JP2000034297A - エリスロマイシン誘導体及びその製法 - Google Patents

エリスロマイシン誘導体及びその製法

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JP2000034297A JP11083550A JP8355099A JP2000034297A JP 2000034297 A JP2000034297 A JP 2000034297A JP 11083550 A JP11083550 A JP 11083550A JP 8355099 A JP8355099 A JP 8355099A JP 2000034297 A JP2000034297 A JP 2000034297A
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methylerythromycin
acid
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hydrazone
hydrazine
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Nadaka Vladimir
ナダカ ブラディミール
Kaspi Joseph
カスピ ジョセフ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規化合物、6−O−メチルエリスロマイシ
ンA 9−ヒドラゾンの提供。 【解決手段】 本願発明に係る化合物は、以下の式
(I): 【化1】 により表される、6−O−メチルエリスロマイシンA
9−ヒドラゾンである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、6−O−メチルエ
リスロマイシンA 9−ヒドラゾン、すなわち、新規の
6−O−メチルエリスロマイシンA誘導体、及びその製
法に関する。上記誘導体は、抗生物質薬物、6−O−メ
チルエリスロマイシンA(クラリスロマイシン(cla
rithromycin))の製造のための中間体とし
て有用である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】エリス
ロマイシンAは、最も安全な抗生物質の中の1つである
と認められている。しかしながら、この化合物は、分子
内環化のために酸性条件下でその抗バクテリア活性を失
う。この安定性を改善するための1のアプローチは、そ
の6位にあるヒドロキシ基のメチル化により、上記環化
を防止することである。6−O−メチルエリスロマイシ
ンAは、経口投与によるバクテリア感染の治療のために
優れた効果を示す。6−O−メチルエリスロマイシンA
の製造のためのいくつかの知られた方法、例えば、エリ
スロマイシンA誘導体の6−位にあるヒドロキシ基を選
択的にメチル化する方法であって、その2′−位にある
保護されたヒドロキシ基及びその3′−位にある保護さ
れたジメチルアミノ基をもつエリスロマイシンA誘導体
を、各種の置換オキシム誘導体に変換し、その後、上記
保護基を除去し、その9−位において脱オキシム化し、
そしてその3′−位にあるジメチルアミノ基を再生し
て、6−O−メチルエリスロマイシンAを得ることを含
む、前記方法が在る。これらの方法は、ヨーロッパ特許
第195,960号、及びヨーロッパ特許第158,4
67号中に記載されている。
【0003】同様に、米国特許第4,990,602号
は、エリスロマイシンA 9−オキシム誘導体の6−位
にあるヒドロキシ基の改善された選択的メチル化方法を
開示しており、そしてこれは、置換シリル基による2′
−及び4″−位にあるヒドロキシ基の保護、並びに6−
位にあるヒドロキシ基のメチル化後に容易に除去される
アルコキシアルキル基による9−オキシム成分内のヒド
ロキシ基の保護に基づく。
【0004】上記方法により6−ヒドロキシ基を選択的
にメチル化することができるけれども、ヨーロッパ特許
中に記載された方法は、複雑な手順、例えば、メチル化
後の上記保護基の除去のための触媒による還元を必要と
し、そして米国特許の方法は、カラム・クロマトグラフ
ィーによる精製を必要とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記技術水準を考慮し
て、今般、本発明に従って、6−O−メチルエリスロマ
イシンAの製造のための中間体として有用な6−O−メ
チルエリスロマイシンA9−ヒドラゾン、並びにその製
法及び使用が提供される。
【0006】より特に、本発明は、以下の式(I):
【化3】 により表される新規の6−O−メチルエリスロマイシン
A 9−ヒドラゾン(以下、化合物(I)という)を提
供する。
【0007】本発明の他の目的は、以下の式(II):
【化4】 {式中、R1 が、水素、又は1〜6炭素原子を有するア
ルキル基であり、R2 は、1〜6炭素原子をもつアルキ
ル基、又は非置換又は置換アリール基であり、又はR1
とR2 は、一緒になって、3〜10炭素原子を有する直
鎖又は分枝鎖アルキレン環、そのアルキレン成分が2〜
3炭素原子を有するところのアリーレンジアルキレン
基、又はそのアルキレン成分が1〜2炭素原子を有する
アルキレン成分であるところのアリーレンジアルキレン
基を形成し、R3 とR4 が、独立して水素又は置換シリ
ル基である。}により表される化合物を、溶媒中、酸の
存在下、ヒドラジンと反応させて、そして場合によりそ
のシリル保護基を除去する、ことを含む、6−O−メチ
ルエリスロマイシンA 9−アジン誘導体から、6−O
−メチルエリスロマイシンA 9−ヒドラゾンを製造す
る方法を、提供することである。
【0008】本発明の好ましい態様においては、上記ヒ
ドラジンは、ヒドラジン水化物及び塩酸ヒドラジンから
成る群から選ばれた水性溶液の形態で添加される。さら
に好ましい態様においては、式(II)の化合物の当量当
り、1.5当量を超える上記ヒドラジンが使用される。
より好ましい態様においては、上記酸は、ギ酸、酢酸、
プロピオン酸、及び塩酸から成る群から選ばれ、その酸
は、5.5〜8.0のpHを提供する量で存在し、その溶
媒は水性アルコールであり、そのアルコールは、メタノ
ール、エタノール、及び2−プロパノールから成る群か
ら選ばれ、そしてその溶媒の量は、式(II)の化合物1
g当り、0.9〜10mlである。
【0009】本発明の他の態様においては、溶媒中、酸
の存在下、6−O−メチルエリスロマイシンA 9−ヒ
ドラジンをヒドロキシルアミンと反応させることを含
む、6−O−メチルエリスロマイシンA 9−ヒドラジ
ンから6−O−メチルエリスロマイシンA 9−オキシ
ムの製法が提供される。
【0010】好ましい態様においては、上記ヒドロキシ
ルアミンは、水性溶液又は塩酸ヒドロキシルアミンの形
態で添加され、6−O−メチルエリスロマイシンA 9
−ヒドラジンの当量当り、少なくとも1.5当量の上記
ヒドロキシルアミンが使用され、上記酸は、ギ酸、酢
酸、プロピオン酸、及び塩化水素酸から成る群から選ば
れ、上記酸は、5.5〜8.0のpHを提供する量で存在
し、上記溶媒は、アルコールであり、上記アルコール
は、メタノール、エタノール、及び2−プロパノールか
ら成る群から選ばれ、そして、上記溶媒の量は、6−O
−メチルエリスロマイシンA 9−ヒドラジン1g当
り、0.9〜10mlである。
【0011】さらなる態様においては、上記方法は、6
−O−メチルエリスロマイシンAを得るための、6−O
−メチルエリスロマイシンA 9−オキシムの脱オキシ
ム化の追加の工程を含む。式(II)をもつ化合物は、例
えば、以下の方法により、化合物(I)に変換されるこ
とができる。式(II)の化合物の2′−及び4″−位に
あるヒドロキシ基の保護基(R3 とR4 )は、室温で酸
の存在下、水性アルコール媒質中で容易に除去されて、
以下の一般式(III ):
【化5】 {式中、R1 とR2 は、式(II)において定義したもの
と同じである。}により表される9−アジン6−O−メ
チルエリスロマイシンA誘導体を得ることができる。式
(II)の化合物と式(III )の化合物の製法は、IL明
細書第124084号中、本発明者らにより記載されて
いる。
【0012】こうして得られた式(III )の化合物は、
アルコール中、酸の存在下、ヒドラジンとの反応により
化合物(I)に容易に変換されることができる。例え
ば、ギ酸とヒドラジンが、メタノール中の式(III )の
化合物の懸濁液に添加され、そしてその混合物は、化合
物(I)を得るために、55〜62℃で撹拌される。ギ
酸は、反応溶液をpHを5.5〜8.0、そして好ましく
は7.0〜8.0に調整する量で添加される。ヒドラジ
ンの量は、式(III )の化合物に対し1.5当量を超え
る。ヒドラジンは、水性溶液、ヒドラジン水化物(hy
drazinehydrate)又は塩酸ヒドラジン
〔hydrazine hydrochloride)
又は硫酸ヒドラジン(hydrazine sulfa
te)の形態で添加されることができる。反応の進行
は、薄層クロマトグラフィー又は高性能液体クロマトグ
ラフィーを使用することによりモニターされることがで
きるので、上記反応は、その出発材料の消失により停止
されることができる。あるいは、アジンからのヒドラゾ
ンの製造は、酸性条件下で行われることができるので、
その工程は、便利には、上記の、保護基の除去と同時
に、行われることができる。
【0013】例えば、酸(例えば、ギ酸、酢酸その他)
は、水性アルコール(例えば、メタノール、エタノール
その他)中の式(II)の化合物の溶液に添加され、そし
てその混合物は、その化合物の2′−及び4″−位にあ
るシリル基を除去するために、室温で撹拌される。次
に、(上述の形態のいずれかにある)ヒドラジンが、上
記混合物に添加され、そしてその反応混合物は、化合物
(I)を得るために55〜62℃において加熱される。
上記酸が、反応溶液のpHを5.5〜8.0に、そして好
ましくは、7.0〜8.0に調整するための量で添加さ
れる。ヒドラジンの量は、式(II)の化合物に対して、
1.5当量を超えるもの、そして好ましくは、6〜10
モル当量である。反応溶媒の量は、式(II)の化合物1
g当り好ましくは0.9〜10ml、そしてより好ましく
は、1〜3mlである。反応温度は、室温〜その溶媒の還
流温度、そして好ましくは、55〜62℃に選ばれるこ
とができる。本発明の化合物(I)は、本発明の目的の
ためには、2つの異性体(その9−位にあるヒドラゾン
基についてsyn−及びanti−型)として存在する
ことができるが、本化合物は、それら異性体の中のいず
れか、又はその混合物として存在してもよい。
【0014】それ故、本発明は、高収率において6−O
−メチルエリスロマイシンAを提供することができる。
すなわち、化合物(I)は、例えば、以下の方法によ
り、6−O−メチルエリスロマイシンAに導かれること
ができる:化合物(I)を、6−O−メチルエリスロマ
イシンA 9−オキシムを得るために、加熱しながら、
酸の存在下、アルコール(例えば、メタノール、エタノ
ールその他)中、ヒドロキシルアミンと反応させる。高
収率で6−O−メチルエリスロマイシンA 9−オキシ
ムを得るためには、ヒドロキシルアミンの量は、化合物
(I)に対して、1.5当量を超えるもの、そして好ま
しくは、6〜10モル当量でなければならない。上記酸
は、その反応溶液のpHを5.5〜8.0に、そして好ま
しくは、6.0〜7.0に調整するための量で添加され
る。反応媒体の量は、化合物(I)1gに対して、好ま
しくは、0.9〜10ml、そしてより好ましくは、1〜
5mlである。
【0015】反応温度は、室温〜その溶媒の還流温度、
そして好ましくは、55〜62℃に選ばれることができ
る。この反応においては、ヒドロキシルアミンが、水性
溶液又は塩化ヒドロキシルアミンの形態で添加されるこ
とができる。反応の完結は、薄層クロマトグラフィー又
は高性能液体クロマトグラフィーを使用して化合物
(I)の消失を測定することにより認識されることがで
きる。こうして得られた6−O−メチルエリスロマイシ
ンA 9−オキシムは、脱オキシム化(deoxima
tion)により6−O−メチルエリスロマイシンAに
容易に変換されることができる。脱オキシム化は、本分
野において周知の標準的な手順に従って行われる(例え
ば、特許第4,990,602号を参照のこと)。簡単
に言えば、6−O−メチルエリスロマイシンA 9−オ
キシムを、還流において水性アルコール(例えば、メタ
ノール)中、ギ酸の存在下、亜硫酸水素ナトリウム(又
はメタ重亜硫酸ナトリウム)と反応させる。この溶液
は、冷却され、アルカリ性にされ、そして水性水酸化ナ
トリウム溶液を用いて沈殿される。上記反応において形
成された沈殿を、濾過により集め、洗浄し、そしてアル
コールから再結晶化される。
【0016】本発明を、化合物(I)の製法を示す実施
例、及び6−O−メチルエリスロマイシンAの製法を示
す例Bにより説明する。本発明の側面がより詳しく理解
され、そして認識されることができるように、以下の実
施例中に特定の好ましい態様についてこれから本発明を
説明するけれども、本発明をこれらの特定の態様に限定
することが意図されるものではない。反対に、添付の請
求の範囲により定められるような本発明の範囲内に包含
されることができるような、変更、修正、及び均等物の
全てを包含することを意図される。従って、好ましい態
様を含む以下の実施例は本発明の実施を説明するために
役立つであろうし、示される細目は、例示のためのもの
であり、そして本発明の好ましい態様の説明的討議だけ
の目的をもち、そして配合手順並びに本発明の本質及び
概念的側面の最も有用、かつ、容易に理解されると信じ
られるものを提供することを目的とするために提供され
ると理解される。
【0017】実施例A 2′,4″−O−ビス(トリ−メチルシリル)−6−O
−メチルエリスロマイシンA 9−シクロヘキサノンア
ジンからの6−O−メチルエリスロマイシンA9−シク
ロヘキサノンアジンの製造 50mlのエタノール/水(10/1)中の、2′,4″
−O−ビス(トリメチルシリル)−6−O−メチルエリ
スロマイシンA 9−シクロヘキサノンアジン20gの
溶液に、2.8mlの99%ギ酸を添加し、そしてその混
合物を2時間周囲温度で撹拌した。次に、反応混合物
を、60mlの水で希釈し、15〜20℃で、45%水性
水酸化ナトリウム溶液により塩基性(pH11)にし、そ
して酢酸エチルで抽出した。この有機層を、水及び飽和
水性塩化ナトリウム溶液で洗浄し、そして無水硫酸マグ
ネシウム上で乾燥させた。この溶媒を、減圧下で蒸発さ
せて、泡として16.2gの6−O−メチルエリスロマ
イシンA 9−シクロヘキサノンアジンを得た。 融点176−179℃(エタノールから再結晶化された
もの) 〔α〕D 25−144.2℃(c=1.0,CHC
3 )。
【0018】実施例1 6−O−メチルエリスロマイシンA 9−シクロヘキサ
ノンアジンからの6−O−メチルエリスロマイシンA
9−ヒドラゾンの製造 45mlのメタノール中の、(実施例Aに従って製造され
た)6−O−メチルエリスロマイシンA 9−シクロヘ
キサノンアジン10gの懸濁液に、0.9mlの99%ギ
酸と5mlのヒドラジン1水化物を添加し、そしてその反
応混合物を、3時間60〜62℃で撹拌した。次に、そ
の反応溶液を、65mlの水で希釈し、氷冷しながら45
%水性水酸化ナトリウム溶液で塩基性(pH11)にし、
5℃で2時間撹拌し、そしてこの温度で一夜保持した。
形成された沈殿物を濾過し、そしてエタノールから再結
晶化して、6−O−メチルエリスロマイシンA 9−ヒ
ドラゾン7.33gを得た。
【0019】融点186−189℃(分解)〔α〕D 27
−53.5(c=1.0,CHCl 3 )。1 H−NMR(CDCl3 ):δ(ppm )=0.83
〔3H,t,CH3 (C−15)〕,2.29〔6H,
s,3′−N(CH3 2 〕,3.20(3H,s,6
−OCH3 ),3.33(3H,s,3″−OC
3 )。13C−NMR(CDCl3 ):δ(ppm )=
9.45(C−17),10.61(C−15),1
4.55(C−20),40.29〔3′−N(C
3 2〕,49.45(3″−OCH3 ),51.7
6(6−OCH3 ),96.35(C−1″),10
2.33(C−1′),167.67(C−9),17
5.05(C−1)。 質量(FAB):m/z763(MH+
【0020】実施例2 2′,4″−O−ビス(トリメチルシリル)−6−O−
メチルエリスロマイシンA 9−シクロヘキサノンアジ
ンからの、6−O−メチルエリスロマイシンA9−ヒド
ラゾンの製造 20gの2′,4″−O−ビス(トリメチルシリル)−
6−O−メチルエリスロマイシンA 9−シクロヘキサ
ノンアジン、50mlのエタノール、及び3mlの水の混合
物に、2.8mlの99%ギ酸を添加し、そしてその混合
物を、周囲温度で3時間撹拌した。次に、11.2mlの
ヒドラジン1水化物をその溶液に添加し、そしてその混
合物(pH8)を60〜62℃で3時間撹拌した。この反
応混合物を、50mlの水で希釈し、氷冷しながら45%
水性水酸化ナトリウム溶液で塩基性(pH11)にし、5
℃で2時間撹拌し、そしてこの温度で一夜保持した。無
色の沈殿物を濾過により集め、水で洗浄し、そして50
℃で乾燥させて、6−O−メチルエリスロマイシンA
9−ヒドラゾン9.7gを得た。これは、実施例1にお
いて得られた化合物と同一であった。
【0021】実施例3 2′,4″−O−ビス(トリメチルシリル)−6−O−
メチルエリスロマイシンA 9−アセトンアジンからの
6−O−メチルエリスロマイシンA 9−ヒドラゾンの
製造 2′,4″−O−ビス(トリメチルシリル)−6−O−
メチルエリスロマイシンA 9−アセトンアジン、10
mlのエタノール、及び0.5mlの水の混合物に、0.3
mlの99%ギ酸を添加し、そしてこの混合物を3時間周
囲温度で撹拌した。次に、0.7mlのヒドラジン1水化
物を上記溶液に添加し、そしてその混合物(pH8)を1
時間60〜62℃で撹拌した。この溶液を冷却し、20
mlの水で希釈し、そして45%水性水酸化ナトリウム溶
液を滴下して、pH11を得た。この混合物を5℃で2時
間撹拌し、そしてこの温度で一夜保持した。無色の沈殿
物を濾過により集め、水で洗浄し、そして50℃で乾燥
させて、6−O−メチルエリスロマイシンA 9−ヒド
ラゾン0.83gを得た。これは、実施例1において得
られた化合物と同一であった。
【0022】実施例4 6−O−メチルエリスロマイシンA 9−ヒドラゾンか
らの6−O−メチルエリスロマイシンA 9−オキシム
の製造 25mlのメタノール中の、実施例2において得られた6
−O−メチルエリスロマイシンA 9−ヒドラゾン5g
の懸濁液に、60℃で、2.5mlの50%水性ヒドロキ
シルアミン溶液と、3mlの水中の塩酸ヒドロキシルアミ
ン3.0gの溶液を添加した。この反応混合物(pH6)
を60℃で25.5時間撹拌した。次に、この混合物
を、周囲温度まで冷却し、25mlの水で希釈し、5%水
性水酸化ナトリウム溶液で塩基性(pH11)にし、そし
て酢酸エチルで抽出した。この有機層を、水と飽和水性
塩化ナトリウム溶液で洗浄し、そして無水硫酸マグネシ
ウム上で乾燥させた。この溶媒を減圧下、蒸発乾固させ
て、6−メチルエリスロマイシンA 9−オキシム4.
7gを得た。
【0023】融点248〜251℃(169〜185℃
で溶融し、そして248〜251℃で再び溶融した)
(エタノール−石油エーテルから再結晶化されたもの) 〔α〕D 22−91.3℃(c=1.0,CHCl3 )。1 H−NMR(CDCl3 ):δ(ppm )=0.83
〔3H,t,CH3 (C−15)〕,2.36〔6H,
s,3′−N(CH3 2 〕,3.10(3H,s,6
−OCH3 ),3.33(3H,s,3″−OC
3 )。13C−NMR(CDCl3 ):δ(ppm )=
9.21(C−17),10.61(C−15),1
4.97(C−20),40.40〔3′−N(C
3 2〕,49.48(3″−OCH3 ),51.1
9(6−OCH3 ),96.03(C−1″),10
2.70(C−1′),170.36(C−9),17
5.67(C−1)。 質量(FAB):m/z764(MH+ )。
【0024】例B 6−O−メチルエリスロマイシンA 9−オキシムから
の6−O−メチルエリスロマイシンAの製造 20mlのエタノール/水(1/1)中の、実施例4にお
いて得られた6−O−メチルエリスロマイシンA 9−
オキシム2gと、1.1gのメタ重亜硫酸ナトリウムに
0.25mlの99%ギ酸を添加し、そしてその混合物
を、100分間還流させた。この反応混合物を、30ml
の水で希釈し、5%水性水酸化ナトリウム溶液で塩基性
(pH11)にし、そして氷冷しながら2時間撹拌した。
形成された沈殿物を、濾過により集め、そしてエタノー
ルから再結晶化させて、6−O−メチルエリスロマイシ
ンA 1.45gを得た。 融点222〜225℃。 〔α〕D 20−93.3(c1.0,CHCl3 )。
【0025】本発明がこれまでの説明的な例の細目に限
定されないこと、そして本発明がその不可欠な特徴から
逸脱せずに他の特定の形態において具現化されることが
できることは、当業者にとって明らかであろう、そして
それ故、本態様及び例が、これまでの説明よりも添付の
請求の範囲を参酌して、全ての点で制限的ではなく説明
的なものとして解釈されることが望ましく、請求項の均
等物の意味及び範囲の内にある変更の全てが、それ故、
本発明内に包含されることを意図される。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の式(I): 【化1】 により表される化合物、6−O−メチルエリスロマイシ
    ンA 9−ヒドラゾン。
  2. 【請求項2】 6−O−メチルエリスロマイシンA 9
    −アジン誘導体から、6−O−メチルエリスロマイシン
    A 9−ヒドラゾンを製造する方法であって、溶媒中、
    酸の存在下、以下の式(II): 【化2】 {式中、R1 は、水素原子、又は1〜6炭素原子を有す
    るアルキル基であり、R 2 は、1〜6炭素原子を有する
    アルキル基又は非置換又は置換アリール基であるか、又
    はR1 とR2 は、一緒になって、3〜10炭素原子を有
    する直鎖又は分枝状アルキレン環、そのアルキレン成分
    が2〜3炭素原子を有するところのアリーレンジアルキ
    レン基、又はそのアルキレン成分が1〜2炭素原子を有
    するところのアリーレンジアルキレン基を形成し、R3
    とR4 が独立して、水素又は置換シリル基である。}に
    より表される化合物を、ヒドラジンと反応させ、そして
    場合により、上記シリル保護基を除去する。ことを含
    む、前記方法。
  3. 【請求項3】 前記ヒドラジンが、ヒドラジン水化物及
    び塩酸ヒドラジンから成る群から選ばれた水性溶液の形
    態で、添加される、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 式(II)の化合物の当量当り、1.5当
    量を上廻る前記ヒドラジンが使用される、請求項2に記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 前記酸が、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、
    及び塩化水素酸から成る群から選ばれる、請求項2に記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 前記酸が、5.5〜8.0のpHを提供す
    る量で存在する、請求項2に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記溶媒が水性アルコールである、請求
    項2に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記アルコールが、メタノール、エタノ
    ール、及び2−プロパノールから成る群から選ばれる、
    請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記溶媒の量が、式(II)の化合物1g
    当り、0.9〜10mgである、請求項2に記載の方法。
  10. 【請求項10】 6−O−メチルエリスロマイシンA
    9−ヒドラゾンから、6−O−メチルエリスロマイシン
    A 9−オキシムを製造する方法であって、溶媒中、酸
    の存在下、6−O−メチルエリスロマイシンA 9−ヒ
    ドラゾンをヒドロキシルアミンと反応させることを含
    む、前記方法。
  11. 【請求項11】 前記ヒドロキシルアミンが、水性溶液
    又は塩酸ヒドロキシルアミンの形態で添加される、請求
    項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 6−O−メチルエリスロマイシンA
    9−ヒドラゾンの当量当り、少なくとも1.5当量の前
    記ヒドロキシルアミンが使用される、請求項10に記載
    の方法。
  13. 【請求項13】 前記酸が、ギ酸、酢酸、プロピオン
    酸、及び塩化水素酸から成る群から選ばれる、請求項1
    0に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記酸が、5.5〜8.0のpHを提供
    する量で存在する、請求項10に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記溶媒がアルコールである請求項1
    0に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記アルコールが、メタノール、エタ
    ノール、及び2−プロパノールから成る群から選ばれ
    る、請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記溶媒の量が、1gの6−O−メチ
    ルエリスロマイシンA 9−ヒドラゾン当り、0.9〜
    10mlである、請求項10に記載の方法。
  18. 【請求項18】 6−O−メチルエリスロマイシンAを
    得るための、6−O−メチルエリスロマイシンA 9−
    オキシムの脱オキシム化の追加の工程を含む、請求項1
    0に記載の方法。
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