JP2000040934A - 圧電デバイスの閉蓋構造及び閉蓋方法 - Google Patents

圧電デバイスの閉蓋構造及び閉蓋方法

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JP2000040934A
JP2000040934A JP10223660A JP22366098A JP2000040934A JP 2000040934 A JP2000040934 A JP 2000040934A JP 10223660 A JP10223660 A JP 10223660A JP 22366098 A JP22366098 A JP 22366098A JP 2000040934 A JP2000040934 A JP 2000040934A
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lid
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Yoji Nagano
洋二 永野
Makoto Otsuka
誠 大塚
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Toyo Communication Equipment Co Ltd
Original Assignee
Toyo Communication Equipment Co Ltd
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 電子ビーム溶接を用いて複数の圧電デバイス
のパッケージを一括閉蓋処理する際に、溶着時の不具合
をなくして、デバイスの性能を良好に維持することがで
きる方法を提供する。 【解決手段】 上面に凹所31を備えたパッケージ本体
30に圧電振動子を収納し、該パッケージ本体の凹所開
口を金属蓋21にて封止する圧電デバイスであって、パ
ッケージ本体の外枠上面32に金属蓋を押え付けながら
電子ビームを外枠上面に沿って走査し、溶着する構造で
あって、並列配置された複数のパッケージ本体の凹所開
口に対する閉蓋を一括して実施する為に一体化された複
数の金属蓋連結体20を用い、該金属蓋連結体は、必要
最小限の面積形状を有する金属蓋部分と、各金属蓋部分
を一体化する連結片22とからなり、該連結片は上記押
え付けに際して被押え部材として機能する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電デバイスのパッ
ケージにおける閉蓋構造、及び閉蓋方法に関し、詳細に
は電子ビームを用いたバッチ処理によって複数のパッケ
ージの閉蓋を一括して行う際に、溶着時の熱によるスプ
ラッシュ発生や、溶着可能面積の制約といった不具合を
なくしてデバイスの気密性及び性能を良好に維持するこ
とができる圧電デバイスの閉蓋構造及び閉蓋方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】水晶振動素子等の圧電振動素子をパッケ
ージ内に気密封止した構造の圧電デバイスは、携帯電
話、ページャ等の通信機器や、コンピュータ等の電子機
器等に於いて、基準周波数発生源、フィルタ等として使
用されているが、これらの各種機器の小型化に対応して
圧電デバイスについても小型化が求められている。圧電
デバイスは、セラミック等からなるパッケージ本体の上
面に形成された凹所内に圧電振動素子を収納した状態で
凹所開口を金属蓋により封止した構成を備えている。金
属蓋を使用する理由は、十分な気密性を確保する必要が
あるからである。なお、パッケージ本体に金属蓋を封止
する方法としては、シーム溶接、或は電子ビームによる
溶着が従来から使用されている。まず、シーム溶接にお
いては、パッケージ本体の凹所を構成する外枠の上面に
予めコバール(鉄、ニッケル、コバルトの合金)等の金
属リングを一体化しておき、この金属リング上に金属蓋
をかぶせた状態で溶接用の電極を金属蓋に当接させて大
電流を流すことによって金属リングと金属蓋との間を溶
着している。例えば3×3mm、或は3.2×2.5m
m程度に小型化された圧電デバイスのパッケージを閉蓋
する際には上記シーム溶接方法を使用できるが、これよ
り小さいパッケージ、例えば2.5×2.0mm以下の
サイズの超小型パッケージにおいて金属蓋をパッケージ
本体の外枠上面に溶着することはシーム溶接によっては
不可能であった。また、シーム溶接においては、パッケ
ージ本体の外枠上面に予め高価且つ厚肉のコバール等か
らなる金属リング層を形成しておく必要がある為に、工
程数の増大、複雑化、高コスト化、パッケージの高さ増
をもたらすという問題があった。
【0003】次に、特開平9−246415号公報に
は、上面に凹所を有したパッケージ本体の外枠上面に金
属の蒸着膜からなるメタライズ層を形成した上で、該メ
タライズ層上に金属蓋(金属板の片面にクラッド化した
金属ろう材)を電子ビーム溶接する方法が開示されてい
る。電子ビームからの熱により金属ろう材が溶融してメ
タライズ部と固着することにより蓋の固定が行われる。
この従来例によれば、パッケージ本体の外枠上面に、形
成が容易で薄肉なメタライズ層を形成した上で金属蓋を
ビーム溶接するので、上記した超小型パッケージにおけ
る閉蓋作業も実施することが可能である。ところで、該
公報中の記載によると、電子ビーム溶接によってメタラ
イズ層と金属蓋との接触面を全面的に溶着できるがごと
く記載されているが、実際のビーム溶接においては金属
蓋をパッケージの外枠上面に押えつけながらの作業が必
要である為に、押さえ付ける為の治具が接する金属蓋の
上面部分についてはビームの照射が行われなくなり、そ
の結果全接触面を溶着することができずに接合が不十分
となるという不具合がある。このような不具合を解消し
て溶着面積を広く確保する為にはパッケージ本体の外枠
上面の面積を予め必要以上に大きくしておく必要があ
り、その結果パッケージの大型化を回避することができ
なかった。
【0004】上記従来のビーム溶接方法を用いた閉蓋方
法の欠点について更に詳細に説明する。図4は上記従来
の電子ビーム溶接を用いた閉蓋方法において蓋押え部材
によって金属蓋を押える手順を示す図であり、バッチ処
理によって閉蓋作業を行う場合には、まず(a) の様に加
熱治具1上に凹所3を上向きにしてパッケージ本体2を
位置決め配置するとともに、続いて(b) のように各パッ
ケージ本体2上に個々の金属蓋4を位置決め載置する。
その後、符号5で示した押圧部材を全てのパッケージ本
体上の金属蓋上にかぶせる様に載置する。押圧部材5
は、個々の金属蓋4の外周縁を除いた上面を露出させる
形状の穴6を有している。即ち、個々の穴6は、金属蓋
よりも僅かに狭い面積の相似形状の矩形であり、個々の
金属蓋4の外周縁を全周に渡って穴6の周縁によって押
さえ付けることができる様に予め寸法設定されている。
図示しない加圧部材によって押圧部材5を各金属蓋上に
向けて加圧することによって、各金属蓋4の周縁部が所
定幅の範囲で押圧されるので、電子ビーム10を照射で
きる範囲は、外枠上面7の内の穴6よりも更に内側に位
置する狭い部分に限定されることとなる。この結果、得
られる溶接の範囲は、(e) に示した様に外枠上面7の内
側に片寄った部分となる。従って、この溶接方法におい
て十分な溶接面積、溶接強度を確保する為には、外枠上
面の幅を予め広く確保しておく必要があり、その結果パ
ッケージの大型化を避けることができなかった。また、
上記従来の押え部材を用いた電子ビームによる溶接にお
いては、溶接個所が外枠上面7の内側、換言すれば凹所
開口の周縁に沿った位置となる為、(f)に示すように電
子ビーム時に蓋側の金属ろう材を構成する金属成分がス
プラッシュとなって凹所内に入り易く、スプラッシュが
圧電振動子に付着することによってショート等の不具合
を発生する。また、この従来例にあっては、ビーム照射
時に押圧部材5をかぶせた状態で穴6内に露出した金属
蓋4の周縁に沿って環状にビームを走査する必要があ
り、この走査を個々の金属蓋ごとに行う必要がある為、
ビーム走査のための制御が複雑となり、生産性が低下し
ていた。又、パッケージ本体、及び蓋を個々的に配置す
る作業が不可欠であるために、作業性が極めて悪かっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記に鑑みて
なされたものであり、電子ビーム溶接を用いたバッチ処
理によって複数のパッケージの閉蓋を一括して行う際
に、溶着時の熱によるスプラッシュ発生や、溶着可能面
積の制約といった不具合をなくしてデバイスの性能を良
好に維持することができる圧電デバイスの閉蓋構造及び
閉蓋方法を提供するものである。更に詳細には従来の押
圧部材を用いて金属蓋を押えつつ行う電子ビーム溶着方
法にあっては、金属蓋の外周側が所定幅にわたって押え
部材により押えられるために、電子ビームによる溶着範
囲がパッケージ本体の外枠上面の内側に限られる。この
ため、接合強度が低下したり、金属蓋側のろう材がスプ
ラッシュして金属粒子がパッケージ内部に飛散するとい
う不具合があった。このため、接続の良不良の判断が困
難化し、更に、パッケージ本体の設置や個々の金属蓋を
位置決め載置する作業が必要となり、生産性が低下する
という問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、上面に凹所を備えたパッケージ
本体と、該パッケージ本体の凹所開口を封止する金属蓋
と、からなる圧電デバイスであって、パッケージ本体の
外枠上面に金属蓋を押え付けながら電子ビームを金属蓋
上から該外枠上面に沿って走査することにより走査箇所
を溶着する閉蓋構造を備えたものにおいて、並列配置さ
れた複数のパッケージ本体の凹所開口に対する閉蓋を一
括して実施する為に複数の金属蓋を互いに一体化してな
る金属蓋連結体を用い、該金属蓋連結体は、各パッケー
ジ本体の外枠上面と整合して各凹所を密封するに足る必
要最小限の面積形状を有する金属蓋部分と、各金属蓋部
分を分離可能に一体化する連結片とからなり、該連結片
は上記押え付けに際して被押え部材として機能すること
を特徴とする。請求項2の発明は、請求項1において上
記連結片は、細幅帯状であることを特徴とする。請求項
3の発明は、上面に凹所を備えたパッケージ本体と、該
パッケージ本体の凹所開口を封止する金属蓋と、からな
る圧電デバイスであって、パッケージ本体の外枠上面に
金属蓋を押え付けながら電子ビームを金属蓋上から該外
枠上面に沿って走査することにより走査箇所を溶着する
閉蓋構造を備えたものにおいて、並列配置された複数の
パッケージ本体の凹所開口に対する閉蓋を一括して実施
する為に複数の金属蓋を互いに一体化してなる金属蓋連
結体を用い、該金属蓋連結体は、各パッケージ本体の外
枠上面と整合して各凹所を密封するに足る必要最小限の
面積形状を有する金属蓋部分を複数個連結してなる一体
構造の金属板部分と、該金属板部分の外周に位置する被
押え部とからなることを特徴とする。請求項4の発明
は、上記金属蓋連結体を、複数配列されたパッケージ本
体の上面に載置して各金属蓋部分と各パッケージ本体の
外枠上面部分との接触部を電子ビームによって全面的に
溶着したことを特徴とする。請求項5の発明は、上記金
属蓋連結体を上記各パッケージ本体上面に溶着した後
で、金属蓋連結体を個々の金属蓋ごとに分割することに
よって個々の圧電デバイスを得ることを特徴とする。請
求項6の発明は、パッケージ本体の凹所開口を閉止する
にたる形状を備えた金属蓋を複数個、直接、或は連結片
を介して、一体的に連結したことを特徴とする。請求項
7の発明は、並列配置された複数のパッケージ本体の凹
所開口に対する閉蓋を一括して実施する為に、複数の金
属蓋を互いに一体化してなる金属蓋連結体を該複数のパ
ッケージ本体の上面に載置する載置工程と、該金属蓋連
結体の上面のうち、各パッケージ本体を回避した位置を
加圧しつつ、電子ビームを個々の金属蓋部分上からパッ
ケージの外枠上面に向けて照射して溶着する溶着工程
と、上記溶着工程終了後に、金属蓋連結体を個々の金属
蓋部分に分割する分割工程、とからなることを特徴とす
る。請求項8の発明は、上記分割工程において金属蓋連
結体を個々の金属蓋部分に分割する際に分割線の直下に
位置するパッケージ本体上面の一部を切断して分割溝を
形成することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の一実施例を詳細に説明する。図1は本発明の閉蓋構造
を実現する為の金属蓋連結体及びバッチ処理におけるパ
ッケージ本体の配列状態を示す斜視図である。金属蓋連
結体20は、セラミック等から成るパッケージ本体30
の外枠上面32に整合する形状の平板状の金属蓋21を
複数個連結片22により縦横に連結一体化したものであ
る。パッケージ本体30は凹所31を上向きにして加熱
治具40上の支持凹所40a内に配列されており、連結
体20を構成する金属蓋21間のピッチや位置関係と、
治具40上の各パッケージ本体30との位置関係とが整
合し合うように予め調整する。従って、治具40上にセ
ットされた各パッケージ本体30上に、連結体20をか
ぶせることにより、各金属蓋21が各パッケージ本体の
外枠上面32に整合状態で載置された状態となる。この
状態で、図2(a) (b) に示したように連結片22を加圧
部材41により加圧することにより、各金属蓋21の下
面と各外枠上面32との間の密着度を高めることがで
き、この状態で電子ビームを金属蓋21の上面から照射
することにより、外枠上面32との間を溶着することが
できる。尚、金属蓋21は金属板の片面にクラッド化し
た金属ろう材を形成したものであり、また、パッケージ
本体30は外枠上面32に金属の蒸着膜からなるメタラ
イズ層を形成したものである。従って、電子ビームを外
枠上面に相当する金属蓋上面に照射することによって、
メタライズ層と金属蓋下面の金属ろう材とを溶着するこ
とができる。
【0008】電子ビームを走査する経路としては、個々
の金属蓋21上を外枠上面32に沿って矩形に走査する
よりは、一枚の連結体の縦横の全長に亙って繰り返し走
査することによった方が効率的であろう。つまり、治具
上にセットされた全てのパッケージ本体の外枠上面と個
々の金属蓋との間が溶着されるように、連結体の縦横全
長に亙る走査を繰り返すことが有効であろう。この際、
加圧部材41による加圧位置は、全ての連結片22を同
時に加圧するようにしてもよいが、電子ビームを走査す
る縦列、又は横列に属する金属蓋部分の周辺の連結片の
みを順次加圧してゆくようにしてもよい。また、この形
態例では、金属蓋21の上面を加圧部材41により直接
加圧するわけではないので、電子ビームを金属蓋上のど
の部分に対しても照射することができ、従来のような照
射範囲についての制限がなくなる。従って、例えば図2
(b) に示したように、パッケージ本体の外枠上面32の
うちの外側部分にのみ電子ビームを照射することによ
り、外側部分を中心とした広い範囲を溶着することがで
きる。その結果、外枠上面32の内側部分のみを溶着し
ていた従来例の欠点であるスプラッシュの発生という不
具合を防止することができる。また、スプラッシュが発
生しないように、外枠上面の外側部分と中心部分にかけ
てビーム照射することにより、外枠上面のほぼ全幅を溶
着することも可能であり、溶着強度を高め、圧電デバイ
スの気密性を大幅に高めることができる。従って、パッ
ケージ本体の外枠上面にメタライズ層を形成した上で、
この外枠上面に対してほぼ全面的に溶着された金属蓋を
備えた圧電デバイスは、本発明の範囲に含まれるもので
ある。
【0009】連結片22は、溶着時には被押圧部材とし
て機能するが、溶着終了後には連結片22を切断手段を
用いて金属蓋21から切断することにより、金属蓋によ
り気密封止された各パッケージが完成する。このように
本形態例では、パッケージ本体の外枠上面32に金属蓋
21を押え付けながら電子ビームを金属蓋上から該外枠
上面に沿って走査することにより走査箇所を溶着する閉
蓋構造を得るに際して、個々の金属蓋をパッケージ本体
上に個別に位置決め載置して作業を行う代わりに、並列
配置された複数のパッケージ本体の凹所開口31に対す
る閉蓋を一括して実施する為に複数の金属蓋を連結片2
2により互いに一体化してなる金属蓋連結体20を用い
た。このため、バッチ処理による閉蓋作業を容易化し、
しかも個々のパッケージ本体に対する金属蓋の溶着範囲
を広くして溶着強度を高めることができる。また、金属
蓋連結体20は、各パッケージ本体の外枠上面32と整
合して各凹所31を密封するに足る必要最小限の面積形
状を有する複数の金属蓋部分21と、各金属蓋部分を分
離可能に一体化すると共に押え付けに際して被押え部材
として機能する連結片22とを備えているので、従来の
ように溶接範囲が外枠上面の内側部分の狭い範囲に限ら
れているためにできる限り溶接範囲を拡大して外枠上面
の幅を予め広く確保しておくという無駄な設計を行う必
要がなくなり、パッケージの平面形状を小型化すること
が可能となる。また、金属蓋連結体20は、一枚の大面
積の金属板を打抜き等によって図示の如き形状に成形す
ることによって得られるが、連結片22の形状は図示の
ごとき細幅帯状である必要はなく、種々の形状であって
もよい。また、各金属蓋21間を連結する連結片22は
図示のように一本づつである必要はなく、複数本であっ
てもよい。
【0010】次に、図3は本発明の他の形態例の圧電デ
バイスの閉蓋構造及び閉蓋方法を説明する為の図であ
り、この形態例においてはバッチ処理によって気密構造
の圧電デバイスを製造するに際しての閉蓋工程におい
て、金属蓋連結体50と、パッケージ本体連結体60を
用いている。金属蓋連結体50は、パッケージ本体の外
枠上面にかぶさってパッケージ本体の凹所を封止するに
足る必要最小限の面積を有した金属蓋51を縦横に複数
個直接連結した構成を備えた連結体本体52と、連結体
本体52の外周に一体化された被押え部53と、から構
成されている。実際には、各金属蓋51間や、連結体本
体52と被押え部53との間には、境界線が形成されて
いるわけではなく、この連結体50は一枚の金属板とし
て製作される。もちろん、当該一枚の金属板の下面、特
に連結体本体52に相当する部分の下面には金属ろう材
をクラッド化した構成を備えている。パッケージ本体連
結体60は、セラミック等から成る複数のパッケージ本
体61を縦横に直接連結した構成を備えている。即ち、
パッケージ本体連結体60は、所定肉厚のセラミック板
の上面に複数の凹所62を形成したものであり、各凹所
62と、凹所62を形成する外枠63が個々のパッケー
ジ本体を構成していることとなる。また、パッケージ本
体61同士が隣接する部分では外枠63同士が一体化し
ており、未分離の状態にある。
【0011】図3(b) は金属蓋連結体を加圧しながらビ
ーム溶接している状態を示しており、パッケージ本体連
結体60上に対して、連結体本体52が整合するように
金属蓋連結体50を位置決めしてかぶせ、この状態で加
圧部材70によって加圧することによって、各パッケー
ジ本体の外枠上面に相当する金属蓋上に対する電子ビー
ムの照射が可能となる。電子ビームの走査経路は、上記
形態例と同様に連結体本体52の縦横全長に亙る経路と
し、該走査を繰り返し行うことにより、外枠上面をもれ
なく溶着するように作業を行う。この形態例によるビー
ム照射おいても、外枠上面の幅のうちの外側部分を中心
として照射が可能である為、メタライズ層のスプラッシ
ュと、それに起因した異物の凹所内への進入を防止する
ことができ、圧電デバイスの性能悪化を防止することが
できる。また、スプラッシュが発生しない程度に、外枠
上面の幅のうちの外側寄り位置及び中間位置を中心にビ
ーム照射することによって、外枠上面をほぼ全面的に溶
着することも可能である。
【0012】上記の如き手順によってパッケージ本体連
結体60上に対して金属蓋連結体50の連結体本体52
を溶着した状態では、金属蓋連結体50は未分離の状態
にあり、またパッケージ本体連結体60も未分離の状態
にある。こうして得られた溶着物を個々のパッケージに
分割する場合には、例えば図示しないダイシングソー等
の切断手段を用いて図3(a) に示すように外周縁の被加
圧部53を連結体本体52の外周から切り離し、続いて
連結体本体52の上面を、図3(b) のように下側に位置
するパッケージ本体の外枠上面に沿って切断する。この
際、連結体本体52については、個々の金属蓋51に分
断されるように完全に切断する一方で、パッケージ本体
の外枠63についてはその上面の幅方向中央部を所定深
さ切り下げる程度に切断する。従って、ダイシングソー
等によって切断を完了した時点では、パッケージ本体連
結体60側は未分離の状態にあるが、後刻、切断ライン
(分割溝)65に沿って分割することにより、容易に分
断することができる。
【0013】次に、上記各形態例の圧電デバイスにおけ
る閉蓋方法も本発明の範囲内に含まれるものである。即
ち、本発明方法は、並列配置された複数のパッケージ本
体30、61の凹所開口31、62に対する閉蓋を一括
して実施する為に、複数の金属蓋21、51を互いに連
結一体化してなる金属蓋連結体20、50を該複数のパ
ッケージ本体の上面に載置する載置工程と、該金属蓋連
結体の上面のうち、各パッケージ本体を回避した位置を
加圧しつつ、電子ビームを個々の金属蓋部分上からパッ
ケージの外枠上面に向けて照射して溶着する溶着工程
と、上記溶着工程終了後に、金属蓋連結体を個々の金属
蓋部分に分割する分割工程、とからなる。この製造工程
は、バッチ処理によって閉蓋作業を行う上で最も効率的
であり、ビームを照射する走査経路についても、金属蓋
連結体の縦横に沿った経路を選択することにより、走査
経路が単純化するので、製造工程が容易となる。その他
の得られる効果は、上記閉蓋構造の説明において述べた
点が当てはまる。また、図3に示した圧電デバイスの閉
蓋工程において、電子ビームによる溶着後に、金属蓋連
結体に切断ラインを形成する際に、下側に位置するパッ
ケージ本体の外枠上面に沿って分割溝を形成する方法に
よれば、溶接された構造物を分割する作業が極めて容易
化するので、生産性を向上することができる。
【0014】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、電子ビー
ム溶接を用いたバッチ処理によって複数のパッケージの
閉蓋を一括して行う際に、溶着時の熱による金属ろう材
のスプラッシュ発生や、溶着可能面積の制約といった不
具合をなくしてデバイスの性能を良好に維持することが
できる圧電デバイスの閉蓋構造及び閉蓋方法を提供する
ことができる。更に詳細には従来の押圧部材を用いて金
属蓋を押えつつ行う電子ビーム溶着方法にあっては、金
属蓋の外周側が所定幅にわたって押え部材により押えら
れるために、電子ビームによる溶着範囲がパッケージ本
体の外枠上面の内側に限られる。このため、接合強度が
低下したり、金属蓋側のろう材がスプラッシュして金属
粒子がパッケージ内部に飛散するという不具合があっ
た。このため、接続の良不良の判断が困難化し、更に、
パッケージ本体の設置や個々の金属蓋を位置決め載置す
る作業が必要となり、生産性が低下するという問題があ
った。本発明では、金属蓋を複数連結した金属蓋連結体
を用いて複数のパッケージ本体に対する閉蓋を一括して
行うので、格別の押え部材を用いる必要がなく、格別の
押え部材を用いることにより発生していた上記従来の欠
点をなくすることができる。即ち、金属蓋連結体のうち
の、金属蓋以外の部分を被押え部として押えつつ、電子
ビームを照射してパッケージ本体と金属蓋との溶着を行
うので、パッケージ本体の外枠上面に対応する金属蓋部
分の全ての領域を確実に広い範囲で溶着することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態例の閉蓋構造及び閉蓋方法を実
施する為に使用される金属蓋連結体とパッケージ本体の
構成を示す斜視図。
【図2】(a) 及び(b) は図1の金属蓋連結体によってパ
ッケージを閉蓋している状態を示す拡大図、及び要部断
面図。
【図3】(a) 及び(b) は本発明の他の形態例の閉蓋手順
を説明する為の図。
【図4】(a) (b) (c) (d) (e) 及び(f) は従来の閉蓋構
造及び方法を説明する為の図。
【符号の説明】
20 金属蓋連結体、21 金属蓋、22 連結片、3
0 パッケージ本体、31 凹所、32 外枠上面、4
0 加熱治具、41 加圧部材、50 金属蓋連結体、
51 金属蓋、52 連結体本体、53 被押え部、6
9 パッケージ本体連結体、61 パッケージ本体、6
2 凹所、63 外枠、70 加圧部材。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面に凹所を備えたパッケージ本体に圧
    電振動子を収納し、該パッケージ本体の凹所開口を金属
    蓋にて封止した圧電デバイスであって、パッケージ本体
    の外枠上面に金属蓋を押え付けながら電子ビームを金属
    蓋上から該外枠上面に沿って走査することにより走査箇
    所を溶着する閉蓋構造を備えたものにおいて、 並列配置された複数のパッケージ本体の凹所開口に対す
    る閉蓋を一括して実施する為に複数の金属蓋を互いに一
    体化してなる金属蓋連結体を用い、 該金属蓋連結体は、各パッケージ本体の外枠上面と整合
    して各凹所を密封するに足る必要最小限の面積形状を有
    する金属蓋部分と、各金属蓋部分を一体化する連結片と
    からなり、該連結片は上記押え付けに際して被押え部材
    として機能することを特徴とする圧電デバイスの閉蓋構
    造。
  2. 【請求項2】 上記連結片は、細幅帯状であることを特
    徴とする請求項1記載の圧電デバイスの閉蓋構造。
  3. 【請求項3】 上面に凹所を備えたパッケージ本体に圧
    電素子を収納し、該パッケージ本体の凹所開口を金属蓋
    にて封止した圧電デバイスであって、パッケージ本体の
    外枠上面に金属蓋を押え付けながら電子ビームを金属蓋
    上から該外枠上面に沿って走査することにより走査箇所
    を溶着する閉蓋構造を備えたものにおいて、 並列配置された複数のパッケージ本体の凹所開口に対す
    る閉蓋を一括して実施する為に複数の金属蓋を互いに一
    体化してなる金属蓋連結体を用い、 該金属蓋連結体は、各パッケージ本体の外枠上面と整合
    して各凹所を密封するに足る必要最小限の面積形状を有
    する金属蓋部分を複数個連結してなる一体構造の金属板
    部分と、該金属板部分の外周に位置する被押え部とから
    なることを特徴とする圧電デバイスの閉蓋構造。
  4. 【請求項4】 上記金属蓋連結体を、複数配列されたパ
    ッケージ本体の上面に載置して各金属蓋部分と各パッケ
    ージ本体の外枠上面部分との接触部を電子ビームによっ
    て全面的に溶着したことを特徴とする請求項1、2又は
    3記載の圧電デバイスの閉蓋構造。
  5. 【請求項5】 上記金属蓋連結体を上記各パッケージ本
    体上面に溶着した後で、金属蓋連結体を個々の金属蓋ご
    とに分割することによって個々の圧電デバイスを得るこ
    とを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の圧電デバ
    イスの閉蓋構造。
  6. 【請求項6】 パッケージ本体の凹所開口を閉止するに
    足る形状を備えた金属蓋を複数個、直接、或は連結片を
    介して、一体的に連結したことを特徴とする金属蓋連結
    体。
  7. 【請求項7】 並列配置された複数のパッケージ本体の
    凹所開口に対する閉蓋を一括して実施する為に、複数の
    金属蓋を互いに一体化してなる金属蓋連結体を該複数の
    パッケージ本体の上面に載置する載置工程と、 該金属蓋連結体の上面のうち、各パッケージ本体を回避
    した位置を加圧しつつ、電子ビームを個々の金属蓋部分
    上からパッケージの外枠上面に向けて照射して溶着する
    溶着工程と、 上記溶着工程終了後に、金属蓋連結体を個々の金属蓋部
    分に分割する分割工程、とからなることを特徴とする圧
    電デバイスの閉蓋方法。
  8. 【請求項8】 上記分割工程において金属蓋連結体を個
    々の金属蓋部分に分割する際に分割線の直下に位置する
    パッケージ本体上面の一部を切断して分割溝を形成する
    ことを特徴とする圧電デバイスの閉蓋方法。
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