JP2000036132A - 光情報媒体とその製造方法 - Google Patents

光情報媒体とその製造方法

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JP2000036132A
JP2000036132A JP10203368A JP20336898A JP2000036132A JP 2000036132 A JP2000036132 A JP 2000036132A JP 10203368 A JP10203368 A JP 10203368A JP 20336898 A JP20336898 A JP 20336898A JP 2000036132 A JP2000036132 A JP 2000036132A
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JP10203368A
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Sukehisa Tomizawa
祐寿 富澤
Toru Fujii
徹 藤井
Toshiaki Tajima
俊明 田島
Makoto Negishi
良 根岸
Emiko Hamada
恵美子 浜田
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Taiyo Yuden Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Yuden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外周部における基板同士の接着力が強く、耐
衝撃性が高く、製造工程における記録層の欠損や変質が
起こりくい光情報媒体。 【解決手段】 光情報媒体は、記録光を透過する透光性
基板1と、この透光性基板1上に形成された記録層12
と、この記録層12の上に形成され、記録、再生光を反
射する反射層13とを有し、さらにこの記録層12と反
射層13とを有する前記透光性基板1の面が他の基板5
と貼り合わせられたものである。この光情報媒体では、
前記透光性基板1から入射させた記録光により、光学的
に読み取り可能な信号を記録する。前記記録層12の外
周側の縁は、反射層13の縁とほぼ一致しており、これ
らの記録層12と反射層13の外周と透光性基板1の外
周との間にマージンmがあり、このマージンmの部分で
前記記録層12を介在させずに透光性基板1の外周部分
が他の基板5と接着されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学的に再生可能
な情報が記録し得る光情報媒体とその製造方法に関し、
特に透光性基板上に色素等の記録層を形成し、この記録
層の上に金属膜等からなる反射層を形成し、これら記録
層と反射層を有する透光性基板が他の基板と貼り合わせ
られた光情報媒体とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の短波長レーザーの開発と実用化に
伴い、より高密度な記録再生を可能とするDVD(Digi
tal Versatile Disc)の規格の標準化に伴い、その実用
化が進んでいる。このDVDでは、その少なくとも一方
の主面に信号記録領域が設定され、この信号記録領域に
情報記録手段であるピットが形成され、その上に金属膜
からなる反射層が形成されている。
【0003】前記DVDでは、現在最も一般的な光情報
媒体の規格であるCD(Compact Disc)と比較して、高
密度化のために異なる規格が定められている。例えば、
光学ピックアップにおいては、波長630nm〜670
nmという短波長赤色レーザを使用すること、開口率N
Aが0.6という高開口率対物レンズを使用すること等
である。またこれに伴い、ディスクの反り等に対応する
ため、0.6mm厚というCDの約半分の厚さのディス
クが採用されている。ただ、ディスク厚1.2mmのC
Dとの寸法上の互換性を確保するため、2枚のディスク
の貼り合わせ構造となっている。DVD規格では、1枚
のディスクに標準で最大記録容量約4.7GB、映像と
音声が平均約133分収録することを規格化している。
【0004】前記DVDの規格の標準化の中で、CD−
ROMとCD−R或いはCD−RWとの関係と同様に、
当初は再生専用の光情報媒体と記録可能な光情報媒体と
の双方が想定されていた。しかし、当初の規格化は、映
像用のDVD−Videoとコンピュータデータ記録用
のDVD−ROM等の再生専用のDVDのみであり、記
録可能なDVDについては、規格化が先送りされてい
る。そうした背景の中で、1枚のディスクに最大記録容
量4.7GBという高密度な記録可能な光情報媒体とそ
の記録技術の開発が望まれいる。
【0005】例えば、記録可能なDVDでは、トラッキ
ング用のグルーブを有する基板上に、有機色素等からな
る記録層を設け、その上にAuやAl等の反射層を設け
た光情報媒体を使用する。さらに、これら記録層と反射
層の上に紫外線硬化性樹脂等をスピンコートし、これを
紫外線硬化させて保護層を形成し、この保護層を介して
他の基板を貼り合わせる。この貼り合わせ構造により、
厚さ0.6mmの透光性基板を使用したうえで、全体の
ディスク厚をCDや記録可能なCDと同じ1.2mmと
している。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、前
記のような貼合せ構造を有する光情報媒体では、透光性
基板はその上に形成された記録層と反射層とを介して他
の基板と接着剤により貼り合わせられる。このため、反
射層のみを有する予め信号を与えるピットが形成された
光情報媒体に比べて基板同士の接着強度が弱く、落下時
等の衝撃により基板の剥離等が起こりやすい。また、前
記のような記録層を有する光情報媒体では、保護層や接
着層を形成する際に、その保護層又は接着層を形成する
ための樹脂によって記録層が溶解してしまうことがあ
り、これによって一部に記録層に欠損や変質等が起こり
やすいという課題がある。
【0007】本発明では、このような2枚の基板を貼り
合わせた構造を有する光情報媒体の構造的或いは製造上
の課題に鑑み、その第一の目的は、特に外周部における
基板同士の接着力が強く、反りも小さく耐衝撃性の高い
光情報媒体を提供することにある。本発明の第二の目的
は、保護層を形成する際に、その保護層を形成するため
の樹脂によって記録層が侵されず、記録層の欠損や変質
等が生じにくい光情報媒体の製造方法を提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、透光性基板1の記録層12に対し、その内周側の縁
を完全に覆うように反射層13を形成する一方で、同記
録層12の外周側では、その縁を反射層13の外周縁と
ほぼ一致させて形成すると共に、これら記録層12と反
射層13の外周縁と透光性基板1の外周縁との間にマー
ジンmを形成し、このマージンmの部分で、記録層12
を介在させず、保護層14のみを介して透光性基板1と
他の基板5とを接着したものである。
【0009】すなわち、本発明による光情報媒体は、記
録光を透過する透光性基板1と、この透光性基板1上に
形成された記録層12と、この記録層12の上に形成さ
れ、記録、再生光を反射する反射層13とを有し、さら
にこの記録層12と反射層13とを有する前記透光性基
板1の面が他の基板5と貼り合わせられたものである。
この光情報媒体では、前記透光性基板1から入射させた
記録光により、光学的に読み取り可能な信号を記録す
る。本発明による光情報媒体では、前記記録層12の外
周側の縁は、反射層13の縁とほぼ一致しており、これ
らの記録層12と反射層13の外周と透光性基板1の外
周との間にマージンmがあり、このマージンmの部分で
前記記録層12を介在させずに透光性基板1の外周部分
が他の基板5と接着されている。例えば、前記透光性基
板1の外周側のマージンmの部分は、記録層12及び反
射層13を覆うように形成された保護層14のみを介し
て他の基板5と接着されている。
【0010】このような光情報媒体では、透光性基板1
の外周側のマージンmの部分では記録層12を介在させ
ずに、保護層14のみを介して透光性基板1の外周部分
が他の基板5と接着されているため、透光性基板1と他
の基板5との外周部分における接着強度を強くすること
ができる。特に、光情報媒体の落下等により最も衝撃を
受けやすい光情報媒体の外周部分における基板1、5の
接着強度が強化されることにより、光情報媒体の耐衝撃
強度を大幅に強化することが可能となる。
【0011】この光情報媒体を製造する方法は、記録光
を透過する透光性基板1上に記録層12を形成する工程
と、この記録層12の上に記録、再生光を反射する反射
層13を形成する工程と、こられの記録層12と反射層
13とを有する前記透光性基板1の面を他の基板5と貼
り合わせる工程とを有する。本発明では、前記記録層1
2を形成した後、この記録層12の上に前記透光性基板
11の外径より小さな反射層13を形成し、その後反射
層13の外周縁から露出した記録層12の外周部分12
aを除去した後、こられの記録層12と反射層13とを
有する前記透光性基板1の面を他の基板5と貼り合わせ
る。より具体的には、反射層13の外周縁から露出した
記録層12の外周部分12aを除去した後、こられの記
録層12と反射層13を覆うように保護層14を形成
し、この保護層14を介して透光性基板1を他の基板5
と貼り合わせる。
【0012】このような光情報媒体の製造方法では、透
光性基板11の外径より小さな反射層13を形成した
後、この反射層13の外周縁から露出した記録層12の
外周部分12aを除去するため、反射層13が記録層1
2の外周部分12aを除去するときのマスクとしての機
能を果たし、反射層13と記録層12との外周縁がほぼ
一致するように記録層12の外周部分12aを除去する
ことができる。そしてこれにより、透光性基板1上に記
録層12と反射層13が無いマージンm部分を容易に形
成することができる。また、記録層12を透光性基板1
と同心状に形成された反射層13の縁に沿って正確に除
去できるため、光情報媒体の重心の偏り等が起こらず、
ディスクアンバランスの良好な光情報媒体が得られる。
【0013】また、この光情報媒体とその製造方法にお
いては、前記記録層12の内周側の縁は、その上に形成
された反射層13により覆われるようにする。こうする
ことによって、記録層12と反射層13とを覆うように
保護層14を形成するための樹脂をスピンコートする
際、そのコート剤が反射層13と透光性基板1との間に
染み込まない。これによって、記録層12がコート剤で
侵されることがなく、記録層12の欠損や変質等が起こ
らない。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照しながら、本発
明の実施の形態について具体的且つ詳細に説明する。本
発明による光情報媒体の一例として、両面貼り合わせに
よる片面記録・再生構造を有する追記形光情報媒体の例
を図1〜図3に示す。透光性基板1は、中央にセンター
ホール4を有する透明な円板状の基板である。この透光
性基板1は、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレ
ート(PMMA)等の透明樹脂で作るのが最もよい。
【0015】この透光性を有する透光性基板1の片面の
前記センターホール4の外側に後述するクランピングエ
リアが設定されており、その外周側が信号記録領域とな
る。透光性基板1の信号記録領域の部分には、スパイラ
ル状のトラッキング用のグルーブ3が形成されている。
このトラッキング用のグルーブ3のピッチは、0.74
μmを標準とする。
【0016】図3(a)に示すように、前記透光性基板
1の主面の前記信号記録領域の部分に記録層12が形成
される。例えば、スピンコート法で透光性基板1の信号
記録領域より外周側の部分に有機色素等が塗布され、記
録層12が形成される。図3(a)に示すように、スピ
ンコート法で形成される記録層12は、透光性基板1の
外周側では、同透光性基板1の外周縁一杯に形成され
る。
【0017】次に、この記録層12の上に、金、アルミ
ニウム、銀、銅等の金属膜或いはこれらの合金膜からな
る反射層13が形成される。例えばこの反射層13は、
透光性基板1上に図示してないマスクを配置し、これに
より透光性基板1と同心状の円環状に反射層13が形成
される領域を制限した状態で、スパッタリング法、真空
蒸着法等の手段で形成される。この反射層13は、前記
記録層12と同心状に形成されるが、その内径は前記記
録層12より小さく、その外径は透光性基板1の外径よ
り小さい。従って、図3(b)に示すように、反射層1
3は、記録層12の内周縁を完全に覆うように形成され
るが、透光性基板1の外周側では、記録層12の外周部
分12aが反射層13から露出している。この記録層1
2aの外周部分が反射層13から露出している領域は、
後述するマージンmと等しい。
【0018】次に、図3(c)に示すように、前記の反
射層13をマスク代わりとして、その外周縁から露出し
た記録層12の外周部分12aを除去する。例えば、記
録層12を溶解する溶剤により透光性基板1の外周部分
を洗浄し、反射層13から露出した記録層12の外周部
分12aのみを除去する。これにより、記録層12と反
射層13との外周縁は互いに一致する。
【0019】次に、図3(d)に示すように、記録層1
2及び反射層13を覆うようにそれらの上に、反応性硬
化樹脂、具体的には紫外線硬化性樹脂等の保護膜14が
形成される。例えば、透光性基板1を回転しながら紫外
線硬化性樹脂を透光性基板1の内周側に滴下し、これを
遠心力で透光性基板1上に放射状に広げ、スピンコート
した後、紫外線を照射して硬化させる。前述のように反
射層13は記録層12の内周縁側を完全に覆うように形
成されているので、前記の保護層14を形成するための
樹脂をスピンコートする際に、その溶剤が反射層13と
透光性基板1との間に染み込まず、その間の記録層12
が侵されて溶解されたり変質したりするのが防止され
る。
【0020】さらに、図1に示すように、この透光性基
板1の他にもう1枚の基板5を用意する。この基板5
は、前記透光性基板1と同じ材質で出来た同じサイズの
ものであるが、その主面には、前記透光性基板1のよう
なグルーブ3、記録層12、反射層13は設けられてい
ない。もちろん、この他の基板5にも前記透光性基板1
と同様に、グルーブ3や記録層12や反射層13や保護
層14等を設けることもできる。
【0021】次に、図2及び図3(e)に示すように、
これらの2枚の基板1、5を貼り合わせる。例えば、ス
ピンコート法やスクリーン印刷法等の手段により、2枚
の基板1、5の少なくとも一方の主面に接着剤として反
応性硬化樹脂、具体的には紫外線硬化性樹脂が塗布さ
れ、さらにこれらの面が互いに向かい合わせて重ね合わ
せられ、且つ前記反応性硬化樹脂が硬化される。これに
より、前記反応性硬化樹脂が硬化することにより形成さ
れた接着層11により、2枚の基板1、5の主面が互い
に貼り合わせられる。この場合、透光性基板1はその記
録層12及び反射層13が形成された面が接着される。
【0022】図3(e)に示すように、透光性基板1の
外周部分には、記録層12及び反射層13が無いマージ
ンmがあり、このマージンmにおいて透光性基板1と他
の基板5との間には、記録層12と反射層13とが介在
されておらず、保護層14のみを介して基板1、5が互
いに接着されている。このマージンmは、透光性基板1
の外周から内周側に1mm以上の幅で設けることが好ま
しい。
【0023】図4は、光情報媒体の他の例を示す図であ
り、特に保護層の実施形態が異なる例を示している。図
4(a)では、保護層14の内周縁は、接着層11の内
周縁より光情報媒体の外周側にあり、且つ保護層14の
内周縁が反射層13及び記録層12より光情報媒体の内
周側にある例である。保護層14は、反射層13及び記
録層12の全体を覆っている。
【0024】しかし保護層14は、必ずしも反射層13
の全体を覆うように形成する必要はない。例えば、図4
(b)に示すように、反射層13の内周側の一部を除い
て保護層14を形成することもできる。さらに、図4
(c)は、保護層14を設けない例である。すなわち、
記録層12及び反射層13を形成した透光性基板1を他
の基板5と直接接着している。
【0025】前記の例は、グルーブ3を有する透光性基
板上に記録層12と反射層13とを形成した透光性基板
1と、記録層12と反射層13とを形成していない他の
基板5とを貼り合わせた例である。これらの場合は、片
面のみ記録・再生が可能である。前記他の基板5は、透
光性を有しないものや、耐光性を保持するために着色し
てあるもの、或いは表面に文字、図柄、書き込み可能な
領域を設けたものであってもよい。
【0026】他方、グルーブ3を有する透光性基板1上
に記録層12と反射層13とを設けた2枚の透光性基板
1を2枚用意し、これらの記録層12及び反射層13側
を向かい合わせて貼り合わせた、いわゆる両面記録・再
生構造の光情報媒体とすることもできる。なお、図1及
び図2において、符号9は、透光性基板1の表側の記録
光の入射面側にあって、信号記録領域の外側にリング状
に形成された突条9であり、これは光情報媒体を重ね合
わせたときに、記録面が他の光情報媒体の表面に触れる
のを防止するものである。
【0027】
【実施例】次に、本発明の実施例について、具体的な数
値をあげて説明する。 (実施例1)外径120mmφ、内径15mmφ、厚さ
0.6mm、屈折率1.59のポリカーボネート基板で
あって、その一方の主面にピッチ0.74μmのトラッ
キング用グルーブを有する透光性基板を用意した。この
透光性基板の前記グルーブを有する面側に、シアニン色
素(トリメチン色素)の溶液をスピンコート成膜し記録
層を形成した。この記録層は、透光性基板のφ37mm
の位置から透光性基板1の外周縁、すなわち中心からφ
120mmの範囲にわたって形成した。
【0028】透光性基板の上に同心状に開口したマスク
を配置し、このマスクにより成膜領域を制限しながら、
前記透光性基板上にAuをスパッタリングし、反射層を
形成した。この反射層は、透光性基板上の中心からφ3
6mm〜φ118.5mmの範囲に形成した。従って、
この反射層の外周縁から前記記録層の外周部分が1.5
mmの幅で露出している。次に、この透光性基板の外周
部にエタノール溶液を反射膜側より吹き付け、前記の反
射層の外周縁か露出した記録層の外周部分を洗浄し、除
去した。これにより、記録層の外周縁と反射層の外周縁
はほぼ重なり合う状態となった。
【0029】次に、前記透光性基板上のほぼ全面に紫外
線硬化性樹脂(大日本インキ化学工業(株)社製SD2
11)をスピンコートし、これに紫外線を照射して硬化
させ、保護層を形成した。この保護層に紫外線硬化性樹
脂の接着剤を塗布し、グルーブを有しないこと以外は、
前記と同じ材質、形状の基板を貼り合わせ、前記接着剤
に紫外線を照射して硬化させ、接着した。これにより、
光情報媒体を作った。この製造過程の光情報媒体につい
て、基板1を剥離し、反射層と透光性基板との間に保護
層を形成するための樹脂の溶剤の染み込みを顕微鏡観察
したところ、染み込みは確認できなかった。
【0030】こうして作られた光情報媒体について、線
速3.5m/secでEFM−Plus信号を記録し、
これを市販のDVDプレーヤで再生し、再生信号のジッ
ター(Data To Clock Jitter)を測定したところ、PP
23において8.5%、PP40において8.2%、P
P58において8.5%であり、記録位置による変化が
ないことから、染み込み等の影響は認められなかった。
また、80℃−85%の高温高湿保持試験や耐光性試験
によっても、内外差の相違はみられなかった。この光情
報媒体の20枚を1mの高さから自然落下させ、貼り合
わせた基板の剥離や欠けを観察したところ、全ての光情
報媒体で剥離は欠けが生じないことが確認された。
【0031】さらに、図5で示すような平面座標系にお
いて、1〜4に示す四隅に荷重変位センサを配置し、図
5に円で示す光情報媒体を90゜ずつ回転させて4回ず
つ変位を測定した。そして、次の計算方法によりディス
クアンバランスBを測定した。 Xi=|xi−xi+2|/2、 Yi=|yi−yi+2|/2
(i=1,2) B=[{(X1+Y2)/2}2+{(X2+Y1)/
2}21/2(gmm) その結果、光情報媒体のディスクアンバランスは3.8
gmmであった。光情報媒体のディスクアンバランスの
基準は概ね10gmm以下を目安とするが、ドライブの
スピンドルの振動等による光情報媒体の振れ等によるト
ラッキングミスを防止するためには、出来るだけ小さい
方がよい。
【0032】(比較例1)前記実施例1において、図6
(a)に示すように、記録層の内周を完全に覆うことな
く、記録層の内周縁と反射層の内周縁とがほぼ一致する
ように反射層を形成した以外は、前記実施例1と同様に
して光情報媒体を作った。保護層14を形成した後、他
の基板1を貼り合わせる前の光情報媒体の20枚につい
て、反射層と透光性基板との間に保護層を形成するため
の樹脂の溶剤の染み込みを顕微鏡観察したところ、溶剤
の染み込みが見られた。さらに、製造後の他の光情報媒
体について、線速3.5m/secでEFM−Plus
信号を記録し、これを市販のDVDプレーヤで再生し、
再生信号のジッターを測定したところ、PP23におい
ては測定不可能であり、PP40においては8.1%、
PP58においては8.4%であった。
【0033】この光情報媒体の20枚を1mの高さから
自然落下させ、貼り合わせた基板の剥離や欠けを観察し
たところ、全ての光情報媒体で剥離は欠けが生じないこ
とが確認された。さらに、前記実施例1と同様にして光
情報媒体のディスクアンバランスBを測定した結果、光
情報媒体のディスクアンバランスは6.0gmmであっ
た。
【0034】(比較例2)前記実施例1において、図6
(b)に示すように、記録層及び反射層共に透光性基板
の外周一杯に形成した以外は、前記実施例1と同様にし
て光情報媒体を作った。保護層14を形成した後、他の
基板1を貼り合わせる前の光情報媒体について、反射層
と透光性基板との間に保護層を形成するための樹脂の溶
剤の染み込みを顕微鏡観察したところ、溶剤の染み込み
は確認されなかった。さらに、製造後の光情報媒体につ
いて、線速3.5m/secでEFM−Plus信号を
記録し、これを市販のDVDプレーヤで再生し、再生信
号のジッターを測定したところ、PP23においては測
定不可能であり、PP40においては8.3%、PP5
8においては8.7%であった。
【0035】この光情報媒体の20枚を1mの高さから
自然落下させ、貼り合わせた基板の剥離や欠けを観察し
たところ、11枚の光情報媒体で基板の剥離が生じた。
さらに、前記実施例1と同様にして光情報媒体のディス
クアンバランスBを測定した結果、光情報媒体のディス
クアンバランスは6.5gmmであった。
【0036】(比較例3)前記実施例1において、図6
(c)に示すように、記録層の外周部分を除去せずに、
その上に保護層を形成して以外は、前記実施例1と同様
にして光情報媒体を作った。保護層14を形成した後、
他の基板1を貼り合わせる前の光情報媒体について、反
射層と透光性基板との間に保護層を形成するための樹脂
の溶剤の染み込みを顕微鏡観察したところ、溶剤の染み
込みは確認されなかった。さらに、製造後の光情報媒体
について、線速3.5m/secでEFM−Plus信
号を記録し、これを市販のDVDプレーヤで再生し、再
生信号のジッターを測定したところ、PP23において
は測定不可能であり、PP40においては8.5%、P
P58においては測定不能であった。
【0037】この光情報媒体の20枚を1mの高さから
自然落下させ、貼り合わせた基板の剥離や欠けを観察し
たところ、9枚の光情報媒体で基板の剥離が生じた。さ
らに、前記実施例1と同様にして光情報媒体のディスク
アンバランスBを測定した結果、光情報媒体のディスク
アンバランスは7.0gmmであった。
【0038】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、2
枚の基板を貼り合わせた構造を有する光情報媒体におい
て、特に外周部における基板同士の接着力が強く、耐衝
撃性の高い光情報媒体が得られる。さらに、保護層を形
成する際に、その保護層を形成するための樹脂の溶剤に
よって記録層が侵されず、記録層の欠損が生じにくい光
情報媒体の製造方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光情報媒体の例を示す2枚の基板
を貼り合わせる前の状態の半断面分解斜視図である。
【図2】同光情報媒体を示す一部縦断面斜視図である。
【図3】同光情報媒体の製造手順を示す工程に従った光
情報媒体の要部縦断側面図である。
【図4】本発明による光情報媒体の他の例を示す要部縦
断側面図である。
【図5】同光情報媒体のディスクアンバランスを測定す
る際の平面座標を示す平面図である。
【図6】本発明による光情報媒体と対比すべき比較例で
ある光情報媒体を示す要部縦断側面図である。
【符号の説明】
1 透光性基板 3 トラッキング用のグルーブ 5 他の基板 11 接着層 12a 記録層の外周部分 12 記録層 13 反射層 14 保護層 m 透光性基板の外周側のマージン
【手続補正書】
【提出日】平成11年6月1日(1999.6.1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田島 俊明 東京都台東区上野6丁目16番20号 太陽誘 電株式会社内 (72)発明者 根岸 良 東京都台東区上野6丁目16番20号 太陽誘 電株式会社内 (72)発明者 浜田 恵美子 東京都台東区上野6丁目16番20号 太陽誘 電株式会社内 Fターム(参考) 5D029 HA06 LB05 MA15 RA48 5D121 AA01 AA04 AA05 AA07 GG11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録光を透過する透光性基板(1)と、
    この透光性基板(1)上に形成された記録層(12)
    と、この記録層(12)の上に形成され、記録、再生光
    を反射する反射層(13)とを有し、さらにこの記録層
    (12)と反射層(13)とを有する前記透光性基板
    (1)の面が他の基板(5)と貼り合わせられ、前記透
    光性基板(1)から入射させた記録光により、光学的に
    読み取り可能な信号を記録する光情報媒体において、前
    記記録層(12)の外周側の縁は、反射層(13)の縁
    とほぼ一致しており、これらの記録層(12)と反射層
    (13)の外周と透光性基板(1)の外周との間にマー
    ジン(m)があり、このマージン(m)の部分で前記記
    録層(12)を介在させずに透光性基板(1)の外周部
    分が他の基板(5)と接着されていることを特徴とする
    光情報媒体。
  2. 【請求項2】 前記透光性基板(1)の外周側のマージ
    ン(m)の部分は、記録層(12)及び反射層(13)
    を覆うように形成された保護層(14)のみを介して他
    の基板(5)と接着されていることを特徴とする請求項
    1に記載の光情報媒体。
  3. 【請求項3】 前記記録層(12)の内周側の縁は、そ
    の上に形成された反射層(13)により覆われているこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の光情報媒体。
  4. 【請求項4】 記録光を透過する透光性基板(1)上に
    記録層(12)を形成する工程と、この記録層(12)
    の上に記録、再生光を反射する反射層(13)を形成す
    る工程と、こられの記録層(12)と反射層(13)と
    を有する前記透光性基板(1)の面を他の基板(5)と
    貼り合わせる工程とを有する光情報媒体の製造方法にお
    いて、前記記録層(12)を形成した後、この記録層
    (12)の上に前記透光性基板(11)の外径より小さ
    な反射層(13)を形成し、その後反射層(13)の外
    周縁から露出した記録層(12)の外周部分(12a)
    を除去した後、こられの記録層(12)と反射層(1
    3)とを有する前記透光性基板(1)の面を他の基板
    (5)と貼り合わせることことを特徴とする光情報媒体
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 反射層(13)の外周縁から露出した記
    録層(12)の外周部分(12a)を除去した後、こら
    れの記録層(12)と反射層(13)を覆うように保護
    層(14)を形成し、この保護層(14)を介して透光
    性基板(1)を他の基板(5)と貼り合わせることこと
    を特徴とする請求項4に記載の光情報媒体の製造方法。
  6. 【請求項6】 反射層(13)は、記録層(12)の内
    周縁を完全に覆うように形成されることを特徴とする請
    求項4または5に記載の光情報媒体の製造方法。
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