JP2000036283A - 質量分析装置 - Google Patents

質量分析装置

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JP2000036283A
JP2000036283A JP10203081A JP20308198A JP2000036283A JP 2000036283 A JP2000036283 A JP 2000036283A JP 10203081 A JP10203081 A JP 10203081A JP 20308198 A JP20308198 A JP 20308198A JP 2000036283 A JP2000036283 A JP 2000036283A
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Ikutake Terakura
生剛 寺倉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真空ポンプの消費電力を削減する。 【解決手段】 自動分析のための分析スケジュールが入
力設定されると、ポンプ動作制御部23は、質量分析の
分析期間とその合間の分析待機期間とを区別し、真空排
気能力等から決まる真空回復時間と待機期間の長さとか
ら、その待機期間中に排気能力を低下させることが可能
か否かを判断する。排気能力の低下が可能である場合に
は、実際の質量分析終了後にポンプ12、13の回転数
を下げ、次の分析開始時点よりも上記真空回復時間だけ
遡った時点でポンプ12、13の回転数を上げて真空排
気能力を高める。ポンプ12、13の回転数が下がって
いる期間中は消費電力が抑えられ、発熱や騒音も軽減さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は質量分析装置に関
し、更に詳しくは、複数の試料を自動分析するガスクロ
マトグラフ質量分析装置(GC/MS)や液体クロマト
グラフ質量分析装置(LC/MS)に好適な質量分析装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は一般的なGC/MSの要部の概略
構成図である。GC部1において、カラムオーブン4に
内装されたカラム3の入口端には試料気化室を有する試
料注入部2が接続されており、試料気化室に注入された
液体試料は瞬時の間に気化してキャリアガスに乗ってカ
ラム3内に導入される。気化試料はカラム3を通過する
間に成分毎に時間方向に分離されてカラム3出口端に到
達する。通過の遅い成分の速度を速めるために、カラム
オーブン4は所定の昇温プログラムに従ってカラム3を
加熱する。
【0003】カラム3出口端はMS部6のイオン源7に
接続されており、カラム3から流出する試料分子はイオ
ン源7にて電子との衝突や化学反応によってイオン化さ
れる。発生したイオンはイオン源7から飛び出し、イオ
ンレンズ8により収束されると共に適度に加速され、四
重極フィルタ9の長手方向の空間に導入される。四重極
フィルタ9には直流電圧と高周波電圧とを重畳した電圧
が印加されており、その印加電圧に応じた質量数(質量
m/電荷z)を有するイオンのみが選択的に通過して検
出器10に到達する。四重極フィルタ9を通過するイオ
ンの質量数は上記印加電圧に依存しているから、この印
加電圧を走査することにより所定の質量範囲のイオン強
度信号を検出器10において得ることができる。
【0004】MS部6の各構成要素は密閉可能な分析管
(真空ハウジング)11内に収容されており、分析管1
1はターボ分子ポンプ12及び油回転ポンプ13により
真空排気されるようになっている。油回転ポンプ13は
低真空(1Torr程度)の排気を受け持ち、ターボ分子ポ
ンプ12はそれ以上の中真空及び高真空(10-5〜10
-6Torr程度)の排気を受け持つ。不所望の分子が検出器
10に到達したり、イオン源7から出射したイオンが途
中で分解するのを極力回避するために、質量分析時には
分析管11内部は高真空状態に維持しておく必要があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記MS部6では、装
置が起動されると大気導入電磁弁15が閉鎖され、ター
ボ分子ポンプ12及び油回転ポンプ13が起動される。
これにより、分析管11内のガスは排出され、管内の真
空度は徐々に高まってゆく。分析管11内の真空度は付
設されたIGゲージ14を用いて検出することができる
から、通常、この真空度が所定値以上に高まった後に実
際の質量分析を開始する。分析途中で例えば真空ポンプ
12、13が故障して分析管11内の真空度が低下する
と適正な分析が行えなくなるため、例えば真空度が或る
値以下に下がると異常報知が行われ、使用者の注意を喚
起するようにしている。
【0006】一般に、分析管11内の真空度が所定値に
達した後にも両真空ポンプ12、13は最大の排気速度
で作動を続け、全分析が終了して使用者によりその作動
が停止される迄上記作動状態が続いている。一方で、こ
の種の装置では、例えば複数の試料を自動的に交換しな
がら連続的に分析する場合でも、試料の交換や採取に時
間を要したり、カラム3から流出する複数の成分のうち
一部成分のみを分析することが目的であったりするた
め、MS部6での質量分析は間欠的に行われることが多
い。すなわち、実際に質量分析を行っていない期間中も
真空ポンプ12、13は最大の排気速度で作動してお
り、電力が不所望に消費されるとともに、発熱を生じ、
更には常時高い騒音レベルでもって駆動音を発してい
た。
【0007】本発明はこのような点に鑑みて成されたも
のであり、その目的とするところは、省電力化、発熱量
の低減及び騒音の低減を図ることができる質量分析装置
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された本発明に係る質量分析装置は、 a)イオン源、質量分離器及びイオン検出器を内装した略
密閉可能な分析室と、 b)該分析室内を真空排気するための排気能力可変の排気
手段と、 c)分析が実行されていない期間又は高真空状態の維持が
不要な期間中は排気能力を下げ、且つ或る分析が開始さ
れる時点には高真空状態に戻るように排気能力を上げる
べく前記排気手段を制御する制御手段と、を備えること
を特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明では、制御手段は、複数
の分析が或る時間間隔離れて実行されるとき、前の分析
が終了した時点から次の分析の実行開始迄の間に真空度
を一旦低下させ再び高真空状態迄回復させることができ
るか否か、更には真空度を低下させることが可能である
場合にどの程度の時間、どの程度排気能力を落としてよ
いかを判断する。このような判断は、次の分析実行開始
迄の待機時間と排気手段の排気能力との兼ね合いで決定
される。例えば同一の待機時間であっても排気能力が高
いほど真空度を落とす、つまり分析室内のガス圧を上げ
ることができる。制御手段が排気能力を下げるように排
気手段を制御すると、排気手段の消費電力は下がり、発
熱や駆動音も減少する。
【0010】例えば、複数の試料を予め定められた分析
スケジュールに従って順次交換しながら分析を行う場合
には、制御手段は次のような手順で上記判断に関する処
理を実行するものとすることができる。まず、分析スケ
ジュールに基づき、一連の複数の分析の流れの中で、分
析が実行されていない又は分析室内が高真空状態でなく
てもよい待機期間を識別する。また、排気手段の排気能
力やイオン源に対し外部から導入されるガスの流量等を
考慮して、排気能力を下げている状態から排気能力を上
げて分析室内を高真空状態に迄回復させるのに要する真
空回復時間を算出する。そして、上記待機期間の長さと
真空回復時間とを比較して、排気能力の低下の可否やそ
の低下の程度などを決定する。このような決定に従って
制御手段が排気手段を制御することにより、最も効率的
に排気手段の電力消費量を抑制することができるととも
に、分析開始時点では確実に分析室内を高真空状態に迄
回復させることができる。
【0011】なお、より好ましくは、分析室内の真空度
を測定する真空度測定手段を備える構成とし、分析開始
前に真空度が分析に適した状態になっているか否かを確
認するようにすれば、排気手段の不具合等の原因によっ
て不適切な状態で無駄な分析を行ってしまうことを防止
できる。
【0012】
【発明の効果】本発明の質量分析装置によれば、実際に
分析を行っていない期間で真空度の低下が可能である期
間では排気手段の動作が抑制され、また分析が開始され
る時点迄には分析に適した高真空状態となるようにその
動作が上げられる。従って、全体として排気手段の消費
電力を削減することができ、運転コストが節約できる。
また、排気手段の動作が抑制されている期間には、排気
手段からの発熱や騒音が減少するので、周囲環境の劣化
を軽減できる。また、同時に振動も減少するので、装置
を構成する部品の故障の発生も少なくなる。更に、排気
手段が回転式の真空ポンプである場合には、回転数が低
下することにより寿命を延ばすことができるという効果
も奏する。
【0013】
【実施例】以下、本発明に係る質量分析装置を適用した
GC/MSの一実施例を図面を参照して説明する。
【0014】図1は、本実施例のGC/MSの要部の構
成図である。このGC/MSにおいて、GC部1及びM
S部6の基本的構成は従来のものと同じであるが、ここ
では、ターボ分子ポンプ12及び油回転ポンプ13はと
もに回転数を変化させることにより排気能力の調節が可
能な真空ポンプとなっている。制御の中心にはパーソナ
ルコンピュータ(以下「パソコン」と略す)20が据え
られ、パソコン20にはキーボードやマウス等から成る
入力部27と、CRTディスプレイ等の表示部28が接
続されている。パソコン20は、機能的に主制御部2
1、スケジュール管理部22、ポンプ動作制御部23等
を含んで構成されており、ポンプ動作制御部23はポン
プ駆動部25、26を介してターボ分子ポンプ12及び
油回転ポンプ13の回転数を制御する。主制御部21
は、真空ポンプ以外の各部の動作を制御している。
【0015】この例では、ターボ分子ポンプ12及び油
回転ポンプ13は、排気能力が低い順に、低速排気モー
ド、中速排気モード、高速排気モードの3段階に回転数
が調節可能になっている。MS部6で質量分析を適切に
行うには、分析管11内を高速排気モードによる真空排
気でのみ達成可能な高真空状態(10-5〜10-6 Torr
程度)に維持する必要がある。
【0016】上記GC/MSでの自動分析の手順を説明
する。まず使用者は、入力部27より試料交換部5に装
着した複数の試料の分析順序等を定めた分析スケジュー
ルを入力する。詳しく述べると、例えば使用者が入力部
27にて所定の操作を行なうと、表示部28のディスプ
レイ画面上には図2に示すようなスケジュール表を示す
画面が現われる。そこで、使用者はこの画面を見なが
ら、分析順序に対して試料瓶番号(試料瓶の位置情
報)、試料名、試料種別(標準試料、未知試料の区別な
ど)、分析条件を示すメソッドファイル名などを入力設
定する。メソッドファイルは、このGC/MSで外部よ
り設定すべき全ての分析条件を一元的に管理するために
使用者が予め入力設定したデータファイルであり、例え
ばGCのガス流量、GCの昇温プログラム、カラム3の
寸法、MSの測定条件(質量数範囲、試料注入時点から
分析開始迄の経過時間など)などを設定しておく。
【0017】図3は、分析スケジュールで設定される自
動分析の流れとそのときの主要部の動作状態を示す模式
図である。分析スケジュールが設定されると、ポンプ動
作制御部23は、設定された分析スケジュールを基に次
のようにして真空ポンプ12、13の排気モードを決定
する。
【0018】まず、分析スケジュールに設定された各メ
ソッドファイルを読み出し、そのファイルに含まれるデ
ータを解析することにより、一連の連続分析の中で、M
S部6における分析期間と或る分析期間が終了してから
次の分析期間が始まる迄の分析待機期間とを区別する。
この区別に必要な情報である試料準備に要する時間(試
料瓶の交換や試料瓶からの試料液の吸引のための時間な
ど)や試料注入後に質量分析を開始する時間や終了する
時間などは、通常、各メソッドファイル中に含まれてい
る。それ以外に、例えば分析開始直前に試料液を自動的
に採取しその試料液を試料気化室に注入するような場合
を想定し、分析スケジュールを入力設定する際に試料準
備の所要時間を入力設定できるようにしておいてもよ
い。
【0019】次にポンプ動作制御部23は、各分析待機
期間の時間長ti(i=1,2,…)を計算する。ま
た、メソッドファイル中のデータに含まれるキャリアガ
ス流量と各排気モードでの排気流量とから、低排気モー
ド及び中排気モードで真空排気を継続しているときの真
空度から分析実行時に必要な真空度迄上昇させるに最低
限必要な所要時間(以下これを「真空回復時間」とい
う)を算出する。この例では、低速排気モード運転時か
らの真空回復時間tuは30分、中速排気モード運転時
からの真空回復時間tvは5分であるものとする。
【0020】そして、上記分析待機時間tiが真空回復
時間tu、tv以上であるか否かをそれぞれ判断し、 ti>tuである場合には、その第i番(#i)の分析
待機期間は低速排気モード tu≧ti>tvである場合にはその第i番の分析待機
期間は中速排気モード tv≧tiである場合には高速排気モード維持 と決定する。すなわち、排気モードを高速排気モードか
ら低速排気モード又は中速排気モードのいずれかに変更
して真空度が下がったとしても、次の分析期間の開始時
点迄に元の高真空状態に回復させることが可能である場
合にのみ排気モードを低速排気モード又は中速排気モー
ドに変更するものとする。
【0021】以上のような処理により、図3に示した例
では、1番目(#1)の分析期間終了後の分析待機期間
は中速排気モード、2番目(#2)の分析期間終了後の
分析待機期間は低速排気モードに決定されるものとす
る。
【0022】その後、使用者が入力部27より分析の開
始を指示すると、スケジュール管理部22は設定された
分析スケジュールに従って主制御部21に指示を与え、
主制御部21はそれに応じて各部の動作を制御する。す
なわち、試料交換部5は試料準備期間中に試料瓶番号1
−1Rの試料瓶を所定位置にセットし、試料注入部2は
該試料瓶から所定量の試料液を吸引した状態で待機す
る。試料準備期間が経過すると試料注入部2は試料液を
試料気化室に注入し、気化した試料がキャリアガスに乗
ってカラム3へと導入される。カラム3はカラムオーブ
ン4により分析スケジュールで指定されたメソッドファ
イル中の昇温プログラムに従って加熱される。気化試料
はカラム3を通過する間に時間方向に分離され、試料注
入から所定時間遅延して始めの成分がイオン源7に到達
する。
【0023】MS部6では、メソッドファイル中の指示
に従って、試料注入後所定時間が経過した時点から分析
を開始し、その後所定時間が経過したときに分析を終了
する。一般には、目的とする成分がカラム3から流出す
る直前に分析を開始し、目的とする成分がカラム3から
流出し終わった直後に分析を終了する。分析期間中、イ
オン源7では成分分子がイオン化され、イオン源7から
飛び出したイオンはイオンレンズ8で加速・収束されて
四重極フィルタ9の長手方向の空間に導入される。四重
極フィルタ9には所定の電圧範囲での掃引電圧が繰り返
し印加され、その印加電圧に応じた質量数を有するイオ
ンのみが四重極フィルタ9を通り抜けて検出器10に到
達し検出される。
【0024】なお、ここでは1番目の試料に対する分析
の開始時点で分析管11内が高真空状態になっているも
のとしているが、例えば、使用者が入力部27より分析
の開始を指示したときに分析管11内の真空度が低い場
合には、まず真空ポンプ12、13は高速排気モードで
運転され、分析管11内が高真空状態になった後に1番
目の試料に対するGC分析が開始される。
【0025】ポンプ動作制御部23は1番目の試料の分
析期間が終了する迄高速排気モードでもって真空ポンプ
12、13を駆動すべくポンプ駆動部25、26を制御
する。これにより、上記分析期間中、分析管11内は高
真空状態に維持される。分析期間が終了し分析待機期間
に入ると、ポンプ動作制御部23は先に定められた中速
排気モードで真空ポンプ12、13を駆動すべくポンプ
駆動部25、26を制御する。これに応じてポンプ駆動
部25、26は両真空ポンプ12、13の回転数を低下
させ、その結果、分析管11内の真空度は低下する。
【0026】ポンプ動作制御部23は、分析スケジュー
ルに従って次の(#2の)試料の分析期間の開始時点迄
の残り時間をカウントし、該残り時間が中速排気モード
に対応する真空回復時間tv(この例では5分)迄減少
したならば、高速排気モードへの変更の指示をポンプ駆
動部25、26へ送出する。これにより、真空ポンプ1
2、13の回転数は上昇し、分析管11内の真空度は再
び上昇し始め、2番目の試料の分析期間の開始時点では
分析管11内は高真空状態に回復している。
【0027】通常、真空ポンプ12、13の動作等に異
常がない場合には、上記動作により真空度は回復してい
る筈であるが、本実施例では、確実性をより高めるため
に、主制御部21は各試料の分析期間の開始時点で真空
度測定部24による真空度測定値を取り込み、その真空
度が所定値以上であるか否かを判定する。そして、真空
度がその値以上であることを確認した後に質量分析を開
始するように各部を制御する。万が一、真空度がその値
以上でない場合には、例えば、分析はそのまま継続する
ものの、その時点での真空度に異常が生じていた旨の情
報を残しておき、全分析終了後に使用者が分析結果を確
認する際にそのことがわかるようにしておくとよい。ま
た、真空度が異常に低い場合には分析を継続しても無駄
になる可能性が高いので、ブザーの鳴動やランプの点灯
によって異常報知を行い、分析を中止するようにしても
よい。
【0028】2番目(#2)の試料に対する分析期間終
了後、分析待機期間に入ると、ポンプ動作制御部23は
先に定められた低速排気モードで真空ポンプ12、13
を駆動すべくポンプ駆動部25、26を制御する。これ
に応じてポンプ駆動部25、26は両真空ポンプ12、
13の回転数を低下させ、その結果、分析管11内の真
空度は低下する。そして、分析スケジュールに従って次
の(#3)試料の分析期間の開始時点迄の残り時間をカ
ウントし、該残り時間が低速排気モードに対応する真空
回復時間tu(この例では30分)迄減少したならば、
高速排気モードへの変更の指示をポンプ駆動部25、2
6へ送出する。これにより、分析管11内の真空度は再
び上昇し始め、#3の試料の分析期間の開始時点では高
真空状態に回復する。
【0029】このようにして、ポンプ動作制御部23は
分析待機期間の長さに応じて真空ポンプ12、13の回
転数を落とすようにポンプ駆動部25、26を制御して
いるので、分析待機時間が長いとその分だけ真空ポンプ
12、13による消費電力が少なくなる。また、それに
応じて発熱量も少なくなり、更に、回転数が減少すると
騒音も抑えられる。勿論、分析期間開始時点では真空度
は分析が可能な状態に迄回復されるので、分析に支障を
及ぼすこともない。
【0030】なお、上記実施例では、2つの質量分析の
間の待機時間での制御について述べたが、全分析終了後
にも低速排気モード又は中速排気モードに排気モードを
切り替えることが好ましい。この場合、その後に装置の
運転が停止されるか、或いは或る時間が経過した後に次
の一連の分析が実行されるのか、については装置側では
認識ができないので、全分析終了後の排気モードは使用
者により入力設定されるようにしておくとよい。
【0031】また、上記実施例では真空ポンプの回転数
を高、中、低の3段階に切り替えるようにしていたが、
より多段階に切り替える、更には連続的に変化させる構
成とすれば、消費電力の低減等の効果を一層高めること
ができる。また、ポンプ駆動部の機能は真空ポンプの回
転数を上下させることにあるが、具体的には印加電圧や
インバータの周波数等種々のパラメータを調整する構成
とすることができる。
【0032】また、上記実施例では図3に明らかなよう
に、分析期間終了後にもカラムオーブン4の昇温は暫時
継続されている。これは、質量分析期間終了後にもカラ
ム3から目的成分以外の成分がキャリアガスに混じって
イオン源7に流入してくることを意味している。この目
的成分以外の不所望の成分を迅速に分析管11内から除
去するには、そのときの真空ポンプ12、13の排気能
力が高い方が好ましいから、上記分析待機期間は分析期
間の終了直後ではなく、カラムオーブン4の昇温終了時
点を開始点とするようにしてもよい。
【0033】なお、上記実施例は一例であって、本発明
の趣旨の範囲で適宜変更や修正を行なえることは明らか
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の質量分析装置を用いたGC/MSの
一例の要部の構成図。
【図2】 分析スケジュールの一例を示す図。
【図3】 分析スケジュールで設定される自動分析の流
れとそのときの主要部の動作状態を示す模式図。
【図4】 一般的なGC/MSの要部の構成図。
【符号の説明】
7…イオン源 9…四重極フィルタ 10…検出器 11…分析管 12…ターボ分子ポンプ 13…油回転ポンプ 14…IGゲージ 21…主制御部 22…スケジュール管理部 23…ポンプ動作制御部 24…真空度測定部 25、26…ポンプ駆動部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)イオン源、質量分離器及びイオン検出
    器を内装した略密閉可能な分析室と、 b)該分析室内を真空排気するための排気能力可変の排気
    手段と、 c)分析が実行されていない期間又は高真空状態の維持が
    不要な期間中は排気能力を下げ、且つ或る分析が開始さ
    れる時点には高真空状態に戻るように排気能力を上げる
    べく前記排気手段を制御する制御手段と、 を備えることを特徴とする質量分析装置。
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