JP2000038702A - 融雪装置 - Google Patents

融雪装置

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JP2000038702A
JP2000038702A JP10206829A JP20682998A JP2000038702A JP 2000038702 A JP2000038702 A JP 2000038702A JP 10206829 A JP10206829 A JP 10206829A JP 20682998 A JP20682998 A JP 20682998A JP 2000038702 A JP2000038702 A JP 2000038702A
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heating element
snow melting
heating
melting apparatus
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Yoshinori Hori
義憲 堀
Hiroyuki Yoshimoto
洋之 吉本
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 氷雪を迅速、効果的に融解し、安全で安定な
動作が可能な融雪装置を提供すること。 【解決手段】 面状発熱体21Aがその支持体23と加
熱面側層22とにより挟持一体化された融雪装置43。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は融雪装置に関し、例
えば、鉄道の分岐ポイント部、家屋の玄関、店舗の入り
口、マンションのアプローチなどの人の出入りの多いと
ころや屋根等の主として人の日常生活域における氷雪に
よる害を除くのに用いる融雪装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、図9に示すように、鉄道の分岐
ポイント部分では、転轍機の作動装置と軌条の可動部
分が軌条間又は軌道の下に存在するので、車両の進行時
に前方へ押しやられてきた氷雪はこのポイント部分に溜
まり易い。このポイント部分では、積雪と持ち込まれ
る氷雪によって氷雪量は増加し、また車両がポイント部
分を通過する際の振動により、車体下部に付着していた
氷雪が落下することがあり、落下した氷雪が次に通過す
る列車に弾き飛ばされ、分岐ポイントに損傷を与える。
【0003】このようにしてポイント部分に氷雪が累積
又は衝突すると、軌条の可動部の動きを阻害し、転轍の
機能を損なうので、迅速で効果的な融雪を行う必要があ
る。
【0004】この対策として、従来は例えば図10
(A)に概略的に示す如く、コードヒーター1を内蔵し
たゴムマット2からなるヒーター3を図9中に斜線で示
す分岐ポイントやその前後、或いは線路(軌条)間
に敷いてマット上の氷雪8をコードヒーター1による熱
5で融解していた。
【0005】しかし、図10(B)に拡大図示するよう
に、コードヒーター1による加熱は局部的であり、その
近傍では早く融解するが、コードヒーター間では未融解
の氷雪8が氷雪塊として残り、融解部分6が空洞となっ
た氷雪塊が残り易く、結果として氷雪の融解が効率良く
行われず、その融解に時間がかかる欠点があった。その
ため、出力を上げる(通電量を増す)と、局部的に温度
が上がりすぎる危険性やエネルギーのロスを増すことに
もつながった。
【0006】特開平6−306829号公報には、図1
1(A)に概略的に示す融雪ヒーター13が提案されて
いる。このヒーターにおいては、金属メッシュ10付き
の貯湯槽12に電気シーズヒーター11を設け、貯湯槽
10中の温湯で雪を融解している。しかしながら、この
ヒーター13は、氷雪を温湯で融解するものの、図11
(B)に示すように、特に急な降雪時などには、シーズ
ヒーター11による加熱は上記したコードヒーター1と
同様に局部的であるために、その近傍では融解による空
洞6が生じ、氷雪塊8が残り易くなることは避けられな
かった。
【0007】また、ヒーター13は、その構造上、全体
がある程度は嵩高とならざるを得ず、地面(軌道面の道
床など)に設置しづらいうえ、設置したときに不安定で
あり、また風で飛び易く、さらには運搬などにも支障を
きたすことがあった。
【0008】他方、家屋の玄関や屋根等の氷雪による害
を除くのに、糸状の発熱体を用いた融雪マットなどが知
られているが、これらにおいても、前記した鉄道の分岐
ポイント部の場合と同様、迅速、効果的に氷雪を融解す
るには難点があった。
【0009】このように、これら従来の融雪装置では、
氷雪の迅速で効果的な融解という点で未だ満足できるも
のはなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、加熱
源として面状発熱体、特に均一加熱性にすぐれた面状発
熱体を用いることにより、加熱面側層の表面上の氷雪を
その接触面全域に亘って均一加熱することができ、それ
を迅速、効果的に融解する融雪装置を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の融雪装置
は、発熱体を含んでなる面状発熱体がその支持体と加熱
面側層とにより挟持、一体化されたものであって、前記
面状発熱体による加熱で前記加熱面側層の表面上の氷雪
を融かすように構成したものである。
【0012】本発明の融雪装置によれば、面状発熱体に
よる均一加熱で氷雪を融解するように構成しているの
で、次のような効果が得られる。
【0013】即ち、氷雪に対して接触域全体でほぼ均一
に加熱することができるので、前記した従来技術の図1
0(B)や図11(B)を参照して説明したような欠点
をなくし、とりわけ局部加熱による前記弊害を解消し、
氷雪を迅速、効果的に融かすことができる。
【0014】そして、面状発熱体の上記均一加熱によ
り、氷雪の接触面全体に万遍なく熱が行きわたり、熱を
効率良く用いることができる。そのため、通電量を増や
しても、前記した温度上昇による危険性(異常加熱によ
る事故など)やエネルギーロスにつながる恐れは少な
い。
【0015】また、特に、支持体が弾性体(発泡体を含
む。)のときは、例えば地面等の設置面に密着して載置
でき、風で飛び難く、位置ずれが生じ難い。したがって
また、鉄道の融雪に用いたときでも、列車による巻き込
み事故などが起こり難い。
【0016】従って、本発明の融雪装置は、例えば鉄道
のポイント近傍の軌条間、家屋の玄関や屋根等に敷設
し、冬季降雪の時期において通電して加熱を継続させる
ことにより、融雪機能を発揮し、これら人の日常生活域
における氷雪による害を除くのに望ましく用いられる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の融雪装置に用いる面状発
熱体は、均一加熱性の点で優れたものであれば、制限な
く用いられる。それに用いられる発熱体の代表的なもの
として、導電性カーボン含有合成樹脂シートが挙げら
れ、合成樹脂としては、耐熱性に優れるポリテトラフル
オロエチレンが最も望ましい。導電性カーボン含有合成
樹脂シートに含まれる導電性カーボンは、通常、粉末
状、繊維状のものであり、合成樹脂に対して5〜60重
量%で添加され、前者の平均粒径は0.01〜0.1μ
m、後者の平均長径は0.01〜1μmであるのがよ
い。
【0018】その他、必要に応じて、発熱体として、合
成樹脂シート(合成樹脂:ポリエチレンテレフタレート
など)基材に導電性塗料を塗布したものや、コードヒー
ターであっても例えば、図5(C)で示すような、とく
にヒーター間ピッチが15mm以下、好ましくは10m
m以下となるようにコードヒーターを合成樹脂、ゴムな
どのシート内に配したものを用いることもできる。
【0019】前記導電性カーボン含有合成樹脂シート
は、発熱体として、例えば、図5(B)で示すような一
枚ものとして用いられる他、例えば、図5(A)で示す
ように、短冊状のものとしてその複数枚を間隔を設けて
並列に配置した形態で用いることができる。とりわけ、
それが導電性カーボン含有ポリテトラフルオロエチレン
シートの場合は、他の構成素材との密着性、電極の取付
け易さ、さらには、迷走電流に起因する不均一発熱を避
ける点で後者の形態で用いる方が望ましい。
【0020】ここに、本発明の面状発熱体の前記均一加
熱性は、面状発熱体とそれに占める発熱体との面積比で
表わし、次式により求めることができる。 均一加熱性=(発熱体の面積(注1)/面状発熱体の面
積)×100(%) (注1)発熱体がコードヒーターのように丸い形状(断
面が円形)のものの場合、発熱体の面積はその投写面積
で表わす。
【0021】本発明の面状発熱体では、この均一加熱性
は、通常10%以上であるが、好ましくは20%以上、
さらに好ましくは40%以上であり、発熱体が導電性カ
ーボン含有ポリテトラフルオロエチレンシートの場合、
前述の密着性、取付け易さなども含めた総合的な製品機
能面を考慮すれば、最も好ましくは40〜70%であ
る。これに対し、従来の面状発熱体、例えば、発熱体と
してコードヒーター、糸状発熱体などが用いられている
場合は、いずれも、均一発熱性はせいぜい1%程度と劣
っており、従って、面状発熱体の発熱体近傍の温度上昇
は良好であるが、その他の部分の温度上昇は、前記発熱
体からの熱伝導によるため、本発明の目的である迅速で
効果的な氷雪の融解には問題があった。
【0022】本発明の融雪装置に用いる支持体又は加熱
面側層は、ゴム、合成樹脂及びこれらの発泡体などの材
質(これらのうち、弾性状のものがより望ましい。)が
用いられる。これら材質の例示としては、耐熱性、耐侯
性、耐オゾン性などに優れるものであって、エチレン−
プロピレン系ゴム、エチレン−酢酸ビニルゴムなどのゴ
ム、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ウレタン、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂、及びこれら
の発泡体が挙げられる。
【0023】本発明の融雪装置は、前記支持体及び前記
加熱面側層の材質が同じであっても、異なっていてもよ
い。
【0024】又、前記支持体の厚みが前記加熱面側層の
厚みより大きいのがよい。このような配置によって、面
状発熱体の熱を十分かつ迅速に加熱面側層の表面へ伝え
ることができる。このような融雪装置は、通常、5〜4
0mm、好ましくは10mm程度の厚みである。
【0025】本発明において、より一層の効果的な融雪
のために、前記加熱面側層に熱伝導性物質を分散するの
が望ましい。この場合、加熱面側層に、熱伝導性物質が
分散されているので、加熱面側層の熱伝導性が厚み方向
及び横方向にも良好となり、支持体への熱伝達が抑えら
れることで、加熱効率が一層良くなり、またより均一な
発熱が得られやすくなり、したがってより効果的な融雪
が行なわれる。又、このことにより、一般に熱伝導性の
悪い発泡体などの柔かい材料をも加熱面側層に用いるこ
とも可能となり、更に又必要に応じ、面状発熱体の許容
出力を高めることもできる。
【0026】さらに詳述すれば、熱伝導性物質として、
黒鉛(グラファイト)(熱伝導率80〜230W/m
K)、ニッケル(熱伝導率94W/mK)、アルミナ
(熱伝導率21W/mK)、更にはカーボン、酸化鉄、
酸化チタン、酸化カルシウムなどをゴム(熱伝導率0.
16W/mK)などに分散させることにより、加熱面側
層の熱伝導性を向上させ、面状発熱体からの熱を効果的
に加熱表面に伝達することができる。また、面状発熱体
の許容出力を上げても、熱伝導性が高いため、加熱面側
層のゴムシートや合成樹脂シートに熱がこもりにくくで
きるため、通電量を増やして加熱速度を上げることがで
きる。そして、加熱面側層とは反対側の支持体には熱伝
導性物質が分散されていないので、そこからの伝熱(即
ち、放熱)によるエネルギーロスを少なくすることがで
きる。
【0027】また、熱伝導性物質を入れることにより、
前記熱伝導性の向上のほか、加熱側の表面のすべりが悪
くなり、特に玄関マットなどとしての機能が向上する。
この場合、支持体側に熱伝導性の悪い発泡体などが使え
ることも、マットとしての感触を良好にする。
【0028】熱伝導性物質としては、上記した如き黒
鉛、金属、金属酸化物などが、代表的なものとして例示
され、その形態は種々であってよく、一般に粉体、粒状
体、塊状体などが挙げられる。
【0029】これら熱伝導性物質の添加量は、加熱面側
層の材料に対して1〜30重量%であるのがよく、同層
全体に均一に分散させるのがよい。
【0030】又、本発明の融雪装置を鉄道の融雪などに
用いるときは、加熱面側層の側面又は周辺部に設けられ
た深さ100mm程度以下の特に弾性の側壁によって容
器を形成すること、そしてこの容器内の水又は温水によ
って氷雪を融かすように構成することが望ましい。
【0031】この場合には、前記面状発熱体により氷雪
を融解させた結果生じる融水が前記容器内に溜められ、
前記面状発熱体により加温されるので、次に落ち込んだ
氷雪をより迅速、効果的に融かすのに寄与する。又、面
状発熱体を用いるため、急な降雪時においても、前記の
従来のシーズヒーターによるときのごとき、局部加熱に
よる氷雪の空洞を生じることもない。これら利点の詳細
は、後記の第1の実施の形態の項で説明する。
【0032】本発明の融雪装置は、通常、発熱体の両端
に通電用の電極がそれぞれ設けられ、さらに両面から耐
熱性合成樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリアミ
ドイミドなど)シートによって挟着され、このシートに
より電気絶縁層が形成される。そして、この挟着構造体
が両面から前記支持体と前記加熱面側層とによって挟着
されるのである。
【0033】次に、本発明の好ましい実施の形態を図面
について述べる。
【0034】<第1の実施の形態>図1は、第1の実施
の形態を示すものである。
【0035】本実施の形態による融雪装置の構成をその
作製工程に沿って説明すると、図1(A)に示すよう
に、面状発熱体がその支持体23と加熱面側層22とに
より挟持、一体化されるものであって、まず発熱体21
の両端に銅箔電極を取り付ける。これらの電極はそれぞ
れ一対の銅箔30a、30b及び31a、31bからな
り、これらを発熱体21の両面からミシン縫い、ホッチ
キス止め又はリベット止めなどで固定し、その周辺で互
いに接し合うようにしておく。
【0036】次いで、熱ロール(例えば150℃)を使
用して、熱融着材(例えばポリエチレン膜)32、33
付きの各耐熱性合成樹脂シート(例えばポリエチレンテ
レフタレートシート)34、35と、電極30a、30
b及び31a、31bに電源コード36の一方のコード
36A、他方のコード36Bを接続した発熱体21とを
ラミネートする。ここで、一方のコード36Aを電極3
1a、31bに、他方のコード36Bを電極30a、3
0bに接続させる。
【0037】次いで、加熱面側層としての例えばゴムシ
ート22と支持体としての例えばゴムシート23にそれ
ぞれゴム系接着剤24、25を塗布し、図1(B)に示
すように、これらのゴムシートと上記した発熱体21−
シート34、35のラミネート体とをプレスして貼り合
わせ、融雪装置43を作製する。ここで、ゴムシート2
2、23は、EPDM(エチレンとプロピレンと少量の
ジエン成分との三次元共重合体)からなるのが望まし
い。
【0038】本発明の面状発熱体21Aに用いる発熱体
としては、図5(A)、図5(B)、および図5(C)
に例示する如きものが使用できる。即ち、図5(A)
は、導電性カーボンを分散含有するポリテトラフルオロ
エチレンシート(以下、PTFEヒーターシート)から
なる発熱体(通常、厚さ0.1〜0.15mm)を2m
m幅にした多数の短冊状ヒーターシート21aを並列に
配置し、それら各両端にそれぞれ電極として銅箔30、
31を取り付けたヒーターを示し、図5(B)は、16
0mm幅のPTFEヒーターシート21bの両端に電極
として銅箔30、31を取り付けたヒーターを示し、更
に図5(C)は、合成樹脂又はシリコンゴム42内にコ
ードヒーター21cを蛇行させたヒーターを示す。いず
れも、面加熱に適しており、図5(A)及び図5
(C)、特に図5(C)の如きヒーターでは、ヒーター
間ピッチPが15mm以下であることが必要である。図
5(A)、図5(C)中の一点鎖線は面状発熱体の輪郭
を示す。
【0039】図2に示すように、望ましい態様の一つと
して、面状発熱体であるヒーターシート21Aがその支
持体23Aと加熱面側層22Aとにより挟持、一体化さ
れ、加熱面側層22Aに熱伝導性物質45が分散された
ものである。加熱面側層22Aは絶縁物、外装樹脂又は
外装ゴムからなり、これに熱伝導性物質45を分散さ
せ、融雪装置43Aとすることができる。なお、図中の
36は電源側へ接続されるコードである。
【0040】図6には、加熱面側層に熱伝導性物質を分
散した本発明の融雪装置の作製プロセスを概略的に示し
ている。
【0041】例えば、材質としてゴム50を使用し、こ
れを型51内へ注入し、断熱側の支持体23Aを形成す
る。次いで、ゴムの半硬化後に、コード36を配した面
状発熱体21Aを配置する。そして、別途高熱伝導性物
質45を分散したゴム52を注入し、面状発熱体21A
を挟着して加熱面側層のゴム22Aを支持体23Aと一
体化する。ゴム22Aの厚みは支持体23Aよりも薄く
するのがよい。そして、硬化後、型51から取外して加
熱シートを得る。
【0042】次いで、他の望ましい態様として、図3
(A)および図3(B)に示すように、前記した融雪装
置の側面にゴム系接着剤38を塗布し、更に側壁となる
部材39を本体の側面に巻き付けて接着する(図中の4
0はコード36を通す切り欠きを示す)。これによっ
て、融雪装置の上面(加熱面)上に容器状の凹部41を
形成する。
【0043】このような凹部41は、加熱面上で氷雪を
融解して生じる融水を収容するのに有効であり、深さは
通常、10〜100mmであり、たとえば融雪装置本体
37の厚みが10mmの場合、深さは50mm程度にす
ればよい。側壁39は、ゴムシート22及び23と同様
の弾性と耐久性に優れたEPDMなどのゴムがよい。
【0044】融雪装置43は、図9に示したような軌条
間の道床上に設置されてよく、とくにそのポイントの
部分ないしその前後(50m以内)に設置されるのが
望ましく、軌条間に配置可能な大きさであって、軌道か
ら突出しないサイズを有するのがよい。サイズは使用す
る状況に応じて、大きさ、形状等を自由に変えることが
できる。
【0045】そして、使用状態において、図7(A)に
示すように、降雪による、或いは車両が持ち込んだ氷雪
8は、凹部41内に落ち込み、その下部に内蔵させた面
状発熱体21の熱45によって加熱されて融ける。
【0046】そして、図7(B)のように、融水47と
なり、凹部41内に貯えられるが、加熱面22の全域を
覆い、発熱体21により加熱されるため、例えば20〜
40℃の温水として貯えられる。従って、図7(C)の
ように、新たな降雪または新たに持ち込まれた氷雪8
は、凹部41中において面状発熱体21Aによる熱(接
触域)7と温湯47の熱46とにより、素早く融かされ
る。なお、凹部41の容量以上の湯は温水容器41の側
壁39を越えて流出する。
【0047】この実施の形態による融雪装置は、以上の
ように構成されているので、前述した本発明の効果に加
え、次のような効果を奏することができる。
【0048】氷雪8に対して面状発熱体21Aにより接
触域全体でほぼ均一に加熱することができるので、氷雪
を迅速に、しかも既述した局部加熱による空洞6の発生
なしに効果的に融かすことができる。そして、凹部41
を設けているため、予め水を入れておかなくても、自動
的に生じる融水47による蓄熱作用(事前に温められた
融水のもつ熱量)が面状発熱体21Aによる加熱作用に
加わり、更に効率の良い融解を行うことができる。この
場合、温水(融水)47が凹部41内の全体に行き渡
り、氷雪8は面状発熱体21Aによる発熱面だけではな
く温水47にも接触することになるから、融雪が十分な
ものとなり、また、氷雪8が存在しない領域では、面状
発熱体21Aの熱は融水47の加熱に用いられ、エネル
ギーの無駄が少ない。
【0049】融雪装置が弾性体の場合は、足で踏み付け
ても安全であり、例えば図4に仮想線で示すように特に
側壁39が弾性変形できるために歩行の支障とはなり難
い。
【0050】<第2の実施の形態>本実施の形態では、
図1(A)に仮想線で示すように、面状発熱体21の近
傍(特に加熱面側のシート34との間)にサーモスタッ
トや温度ヒューズなどの温度過上昇防止手段50や、サ
ーミスタおよび制御装置を配置していること以外は、上
述した第1の実施の形態と同じ構成である。
【0051】上記のサーモスタットなど50を配置する
ことによって、加熱面側層の温度が過熱状態になると、
面状発熱体21Aを自動的にオフにして安全な動作を可
能とし、積雪時に自動的にオンにして作動することも可
能にする。また、上述した図7(C)の状態(融水47
内に新たに氷雪8が持ち込まれたとき)において急激に
温水温度が降下した際、サーモスタットに代えてサーミ
スタおよび制御回路を配しておけば、精度良く温度調節
することができる。
【0052】<第3の実施の形態>本実施の形態によれ
ば、上述した第1の実施の形態と異なる構成として、例
えば、図8に示すように、プラスチックシート34、3
5に貫通孔52を適宜開け、ゴムシート22、23を貼
り付けるときに接着剤24、25が貫通孔52に入り込
んで、接着性を高めている。
【0053】以上に述べた実施の形態は、本発明の技術
的思想に基づいて、更に変形が可能である。
【0054】例えば、面状発熱体21Aや支持体23、
加熱面側層22などをはじめ、融雪装置の各構成部分の
構造、形状や材質などは種々に変化させてよい。側壁3
9を加熱面側層22の周辺部上に接着してよいし、或い
はこれと一体成形してもよい。側壁39の形状やサイズ
は、装置の形状やサイズに対応して変更できることは勿
論である。面状発熱体21Aに対する電極及び電源コー
ドの取り付け方法又は取り付け構造は、前述したものに
限られることはない。また、表面(層22の表面)に生
じた融水が容易に層22上から落ちるためと、滑り防止
用のために、表面に、溝を入れるのがよい。例えば、5
mm幅、5mm深さの溝をたて、よこに20mm間隔で
入れてもよい。
【0055】また、支持体の裏面には、融雪装置が、地
面から滑ってズレないように、凹凸を付けることもでき
る。
【0056】特に加熱面側層22に黒鉛やカーボンを入
れると、加熱により遠赤外線がより多く放射され、氷雪
をより溶かしやすくなる。蓄光顔料(ZnSなど)を入
れることにより、夜など暗所で光るため、暗所での使用
にも都合がよい。カーボンを入れると、強度が向上し、
泥おとし用マットとしても有用となる。また、静電気シ
ョックの緩和のため、カーボンなどの導電性物質を添加
してよい。その他、着色顔料を添加して着色してよく、
また揆水材料を入れておくと、溶けた水がマット外へ落
ちやすい。
【0057】
【発明の作用効果】本発明の融雪装置は、発熱源として
均一加熱性に富む面状発熱体を用い、その加熱により加
熱面側層表面上の氷雪を融かすように構成しているの
で、氷雪に対して接触域全体でほぼ均一に加熱すること
ができ、氷雪を迅速に、しかも効果的に融かすことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1(A)】本発明の実施の形態による融雪装置の要
部分解断面図である。
【図1(B)】同、融雪装置の要部断面図である。
【図2】同、好ましい融雪装置の断面図である。
【図3(A)】同、融雪装置の組み立てにおいて側壁を
取り付けるときの斜視図である。
【図3(B)】同、融雪装置の組み立てにおいて側壁を
取り付けたときの斜視図である。
【図4】同、融雪装置の断面図である。
【図5(A)】同、融雪装置に用いる面状発熱体の具体
例の斜視図である。
【図5(B)】同、融雪装置に用いる面状発熱体の具体
例の斜視図である。
【図5(C)】同、融雪装置に用いる面状発熱体の具体
例の斜視図である。
【図6】同、加熱面側層に熱伝導性物質が分散されてい
る融雪装置の作製方法を工程順に示す各断面図である。
【図7(A)】同、融雪装置による融雪状況の段階を示
す断面図である。
【図7(B)】同、融雪装置による融雪状況の段階を示
す断面図である。
【図7(C)】同、融雪装置による融雪状況の段階を示
す断面図である。
【図8】本発明の他の実施の形態による融雪装置の要部
分解断面図である。
【図9】鉄道の軌道上の融雪ヒーターの配置を示す概略
図である。
【図10(A)】従来例による融雪ヒーターによる融雪
状況を示す断面図である。
【図10(B)】図10(A)の部分拡大図である。
【図11(A)】他の従来例による融雪ヒーターを示す
断面図である。
【図11(B)】同、融雪状況を示す断面図である。
【符号の説明】
1、11・・・コードヒーター 3、13・・・ヒーター 8・・・氷雪塊(又は氷雪) 5、7、46・・・熱 6・・・空洞 21・・・発熱体 21A・・・面状発熱体 22、22A、23、23A・・・ゴムシート 24、25、38・・・接着剤 30、31、30a、30b、31a、31b・・・電
極 32、33・・・熱融着材 34、35…プラスチックシート 36・・・電源コード 39・・・側壁 41・・・温水容器(凹部) 43、43A・・・融雪装置 45・・・熱伝導性物質 47・・・融水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D026 CL02 CL03 CM03 2D056 BA02 3L072 AA01 AB01 AB10 AD02

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱体を含んでなる面状発熱体がその支
    持体と加熱面側層とにより挟持一体化された融雪装置。
  2. 【請求項2】 発熱体が導電性カーボン含有合成樹脂シ
    ートである、請求項1に記載した融雪装置。
  3. 【請求項3】 合成樹脂がポリテトラフルオロエチレン
    である、請求項2に記載した融雪装置。
  4. 【請求項4】 発熱体が、導電性カーボン含有合成樹脂
    シートであって、その短冊状のものの複数枚を間隔を設
    けて並列に配した形態を取る、請求項1〜3のいずれか
    1項に記載した融雪装置。
  5. 【請求項5】 発熱体が、コードヒーターであって、前
    記コードヒーターのヒーター間ピッチが15mm以下に
    配した形態を取る、請求項1に記載した融雪装置。
  6. 【請求項6】 面状発熱体が、発熱体を両面から耐熱性
    合成樹脂シートで挟着したものである、請求項1〜5の
    いずれか1項に記載した融雪装置。
  7. 【請求項7】 支持体の厚みが加熱面側層の厚みより大
    きい、請求項1〜6のいずれか1項に記載した融雪装
    置。
  8. 【請求項8】 支持体及び/又は加熱面側層の材質がゴ
    ム、合成樹脂及びこれらの発泡体から選ばれる、請求項
    1〜7のいずれか1項に記載した融雪装置。
  9. 【請求項9】 加熱面側層に熱伝導性物質が分散されて
    いる、請求項1〜8のいずれか1項に記載した融雪装
    置。
  10. 【請求項10】 加熱面側層と、この加熱面側層の側面
    又は周辺部に設けられた側壁とによって容器を形成し、
    前記容器内の水または温水によって氷雪を融かすように
    構成した、請求項1〜9のいずれか1項に記載した融雪
    装置。
  11. 【請求項11】 鉄道の軌道間の融雪に用いる、請求項
    1〜10のいずれか1項に記載した融雪装置。
  12. 【請求項12】 鉄道の分岐ポイント部及びその前後の
    融雪に用いる、請求項1〜10のいずれか1項に記載し
    た融雪装置。
  13. 【請求項13】 玄関の融雪に用いる、請求項1〜9の
    いずれか1項に記載した融雪装置。
  14. 【請求項14】 屋根の融雪に用いる、請求項1〜9の
    いずれか1項に記載した融雪装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013221272A (ja) * 2012-04-13 2013-10-28 Masahisa Sugiyama 電磁波式融雪方法
JP2015126180A (ja) * 2013-12-27 2015-07-06 株式会社 シリコンプラス 融雪太陽電池パネルおよび融雪パネル
JP2017053186A (ja) * 2015-09-11 2017-03-16 日立金属株式会社 融雪マット
JP2019053967A (ja) * 2017-09-19 2019-04-04 リンテック株式会社 粘着シートおよびその製造方法

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