JP2000037480A - ゴルフボール成形用金型及びゴルフボール - Google Patents
ゴルフボール成形用金型及びゴルフボールInfo
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Abstract
ビティ内に材料を射出してゴルフボールを成形するゴル
フボール成形用金型において、成形時にキャビティ内の
ガスを排出する位置に多孔質の金属材料から形成された
先端部がキャビティ内に露出したピンを具備することを
特徴とするゴルフボール成形用金型。 【効果】 ボール表面のサポートピンやガスベントピン
に対応した位置にバリが殆ど生じることなく、研磨作業
が軽減されると共に、不必要な部分の削りすぎを防止す
ることができる。
Description
ートピンやガスベントピンに対応した位置にバリが殆ど
生じないか、たとえ生じたとしても著しく少なくかつ薄
いので研磨除去が容易なゴルフボール成形用金型及び該
金型により成形されたゴルフボールに関する。
ボールの射出成形は典型的なものとしては、例えば、図
1に示すように、金属製の上型2と下型3を分離可能に
接合することにより内部に球状キャビティ4を形成した
射出成形用金型1を用いて行われている。
ールについてコアの周囲にカバーを成形する場合を例に
とって説明すると、図1,2に示すように、金型1のキ
ャビティ壁面7にはボール表面(カバー表面)にディン
プルを型付けするための突起(図示せず)を多数備えて
おり、上下型2,3の分割面PLはキャビティの赤道に
対応する位置となる。この球状キャビティ4のそれぞれ
の北極点及び南極点を中心とする正三角形Tの各頂点位
置に、金型の分割面PLと直交する方向に延びる各々3
本のコア支持用のサポートピン6が進退可能に配設され
ている。これらサポートピン6をキャビティ内に進出さ
せることにより、キャビティ4の中央部に予め別工程で
成形したゴム製弾性体(ソリッドコア)5を保持すると
共に、球状キャビティの両極位置にはガス抜き用のガス
ベントピン10が設けられている。
としたカバー材は、球状キャビティ4の赤道をとりまく
リング状ランナー12の内周部に周方向に沿って等間隔
に複数箇所設けられたキャビティ内に開口する成形材料
注入ゲート13を通じて射出供給され、カバー材の射出
完了直前にコア支持用サポートピン6はそれらの先端が
キャビティ壁面7のレベルまで後退し、射出成形は終了
する。
は、その周上に複数箇所分割面PLと直交する方向に昇
降可能にエジェクタピン14を備えており、成形後これ
らエジェクタピン14を上昇させることにより、ランナ
ー内で硬化した樹脂が型内に密着して離れ難い時に押圧
を加えて容易に離型し得るように形成されている。
においては、ガスベントピン10とその収容孔9の直径
差は通常約40μm、サポートピン6とその収容孔6a
の直径差は通常約25μm、エジェクタピン14とその
収容孔15の直径差は通常約25μmに形成されてい
る。このため成形時に、キャビティ壁面7とコア5との
隙間に存在するエア及び樹脂に混じって放出されるガス
等の揮発成分は、ガスベントピン10とガスベントピン
収容孔9間の間隙、コア支持用サポートピン6とサポー
トピン収容孔6a間の間隙を通じて金型外へ排出され、
このガス抜き、または排気の際にカバー材が上記間隙内
にはみ出し(侵入し)、そのまま硬化してこれら間隙に
対応した位置にバリが形成される。
的に生じたバリは公知の研磨装置を用いて除去すること
ができるが、研磨すべきバリが厚くかつ多く生じた場合
には研磨時に研磨を要しない部分まで削ってしまい、飛
び性能が低下するおそれがある。
向上させるために多数のディンプル(窪み)を有してお
り、これらディンプルは通常深さが±5μm以下の精密
さをもって形成されているが、このようなディンプルを
含むボール表面に折角付与した表面精度が研磨作業によ
って損なわれてしまう。その結果、ボール表面の精度低
下(特にディンプル深さの精度低下)はヒットされたゴ
ルフボールが吹け上がったり、左右にぶれたりする原因
となり、飛び性能の低下となって現れる。
ガス等の揮発成分の排出がスムーズに行えないと、ボー
ル表面にウェルドライン等の成形不良が生じて商品価値
が損なわれてしまう、という問題がある。
で、成形後のボール表面のサポートピンやガスベントピ
ンに対応する位置にバリが殆ど生じないか、たとえ生じ
たとしても著しく薄いために研磨作業が軽減され、かつ
研磨の不要な部分の磨減を確実に防止し得ると共に、ウ
ェルドライン等の成形不良の生じないゴルフボール成形
用金型及び該金型により成形されたゴルフボールを提供
することを目的とする。
成する下記のゴルフボール成形用金型及びゴルフボール
を提供する。
このキャビティ内に材料を射出してゴルフボールを成形
するゴルフボール成形用金型において、成形時にキャビ
ティ内のガスを排出する位置に多孔質の金属材料から形
成された先端部がキャビティ内に露出したピンを具備す
ることを特徴とするゴルフボール成形用金型。
極位置に配置されたガスベントピンである請求項1記載
の金型。
トピンである請求項1記載の金型。
記載の金型により成形されたゴルフボール。
ポートピン位置やガスベントピン位置にバリが殆ど生じ
ないか、たとえ生じたとしても著しく少なくかつ薄いも
のであるため、研磨作業が軽減される上に、研磨の不要
な部分が磨減することを確実に防止できるものである。
キャビティ内に材料を射出してゴルフボールを成形する
ゴルフボール成形用金型において、成形時にキャビティ
内のガスを排出する位置に多孔質の金属材料から形成さ
れた先端部がキャビティ内に露出したピン、好ましくは
キャビティのほぼ両極位置に配置されたガスベントピン
及び/又はコア支持用のサポートピンを備えることによ
り、キャビティ表面に露出したピン自体からキャビティ
内のエアやガス等の揮発成分を金型外に効果的に排出で
きるので、従来に比べてピンとピン収容孔の直径差(つ
まりピンとピン収容孔との隙間)を飛躍的に狭くするこ
とができ、ボール表面にバリが殆ど生じないか、たとえ
バリが生じたとしてもごく薄いので研磨作業が著しく軽
減できると共に、研磨を要しない部分(特にディンプル
部分)まで削ってしまい、ボール表面の精度が低下し、
飛び性能が損なわれることのないものである。
ルフボールは、研磨時にディンプル部分の磨減がなく、
高い表面精度(均一な深さのディンプル)を有している
のでディンプル効果を十分発揮し得、優れた飛び性能を
有すると共に、ウェルドライン等の成形不良が生じるこ
となく外観性にも優れたものである。
につき図面を参照して説明する。
ル射出成形用金型の断面図であり、この金型1は、上述
したように、上型2と下型3とを分離可能に接合するこ
とにより、内部に球状キャビティ4を形成してなるもの
である。なお、この金型において、サポートピンやガス
ベントピンの材料以外の構成は従来の金型と同じである
ためその説明を省略する。
ティ内のガスを排出する位置、即ち成形時にキャビティ
内でエアやガス等の揮発成分が滞留する位置に多孔質の
金属材料から形成された先端部がキャビティ内に露出し
た(多孔質ピンの先端面がキャビティ面に露呈した)コ
アを支持するためのサポートピン6及びガスベントピン
10を具備する。
ス等の揮発成分の滞留する位置は、成形条件、成形材
料、ゲートを設ける位置等により異なり一概には規定で
きないが、図1に示したように分割面PLにゲート13
を配置した場合には、球状キャビティの両極近傍位置、
好ましくは球状キャビティの南北緯度60〜90度の範
囲の位置となる。
は、これらピンのいずれか一方だけを多孔質の金属材料
で形成し、他方を通常のピン材料で形成しても構わない
が、バリの生じることを可及的に防止し、かつエアやガ
ス等の揮発成分をキャビティ内から速やかに排出すると
いう本発明の目的を達成するためには、ガスベントピン
及びサポートピンの両方ともを多孔質の金属材料で形成
することが推奨される。
ように、通常、上下型の両極位置に1本ずつ、合計2本
設けることが推奨されるが、特に制限されず上下型の両
極近傍に2〜12本の複数のガスベントピンを設けても
差し支えない。なお、ガスベントピンを複数設けた場合
にはこれらガスベントピンの全部を多孔質の金属材料で
形成してもよいが、複数のガスベントピンの一部を多孔
質の金属材料で形成しても構わない。
れないが、その断面形状がディンプル平面形状に対応し
た円形であることが好ましく、その直径は通常1〜4m
mである。なお、ガスベントピンの直径は可能なかぎり
大径に形成することが好ましい。
としても、ガスベントピンの後端から中央部までが大径
で、中央部から先端にかけて小径となる二段構造の柱状
に形成することもできる。このような二段構造のピン形
状とすることにより、ピンが後退した時に、ガスベント
ピンとガスベントピン収容孔との隙間を広く確保でき、
キャビティ内からエアやガス等の揮発成分を速やかに金
型外へ排出することができる。
進出した状態でコア5をキャビティ中央部に確実に支持
すると共に、ピンの先端面をキャビティ内面に設けた多
数のディンプル形成用凸部(図示せず)と同じ形状に形
成し、サポートピンが後退した状態でボール表面にディ
ンプルを型付し得るように構成することが好ましい。な
お、図示を省略しているが、サポートピンの駆動機構と
しては公知の手段を採用することができる。
に、両極点を中心とした同心円上に通常3〜6本分割面
PLと直交する方向に進退可能に上型または下型にそれ
ぞれ設けられている。またサポートピンは上記ガスベン
トピンと同様に同一径からなる柱状としても、ピンの後
端から中央部までが大径で、中央部から先端にかけて小
径となる二段構造の柱状に形成することもできる。この
場合、サポートピンの直径は通常2〜4mmである。
ガスベントピンを設けず、サポートピン位置に複数のサ
ポートピンを設け、これらサポートピンをガスベントピ
ンの代用とすることも可能である。
としては、(A)蓮根状の多数の通気管がピンの軸方向
に通じるタイプ、または(B)金属の粒子を固めて粒子
間に部分的に空間(この空間がピン外に通じる)を保持
するタイプなどが挙げられる。これら(A),(B)タ
イプ共、孔径(通気管の径、空間の径)は好ましくは5
〜200μm、より好ましくは10〜100μm、更に
好ましくは10〜50μmである。この孔径範囲より孔
径が小さいとガス排出効果が不十分となり、孔径が大き
いとピンの強度が低下する場合がある。
はサポートピンに、上記(A),(B)の多孔質の金属
材料を用いることにより、キャビティ内に露出したピン
先端部の内部の空所(孔)を通じてガス抜きが行えるた
め、ガスベントピン10とその収容孔9の直径差が約5
μm(従来は40μm)で足り、サポートピン6とその
収容孔6aの直径差が約5〜10μm(従来は20μ
m)で足り、このようにピンとピン収容孔の直径差(ピ
ンとピン収容孔との隙間)を極めて狭く形成できるの
で、成形時に従来のようにピンとピン収容孔との隙間位
置にバリが殆ど生じないか、たとえ生じたとしても極め
て薄くかつ少ないため容易に研磨し得るものである。
じてエジェクタピン14を上記多孔質の金属材料から形
成することもできる。この場合、エジェクタピン14と
その収容孔15の直径差が約5〜10μm(従来は25
μm)で足りるので、ピンとピン収容孔との隙間にバリ
が生じることがないか、たとえ生じたとしてもごく薄い
ものなので、エジェクタピン14を駆動源(図示せず)
の作動により上昇させることにより、成形品を傷めるこ
となくスムーズに離型できるものである。
にエアやガス等の揮発成分の溜まる位置に多孔質の金属
材料から形成された先端部がキャビティ内に露出したガ
スベントピンとサポートピンを設けることにより、これ
らピン自体の孔からエアやガス等の揮発成分を金型外へ
排出することができるので、従来の金型と対比してピン
とピン収容孔との隙間を飛躍的に狭くし得、ボール表面
にバリが殆ど生じないか、たとえ生じたとしてもごく薄
いので研磨作業が著しく軽減されると共に、研磨時に研
磨を要しない部分(特にディンプル部分)まで削ってし
まい、ボール表面の精度が低下し、飛び性能が損なわれ
ることのないものである。
発成分を速やかに排出できるので、ボール表面にウェル
ドライン等の成形不良の生じることのないものである。
は、射出成形によりコアの周囲にカバーを成形する場合
に好適なものであるが、これに限られるものではなく、
ワンピースタイプのゴルフボールの成形、糸巻きゴルフ
ボールのカバーの成形にも勿論適用できるものである。
いたゴルフボールの成形方法としては、特に制限され
ず、通常の方法を採用することができる。例えば、図1
に示した射出成形用金型1を用いてコアの周囲にカバー
を形成する場合は、上型2と下型3とを分離可能に接合
した状態で、内部に形成されたキャビティ4内に射出成
形機(図示せず)に通じる主ランナーからリング状ラン
ナー12を通じて、キャビティの分割面PL位置に開口
した成形材料注入ゲート13を介してカバー材をコア5
とキャビティ壁面7との空隙に射出供給し、射出完了直
前又は射出完了と同時に成形材料からサポートピン6を
キャビティ壁面7位置まで後退させることによりコアの
周囲にカバーを形成する。この場合、ガスベントピン1
0及びサポートピン6が多孔質の金属材料から形成され
ているので、キャビティ内のエアやガス等の揮発成分は
キャビティ内に先端部が露出したガスベントピン10自
体の孔、サポートピン6自体の孔を通じて金型外へ速や
かに排出することができるものである。
のカバー材として用いられる熱可塑性樹脂等を好適に使
用することができる。
ボールは、ボール表面にサポートピン位置やガスベント
ピン位置に対応したバリが殆ど生じないか、たとえ生じ
たとしても著しく少なくかつ薄いために研磨作業が容易
であり、その結果、研磨の不要な部分(特にディンプル
深さ)が磨減することを防止し得、ボール表面の精度低
下(特にディンプル深さの精度低下)によりヒットされ
たゴルフボールが吹け上がったり、左右にぶれたりする
ことがなく、優れた飛び性能を有すると共に、成形時に
エアやガス等の揮発成分を効率良く排出できるので、ウ
ェルドライン等の成形不良が生じることのない高品質な
ものである。
が、本発明は上記実施例に制限されるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更しても差し支え
ない。
ピンやガスベントピンに対応した位置にバリが殆ど生じ
ることなく、研磨作業が軽減されると共に、不必要な部
分の削りすぎを防止できる。
成形用金型の断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 内部に球状キャビティを有し、このキャ
ビティ内に材料を射出してゴルフボールを成形するゴル
フボール成形用金型において、成形時にキャビティ内の
ガスを排出する位置に多孔質の金属材料から形成された
先端部がキャビティ内に露出したピンを具備することを
特徴とするゴルフボール成形用金型。 - 【請求項2】 上記ピンがキャビティのほぼ両極位置に
配置されたガスベントピンである請求項1記載の金型。 - 【請求項3】 上記ピンがコア支持用のサポートピンで
ある請求項1記載の金型。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項記載の金
型により成形されたゴルフボール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20764898A JP4143778B2 (ja) | 1998-07-23 | 1998-07-23 | ゴルフボール成形用金型及びゴルフボール |
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JP2000037480A true JP2000037480A (ja) | 2000-02-08 |
JP4143778B2 JP4143778B2 (ja) | 2008-09-03 |
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-
1998
- 1998-07-23 JP JP20764898A patent/JP4143778B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN113967994A (zh) * | 2021-10-22 | 2022-01-25 | 严继 | 硅橡胶包覆珠子防偏心生产方法 |
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