JP2008182468A - 圧電振動デバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 パッケージ開口部への蓋体載置後の位置ずれを抑制するとともに、選択的な個割切断を行うことにより外形寸法を変えることができる圧電振動デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 上部が開口したパッケージ4が複数個形成されたパッケージ基板8の収納部7に水晶振動素子3を搭載接合し、前記収納部の開口部を蓋体2で気密接合した後、個割り切断して複数の圧電振動デバイスを得る製造において、前記パッケージに形成された蓋体を係止するための段差状のガイド部6を介して、蓋体とパッケージとが嵌合されて気密接合されるとともに、前記ガイド部6の一部を含む領域またはガイド部の外側の領域で切断することにより、複数の圧電振動デバイスを得る。
【選択図】 図2
【解決手段】 上部が開口したパッケージ4が複数個形成されたパッケージ基板8の収納部7に水晶振動素子3を搭載接合し、前記収納部の開口部を蓋体2で気密接合した後、個割り切断して複数の圧電振動デバイスを得る製造において、前記パッケージに形成された蓋体を係止するための段差状のガイド部6を介して、蓋体とパッケージとが嵌合されて気密接合されるとともに、前記ガイド部6の一部を含む領域またはガイド部の外側の領域で切断することにより、複数の圧電振動デバイスを得る。
【選択図】 図2
Description
本発明は、電子機器等に用いられる圧電振動デバイスの製造方法に関するものである。
従来より、電子機器等に用いられる表面実装型圧電振動子は、例えば水晶に代表される圧電振動素子(水晶振動板)の表裏面に一対の励振電極を対向して形成し、開口部を有する断面視凹状のパッケージ(容器体)の内底面上に形成された一対の搭載パッド上に、導電性接合材を介して当該圧電振動素子の励振電極が電気的に接続される。その後、前記パッケージの開口部を金属等から成る蓋体を用いてシーム溶接等により、気密封止する構成となっている。
しかしながら、かかる圧電振動子の製造において、通常、前記パッケージや前記蓋体は基板状態で複数個形成されており、これを予め基板から個体に分割して得ておく工程が必要であるとともに、複数個のパッケージを個々の搬送キャリアに搭載する工程と当該キャリアに搭載された個々のパッケージ開口部に前記蓋体を位置合わせして載置する工程が必要であり、生産性が低下する要因となっている。
また、近年の電子部品の小型化要求に伴い、圧電振動デバイスの小型化も進んできており、筐体が3225サイズ(3.2mm×2.5mm)よりも小さいサイズになってくると、従来のような個体状態での製造方法では対応が困難になってきている。
このような欠点を解消するために、複数個の基板領域を有するマスター基板を用いて、個々のパッケージ内に一対一で圧電振動素子を搭載して導電性接合材で接合し、個々の基板領域に一対一で対応する蓋体を載置して気密接合した後、基板領域の外周部に沿って切断することによって複数個の圧電振動素子を一括同時に得る製造方法が、例えば、特開2006−186463号(特許文献1)に開示されている。
しかしながら、シーム溶接による気密接合に、上述した複数個の圧電振動子を一括的に得る製造方法を適用する場合、個々のパッケージの開口部に蓋体が一対一で載置された後、マスター基板作製上の寸法誤差や、蓋体載置工程から気密封止工程への移動時およびシームローラーの蓋体への接触時や転接時に発生する振動により、載置した位置から蓋体がずれてしまう可能性がある。このような位置ずれの問題は圧電振動子が小型になる程、顕在化してくるとともに、圧電振動子の気密不良の原因となるため、位置ずれの検出および位置修正を行う工程が必要となり、生産性を低下させる要因となる。また、このような位置ずれを抑制するための方法として治工具を使用する場合、コストアップとなってしまう。
さらに、上述した特許文献1において、マスター基板の圧電振動子形成領域間にはダイサー等での個割り切断時の捨て代領域が形成されているが、マスター基板のみを切断する構造のものであり、切断によって得られる各圧電振動子の外形寸法は一定であり、可変できるものではない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、パッケージの開口部への蓋体嵌合後の位置ずれを抑制するとともに、選択的な個割切断を行うことにより外形寸法を変えることができる圧電振動デバイスの製造方法を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明にかかる圧電振動子の製造方法は、圧電振動素子を収納する収納部を具備し、当該収納部が上部に開口した開口部を有する矩形状パッケージが複数個形成された圧電振動デバイス用パッケージ基板を用いて、当該パッケージの収納部に圧電振動素子を搭載し、前記開口部各々を矩形状の蓋体で気密接合した後、個割り切断することによって複数の圧電振動デバイスを得る製造において、前記蓋体と前記パッケージの少なくとも一方には蓋体を係止する段差状のガイド部が形成され、当該ガイド部を介して蓋体とパッケージとを嵌合する工程と、嵌合された蓋体とパッケージとを気密接合する工程とを有し、前記ガイド部の一部を含む領域またはガイド部の外側の領域で切断することにより、各圧電振動デバイスに個割りすることを特徴とする。なお、以下、開口部とは圧電振動子の内部空間の内、前記ガイド部の形成位置よりも上部の開口空間のことをいい、収納部とは圧電振動子の内部空間の内、圧電振動素子を収納する空間、すなわち前記ガイド部形成位置よりも下側の開口空間のことをいう。
具体的には、上記構成において、前記ガイド部は前記パッケージの開口部に形成され、前記蓋体を係止する側壁部と段差部とから成る段差状の構成であり、当該ガイド部の段差部に蓋体を嵌合する工程と、嵌合した蓋体と前記パッケージとを気密接合する工程とを有し、前記ガイド部の一部を含む領域またはガイド部の外側の領域で切断することにより、各圧電振動デバイスに個割りすることを特徴とする。
上記構成によれば、前記パッケージには蓋体を係止するための側壁部と段差部とから成る段差状のガイド部が形成されており、当該蓋体は当該パッケージの開口部の寸法と同等または僅かに小さい寸法に形成され、当該ガイド部の段差部上に嵌合状態で載置されるため、嵌合後にパッケージ基板が受ける振動等の外部入力に対して、前記ガイド部の側壁部によって蓋体の移動を抑制することができる。その結果、嵌合後の蓋体のパッケージに対する位置ずれを抑制することが可能となる。なお、前記嵌合状態は蓋体とパッケージとが若干の余裕を持って嵌め合わされている状態が好ましい。
このような構成においては、蓋体のパッケージに対する封止位置のずれを抑制することが可能となるため、圧電振動デバイスの気密不良を抑制することが可能となるとともに、前記位置ずれの検出工程および位置ずれ発生品に対する位置修正を施す工程が不要となり、生産性を向上させることができる。
また、載置された前記蓋体と前記パッケージとを気密接合した後に各圧電振動デバイスに個割り切断する工程において、前記ガイド部の一部を含む領域で切断することにより、従来の圧電振動デバイスと同様の平板状の蓋体と前記ガイド部を有しないパッケージ構造に個割り分割することができる。また、ガイド部の外側の領域で切断すれば、当該ガイド部および当該ガイド部の側壁部の一部を残した構造に個割り分割することができるため、選択的な切断が可能となり、切断の自由度が増す。ガイド部の一部を含む領域で切断した場合は圧電振動デバイスの小型化に有効である。
さらに、上記目的を達成するために、前記蓋体は、前記パッケージの開口部との接合面側の外周部に前記パッケージ開口部と嵌合して当該蓋体を係止する段差部と側壁部から成る断面視逆凸状のガイド部を有している構造となっていてもよい。
この場合、蓋体のみに断面視逆凸状のガイド部が形成されており、パッケージは前記ガイド部を有しない従来のパッケージ構造であり、当該パッケージの開口部と、当該蓋体の裏面側(パッケージ開口部との接合面側)の外周部に形成された逆凸状のガイド部とが嵌合される。このような構成によっても、上述したパッケージ側にガイド部が形成された場合と同様の効果を得ることが可能となる。
以上のように、本発明によれば、圧電振動子のパッケージ開口部に蓋体を正確に嵌合することができ、嵌合後の位置ずれを防ぐことができるとともに、選択的な個割切断を行うことにより外形寸法を変えることができる圧電振動デバイスの製造方法を提供することができる。
以下、本発明による実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に示す実施例は圧電振動デバイスとして表面実装型の水晶振動子を本発明に適用した場合を示す。
図1は第1の実施例を示す表面実装型の水晶振動子1の分解斜視図、図2は第1の実施例を示す蓋体が接合されたパッケージ基板の平面図、図3は図2のA−A断面図、図4は第1の実施例を示す個割り後の水晶振動子のパッケージ長辺方向の断面図である。図5は第2の実施例を示す蓋体が接合されたパッケージ基板状態における水晶振動子の長辺方向の断面図である。
なお、図3〜図5においては水晶振動子の表裏面に対向して形成されている一対の励振電極の記載を省略しているとともに、図1〜図5においてはパッケージ外部の底面に形成された外部接続電極の記載を省略している。
図1は第1の実施例を示す表面実装型の水晶振動子1の分解斜視図、図2は第1の実施例を示す蓋体が接合されたパッケージ基板の平面図、図3は図2のA−A断面図、図4は第1の実施例を示す個割り後の水晶振動子のパッケージ長辺方向の断面図である。図5は第2の実施例を示す蓋体が接合されたパッケージ基板状態における水晶振動子の長辺方向の断面図である。
なお、図3〜図5においては水晶振動子の表裏面に対向して形成されている一対の励振電極の記載を省略しているとともに、図1〜図5においてはパッケージ外部の底面に形成された外部接続電極の記載を省略している。
(第1の実施例)本発明の第1の実施例について図1乃至図4を基に説明する。本実施例で適用される水晶振動子1は、図1に示すように上部が開口した断面視凹状のパッケージ4と、当該パッケージの内底面上に収納される水晶振動素子3と、パッケージ4の内部を気密封止する蓋体2とから構成されている。
図1においてパッケージ4は、平面視矩形状でアルミナ等のセラミックを主体として内外部に導体配線が形成された断面視凹状の上部が開口した圧電振動素子を収納するパッケージである。前記パッケージ4は水晶振動素子収納部7とその周囲に形成された提部41を有する構造となっており、当該堤部41の上面は平坦になるように形成されている。さらに提部41の上面近傍には、前記蓋体2を係止する段差部6aと側壁部6bとから成る段差状のガイド部6が周状に形成されている。当該側壁部6bの高さは、蓋体2の厚みと略同一に形成される。前記ガイド部6の段差部6aの上面は平坦で、当該段差部6a上面には、下から順にタングステンメタライズ層、ニッケルメッキ層、金メッキ層の3層から成る金属膜6cが周状に形成されている。
また、前記パッケージ4の外周上下部には、4角にキャスタレーション(図示せず)が形成されており、そのうち一部のキャスタレーションが下方に形成された連結電極(図示せず)とパッケージ下面(裏面)に形成された外部接続電極(図示せず)に接続され電気的に繋がっている。
さらに、前記パッケージ4の内底部には、一対の搭載パッド5が形成されており、これらの搭載パッドは連結電極(図示せず)を介して、パッケージ外部の底面に形成された外部接続電極(図示せず)にそれぞれ入出力用端子(外部端子)として引き出されている。前記一対の搭載パッド5は例えばタングステンメタライズ層の上面にニッケル、金の順でメッキ等の手法により金属層が形成されている。本実施例では搭載パッド5はパッケージ内底部上の一短辺部側に並列して形成されている。
図1において、水晶振動素子3は直方体形状のATカット水晶振動板であり、表裏面には対向して平面視矩形状の励振電極31(裏面側の励振電極は図示せず)が形成され、それぞれ一対の搭載パッド5に導電性接合材9によって導電接合されるよう、一端部に引き出されている。
図1において、パッケージ4を気密封止する蓋体2は平面視矩形状の平板構造である。当該蓋体の外形寸法はパッケージ4の開口部寸法と同等または僅かに小さい寸法に形成される。本実施例ではパッケージ4の開口部寸法より小さい寸法の蓋体を使用している。
また、前記蓋体2はコバール等から成る金属性の蓋体であり、当該蓋体の表裏面にはニッケルメッキ層が形成されており、裏面側には前記ニッケルメッキ層の下に金とスズの合金層が形成されている。パッケージ4と蓋体2は、所定温度に加熱することにより、気密接合封止される。なお前記蓋体はアルミナ等のセラミックを主体とした材料であってもよい。本実施例では、気密封止法に金−スズ封止を使用しているが、封止接合材としてガラス材を使用したガラス封止であってもよく、あるいは封止接合材に銀ろう材等のろう材を使用したレーザーや電子ビームなどのビーム封止や、低融点金属ろう材を用いた雰囲気加熱封止等でも適用できる。
本実施例では、水晶振動子1の組み立ての際は、蓋体2は事前に個片の状態に個割りしておき、パッケージ4はパッケージ基板8から事前に個割り分割せずに使用される。
図2に示すようにパッケージ基板8は多数個のパッケージ4が縦横に整列して一体成形されているとともに、パッケージ基板8の表面側には、隣接するパッケージ領域との境界を表す細溝(境界線B)が縦横に複数形成されている。さらにガイド部6の一部を含む領域またはガイド部6の外側の領域で個割り切断する時に使用する6種類から構成される切り溝状の切断ライン(C〜H)がパッケージ基板8の縦方向に境界線Bを基準として3種類のピッチ(L1、L2、L3)、パッケージ基板8の横方向に境界線Bを基準として3種類のピッチ(W1、W2、W3)で形成される。
まず、パッケージ基板8の各パッケージ4内の一対の搭載パッド5上に、ディスペンサ等によって導電性接合材9を適量塗布した後、水晶振動板保持ツール(図示せず)によって吸引保持された水晶振動素子3を一対一で搭載していく。全てのパッケージに水晶振動素子3を搭載した後、所定の温度プロファイルにて前記導電性接合材を一括硬化させ、水晶振動素子3と搭載パッド5とを電気的機械的に接続する。なお、前記導電性接合材は例えばペースト状のシリコーン系樹脂導電接合材が使用されるが、これに限定されるものではなく、エポキシ系樹脂導電接合材等が使用されてもよい。
水晶振動素子3を導電性接合材9を介して前記パッケージ4の搭載パッド5に接合した後、前記蓋体2を搭載ツール(図示せず)を使用して各パッケージ開口部の段部6a上に載置していく。このとき、各パッケージ4には前記ガイド部6が形成されているため、蓋体2のパッケージ開口部への嵌合が確実になされるとともに、搬送キャリアでの搬送時に生じる振動や、その他外部振動による蓋体2のパッケージ4に対する封止位置のずれの発生を抑制することができるので、安定した気密封止を行うことが可能となる。
図2に示すように各パッケージの開口部へ蓋体2を一対一で載置した後、パッケージ4と蓋体2は、所定温度の加熱により、蓋体2に形成された金とスズの合金層を溶融させて気密封止される。
気密封止を行った後、パッケージ基板8をダイシングによって個割り切断を行う。このとき切断は、図3に示すように前記境界線Bを基準として、隣接するパッケージ間に一定のピッチ間隔で、前記ガイド部6の一部を含む領域またはガイド部6の外側の領域を通るラインに設けられた切り溝状の切断ライン(C〜H)上をトレースして行われる。
ここで、本実施例で述べている切断領域について図3を例としてパッケージ基板横方向について説明すると、ガイド部6の一部を含む領域とは、ラインDを基準として内側の領域(L2よりも大きいピッチ間隔)のことを意味し、ガイド部6の外側の領域とはラインDを基準として外側の領域(L2よりも小さいピッチ間隔)のことを意味している。なお、本実施例において、図2に示す水晶振動子形成領域(点線で囲んだ領域P)内で、ガイド部6の一部を含む領域またはガイド部6の外側の領域で切断することによって個割りされた水晶振動子1の長辺方向の断面図を、図4(a)〜(c)に示す。
たとえば、ガイド部6の一部を含む領域で切断を行う場合は、図2に示すようにパッケージ基板8の縦方向においては一定のピッチ(L3)で形成されている複数の切断ラインEに沿ってパッケージ基板8の切断を行い、パッケージ基板8の横方向においては一定のピッチ(W3)で形成されている複数の切断ラインHに沿ってパッケージ基板8の切断を行う。この場合、個片に分割された水晶振動子1のパッケージ長辺方向の断面図は、図4の(a)に示すような形状になり、平板の蓋体で気密封止された従来の水晶振動子と同様の形態となり、より小型の圧電振動子を一括製造する方法として有効である。
また、ガイド部6の側壁部上を通るラインで切断を行う場合は、図2に示すようにパッケージ基板8の縦方向においては一定のピッチ(L2)で形成されている複数の切断ラインDに沿って、パッケージ基板8の切断を行い、パッケージ基板8の横方向においては一定のピッチ(W2)で形成されている複数の切断ラインGに沿ってパッケージ基板8の切断を行う。この場合、個片に分割された水晶振動子1のパッケージ長辺方向の断面図は、図4の(b)に示すような形状になり、切断によって側壁部6bは切除されるため段差部6aが堤部上面となり、蓋体の外形寸法よりもパッケージの外形寸法が大きい形状となる。
また、蓋体2と開口部の外形寸法が略同一で、ガイド部6の側壁部6bよりも外側の領域で切断を行う場合は、図2に示すようにパッケージ基板8の縦方向においては一定のピッチ(L1)で形成されている複数の切断ラインCに沿ってパッケージ基板8の切断を行い、パッケージ基板8の横方向においては一定のピッチ(W1)で形成されている複数の切断ラインFに沿ってパッケージ基板8の切断を行う。この場合、個片に分割された水晶振動子1のパッケージ長辺方向の断面図は、図4の(c)に示すようにガイド部の側壁部6bの一部が残った形状となる。
なお、上述した個割り切断工程において、予め水晶振動子1の外形サイズが決定している場合は、パッケージ基板8の形成時に上記切断ライン(切り溝)を1種類だけ形成しておけばよい。
また、上述した切断ライン(切り溝)は必ずしもパッケージ基板8の表面に形成されている必要はなく、治工具の使用や設備側での工夫および改良により、個割り切断を可能としてもよい。
(第2の実施例)
本発明の第2の実施例について図5を基に説明する。なお、第1の実施例と同様の構成については同番号を付して説明の一部を割愛するとともに、第1の実施例と同様の効果を有する。
本発明の第2の実施例について図5を基に説明する。なお、第1の実施例と同様の構成については同番号を付して説明の一部を割愛するとともに、第1の実施例と同様の効果を有する。
本実施例で使用されるパッケージ4は、パッケージ上部の開口部と、水晶振動素子収納部7と、その周囲に形成された提部41を有する断面視凹状の構造となっており、第1の実施例で具備していた段差状のガイド部は形成されていない。提部41の上面は平坦で、当該堤部41aの上面には図示しない金属膜層6dが周状に形成されている。前記金属膜層6dの上面も平坦になるように形成されており、例えば堤部41a上にタングステン、ニッケル、金の順序で構成されている。タングステンはメタライズ技術により、セラミック焼成時に一体的に形成され、ニッケル、金の各層はメッキ技術により形成される。
本実施例で使用されるパッケージ基板8は、多数個のパッケージ4が縦横に整列して一体成形されているとともに、パッケージ基板8の表面側には、隣接するパッケージ領域との境界を表す細溝(境界線B)が縦横に複数形成されている。さらにガイド部6の一部を含む領域またはガイド部6の外側の領域で個割り切断する時に使用する複数の切り溝状の切断ライン(J,K以外は図示せず)がパッケージ基板の縦方向に境界線Bを基準として2種類のピッチ(L4、L5)、パッケージ基板の横方向に境界線Bを基準として2種類のピッチ(図示せず)で形成される。
本実施例の切断領域について、図5を例としてパッケージ基板横方向について説明すると、ガイド部6の一部を含む領域とは、ラインKを基準として内側の領域(L5よりも大きいピッチ間隔)のことを意味し、ガイド部6の外側の領域とはラインKを基準として外側の領域(L5よりも小さいピッチ間隔)のことを意味している。
本実施例で使用される蓋体2は、図5に示すようにパッケージ4の開口部との接合面側の外周部に、前記開口部と嵌合して当該蓋体2を係止する周状に形成された段差部6aと、側壁部6bから成る断面視逆凸状のガイド部6を有している。逆凸状の部分(以下逆凸部と称す)の外形寸法は、当該パッケージ4の開口部の外形寸法と略同一である。
また、当該蓋体2の周状に形成された段差部6aの表面には、図示しないコバールからなるコア材に、金属膜層(図示せず)として金属ろう材が形成された構成となっており、例えば上面からニッケル層、コバールコア材、銅層、銀ろう層の順の多層構成であり、金属膜層である銀ろう層がパッケージ4の堤部上面41aに形成された金属膜層6d(図示せず)と接合される構成となる。このとき金属膜層6dは蓋体2の陵部の直下に形成されていることが好ましい。
以上のように構成されたパッケージ4と蓋体2は、真空雰囲気中あるいは不活性ガス雰囲気中にて気密封止される。具体的には前記蓋体2の長辺と短辺の稜部に沿ってシームローラを走行させることで、蓋体2に形成された銀ろう層とパッケージ4の金属膜層6dを溶接させ、気密封止が行われる。なお、本実施の形態においては封止用の金属リングを用いないシーム溶接による気密封止を行っているが、封止用の金属リングを用いてもよく、レーザーや電子ビームなどのビーム封止や、低融点金属ろう材を用いた雰囲気加熱封止でも適用できる。
本実施例において、水晶振動子1の組み立ての際は、蓋体2は事前に個片の状態に個割りしておき、パッケージ4は事前に個割り分割せずに基板状態のまま使用される。
組み立て手順としては、水晶振動素子3を導電性接合材9を介して前記パッケージ4の搭載パッド5に接合した後、前記蓋体2のガイド部6の逆凸部を下に向けた状態で、図示しない搭載ツールを使用して各パッケージの開口部に当該逆凸部を嵌合していく。このとき、各蓋体2には前記ガイド部6が形成されているため、蓋体2のパッケージ4の開口部への嵌合が確実に行えるとともに、蓋体載置工程から気密封止工程への移動時や、シーム溶接による封止時のシームローラーの蓋体への接触時や転接時の振動および、シームローラーによる転接開始時と終了時の間に発生する振動等によって、蓋体2のパッケージ4に対する封止位置ずれの発生を抑制することができるので、安定した気密封止を行うことが可能となる。
気密封止を行った後、パッケージ基板8をダイシングによって個割り切断を行う。切断は、水晶振動子1の長辺方向については図5に示すように前記境界線Bを基準として、隣接するパッケージ間に一定のピッチ間隔(L4、L5)で、前記蓋体2の薄肉部分の外縁部に沿ったライン(K)または当該外縁部よりも外側の領域に形成されたライン(J)上をトレースして行われる。水晶振動子1の短辺方向については図示していないが、前記境界線Bを基準として、隣接するパッケージ間に一定のピッチ間隔(図示せず)で、前記蓋体2の薄肉部分の外縁部に沿ったライン(図示せず)または当該外縁部よりも外側の領域に形成されたライン(図示せず)上をトレースして個割り切断が行われる。
なお、上述した個割り切断工程において、予め水晶振動子1の外形サイズが決定している場合は、パッケージ基板8の形成時に上記切断ライン(切り溝)を1種類だけ形成しておけばよい。
また、上述した切断ライン(切り溝)は必ずしもパッケージ基板8の表面に形成されている必要はなく、治工具の使用や設備側での工夫および改良により、個割り切断を可能としてもよい。
なお、本発明の実施形態は上記実施例に限定されず、蓋体とパッケージの両方にガイド部が形成された構成となっていてもよい。
本発明の実施例では圧電振動デバイスとしてATカット水晶振動子を挙げているが、その他の例として音叉型水晶振動子や、その他のカットの水晶振動子およびSAWデバイスの製造においても本発明は適用可能である。さらに、パッケージ内底部上にICを搭載した後、ワイヤボンディングやフェースダウンボンディング等によってIC接続端子とパッケージ内底部上に形成されたパッド電極とが電気的に接続され、その上方に圧電振動素子が搭載された構造の発振器、あるいは、前記ICと圧電振動素子の位置関係が上下逆の構造の発振器の製造においても本発明は適用可能である。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
圧電振動デバイスの量産に適用できる。
1 水晶振動子
2 蓋体
3 水晶振動素子
4 パッケージ(容器体)
5 搭載パッド
6 ガイド部
6a ガイド部(段差部)
6b ガイド部(側壁部)
6c 金属膜
7 水晶振動素子収納部
8 パッケージ基板
9 導電性接合材
31 励振電極
41 堤部
41a 堤部上面
B 境界線
C〜E、J、K パッケージ基板の縦方向切断ライン
F〜H パッケージ基板の横方向切断ライン
P 水晶振動子形成領域
L1〜L5 水晶振動子長辺方向の切断ピッチ
W1〜W3 水晶振動子短辺方向の切断ピッチ
2 蓋体
3 水晶振動素子
4 パッケージ(容器体)
5 搭載パッド
6 ガイド部
6a ガイド部(段差部)
6b ガイド部(側壁部)
6c 金属膜
7 水晶振動素子収納部
8 パッケージ基板
9 導電性接合材
31 励振電極
41 堤部
41a 堤部上面
B 境界線
C〜E、J、K パッケージ基板の縦方向切断ライン
F〜H パッケージ基板の横方向切断ライン
P 水晶振動子形成領域
L1〜L5 水晶振動子長辺方向の切断ピッチ
W1〜W3 水晶振動子短辺方向の切断ピッチ
Claims (3)
- 圧電振動素子を収納する収納部を具備し、当該収納部が上部に開口した開口部を有する矩形状パッケージが複数個形成された圧電振動デバイス用パッケージ基板を用いて、当該パッケージの収納部に少なくとも圧電振動素子を搭載し、前記開口部各々を矩形状の蓋体で気密接合した後、個割り切断することによって複数の圧電振動デバイスを得る製造において、
前記蓋体と前記パッケージの少なくとも一方には蓋体を係止する段差状のガイド部が形成され、当該ガイド部を介して蓋体とパッケージとを嵌合する工程と、嵌合された蓋体とパッケージとを気密接合する工程とを有し、前記ガイド部の一部を含む領域またはガイド部の外側の領域で切断することにより、各圧電振動デバイスに個割りすることを特徴とする圧電振動デバイスの製造方法。 - 前記ガイド部は前記パッケージ開口部に形成され、前記蓋体を係止する側壁部と段差部とから成る段差状の構成であり、当該ガイド部の段差部に蓋体を嵌合する工程と、嵌合した蓋体と前記パッケージとを気密接合する工程とを有し、前記ガイド部の一部を含む領域またはガイド部の外側の領域で切断することにより、各圧電振動デバイスに個割りすることを特徴とする請求項1記載の圧電振動デバイスの製造方法。
- 前記蓋体は、前記開口部との接合面側の外周部に前記開口部と嵌合して当該蓋体を係止する、段差部と側壁部から成る断面視逆凸状のガイド部を有していることを特徴とする請求項1または請求項2記載の圧電振動デバイスの製造方法。
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