JP2000039640A - 撮像装置及び揺れ補正装置及び揺れ補正方法 - Google Patents

撮像装置及び揺れ補正装置及び揺れ補正方法

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JP2000039640A
JP2000039640A JP10209355A JP20935598A JP2000039640A JP 2000039640 A JP2000039640 A JP 2000039640A JP 10209355 A JP10209355 A JP 10209355A JP 20935598 A JP20935598 A JP 20935598A JP 2000039640 A JP2000039640 A JP 2000039640A
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Hiroto Okawara
裕人 大川原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撮影状態にかかわらず、常に最適なパンニン
グ特性を得ることができるようにした揺れ補正装置を提
供することにある。 【解決手段】 揺動を検出する角速度センサによって揺
れを検出と、検出された揺れ情報に応じてシフトレンズ
を駆動することによって揺れによる画像の動きを補正す
る揺れ補正系とを備えた揺れ補正装置において、パンニ
ング動作時、手持ち撮影状態か、車上撮影状態か、三脚
撮影状態かを識別し、前記補正系による揺れ補正動作を
制限する制限特性を変更することにより、撮影状態にか
かわらず、常に最適なパンニング特性を得ることができ
るようにした揺れ補正装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、手ぶれ補正機能を
備えた、ビデオカメラ等の撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のビデオカメラには、手ぶれ防止が
搭載された防振機能付きカメラが一般的となっている。
手ぶれ防止機能の方式としては、光学式補正と電子式補
正とがある。
【0003】光学式手ぶれ補正では、撮像素子に入射さ
れる撮影光の光路途中に、光軸変位が可能なプリズムや
レンズ部材を配置し、手ぶれに応じ光軸の変位を行うこ
とで、ぶれ補正を行う。光学式に用いられる手ぶれ検出
手段としては、振動ジャイロ等の角速度センサを用い、
直接カメラに加わる揺れ成分の検出を行い、この出力を
積分することで、カメラの角変位を検出するのが一般的
となっている。
【0004】一方、電子式手ぶれ補正は、フィールド間
での映像信号の変化からカメラの動き量を算出し、ぶれ
信号とする、動きベクトル検出方式と併用される場合が
多く、動きベクトル検出用のフィールドメモリの蓄積画
像を、動きが除去されるようにメモリ画像の一部を抽出
することで補正を行っている。また、電子式手ぶれ補正
の別のシステムとして、ぶれ検出にはセンサを用い、撮
像素子に受光された画像の一部のみを切りだし、検出さ
れるぶれに応じ切り出し位置を制御することで、ぶれ補
正を行うタイプも出てきている。
【0005】ところで、ビデオカメラでは、カメラを意
図的に動かすパンニングやチルティング等のカメラワー
クを行いながら撮影を行う場合がある。これらのカメラ
ワークでの撮影時は、、手ぶれ補正に制限をかけて、補
正能力が低下するようにさせ、補正範囲の端に突き当た
って生じる撮影画像の乱れの防止や、撮影者の意図する
方向への素早い応答を図る手法が出願人により種々提案
されている。
【0006】図7、図8、図9、図10は、本発明者に
より提案されている、パンニング時の制限手法を説明す
るための図面である。この方法は、焦点距離が何れであ
っても、また焦点距離により補正限界が変化するような
場合であっても、制限量の特性設定が簡単に行える手法
であり、光学式の手ぶれ補正機能システムを例にとって
説明する。
【0007】図7は、手ぶれ補正用のシフトレンズを光
軸に垂直に可動させることで防振するシステムの構成を
示している。レンズ群はインナーフォーカスタイプの構
成となっており、固定レンズ701、ズームレンズ70
2、絞り703、防振用シフトレンズ704、フォーカ
スレンズ705から成る。レンズからの光はCCD等の
撮像素子706に結像される。撮像素子上の像は光電変
換され、増幅器707で最適なレベルに増幅されカメラ
信号処理回路708へと入力され標準テレビ信号に変換
される。
【0008】また、図7のカメラは光学的な手ぶれ補正
機能を備えており、防振のON/OFFはスイッチ72
4の状態を検出することで行っている。
【0009】角速度センサ709(ピッチ方向)、71
0(ヨー方向)でカメラ本体の揺れ角速度を検出し、増
幅器711、712でそれぞれ増幅後、制御マイコン7
15のA/Dコンバータ715a1,715a2で取り
込み、ハイパスフィルタ715b1,715b2でDC
成分をカットした角速度信号を帯域制限用HPFで帯域
制限した後、積分器715d1,715d2で積分して
角変位に変換する。
【0010】積分器715d1,715d2で算出され
た揺れ角θに対して、焦点距離補正部715e1,71
5e2で光学系の焦点距離f分の補正を行いf*tan
θとなる補正信号を算出する。
【0011】補正系制御部715iは焦点距離補正部7
15e1,715e2の出力信号である補正信号(撮像
素子上の揺れによる撮影像の移動分)を、揺れによる移
動方向とは逆方向に動かす様に、シフトレンズ704を
光軸と直行したピッチ方向とヨー方向に移動させる事で
揺れ補正を行う。シフトレンズ704の制御は、マイコ
ン715内の補正系制御部715iから出力される補正
目標信号に対し、加算器716でシフトレンズ704の
位置信号(エンコーダ713の検出信号を所定レベルに
増幅器714で増幅した位置信号)とを比較し、差が零
になるように駆動信号をモータドライバ717を介しモ
ータ718に出力することで、シフトレンズ704の位
置をループ制御し、目標位置に一致させる。
【0012】尚、帯域制限用HPF715c1,715
c2は補正信号を補正量規格化部715h1,715h
2で規格化した規格化補正量に応じて、制限処理制御部
715g1,715g2によって制御され、パンニング
動作時の防振能力を制限する。
【0013】また、制御マイコン715はズームレンズ
702、フォーカスレンズ705も制御している。押し
圧により抵抗値が可変する回転操作タイプのズームスイ
ッチユニット723からの信号に応じ、その操作に応じ
た駆動命令をモータドライバ720を介しモータ719
に送ることで、ズームレンズ702が駆動され、変倍動
作が行われる。
【0014】また、カメラ信号処理回路708で処理さ
れた焦点信号が最大となるように、715は、駆動命令
をモータドライバ722を介しモータ721に送ること
で、フォーカスレンズ705の移動が為され焦点調節が
行われる。
【0015】次に図8を用いて、制御マイコン715で
処理される防振制御処理のフローを説明する。補正量は
焦点距離と最大補正限界で規格化されており、規格化補
正量に応じて制限量が所定特性で算出できるので、1種
類の特性を有するだけで、すべての焦点距離変化に対応
可能となっている。
【0016】図8のフローチャートにおいて、角速度セ
ンサ709、710で検出した角速度センサを積分する
ことで、角変位を算出し、補正量と制限量を算出する処
理であるが、簡単のため一方の角速度センサ出力に対し
て行われる処理ルーチンを、図8のフローチャートに示
し、他方の角速度センサ出力に対しては、図8と同様な
処理が行われるものとして説明を省略する。図8の処理
はマイコン715で実行される定周期割込処理であり、
例えば1kHzの周波数で実行される。割込みの起動要
因は、例えば、発振クロックの所定分周でアップ(若し
くはダウン)カウントしているカウンタが、1msec
に相当するデータと一致する毎に発生する。
【0017】また、図7で説明した様に角速度信号をマ
イコン715のA/Dコンバータで取り込むが、ここで
は簡単のため、A/Dコンバータの動作モードはスキャ
ンモードで、いつでもA/D動作を繰り返しているもの
とする。
【0018】S801で割込処理を開始し、S802で
A/Dサンプリングした角速度信号に対し、ハイパスフ
ィルタ処理をかけることで、DC成分の影響を除去す
る。S803はAC成分の角速度信号に、周波数帯域の
制限を設ける処理である。実際にはS802と同様なハ
イパスフィルタ処理であり、そのカットオフ周波数がS
802では固定値なのに対して、S803では可変設定
が可能になっており、制限処理制御部715g1,71
5g2からの指示情報により、カットオフ周波数を設定
する。
【0019】このカットオフ周波数を低域から高域まで
変化させることにより、帯域制限が可能になっており、
このカットオフ周波数を制御し、パンニング等のカメラ
ワーク動作中には、カットオフ周波数を上げ、防振の抑
振能力を低下させることで、シフトレンズ704位置の
センタリング強度を強めるようにして、円滑なカメラワ
ークを実現し、通常撮影時には、手ぶれ除去効果を上げ
るため、カットオフ周波数を低下させるようにしてい
る。
【0020】また、補正可能範囲の限界よりも大きな揺
れを補正しようとして、補正端に衝突したときの、画面
の不自然さを防止するためも、帯域制限の制御が実行さ
れている。
【0021】次に、S804では積分器715d1,7
15d2で、帯域制限された角速度信号を積分処理し、
角変位を算出する。算出された角変位が、カメラ本体に
加わる揺れ角に相当する。
【0022】次にS805で補正量の算出を行う。補正
量はS804で得られた角変位、即ち揺れ角θと光学系
の焦点距離fに応じ、f*tanθとなる。S806
は、S805で算出した補正量を最大補正限界(シフト
レンズ704の移動限界)で規格化する処理である。規
格化補正量の算出は以下の式で与えられる。
【0023】 ピッチ規格化補正量=ピッチ補正量/ピッチ最大シフト限界/2*100( %)…(1) ヨー規格化補正量=ヨー補正量/ヨー最大シフト限界/2*100(%)… (2)
【0024】S807は、S806で算出された規格化
補正量をもとに、補正能力に制限を加えるための制限量
を算出する処理であり、715g1,715g2で実行
され、決定された制限量は次回の割り込み処理のS80
3で、反映される。ここで制限量は、帯域制限処理S8
03で説明したカットオフ周波数に相当する。
【0025】図9は補正量に対する制限量つまりカット
オフ周波数の特性を示している。横軸は規格化補正量で
あり、最大シフト限界の1/2(つまり±での最大シフ
ト限界で定義)までシフトして補正する場合を100%
とした場合に対する、現在の揺れを補正するのに必要な
補正量の割合を示している。縦軸は制限量のパラメタで
ある帯域制限のカットオフ周波数である。補正量に対し
制限を掛ける度合いが、しきい値による設定ではなく、
関数的な設定となっている。このため、カットオフ周波
数を制御し、パンニング動作対応する場合でも、円滑な
切り替えが行える。
【0026】本例では、最大カットオフ周波数を6Hz
としているが、これは、主となる手ぶれの周波数成分が
5Hz以下であることによる。帯域制限の特性は2乗の
関数でカットオフが変化する様に設定されており、補正
量が大きいほど急峻にカットオフ周波数を上げ、また補
正量が零近傍の場合にはカットオフが出来るだけ低く
し、防振効果を高める様に制御される。この防振効果が
高い範囲(補正量が零近傍の範囲)を出来るだけ拡大し
たい場合には、補正量の2乗としていた次数を増してい
けば良く、補正量が大きくなったときに、カットオフが
急峻に立ち上がる様に係数等の設定をすればよい。
【0027】ここで、最大シフト限界は、図10の様に
決定されており、(a)焦点距離変化に対し、有効像円
径が変化している様子、(b)焦点距離に対し、最大補
正範囲(最大シフト限界)が変化している様子をそれぞ
れ示されている。
【0028】図1の1001がシフトレンズ704のメ
カ的な最大移動限界距離、有効像円径に換算した点であ
り、1002はワイドからテレまですべての焦点距離
で、メカ的にシフトレンズ704が最大移動限界までの
距離を移動したとしても、撮影画面にはケラレが生じな
いことを示している。従って、1002に対する最大補
正範囲は1005の様に一定値となる。
【0029】一方、1003のように焦点距離1004
よりテレ側でしか1001のより大きな像円径にならな
い場合には、1004よりワイド側では、シフトレンズ
704をメカ的に移動可能な最大までレンズシフトする
と、撮影画面の一部がケラれる事を意味する。
【0030】従って、1003に対する最大補正範囲は
1006の様に、焦点距離1004よりワイドでは、減
少することになる。一般には1003のようにレンズ光
学系の設計がなされ、レンズの小型化が図られる場合が
多い。この様に、最大補正範囲が焦点距離により100
6の様に変化する場合であっても、補正量は最大補正範
囲で規格化されるので、焦点距離毎に制限特性を変更し
なくとも(特性変更パラメタを多数持たなくとも)、端
衝突の防止と円滑なパンニング動作移行と解除とが実現
できる。
【0031】図8に戻る。S807で決定されたカット
オフ周波数は、次回の帯域制限処理で設定され、角速度
信号に対して、制限が為される。例えば、算出カットオ
フが大きい場合には、カットオフ周波数以下の手ぶれ周
波数の揺れに対し、補正効果が減少する様になる。次に
S808で、S805で算出されたシフト目標命令を加
算器716に対して出力し、本処理を終了する(S80
9)。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例のパンニング動作制御では、補正手段の最大補正範
囲で規格化された補正量に応じて、制限量を決定してお
り、図9に示した制限特性を1種類しか有しておらず、
通常の手持ち撮影時には最適であるが、特定の撮影状況
では、不具合を生じることがあった。例えば、車上で三
脚等に設置し、撮影する状況では、車の振動がカメラに
そのまま伝わるが、道路の凹凸や橋桁の繋ぎ目で、上下
方向にバウンドするため、ピッチ方向のみ揺れが大きく
出る事がある。この揺れも補正すべきであるが、制限特
性が1種類のため、パンニングとして検出され、その結
果、抑振効果が下がるため、定常的な車の振動が撮影画
面に現れてしまっていた。従って、バウンドする周期に
応じ、車上撮影時には路面状況により、パンニング動作
の作動と解除が繰り返される事になり、安定に抑振され
た撮影画像を得ることが出来なかった。また、例えば三
脚に設置しての撮影では、ぶれ補正の必要はないが、制
限特性が補正量に応じて決まるので、三脚上でのパンニ
ング動作で、パンニング速度が速い場合には、パンニン
グ動作になって補正が制限され、カメラワークと撮像画
面との違和感はないが、パンニング速度が遅い場合に
は、補正量が小さく算出されるので、制限がかからず、
パンニング操作をしているのに補正がかかってしまい、
撮影者に違和感を与える場合があった。
【0033】また、従来例のパンニング動作時の制限特
性は、ピッチ方向の揺れに対しても、ヨー方向の揺れに
対しても同一の特性となっていた。そのため、ピッチ方
向とヨー方向とで著しく揺れ方が異なるような撮影状
況、例えば上述の車上三脚撮影などでは、ピッチ方向の
みに車の振動や路面の影響が反映される傾向にあり、こ
の揺れを補正しようとして、制限特性を大きな揺れまで
補正可能なよう設定すると(第9図の補正量に応じたカ
ットオフ周波数の特性を高次な関数とする)、ヨー方向
もパンニング動作に移行しづらくなり、カメラ操作とし
て可能性の高い、ヨー方向のパンニング操作に対し補正
してしまい、円滑なカメラワークに支障をきたしてい
た。
【0034】そこで本発明の課題は、上述の問題を回避
し、撮影状況に応じ、最適なパンニング特性と防振特性
を切り替えることで、あらゆる撮影状況で円滑なパンニ
ング操作と高い防振効果を得ることが可能な撮像装置を
提供することにある。
【0035】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本願における請求項1に記載の発明によれば、揺
動を検出する検出手段と、該検出手段の出力に基づいて
前記揺動による画像の動きを補正する補正手段と、該補
正手段による補正動作に制限をかける制限手段と、該制
限手段による制限特性を異なる複数の撮影状態に応じて
記憶した記憶手段と、撮影状態に応じて前記記憶手段よ
り最適な特性を制限特性を選択して前記制限手段を制御
する制御手段とを備えた撮像装置を特徴とする。
【0036】また本願における請求項2に記載の発明に
よれば、請求項1の発明において、前記制御手段による
制限特性の選択は、前記検出手段により検出された揺動
情報に応じて自動的に行うように構成した撮像装置を特
徴とする。
【0037】また本願における請求項3に記載の発明に
よれば、請求項2に記載の発明において、前記揺動情報
は、揺動の周波数情報である撮像装置を特徴とする。
【0038】また本願における請求項4に記載の発明に
よれば、請求項2に記載の発明において、前記揺動情報
は、揺動の振幅情報である撮像装置を特徴とする。
【0039】また本願における請求項5に記載の発明に
よれば、揺動を検出する検出手段と、該検出手段の出力
に基づいて前記揺動による画像の動きを補正する補正手
段と、該補正手段による補正動作に制限をかける制限手
段と、該制限手段による制限特性を異なる複数の撮影状
態に応じて記憶した記憶手段と、前記記憶手段に記憶さ
れている複数の制限特性の中から、任意の制限特性を選
択する選択手段と、前記選択手段によって選択された制
限特性にしたがって前記制限手段を制御する制御手段と
を備えた撮像装置を特徴とする。
【0040】また本願における請求項6に記載の発明に
よれば、撮影画面の垂直方向及び水平方向に加わる揺動
成分を検出する検出手段と、該検出手段の出力に基づい
て前記揺動による画像の動きを補正する補正手段と、該
補正手段による補正動作に制限をかける制限手段と、該
制限手段による制限特性が所定の特性になるよう制御す
るとともに、前記制限特性を、前記垂直方向揺動成分の
補正動作に対する制限特性と、前記水平方向揺動成分の
補正動作に対する制限特性とで異ならせる制御手段とを
備えた撮像装置を特徴とする。
【0041】また本願における請求項7に記載の発明に
よれば、請求項6に記載の発明において、前記垂直方向
と水平方向の揺動成分に対して、異なる制限特性で動作
する第1のモードと、同一の制限特性で動作する第2のモ
ードとを有し、撮影状況に応じて、前記第1または第2の
モードを選択する選択手段を備えた撮像装置を特徴とす
る。
【0042】また本願における請求項8に記載の発明に
よれば、請求項7に記載の発明において、前記選択手段
による前記モードの選択は、少なくとも前記検出手段に
より検出された揺動情報に応じて自動的に行うように構
成されている撮像装置を特徴とする。
【0043】また本願における請求項9に記載の発明に
よれば,請求項1または5に記載の発明において、前記
撮影状況は、手持ち撮影状態、車上撮影状態、三脚等に
よる固定撮影状態であり、前記記憶手段には、前記各撮
影状態に最適な制限特性の情報が記憶されている撮像装
置を特徴とする。
【0044】また本願における請求項10に記載の発明
によれば、請求項1に記載の発明において、前記制御手
段は、前記揺れの周波数と振幅から前記各撮影状態を識
別するとともに、各撮影状態の判断条件が満たされた状
態が所定時間連続したとき、その判断条件に応じた撮影
状態となったことを出力するように構成されている揺れ
補正装置を特徴とする。
【0045】また本願における請求項11に記載の発明
によれば、揺れを検出する検出手段と、前記検出手段に
よって検出された揺れによる画像の揺れを補正する補正
手段と、前記検出手段の出力に基づいてパンニング動作
を検出するとともに、パンニング動作が行われているこ
とが検出された場合には、前記補正手段の補正動作を所
定の特性にしたがって抑制するパンニング制御手段と、
前記検出手段によって検出された揺れの周波数成分を検
出する周波数検出手段と、前記周波数検出手段によって
検出された前記揺れの周波数に応じて、前記所定の特性
を変更する制御手段とを備えた揺れ補正装置を特徴とす
る。
【0046】また本願における請求項12に記載の発明
によれば、請求項11に記載の発明において、前記所定
の特性は、前記補正手段の補正動作に対する制限量の周
波数特性であり、前記パンニング制御手段は、前記周波
数特性にしたがって、前記補正動作を抑制するように構
成されている揺れ補正装置を特徴とする。
【0047】また本願における請求項13に記載の発明
によれば、請求項12に記載の発明において、前記制御
手段は、前記揺れ周波数に基づいて、手持ち撮影状態、
車上撮影状態、三脚等による固定撮影状態を識別し、該
識別結果に応じて、前記周波数に対する制限量を変更す
るように構成されている揺れ補正装置を特徴とする。
【0048】また本願における請求項14に記載の発明
によれば、請求項13に記載の発明において、前記制御
手段が、前記揺れの周波数と振幅から前記撮影状態を識
別するとともに、各撮影状態の判断条件が満たされた状
態が所定時間連続したとき、その判断条件に応じた撮影
状態となったことを出力するように構成されている揺れ
補正装置を特徴とする。
【0049】また本願における請求項15に記載の発明
によれば、揺れを検出する第1のステップと、前記検出
手段によって検出された揺れによる画像の揺れを補正す
る第2のステップと、前記第1のステップの処理に基づい
てパンニング動作を検出するとともに、パンニング動作
が行われていることが検出された場合には、前記補正手
段の補正動作を所定の特性にしたがって抑制するパンニ
ング処理を実行する第3のステップと、前記揺れの周波
数成分を検出する第4のステップと、前記第4のステップ
で検出された前記揺れの周波数に応じて、前記所定の特
性を変更する第5のステップとからなる揺れ補正方法を
特徴とする。
【0050】また本願における請求項16に記載の発明
によれば、請求項15に記載の発明において、前記所定
の特性は、前記補正手段の補正動作に対する制限量の周
波数特性であり、前記第5のステップは、前記周波数特
性にしたがって、前記補正動作を抑制する揺れ補正方法
を特徴とする。
【0051】また本願における請求項17に記載の発明
によれば、請求項16に記載の発明において、前記5の
ステップは、前記揺れ周波数に基づいて、手持ち撮影状
態、車上撮影状態、三脚等による固定撮影状態を識別
し、該識別結果に応じて、前記周波数に対する制限量を
変更する処理である揺れ補正方法を特徴とする。
【0052】また本願における請求項19に記載の発明
によれば、請求項17に記載の発明おいて、前記第5の
ステップは、前記揺れの周波数と振幅から前記撮影状態
を識別するとともに、各撮影状態の判断条件が満たされ
た状態が所定時間連続したとき、その判断条件に応じた
撮影状態となったことを出力する処理である揺れ補正方
法を特徴とする。
【0053】また本願における請求項20に記載の発明
によれば、揺れを検出する検出手段と、前記検出手段に
よって検出された揺れによる画像の揺れを補正する補正
手段と、パンニング動作を検出するとともに、パンニン
グ動作が行われていることが検出された場合には、前記
補正手段の補正動作を所定の特性にしたがって抑制する
パンニング制御手段と、前記検出手段によって検出され
た揺れの周波数及び振幅に基づいて手持ち撮影状態と、
車上撮影状態と、三脚撮影状態を識別し、識別された撮
影状態に応じて前記所定の特性を変更する制御手段とを
備えた揺れ補正装置を特徴とする。
【0054】また本願における請求項21に記載の発明
によれば、請求項20において、前記制御手段が、前記
車上撮影状態に応じた特性と、前記三脚撮影状態に応じ
た特性との間の移行の応答性が、手持ち撮影状態との間
の移行の応答性よりも速くなるように制御する揺れ補正
装置を特徴とする。
【0055】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、図面を
参照し、本発明の実施例について説明する。図1は、本
発明の実施例の構成を示す図であり、ビデオカメラに光
学式防振機能を搭載した場合のブロック図である。
【0056】レンズ群はインナーフォーカスタイプの構
成となっており、第1の固定レンズ101、ズームレン
ズ102、絞り103、第2の固定レンズ104、フォ
ーカスレンズ105から成る。レンズからの光はCCD
等の撮像素子106に結像され、増幅器107で最適な
レベルに増幅されカメラ信号処理回路108へと入力さ
れ標準テレビ信号に変換される。また、図1のカメラは
光学的な手ぶれ補正機能を備えており、防振のON/O
FFはスイッチ124の状態を検出することで行ってい
る。
【0057】揺れ検出手段としての角速度センサ109
(ピッチ方向)、110(ヨー方向)でカメラ本体の揺
れ角速度を検出し、増幅器111、112でそれぞれ増
幅後、防振制御マイコン115のA/Dコンバータ11
5a1,115a2で取り込み、ハイパスフィルタ11
5b1,115b2でDC成分をカットした角速度信号
を帯域制限HPF115c1,115c2で帯域制限さ
れた後、積分器115d1,115d2で積分して角変
位に変換する。積分器115d1,115d2で算出さ
れた揺れ角θに対して、前記焦点距離補正部115e
1,115e2で光学系の焦点距離f分の補正を行いf
*tanθとなる補正信号を算出する。
【0058】補正系制御部115iは焦点距離補正部1
15e1,115e2の出力信号である補正信号(撮像
素子上の揺れによる撮影像の移動分)を、揺れによる移
動方向とは逆方向に動かす様に、シフトレンズ104を
光軸と直行したピッチ方向とヨー方向に移動させる事で
揺れ補正を行う。これら補正系制御部115i及びシフ
トレンズ104は揺れによる画像の動きを補正する補正
手段を構成する。シフトレンズ104の制御は、マイコ
ン115から出力される補正目標信号に対し、加算器1
16でシフトレンズ104の位置信号(エンコーダ11
3の検出信号を所定レベルに増幅器114で増幅した位
置信号)と115iからの補正目標とを比較し、差が零
になるように駆動信号をモータドライバ117を介しモ
ータ118に出力することで、104の位置をループ制
御し、目標位置に一致させる。これら補正系制御部11
5i及びシフトレンズ104及びその制御系は揺れによ
る画像の動きを補正する補正手段を構成する。
【0059】尚、帯域制限用のハイパスフィルター11
5c1,115c2は、補正信号を補正量規格化部11
5h1,115h2で規格化した規格化補正量と、揺れ
周波数検出部115f1,115f2で検出した揺れ周
波数とに応じて、制限手段としての制限処理制御部11
5gが、帯域制限用HPF115c1,115c2を制
御し、パンニング動作時の防振能力を制限する。
【0060】制限処理制御部115gは、揺れ状態判別
部115g1とパンニング特性データ群(制限特性)1
15g2を記憶しており(記憶手段)、揺れ状態判別部
115gに入力される規格化補正量信号と揺れ周波数信
号とに応じて、揺れ状態判別部115g1が撮影状況を
判別し、その撮影状況に最適なパンニング特性をパンニ
ング特性データ群115g2のデータ群より選択して、
選択特性に応じて帯域制限HPF115c1,115c
2の帯域制限パラメータであるカットオフ周波数を制御
することにより、制限量を決定し、パンニング動作時の
防振能力を制限する。この制限量の決定処理は本発明の
各請求項の制限手段に相当する。この制限動作について
は、後で詳しく説明する。
【0061】また、防振制御マイコン115はズームレ
ンズ102、フォーカスレンズ105も制御している。
押し圧により抵抗値が可変する回転操作タイプのズーム
スイッチユニット118からの信号に応じ、防振制御マ
イコン115は駆動命令をモータドライバ120を介し
モータ119に送ることで、ズームレンズ102の移動
が為され変倍動作が行われる。また、防振制御マイコン
115は、カメラ信号処理回路108で処理されたたと
えば映像信号中の高域成分等を焦点評価値とする焦点信
号のレベルが最大となるように、駆動命令をモータドラ
イバ122を介しモータ121に送ることで、フォーカ
スレンズ105の合焦点への移動が為され焦点調節が行
われる。
【0062】次に図2、図3を用いて、防振制御マイコ
ン115で処理される本発明の防振制御処理のフローを
説明する。本発明の目的は撮影状況に応じて最適な防振
特性を選択することで、円滑なパンニング動作と高い抑
振性能を実現する事にある。このため、本発明によれ
ば、予め記憶された複数のパンニング特性(抑振性能に
制限を掛ける制限特性)を有し、撮影状況を判別し、そ
の撮影状況に対して最適なパンニング特性を自動的に選
択し、防振制御を行う手段を有している。
【0063】また、予め記憶されている複数のパンニン
グ特性には、通常の手持ち撮影とは異なる撮影状況に対
応するため、ピッチ方向とヨー方向とでパンニング特性
を異ならす様に設定された特性が含まれている。
【0064】尚、以下の処理フローの説明は、図1の防
振制御マイコン115での処理と重複するが、図1では
ブロック図として示したが、実際にはプログラムにより
処理されており、ここでは改めてプログラムとして説明
を行う。
【0065】図2のフローチャートは、角速度センサ1
09、110で検出した角速度信号を積分することで、
角変位を算出し、補正量と制限量を算出する処理である
が、簡単のため一方の角速度センサ出力に対して行われ
る処理ルーチンを、図2のフローチャートに示し、他方
の角速度センサ出力に対しても、図2と同様な処理が行
われるものとする。図2の処理は防振マイコン115で
実行される定周期割込処理であり、例えば1kHzの周
波数で実行される。割込みの起動要因は、例えば、発振
クロックの所定分周でアップ(若しくはダウン)カウン
トしているカウンタが、1msecに相当するデータと
一致する毎に発生する。また図1で説明した様に角速度
信号を防振制御マイコン115のA/Dコンバータで取
り込むが、本実施例では簡単のため、A/Dコンバータ
の動作モードはスキャンモードで、いつでもA/D動作
を繰り返しているものとする。
【0066】S201で割込処理を開始し、S202で
A/Dサンプリングした角速度信号に対し、ハイパスフ
ィルター処理をかけることで、DC成分の影響を除去
し、揺れ成分のみを抽出する。S203では、DC成分
カットされた角速度信号から揺れ周波数を検出する。揺
れ周波数検出部115f1,115f2における周波数
検出は、角速度信号を積分することで角変位とし、角変
位信号の変位方向が所定時間内に何回切り替わったかす
なわち振動回数を検出することで行う。
【0067】S203で検出された揺れ周波数は後述す
るS208の処理にて、揺れ状態判別に用いられ、撮影
条項が判別される。
【0068】S204の処理は振動すなわちAC成分の
角速度信号に、周波数帯域の制限を設ける処理である。
実際にはS202と同様なハイパスフィルタ処理であ
り、そのカットオフ周波数がS202では固定値なのに
対して、S204では可変になっており、制限処理制御
部115gからの指示情報により、カットオフ周波数を
設定する。
【0069】このカットオフ周波数を低域から高域まで
変化させることにより、帯域制限が可能になっており、
このカットオフ周波数を制御し、パンニング等のカメラ
ワーク動作中には、カットオフ周波数を上げ、防振の抑
振能力を低下させることで、シフトレンズ104位置の
センタリング強度を強めるようにして、円滑なカメラワ
ークを実現し、通常撮影時は、手ぶれ除去効果を上げる
ため、手ぶれ周波数付近にカットオフ周波数を低下させ
るようにしている。
【0070】また、補正可能範囲の限界よりも大きな揺
れを補正しようとして、補正端に衝突したときの、画面
の不自然さを防止するためにも、帯域制限の制御が実行
されている。
【0071】次に、S205では積分器115d1,1
15d2で、帯域制限された角速度信号を積分処理し、
角変位を算出する。算出された角変位が、カメラ本体に
加わる揺れ角に相当する。
【0072】次にS206で補正量の算出を行う。補正
量はS205の処理で得られた角変位、即ち揺れ角θと
光学系の焦点距離fに応じ、f*tanθとなる。S2
07は、S206で算出した補正量を最大補正限界(シ
フトレンズ104の移動限界)で規格化する処理であ
る。この規格補正量の算出は前述の(1),(2)式で
与えられる。
【0073】S208は、S207の処理で算出された
規格化補正量とS203で検出した揺れ周波数より、撮
影状況を判別する揺れ状態判別ルーチンであり、図3に
示すフローチャートの判別処理が、揺れ状態判別部11
5g1で為されている。
【0074】S208は図3に示すS301からS31
6の処理により、揺れ状態が判別される。S301はS
203で検出されたピッチ方向の揺れ周波数が、20H
z以上であるかの判別であり、自動車等の上で撮影を行
う車上撮影かどうかを判断する処理である。
【0075】車上撮影時には、少なくともピッチ方向の
揺れは、エンジンの振動や走行に伴う振動で20Hz以
上の周波数成分が支配的となる傾向があり、一方通常の
手持ち撮影時では、揺れ周波数は1Hzから5Hz程度
となる。
【0076】S301の判別結果が真(Yes)の場
合、S302で、カウンタmが所定値α以上かどうか判
別し、α以下ならS303でカウンタmをインクリメン
トする。
【0077】したがって20Hz以上の揺れが継続して
いる場合、カウンタmはαより大きくなり、その場合S
314に移行し、車上撮影と判断する。
【0078】ここで、カウンタmは、20Hz以上の揺
れ継続時間、あるいは20Hz未満の揺れ継続時間を計
測するカウンタであり、このカウンタを監視して、所定
の継続時間αが経過した場合に、「車上撮影である」あ
るいは「車上撮影でない」との判断が為される。
【0079】手持ち撮影の場合、S301で偽(No)
となり、S304に移行する。S304ではカウンタm
が零かどうかを判別し、零でない場合は、S305でカ
ウンタmをデクリメントしてS306からの処理に移行
し、一方m=0の場合には、そのままS306へと移行
する。
【0080】S306からS311までの処理は三脚撮
影判別処理である。S306,S307でピッチ方向、
ヨー方向の揺れの周波数が1Hz以下、且つ揺れ振幅
(S207で規格化された補正量が相当)が所定値βよ
り小さいかを判別しており、低周波かつ微小振幅の場合
に、S308でカウンタnが所定値γより大きいかを判
別し、真ならS315で三脚撮影と判断する。
【0081】S308で偽ならS309でカウンタnを
インクリメントしS312に行く。ここでカウンタn
は、「1Hz以下且つ微小振幅状態」の揺れ継続時間、
あるいは「1Hz以下且つ微小状態でない」揺れ継続時
間を計測するカウンタであり、このカウンタを監視し
て、所定の継続時間γが経過した場合に、「三脚撮影で
ある」あるいは「三脚撮影でない」と判断が為される。
【0082】尚、三脚撮影時には、ピッチ方向、ヨー方
向共に静止状態となるので、揺れ周波数、振幅共に零近
傍となるので、この特徴に基づいて判断処理が為されて
いる。本例では、判別周波数を1Hz、判別振幅をβと
したが、この値は角速度センサの感度(ゲイン)に応じ
て決定すれば良く、この値の限りではない。
【0083】一方通常の手持ち撮影時では、揺れ周波数
は1Hzから5Hz程度となり、所定値以上の振幅を持
った揺れ振幅となり、三脚撮影状態とは異なる特徴とな
る。
【0084】揺れ周波数が1Hzより大きい場合(S3
06)、或いは揺れ振幅が所定値β以上の場合(S30
7)には、S310でカウンタnが零かどうかを判別
し、零でないならS311でカウンタnをデクリメント
して、S312に行き、一方n=0ならそのままS31
2に移行する。
【0085】S312,S313ではそれぞれカウンタ
m、カウンタnが零かどうかを判別し、いずれかが零で
ない場合には、本処理を抜け、図2のS209の処理に
移行する。
【0086】一方、共に零な場合には、S316で通常
の手持ち撮影状態と判断する。
【0087】S312,S313の処理は、車上モー
ド、三脚モード、手持ちモードの各モード状態が、瞬間
的に別のモード状態を示す揺れ状態となったとしても、
十分な継続状態に至らなければ、前回のモード設定を継
続する様、設定するためである。
【0088】これは、モード切替にヒステリシスを設け
モード遷移を円滑にするために行われている。
【0089】また、S303,S305を通る処理の時
にS306からの処理に移行させるのは、車上モードと
三脚モード間の遷移の応答性を上げるためであり、例え
ば三脚設置状態で車上撮影時をしている場合などで、走
行を停止したり、エンジンを切った場合に想定される
「車上→三脚」のモード遷移、逆に走行を開始したり、
エンジンを起動した場合に想定される「三脚→車上」の
モード遷移を最短時間で行うための処理である。
【0090】尚、カメラの電源投入時から手持ち撮影を
する場合には、カウンタm、カウンタnは共にRAMと
して初期化が為されており、m=n=0であるので、撮
影モードはS316で、手持ち撮影と設定される。
【0091】図2に戻る。S208で決定された揺れ状
態判別に基づいてS209では、補正能力に制限を加え
るための制限特性を、パンニング特性データ群115g
2から選択し、選択された制限特性に応じて、制限量の
算出を行う。S209aで車上モードであった場合に
は、S209cでパンニング特性1を選択して制限量を
算出し、S209bで三脚モードの場合には、S209
eでパンニング特性3を選択して制限量を算出し、S2
09bで三脚モードでない場合には、通常手持ちモード
として、S209dでパンニング特性2を選択して制限
量を算出する。S209の処理は制限処理制御部115
gで実行され、決定された制限量は次回の割り込み処理
のS204で、反映される。ここで制限量は、帯域制限
処理S204で説明したカットオフ周波数に相当し、各
パンニング特性に基づく制限特性は、図5に示した様な
特性となっている。
【0092】図5は補正量に対する制限量つまりカット
オフ周波数の特性を示している。(a)はパンニング特
性1の車上モードでの制限特性、(b)はパンニング特
性2の通常手持ちモードでの制限特性、(c)パンニン
グ特性3の三脚モードでの制限特性を示している。
【0093】それぞれ横軸は規格化補正量であり、最大
シフト限界の1/2(つまり±での最大シフト限界での
定義)までシフトして補正する場合を100%とした場
合に対する、現在の揺れを補正するのに必要な補正量の
割合を示している。
【0094】ここで、最大シフト限界は、前述の図10
の様に決定されているものとする。縦軸は制限量のパラ
メータである帯域制限のカットオフ周波数であり、縦軸
方向に対してカットオフ周波数は増加する。
【0095】本例では補正量に対し制限を掛ける度合い
が、しきい値による設定ではなく、関数的な設定となっ
ている。このため、カットオフ周波数を制御し、パンニ
ング動作対応する場合でも、円滑な切り替えが可能とな
っている。
【0096】また本例では、規格化補正量が0%時のカ
ットオフ周波数をfc_refとしているが、検出され
た揺れ周波数に対し最も抑振するカットオフ周波は数値
がfc_refとして設定されている。図4を用いて、
詳しく説明する。
【0097】図4は揺れ検出センサである角速度センサ
109,110から揺れ補正系の出力までの周波数応答
特性であり、(a)の401がゲイン特性、(b)の4
02が位相特性を表している。防振可能帯域は、利得が
フラット、且つ位相遅れが無い事が理想的であるが、実
際には、揺れ検出から補正系に出力するまでの時間遅れ
や、メカ部材などの応答特性等により、周波数が高いほ
ど位相が遅れてしまう。仮に回路系や処理系の時間遅れ
のみが位相遅れ要因であった場合には、遅れ角θは、以
下の(3)式のようになる。
【0098】 θ(deg)=遅延時間(sec)*周波数(Hz)*360(deg) …(3) 実際には、通常手持ち撮影時の周波数帯域が最も抑振出
来るよう、3Hzから5Hz程度の位相遅れが無いよう
にフィルタ等の設計が為される。
【0099】403で示した周波数帯域が本例で防振可
能な帯域を示しており、例えば、周波数fa=1Hz、
fb=4Hz、fc=20Hz、fd=30Hzである
(利得が落ちる帯域404の範囲は防振不能帯域であ
る)。(a)の様に利得はほぼフラットであるが、
(b)の様に周波数が高いほど位相遅れが大きくなって
いる。
【0100】図4の特性では、fbでの位相角θbが位
相遅れが無い状態で、faではθa−θbだけ位相が進
み、fcではθb−θcだけ位相が遅れている。
【0101】この位相ずれにより抑振効果が低下してし
まうが、特に位相遅れが大きくなる周波数に対して、抑
振性能を向上させるために、位相を進ませる事を行って
いる。位相進みの手法としては本例では、帯域制限用に
設けている帯域制限ハイパスフィルタ115c1,11
5c2を併用し、その遮断周波数を変化させる事で実現
している。
【0102】位相遅れが発生する周波数に対し、遅れ角
を補償するハイパスフィルタ115c1,115c2の
カットオフ周波数fc_refが予め各周波数に対して
求められて記憶されており、防振制御中、検出される揺
れ周波数に応じて、位相補償するカットオフ周波数fc
_refを呼び出し、制御されることで抑振性能の劣化
を防止している。
【0103】図5の規格化補正量が0%時のカットオフ
周波数が、図4の位相遅れを補償するfc_refのカ
ットオフ周波数である。今、カメラに加わる揺れ状態
が、手持ち撮影と判断された場合には、処理S209d
で図5(b)の特性を選択し、規格化補正量に応じて、
カットオフ周波数を制御する。(b)の場合、設定され
るカットオフ周波数の最大値は大体6Hz程度であり、
fc_refは0.1Hz程度となる。これは、通常の
手ぶれ周波数成分が3Hzから5Hz程度であり、且つ
その周波数帯域では位相遅れが無いことによる。
【0104】また、帯域制限の特性503は2乗の関数
でカットオフが変化する様に設定されており、補正量が
大きいほど急峻にカットオフ周波数を上げ、また補正量
が零近傍の場合にはカットオフが出来るだけ低くし、防
振効果を高める様に制御されている。
【0105】車上撮影と判断された場合には、処理20
9cで図5(a)の特性を選択し、制限量であるカット
オフ周波数を制御する。車上の場合、揺れ周波数は20
Hz以上となり、位相遅れを補償するカットオフ周波数
が、fc_refとなっている。
【0106】本例では、ヨー特性501とピッチ特性5
02とで、同一のfc_refのように描かれている
が、これは便宜上、特性カーブの比較のために重ねて描
いたのであって、実際には、揺れ方向毎に検出される周
波数成分は時々刻々、独立に変化しているので、同時刻
のヨー方向のfc_refとピッチ方向のfc_ref
とは異なっている場合が多い。
【0107】図5(a)のパンニング特性1では、ピッ
チ方向の揺れに対する制限特性のみ502の様にしてい
るが、これは前述の課題で述べた様に、ピッチ方向の揺
れのみに、走行時の路面状態の変化に対しても補正出来
るようにするためであり、ヨー方向に比べ、制限が掛か
りにくい設定となっている。
【0108】これにより、橋桁等の道路のつなぎ目でバ
ウンドするような撮影状況に対しても振動の影響を受け
ない安定した画面で撮影することが可能となるだけでな
く、ピッチ方向に合わせてヨー方向のカメラワークに支
障を来すような問題も解決することが可能となる。
【0109】また、三脚撮影と判断された場合には、処
理209eで図5(C)の特性を選択する。三脚上の場
合、カメラは静止状態にあるが、三脚設置場所によって
は、三脚そのものに振動が伝搬するので、防振動作をあ
る程度は行うことが望ましい。その場合、振動の方向は
主としてピッチ方向となるので、微小振動成分が防振出
来るよう、ピッチ方向の制限特性を505の様にしてい
る。
【0110】ここで、補正量が0%のカットオフ周波数
fc_refは、三脚設置時には揺れ周波数は零近傍な
ので、fc_refは0.1Hz程度、若しくはそれ以
下に設定される。
【0111】また、ヨー方向の制限特性は504の様に
設定される。これは、三脚でのパンニング動作は主とし
て横方向なので、静止状態でない場合は、パンニング動
作として、直ちに制限量が最大値になるよう設定されて
いる。
【0112】本例の防振可能帯域は図4で説明したよう
にfd=30Hz程度としているので、30H以下の周
波数帯域に対してゲインを持たないよう、fc_max
=50Hz程度としている。尚、本例では、三脚撮影時
の制限特性を揺れ方向に応じて、異なる特性として説明
したが、三脚設置状態でのパンニング動作は横方向だけ
でなく、頻度は少ないとしても縦方向や斜め方向のパン
ニング動作を行われる。このような撮影状況に対して
は、三脚安定時には、ヨー方向、ピッチ方向とも505
の特性で動作し、揺れが検出されたら(図3の処理S3
07で、偽と判別される場合)、揺れ方向の制限特性を
504で示される制限特性に切り替えて動作するように
することが望ましい。
【0113】その場合、想定されるパンニングのカメラ
ワーク操作時間よりも長い時間となるように、図3のS
308の所定値βを設定しておけば良い。但し、その場
合、三脚モードに移行するまでの時間も長くなってしま
うので、図3の様に、三脚モード判断用カウンタnを、
三脚モード移行判断と解除判断で共用するのではなく、
モード移行用カウンタと解除用カウンタを別カウンタと
して、それぞれ独立にモード遷移判断所定値を設定する
ことの方が望ましい。図5(C)の制限特性を選択する
ことで、三脚設置場所の振動の影響を除去しつつ、円滑
なカメラワークが行えるカメラを提供することが可能と
なる。
【0114】図2に戻る。S209で撮影状況毎に別特
性で決定されたカットオフ周波数は、次回の帯域制限処
理で設定され、角速度信号に対して、制限が為される。
例えば、算出カットオフが大きい場合には、カットオフ
周波数以下の手ぶれ周波数の揺れに対し、補正効果が減
少する様になる。次にS210で、S206で算出され
たシフト目標値命令を加算器116に対して出力し、本
処理を終了する(S211)。
【0115】以上説明してきたように、本発明の好まし
い実施例によれば、撮影状況に応じたパンニング特性
を、予め複数の制限特性として記憶し、撮影状況に応じ
て、最適な制限特性を選択することで、円滑なパンニン
グ操作と高い防振効果を得ることが可能となる。撮影状
況は、検出された揺れ振幅や揺れ周波数により判別する
ことで、自動的に最適な制限特性を決定することが可能
となる。
【0116】また、ピッチ方向の揺れとヨー方向に揺れ
とを異なる防振特性で制御するモードを設けることによ
り、手ぶれ以外の特殊な振動条件の環境下であっても、
ピッチ方向とヨー方向の揺れをそれぞれ独立に、最適な
防振特性に設定できるので、例えば車上三脚撮影などの
ピッチ方向のみに車の振動や路面の影響が反映される状
況に対しても、ピッチ方向の高い抑振性と、ヨー方向の
円滑なカメラ操作性とを同時に満足する高品位な撮像装
置を提供することが可能となるだけでなく、これまで、
防振効果を得ることが出来なかった撮影状況に対して、
自動的に最適化が可能なので、撮影領域の拡大を提供で
きる撮像装置を実現することが可能となる。
【0117】以上、本発明の実施例を、シフトレンズを
用いた光学防振システムの構成で説明してきたが、これ
に限る物ではなく、フィールドメモリ使って抽出画像を
位置を制御することで補正しても良いし、大型或いは超
高画素タイプのCCDを使って切り出し位置を制御する
事で補正する電子式の補正手段であっても構わない。
尚、本実施例では、揺れ検出手段として角速度センサー
を用いたが動きベクトル検出や加速度センサーでも良
く、加速度センサの場合は防振マイコン内又は外部で、
更に1回積分処理行えば良い。
【0118】また揺れ角変位量算出はソフトウエア処理
として図1では説明したが、ハードウエアで構成されて
も構わない。
【0119】また、制限をかける特性は、補正量に対し
て関数的に決定されるとして説明したが、特性決定方法
としては、数式により算出決定しても、その特性となる
データテーブルとして予め記憶していても構わない。
【0120】更に制限手段として、ハイパスフィルタを
例にとって説明したが、揺れ補正系の動作に制限かける
手段であれば、これに限るものではなく、例えば、積分
フィルタの積分時定数を制御して、積分フィルタ出力に
制限をかける手段を用いても構わない。
【0121】(第2の実施例)図6は、本発明の第2の
実施形態の構成を示す図である。前述の第1の実施形態
では、撮影状況の判断に合わせた制限特性の選択は自動
的にカメラが行うとして説明したが、撮影状況によって
は、自動判別が困難な撮影状況も存在する。第2の実施
形態は、そのような特殊な撮影状況に置いても、自然な
カメラワークと高い防振効果が得られるよう、テレビや
ビデオカメラや据え置きビデオ等に設けられているメニ
ュー機能を利用して、撮影状況に応じた最適な防振特性
をユーザーが設定出来るようにした例である。
【0122】尚、図6の構成で、図1と同様なブロック
は同一の番号を記し、詳細な説明を省略する。レンズを
通過し、撮像素子106に結像された像は光電変換さ
れ、増幅器107で最適なレベルに増幅されカメラ信号
処理回路108へと入力され標準テレビ信号に変換され
た後、増幅器601で最適なレベルに増幅され、磁気記
録再生装置602に送られると同時に、LCD表示回路
603にも送られ、撮影画像をLCD604に表示す
る。
【0123】尚、LCD604には撮影モードや撮影状
態、警告等を撮影者に知らせるための表示が為される
が、防振マイコン115がキャラクタジェネレータ60
7を制御し、607の出力信号をLCD表示回路603
でミックスする事で、撮影画像に重畳させる。
【0124】また、606はマイコン115内に設けら
れた、メニュー機能制御部であり、撮影者が操作するメ
ニュー設定スイッチ605の操作状態に応じ、キャラク
タジェネレータ607を制御し、メニュー画面をLCD
604に表示する。メニュー画面には、複数の撮影条件
項目(例えば、ホワイトバランスやリモコン受信、電子
ズーム等の条件)と各項目の設定条件(例えば、電子ズ
ームならONとOFF)が表示され、撮影者は設定した
い項目を選択して、条件設定を行う(選択手段)。
【0125】メニュー操作を行う為、メニュー設定スイ
ッチ605は、メニュー機能をON/OFFするモード
スイッチ、項目や状態設定を選択する選択スイッチ、及
び選択内容を決定する決定スイッチとにより構成されて
る。撮影者がこれらスイッチをメニュー画面を見ながら
操作する時、キー操作に合わせてメニュー制御部がメニ
ュー画面表示を制御することで、設定内容を認識するこ
とが可能となる。
【0126】例えば「撮影状況選択」などが上記メニュ
ー機能の撮影条件項目にあり、その設定条件に「車/船
/ヘリコプター/歩道橋」などの撮影場所選択が設けら
れており、このいずれかの条件を撮影者が好みに応じて
選択・設定することで、防振マイコン115は撮影状況
に適した防振特性を選択し、防振制御を行う。
【0127】また例えば、予め撮影者自身の手ぶれが最
も抑振可能なように、メニューから適応周波数帯域を選
択出来るようにしたり(通常1Hz〜3Hzが適用可能
で、3Hz〜5Hzを、抑振する揺れ周波数の目標と設
定されているが、適用可能周波数を高周波側にシフトし
たり、主となる抑振目標の揺れ周波数を複数の周波数か
ら選択可能とする)、また揺れ振幅に関しても選択可能
とし、例えば撮影者の手ぶれに合わせて、角速度センサ
出力増幅を決める増幅器111,112の増幅率を、複
数の増幅率候補から選択することで、最適化出来るよう
にすれば、撮影者選択をメニューで行うだけで、撮影者
に最適な防振機能を提供することが可能となる。
【0128】メニュー設定が完了すると、設定されたメ
ニュー項目の撮影条件に応じて、制限処理制御部115
gの揺れ状態判別部115g1が、最適なパンニング特
性をパンニング特性データ群115g2より選択し、選
択特性に基づいて、制限量を帯域制限ハイパスフィルタ
115c1,115c2に出力することで、円滑なカメ
ラワークと高い防振効果を得ることが可能となる。
【0129】以上説明したように、本発明の第2の実施
形態によれば、撮影者に撮影状況を選択指示させること
により、自動判別が困難な撮影状況に対しても、最適な
防振特性を設定することが可能となり、特殊な撮影状況
に対しても、最適な防振特性を得ることが可能となる。
【0130】また特に、予め撮影者に合わせた適応周波
数帯域を変更したり、帯域を限定したりすること、これ
に加え撮影者毎に異なる手ぶれの大小に合わせて、揺れ
振幅の増幅率を最適化することにより、撮影者個々に適
応した手ぶれ補正機能を実現することが可能となる。
尚、本実施例では予め撮影者が自分の手ぶれに最適に防
振特性を選択できるとしたが、抑振対象は撮影者の手ぶ
れに限らず、同様の手法で、特定のカメラ設置場所での
振動除去しても構わない。
【0131】本発明によれば、撮影状況に応じたパンニ
ング特性を、予め複数の制限特性として記憶し、撮影状
況に応じて、最適な制限特性を選択することで、円滑な
パンニング操作と高い防振効果を得ることが可能とな
る。撮影状況は、検出された揺れ振幅や揺れ周波数によ
り判別することで、自動的に最適な制限特性を決定する
ことが可能となる。また、撮影者に撮影状況を選択指示
させることにより、自動判別が困難な撮影状況に対して
も、最適な防振特性を設定することが可能となる。また
特に、ピッチ方向の揺れとヨー方向に揺れとを異なる防
振特性で制御するモードを設けることにより、手ぶれ以
外の特殊な振動条件の環境下であっても、ピッチ方向と
ヨー方向の揺れをそれぞれ独立に、最適な防振特性に設
定できるので、自然なカメラワークや高い防振効果を実
現できる撮像装置を提供することが可能となる。
【0132】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
撮影状況に応じたパンニング特性を、予め複数の制限特
性として記憶し、撮影状況に応じて、最適な制限特性を
選択することで、円滑なパンニング操作と高い防振効果
を得ることが可能となる。
【0133】また、ピッチ方向の揺れとヨー方向に揺れ
とを異なる防振特性で制御するモードを設けることによ
り、手ぶれ以外の特殊な振動条件の環境下であっても、
ピッチ方向とヨー方向の揺れをそれぞれ独立に、最適な
防振特性に設定できるので、例えば車上三脚撮影などの
ピッチ方向のみに車の振動や路面の影響が反映される状
況に対しても、ピッチ方向の高い抑振性と、ヨー方向の
円滑なカメラ操作性とを同時に満足する高品位な撮像装
置を提供することが可能となるだけでなく、これまで、
防振効果を得ることが出来なかった撮影状況に対して、
自動的に最適化が可能なので、撮影領域の拡大を提供で
きる撮像装置を実現することが可能となる。
【0134】また、撮影者に撮影状況を選択指示させる
ことにより、自動判別が困難な撮影状況に対しても、最
適な防振特性を設定することが可能となり、特殊な撮影
状況に対しても、最適な防振特性を得ることが可能とな
る。
【0135】また特に、予め撮影者に合わせた適応周波
数帯域を変更したり、帯域を限定したりすること、これ
に加え撮影者毎に異なる手ぶれの大小に合わせて、揺れ
振幅の増幅率を最適化することにより、撮影者個々に適
応した手ぶれ補正機能を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における第1の実施形態の構成を示すブ
ロック図である。
【図2】揺れ補正処理を説明するためのフローチャート
である。
【図3】揺れ状態判別処理を説明するためのフローチャ
ートである。
【図4】揺れ補正特性を示す特性図である。
【図5】撮影状況に応じた複数のパンニング特性を示す
特性図である。
【図6】本発明における第2の実施形態の構成を示すブ
ロック図である。
【図7】本発明以前の揺れ補正装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図8】図7の揺れ補正装置に用いられている揺れ補正
処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】図8の揺れ補正装置におけるパンニング特性を
示す図である。
【図10】揺れ補正装置における焦点距離と最大補正範
囲の関係を示す図である。
【符号の説明】
104 シフトレンズ 109 ピッチ角速度センサ 110 ヨー角速度センサ 115 防振制御マイコン 115b1 HPF 115b2 HPF 115c1 帯域制限HPF 115c2 帯域制限HPF 115d1 積分器 115d2 積分器 115e1 焦点距離補正部 115e2 焦点距離補正部 115f1 揺れ周波数検出部 115f2 揺れ周波数検出部 115g 制限処理制御部 115h1 補正量規格化部 115h2 補正量規格化部 115i 補正系制御部 116 加算器 117 モータドライバ 118 モータ

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揺動を検出する検出手段と、 該検出手段の出力に基づいて前記揺動による画像の動き
    を補正する補正手段と、 該補正手段による補正動作に制限をかける制限手段と、 該制限手段による制限特性を異なる複数の撮影状態に応
    じて記憶した記憶手段と、 撮影状態に応じて前記記憶手段より最適な特性を制限特
    性を選択して前記制限手段を制御する制御手段と、を備
    えたことを特徴とする撮像装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記制御手段による制限特性の選択は、前記検出手段に
    より検出された揺動情報に応じて自動的に行うように構
    成したことを特徴とする撮像装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記揺動情報は、揺動の周波数情報であることを特徴と
    する撮像装置。
  4. 【請求項4】 請求項2において、 前記揺動情報は、揺動の振幅情報であることを特徴とす
    る撮像装置。
  5. 【請求項5】 揺動を検出する検出手段と、 該検出手段の出力に基づいて前記揺動による画像の動き
    を補正する補正手段と、 該補正手段による補正動作に制限をかける制限手段と、 該制限手段による制限特性を異なる複数の撮影状態に応
    じて記憶した記憶手段と、 前記記憶手段に記憶されている複数の制限特性の中か
    ら、任意の制限特性を選択する選択手段と、前記選択手
    段によって選択された制限特性にしたがって前記制限手
    段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする撮
    像装置。
  6. 【請求項6】 撮影画面の垂直方向及び水平方向に加わ
    る揺動成分を検出する検出手段と、 該検出手段の出力に基づいて前記揺動による画像の動き
    を補正する補正手段と、 該補正手段による補正動作に制限をかける制限手段と、 該制限手段による制限特性が所定の特性になるよう制御
    するとともに、前記制限特性を、前記垂直方向揺動成分
    の補正動作に対する制限特性と、前記水平方向揺動成分
    の補正動作に対する制限特性とで異ならせる制御手段
    と、を備えたことを特徴とする撮像装置。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記垂直方向と水平方向の揺動成分に対して、異なる制
    限特性で動作する第1のモードと、同一の制限特性で動
    作する第2のモードとを有し、撮影状況に応じて、前記
    第1または第2のモードを選択する選択手段を備えたこと
    を特徴とする撮像装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記選択手段による前記モードの選択は、少なくとも前
    記検出手段により検出された揺動情報に応じて自動的に
    行うように構成されていることを特徴とする撮像装置。
  9. 【請求項9】 請求項1または5において、 前記撮影状況は、手持ち撮影状態、車上撮影状態、三脚
    等による固定撮影状態であり、前記記憶手段には、前記
    各撮影状態に最適な制限特性の情報が記憶されているこ
    とを特徴とする撮像装置。
  10. 【請求項10】 請求項1において、 前記制御手段は、前記揺れの周波数と振幅から前記各撮
    影状態を識別するとともに、各撮影状態の判断条件が満
    たされた状態が所定時間連続したとき、その判断条件に
    応じた撮影状態となったことを出力するように構成され
    ていることを特徴とする揺れ補正装置。
  11. 【請求項11】 揺れを検出する検出手段と、 前記検出手段によって検出された揺れによる画像の揺れ
    を補正する補正手段と、 前記検出手段の出力に基づいてパンニング動作を検出す
    るとともに、パンニング動作が行われていることが検出
    された場合には、前記補正手段の補正動作を所定の特性
    にしたがって抑制するパンニング制御手段と、 前記検出手段によって検出された揺れの周波数成分を検
    出する周波数検出手段と、 前記周波数検出手段によって検出された前記揺れの周波
    数に応じて、前記所定の特性を変更する制御手段と、を
    備えたことを特徴とする揺れ補正装置。
  12. 【請求項12】 請求項11において、 前記所定の特性は、前記補正手段の補正動作に対する制
    限量の周波数特性であり、前記パンニング制御手段は、
    前記周波数特性にしたがって、前記補正動作を抑制する
    ように構成されていることを特徴とする揺れ補正装置。
  13. 【請求項13】 請求項12において、 前記制御手段は、前記揺れ周波数に基づいて、手持ち撮
    影状態、車上撮影状態、三脚等による固定撮影状態を識
    別し、該識別結果に応じて、前記周波数に対する制限量
    を変更するように構成されていることを特徴とする揺れ
    補正装置。
  14. 【請求項14】 請求項13において、 前記制御手段は、前記揺れの周波数と振幅から前記撮影
    状態を識別するとともに、各撮影状態の判断条件が満た
    された状態が所定時間連続したとき、その判断条件に応
    じた撮影状態となったことを出力するように構成されて
    いることを特徴とする揺れ補正装置。
  15. 【請求項15】 揺れを検出する第1のステップと、 前記検出手段によって検出された揺れによる画像の揺れ
    を補正する第2のステップと、 前記第1のステップの処理に基づいてパンニング動作を
    検出するとともに、パンニング動作が行われていること
    が検出された場合には、前記補正手段の補正動作を所定
    の特性にしたがって抑制するパンニング処理を実行する
    第3のステップと、 前記揺れの周波数成分を検出する第4のステップと、 前記第4のステップで検出された前記揺れの周波数に応
    じて、前記所定の特性を変更する第5のステップと、か
    らなる揺れ補正方法。
  16. 【請求項16】 請求項15において、 前記所定の特性は、前記補正手段の補正動作に対する制
    限量の周波数特性であり、前記第5のステップは、前記
    周波数特性にしたがって、前記補正動作を抑制すること
    を特徴とする揺れ補正方法。
  17. 【請求項17】 請求項16において、 前記第5のステップは、前記揺れ周波数に基づいて、手
    持ち撮影状態、車上撮影状態、三脚等による固定撮影状
    態を識別し、該識別結果に応じて、前記周波数に対する
    制限量を変更する処理であることを特徴とする揺れ補正
    方法。
  18. 【請求項18】 請求項17において、 前記第5のステップは、前記揺れの周波数と振幅から前
    記撮影状態を識別するとともに、各撮影状態の判断条件
    が満たされた状態が所定時間連続したとき、その判断条
    件に応じた撮影状態となったことを出力することを特徴
    とする揺れ補正方法。
  19. 【請求項19】 揺れを検出する検出手段と、 前記検出手段によって検出された揺れによる画像の揺れ
    を補正する補正手段と、 パンニング動作を検出するとともに、パンニング動作が
    行われていることが検出された場合には、前記補正手段
    の補正動作を所定の特性にしたがって抑制するパンニン
    グ制御手段と、 前記検出手段によって検出された揺れの周波数及び振幅
    に基づいて手持ち撮影状態と、車上撮影状態と、三脚撮
    影状態を識別し、識別された撮影状態に応じて前記所定
    の特性を変更する制御手段と、を備えたことを特徴とす
    る揺れ補正装置。
  20. 【請求項20】 請求項19において、 前記制御手段は、前記車上撮影状態に応じた特性と、前
    記三脚撮影状態に応じた特性との間の移行の応答性が、
    手持ち撮影状態との間の移行の応答性よりも速くなるよ
    うに制御することを特徴とする揺れ補正装置。
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