JP2000045480A - モルタル接着補助具 - Google Patents
モルタル接着補助具Info
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- JP2000045480A JP2000045480A JP10212342A JP21234298A JP2000045480A JP 2000045480 A JP2000045480 A JP 2000045480A JP 10212342 A JP10212342 A JP 10212342A JP 21234298 A JP21234298 A JP 21234298A JP 2000045480 A JP2000045480 A JP 2000045480A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 低コストの生産を可能にしながらモルタルの
接着性を向上させるようにするモルタル接着補助具を提
供する。 【解決手段】 コンクリート20の表面に形成されたコ
ーン跡22に埋設されて、該コンクリート表面に塗布さ
れるモルタル23の接着補助を行う補助具4であって、
コーン跡22に埋設される埋栓部1とモルタル23に係
合する係止部2とを同一の樹脂で一体成形している。
接着性を向上させるようにするモルタル接着補助具を提
供する。 【解決手段】 コンクリート20の表面に形成されたコ
ーン跡22に埋設されて、該コンクリート表面に塗布さ
れるモルタル23の接着補助を行う補助具4であって、
コーン跡22に埋設される埋栓部1とモルタル23に係
合する係止部2とを同一の樹脂で一体成形している。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンクリートに対す
るモルタルの接着性を向上させるモルタル接着補助具に
関し、さらに詳しくは、低コストで生産可能にしながら
モルタルの接着性を一層向上するモルタル接着補助具に
関する。
るモルタルの接着性を向上させるモルタル接着補助具に
関し、さらに詳しくは、低コストで生産可能にしながら
モルタルの接着性を一層向上するモルタル接着補助具に
関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリート構造物は、2枚の型枠の間
隔を複数本のスペーサボルトを介在させて一定に保持
し、その型枠間にコンクリートを打設して硬化させたの
ち型枠を取り外すことにより建設される。また、型枠を
外したままのコンクリート表面は外観が悪いため、仕上
げとしてモルタルを一定厚さに塗布するようにしている
のが一般的である。
隔を複数本のスペーサボルトを介在させて一定に保持
し、その型枠間にコンクリートを打設して硬化させたの
ち型枠を取り外すことにより建設される。また、型枠を
外したままのコンクリート表面は外観が悪いため、仕上
げとしてモルタルを一定厚さに塗布するようにしている
のが一般的である。
【0003】しかし、後から塗布したモルタルは経時変
化によりコンクリート表面から剥落しやすいため、従来
からこのようなモルタルの剥落現象を防止する対策が種
々提案されている。本件出願人の一方は、先に上述した
モルタルの剥落防止対策として、図8に示すようなモル
タル接着補助具を、型枠取り外し後にコンクリート表面
に形成されるコーン跡に埋設して行う方法を提案した。
化によりコンクリート表面から剥落しやすいため、従来
からこのようなモルタルの剥落現象を防止する対策が種
々提案されている。本件出願人の一方は、先に上述した
モルタルの剥落防止対策として、図8に示すようなモル
タル接着補助具を、型枠取り外し後にコンクリート表面
に形成されるコーン跡に埋設して行う方法を提案した。
【0004】すなわち、2枚の型枠をスペーサボルトを
介して一定間隔に組むときには、そのスペーサボルトの
端部にコーン状のコネクターを介して型枠押さえ具を連
結しているため、このコネクターをコンクリート硬化後
に型枠と共に取り外すと、図7(A)のように、硬化後
のコンクリート20の表面に凹状のコーン跡22が形成
される。このコーン跡22に図8のモルタル接着補助具
を埋設し、その上にモルタルを塗布するようにするので
ある。
介して一定間隔に組むときには、そのスペーサボルトの
端部にコーン状のコネクターを介して型枠押さえ具を連
結しているため、このコネクターをコンクリート硬化後
に型枠と共に取り外すと、図7(A)のように、硬化後
のコンクリート20の表面に凹状のコーン跡22が形成
される。このコーン跡22に図8のモルタル接着補助具
を埋設し、その上にモルタルを塗布するようにするので
ある。
【0005】上記モルタル接着補助具40は、図8
(A),(B)に示すように、基布31の両面に多数の
繊維パイル32a,32bを植毛したパイル布帛30
と、コーン跡22よりもやや小さい寸法のコーン状凹部
34をもつ金型33を用意し(図8(A))、この金型
33のコーン状凹部34に未硬化の液状熱硬化性樹脂を
充填し、その液面部分に上記パイル布帛30を繊維パイ
ル32b側を浸漬させて熱硬化性樹脂を加熱硬化させて
から脱型したものである。そのモルタル接着補助具40
は、図8(B)に示すように、パイル布帛30と熱硬化
性樹脂の埋栓部35とが一体化した構成になっている。
(A),(B)に示すように、基布31の両面に多数の
繊維パイル32a,32bを植毛したパイル布帛30
と、コーン跡22よりもやや小さい寸法のコーン状凹部
34をもつ金型33を用意し(図8(A))、この金型
33のコーン状凹部34に未硬化の液状熱硬化性樹脂を
充填し、その液面部分に上記パイル布帛30を繊維パイ
ル32b側を浸漬させて熱硬化性樹脂を加熱硬化させて
から脱型したものである。そのモルタル接着補助具40
は、図8(B)に示すように、パイル布帛30と熱硬化
性樹脂の埋栓部35とが一体化した構成になっている。
【0006】このモルタル接着補助具40の埋栓部35
を接着剤を介してコンクリート20のコーン跡22に埋
設固定した後、パイル布帛30とコンクリート20との
両面に渡るようにモルタルを塗布すると、モルタルが繊
維パイル32aに係合して接着力が得られるようにな
る。しかし、上記モルタル接着補助具40を製作するに
は、予めパイル布帛30を製作しておき、これを金型3
3に組合せて熱硬化性樹脂と一体に成形するものである
ため、完成品までに数工程を経なければならず、生産性
が良くないという問題があった。また、繊維パイル32
aは剛性がなく可撓性であるため、モルタルを塗布する
と塗布圧によって埋栓部35の表面に押し潰されてしま
い、モルタル内部に十分に食い込ませることができない
ため、モルタルの接着力を十分に上げることができない
という欠点があった。
を接着剤を介してコンクリート20のコーン跡22に埋
設固定した後、パイル布帛30とコンクリート20との
両面に渡るようにモルタルを塗布すると、モルタルが繊
維パイル32aに係合して接着力が得られるようにな
る。しかし、上記モルタル接着補助具40を製作するに
は、予めパイル布帛30を製作しておき、これを金型3
3に組合せて熱硬化性樹脂と一体に成形するものである
ため、完成品までに数工程を経なければならず、生産性
が良くないという問題があった。また、繊維パイル32
aは剛性がなく可撓性であるため、モルタルを塗布する
と塗布圧によって埋栓部35の表面に押し潰されてしま
い、モルタル内部に十分に食い込ませることができない
ため、モルタルの接着力を十分に上げることができない
という欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来の問題を解消し、低コストの生産を可能にしな
がらモルタルの接着性を向上させるようにするモルタル
接着補助具を提供することにある。
した従来の問題を解消し、低コストの生産を可能にしな
がらモルタルの接着性を向上させるようにするモルタル
接着補助具を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のモルタル接着補
助具は、コンクリート表面に形成されたコーン跡に埋設
させて、該コンクリート表面に塗布されるモルタルの接
着補助を行う補助具であって、前記コーン跡に埋設され
る埋栓部と前記モルタルに係合する係止部とを同一の樹
脂で一体成形したことを特徴とするものである。
助具は、コンクリート表面に形成されたコーン跡に埋設
させて、該コンクリート表面に塗布されるモルタルの接
着補助を行う補助具であって、前記コーン跡に埋設され
る埋栓部と前記モルタルに係合する係止部とを同一の樹
脂で一体成形したことを特徴とするものである。
【0009】このように埋栓部とモルタルに係合する係
止部とが同一樹脂で一体成形されたものであるため、従
来のように多数の工程を経ることなく製造することがで
き、低コストでの生産が可能になる。また、係止部が埋
栓部と同じ樹脂で一体成形されているため、係止部に十
分な剛性を付与することができ、そのためモルタルを塗
布したとき係止部を塗布圧により変形させることなく、
モルタル内部に深く侵入させることができる。したがっ
て、係止部は高いアンカー効果を発揮することができ、
モルタルの剥落防止に寄与させることができる。
止部とが同一樹脂で一体成形されたものであるため、従
来のように多数の工程を経ることなく製造することがで
き、低コストでの生産が可能になる。また、係止部が埋
栓部と同じ樹脂で一体成形されているため、係止部に十
分な剛性を付与することができ、そのためモルタルを塗
布したとき係止部を塗布圧により変形させることなく、
モルタル内部に深く侵入させることができる。したがっ
て、係止部は高いアンカー効果を発揮することができ、
モルタルの剥落防止に寄与させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1(A),(B)は、本発明の
モルタル接着補助具の一例を示す。モルタル接着補助具
4は、円錐台形状をした埋栓部1を有し、この埋栓部1
の広い面積側の端面に多数のループ状の係止部2を列状
に配列するように突設させている。また埋栓部1の狭い
面積側の端面には、中央部に挿入孔3が1個形成されて
いる。かつ、埋栓部1と多数の係止部2とは同一の熱可
塑性樹脂により射出成形法により一体成形されている。
モルタル接着補助具の一例を示す。モルタル接着補助具
4は、円錐台形状をした埋栓部1を有し、この埋栓部1
の広い面積側の端面に多数のループ状の係止部2を列状
に配列するように突設させている。また埋栓部1の狭い
面積側の端面には、中央部に挿入孔3が1個形成されて
いる。かつ、埋栓部1と多数の係止部2とは同一の熱可
塑性樹脂により射出成形法により一体成形されている。
【0011】このように樹脂により一体成形されたモル
タル接着補助具4は、図7(A)〜(C)に示すよう
に、型枠が取り外されたコンクリート20の表面にモル
タルを塗布する前に、以下に説明するようにコーン跡2
2に埋設することにより、モルタルの接着補助用に利用
される。すなわち、まず図7(A)に示すように、コン
クリートが硬化したのち型枠を取り外すと、硬化後のコ
ンクリート20の表面には、コーン形コネクターが離脱
した部分にコーン跡22が形成されている。このコーン
跡22内には、コンクリート20内に埋設されたスペー
サボルト21の端部が突出しているが、一般にコンクリ
ート20の表面積1m2 当たり4本のスペーサボルト2
1が配置されるようになっているので、端部のコーン跡
22も1m2 当たり4箇所に形成されている。
タル接着補助具4は、図7(A)〜(C)に示すよう
に、型枠が取り外されたコンクリート20の表面にモル
タルを塗布する前に、以下に説明するようにコーン跡2
2に埋設することにより、モルタルの接着補助用に利用
される。すなわち、まず図7(A)に示すように、コン
クリートが硬化したのち型枠を取り外すと、硬化後のコ
ンクリート20の表面には、コーン形コネクターが離脱
した部分にコーン跡22が形成されている。このコーン
跡22内には、コンクリート20内に埋設されたスペー
サボルト21の端部が突出しているが、一般にコンクリ
ート20の表面積1m2 当たり4本のスペーサボルト2
1が配置されるようになっているので、端部のコーン跡
22も1m2 当たり4箇所に形成されている。
【0012】本発明のモルタル接着補助具4は、先ずモ
ルタルを塗布する前に、その埋栓部1の部分を接着剤5
を介してコーン跡22に挿入し、図7(B)のように埋
設して固定状態にする。この場合の接着剤5としては、
図示のように埋栓部1側に塗布してもよいが、コーン跡
22側に塗布するようにしてもよい。或いは、埋栓部1
とコーン跡22との両方に接着剤を塗布するようにして
もよい。接着剤の種類は特に限定されないが、エポキシ
系樹脂、ポリウレタン系樹脂などの熱硬化性樹脂の接着
剤が好ましい。
ルタルを塗布する前に、その埋栓部1の部分を接着剤5
を介してコーン跡22に挿入し、図7(B)のように埋
設して固定状態にする。この場合の接着剤5としては、
図示のように埋栓部1側に塗布してもよいが、コーン跡
22側に塗布するようにしてもよい。或いは、埋栓部1
とコーン跡22との両方に接着剤を塗布するようにして
もよい。接着剤の種類は特に限定されないが、エポキシ
系樹脂、ポリウレタン系樹脂などの熱硬化性樹脂の接着
剤が好ましい。
【0013】モルタル接着補助具4がコーン跡22に埋
設固定されると、図7(C)のように、モルタル23を
モルタル接着補助具4とコンクリート20との両表面に
渡るように一定厚さに塗布する。モルタルを塗布する回
数は1回塗りでもよいが、図中に破線で示すように2回
塗りにすると、一層高いに接着力を得ることができるの
で好ましい。
設固定されると、図7(C)のように、モルタル23を
モルタル接着補助具4とコンクリート20との両表面に
渡るように一定厚さに塗布する。モルタルを塗布する回
数は1回塗りでもよいが、図中に破線で示すように2回
塗りにすると、一層高いに接着力を得ることができるの
で好ましい。
【0014】モルタル接着補助具4の係止部2は、埋栓
部1と同一樹脂で一体成形されているので適度の剛性を
有し、可撓性ではないのが特徴である。そのため係止部
2は、モルタル23を塗布するときの塗布圧によって簡
単に変形するようなことはなく、モルタル23の内部に
深く侵入した状態になる。また、モルタル23の方は、
係止部2のループ内を横断するように侵入する。したが
って、係止部2のモルタル23に対するアンカー効果が
増大し、モルタル23のコンクリート20に対する接着
力が向上する。
部1と同一樹脂で一体成形されているので適度の剛性を
有し、可撓性ではないのが特徴である。そのため係止部
2は、モルタル23を塗布するときの塗布圧によって簡
単に変形するようなことはなく、モルタル23の内部に
深く侵入した状態になる。また、モルタル23の方は、
係止部2のループ内を横断するように侵入する。したが
って、係止部2のモルタル23に対するアンカー効果が
増大し、モルタル23のコンクリート20に対する接着
力が向上する。
【0015】本発明において、係止部2の形状として
は、適度の剛性を維持してモルタル内に深く侵入し、ま
たモルタルを支持するだけの破断強度を有するものであ
れば特に限定されない。図1に例示した係止部2はルー
プ形状であるが、図2(A),(B)に示す実施形態の
ようにフック(鉤)状であってもよい。図2の実施形態
は、係止部2の形状をフック状にした以外は、図1
(A),(B)の実施形態と同一構造に構成されてい
る。
は、適度の剛性を維持してモルタル内に深く侵入し、ま
たモルタルを支持するだけの破断強度を有するものであ
れば特に限定されない。図1に例示した係止部2はルー
プ形状であるが、図2(A),(B)に示す実施形態の
ようにフック(鉤)状であってもよい。図2の実施形態
は、係止部2の形状をフック状にした以外は、図1
(A),(B)の実施形態と同一構造に構成されてい
る。
【0016】また、埋栓部1の端面に対する係止部2の
配列は、特に限定されるものではない。図1や図2の実
施形態では、多数の係止部2が並列的に配置されている
が、例えば図3の実施形態のように、放射状に配置する
ようにしてもよい。また、モルタルの接着性を更に向上
させるため、係止部2が配列された埋栓部1の端面を微
細な凹凸粗面になるように形成してもよく、さらに係止
部2の表面も微細な凹凸粗面になるように加工してもよ
い。
配列は、特に限定されるものではない。図1や図2の実
施形態では、多数の係止部2が並列的に配置されている
が、例えば図3の実施形態のように、放射状に配置する
ようにしてもよい。また、モルタルの接着性を更に向上
させるため、係止部2が配列された埋栓部1の端面を微
細な凹凸粗面になるように形成してもよく、さらに係止
部2の表面も微細な凹凸粗面になるように加工してもよ
い。
【0017】埋栓部1の他方の端面の挿入孔3は、スペ
ーサボルト21を挿入すると共に、位置ずれを防止する
ために設けられている。この挿入孔3は、図1や図2の
実施形態のように、内径をスペーサボルト21の外径よ
りもやや大きくし、スペーサボルト21に対して遊嵌状
態のバカ孔であってもよいが、図4(A),(B)に示
すように、スペーサボルト21と螺合する雌ネジとして
形成してもよい。
ーサボルト21を挿入すると共に、位置ずれを防止する
ために設けられている。この挿入孔3は、図1や図2の
実施形態のように、内径をスペーサボルト21の外径よ
りもやや大きくし、スペーサボルト21に対して遊嵌状
態のバカ孔であってもよいが、図4(A),(B)に示
すように、スペーサボルト21と螺合する雌ネジとして
形成してもよい。
【0018】このように挿入孔3を雌ネジに形成した場
合には、埋栓部1の広面積側表面の中央部にドライバー
の先端部を差し込める係合溝6を形成しておくとよい
(図4(A),(B)参照)。この係合溝6に対してド
ライバーの先端部を差し込み、ドライバーの回動操作に
より埋栓部1を回転させると、反対側端部の挿入孔3を
スペーサボルト21に効率よく螺合させることができ
る。この係合溝6の形状は、ドライバーの種類(先端部
形状)に応じて設定すればよく、図示のような十字(プ
ラス)であったり、一の字(マイナス)であったりす
る。
合には、埋栓部1の広面積側表面の中央部にドライバー
の先端部を差し込める係合溝6を形成しておくとよい
(図4(A),(B)参照)。この係合溝6に対してド
ライバーの先端部を差し込み、ドライバーの回動操作に
より埋栓部1を回転させると、反対側端部の挿入孔3を
スペーサボルト21に効率よく螺合させることができ
る。この係合溝6の形状は、ドライバーの種類(先端部
形状)に応じて設定すればよく、図示のような十字(プ
ラス)であったり、一の字(マイナス)であったりす
る。
【0019】また、埋栓部1の側面は、図1(B)、図
2(B)、図4(A)に示すような円錐状だけの平滑面
であってもよいが、図5および図6に示す実施形態のよ
うに、その側面に弾性材からなるシールリング7を装着
することにより、モルタル接着補助具4とコーン跡22
との間の空隙に雨水が浸透しないようにすると、コーン
跡22内に突出しているスペーサボルト21の雨水によ
る腐蝕防止に効果的である。
2(B)、図4(A)に示すような円錐状だけの平滑面
であってもよいが、図5および図6に示す実施形態のよ
うに、その側面に弾性材からなるシールリング7を装着
することにより、モルタル接着補助具4とコーン跡22
との間の空隙に雨水が浸透しないようにすると、コーン
跡22内に突出しているスペーサボルト21の雨水によ
る腐蝕防止に効果的である。
【0020】図5のモルタル接着補助具4では、埋栓部
1の側面に1周にわたるリング状の係止溝8を形成し、
この係止溝8にシールリング7を装着するようにしたも
のである。また、図6のモルタル接着補助具4では、埋
栓部1の側面に外径が小さくなる段差部9を形成し、こ
の段差部9にシールリング7を係止させるようにしたも
のである。
1の側面に1周にわたるリング状の係止溝8を形成し、
この係止溝8にシールリング7を装着するようにしたも
のである。また、図6のモルタル接着補助具4では、埋
栓部1の側面に外径が小さくなる段差部9を形成し、こ
の段差部9にシールリング7を係止させるようにしたも
のである。
【0021】本発明のモルタル接着補助具に使用される
樹脂としては、射出成形が容易な熱可塑性樹脂が好まし
いが、必要により熱硬化性樹脂であってもよい。例えば
熱可塑性樹脂としては、ナイロン、ポリフェニレンサル
ファイド(PPS)、ポリエステル、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、高衝撃ポリスチレン(H
IPS)、ABS樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド
(変性PPO)、ポリアミドエラストマー(例えば、東
レ(株)製“ペバックス”など)、ポリエステルエラス
トマー(例えば、東レ(株)製“ハイトレル”など)な
どを例示することができる。しかし、コンクリートはア
ルカリ性であるので、これらのうちでも耐アルカリ性に
優れ、かつ耐熱性に優れているPPS樹脂やナイロン樹
脂が特に好ましい。
樹脂としては、射出成形が容易な熱可塑性樹脂が好まし
いが、必要により熱硬化性樹脂であってもよい。例えば
熱可塑性樹脂としては、ナイロン、ポリフェニレンサル
ファイド(PPS)、ポリエステル、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、高衝撃ポリスチレン(H
IPS)、ABS樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド
(変性PPO)、ポリアミドエラストマー(例えば、東
レ(株)製“ペバックス”など)、ポリエステルエラス
トマー(例えば、東レ(株)製“ハイトレル”など)な
どを例示することができる。しかし、コンクリートはア
ルカリ性であるので、これらのうちでも耐アルカリ性に
優れ、かつ耐熱性に優れているPPS樹脂やナイロン樹
脂が特に好ましい。
【0022】また、これらの樹脂には、ガラス繊維、炭
素繊維などの短繊維状の補強繊維を混入させた繊維強化
樹脂を使用してもよい。繊維強化樹脂の場合は、モルタ
ルの接着力を一層向上させ、剥落防止性能をさらに向上
させることができる。本発明のモルタル接着補助具は、
1個当たりが有するモルタルに対する接着力が50kg
/個以上になるように設計することが好ましい。このよ
うな特性を満足させるため、係止部の寸法は、ループ形
状の場合は、ループ太さ(直径)を0.1〜3.0m
m、ループ径を2.0〜10.0mmにすることが好ま
しい。また、フック形状の場合は、フックの太さ(直
径)を0.1〜5.0mmにすることが好ましい。
素繊維などの短繊維状の補強繊維を混入させた繊維強化
樹脂を使用してもよい。繊維強化樹脂の場合は、モルタ
ルの接着力を一層向上させ、剥落防止性能をさらに向上
させることができる。本発明のモルタル接着補助具は、
1個当たりが有するモルタルに対する接着力が50kg
/個以上になるように設計することが好ましい。このよ
うな特性を満足させるため、係止部の寸法は、ループ形
状の場合は、ループ太さ(直径)を0.1〜3.0m
m、ループ径を2.0〜10.0mmにすることが好ま
しい。また、フック形状の場合は、フックの太さ(直
径)を0.1〜5.0mmにすることが好ましい。
【0023】また、1個のモルタル接着補助具当たりに
設ける係止部の数としては、非繊維強化樹脂製の場合に
は20〜50個、繊維強化樹脂製の場合には5〜30個
にすることが好ましい。
設ける係止部の数としては、非繊維強化樹脂製の場合に
は20〜50個、繊維強化樹脂製の場合には5〜30個
にすることが好ましい。
【0024】
【発明の効果】上述したように本発明のモルタル接着補
助具は、埋栓部とモルタルに係合する係止部とを同一樹
脂で一体成形した構成にしたので、製作にあたって多数
の工程を経ることなく製造することができ、従来のもの
に比べて低コストで生産が可能になる。
助具は、埋栓部とモルタルに係合する係止部とを同一樹
脂で一体成形した構成にしたので、製作にあたって多数
の工程を経ることなく製造することができ、従来のもの
に比べて低コストで生産が可能になる。
【0025】また、係止部が埋栓部と同じ樹脂で一体成
形されているので、係止部に適度な剛性を付与すること
ができ、そのためモルタルを塗布した際に塗布圧で係止
部を変形させることなく、モルタル内部に深く侵入させ
ることができる。したがって、高いアンカー効果を発揮
することができ、モルタルの接着力を向上させるので剥
落防止に寄与することができる。
形されているので、係止部に適度な剛性を付与すること
ができ、そのためモルタルを塗布した際に塗布圧で係止
部を変形させることなく、モルタル内部に深く侵入させ
ることができる。したがって、高いアンカー効果を発揮
することができ、モルタルの接着力を向上させるので剥
落防止に寄与することができる。
【図1】本発明のモルタル接着補助具の一例を示し、
(A)は平面図、(B)は図(A)のX−X矢視断面図
である。
(A)は平面図、(B)は図(A)のX−X矢視断面図
である。
【図2】本発明の他の実施形態からなるモルタル接着補
助具を示し、(A)は平面図、(B)は、図(A)のY
−Y矢視断面図である。
助具を示し、(A)は平面図、(B)は、図(A)のY
−Y矢視断面図である。
【図3】本発明の更に他の実施形態を示すモルタル接着
補助具の平面図である。
補助具の平面図である。
【図4】本発明の更に他の実施形態からなるモルタル接
着補助具を示し、(A)は(B)におけるZ−Z矢視の
断面図、(B)は平面図である。
着補助具を示し、(A)は(B)におけるZ−Z矢視の
断面図、(B)は平面図である。
【図5】本発明の更に他の実施形態からなるモルタル接
着補助具を示す側面図である。
着補助具を示す側面図である。
【図6】本発明の更に他の実施形態からなるモルタル接
着補助具を示す側面図である。
着補助具を示す側面図である。
【図7】(A)〜(C)は、本発明のモルタル接着補助
具を使用してコンクリート表面にモルタルを塗布する作
業を工程順に示す工程概略図である。
具を使用してコンクリート表面にモルタルを塗布する作
業を工程順に示す工程概略図である。
【図8】従来のモルタル接着補助具を示し、(A)は製
作方法の一例を示す説明図、(B)は製作された同モル
タル接着補助具の縦断面図である。
作方法の一例を示す説明図、(B)は製作された同モル
タル接着補助具の縦断面図である。
1 埋栓部 2 係止部 3 挿入孔 4 モルタル接着補助具 20 コンクリート 21 スペーサボルト 22 コーン跡 23 モルタル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 勝 愛知県名古屋市港区大江町9番地の1 東 レ株式会社名古屋事業場内 (72)発明者 後藤 栄三 滋賀県大津市大江1丁目1番1号 東レ株 式会社瀬田工場内 (72)発明者 川原 正雄 新潟県新潟市東大通2−3−28 ニッセイ 新潟東大通ビル 株式会社大林組北陸支店 内 (72)発明者 林 好正 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株式 会社大林組技術研究所内 (72)発明者 小川 晴果 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株式 会社大林組技術研究所内 (72)発明者 三谷 一房 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株式 会社大林組技術研究所内 (72)発明者 志水 史典 大阪府大阪市中央区北浜東4番33号 株式 会社大林組本店内 Fターム(参考) 2E110 AA47 AA70 CA03 CA13 CA17 DA15 DA16 DC11 DC21 DC25 DD02 EA07 GA03Z GA04Z GA23Z GA29Z GA33Y GA33Z GA42Z GB23Y GB24Z GB32Z GB35Z GB43Z GB47Z GB52Z GB54Z
Claims (9)
- 【請求項1】 コンクリート表面に形成されたコーン跡
に埋設させて、該コンクリート表面に塗布されるモルタ
ルの接着補助を行う補助具であって、前記コーン跡に埋
設される埋栓部と前記モルタルに係合する係止部とを同
一の樹脂で一体成形したモルタル接着補助具。 - 【請求項2】 前記埋栓部と係止部とを射出成形法によ
り一体成形した請求項1に記載のモルタル接着補助具。 - 【請求項3】 前記係止部をループ状またはフック状に
形成した請求項1または2に記載のモルタル接着補助
具。 - 【請求項4】 前記埋栓部の前記係止部が設けられいる
端部側の中央部に、ドライバー先端部を差し込む係止溝
を設けた請求項1,2または3に記載のモルタル接着補
助具。 - 【請求項5】 前記埋栓部の側面にシールリングを装着
した請求項1〜4のいずれかに記載のモルタル接着補助
具。 - 【請求項6】 前記埋栓部に前記コーン跡内に突出する
ボルトと嵌合する挿入孔を設けた請求項1〜5のいずれ
かに記載のモルタル接着補助具。 - 【請求項7】 前記挿入孔が前記ボルトに遊嵌するバカ
孔である請求項6に記載のモルタル接着補助具。 - 【請求項8】 前記挿入孔が前記ボルトに螺合する雌ネ
ジである請求項6に記載のモルタル接着補助具。 - 【請求項9】 前記樹脂がナイロンまたはポリフェニレ
ンサルファイドである請求項1〜8のいずれかに記載の
モルタル接着補助具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10212342A JP2000045480A (ja) | 1998-07-28 | 1998-07-28 | モルタル接着補助具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10212342A JP2000045480A (ja) | 1998-07-28 | 1998-07-28 | モルタル接着補助具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000045480A true JP2000045480A (ja) | 2000-02-15 |
Family
ID=16620957
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10212342A Pending JP2000045480A (ja) | 1998-07-28 | 1998-07-28 | モルタル接着補助具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000045480A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6200112B1 (ja) * | 2017-03-21 | 2017-09-20 | 株式会社祥起 | 接着補助器具及び当該接着補助器具を備える接着補助システム |
-
1998
- 1998-07-28 JP JP10212342A patent/JP2000045480A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6200112B1 (ja) * | 2017-03-21 | 2017-09-20 | 株式会社祥起 | 接着補助器具及び当該接着補助器具を備える接着補助システム |
JP2018155062A (ja) * | 2017-03-21 | 2018-10-04 | 株式会社祥起 | 接着補助器具及び当該接着補助器具を備える接着補助システム |
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