JP2000033675A - 化粧シート - Google Patents
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Abstract
脂シートを積層してなる化粧シートにおいて、アクリル
系樹脂の高い透明度と優れた耐候性という特徴を活かし
つつ、ラッピングやVカット処理を行った場合において
も、表面に白化や亀裂、破断が生じない化粧シートを提
供する。 【解決手段】装飾層を設けた着色アクリル系樹脂シート
上に、無色透明アクリル系樹脂シートを積層してなる化
粧シートにおいて、前記無色透明アクリル系樹脂シート
のJIS−K7127における破断点伸度が、100%
以上であることを特徴とする化粧シート。
Description
準外装、外装用途に適した非塩化ビニル系のエコロジー
シートである化粧シートに関する。
ートが従来から広く知られている。例えば、実開昭55
−151532号公報、実開昭61−47634号公報
及び特公平7−67788号公報においては、絵柄印刷
層を設けたポリ塩化ビニル製シート(PVCシート)上
に、透明なアクリル樹脂シートを積層してなる化粧シー
トが記載されている。
は、不透明ポリオレフィン系樹脂シートからなる基材上
に、印刷インキ層又は印刷インキ層と熱融着アンカー層
を設け、さらに透明アクリル系樹脂シートを熱ラミネー
トしてなる積層化粧シートが記載されている。
た積層タイプの化粧シートの内、着色PVCシートに透
明アクリル樹脂シートを積層する化粧シートは、PVC
シートを用いるため、廃棄、燃焼時に有害な塩化水素等
の塩素系ガスが発生することから、環境衛生上、現在は
敬遠される傾向にある。
と透明アクリルシートを積層するタイプの化粧シートは
非PVC系化粧シートではあるが、外装或いは準外装用
途として必要な耐候性、即ち、サンシャインカーボンア
ーク燈型ウェザーオメータを用い、ブラックパネル温度
63℃、降雨時間が120分中、18分の条件にて行
う、4,000時間の促進暴露試験(W.O.M)に合
格するだけの耐候性を有しない。
と透明アクリルシートを積層するタイプの化粧シートを
用いて、上記促進暴露試験を行うと、2,000時間程
度で、化粧シートの著しい変褪色、層間の剥離、シート
自体の亀裂、白化等の劣化が生じてしまう。
ートと透明アクリルシートを積層するタイプの化粧シー
トにおいては、層間密着性を高めるためにポリオレフィ
ン系樹脂シートの一方の面或いは両面にコロナ放電処理
等の易接着処理を施したり、易接着処理層(プライマー
層)を設けたりする等の工夫が試みられた。しかし、こ
のタイプの化粧シートにおいて、外装用あるいは準外装
用として必要な特性を有する化粧シートは得ることは困
難であった。
て、前記ポリオレフィン系樹脂シートの代替として、着
色アクリル系樹脂シートを基材シートとして用い、透明
PET(ポリエチレンテレフタレート)シートを積層し
てなる化粧シートや、着色アクリル系樹脂シートと透明
アクリル系樹脂シートを積層してなる化粧シートが登場
してきた。
透明PETシートを積層してなる化粧シートの場合は、
PETシートは強靱で固い性質を有し、エンボス加工等
が困難であり、耐候性はPVCシートに比して劣るもの
である。
透明アクリル系樹脂シートを積層してなる化粧シートの
場合、アクリル系樹脂は、透明度が高く、耐候性に優れ
るものの、艶消し剤等の添加物をアクリル系樹脂に添加
して製膜した場合には、化粧シートにラッピングやVカ
ット処理等の曲げ加工を施す際に、表面に白化や亀裂が
生じたり、割れやすくなるという問題がある。
ートと透明アクリル系樹脂シートを積層してなる化粧シ
ートにおいて、アクリル系樹脂の高い透明度と優れた耐
候性という特徴を活かしつつ、ラッピングやVカット処
理を行った場合においても、表面に白化や亀裂、破断が
生じない化粧シートを提供することを目的とする。
本発明は、装飾層を有する着色アクリル系樹脂シート上
に、無色透明アクリル系樹脂シートを積層してなる化粧
シートにおいて、前記無色透明アクリル系樹脂シートの
JIS−K7127における破断点伸度が、100%以
上であることを特徴とする化粧シートを提供する。
は、化粧シート表面にエンボス加工による凹凸模様を有
し、より好ましくは、該凹凸模様の凹部にワイピングイ
ンキを充填され、さらに上層に上塗り保護層を有する。
に説明する。本発明の化粧シートは、装飾層を設けた着
色アクリル系樹脂シート上に、無色透明アクリル系樹脂
シートを積層してなる化粧シートにおいて、前記無色透
明アクリル系樹脂シートのJIS−K7127における
破断点伸度が、100%以上であることを特徴とする。
は、塩化ビニル樹脂フィルムに比べて、耐候性、耐寒
性、耐熱性、耐汚染性等に優れる非塩化ビニル系樹脂で
ある。アクリル系樹脂は、主成分がアクリル酸(メタク
リル酸を含む)及びその誘導体であるアクリルアミド、
アクリロニトリルを重合することにより得られるアクリ
ル樹脂、他のアクリル酸エステル、エチレン、スチレン
等の他のモノマーとの共重合体樹脂である。
ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル
酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)ア
クリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、
エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、スチレ
ン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体等の(メタ)ア
クリル酸エステルを含む単独又は共重合体からなるもの
が挙げられる。なお、ここで、(メタ)アクリレートと
は、アクリレート及びメタアクリレートの意味で用いる
ものとし、以下同様に用いる このアクリル系樹脂シートの厚さは、着色アクリル系樹
脂シート及び透明アクリル系樹脂シート共に20〜15
0μm程度が好ましい。
トの着色は透明着色、不透明着色のいずれでもよい。着
色するには、耐候性のある塗料、顔料等の着色剤を所定
量添加するのが好ましい。
ボンブラック、ニッケルチタンイエロー、弁柄、群青等
の無機顔料、クリドンレッド、イソインドリノン、フタ
ロシアニンブルー等の有機顔料、二酸化チタン被覆雲母
の箔粉からなるパール顔料などが挙げられる。
トは、JIS−K7127における破断点伸度が100
%以上であることが特徴的である。即ち、前記透明アク
リル系樹脂シートの破断時伸度を向上せしめて、Vカッ
ト加工、ラッピング加工等の室温下での成形加工時の耐
衝撃性、耐亀裂性を向上せしめるものである。
点伸度とは、4号形試験片を用いて、引っ張り試験速度
50mm/minでの破断時伸度をいう。一般的に、破
断時伸度は、樹脂のガラス転移点が低い程大きくなる。
従って、本発明の透明アクリル系樹脂シートはガラス転
移点の低いアクリル樹脂を用いるのが好ましいが、あま
りにガラス転移点の低いものを用いる場合には、樹脂シ
ートの巻き取り工程においてブロッキングが発生し易く
なる傾向がある。
ト中には、耐候性、透明性を阻害しない範囲で、例え
ば、アクリルゴム(アクリル酸ブチル−アクリロニトリ
ル共重合体等)、水素添加ジエンゴム等の耐候性、透明
性の高いゴムを添加することができる。添加量は、通常
5重量%以下とするが、適宜、化粧シートに要求される
性能に応じて加減することができる。
シウム、クレー、タルク等の無機充填剤、シリカ等の艶
消し剤等を添加することもできる。添加量は、1〜60
重量部、より好ましくは1〜30重量部程度である。
種添加剤、補強材、充填剤、例えば、難燃剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤等を添加する
ことができる。
ために添加されるものであり、例えば、塩化パラフィ
ン、トリクレジルホスフェート、塩素化油、テトラクロ
ロ無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸、テトラブ
ロモビスフェノールA、ジブロモプロピルホスフェー
ト、トリ(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、
酸化アンチモン、含水アルミナ、硼酸バリウム等があ
る。
化分解を抑制するために添加されるものであり、例え
ば、アルキルフェノール類、アミン類、キノン類等があ
る。
好な耐候性(耐光性)を付与する目的で添加され、その
添加量は、紫外線吸収剤、光安定剤ともに、通常、0.
1〜5重量%程度が好ましい。
ら、ポリオレフィンの劣化を引き起こす280〜450
nm領域の紫外線を吸収しうるものを任意に選択するこ
とができる。
ゾフェノン系、サリチレート系、ベンゾトリアゾール
系、アクリロニトリル系等の各種紫外線吸収剤を挙げる
ことができる。特に好ましいものとして、可視光線に対
する透明性の点から、分子中に水酸基を有する有機系の
化合物を使用することができる。
5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベ
ンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t
ert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ
ール 、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ア
ミル−5’−イソブチルフェニル)−5−クロロベンゾ
トリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−イソブ
チル−5’−プロピルフェニル)−5−クロロベンゾト
リアゾール等の2’−ヒドロキシフェニル−5−クロロ
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2−(2’−ヒド
ロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等
の2’−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール系紫外
線吸収剤、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベン
ゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベ
ンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等
の等のヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリ
チル酸フェノル、4−tert−ブチルフェニルサリチ
レート等のサリチル酸エステル系紫外線吸収剤を挙げる
ことができる。
リロイル基又はメタクリロイル基を導入した反応型紫外
線吸収剤等も用いることができる。また、粒径0.2μ
m以下の酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化チタン等の無機
物を用いることもできる。これらの内、吸収波長と着色
性の問題を考慮して、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収
剤の使用が特に好ましい。
6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート等の
ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤、ピペリジン系ラジ
カル捕捉剤等のラジカル捕捉剤を用いることができる。
透明アクリル系樹脂シートの表面或い両面には、必要に
応じ、コロナ放電処理、プラズマ処理、プライマー(ア
ンカーともいう)コート処理、オゾン処理、酸処理、脱
脂処理、表面粗面処理、塩化第二銅等の薬品による活性
化処理等の公知の易接着処理を施すことができる。
シート上には装飾層が設けられる。装飾層は、化粧シー
トの装飾性を向上させる為に設けられる。装飾層の形成
方法として、例えば、顔料添加により前記基材シート自
体を着色したり、前記基材シートに絵柄を印刷等により
設けたり、前記基材シート上に金属薄膜層(全面又は一
部分)等を設けたり方法等の1種またはこれらの2種以
上の組み合わせを用いることができる。
ット印刷、シルクスクリーン印刷、転写シートからの転
写印刷等の公知の印刷法を用いて、インキ(或いは塗
料)にて模様を形成することができる。
模様、皮絞模様、幾何学模様、文字記号、或いは全面ベ
タ等がある。
顔料、染料などの着色剤、更に必要に応じて、体質顔
料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤等を適宜混合
したものを用いることができる。バインダーとしては、
例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹
脂或いはこれらの混合系を用いることができる。両者を
混合する場合には、アクリル樹脂/塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体=1/9から9/1の範囲が好ましい。
ら、アクリル樹脂/塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体=
6/4から9/1の範囲が好ましい。
ビニル含有率は、1〜20重量%程度、平均重合度は4
00〜900程度であり、必要に応じて、更にマレイン
酸、ビニルアルコール等のカルボキシル基或いは水酸基
を有する単量体を共重合体させたものでもよい。
り、両者を混合する場合は、アクリル系樹脂シートがア
クリルフィルムであるので、耐有機溶剤性が悪くシート
が膨潤又は溶解し易いので、ベタ印刷は好ましくない。
又これに前記列挙した顔料を添加したものを用いる。
ム、金、銀、銅、ニッケル、コバルト、亜鉛、真鍮、ス
テンレス等の金属を用い、真空蒸着、スパッタリング等
の方法で成膜することができる。或いは、これらの組み
合わせでもよい。該金属薄膜は、全面に設けることも、
或いは、部分的にパターン状に設けることもできる。
飾層を介して透明アクリル系樹脂シートが積層される。
該透明アクリル系樹脂シートを構成するアクリル系樹脂
としては、透明であれば、前記列記したものと同様の樹
脂を用いることができる。
リル系樹脂シートとを積層する方法としては、熔融押出
し塗工(エクストルージョンコート)、熱プレスによる
融着、或いは2液硬化型ポリウレタン樹脂、ポリエステ
ル樹脂等の接着剤を用いたドライラミネート等が挙げら
れる。
主剤とし、イソシアネートを架橋剤(硬化剤)とするウ
レタン樹脂である。
しては、分子中に2個以上の水酸基を有するもので、例
えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、
ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール
等が用いられる。
2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシネート
が用いられる。例えば、2,4−トリレンジイソシアネ
ート、キシレンジイソシアネート、4,4−ジフェニル
メタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート類、
或いはヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、
水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族
(乃至は脂環族)イソシアネートが用いられる。或い
は、上記各種イソシアネートの付加体又は多量体を用い
る事もできる。例えば、トリレンジイソシアネートの付
加体、トリレンジイソシアネートの3量体、或いは、分
子鎖中にウレタン結合、ポリカーボネート、脂肪族ポリ
エステル等の骨格を持ったイソシアネートプレポリマー
等がある。
は、イソシアネートとしてはヘキサメチレンジイソシア
ネート(HMDI)を、ポリオールとしては、ポリエス
テルポリオール又はアクリルポリオールを使用すること
ができるが、勿論、後述の接着剤層で例示するものと同
様のその他各種のものを用いることができる。
フタル酸、イソフタル酸、ナフタレンカルボン酸等の芳
香族ジカルボン酸、及びアルコール成分として、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、ブタンジオー
ル、ヘキサンジオール等の脂肪族ジオールとの両者のエ
ステルとして得ることができる共重合体であり。例え
ば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、エチレン−イソフタレート共重合体等が挙げ
られる。
は、所望に応じ、エンボス加工、ヘアライン加工等によ
る凹凸模様を賦形することができる。該凹凸模様は、シ
ート表面の全面にわたっていてもあるいは部分的でもい
ずれでもよい。エンボス加工は、化粧シートに木材表面
等所望のテクスチァーを付与するために行われる。例え
ば、エンボス加工は、加熱ドラム上でアクリル系樹脂を
加熱軟化させ、更に赤外線輻射ヒーターで160〜18
0℃に加熱し、所望の形の凹凸模様を設けたエンボス板
で加圧、賦形し、冷却固定して形成するもので、公知の
枚葉或いは輪転式のエンボス機が用いられる。凹凸模様
としては、木目導管溝等が用いられる。
加工などにより着色インキを充填して化粧シートの意匠
性を高めることもできる。ワイピング加工は、特公昭5
8−14312号公報等により公知の方法であり、エン
ボス加工で設けた凹部にドクターブレードで表面をかき
ながらインキを充填する加工である。ワイピング加工に
用いられる着色インキ(ワイピングインキ)としては、
顔料ないしインキが用いられる。
2液硬化型ウレタン樹脂、特に耐候性の点から、アクリ
ルポリオールとヘキサメチレンジイソシアネートとの2
液硬化型ウレタン樹脂が好ましいが、他の樹脂の使用を
制限するものではない。
料若しくはインキは、前記バインダー中に、カーボンブ
ラック、弁柄等の公知のものから耐候性を考慮して選択
することができる。
いはナイフコートにてシート表面のエンボス凹部に塗工
した後、ドクターブレードあるいはワイピングペーパー
等で掻きとることにより、エンボス凹部にのみワイピン
グインキを残すようにして充填する。ここで、凹部にの
みワイピングインキが残るようにするためには、インキ
組成物の粘度、ロールの回転数、ドクターの角度、厚
み、コートスピード等を調整する必要がある。
り保護層をさらに有することがより好ましい。上塗り保
護層は、化粧シート表面の傷のつき易さをカバーし、耐
擦傷性を向上させたり、表面の光沢(艶)を調整した
り、或いはポレフィン系樹脂からなる表面シー中からの
紫外線吸収剤のブリード(溶出)を防止するために設け
られる。前記上塗り保護層の膜厚は1〜100μm程度
が好ましい。
ート表面に塗工することにより形成することができる。
前記OPインキのバインダー樹脂としては、例えば、2
液硬化型ウレタン系樹脂を挙げることができる。2液硬
化型ウレタン系樹脂は、ポリオールを主剤とし、イソシ
アネートを架橋剤(硬化剤)とするウレタン樹脂であ
る。本発明においては、特にアクリルポリオールとヘキ
サメチレンジイソシアネートからなる2液硬化型アクリ
ルウレタン樹脂の使用が、耐候性、表面の耐擦傷性、可
撓性(曲げ加工性)の点で好ましい。但し、上塗り保護
層を構成する樹脂は、ウレタン樹脂に限定されるもので
はなく、他の樹脂、例えば、水分散エマルジョン又はイ
ソシアネート架橋型のポリフッ化ビニリデン等も用いる
ことができる。
ゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系等の紫外線吸収剤
を0.1〜1重量%程度添加するのがより好ましい。
カーボンブラック、弁柄等の公知のものから、耐候性を
考慮して選択することができる。
は、所望に応じて、易接着処理層、粘着剤層及び離型シ
ートを設けることができる。離型シートを設ける場合、
化粧シートは、剥離シートを化粧シートから剥離して、
粘着剤層を所望の被着体に接着する形態で使用する。粘
着剤層を有する場合には、離型シートを剥離して使用す
ることができ、化粧シートを簡便に被着体に貼着するこ
とができる。
ートを接着剤を介して被着体に貼着して使用する場合、
化粧シートと接着剤との層間密着性を高めるために設け
られる。易接着剤層を構成する材料としては、例えば、
ウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂等を用いることが
できる。
ば、ポリイソプレンゴム、ポリイソブチレンゴム、スチ
レンブタジエンゴム、ブタジエンアクリロニトリルゴム
等のゴム系樹脂、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、
ポリビニルエーテル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、エ
チレンー酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、
ポリアミド系樹脂、ポリ塩素化オレフィン系樹脂、ポリ
ビニルブチラール系樹脂等が挙げられる。
て用いることができる。積層は、被着体に化粧シート自
体が(熱融着等で)接着可能な場合は、接着剤層は省略
することもできる。また、化粧シート自体では被着体と
接着しない場合は、適当な接着剤にて積層する。被着体
が最終製品であり、その表面化粧の為に化粧シートを積
層する場合もあれば、必要に応じ、化粧シートの力学的
強度の補強、或いは隠蔽性の付与の為、化粧シート裏面
に被着体を積層する場合もある。
しては、平板、曲面板等の板材、立体形状物品、或いは
シート(或いはフィルム)等である。これら形状のいず
れにも用いられる素材としては、木材単板、木材合板、
パティクルボード、中密度繊維板(MDF)等の木質
材、鉄、アルミニウム等の金属、アクリル樹脂、ポリカ
ーボネート、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−ビニルアセテート共重合体、ポリエステル、ポリスチ
レン、オレフィン系樹脂、ABS樹脂、フェノール樹
脂、ポリ塩化ビニル、セルロース系樹脂、ゴム等の樹
脂、専ら板材、或いは立体形状物品として用いられる素
材としては、ガラス、陶磁器等のセラミックス、ALC
(発泡軽量コンクリート)等のセメント、珪酸カルシウ
ム、石膏等の非セメント窯業系材料、専らシート(或い
はフィルム)として用いられる素材としては、上質紙、
和紙等の紙、或いは炭素、石綿、チタン酸カリウム、ガ
ラス、合成樹脂等の繊維からなる不織布又は織布等があ
る。
例えば、接着剤を間に介して板状基材に加圧ローラー
で加圧して積層する方法、特公昭50−19132号
公報、特公昭43−27488号公報等に記載されるよ
うに、化粧シートを射出成形の雌雄両金型に挿入して、
両金型を閉じ、雄型のゲートから熔融樹脂を射出充填し
た後、冷却して樹脂成形品の成形と同時にその表面に化
粧シートを接着し積層する、いわゆる射出成形同時ラミ
ネート方法、特公昭56−45768号公報、特公昭
60−58014号公報等に記載されるように、成形品
の表面に化粧シートを間に接着剤層を介して対向乃至は
載置し、成形品からの真空吸引による圧力差により化粧
シートを成形品表面に積層する、いわゆる真空プレス積
層方法、特公昭61−5895号公報、特公平3−2
666号公報等に記載されるように、円柱、多角柱等の
柱状基材の長軸方向に、化粧シートを間に接着剤層を介
して供給しつつ、複数の向きの異なるローラーにより、
柱状体を構成する複数の側面に順次化粧シートを加圧接
着して積層してゆく、所謂ラッピング加工方法、実公
大15−31122号公報、特開昭48−47972号
公報等に記載されるように、先ず化粧シートを板状基材
に接着剤層を介して積層し、次いで板状基材の化粧シー
トとは反対側の面に、化粧シートと板状基材との界面に
到達する。断面がV字状、又はU字状の溝を切削し、次
いで、該溝内に接着剤を塗布した上で、該溝を折り曲げ
箱体、又は柱状体を成形する、所謂VカットまたはUカ
ット加工方法等がある。
床、天井、扉、手摺、窓枠等の建築物,箪笥等の家具、
自動車、電車等の車両内装、航空機、船舶の内装等の表
面装飾材料として用いることができる。特に本発明の化
粧シートは、耐候性と層間密着性に優れているので、外
装または準外装用として好適に使用することができる。
明する。なお、以下に示すのはあくまで本発明の化粧シ
ートの一実施例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲
で、層構成、材料等の変更が可能である。
み80μm,幅1320mm、共和レザー製)11表面
に、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体/アクリル樹脂=
2/8(重量比)の混合物をバインダーとし、弁柄を主
体とする顔料を含むインキを用いて、グラビア印刷法に
て木目柄を印刷することにより、装飾層12を形成し
た。
ル系樹脂シート(厚み50μm)。13を熱プレス法に
よりダブリングすると同時に、該透明アクリル系樹脂シ
ート13上にエンボスロールにて、導管溝の凹凸模様を
施し、さらにその表面にアクリルポリオールとヘキサメ
チレンジイソシアネートの2液硬化型ウレタン樹脂をバ
インダー、カーボンブラックを顔料とするワイピングイ
ンキにて、凹部にワイピングインキ14を充填した。
するフッ化炭素樹脂と脂肪族イソシアネートの架橋剤か
らなる2液硬化型フッ素樹脂により、上塗り保護層15
を形成することにより、図1に示す本発明の化粧シート
を作製した。
μm,幅1320mm、共和レザー製)21の表面に、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体/アクリル樹脂=2/
8(重量比)の混合物をバインダーとし、弁柄を主体と
する顔料を含むインキを用いて、グラビア印刷法にて木
目柄を印刷することにより、装飾層22を形成した。
ル系樹脂シート(厚み50μm,三菱レーヨン(株)
製)23を熱プレス法によりダブリングすると同時に、
該透明アクリル系樹脂シート23上にエンボスロールに
て、導管溝の凹凸模様26を施すことにより、図2に示
す本発明の化粧シートを作製した。
ト、水素添加スチレン−ブタジエンゴムをソフトセグメ
ントととなるポリプロピレン系熱可塑性エラストマーか
らなるシート(厚み80μm)31の表裏両面にコロナ
放電処理を施し、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸
共重合体とヘキサメチレンジイソシアネートとからなる
バインダーに弁柄主体の顔料を添加したインキを用い
て、シート31の表面にグラビア印刷法により木目柄を
印刷することにより、装飾層32を形成した。
0%の透明アクリル系樹脂シート(厚み50μm、三菱
レーヨン(株)製)33を熱融着し、同時に透明アクリ
ル系樹脂シート33表面に、エンボスロールにて導管溝
の凹凸模様36を施すことにより、図3に示す比較例の
化粧シートを作製した。
粧シートを用いて、サンシャインカーボンアーク燈型ウ
ェザーオメータにより、ブラックパネル温度63℃、1
20分間に18分間の降雨の条件にて、4,000時間
まで人口光を照射し、2,000時間経過後及び4,0
00時間経過後の各化粧シートの表面劣化の度合い、化
粧シートの各層間に剥離が見られるか同化を目視観察に
より調べた。また、同時に、2,000時間経過後及び
4,000時間経過後の各化粧シートを取り出して、V
カット加工(20℃)を施し、化粧シートに白化、亀
裂、破断等が見られるか否かを調べた。以上の試験結果
を下記表1に示す。
は、4,000時間経過後においても表面に劣化は見ら
れず、また層間剥離もなかった。また、Vカット加工を
行っても、化粧シートに白化、亀裂、破断は全く見られ
なかった。
0時間経過時にベースフィルム(ポリプロピレンランダ
ム共重合体でハードセグメント、水素添加スチレン−ブ
タジエンゴムをソフトセグメントととなるポリプロピレ
ン系熱可塑性エラストマーからなるシート)に劣化が見
られた。また、Vカット加工を行った場合には、化粧シ
ートに白化、亀裂が認められ、また部分的に破断箇所も
生じた。
耐候性、層間密着性及び曲げ加工性を兼ね備えた化粧シ
ートであることが明らかとなった。また、艶消し剤とし
てシリカを透明アクリル系樹脂シート中に含ませた場合
であっても、化粧シート表面に亀裂や破断が生じること
はなかった。
トは透明アクリル系樹脂シートが特定の破断点伸度を有
することを特徴とする。従って、本発明の化粧シート
は、優れた耐候性、層間密着性及び曲げ加工性を兼ね備
えた化粧シートである。
合に、ワイピングインキ及び上塗り保護層を構成する樹
脂に、耐候性、曲げ加工性に優れるものを適宜選択する
ことによって、意匠効果に優れ、かつ優れた耐候性、層
間密着性及び曲げ加工性を兼ね備えた化粧シートを提供
することができる。
の化粧シートであり、廃棄、焼却時に塩化水素等の有害
ガスの発生も少ない。従って、本発明の化粧シートは環
境衛生面においても好ましい化粧シートである。
トの断面図である。
トの断面図である。
トの断面図である。
32…装飾層、13,23,33…透明アクリル系樹脂
シート、14…ワイピングインキ、15…上塗り保護
層、16,26,36…エンボス凹部、31…着色ポリ
プロピレンランダム共重合体でハードセグメント、水素
添加スチレン−ブタジエンゴムをソフトセグメントとと
なるポリプロピレン系熱可塑性エラストマーからなるシ
ート
Claims (1)
- 【請求項1】装飾層を有する着色アクリル系樹脂シート
上に、無色透明アクリル系樹脂シートを積層してなる化
粧シートにおいて、 前記無色透明アクリル系樹脂シートのJIS−K712
7における破断点伸度が、100%以上であることを特
徴とする化粧シート。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP20191898A JP4434336B2 (ja) | 1998-07-16 | 1998-07-16 | 化粧シート |
Applications Claiming Priority (1)
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JP20191898A JP4434336B2 (ja) | 1998-07-16 | 1998-07-16 | 化粧シート |
Publications (2)
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JP4434336B2 JP4434336B2 (ja) | 2010-03-17 |
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ID=16448968
Family Applications (1)
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JP (1) | JP4434336B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20010067070A (ko) * | 1999-12-08 | 2001-07-12 | 황성배 | 인쇄잉크 조성물 및 이를 이용하여 제조되는 무늬목용 필름 |
JP2001260299A (ja) * | 2000-03-03 | 2001-09-25 | Three M Innovative Properties Co | 木質化粧シート及びその製造方法 |
JP2007268717A (ja) * | 2006-03-30 | 2007-10-18 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧シートおよびそれを用いた化粧板 |
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-
1998
- 1998-07-16 JP JP20191898A patent/JP4434336B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP4434336B2 (ja) | 2010-03-17 |
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