JP2011145354A - 防振制御装置及び方法 - Google Patents

防振制御装置及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011145354A
JP2011145354A JP2010004443A JP2010004443A JP2011145354A JP 2011145354 A JP2011145354 A JP 2011145354A JP 2010004443 A JP2010004443 A JP 2010004443A JP 2010004443 A JP2010004443 A JP 2010004443A JP 2011145354 A JP2011145354 A JP 2011145354A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
phase
signal
shake
corner frequency
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010004443A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011145354A5 (ja
JP5529552B2 (ja
Inventor
Koichi Washisu
晃一 鷲巣
Masashi Kimura
正史 木村
Fumihiro Kajimura
文裕 梶村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2010004443A priority Critical patent/JP5529552B2/ja
Publication of JP2011145354A publication Critical patent/JP2011145354A/ja
Publication of JP2011145354A5 publication Critical patent/JP2011145354A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5529552B2 publication Critical patent/JP5529552B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Adjustment Of Camera Lenses (AREA)

Abstract

【課題】 撮像装置の揺れを示す揺れ信号を、手ブレ補正用の信号に処理する際に生じる位相ズレを、手ブレの周波数帯域において補償することにより、精度の高い手ブレ補正を行う。
【解決手段】
撮像装置に加わる、予め設定された周波数帯域の揺れを検出して補正する防振制御装置であって、揺れを検出する角速度計(11)と、該角速度計から出力された揺れ信号に対して第1の折点周波数よりも低い周波数の揺れ信号を減衰する処理を行うハイパスフィルタ(HPF)(12)と、HPFによって処理された信号に対して、処理される前の信号の位相との位相ズレを補償する位相補償フィルタ(13)と、位相ズレが補償された揺れ信号に基づいて、撮像装置の揺れを補正するブレ補正部(15)とを有し、位相補償フィルタは、HPFによって生じた位相ズレを相殺するように、HPFによって処理された信号に対して位相を変更する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カメラなどの撮像装置に加わる揺れを検出し、その結果に基づいて、手ブレによる画像劣化を軽減する技術に関するものである。
近年のカメラなどの撮像装置においては、手ブレを補正する技術についての研究が進められている。
例えば特許文献1には特定周波数のブレが大きい時はその信号の位相ズレが小さくなるように周波数特性を変更する技術が開示されており、これによりその周波数のブレ補正精度を高めている。
特開平04−349432号公報
上述の特許文献等に開示された従来技術の位相補償フィルタでは、特定の周波数のぶれに関して、その補正精度を高める事はできるが、より広い帯域におけるブレ補正精度を高める事ができないという問題がある。
本発明は上記問題点を鑑みてなされたものであり、撮像装置の揺れを示す揺れ信号を、手ブレ補正用の信号に処理する際に生じる位相ズレを、手ブレの周波数帯域において補償することにより、精度の高い手ブレ補正を行えるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、撮像装置に加わる、予め設定された周波数帯域の揺れを検出して補正する本発明の防振制御装置は、前記撮像装置に加わる揺れを検出する揺れ検出手段と、前記揺れ検出手段から出力された揺れ信号に対して第1の折点周波数よりも低い周波数の揺れ信号を減衰する処理を行う処理手段と、前記処理手段によって処理された信号に対して、前記処理手段によって処理される前の信号の位相との位相ズレを補償する位相補償手段と、
前記位相ズレが補償された前記揺れ信号に基づいて、前記撮像装置の揺れを補正する補正手段とを有し、前記位相補償手段は、前記処理手段によって生じた位相ズレを相殺するように、前記処理手段によって処理された信号に対して位相を変更する。
撮像装置の揺れを示す揺れ信号を、手ブレ補正用の信号に処理する際に生じる位相ズレを、手ブレの周波数帯域において補償することにより、精度の高い手ブレ補正を行うことができる。
第1の実施形態における防振制御装置のブロック図。 第1の実施形態における利得の周波数特性を説明する図。 第1の実施形態における位相変化の周波数特性を説明する図。 第1の実施形態における位相補償フィルタの効果を説明する波形図。 第2の実施形態における防振制御装置のブロック図。 第2の実施形態における利得の周波数特性を説明する図。 第2の実施形態における位相変化の周波数特性を説明する図。 第2の実施形態における位相補償フィルタの効果を説明する波形図。 第3の実施形態における防振制御装置のブロック図。 第3の実施形態におけるハイパスフィルタ及び積分フィルタの折れ点変更時の位相補償折れ点変更を説明する図。 第3の実施形態におけるパンニング時の折れ点変更処理のフローチャート。
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は本発明の第1の実施形態における防振制御装置のブロック図である。図1において、角速度計11は撮像装置に加わる揺れを検出する振動ジャイロなどである。ハイパスフィルタ12(処理手段)は角速度計11から出力される角速度信号(揺れ信号)に重畳されたDC成分や極低周波のノイズを減衰させるハイパス処理を行う。位相補償フィルタ13はハイパスフィルタ12による処理に起因する角速度信号の位相シフトを補償するが、その詳細は後述する。積分フィルタ14(積分手段)はハイパスフィルタ12から出力された角速度信号を積分して角度信号(積分処理された信号)に変換する。ブレ補正部15は積分フィルタからの角度信号に基づいて、ブレを相殺するように駆動される。
なお、ブレ補正部15は不図示の光学系内に納められ、駆動される事で光学系の光軸を偏向させるブレ補正光学機構や、駆動される事で結像位置を変更する撮像面駆動機構などがある。本発明ではどのようなブレ補正部であっても適用可能であるので、詳細の説明は省略する。また、実際には、積分フィルタ14とブレ補正部15の間には角度信号の利得を光学系の状態に合わせて調整する敏感度調整部や、ブレ補正部15を駆動する駆動回路等が設けられているが、これらの構成は本発明と直接関係が無いので、詳細な説明は省略する。
次に、ハイパスフィルタ12と位相補償フィルタ13の構成について図2を参照して説明する。図2はハイパスフィルタ12及び位相補償フィルタ13の利得の周波数特性を模式的に表したボード線図であり、横軸は周波数(対数表記)、縦軸は利得(デシベル表記)を示している。
ハイパスフィルタ12の周波数特性21は、本第1の実施形態では、折点周波数が0.2Hzとなるように折れ点21aを設けたものを使用している。なお、ハイパスフィルタ12の折れ点21aの周波数(第1の折点周波数)は手ブレ周波数帯域34のうち最も低い周波数34aよりも低い周波数であれば良い。このように、入力する角速度信号に、入力する角速度信号の周波数に応じた利得を掛けることにより、0.2Hzより低い周波数の角速度信号は減衰される。図2に示すようなハイパスフィルタ12の周波数特性により、角速度信号に重畳するDC成分や0.2Hz以下の極低周波数成分によるブレ補正精度の劣化を防ぐ。
一方、位相補償フィルタ13の周波数特性22は、本第1の実施形態では、少なくとも2つの折れ点を有しており、本実施形態では、折点周波数が0.2Hzとなるように折れ点22aを、折点周波数が0.4Hzとなる周波数に折れ点22bを有している。ちなみに、詳細は後述するが、22aは位相を遅らせるように利得の減少を開始する折れ点であり、22bは位相の遅れを無くすように利得の減少を終了する折れ点である。
なお、本第1の実施形態では、撮像装置に加わる手ブレの周波数帯域を1Hz〜10Hz程度であるものとしている。図2と図3においては、予め定められた手ブレの周波数帯域のうち、最も低い周波数である1Hzを34a、最も高い周波数である10Hzを34bで表す。図2では34aより高周波側が手ブレ周波数帯域である。また、位相補償フィルタ13の周波数特性22の折れ点22aは、ハイパスフィルタ12の折れ点21aと手ブレ周波数帯域34のうち最も低い周波数34aとの間に設けられていることになる。位相補償フィルタ13の周波数特性22の折れ点22bに関しては、詳しくは後述するが、ハイパスフィルタ12の折れ点21aの周波数よりも大きく、折れ点22aの周波数の1.5倍から3倍の周波数に設けられる。
図2に示す周波数特性を有する位相補償フィルタ13を設けた事による効果を、図3を用いて説明する。図3は、図2のボード線図に示す利得の周波数特性を有するハイパスフィルタ12及び位相補償フィルタ13の位相の周波数特性を示したものであり、横軸は周波数(対数表記)、縦軸は位相変化(角度表記)である。
利得が変化する周波数帯域(本実施形態においては折れ点21аの折点周波数0.2Hzよりも低い周波数帯域)ではハイパスフィルタ12による位相がシフトする。しかしながら、折れ点21аの折点周波数0.2Hzよりも高い周波数となり、周波数の変化に対して利得が一定になると、次第に位相のシフトは0度に収束していく。図3において、31はハイパスフィルタ12の位相特性であり、折れ点21a(折点周波数が0.2Hz)における位相は45度進んでいる。そして、手ブレ周波数帯域(ここでは、矢印34が示す1Hzから10Hzの範囲)において、例えば1Hzでは位相が11度程度進んでいる。このような位相変化による手ブレ補正の精度劣化について、図4を用いて説明する。
図4は手ブレを模式的に1Hzの正弦波を表した図であり、横軸は経過時間、縦軸はぶれの量(角速度)を表している。
波形41は角速度計11に加わる実際の角速度の信号波形である。波形42は、その角速度計11からの角速度信号をハイパスフィルタ12で処理し、DC成分や極低周波ノイズを除去した波形である。ここで波形41と波形42を比較すると波形に時間的ズレ43が生じている。これが図3で示した位相11度によるズレである。
波形44は波形41と波形42との差であり、これが補正残りによる誤差となる。そのため補正残りによる誤差を少なくする為には、ハイパスフィルタ12による処理前後の位相のズレを小さくすることが必要である。
図3に戻って、32は位相補償フィルタ13の位相特性を示しており、折れ点22aの折点周波数と折れ点22bの折点周波数との間で、位相遅れが最大の19度程度となっている。そして、予め定められた手ブレの周波数帯域のうち最も低い周波数である1Hzにおいては10度程度の遅れとなっている。1Hzの手ぶれに着目すると、ハイパスフィルタ12による位相進みが11度程度、位相補償フィルタによる位相遅れが10度程度となるので、互いに位相誤差を相殺する関係になる。
また、手ブレ周波数帯域34における、ハイパスフィルタ12の位相特性31と位相補償フィルタ13の位相特性32のうち、予め定められた手ブレの周波数帯域のうち最も低い周波数34aよりも高い周波数帯域における位相特性を考える。ハイパスフィルタ12の位相特性31と位相補償フィルタ13の位相特性32は、32a近辺での位相特性と、31a近辺での位相特性が互いに略逆の特性となる。そのため、ハイパスフィルタ12の位相特性31と位相補償フィルタ13の位相特性32を合わせた位相特性33は、手ブレ周波数帯域34内では33aに示す様に、位相ズレを極めて少なくすることができる。
ここで、31a近辺でのハイパスフィルタ12の位相特性と、32a近辺での位相補償フィルタ13の位相特性が互いに逆になる理由を説明する。位相特性はフィルタの折点周波数と位相量を計測する周波数との比に基づく。例えばハイパスフィルタ12の折点周波数が0.2Hz、位相量を知りたい周波数が1Hzの場合にはその比に基づいて位相量が計算される。
ここで、位相補償フィルタ13の位相遅れを開始させる折点周波数を0.2Hzに設定すると、ハイパスフィルタ12と合わせた位相特性の変化は、共に折点周波数が0.2Hzの為、位相が合算されて倍になる。
一方、位相補償フィルタ13の位相遅れを終了させるための折点周波数を0.4Hzに設定すると1Hzにおいては折点周波数0.2Hzの位相遅れに対して、1Hzと0.4Hzの比の為、倍の位相変化が得られる。その為、折点周波数0.2Hzの位相遅れが二つと折点周波数0.4Hzの位相進みがひとつで相殺し合う事になる。
位相誤差を最も効果的に相殺するのは、上述したように位相補償フィルタ13の位相遅れを開始させるための(低周波側)の折れ点22aをハイパスフィルタ12の折れ点と一致させることである。そして、位相遅れを終了させるための(高周波側)の折れ点22bを位相遅れを開始させるための折れ点の周波数の倍の周波数に設定する事である。しかしながら、パンニングや手ブレ以外の振動、ブレ補正時のメカニカルな摩擦などに対処する為にその設定ができない場合もある。
そこで、位相補償フィルタ13の2つの折れ点22a、22bを様々に変化させ、ハイパスフィルタ12との位相相殺効果を確認した。すると、位相補償フィルタ13の位相遅れを開始させるための折れ点22aの折点周波数がハイパスフィルタ12の折れ点21aの折点周波数に対して約倍或いは半分ずれていても効果がある。例えば、ハイパスフィルタ12の折れ点21aの折点周波数が0.2Hzの時、位相補償フィルタ13の遅れ側折れ点22aの折点周波数は0.1Hzから0.4Hzの間に設定できる。
同様に、位相補償フィルタ13の位相遅れを終了させるための折れ点22bの折点周波数は位相遅れを開始させるための折れ点22aの折点周波数に対して1.5倍から3倍に設定しても効果がある。即ち、位相補償フィルタ13の位相遅れを開始させるための折れ点22aの折点周波数を0.2Hzにした時に、位相遅れを終了させるための折れ点22bの折点周波数は0.3Hzから0.6Hzの間に設定できる。
以上説明した様に、本第1の実施形態では、ハイパスフィルタ12の折れ点21aの折点周波数と手ブレ周波数帯域34のうち最も低い周波数との間に位相補償フィルタ13の折れ点を設ける。そしてハイパスフィルタ12の折れ点21aの折点周波数と略同じ周波数に位相補償フィルタの位相遅れを開始させるための(低周波側)の折れ点21aを設定し、その略倍の周波数に位相遅れを終了させるための(高周波側)の折れ点21bを設定している。
更に詳細には、ハイパスフィルタ12の折れ点21aに対して、折れ点21aの折点周波数の半分の周波数から倍の周波数の間に位相補償フィルタの位相遅れを開始させるための折れ点22aを設定する。そして折れ点21aの折点周波数の1.5倍から3倍の周波数の間に位相遅れを終了させるための折れ点22bを設定している。
上記の通り本第1の実施形態によれば、ハイパスフィルタによる位相誤差を位相補償フィルタで相殺することができるため、精度の高いブレ補正を行う事ができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図5は本発明の第2の実施形態における防振制御装置のブロック図である。なお、図1と同様の構成には同じ参照番号を付し、ここでは説明を省略する。図5において、51は、積分フィルタ14(積分手段)による積分処理に起因する角度信号(揺れ積分信号)の位相シフトを補償する位相補償フィルタ(位相補償手段、第2の位相補償手段)である。位相補償フィルタ51は、積分フィルタ14(積分手段、第2の処理手段)との間で、位相のズレを相殺している。
次に、位相補償フィルタ51の構成について図6を参照して説明する。図6は積分フィルタ14および位相補償フィルタ51の利得の周波数特性を模式的に表したボード線図であり、横軸は周波数(対数表記)、縦軸は利得(デシベル表記)を示している。61は積分フィルタ14の周波数特性を表しており、本第2の実施形態では、折点周波数が0.2Hzになるように折れ点61aを設けたものを使用している。なお、積分フィルタ14の折れ点61aの周波数(第2の折点周波数)は手ブレ周波数帯域34のうち最も低い周波数34aよりも低い周波数であれば良い。従って、0.2Hzより高い周波数の角速度信号が積分される。ここで周波数に比例して信号が減衰する事を積分特性と呼んでいる。
位相補償フィルタ51の周波数特性62は、本第2の実施形態では、少なくとも2つの折れ点を有しており、折点周波数0.2Hzに位相遅れを開始させるための折れ点62a、折点周波数0.4Hzに位相遅れを終了させるための折れ点62bを有している。
なお、本第2の実施形態においても、上述した第1の実施形態と同様に、撮像装置に加わる手ブレの周波数帯域を1Hz〜10Hz程度であるものとしている。図5と図6においては、予め定められた手ブレの周波数帯域のうち、最も低い周波数である1Hzを34a、最も高い周波数である10Hzを34bで表す。図6では34aより高周波側が手ブレ周波数帯域である。また、位相補償フィルタ51の周波数特性62の折れ点62aは、積分フィルタ14の折れ点61aと手ブレ周波数帯域34のうち最も低い周波数34aとの間に設けられていることになる。位相補償フィルタ51の周波数特性62の折れ点62bに関しては、詳しくは後述するが、積分フィルタ14の折れ点61aの折点周波数と同じ若しくは大きく、折れ点62aの折点周波数の1.5倍から3倍の周波数に設けられる。
次に、図6に示す周波数特性を有する位相補償フィルタ51を設けた事による効果を、図7を用いて説明する。図7は、図6のボード線図に示す利得の周波数特性を有する積分フィルタ14及び位相補償フィルタ13の位相の周波数特性を示したものであり、横軸は周波数(対数表記)、縦軸は位相変化(角度表記)である。
図7において、71は積分フィルタ14の位相特性である。積分フィルタ14の理論的な積分特性は、元の信号(正弦波とする)に対して90度遅れるが、図7に示す様に折れ点61a(折点周波数が0.2Hz)における位相は45度遅れ足りない。また、手ブレ周波数帯域(ここでは、矢印34が示す1Hzから10Hzの範囲)において、例えば1Hzでは位相が11度程度遅れ足りない。これによる手ブレ補正の精度劣化について、図8を用いて説明する。
図8は手ブレを模式的に1Hzの正弦波で表した図であり、横軸は結果時間、縦軸はぶれの量(角速度)である。
波形81は角速度計11に加わる実際の角速度の信号波形である。波形82はその角速度計11からの角速度信号を積分フィルタ14で積分し、角度に変換した波形である。角速度を角度に積分するので、理論的には位相は90度遅れる筈であるが、実際には79度程度の遅れになっている。波形83は角速度計11に加わる角速度を理論的に積分した波形であり、波形82と比較すると時間的ズレ85が生じている。これが図7で示した位相11度によるズレである。
波形84は波形82と波形83との差であり、これが補正残りの誤差となる。そのため補正残りによる誤差を少なくする為には、積分フィルタ14による実際の積分結果と積分フィルタ14による理論的な積分結果の位相のズレを小さくすることが必要である。
図7に戻って、72は位相補償フィルタ51の位相特性を示しており、折れ点62aの折点周波数と折れ点62bの折点周波数との間で、位相遅れが最大の19度程度となっている。そして、予め定められた手ブレの周波数帯域のうち最も低い周波数である1Hzにおいては10度程度の遅れとなっている。1Hzの手ぶれに着目すると、積分フィルタ14の遅れ足りない位相が11度程度、位相補償フィルタ51の位相遅れが10度程度となるので、互いに位相誤差を相殺する関係になる。
また、手ブレ周波数帯域34における、積分フィルタ14の位相特性71と位相補償フィルタ51の位相特性72の内、予め定められた手ブレの周波数帯域のうち最も低い周波数34aよりも高い周波数帯域における位相特性を考える。積分フィルタ14の位相特性71と位相補償フィルタ51の位相特性72は、72a近辺での位相特性と、71a近辺での位相特性が、互いに略逆の特性となる。そのため、積分フィルタ14の位相特性71と位相補償フィルタ51の位相特性72を合わせた位相特性73は、手ブレ周波数帯域34内では73aに示す様に、位相の遅れ不足を極めて少なくすることができる。
なお、71a近辺での積分フィルタ14の位相特性と、72a近辺での位相補償フィルタ51の位相特性が互いに逆になる理由は、第1の実施形態で上述した説明と同じである。
位相誤差を最も効果的に相殺するのは、上述したように位相補償フィルタ51の位相遅れを開始させるための(低周波側)の折れ点62aを積分フィルタ14の折れ点と一致させることである。そして、位相遅れを終了させるための(高周波側)折れ点62bの折点周波数を、位相遅れを開始させるための折れ点62aの折点周波数の倍に設定する事である。しかしながら角速度計に重畳する低周波ノイズを増大させてしまう可能性もあり、上記設定ができない場合もある。
そこで、位相補償フィルタ51の2つの折れ点62a、62bを様々に変化させ、積分フィルタ14との位相相殺効果を確認した。すると、位相補償フィルタ51の位相遅れを開始させるための折れ点62aの折点周波数が積分フィルタ14の折れ点61aの折点周波数に対して約倍或いは半分ずれていても効果がある。例えば、積分フィルタ14の折れ点61aの折点周波数が0.2Hzの時、位相補償フィルタ51の位相遅れを開始させるための折れ点62aの折点周波数は0.1Hzから0.4Hzの間に設定できる。
同様に位相補償フィルタ51の位相遅れを終了させるための折れ点62bは位相遅れを開始させるための折れ点62aの折点周波数に対して1.5倍から3倍に設定しても効果がある。即ち、位相補償フィルタ51の位相遅れを開始させるための折れ点62aの折点周波数を0.2Hzにした時に、位相遅れを終了させるための折れ点62bの折点周波数は0.3Hzから0.6Hzの間に設定できる。
以上説明した様に、本第2の実施形態では、積分フィルタ14の折れ点61aの折点周波数と手ブレ周波数帯域34のうち最も低い周波数34aの間に位相補償フィルタ51の折れ点を設ける。そして積分フィルタ14の折れ点61aの折点周波数と略同じ周波数に位相補償フィルタの位相遅れを開始させるための(低周波側)折れ点62aを設定し、その折点周波数の略倍の周波数に位相遅れを終了させるための(高周波側)折れ点62bを設定している。
更に詳細には、積分フィルタ14の折点周波数61aに対して、折れ点61aの折点周波数の半分の周波数から倍の周波数の間に位相補償フィルタの位相遅れを開始させるための折れ点62aを設定する。そして折れ点61aの折点周波数の1.5倍から3倍の周波数の間に位相遅れを終了させるための折れ点62bを設定している。
上記の通り本第2の実施形態によれば、積分フィルタによる位相誤差を位相補償フィルタで相殺することができるため、精度の高いブレ補正を行う事ができる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図9は本発明の第3の実施形態における防振制御装置のブロック図である。図9に示す防振制御装置では、第1の実施形態で説明したハイパスフィルタ12用の位相補償フィルタ13(第1の位相補償手段)と、第2の実施形態で説明した積分フィルタ14用の位相補償フィルタ51(第2の位相補償手段)を組み合わせたものである。
ハイパスフィルタ12及び積分フィルタ14を用いる場合、手ぶれの状態に合わせて、図2に示す折れ点21a及び図6に示す折れ点61aの折点周波数を変更することが行われる。例えば構図を変更する時や、動く被写体を追う撮影を行う(パンニング)時にはハイパスフィルタ12の折点周波数を0.2Hzから2Hzに変更し、同様に積分フィルタ14の折点周波数も0.2Hzから2Hzに変更する。
このように折点周波数を高周波側にすると機動性の高い性能にすることができる。しかしながら折点周波数を高周波にするという事はそれだけ手ぶれの周波数帯域の位相ズレを大きくする事になるので、手ぶれ補正性能は劣化してしまう。
そこで本第3の実施形態においては、ハイパスフィルタ12及び積分フィルタ14の折れ点を変更する時には、各々に対応する位相補償フィルタの折れ点も、ハイパスフィルタ12、積分フィルタ14の折れ点と関係を保ったまま変更する。
図10(a)はハイパスフィルタ12、図10(b)は積分フィルタ14の折れ点が、それぞれ変更された後の状態をしており、ハイパスフィルタ12、積分フィルタ14の折点周波数が通常時の0.2Hzから2Hzに変更されている。この時、位相補償フィルタ13、位相補償フィルタ51の特性も位相遅れを開始するための折点周波数(低周波側)を2Hz、位相遅れを終了させるための折点周波数(高周波側)を4Hzに変更して、位相の補償を行う。
図11は第3の実施形態における各フィルタの折れ点変更の手順を示すフローチャートであり、この処理は、例えばカメラなどの撮像装置の主電源オンでスタートする。
先ず、S11において、カメラのレリーズ釦半押し等による、撮影準備の指示があるまで待機する。撮影準備が指示されると、S12で角速度計11の作動を開始し、S13でブレ補正部15によるブレ補正駆動を開始する。
S14では、パンニングが行われたか否かを判定する。例えば、角速度計11の出力、或いはその積分出力が所定期間所定値を越えている場合にパンニングが行われていると判定する。S14でパンニングが行われていると判定されるとS15に進み、そうでなければS17に進む。
S15では、ハイパスフィルタ12及び積分フィルタ14の折れ点を、例えばパンニングが行われる前の折点周波数である0.2Hzからパンニング中の折点周波数である2Hzに変更する。続くS16ではハイパスフィルタ12及び積分フィルタ14用の各位相補償フィルタ13、51の位相遅れを開始させるための折れ点を、例えばパンニングが行われる前の折点周波数である0.2Hzからパンニング中の折点周波数である2Hzに変更する。また、位相遅れを終了させるための折れ点をパンニングが行われる前の折点周波数である0.4Hzからパンニング中の折点周波数である4Hzに変更する。
一方、S17では、パンニングが行われていないので、ハイパスフィルタ12及び積分フィルタ14の折点周波数を、例えば、0.2Hz(パンニングが行われる前の折点周波数)とする。つまり、パンニング中の折点周波数が2Hzに設定されていた場合には、パンニング中の折点周波数である2Hzからパンニングが終了した後の折点周波数である0.2Hzに戻し、現状の折点周波数が0.2Hzの場合にはそのままにする。続くS18では、ハイパスフィルタ12及び積分フィルタ14用の各位相補償フィルタ13、位相補償フィルタ51の位相遅れを開始させるための折点周波数を、例えば、0.2Hzとする。つまり、パンニング中に折点周波数が2Hzに設定されていた場合には、パンニング中の折点周波数である2Hzからパンニングが終了した後の折点周波数である0.2Hzに戻し、現状が0.2Hzの場合にはそのままにする。また、位相遅れを終了させるための折れ点の折点周波数を0.4Hzに設定する。つまり、パンニング中に折点周波数が4Hzに設定されていた場合には、パンニング中の折点周波数である4Hzからパンニングが終了した後の折点周波数である0.4Hzに戻し、現状の折点周波数が0.4Hzの場合にはそのままにする。
S19では、撮影準備指示が解除されたか否かを判定する。解除されていない場合にはS14のパンニング判定に戻り、ブレ補正を継続する。
一方、撮影準備指示が解除されている場合には、S20に進んでブレ補正を停止するとともに、角速度計の作動も停止し、S11に戻る。
以上のように本第3の実施形態によれば、ハイパスフィルタ12、積分フィルタ14等の手ブレ信号処理フィルタの折れ点21a、61aの折点周波数と手ブレ周波数帯域34のうち最も低い周波数34aとの間に位相補償フィルタ13、51の折れ点を設ける。そして手ブレ信号処理フィルタの折れ点21a、61aの折点周波数と略同じ周波数に位相補償フィルタの位相遅れを開始させるための(低周波側)の折れ点22a、62aを設定している。さらに、その折点周波数の略倍の周波数に位相遅れを終了させるための(高周波側)の折れ点22b、62bを設定している。
更に詳細には、ハイパスフィルタ12及び積分フィルタ14の折点周波数21a、61aに対してその周波数の半分の周波数から2倍の周波数の間に、位相補償フィルタの位相遅れを開始させるための(低周波側)の折れ点22a、62aを設定する。更に、その1.5倍から3倍の周波数の間に位相遅れを終了させるための(高周波側)の折れ点22b、62bを設定する。
そしてハイパスフィルタ12及び積分フィルタ14の折れ点を変更する場合には、位相補償フィルタの折れ点も上述した互いの関係を保った状態で変更する。これによりハイパスフィルタ12及び積分フィルタ14による位相誤差を位相補償フィルタで相殺することができるため、精度の高いブレ補正を行う事ができる。なお、図11では、パンニングが行われた場合に、ハイパスフィルタ12及び積分フィルタ14の折れ点の周波数を変更する場合について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば、ズーム倍率等、他の撮影制御に応じて、変更しても良い。
また、上記第1から第3の実施形態では、防振制御装置をデジタルカメラ等の静止画を撮影する撮像装置に用いるものとして説明してきたが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、動画撮影やデジタルビデオカメラ、監視カメラ、Webカメラ、携帯電話などにも広く適用することができる。

Claims (16)

  1. 撮像装置に加わる、予め設定された周波数帯域の揺れを検出して補正する防振制御装置であって、
    前記撮像装置に加わる揺れを検出する揺れ検出手段と、
    前記揺れ検出手段から出力された揺れ信号に対して第1の折点周波数よりも低い周波数の揺れ信号を減衰する処理を行う処理手段と、
    前記処理手段によって処理された信号に対して、前記処理手段によって処理される前の信号の位相との位相ズレを補償する位相補償手段と、
    前記位相ズレが補償された前記揺れ信号に基づいて、前記撮像装置の揺れを補正する補正手段とを有し、
    前記位相補償手段は、前記処理手段によって生じた位相ズレを相殺するように、前記処理手段によって処理された信号に対して位相を変更することを特徴とする防振制御装置。
  2. 前記位相補償手段は、前記第1の折点周波数と前記予め設定された周波数帯域のうち最も低い周波数との間に、前記処理手段によって処理された信号に対して位相の変更を開始させるための折点周波数が少なくとも1つ設定されていることを特徴とする請求項1に記載の防振制御装置。
  3. 前記位相補償手段は、前記第1の折点周波数の半分から2倍の周波数の間に1つの折点周波数を設定すると共に、該設定された折点周波数の1.5倍から3倍の周波数に、該折点周波数とは別の、位相の変更を終了させるための折点周波数を設定することを特徴とする請求項2に記載の防振制御装置。
  4. 前記位相補償手段は、前記第1の折点周波数に前記1つの折点周波数を設定すると共に、該設定された折点周波数の2倍の周波数に、該折点周波数とは別の、位相の変更を終了させるための折点周波数を設定することを特徴とする請求項3に記載の防振制御装置。
  5. 撮像装置に加わる、予め設定された周波数帯域の揺れを検出して補正する防振制御装置であって、
    前記撮像装置に加わる揺れを検出する揺れ検出手段と、
    前記揺れ検出手段から出力された揺れ信号に対して第2の折点周波数よりも高い周波数の揺れ信号を積分処理する積分手段と、
    前記積分手段によって積分処理された信号に対して、前記積分手段によって処理された信号の理論的な位相との位相ズレを補償する位相補償手段と、
    前記位相ズレが補償された前記揺れ信号に基づいて、前記撮像装置の揺れを補正する補正手段とを有し、
    前記位相補償手段は、前記積分手段によって生じた位相ズレを相殺するように、前記積分手段によって積分処理された信号に対して位相を変更することを特徴とする防振制御装置。
  6. 前記位相補償手段は、前記第1の折点周波数と前記予め設定された周波数帯域のうち最も低い周波数との間に、前記積分手段によって積分処理された信号に対して位相の変更を開始させるための折点周波数が少なくとも1つ設定されていることを特徴とする請求項5に記載の防振制御装置。
  7. 前記位相補償手段は、前記第1の折点周波数の半分から2倍の周波数の間に1つの折点周波数を設定すると共に、該設定された折点周波数の1.5倍から3倍の周波数に、該折点周波数とは別の、位相の変更を終了させるための折点周波数を設定することを特徴とする請求項6に記載の防振制御装置。
  8. 前記位相補償手段は、前記第1の折点周波数に前記1つの折点周波数を設定すると共に、該設定された折点周波数の2倍の周波数に、該折点周波数とは別の、位相の変更を終了させるための折点周波数を設定することを特徴とする請求項7に記載の防振制御装置。
  9. 撮像装置に加わる、予め設定された周波数帯域の揺れを検出して補正する防振制御装置であって、
    前記撮像装置に加わる揺れを検出する揺れ検出手段と、
    前記揺れ検出手段から出力された揺れ信号に対して第1の折点周波数よりも低い周波数の揺れ信号を減衰する処理を行う処理手段と、
    前記処理手段によって処理された信号に対して、前記処理手段によって処理される前の信号の位相との位相ズレを補償する第1の位相補償手段と、
    前記揺れ検出手段から出力された揺れ信号に対して第2の折点周波数よりも高い周波数の揺れ信号を積分処理する積分手段と、
    前記積分手段によって積分処理された信号に対して、前記積分手段によって処理された信号の理論的な位相との位相ズレを補償する第2の位相補償手段と、
    前記第2の位相補償手段によって位相ズレが補償された前記積分処理された信号に基づいて、前記撮像装置の揺れを補正する補正手段とを有し、
    前記第1の折点周波数と前記第2の折点周波数は、前記予め設定された周波数帯域のうち最も低い周波数よりも低い周波数に設定され、
    前記第1の位相補償手段は、前記処理手段によって生じた位相ズレを相殺するように、前記処理手段によって処理された信号に対して位相を変更し、
    前記第2の位相補償手段は、前記積分手段によって生じた位相ズレを相殺するように、前記積分手段によって処理された信号に対して位相を変更することを特徴とする防振制御装置。
  10. 前記第1の位相補償手段は、前記第1の折点周波数と前記予め設定された周波数帯域のうち最も低い周波数との間に、前記処理手段によって処理された信号に対して位相の変更を開始させるための折点周波数が少なくとも1つ設定され、
    前記第2の位相補償手段は、前記第2の折点周波数と前記予め設定された周波数帯域のうち最も低い周波数との間に、前記積分手段によって積分処理された信号に対して位相の変更を開始させるための折点周波数が少なくとも1つ設定されていることを特徴とされていることを特徴とする請求項9に記載の防振制御装置。
  11. 前記第1の位相補償手段は、前記第1の折点周波数の半分から2倍の周波数の間に1つの折点周波数を設定すると共に、該設定された折点周波数の1.5倍から3倍の周波数に、該折点周波数とは別の折点周波数を設定し、
    前記第2の位相補償手段は、前記第1の折点周波数の半分から2倍の周波数の間に1つの折点周波数を設定すると共に、該設定された折点周波数の1.5倍から3倍の周波数に、該折点周波数とは別の折点周波数を設定することを特徴とする請求項10に記載の防振制御装置。
  12. 前記第1の折点周波数に、前記第1の折点周波数に前記1つの折点周波数を設定すると共に、該設定された折点周波数の2倍の周波数に、該折点周波数とは別の折点周波数を設定し、
    前記第2の折点周波数に、前記第1の折点周波数に前記1つの折点周波数を設定すると共に、該設定された折点周波数の2倍の周波数に、該折点周波数とは別の折点周波数を設定することを特徴とする請求項11に記載の防振制御装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の防振制御装置を備えたことを特徴とする撮像装置。
  14. 撮像装置に加わる、予め設定された周波数帯域の揺れを検出して補正する防振制御方法であって、
    前記撮像装置に加わる揺れを検出する揺れ検出ステップと、
    前記揺れ検出ステップで出力された揺れ信号に対して第1の折点周波数よりも低い周波数の揺れ信号を減衰する処理を行う処理ステップと、
    前記処理ステップで処理された信号に対して、前記処理ステップで処理される前の信号の位相との位相ズレを補償する位相補償ステップと、
    前記位相ズレが補償された前記揺れ信号に基づいて、前記撮像装置の揺れを補正する補正ステップとを有し、
    前記位相補償ステップでは、前記処理ステップで生じた位相ズレを相殺するように、前記処理ステップで処理された信号に対して位相を変更することを特徴とする防振制御方法。
  15. 撮像装置に加わる、予め設定された周波数帯域の揺れを検出して補正する防振制御方法であって、
    前記撮像装置に加わる揺れを検出する揺れ検出ステップと、
    前記揺れ検出ステップで出力された揺れ信号に対して第2の折点周波数よりも高い周波数の揺れ信号を積分処理する積分ステップと、
    前記積分ステップで積分処理された信号に対して、前記積分ステップで処理された信号の理論的な位相との位相ズレを補償する位相補償ステップと、
    前記位相ズレが補償された前記揺れ信号に基づいて、前記撮像装置の揺れを補正する補正ステップとを有し、
    前記位相補償ステップでは、前記積分ステップで生じた位相ズレを相殺するように、前記積分ステップで処理された信号に対して位相を変更することを特徴とする防振制御方法。
  16. 撮像装置に加わる、予め設定された周波数帯域の揺れを検出して補正する防振制御方法であって、
    前記撮像装置に加わる揺れを検出する揺れ検出ステップと、
    前記揺れ検出ステップで出力された揺れ信号に対して第1の折点周波数よりも低い周波数の揺れ信号を減衰する処理を行う処理ステップと、
    前記処理ステップで処理された信号に対して、前記処理ステップで処理される前の信号の位相との位相ズレを補償する第1の位相補償ステップと、
    前記揺れ検出ステップで出力された揺れ信号に対して第2の折点周波数よりも高い周波数の揺れ信号を積分処理する積分ステップと、
    前記積分ステップで積分処理された信号に対して、前記積分ステップで処理された信号の理論的な位相との位相ズレを補償する第2の位相補償ステップと、
    前記第2の位相補償ステップで位相ズレが補償された前記積分処理された信号に基づいて、前記撮像装置の揺れを補正する補正ステップとを有し、
    前記第1の折点周波数と前記第2の折点周波数は、前記予め設定された周波数帯域のうち最も低い周波数よりも低い周波数に設定され、
    前記第1の位相補償ステップでは、前記処理ステップで生じた位相ズレを相殺するように、前記処理ステップで処理された信号に対して位相を変更し、
    前記第2の位相補償ステップでは、前記積分ステップで生じた位相ズレを相殺するように、前記積分ステップで積分処理された信号に対して位相を変更することを特徴とする防振制御方法。
JP2010004443A 2010-01-12 2010-01-12 防振制御装置及び方法 Active JP5529552B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010004443A JP5529552B2 (ja) 2010-01-12 2010-01-12 防振制御装置及び方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010004443A JP5529552B2 (ja) 2010-01-12 2010-01-12 防振制御装置及び方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2011145354A true JP2011145354A (ja) 2011-07-28
JP2011145354A5 JP2011145354A5 (ja) 2013-02-28
JP5529552B2 JP5529552B2 (ja) 2014-06-25

Family

ID=44460294

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010004443A Active JP5529552B2 (ja) 2010-01-12 2010-01-12 防振制御装置及び方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5529552B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013088437A (ja) * 2011-10-13 2013-05-13 Canon Inc 像ブレ補正装置および光学機器
US9591223B2 (en) 2013-07-22 2017-03-07 Olympus Corporation Image blur correction apparatus and imaging apparatus
JP2020094887A (ja) * 2018-12-12 2020-06-18 Kddi株式会社 フィルタ位相進み分を利用した振動変位推定プログラム、装置及び方法
JP2021033105A (ja) * 2019-08-27 2021-03-01 キヤノン株式会社 像振れ補正装置、およびこれを備える光学装置
JP2021033113A (ja) * 2019-08-27 2021-03-01 キヤノン株式会社 制御装置、撮像装置、および、レンズ装置
CN113415173A (zh) * 2021-06-04 2021-09-21 浙江零跑科技股份有限公司 基于lpf-hpf转速滤波的新能源汽车抑抖控制方法
US11265470B2 (en) 2019-08-27 2022-03-01 Canon Kabushiki Kaisha Control apparatus, image pickup apparatus, and lens apparatus

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04349432A (ja) * 1991-05-27 1992-12-03 Canon Inc 像ぶれ補正装置
JPH0951469A (ja) * 1995-05-31 1997-02-18 Sony Corp 撮像装置及び画像揺れの補正方法
JPH1065956A (ja) * 1996-08-20 1998-03-06 Sony Corp 角速度検出増幅回路及び画振れ補正サーボ装置
JP2000039640A (ja) * 1998-07-24 2000-02-08 Canon Inc 撮像装置及び揺れ補正装置及び揺れ補正方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04349432A (ja) * 1991-05-27 1992-12-03 Canon Inc 像ぶれ補正装置
JPH0951469A (ja) * 1995-05-31 1997-02-18 Sony Corp 撮像装置及び画像揺れの補正方法
JPH1065956A (ja) * 1996-08-20 1998-03-06 Sony Corp 角速度検出増幅回路及び画振れ補正サーボ装置
JP2000039640A (ja) * 1998-07-24 2000-02-08 Canon Inc 撮像装置及び揺れ補正装置及び揺れ補正方法

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013088437A (ja) * 2011-10-13 2013-05-13 Canon Inc 像ブレ補正装置および光学機器
US9392172B2 (en) 2011-10-13 2016-07-12 Canon Kabushiki Kaisha Image blur correction apparatus and optical apparatus
US9503646B2 (en) 2011-10-13 2016-11-22 Canon Kabushiki Kaisha Image blur correction apparatus, optical apparatus, and method thereof
US9591223B2 (en) 2013-07-22 2017-03-07 Olympus Corporation Image blur correction apparatus and imaging apparatus
JP2020094887A (ja) * 2018-12-12 2020-06-18 Kddi株式会社 フィルタ位相進み分を利用した振動変位推定プログラム、装置及び方法
JP7010806B2 (ja) 2018-12-12 2022-01-26 Kddi株式会社 フィルタ位相進み分を利用した振動変位推定プログラム、装置及び方法
JP2021033105A (ja) * 2019-08-27 2021-03-01 キヤノン株式会社 像振れ補正装置、およびこれを備える光学装置
JP2021033113A (ja) * 2019-08-27 2021-03-01 キヤノン株式会社 制御装置、撮像装置、および、レンズ装置
US11265470B2 (en) 2019-08-27 2022-03-01 Canon Kabushiki Kaisha Control apparatus, image pickup apparatus, and lens apparatus
JP7328075B2 (ja) 2019-08-27 2023-08-16 キヤノン株式会社 像振れ補正装置、およびこれを備える光学装置
CN113415173A (zh) * 2021-06-04 2021-09-21 浙江零跑科技股份有限公司 基于lpf-hpf转速滤波的新能源汽车抑抖控制方法
CN113415173B (zh) * 2021-06-04 2022-02-18 浙江零跑科技股份有限公司 基于lpf-hpf转速滤波的新能源汽车抑抖控制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5529552B2 (ja) 2014-06-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5529552B2 (ja) 防振制御装置及び方法
JP6861355B2 (ja) 撮像装置
US8736690B2 (en) Image pickup apparatus
US7634181B2 (en) Image stabilizing system and optical apparatus
JP4717651B2 (ja) 像振れ補正装置および撮像装置
JP5315151B2 (ja) 光学機器およびそれを備えた撮像装置及び揺れ補正方法
JP2004117418A (ja) 撮像装置
JP2016118701A (ja) 撮像装置及びその制御方法
US11363205B2 (en) Imaging apparatus and imaging system
JP6204807B2 (ja) 像振れ補正装置及びその制御方法、プログラム、記憶媒体
JP6315997B2 (ja) 像ブレ補正装置およびその制御方法、光学機器、撮像装置
JP2019128362A (ja) 撮像装置
JP2012208336A (ja) 画像ぶれ補正装置
JP4776974B2 (ja) 像振れ補正レンズ装置及びその補正方法
JP2011145354A5 (ja)
JP2012008217A (ja) 光学機器
JP6767618B2 (ja) 撮像装置
JP2010258494A (ja) 防振制御回路
JP2023005847A (ja) 像ブレ補正制御装置、撮像装置、交換レンズ、及び像ブレ補正制御方法
JP6165052B2 (ja) 振れ補正装置、それを有する撮像装置、振れ補正方法、およびプログラム
JP6289109B2 (ja) 像ブレ補正装置およびその制御方法、光学機器、撮像装置
JP2013135443A (ja) 撮像装置及びその制御方法
JP7328075B2 (ja) 像振れ補正装置、およびこれを備える光学装置
JP2006074402A (ja) 撮像装置
JP7374661B2 (ja) 制御装置、撮像装置、および、レンズ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130109

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140107

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140303

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140320

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140417

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5529552

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151