよい。積層数は
通常2〜100程度である。
【0031】本発明では、上記の溶剤量を薄膜状の単位
発電要素1cm2 当たり100mg以下、好ましくは5
0mg以下、好ましくは25mg以下さらに好ましくは
15mg/cm2 以下とする。一方、あまりに溶剤量が
少ないと、イオン伝導度が低下することがあるので、通
常は1mg以上、好ましくは5mg以上、さらに好まし
くは10mg以上である。溶剤量の調節は、電解質層の
厚さや面積、電解質層中の溶剤量、電極の空隙率(電極
中のイオン移動層の割合)、電極の膜厚等を適宜選ぶこ
とで達成することができる。
【0032】形状可変性のあるケースの場合、本発明の
効果が特に顕著である。ケースとしては、柔軟性、屈曲
性、可撓性等を有する形状可変性のケースが好適に使用
される。その材質としては、プラスチック、高分子フィ
ルム、金属フィルム、ゴム、薄い金属板、金属箔と高分
子フィルムのラミネート素材等が挙げられる。好ましく
はラミネート素材である。具体的にはアルミ箔の両面に
高分子フィルムを形成させたラミネート素材が挙げられ
る。このような構造をもつラミネートフィルムは、ガス
及び水分の遮断性が良好であるとともに、極めて薄く、
軽量であり、更に放熱性に優れる。また、このラミネー
トフィルムは耐電解液性が良好であるとともに電気的に
絶縁性がある。
【0033】このラミネートフィルムのアルミニウム箔
の代わりに、銅、錫、鉛等の金属箔が使用できる。ま
た、高分子フィルムの材質としてはポリプロピレン、低
密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエ
チレン等のポリオレフィン系樹脂や、ポリエチレンテレ
フタレート、ナイロンやポリエステル樹脂を使用するこ
とができる。好ましくは、一方をポリプロピレン他方を
ポリエチレンテレフタレートとする。
【0034】ケースの具体例としては、ビニール袋の様
な高分子フィルムから成る袋、高分子フィルムから成る
真空包装用袋もしくは真空パック、金属箔と高分子フィ
ルムのラミネート素材から成る真空包装用袋もしくは真
空パック、プラスチックで形成された缶、または、プラ
スチック板で挟んで周囲を溶着、接着、はめ込み等で固
定したケース等が挙げられる。
【0035】上記の中では、気密性及び形状可変性の点
で高分子フィルムから成る真空包装用袋もしくは真空パ
ック、または、金属箔と高分子フィルムのラミネート素
材から成る真空包装用袋もしくは真空パックが好まし
い。これらのケースは、金属缶の様な重量や剛性がな
く、柔軟性、屈曲性、可撓性であるため、電池の収納後
に曲げたり出来る形状自由性があると共に軽量化が図れ
るという利点を有する。本発明のリチウム二次電池は、
ペーパー型、カード型等種々の形状を軽量で実現でき
る。勿論、電池の機器への装着等の利便を図るため、形
状可変性のケースに電池を封入して好ましい形状に変形
した後、剛性の外装ケースに収納することも可能であ
る。
【0036】本発明の好ましい一態様としては、正極と
電解質層と負極が平板的に積層され且つ形状可変性のケ
ースに真空シールされて収納されているリチウム二次電
池が挙げられる。発電要素をケース内に収納し、封止す
る際に、真空下にて封止するのが好ましい。好ましく
は、100Pa以下の真空下で封止する。その結果、ケ
ース内の真空度を100Pa以下の状態とすることがで
きる。ケース内の真空度が高いと、本発明の効果が損な
われる傾向にある。封止は、前記のラミネートフィルム
のような熱融着する材質等を選ぶことや、接着剤を用い
ることによって容易に行うことができる。
【0037】
【実施例】以下に実施例を示し本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下に示
す実施例に制限されるわけではない。なお、正極塗料及
び負極塗料の原料としては、以下のものを使用した。
【0038】
【表1】 正極活物質 LiCoO2 粉 (FMC社製) 導電材 アセチレンブラック (電気化学工業社製) (DBP吸油量:115ml/100g) 負極活物質 SFG15 (粒子径15μmのグラファイト) バインダー Photomer4050 (Henkel社製) (末端にアクリル基を有するポリエチレンオキシド樹脂) 電解液 PC:プロピレンカーボネート(三菱化学社製) (沸点:224℃) EC:エチレンカーボネート (三菱化学社製) (沸点:248℃) DMC:ジメトキシエタン (三菱化学社製) (沸点:84℃) Li塩 LiPF6 (和光純薬工業社製) 架橋開始剤 Trigonox42 (Akuzo Nobel社製)
【0039】(実施例1)
【0040】
【表2】(正極塗料の組成) LiCoO2 粉 100.0重量部 アセチレンブラック 5.0重量部 Photomer4050 5.0重量部 Trigonox42 0.1重量部 PC 15.0重量部 EC 15.0重量部
【0041】上記の正極用材料を混練・分散処理を行い
塗料化し、厚さ20μmのアルミニウム箔上にドクター
ブレードを用い膜厚が150μmになるよう塗布した。
その後、塗膜を120℃で架橋し、正極電極材が塗布さ
れたシートを得た。その後、4cm×4cmの大きさに
裁断した。
【0042】
【表3】(負極塗料の組成) SFG15 100.0重量部 アセチレンブラック 6.7重量部 Photomer4050 10.0重量部 Trigonox42 0.1重量部 PC 16.0重量部 EC 16.0重量部
【0043】上記の負極用材料を混練・分散処理を行い
塗料化し、厚さ20μmの銅箔上にドクターブレードを
用い膜厚が150μmになるように塗布した。その後、
塗膜を120℃で架橋し、負極電極材が塗布されたシー
トを得た。
【0044】
【表4】(電解質組成) LiPF6 12.0重量部 Photomer4050 9.0重量部 Trigonox42 0.5重量部 PC 26.7重量部 EC 26.7重量部 DME 26.7重量部
【0045】上記の電解質用材料を混練し、負極電極材
が塗布されたシート上にドクターブレードを用いて、膜
厚が50μmになるように塗布した。その後、電解質塗
膜を紫外線で架橋し、負極上にゲル状電解質層が塗布さ
れたシートを得た。その後、これを4cm×4cmの大
きさに裁断して、ゲル状電解質を有する負極を作製し
た。
【0046】続いて、上記のゲル状電解質層を形成した
負極のゲル状電解質上に、正極の活物質層面をはりあわ
せて、シート状の発電要素を得た。この発電要素を熱融
着性樹脂と金属とを積層した形状可変性を有するラミネ
ートフィルムから作製した電池ケースに入れ、下記の真
空包装機にて1分間の真空引き後、熱融着により発電要
素を封止した。尚、ラミネートフィルムには、カウパッ
ク社製の真空包装用アルミ袋(熱融着性材料はポリエチ
レン)を使用し、真空包装機には、PACKAGING
AIDS CORPORATION社製の真空包装機
「AUDIONVAC VM 101HG」を使用し
た。下記に述べる方法で、電池ケース内の真空度を測定
したところ10Paであった。また、下記に述べる方法
で、発電要素の溶剤量を測定したところ10mg/cm
2 であった。得られた評価結果を表−1に示す。
【0047】(比較例1)ゲル状電解質の厚みを100
μmとし、真空度を10Paとした以外は、実施例1と
同様の方法で、シート状の電池を得た。 (実施例2)真空度を80Paとした以外は、実施例1
と同様の方法で、シート状の電池を得た。
【0048】(比較例2)ゲル状電解質の厚みを500
μmとして、真空引きをしなかった以外は、実施例1と
同様の方法で、シート上の電池を得た。 (比較例3)ゲル状電解質の厚みを500μmとして、
真空度を1000Paとした以外、実施例1と同様の方
法で、シート状の電池を得た。
【0049】(比較例4)ゲル状電解質の厚みを500
μmとして、真空度を10Paとした以外は、実施例1
と同様の方法で、シート状の電池を得た。 (比較例5)ゲル状電解質の厚みを150μmとして、
真空度を120Paとした以外は、実施例1と同様の方
法で、シート状の電池を得た。
【0050】(評価方法) (溶剤量)発電要素中の残留溶剤量は、ガスクロマトグ
ラフ(島津製作所製GC−5A)で測定した。この場
合、充填材として“Chromosorb 101”
(Johns Manville社製)を使用し、カラ
ム長1m、カラム槽温度300℃、キャリヤーガスとし
てヘリウムを使用し、キャリヤーガスの送り速度は50
m/分であった。4cm×4cmサイズの1組の対向す
る正極と負極、及びその間に挟まれたポリマー電解質か
ら成る単位発電要素を試料捕集管に入れ加熱炉で300
℃とした。
【0051】(真空度)真空度の測定には、ピエゾ素子
からなる圧力センターを使用した。具体的には、正極の
アルミニウム基材の正極活物質を塗布していない面の中
央に、ピエゾ素子からなる圧力センサーをはりつけた。
そして、正極の活物質層面と負極のポリマー電解質面を
はりあわせて、シート状の電池を得た。このシート状電
池を熱融着性材料を使用したラミネートフィルムから作
製した電池ケースに入れ、真空包装機にて真空引き後、
熱融着により発電要素を封止した。ピエゾ素子が検出し
た圧力をもとに、電池ケース内の真空度を求めた。尚、
ピエゾ素子による圧力は、大気圧下で測定した。
【0052】(初期放電容量[mAH/g])初期放電
容量は正極重量当たりの放電容量で計算した。評価は同
一のシートから5個同じ電池を作成して、初期放電容量
のばらつきも評価した。 (サイクル特性)サイクル特性は初期放電容量を100
%としたとき、容量保持率が80%以下になったサイク
ル数で評価した。評価は同一のシートから5個同じ電池
を作成して、サイクル特性のばらつきも評価した。
【0053】
【表5】 表−1 真空度 溶剤量 初期放電容量 サイクル特性 (Pa) (mg/cm2 ) (mAh/g) (回) 実施例1 10 10 125±2 300以上 比較例1 10 80 123±2 240±10 実施例2 80 10 117±5 300±7 比較例2 常圧封止 1000 108±10 30±20 比較例3 1000 1000 113±18 50±18 比較例4 10 1000 122±5 80±10 比較例5 120 120 119±15 180±18
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、初期放電容量及びサイ
クル特性にすぐれたリチウム二次電池を得ることができ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極、負極並びに溶剤及びポリマーを有
    するゲル状電解質からなる薄膜状の発電要素が1個以上
    電池ケース内に収納されてなるリチウム二次電池におい
    て、単位発電要素当たりの溶剤量が50mg/cm2
    下であることを特徴とするリチウム二次電池。
  2. 【請求項2】 電池ケース内の真空度が100Pa以下
    である請求項1に記載のリチウム二次電池。
  3. 【請求項3】 電池ケースが、形状可変性のある材質か
    らなる請求項1又は2に記載のリチウム二次電池。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の
    リチウム二次電池の製造方法であって、正極、負極及び
    ゲル状電解質からなる発電要素を真空下で電池ケース内
    に封止することを特徴とするリチウム二次電池の製造方
    法。
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