JP2000045780A - 過給機付エンジンの冷却装置 - Google Patents

過給機付エンジンの冷却装置

Info

Publication number
JP2000045780A
JP2000045780A JP10211083A JP21108398A JP2000045780A JP 2000045780 A JP2000045780 A JP 2000045780A JP 10211083 A JP10211083 A JP 10211083A JP 21108398 A JP21108398 A JP 21108398A JP 2000045780 A JP2000045780 A JP 2000045780A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
intercooler
radiator
engine
vehicle
cooling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10211083A
Other languages
English (en)
Inventor
Michinobu Ikeda
道信 池田
Minoru Shimomori
実 下森
Keiji Araki
啓二 荒木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP10211083A priority Critical patent/JP2000045780A/ja
Publication of JP2000045780A publication Critical patent/JP2000045780A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Supercharger (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】エンジン3及びオートマチックトランスミッシ
ョン(AT)5がエンジンルームに横置き搭載され、エ
ンジン3の吸気通路6にターボ過給機8とインタークー
ラ9とが設けられており、エンジン3に対し車両前側の
エンジンルーム内にインタークーラ9と並んでラジエー
タ1が配置されている過給機付エンジンの冷却装置Aに
おいて、インタークーラ9及びラジエータ1の冷却効率
を高めかつインタークーラの信頼性向上を図る。 【解決手段】 インタークーラ9及びラジエータ1の両
方を、上下両側にタンクを有する構成とする。インター
クーラ9は、ターボ過給機8からの吸気をロアタンク1
8に受け入れる一方、アッパータンク17からエンジン
側へ供給する構成とする。インタークーラ9をラジエー
タ1に対し車幅方向にAT5のある側に並べて配置す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸気を圧縮する過
給機が装備された過給機付エンジンの冷却装置に関し、
特に、吸気を冷却するインタークーラをラジエータと並
べて配置したものにおける該インタークーラ及びラジエ
ータの配置構成に係る技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、出力向上のためにエンジンの
吸気通路に過給機を設けることは行われており、過給機
により圧縮された吸気の温度が150°Cを越える高温
になることから、それに伴う吸気充填効率の低下や燃焼
温度上昇等の悪影響を解消するために、過給機よりも下
流側の吸気通路にインタークーラを設けて吸気温度を低
下させることも知られている。
【0003】上記過給機付エンジンにおけるインターク
ーラのレイアウトとして、従来、例えばヨーロッパ特許
公報0178266号に開示されるように、吸気を冷却
するためのインタークーラをエンジンルーム前側のラジ
エータに隣り合わせに配置したものが既に提案されてい
る。このように、インタークーラをラジエータに隣り合
わせに配置することで、車両前側からの走行風が直接的
にインタークーラに取り入れられ、放熱性を高めること
ができる。
【0004】また、前記従来のものでは、ラジエータは
左右両側にそれぞれインタンク及びアウトタンクを有す
るクロスフロータイプのものであり、これら両側のタン
クの支持剛性が高いことを利用して、隣り合わせに配置
したインタークーラをラジエータ側で一体的に支持する
構成とし、このことで、組立て工程における作業の容易
化、迅速化を図っている。
【0005】ところで、一般に、ラジエータとインター
クーラとを隣り合わせに配置する場合、インタークーラ
は上下方向に長い形状とされ、上下両端部にそれぞれア
ッパータンク及びロアタンクを有するものになる。そし
て、過給機により圧縮された高温高圧の吸気をアッパー
タンクに受け入れ、走行風によって冷却した後にロアタ
ンクからエンジン側へ供給するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の
エンジンの冷却装置においては、車両のラジエータグリ
ルの限られた開口面積中に、冷却に寄与しないラジエー
タタンクが少なくとも一つ配置されることになり、その
分、車両前側からの風を受けるコアの面積が小さくなる
ので、冷却効率は低くならざるを得ないという不具合が
ある。
【0007】また、インタークーラの内部では、冷却さ
れた吸気中の水分が凝集して停留することがあり、その
場合、凝集水による腐食が発生して、インタークーラの
耐久性を損なう虞れがある。
【0008】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、ラジエータのタンク
配置やインタークーラの配管に工夫を凝らすことで、そ
れらの冷却効率を高め、かつインタークーラの信頼性向
上を図ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の解決手段では、エンジンルームの前側に並
べて配置するインタークーラ及びラジエータの両方を、
上下両側にタンクを有する構造とし、かつ、インターク
ーラは、下側のロアタンクに過給機からの吸気を受け入
れ、上側のアッパータンクからエンジン側へ吸気を供給
するものとした。
【0010】具体的には、請求項1記載の発明では、エ
ンジンの吸気通路に、吸気を圧縮する過給機と該過給機
により圧縮された吸気を冷却するインタークーラとが設
けられており、前記エンジンよりも車両前側のエンジン
ルーム内に、ラジエータが前記インタークーラと車幅方
向に並んで配置されている過給機付エンジンの冷却装置
を前提とする。そして、前記ラジエータは、エンジンか
らの冷却水を受け入れるアッパータンクと、該アッパー
タンクの下側に位置し、エンジン側へ冷却水を供給する
ロアタンクとを有するダウンフロータイプのものとし、
前記インタークーラは、前記過給機からの吸気を受け入
れるロアタンクと、該ロアタンクの上側に位置し、冷却
後の吸気をエンジン側へ供給するアッパータンクとを有
するものでする。
【0011】この構成によれば、インタークーラ及びラ
ジエータはいずれも上下両側にタンクを有する構成なの
で、それらを左右に並べて配置した場合、ラジエータコ
アとインタークーラコアとの中間にタンクが位置するこ
とはない。そのため、車両前側からの風を受けるインタ
ークーラ及びラジエータのコアの面積をラジエータグリ
ルの開口面積に対し最大限に大きくすることができ、よ
って、冷却効率を高めることができる。
【0012】また、前記インタークーラは過給機からの
吸気を下側のロアタンクに受け入れるので、吸気の冷却
に伴う凝集水がインタークーラの下側、即ちロアタンク
内に停留しそうになっても、過給機からの高温高圧の吸
気を受けて再び蒸発する。よって、凝集水による腐食を
防止して、インタークーラの耐久性を向上できる。
【0013】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
発明において、過給機からの吸気をインタークーラに導
く吸気管の下流端は、該インタークーラのロアタンクの
最下部に接続されているものとする。このことで、過給
機からの高温高圧の吸気はロアタンクの最下部、即ちイ
ンタークーラ内で最も凝集水が停留しやすいところに供
給されるので、インタークーラ内の凝集水を確実に蒸発
させて、腐食を防止できる。
【0014】請求項3記載の発明では、請求項1又は請
求項2のいずれかに記載の発明におけるエンジンは、出
力軸を車幅方向に延ばした状態で横置きに搭載され、該
エンジンの出力軸の軸線方向にトランスミッションが配
設されており、インタークーラはラジエータに対し、前
記トランスミッションがエンジンに対し配置されている
側と同じ側に車幅方向に並んで配置されているものとす
る。
【0015】すなわち、一般に、エンジンを横置きに搭
載した場合、ラジエータやインタークーラからの走行風
の流れがエンジンにより妨げられて、冷却効率が低下し
やすい。特に、インタークーラの冷却効率が低下する
と、エンジンの燃焼温度の上昇に伴いエンジン水温も上
昇することになる上、吸気充填効率の低下やエミッショ
ンの悪化等の弊害も大きい。そこで、この発明では、通
常、トランスミッションの高さがシリンダヘッドやシリ
ンダブロックよりも低いことに着目し、インタークーラ
を車幅方向についてトランスミッションのある側に配置
した。このことで、インタークーラからの走行風はその
後方にあるトランスミッションの上方の通風空間をスム
ーズに流れて、エンジンルーム外へ排出されるようにな
る。つまり、後側での排圧上昇を回避して、インターク
ーラやラジエータを通過する風量を十分に確保すること
ができ、そのことによって冷却効率を高めることができ
る。
【0016】請求項4記載の発明では、請求項3記載の
発明におけるインタークーラの前後方向の厚みはラジエ
ータよりも大きく、前記インタークーラ及びラジエータ
の後面は略同じ面上にあり、前記インタークーラないし
ラジエータの後側には、主冷却ファンが車両前後方向か
ら見てラジエータ及びインタークーラの両方のコアに重
なるように配設されているものとする。このことで、イ
ンタークーラは前後方向の厚みが十分に大きいので、コ
アのピッチを狭めることなく放熱性を高めて、走行風の
圧力損失を小さく抑えながら冷却効率を高めることがで
きる。
【0017】また、主冷却ファンにより前記インターク
ーラ及びラジエータの両方のコアから風を吸い出して、
走行風の少ない車両の低速走行時でも高い冷却効率が得
られる。このことは、特に、低速域でも高圧過給を開始
する過給機付ディーゼルエンジンにおいて有効になる。
【0018】しかも、前記インタークーラ及びラジエー
タは、互いのコアの後面が略同じ面上に並ぶように位置
づけられており、その両方に跨って配置されている主冷
却ファンの羽根車は略同じ面上に並んでいる両方のコア
から同じ間隔だけ離れている。そのため、前記羽根車を
コアの後面から適切な間隔だけ離せば、インタークーラ
及びラジエータの両方から効率良く風を吸い出せる。
【0019】さらに、前記主冷却ファンは、車幅方向に
ついてトランスミッションの側にあり、一方、エンジン
のクランク軸により駆動される補機類は、通常、反対側
に配置される。そのため、前記主冷却ファンを補機類に
対し車幅方向に離して干渉させずに配置することができ
るので、スペースの有効利用によって、エンジンルーム
のコンパクト化が容易になる。
【0020】請求項5記載の発明では、請求項4記載の
発明におけるラジエータの車両後側には、補助ファンが
主冷却ファンと車幅方向に並んで設けられているものと
する。このことで、補助ファンにより風を吸い出して、
ラジエータの冷却効率を高めることができる。また、一
般に、補助ファンは主冷却ファンよりも小型のものを採
用できるので、補機スペースへの影響は少ない。
【0021】請求項6記載の発明では、請求項3記載の
発明におけるインタークーラの前後方向の厚みはラジエ
ータよりも大きく、前記インタークーラないしラジエー
タの前面は略同じ面上にあり、前記インタークーラ及び
ラジエータの後側に、主冷却ファンが車両前後方向から
見てインタークーラ及びラジエータの両方のコアに重な
るように配設されている一方、前記ラジエータの後側
に、補助ファンが前記主冷却ファンと車幅方向に並んで
設けられており、該補助ファンの後端部は主冷却ファン
の後端部よりも車両前側に位置している構成とする。
【0022】このことで、請求項4記載の発明と同様、
インタークーラにおける走行風の圧力損失を抑えつつ、
冷却効率を高めることができ、また、主冷却ファンによ
り走行風の少ない車両の低速走行時でも高い冷却効率が
得られる。
【0023】さらに、前記インタークーラ及びラジエー
タの前面が略同じ面上にあり、ラジエータの後面はイン
タークーラの後面よりも車両前側に位置することになる
ので、それらの後側に配置された2つのファンのうち、
ラジエータ側の補助ファンの後端部はインタークーラ側
の主冷却ファンの後端部よりも車両前側に位置してい
る。その上、一般に、補助ファンは主冷却ファンよりも
小型のものを採用できるので、ラジエータの後側にはイ
ンタークーラの後側よりも大きなスペースを確保でき
る。ここで、クランク軸により駆動されるエンジンの補
機類は、通常、エンジンのトランスミッションと反対
側、即ち車幅方向についてラジエータ側に配置されるの
で、結果的に、前記補機類は前記のラジエータの後側に
確保した大きなスペースに配置されることになり、スペ
ースの有効利用によって、エンジンルームのコンパクト
化が容易になる。
【0024】請求項7記載の発明では、請求項3記載の
発明におけるインタークーラ及びラジエータは互いに一
体的に形成され、かつ弾性体を介して車体に取り付けら
れているものとする。このことで、インタークーラ及び
ラジエータをマス部材とするダイナミックダンパが構成
される。そして、横置き搭載エンジンでは、出力軸の回
転変動に起因するエンジン振動を前記ダイナミックダン
パによって有効に減衰でき、このことによりアイドル振
動の低減が図られる。
【0025】請求項8記載の発明では、請求項7記載の
発明における弾性体は、インタークーラの上下両端部
と、ラジエータにおけるインタークーラから遠い側の上
下両端部とにそれぞれ配置されているものとする。
【0026】このことで、インタークーラ及びラジエー
タからなるマス部材は車幅方向の両側に互いに離れた4
隅で車体に取り付けられているので、弾性体を介して車
体に対し上下動可能に取り付けられていても、車両前後
方向の軸回りにはあまり揺動しない。つまり、ダイナミ
ックダンパのマス部材として必要な上下方向の変位量を
確保しつつ、左右方向の傾きや揺れを抑えることができ
る。
【0027】請求項9記載の発明では、請求項7記載の
発明におけるインタークーラには、ラジエータを支持す
るラジエータ支持部が設けられているものとする。
【0028】すなわち、一般に、インタークーラは過給
機からの高圧の吸気を受け入れるために、ラジエータに
比べて高剛性のものとされている。そこで、その高剛性
のインタークーラにラジエータ支持部を設けて、ラジエ
ータを一体的に支持する構成とすることで、ラジエータ
自体の剛性を特に高めることなく、インタークーラ及び
ラジエータを一体的にかつ高剛性に構成することができ
る。
【0029】請求項10記載の発明では、エンジンの吸
気通路に、吸気を圧縮する過給機と該過給機により圧縮
された吸気を冷却するインタークーラとが設けられてお
り、前記エンジンよりも車両前側のエンジンルーム内
に、ラジエータが前記インタークーラと車幅方向に並ん
で配置されている過給機付エンジンの冷却装置を前提と
する。そして、前記エンジンは出力軸を車幅方向に延ば
した状態で横置きに搭載され、前記エンジンの出力軸の
軸線方向にトランスミッションが配設されており、前記
インタークーラは前記ラジエータに対し、前記トランス
ミッションがエンジンに対し配置されている側と車幅方
向に同じ側に並んで配置され、前記インタークーラない
しラジエータの後側には、主冷却ファンが車両前後方向
から見てインタークーラ及びラジエータの両方のコアに
重なるように配設されている構成とする。
【0030】すなわち、一般に、トランスミッションの
高さはエンジンのシリンダヘッドやシリンダブロックよ
りも低いので、この発明の構成では、インタークーラを
ラジエータに対し車幅方向に前記トランスミッション側
に並べるとともに、車両前後方向から見て、インターク
ーラ及びラジエータの両方のコアに重なるように主冷却
ファンを配設すれば、主冷却ファンによりインタークー
ラ及びラジエータから吸い出された風は、前記トランス
ミッションの上方の通風空間をスムーズに流れて、エン
ジンルーム外に排出されるようになる。このことで、走
行風の少ない車両の低速走行時でも、インタークーラ及
びラジエータを通過する風量を十分に確保して、冷却効
率を高めることができる。このことは、特に低速域でも
高圧過給を開始する過給機付ディーゼルエンジンにおい
て有効になる。
【0031】請求項11記載の発明では、請求項10記
載の発明におけるラジエータは、エンジンからの冷却水
をウオータホースを介して受け入れるアッパータンク
と、該アッパータンクの下側に位置し、エンジン側へ冷
却水を供給するロアタンクとを有するダウンフロータイ
プのものであり、前記ウオータホースはアッパータンク
の車幅方向中央位置に接続され、その接続部に対しイン
タークーラ側のアッパータンクの断面積は、反対側より
も大きいものとする。
【0032】このことで、ウオータホース内を流通して
きたエンジンからの冷却水は、アッパータンク内で接続
部から左右両側に振り分けられるが、該接続部に対しイ
ンタークーラ側のアッパータンクの断面積が反対側より
も大きいので、前記冷却水はインタークーラ側により多
く流れるようになる。すなわち、インタークーラ側のラ
ジエータコアは主冷却ファンにより風が吸い出されて効
率良く冷却されるようになっており、該インタークーラ
側のラジエータコア内における冷却水の流通量が相対的
に多くなるので、ラジエータの全体としての冷却効率を
向上できる。
【0033】請求項12記載の発明では、請求項10記
載の発明におけるトランスミッションの上方には、車載
バッテリが配設され、車両前後方向から見て前記バッテ
リとエンジンとの間には、主冷却ファンからの風が通過
する通風空間が設けられており、過給機はエンジンより
も車両後側に配置されていて、該過給機からインターク
ーラへ吸気を導く吸気管は前記通風空間に車両前後方向
に延びるように配置されている構成とする。
【0034】この構成では、トランスミッションの上方
に車載バッテリを配置しつつ、該バッテリ及びエンジン
の間に通風空間を確保できる。また、過給機がエンジン
よりも車両後側に配置されていても、該過給機からイン
タークーラまでの吸気管がトランスミッション側からエ
ンジンを迂回して、エンジン上方に突出することなくコ
ンパクトに配置される。さらに、前記吸気管は通風空間
に車両前後方向に延びているので、風の流れを妨げるこ
となくその風によって冷却され、冷却効率はさらに高ま
る。
【0035】請求項13記載の発明では、請求項12記
載の発明における吸気管の下流側は、車両前後方向から
見てインタークーラのコアと重なるように配置されてい
るものとする。このことで、過給機及びインタークーラ
間の吸気管の下流側は、インタークーラを通過した風に
より効率良く冷却され、そのことによっても冷却効率が
高まる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。
【0037】図1〜図3は、本発明の実施形態に係る過
給機付エンジンの冷却装置Aが搭載されている車両のエ
ンジンルームを示す。各図において、1はエンジンルー
ムの前側に配置されたラジエータであり、このラジエー
タ1の前側には、図示しないが車両のラジエータグリル
が配設されている。前記ラジエータ1の下端部は車幅方
向に延びるクロスメンバ(図示せず)に支持される一
方、上端部は同じく車幅方向に延びるシュラウドアッパ
パネル2に支持されている。前記ラジエータ1の後方に
は、エンジン3がそのクランク軸(出力軸)を車幅方向
に向けて横置き搭載され、エンジンルームの左右方向
(車幅方向)両側で前後に延びる2つのフロントフレー
ム4,4にエンジンマウントを介して支持されている。
また、前記エンジン3の車両左側(図1及び図2におけ
る右側)には、オートマチックトランスミッション(以
下ATという)5が取り付けられている。
【0038】前記エンジン3は、図示しないが車幅方向
に並んで設けられた4つのシリンダを有する直列4気筒
ディーゼルエンジンであり、各シリンダ内の燃焼室へ吸
気を供給する吸気通路6には、上流側から順にエアクリ
ーナ7、ターボ過給機8、インタークーラ9、及びサー
ジタンク10(図2にのみ示す)が配設されている。詳
しくは、前記吸気通路6は複数の樹脂製の吸気管を連結
したもので、上流端が前記エアクリーナ7のケースに接
続され、上下方向に延びる第1吸気管12と、上流端が
第1吸気管12の下流端に接続され、AT5の上方を車
両前後方向に延びて下流端がターボ過給機8の上流側に
接続された第2吸気管13とを備えている。
【0039】前記ターボ過給機8は、エンジン3よりも
車両後側に位置する排気マニホルド11(図2のみに示
す)に取り付けられており、該排気マニホルド11から
の高温高圧の排気ガスを受け入れるスクロール形状のタ
ービンケース8aと、吸気通路6に連通するスクロール
形状のブロワケース8bとがセンターハウジングにより
連結されたものである。前記タービンケース8aには、
図示しないが、排気ガスにより回転されるタービン翼車
が収容されている一方、ブロワケース8bには、前記タ
ービン翼車と一体に高速回転するブロワインペラが収容
され、該ブロワインペラにより吸気通路6の上流側から
吸い込まれた吸気がブロワケース内で圧縮されて、下流
側に圧送されるようになっている。
【0040】前記ターボ過給機8の下流側の吸気通路6
は、ターボ過給機8に接続された接続管14と、上流端
が該接続管14の下流端に接続され、前記第2吸気管1
3と平行にAT5の上方を車両前後方向に延びる第3吸
気管15と、上流端が該第3吸気管15の下流端に接続
され、上下方向に延びて下流端がインタークーラ9に接
続された第4吸気管16とを備えている。
【0041】前記インタークーラ9は、ラジエータ1に
対し車両左側、即ちエンジン3に対しAT5が配設され
ている側に並んで配置されており、ターボ過給機8によ
り圧縮された高温高圧の吸気を走行風等により冷却する
ようになっている。すなわち、このインタークーラ9は
上下にそれぞれアッパータンク17及びロアタンク18
を有し、該ロアタンク18に前記第4吸気管16の下流
端が接続されていて、ターボ過給機8から圧送される高
温高圧の吸気を受け入れる。そして、ターボ過給機8か
らの吸気は前記ロアタンク18からインタークーラコア
19を通過してアッパータンク17まで流通する間に、
該インタークーラコア19を通過する風によって冷却さ
れる。
【0042】前記アッパータンク17には、第5吸気管
20の上流端が接続されている一方、該第5吸気管20
の下流端は、エンジン3のシリンダヘッドに取り付けら
れたサージタンク10に接続されており、インタークー
ラ9で冷却された吸気はアッパータンク17から第5吸
気管20内を通ってサージタンク10に至り、そこから
エンジン3の各シリンダ内の燃焼室に分配されて供給さ
れるようになっている。
【0043】前記インタークーラ9及びラジエータ1の
後側には、図4にも示すように、それぞれ電動モータ2
2,23によって回転作動される主冷却ファン24及び
補助ファン25の2つのファンが取り付けられている。
前記主冷却ファン24は、車両前後方向から見て、前記
インタークーラ9及びラジエータ1の両方のコアに重な
るように車両左側(インタークーラ9側)に配置されて
いて、エンジンルームの温度状態に応じてオンオフ切替
作動されるようになっている。また、補助ファン25は
反対に車両右側に配置されており、空調装置の作動状態
に応じてオンオフ切替作動されるようになっている。こ
の補助ファン25は主冷却ファン24に比べて能力が小
さくて済むので、相対的に薄型のものが用いられてお
り、その分、エンジン3との間に補機配置スペースが大
きく確保されている。尚、前記インタークーラ9及びラ
ジエータ1の詳細な構成については後述する。
【0044】前記主冷却ファン24及び補助ファン25
の電動モータ22,23に電力を供給するバッテリ26
は、エンジンルームにおける車両左側かつ後側に配置さ
れている。このバッテリ26は、エンジン3のシリンダ
ヘッドカバー3aと略同じ高さにあり、該シリンダヘッ
ドカバー3aから車幅方向に離れて、左側フロントフレ
ーム4よりも車両内側に位置している。また、前記バッ
テリ26に対面するエンジン3の端面(車両左側の端
面)には、動弁系カム軸(図示せず)により駆動される
バキュームポンプ28及び油圧ポンプ29(図3にのみ
示す)が配設されている。前記バキュームポンプ28
は、図示しないブレーキ用の真空倍力装置へ空気負圧を
供給するものであり、また、油圧ポンプ29は車両のパ
ワーステアリング装置に作動油圧を供給するものであ
る。尚、図2及び図3にのみ示すが、30は前記油圧ポ
ンプ29のリザーバタンクである。
【0045】図1に示すように、この実施形態のエンジ
ンルームを車両前側から車両後側に向かって見ると、主
冷却ファン24に重なって見えるAT5の上方空間、言
い換えると、車両前後方向から見てバッテリ26及びエ
ンジン3の間、及び該バッテリ26及びAT5の間の空
間は、インタークーラ9及びラジエータ1を通過して主
冷却ファン14によって吸い出された風が車両前号方向
に流れる通風空間31とされている。すなわち、図3に
太線の矢印で示すように、インタークーラ9及びラジエ
ータ1を通過した風はその後方の通風空間31を車両前
側から後側にスムーズに流れて、エンジンルームの後側
から車体フロア(図示せず)の下方に流れ出るようにな
っている。
【0046】また、前記バッテリ26及びエンジン3の
間には、第2吸気管13及び第4吸気管16がバキュー
ムポンプ28等の下方を潜って車両前後方向に延びてお
り、それらは車両前後方向に流れる風を妨げることな
く、かつその風によって冷却される。このように、ター
ボ過給機8へ吸気を導く第2吸気管13や該ターボ過給
機8からインタークーラ9へ吸気を導く第4吸気管16
はAT5側からエンジン3を迂回して配置されている。
言い換えると、前記第2及び第4吸気管13,16は、
エンジン3のシリンダヘッドカバー3aよりも上方に突
出しないようにコンパクトにレイアウトされている。
【0047】前記図2において、33,34はそれぞれ
エンジン3内のウオータジャケットとラジエータ1とを
連通するウオータホースとしてのアッパーホース及びロ
アホースである。また、図2及び図3において、35は
エンジン3のシリンダヘッドカバー3aの上方を覆う遮
音カバーである。この遮音カバー35はエンジン3の最
上位置に相当し、車両のボンネットラインBに沿って車
両後側から前側に向かって徐々に低くなるように傾斜し
ている。
【0048】また、前記遮音カバー35の下方には、エ
ンジン3の各気筒の燃焼室に高圧の燃料を供給する燃料
噴射ポンプ(補機)40が配設されている。この燃料噴
射ポンプ40をエンジン3のクランク軸により駆動する
ベルト伝動機構は、図示しないが、AT5と反対側のエ
ンジン3の端面(車両右側の端面)に配置され、ベルト
カバー41内に収容されている。さらに、図3のみに示
すように、前記燃料噴射ポンプ40の下方には、補機と
してのオルタネータ42及び空調装置用コンプレッサ4
3が上下方向に並んで配設されている。すなわち、エン
ジン3よりも車両前側で補助ファン25の後側に確保し
た補機配置スペースに、前記の3つの補機40,42,
43を上下方向に並べて配置して、エンジンルームのス
ペースを極めて有効に利用できる。
【0049】次に、前記ラジエータ1及びインタークー
ラ9の構成について、図4〜図8に基づいて詳細に説明
する。
【0050】前記ラジエータ1は、図4及び図5に示す
ように、上下にそれぞれアッパータンク45及びロアタ
ンク46を有し、それらが中間のラジエータコア47と
共にサイドフレームにより一体的に連結されたダウンフ
ロータイプのものである。
【0051】前記アッパータンク45は、車幅方向に延
びる逆U字状横断面を有する樹脂製カバー部材の下側
に、同じく車幅方向に延びるアルミ合金製プレート部材
を一体的に取り付けて構成したもので、前記カバー部材
における車幅方向の中心位置よりも車両左側寄りの部位
に、アッパーホース33が接続される冷却水入口部(接
続部)45aが設けられている。また、前記ロアタンク
46はアッパータンク45と同様に構成されていて、車
幅方向の中心位置よりも車両右側寄りの部位に、ロアホ
ース34が接続される冷却水出口部46aが設けられて
いる。
【0052】さらに、前記ラジエータコア47は、図示
しないが、上下方向に延びる多数のチューブと該チュー
ブの間の多数のフィンとが一体的に形成されたもので、
各チューブの上下両端部がそれぞれアッパータンク45
及びロアタンク46のプレート部材を貫通して、タンク
の内部に臨んでいる。そして、前記アッパーホース33
内を通ってエンジン3から還流される高温の冷却水は、
アッパータンク45からインタークーラコア47のチュ
ーブ内を流下し、その間に走行風等によって冷却されて
ロアタンク46内に至り、そこからロアホース44内を
通ってエンジン側へ供給される。尚、48は新しい冷却
水を補給するための補給孔を開閉するフィラーキャップ
である。
【0053】前記アッパータンク45は、冷却水入口部
45aに対し車両左側(インタークーラ9の側)の部分
の断面積が反対側(車両右側)よりも大きく、例えば略
2倍とされている。そして、エンジン3からの冷却水は
アッパータンク45内で、前記冷却水入口部45aを境
に左右両側に振り分けられ、断面積の大きい車両左側の
アッパータンク45内に車両右側よりも多く流れる。す
なわち、車両左側のラジエータコア47は主冷却ファン
45により風が吸い出されて効率良く冷却されるように
なっており、ちょうどその車両左側のラジエータコア4
7内における冷却水の流通量が相対的に多くなっている
ので、ラジエータ1の全体としての冷却効率が高められ
ている。
【0054】前記インタークーラ9は、図6〜図8に示
すように、アッパータンク17、ロアタンク18、及び
インタークーラコア19がアルミニウム合金により一体
形成されたもので、ターボ過給機8からの高圧の吸気を
受け入れるために、ラジエータ1に比べて剛性の高いも
のとされている。また、前記インタークーラコア19の
厚みはラジエータコア47の略2倍とされており、この
ことで、インタークーラコア19のピッチを狭めること
なく放熱性を高めることができる。つまり、走行風の圧
力損失を小さく抑えながら冷却効率を高めることができ
る。
【0055】前記インタークーラ9のアッパータンク1
7には、車両後側の斜め上方に向かって延び、第5吸気
管20に接続される吸気出口部17aが形成されてい
る。また、該吸気出口部17aの近傍には、上方に突出
していて、後述のゴムマウント52が嵌装される車体側
連結部17bが設けられている。一方、ロアタンク18
における最下部、即ちインタークーラ9の最下部には、
車両後側に略水平に延び、第4吸気管16に接続される
吸気入口部18aが形成されている。また、該吸気入口
部18aの近傍には、下方に突出していて、後述のゴム
マウント53が嵌装される車体側連結部18bが設けら
れている。
【0056】また、前記インタークーラ9のアッパータ
ンク17及びロアタンク18には、それぞれ車幅方向に
略水平に延びる断面L字形状のブラケット(ラジエータ
支持部)17c、18cが設けられていて、図4及び図
5に示すように、前記両ブラケット17c、18cがそ
れぞれラジエータ1のアッパータンク45及びロアタン
ク46に連結されている。このように、剛性の高いイン
タークーラ9にラジエータ1を支持するブラケット17
c,18cを設けて、ラジエータ1を一体的に支持する
ことで、ラジエータ1自体の剛性を特に高めなくても、
インタークーラ9及びラジエータ1を一体的にかつ高剛
性に構成できる。
【0057】前記インタークーラ9及びラジエータ1
は、互いのコアの後面が略同じ面上に並ぶように位置づ
けられており、その両方に跨って配置されている主冷却
ファン24の羽根車は略同じ面上に並んでいる両方のコ
ア19,47から例えば15mm程度の適切な間隔だけ
離されていて、インタークーラ9及びラジエータ1の両
方から効率良く風を吸い出せるようになっている。ま
た、前記主冷却ファン24には、インタークーラコア1
9の全面と、冷却水入口部45aよりも車両左側のラジ
エータコア47を覆うファンシュラウド24aが設けら
れており、ラジエータ1の車両左側、即ち冷却水の流量
が多い側から十分に風を吸い出せるようになっている。
【0058】一方、前記ラジエータコア47の前面はイ
ンタークーラコア19の前面よりも車両後側に位置して
おり、そこに、空調装置の冷媒を凝縮させるクーラーコ
ンデンサ50(図2参照)が配置されていて、そのクー
ラコンデンサ50の前面はインタークーラコア19の前
面と略同じ面上に位置している。つまり、前記クーラコ
ンデンサ50は、インタークーラ9に比べて厚みの小さ
いラジエータ1とその前方のラジエータグリルとの間の
デッドスペースに配置されている。
【0059】前記インタークーラ9及びラジエータ1
は、エンジン3のアイドル振動を減衰させるダイナミッ
クダンパを構成している。すなわち、図4及び図5に示
すように、インタークーラ9及びラジエータ1の上下両
面における車幅方向の両端部には、それぞれ2つの上方
側のゴムマウント52,52及び2つの下方側のゴムマ
ウント53,53が配設されており、上側の2つがブラ
ケット54,54を介してシュラウドアッパーパネル2
(図2参照)に連結されている一方、下側の2つは車体
のクロスメンバに連結されている。
【0060】このように、前記インタークーラ9及びラ
ジエータ1からなるマス部材がゴムマウント52,5
3,…により車体に対し上下動可能に取り付けられてい
るので、横置き搭載されたエンジン3のクランク軸の回
転変動に起因するエンジン振動を有効に減衰できる。ま
た、それら4つのゴムマウント52,53,…はインタ
ークーラ9及びラジエータ1からなるマス部材に対し、
車幅方向に互いに離れて4隅に配設されているので、マ
ス部材として必要な上下方向の変位量を確保しつつ、左
右方向の傾きや揺れが抑制され、このことにより、ダイ
ナミックダンパとしての効果が十分に発揮される。
【0061】したがって、この実施形態に係るエンジン
の冷却装置Aによれば、インタークーラ9及びラジエー
タ1はいずれも上下両側にタンクを有する構成とされ、
互いに左右に並べて配置されているので、従来例のよう
にインタークーラコア19とラジエータコア47との間
にタンクが位置することがなく、そのタンクの分だけ、
車両前側からの風を受けるコア19,47の面積を大き
くすることができる。このことにより冷却効率を高める
ことができる。
【0062】また、インタークーラ9をラジエータ1に
対しAT5のある側に配置することで、該AT5の上方
を通風空間31となし、インタークーラ9からの風をス
ムーズに通過させることができるので、冷却効率はさら
に高まる。しかも、前記通風空間31の前側にインター
クーラ9及びラジエータ1の両方のコアに重なるように
主冷却ファン24を配設し、走行風が十分でない車両の
低速走行時でも、主冷却ファン24により風を吸い出し
て、前記インタークーラ9及びラジエータ1を通過する
風量を十分に確保できる。このことは、特に、低速走行
時でも高圧過給が要求される過給機付ディーゼルエンジ
ンにおいて、極めて有効である。
【0063】また、ターボ過給機8からの高温高圧の吸
気をインタークーラ9に導く第4吸気管16の上流側
は、通風空間31の風の流れを殆ど妨げすかつその風に
よって冷却される。一方、前記第4吸気管16の下流側
はインタークーラコア19を通過した風により冷却され
る。よって、ターボ過給機8からインタークーラ9に至
る高温高圧の吸気を予め第4吸気管16の内部で冷却で
きるので、吸気の冷却効率をより一層、高めることがで
きる。
【0064】さらに、この実施形態では、インタークー
ラ9に吸気を導く第4吸気管16の下流端が該インター
クーラ9のロアタンク18の最下部に接続されているの
で、ターボ過給機8からの高温高圧の吸気はインターク
ーラ9の最下部、即ち、吸気の冷却に伴う凝集水が最も
停留しやすいところに供給される。このことで、凝集水
を高温高圧の吸気によって確実に蒸発させることができ
るので、インタークーラ9の腐食を確実に防止して、耐
久性を向上できる。
【0065】加えて、この実施形態では、エンジン3よ
りも車両前側の2つのファン24,25のうち、薄型の
補助ファン24を車両右側に配置して、エンジン3との
間のスペースを大きく確保し、そのスペースに燃料噴射
ポンプ40、オルタネータ42及びコンプレッサ43を
上下方向に並べて配置している。すなわち、3つの補機
40,42,43を主冷却ファン24に対し車幅方向に
離して干渉させずに配置することができ、スペースの有
効利用によって補機類の搭載性を担保しつつ、エンジン
ルームのコンパクト化を容易に実現できる。
【0066】(他の実施形態)尚、本発明は前記実施形
態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を
包含するものである。すなわち、前記実施形態では、互
いに厚みの異なるインタークーラ9及びラジエータ1を
左右に並べて配置するに当たって、コアの後面を略同じ
面上に揃えるようにしているが、これに限らず、例え
ば、前記インタークーラ9及びラジエータ1の前面を略
同じ面上に揃えて配置してもよい。
【0067】上述の如く構成すれば、ラジエータ1の後
面はインタークーラ9の後面よりも車両前側に位置する
ことになり、それらの後側に配置し2つのファンのう
ち、ラジエータ側の補助ファン25の後端部はインター
クーラ側の主冷却ファン24の後端部よりも車両前側に
位置するようになる。しかも、前記補助ファン25は主
冷却ファン24よりも薄型のものを採用しているので、
ラジエータ1の後側の補機は位置スペースを前記実施形
態の場合よりも容易にかつ大きく確保できる。よって、
エンジンルームのコンパクト化が一層、容易に実現でき
る。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明における過給機付エンジンの冷却装置によれば、イン
タークーラ及びラジエータをいずれも上下両側にタンク
を有する構成とし、かつ左右に並べて配置することで、
車両前側からの風を受けるコアの面積を最大限に大きく
して、冷却効率を高めることができる。また、前記イン
タークーラを、過給機からの吸気を下側のロアタンクに
受け入れる構成とすることで、凝集水による腐食を防止
して、インタークーラの耐久性を向上できる。
【0069】請求項2記載の発明では、過給機からの吸
気をインタークーラの最下部に供給することで、該イン
タークーラの腐食を確実に防止できる。
【0070】請求項3記載の発明によれば、インターク
ーラやラジエータを通過する風量を十分に確保すること
ができ、そのことによって冷却効率を高めることができ
る。
【0071】請求項4記載の発明によれば、インターク
ーラにおける走行風の圧力損失を抑制しつつ冷却効率を
高めることができる。また、主冷却ファンにより走行風
の少ない車両の低速走行時でも高い冷却効率が得られ
る。さらに、スペースの有効利用によって、エンジンル
ームのコンパクト化が容易に実現できる。
【0072】請求項5記載の発明によれば、補助ファン
によりラジエータの冷却効率を高めることができる。
【0073】請求項6記載の発明によれば、請求項4記
載の発明と同様、インタークーラにおける走行風の圧力
損失を抑えつつ、冷却効率を高めることができ、また、
主冷却ファンにより走行風の少ない車両の低速走行時で
も高い冷却効率が得られる。さらに、ラジエータの後側
に大きな補機配置スペースを確保できるので、エンジン
ルームのコンパクト化が容易に実現できる。
【0074】請求項7記載の発明によれば、インターク
ーラ及びラジエータをマス部材とするダイナミックダン
パにより、エンジンのアイドル振動を低減できる。
【0075】請求項8記載の発明では、弾性体をマス部
材に対し車幅方向に互いに離れた4隅に配設すること
で、該マス部材の上下方向の変位量を確保しつつ、左右
方向の傾きや揺れを抑制できるので、ダイナミックダン
パの効果が十分に得られる。
【0076】請求項9記載の発明によれば、より高剛性
のインタークーラ側でラジエータを一体的に支持するこ
とで、インタークーラ及びラジエータを一体的にかつ高
剛性に構成できる。
【0077】また、請求項10記載の発明における過給
機付エンジンの冷却装置によれば、走行風の少ない車両
の低速走行時でも主冷却ファンによりインタークーラや
ラジエータを通過する風量を十分に確保して、冷却効率
を高めることができる。
【0078】請求項11記載の発明によれば、主冷却フ
ァンにより風が吸い出される側のラジエータコアにおけ
る冷却水の流通量を反対側よりも多くすることができ、
ラジエータの全体としての冷却効率を向上できる。
【0079】請求項12記載の発明によれば、過給機か
らインタークーラまでの吸気管をエンジン上方に突出す
ることなくコンパクトに配置できる。また、前記吸気管
を通風空間で冷却できるので、冷却効率をさらに高める
ことができる。
【0080】請求項13記載の発明によれば、過給機か
らインタークーラまでの吸気管の下流側をインタークー
ラからの風により効率良く冷却できるので、そのことに
よって冷却効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るエンジンルームの配置
構成を示す正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】冷却ファン等を省略して、風の流れを示す図1
の左側面図である。
【図4】車両後側から見て、インタークーラ及びラジエ
ータの構成を示す正面図である。
【図5】図4の平面図である。
【図6】車両後側から見て、インタークーラの構成を示
す正面図である。
【図7】図6の平面図である。
【図8】図6の左側面図である。
【符号の説明】
A エンジンの冷却装置 1 ラジエータ 3 エンジン 5 トランスミッション(AT) 6 吸気通路 8 ターボ過給機 9 インタークーラ 16 第4吸気管(吸気管) 17 インタークーラのアッパータンク 17c,18c ブラケット(ラジエータ支
持部) 18 インタークーラのロアタンク 19 インタークーラコア 24 主冷却ファン 25 補助ファン 26 バッテリ 31 通風空間 33 アッパーホース(ウオータホース) 45 ラジエータのアッパータンク 45a 冷却水入口部(接続部) 46 ラジエータのロアタンク 47 ラジエータコア 52,53 ゴムマウント(弾性体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒木 啓二 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 Fターム(参考) 3G005 DA02 EA04 EA16 FA00 FA12 FA13 FA51 FA54 GB01 GB17 GD22 HA13

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの吸気通路に、吸気を圧縮する
    過給機と該過給機により圧縮された吸気を冷却するイン
    タークーラとが設けられており、前記エンジンよりも車
    両前側のエンジンルーム内に、ラジエータが前記インタ
    ークーラと車幅方向に並んで配置されている過給機付エ
    ンジンの冷却装置において、 前記ラジエータは、エンジンからの冷却水を受け入れる
    アッパータンクと、該アッパータンクの下側に位置し、
    エンジン側へ冷却水を供給するロアタンクとを有するダ
    ウンフロータイプのものであり、 前記インタークーラは、前記過給機からの吸気を受け入
    れるロアタンクと、該ロアタンクの上側に位置し、冷却
    後の吸気をエンジン側へ供給するアッパータンクとを有
    するものであることを特徴とする過給機付エンジンの冷
    却装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 過給機からの吸気をインタークーラに導く吸気管の下流
    端は、該インタークーラのロアタンクの最下部に接続さ
    れていることを特徴とする過給機付エンジンの冷却装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、 エンジンは出力軸を車幅方向に延ばした状態で横置きに
    搭載され、 前記エンジンの出力軸の軸線方向にトランスミッション
    が配設されており、 インタークーラはラジエータに対し、前記トランスミッ
    ションがエンジンに対し配置されている側と同じ側に車
    幅方向に並んで配置されていることを特徴とする過給機
    付エンジンの冷却装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 インタークーラの前後方向の厚みはラジエータよりも大
    きく、 前記インタークーラ及びラジエータの後面は略同じ面上
    にあり、 前記インタークーラないしラジエータの後側には、主冷
    却ファンが車両前後方向から見てラジエータ及びインタ
    ークーラの両方のコアに重なるように配設されているこ
    とを特徴とする過給機付エンジンの冷却装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 ラジエータの車両後側には、補助ファンが主冷却ファン
    と車幅方向に並んで設けられていることを特徴とする過
    給機付エンジンの冷却装置。
  6. 【請求項6】 請求項3おいて、 インタークーラの前後方向の厚みはラジエータよりも大
    きく、 前記インタークーラないしラジエータの前面は略同じ面
    上にあり、 前記インタークーラ及びラジエータの後側に、主冷却フ
    ァンが車両前後方向から見てインタークーラ及びラジエ
    ータの両方のコアに重なるように配設されている一方、 前記ラジエータの後側に、補助ファンが前記主冷却ファ
    ンと車幅方向に並んで設けられており、 前記補助ファンの後端部は主冷却ファンの後端部よりも
    車両前側に位置していることを特徴とする過給機付エン
    ジンの冷却装置。
  7. 【請求項7】 請求項3において、 インタークーラ及びラジエータは一体的に形成され、か
    つ弾性体を介して車体に取り付けられていることを特徴
    とする過給機付エンジンの冷却装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 弾性体は、インタークーラの上下両端部と、ラジエータ
    におけるインタークーラから遠い側の上下両端部とにそ
    れぞれ配置されていることを特徴とする過給機付エンジ
    ンの冷却装置。
  9. 【請求項9】 請求項7において、 インタークーラには、ラジエータを支持するラジエータ
    支持部が設けられていることを特徴とする過給機付エン
    ジンの冷却装置。
  10. 【請求項10】 エンジンの吸気通路に、吸気を圧縮す
    る過給機と該過給機により圧縮された吸気を冷却するイ
    ンタークーラとが設けられており、前記エンジンよりも
    車両前側のエンジンルーム内に、ラジエータが前記イン
    タークーラと車幅方向に並んで配置されている過給機付
    エンジンの冷却装置において、 前記エンジンは出力軸を車幅方向に延ばした状態で横置
    きに搭載され、 前記エンジンの出力軸の軸線方向にトランスミッション
    が配設されており、 前記インタークーラは前記ラジエータに対し、前記トラ
    ンスミッションがエンジンに対し配置されている側と車
    幅方向に同じ側に並んで配置され、 前記インタークーラないしラジエータの後側には、主冷
    却ファンが車両前後方向から見てインタークーラ及びラ
    ジエータの両方のコアに重なるように配設されているこ
    とを特徴とする過給機付エンジンの冷却装置。
  11. 【請求項11】 請求項10において、 ラジエータは、エンジンからの冷却水をウオータホース
    を介して受け入れるアッパータンクと、該アッパータン
    クの下側に位置し、エンジン側へ冷却水を供給するロア
    タンクとを有するダウンフロータイプのものであり、 前記ウオータホースはアッパータンクの車幅方向中央位
    置に接続され、その接続部に対しインタークーラ側のア
    ッパータンクの断面積は、反対側よりも大きいことを特
    徴とする過給機付エンジンの冷却装置。
  12. 【請求項12】 請求項10おいて、 トランスミッションの上方には車載バッテリが配設さ
    れ、 車両前後方向から見て前記バッテリとエンジンとの間に
    は、主冷却ファンからの風を通過させる通風空間が設け
    られており、 過給機はエンジンよりも車両後側に配置されていて、 前記過給機からインタークーラへ吸気を導く吸気管は、
    前記通風空間に車両前後方向に延びるように配置されて
    いることを特徴とする過給機付エンジンの冷却装置。
  13. 【請求項13】 請求項12おいて、 吸気管の下流側は、車両前後方向から見てインタークー
    ラのコアと重なるように配置されていることを特徴とす
    る過給機付エンジンの冷却装置。
JP10211083A 1998-07-27 1998-07-27 過給機付エンジンの冷却装置 Pending JP2000045780A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10211083A JP2000045780A (ja) 1998-07-27 1998-07-27 過給機付エンジンの冷却装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10211083A JP2000045780A (ja) 1998-07-27 1998-07-27 過給機付エンジンの冷却装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000045780A true JP2000045780A (ja) 2000-02-15

Family

ID=16600142

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10211083A Pending JP2000045780A (ja) 1998-07-27 1998-07-27 過給機付エンジンの冷却装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000045780A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015169128A (ja) * 2014-03-07 2015-09-28 スズキ株式会社 車両用インタクーラの配管構造
JP2017214872A (ja) * 2016-05-31 2017-12-07 マツダ株式会社 ターボ過給機付エンジン
DE102018213659A1 (de) 2017-08-29 2019-02-28 Suzuki Motor Corporation Leitungssystem eines ladeluftkühlers eines fahrzeugs
JP2019065749A (ja) * 2017-09-29 2019-04-25 スズキ株式会社 車両用インタクーラの取付構造

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015169128A (ja) * 2014-03-07 2015-09-28 スズキ株式会社 車両用インタクーラの配管構造
JP2017214872A (ja) * 2016-05-31 2017-12-07 マツダ株式会社 ターボ過給機付エンジン
CN107448276A (zh) * 2016-05-31 2017-12-08 马自达汽车株式会社 带涡轮增压器的发动机
US10316738B2 (en) 2016-05-31 2019-06-11 Mazda Motor Corporation Turbocharger engine
DE102018213659A1 (de) 2017-08-29 2019-02-28 Suzuki Motor Corporation Leitungssystem eines ladeluftkühlers eines fahrzeugs
DE102018213659B4 (de) 2017-08-29 2022-10-13 Suzuki Motor Corporation Leitungssystem eines ladeluftkühlers eines fahrzeugs
JP2019065749A (ja) * 2017-09-29 2019-04-25 スズキ株式会社 車両用インタクーラの取付構造

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5948883B2 (ja) エンジンの吸気装置
US9284927B2 (en) Motorcycle with turbocharger
JP5499953B2 (ja) 車両用エンジンのターボ過給装置
EP2075181B1 (en) Saddle type vehicle
US10308315B2 (en) Saddle-ridden vehicle
US9518504B2 (en) Air intake structure of engine and motorcycle having the same
JP2006299852A (ja) 過給機付エンジン
JP6806260B2 (ja) 過給機付きエンジン
JP6881587B2 (ja) 過給機付きエンジン
WO2015152403A1 (ja) エンジンの吸気装置
JP2000045780A (ja) 過給機付エンジンの冷却装置
JP3684657B2 (ja) エンジンの補機配置構造
JP4345110B2 (ja) 過給機付エンジンの吸気装置
JPH08312475A (ja) 機械式過給機付エンジンの吸気装置
JP2006327311A (ja) ターボチャージャ付エンジンの吸気構造
JP5942453B2 (ja) 車両用エンジンの吸気装置
CN109424423B (zh) 车辆用中间冷却器的配管结构
JP5948884B2 (ja) エンジンの吸気装置
JP2012082770A (ja) エンジン吸気装置
JP2005061343A (ja) 車両の冷却装置
JPH08312359A (ja) 過給機付エンジンの吸気装置
JPH09242548A (ja) 機械式過給機付エンジンの吸気装置
JPH08312476A (ja) 過給機付エンジンの吸気装置
JP3137385B2 (ja) 過給機付エンジンの吸気装置
JP6682803B2 (ja) 鞍乗型車両

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050314

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080715

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080916

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090120