JP2000042818A - ドリル - Google Patents

ドリル

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JP2000042818A
JP2000042818A JP20727998A JP20727998A JP2000042818A JP 2000042818 A JP2000042818 A JP 2000042818A JP 20727998 A JP20727998 A JP 20727998A JP 20727998 A JP20727998 A JP 20727998A JP 2000042818 A JP2000042818 A JP 2000042818A
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JP
Japan
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nick
drill
cutting
angle
peripheral side
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Withdrawn
Application number
JP20727998A
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English (en)
Inventor
Masayuki Nishikawa
公志 西川
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Tungaloy Corp
Original Assignee
Toshiba Tungaloy Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】切屑分断のためのニックが付設されたドリルに
関し、切削力のバランスに優れるドリルを提供する。 【解決手段】切刃3の回転軸Oの対称位置に、すくい面
4視、V字状をなすニック5が設けらるとともに、ニッ
ク5の外周側辺稜6と切刃3とにより形成される先端角
θ′を90゜〜140゜とする。また、ニック5の内周
側辺稜7は、その後端が、回転軸Oに関する+5゜の線
Lより回転軸Oの側に後退して設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ニックの付設さ
れたドリルに関する。
【0002】
【従来の技術】ドリルの切刃に施されるニックは、切屑
の幅を狭く分断する目的で設けられるものであり、切屑
の変形を容易にして切屑処理の改善を図ろうとするもの
である。したがってニックは、通常、2枚ある切刃上に
非対称にずらして設けられる。ニックで切欠きされた箇
所で切屑は縦に分断されるとともに、このニック箇所で
の削り残し分は、反対側にある切刃によって1枚刃切削
されることになる。もしニックが対称位置にあれば、2
枚の特殊な曲線切刃形状をもつドリルということにな
り、ニック部分で切屑流出速度が変化することにより安
定した切屑変形が得られるようになるものの、ほとんど
の場合切屑分断は起きない。また、ニック全体が切刃と
なり、高送りができない。
【0003】図4は、従来技術の代表例であって、実開
昭48−30475号公報に開示されたものである。ニ
ック5は、すくい面4視において先端に向かって逆さに
広がる台形状を呈し、切刃3に1または2以上設けられ
るとしたものである。ニック5の数が1または3以上の
奇数の場合、必然的に非対称な配置となる。この公報に
一実施例として開示されている2つのニック5の場合を
含め、偶数の場合であっても、回転軸に非対称にずらし
て配設される。
【0004】この従来例におけるニックの成形は、砥石
の外周コーナ部がニックと同じ断面形状をした軸付き砥
石の該コーナでもって、ドリル本体の回転方向に沿う研
削にて行われる。このとき、ドリルの先端逃げ面に沿う
方向に砥石送りをかけて研削することにより、極めて僅
かではあるが、ニックのすべての方向に回転方向逃げが
確保される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ニックが回転軸に対し
て非対称に配置された従来のドリルは、排出される切屑
の大きさや変形の仕方が左右の切刃によって異なってく
るので、切削力の均衡がとれていないこととなる。切削
力の不均衡は、振動を誘発させたり、穴の加工精度を悪
化させる原因となる。反対に、ニックの位置を対称に揃
えたドリルは、既述のように、大抵の場合切屑分断が起
きない。また、ニックの辺稜のすべてが総形の切刃とし
て切削に作用するために、高送り切削には使用困難とな
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、以上のよう
な課題に鑑みなされたもので、丸棒状をなすドリル本体
の外周部には2本のフルート溝が具備されて、その先端
縁には、先端角を形成する1対の切刃が形成されてなる
ドリルにおいて、前記切刃には、回転軸対称位置に対と
なるように、すくい面視V字状をなすニックが付設され
るとともに、該V字状ニックの外周側辺稜は、前記切刃
と90゜〜140゜の先端角を形成する如く形成され、
また、前記V字状ニックの内周側辺稜は、その先端から
後端の方向に回転軸となす角度が、+5゜以下に回転軸
側に後退して形成されることを第1の特徴とする。
【0007】さらに、前記ニックの外周側辺稜に関わる
回転方向逃げは、前記外周側辺稜の垂直断面視におい
て、逃げ角が少なくとも5゜以上となる逃げ面が形成さ
れていることを第2の特徴とするものである。
【0008】この発明のドリルは、ニックが回転軸対称
に配置されるので、左右2切刃の切削力の均衡が保たれ
る。V字状ニックの外周側辺稜とドリル本来の切刃と
は、局部的に先端角を構成する。両方の切刃からは方向
の異なる切屑が流出し、相互の競り合って干渉するの
で、一定方向に方向付けされ、切屑形状を安定させる。
【0009】先端角に近似させたものであるから、前記
両方の切刃がなす角度は、90゜〜140゜が好適であ
る。すなわち、90゜未満の角度は、ニックの外周側辺
稜により生成される切屑が薄くなり過ぎて、ドリル本来
の切刃から生成される切屑に対して干渉するような強度
が足りないからである。また、140゜を超えると、お
互いの切屑の流出方向が同一方向に近づいて、やはり干
渉作用が効果的に働かなくなるからである。
【0010】V字状ニックの内周側辺稜については、そ
の辺稜の先端から後端の方向に回転軸となす角度が0゜
またはマイナスであれば、切刃として切削に全く関与し
ないことになる。当該部分で切刃は不連続となり、切屑
は縦に分断されることになる。しかしながら、前記角度
がプラスにあっても+5゜以下であれば、内周側辺稜に
よって生成される切屑厚さは非常に薄いので、間違いな
く分断が起きることが分かった。そして、前記干渉作用
を受けた外周側辺稜側の切屑とは流出方向の異なる切屑
となるので、縦に分断された切屑同士のからまりを起き
にくくするといった作用もある。
【0011】ニックを非対称に配して当該部分の切削を
もう一方の切刃にて補うという従来のドリルは、V字状
ニックの外周側辺稜に関わる回転方向逃げは僅少であっ
ても問題とならないので、経済性を優先させて、一回の
段取りで成形できるようなニックの形状となっている。
しかしながら、ニックを対称位置に配しかつ局部的に先
端角を形成させるようにしたこの発明の構成では、切削
送りに対して逃げ不足ということになる。そこで、成形
のために段取り変えが必要となって若干経済性に劣る
が、性能を第一優先に、通常使用される切削送り範囲に
対して回転方向逃げが十分に確保されるように、特にニ
ックの外周側辺稜に関して前記のような数値でもって逃
げの大きさを決めたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、この発明の一実施形態につ
いて、図を参照しながら説明する。図1および図2はこ
の発明になるドリルの一例を示し、丸棒状をなすドリル
本体1の一端外周部に、ねじれを伴う2本のフルート溝
2が備わり、その先端縁には、先端角θを形成する1対
の切刃3が形成されたものである。そして、切刃3に
は、回転軸Oの対称位置に対となるように、すくい面4
上においてV字状形状をもったニック5が付設されてい
る。
【0013】V字状をなすニック5の外周側辺稜6は、
切刃3との間で90゜〜140゜なる先端角θ′を形成
するかの如く配設される。切屑は、ニック5より外側に
ある切刃3と外周側辺稜6とから流出し、相互に干渉し
てねじ切りのような山形断面をもつ切屑となるので、切
屑形状は安定する。
【0014】一方、V字状をなすニック5の内周側辺稜
7は、その先端から後端の方向に回転軸Oとなす角度
が、少なくとも+5゜の線Lを越えない範囲の中で、回
転軸Oの側に後退して形成される。図1(b)にはマイ
ナスに形成された例が示されているが、プラスであって
も、+5゜の線Lまでは以下に述べる作用に何ら変わり
ない。すなわち、前者のように内周側辺稜7は切刃とし
て全く関与しないか、後者のように関与する場合であっ
ても極く薄い切屑の生成となるために、その先端コーナ
部において切屑は縦に分断されることになる。切削の状
況によっては、当該コーナ部やV字状の最底部には、コ
ーナ半径が適宜とられて、損傷軽減のための補強がなさ
れる。
【0015】ニック5の内周側辺稜7の回転方向逃げ
は、内周側辺稜7の切削への関与が稀薄であるので、従
来通りの僅かな逃げの取り方で何ら問題ない。一方、外
周側辺稜6に関わる回転方向逃げは、段取り変えをして
でも積極的に設ける必要があり、外周側辺稜6の垂直断
面視において、逃げ角αが少なくとも5゜以上となるよ
うな逃げ面8を形成するようにする。逃げ角αが小さす
ぎると、高い切削送りに適用できなくなるからである。
【0016】図3は他の実施の一形態を示し、リーマ効
果も併せ持つ直刃形のドリルにこの発明のニック5を付
設したものであって、同一箇所には同符号を付してあ
る。前例とニックの部分に関し変わるところがないの
で、詳細な説明は省略する。
【0017】
【発明の効果】この発明のドリルは、ニックが回転軸に
関し対称位置に備わるので、左右の切刃による切削力が
均衡し、振動の発生が抑制され、加工精度の安定が図ら
れる。ニックの対称配置により生じる切屑の非分断とい
う問題は、ニックの形状でもって解決するとともに、ニ
ックより外周側切刃と内周側切刃から流出する切屑同士
がからみにくくなり、切屑処理性が改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態を示し、(a)は正面
図、(b)は要部側面図である。
【図2】 図1の全体を示し、(a)は正面図、(b)
は縮小側面図である。
【図3】 この発明の他の実施形態を示し、(a)は正
面図、(b)は要部側面図である。
【図4】 従来の事例を示し、(a)は正面図、(b)
は要部縮小側面図である。
【符号の説明】
3 切刃 5 ニック 6 外周側辺稜 7 内周側辺稜 8 逃げ面 O 回転軸 L +5゜の線 α 逃げ角 θ 先端角 θ′ 先端角

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 丸棒状をなすドリル本体の外周部には2
    本のフルート溝が具備されて、その先端縁には、先端角
    を形成する1対の切刃が形成されてなるドリルにおい
    て、前記切刃には、回転軸対称位置に対となるように、
    すくい面視V字状をなすニックが付設されるとともに、
    該V字状ニックの外周側辺稜は、前記切刃と90゜〜1
    40゜の先端角を形成する如く形成され、また、前記V
    字状ニックの内周側辺稜は、その先端から後端の方向に
    回転軸となす角度が、+5゜以下に回転軸側に後退して
    形成されることを特徴とするドリル。
  2. 【請求項2】 前記ニックの外周側辺稜に関わる回転方
    向逃げは、前記外周側辺稜の垂直断面視において、逃げ
    角が少なくとも5゜以上となる逃げ面が形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のドリル。
JP20727998A 1998-07-23 1998-07-23 ドリル Withdrawn JP2000042818A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100601323B1 (ko) 2004-11-25 2006-07-13 주식회사 비-코리아 비대칭형 트위스트 드릴
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US20170274461A1 (en) * 2014-09-26 2017-09-28 Mitsubishi Materials Corporation Drill and drill head
CN110695419A (zh) * 2019-10-22 2020-01-17 成都欧珀琅精密工具有限公司 一种去铁环扩孔刀

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Effective date: 20051004