JP2000031672A - フレキシブル固定装置およびラック - Google Patents
フレキシブル固定装置およびラックInfo
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Abstract
関係なくフレキシブルに取り付け可能で、耐振性および
耐衝撃性能に優れた固定装置およびラックを提供する。 【解決手段】 ラック(30)のフレームは垂直スロット
(40)を有するC形レール(38)で構成されている。C
形レール(38)の内向きフランジ(42)には鋸歯状歯列
(46)が形成してある。C形レール(38)には段付きナ
ット(54)が装着される。段付きナット(54)は角形段
部(58)を備え、固定ネジを締め付けると角形段部(5
8)の角部はC形レール(38)の鋸歯状歯列(46)に噛
み合う。
Description
するための固定装置および該装置を備えたラック(架)
に関する。より詳しくは、本発明は、固定ネジを用いて
物品や装置をラックに固定するにあたり、固定すべき物
品装置の取付穴の位置や固定ネジ径の差異に拘わらずフ
レキシブルに物品装置を固定することの可能なフレキシ
ブル固定装置およびラックに関する。
1を搭載する従来のラック(架)2は縦フレーム3を備
え、これらの縦フレーム3にはネジ穴4が直接に形成さ
れているか、ネジ穴を有するボスが装備されている。装
置1をラック2に固定するには、装置1の前面パネル6
の取付穴7に固定ネジ5を通し、固定ネジ5を縦フレー
ム3のネジ穴4に螺合する。
置1の取付穴7の位置がインチタイプとミリメートルタ
イプが混在した場合のように不均一な場合には、図2に
示すようにラック2のフレーム3にそれに合わせた位置
にネジ穴4を再加工する必要がある。また、インチタイ
プの固定ネジとミリメートルタイプの固定ネジが混在す
るなどの理由により搭載装置毎に固定ネジ5の径が異な
る場合には、図3に示すようにそれに合わせた径のネジ
穴4を加工しなければならない。このように、従来技術
のラックには、フレーム3にネジ穴4を一度加工した後
に別の機器を搭載するに当たり、ネジ穴位置やネジ穴径
が合わない場合には、ネジ穴を再加工したり、フレーム
3又はラック2そのものを再製作しなければならないと
いう欠点があった。また、フレーム3のネジ穴4が破損
した場合には、タップ加工による修理が困難であるの
で、フレーム3又はラック2そのものを再製作し交換し
なければならない。
においては、ラック2の縦フレーム3はC形レールから
なり、図6(A)に示したネジ穴付きのナットバー10
をC形レール3の縦溝に入れて固定に利用するものであ
る。この方式は、ネジ穴位置やネジ径の変更に対しナッ
トバー10を交換すればよいという長所がある。しか
し、交換用のナットバーを再製作する必要がある。ま
た、図6(B)に示したように幾つかのナットバー1
0、11をつなぎ合わせる場合には、中間のナットバー
(11)を取ると自重により上のナットバー(10)が
落下するという欠点があった。
バー10に代えて、図7に示した板ナット8を図4に示
したC形レール3の縦溝に入れて使用することが行われ
ている。この板ナット8はそれに一体的に固定された板
バネ9を備えている。この板バネ9付きの板ナット8を
図8に示したようにC形レール3の縦溝に嵌合すると、
板バネ9が板ナット8を溝の内壁に押圧するので、取付
前にナット自体が自重によりフレームの溝に沿って落下
することがない。搭載装置取付時には、図9に示したよ
うに、板ナット8に固定ネジ5をねじ込み、ラックのC
形レール3と固定ネジ5の頭部との間で搭載装置の前面
パネル6を締め付けることにより、搭載装置はC形レー
ル3の取付位置に保持される。しかし、この方法には、
搭載装置を保持している摩擦力以上の振動や衝撃力が加
わると図10に示したようにフレームの溝に沿ってナッ
ト8の位置が動くという欠点がある。
いては、ラック2の縦フレーム3には角穴12が設けて
あり、これら角穴12にケージナット13を嵌め込むこ
とにより搭載装置の固定に利用するようになっている。
はめ込み時に脱落しないようにケージナット13は板ナ
ット14と板バネ15で構成されている。この方式に
は、ケージナットがはめ込まれた角穴にケージナット引
っかかるので振動や衝撃に対してずれが生じないという
利点があり、ネジ穴径の変更もケージナット自体の交換
で済むという長所があるが、ネジ穴位置が角穴12の位
置と合わない場合は搭載機器を固定することができない
という欠点がある。
ラック2の縦フレーム3に角穴17が開けてあり、そこ
にクリップ18と板ナット19からなるクリップナット
16を取付けて使用するものである。この場合、図15
に示したように、クリップナット16はクリップ部18
でフレーム3の耳を挟み込むことで保持される。この方
式にも図11および図12に示した従来技術と同様の長
所があるが、搭載装置のネジ穴位置がフレーム3の穴位
置と合わないとクリップナット16を取り付けることが
できないという欠点をやはり有する。
搭載装置の固定方法では、ナット20が埋め込まれたゴ
ム製ブッシュ21を搭載装置1に取付け、ネジ5でナッ
ト20を締め付けることによりブッシュ21内のナット
20が引っ張られてブッシュ21が膨らみ、ラック側の
溝を押さえつけて摩擦力により搭載装置を固定するよう
になっている。この方式では摩擦力のみによる固定であ
るので、振動や衝撃環境下でずれが生じるという難点が
あると共に、ゴム材料が劣化しやすいという問題があ
る。
ク搭載機構では、搭載装置1にはネジによってカム22
が取り付けてあり、図20に示したようにラックのC形
レール3の溝にカム22を嵌め込み、カムを回転させて
C形レール3の内壁に押しつけることにより摩擦力にて
搭載蔵置を固定するようになっている。この方式も摩擦
力のみによる固定であるので、振動や衝撃環境下ではず
れが生じるという難点がある。
すべき物品や装置の取付穴の位置や取付ネジ径の差異に
ラック側で容易に対応することが可能で、取付穴の位置
や取付ネジ径の差異に拘わらずフレキシブルに物品や装
置を固定することの可能な固定装置およびラックを提供
し、もって、搭載作業の生産性を向上させることにあ
る。本発明の他の目的は、既設計のラックの搭載装置を
交換するに当たり、交換前と交換後の取付穴位置や取付
ネジ径が異なる場合でも容易に対応することの可能な固
定装置およびラックを提供し、もって、搭載装置の保守
性を向上させることにある。
のネジ山が破損した時に容易に修復することが可能で、
保守性に優れた固定装置およびラックを提供することに
ある。本発明の他の目的は、振動や衝撃環境下において
も取付位置がずれることがなく、耐振性および耐衝撃性
能に優れた固定装置およびラックを提供することにあ
る。
は、本発明は搭載物品を固定するための固定装置を提供
するもので、この固定装置は、鋸歯状歯列が形成された
互いに相対峙する内向きフランジにより画定された長手
方向スロットを有する少なくとも1つのC形レールと、
基部と該基部から突出した角形段部とネジ穴とを有する
少なくとも1つの段付きナットとを備えていることを特
徴とするものである。
ナット基部をC形レールの内向きフランジの内側面に対
して押圧する板ばねのような付勢手段を有する。
を有する搭載物品を固定するためのラックを提供するも
ので、このラックは、鋸歯状歯列が形成された互いに相
対峙する内向きフランジにより画定された垂直スロット
を夫々有する一対のC形レールを備えたフレームと、基
部と該基部から突出した角形段部とネジ穴とを有する少
なくとも2つの段付きナットとを備えていることを特徴
とするものである。
形レールの内向きフランジの内側に嵌合し、段付きナッ
トの角形段部をC形レールのスロットに嵌合する。搭載
物品のパネルの取付穴に挿通した固定ネジを段付きナッ
トのネジ穴に螺合し、固定ネジを締め付ければ、段付き
ナットは締め付け方向に回転して段付きナットの角形段
部はC形レールの鋸歯状歯列の隣接する歯の間に係合す
る。固定ネジの締め付けを完結すれば、搭載物品はC形
レールに締結される。
術のねじ穴ピッチやケージナット取付穴ピッチに比べ非
常に小さくすることが可能であるので、段付きナット取
付位置をきめ細かく設定することができる。従って、本
発明によれば、搭載物品や装置の取付穴ピッチが異なる
場合でも容易に対応することができ、取付穴ピッチの差
異に拘わらずフレキシブルに物品や装置を固定すること
ができる。また、搭載装置の取付ネジ径が異なる場合
や、段付きナットのネジ山が破損した場合には、段付き
ナットを交換することにより容易に対応することができ
る。搭載物品を締め付けた時には、段付きナットの角形
段部はC形レールの鋸歯状歯列の歯に噛み合うので、振
動や衝撃を受けても取付位置がずれることがない。
気機器搭載用ラック(キャビネット)に適用した実施例
を示す。これらの図を参照するに、ラック30は前面パ
ネル32を有する電気機器34を固定ネジ36によって
固定するように構成されている。ラック30のフレーム
は左右2本のC形レール38を有する。図24から良く
分かるように、夫々のC形レール38は縦方向スロット
40を画定する互いに相対峙する内向きフランジ42を
備え、 C形レール38の内側には矩形断面の縦溝44
が長手方向に延長している。
ル38の夫々の内向きフランジ42の自由端には鋸歯状
歯列46が形成してある。左側の歯列46の各歯48
は、比較的傾斜の緩い上側歯面50と、比較的傾斜の急
な下側歯面52で形成されている。右側の歯列46の歯
48は、左側の歯列46の歯48に対し点対称の形状に
形成されている。
のC形レール38には、各固定ネジ36毎に、段付きナ
ット54が装着される。図22から分かるように、夫々
の段付きナット54は、角形の基部56と、該基部56
と一体で基部56から突出した角形段部58と、ネジ穴
60とを有する。基部56には湾曲した板ばね62の一
端が固定してある。
しては、必要数の段付きナット54をC形レール38に
装着する。図24から良く分かるように、夫々の段付き
ナット54は、その基部56をC形レール38の縦溝4
4内に嵌合させ、角形段部58をC形レールのスロット
40に配置した状態でC形レール38に装着される。こ
の固定前の状態では、図26に示したように、板バネ6
2の作用により段付きナット部54の基部56はC形レ
ール38の内向きフランジ42の内側面に対して押圧さ
れ保持されるので、固定ネジ36によって固定してなく
てもC形レール38の縦溝に沿って落ちることがなく、
生産性を損なうことがない。
4の前面パネル32の取付穴に固定ネジ36を通し、段
付きナット54のネジ穴60に螺合する。固定ネジ36
のネジ径が異なる場合には、段付きナット54を交換す
ることにより容易に対応することができる。
して締め付けるにつれて、段付きナット54はネジ締め
付け方向に回転し、段付きナット54の角形段部58の
対角方向の2つの角部の各々は鋸歯状歯列46の隣接す
る2つの歯48の間に噛み合うに至る。
さく設定しておけば、ナット54の取付位置をきめ細か
く変更することができる。従って、電気機器34の前面
パネル32の取付穴のピッチが異なる場合でも容易に対
応することができる。鋸歯状歯列46の歯48のピッチ
と機器取り付けに必要なネジ取付穴位置に多少ずれが有
る場合でも、通常、搭載機器側の取付穴は使用ネジ径よ
り大であり、その差でずれを吸収できるので、問題な
い。
すると、電気機器34はラック30に強固に締結され
る。段付きナット54の角形段部58の角部は鋸歯状歯
列46に食い込んでいるので、振動や衝撃を受けても段
付きナット54がラックのフレームに対してずれを生じ
ることはない。また、段付きナット54は単品で交換可
能であるので、ネジ山破損時の修復も容易である。
築物や船舶や車両や航空機などの壁面に機材を固定する
実施例を示す。この実施例では、建築物などの壁面64
には前述したものと同様のC形レール38が固定してあ
る。C形レール38に装着した段付きナット54に機材
66の内側から固定ネジ36を螺合することにより容易
かつ確実に機材66を固定することができる。
井68には本発明のC形レール38が固定してあり、図
27の実施例と同様に段付きナット54と固定ネジ36
によりプロジェクタなどの機材70が天井に固定してあ
る。このように、本発明の固定装置は天井や床にも使用
することができ、物品の固定を容易かつ確実に行い、位
置決めもきめ細かく行うことができる。
の取付穴ピッチが異なる場合でもそれに容易に対応し、
フレキシブルに搭載装置を固定できることである。その
理由は、鋸歯状歯列46の歯48のピッチを充分小さく
設定しておくことによりナット54の取付位置をきめ細
かく変更することができるからである。本発明の他の効
果は、ラック搭載装置の固定ネジ径が異なる場合でも容
易に対応し、フレキシブルに搭載装置を固定できること
である。何故ならば、固定ネジ径が異なる場合には段付
きナットを交換することにより容易に対応できるからで
ある。本発明の更に他の効果は、振動、衝撃環境下にお
いても段付きナットがフレームに対してずれることがな
いことである。その理由は、段付きナット54の角形段
部58の角部が鋸歯状歯列46に食い込むからである。
本発明の他の効果は、ナット54のねじ穴が破損しても
容易に交換できることである。
ある。
ある。
る。
の斜視図である。
を示す断面図である。
図である。
ある。
ある。
る。
る。
る。
図で、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は側面
図である。
欠き斜視図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 搭載物品を固定するための固定装置であ
って:鋸歯状歯列が形成された互いに相対峙する内向き
フランジにより画定された長手方向スロットを有する少
なくとも1つのC形レールと、 基部と該基部から突出した角形段部とネジ穴とを有する
少なくとも1つの段付きナットとを備えてなり、 段付きナットの基部をC形レールの内向きフランジの内
側に嵌合し、段付きナットの角形段部をC形レールのス
ロットに嵌合してC形レールの鋸歯状歯列の隣接する歯
に係合させ、搭載物品のパネルの取付穴に挿通した固定
ネジを段付きナットのネジ穴に螺合することにより搭載
物品をC形レールに締結することを特徴とする固定装
置。 - 【請求項2】 前記ナットは、前記基部をC形レールの
内向きフランジの内側面に対して押圧する付勢手段を有
することを特徴とする請求項1に基づく固定装置。 - 【請求項3】 前記付勢手段はナットの前記基部に固定
された板ばねであることを特徴とする請求項2に基づく
固定装置。 - 【請求項4】 前面パネルを有する搭載物品を固定する
ためのラックであって:鋸歯状歯列が形成された互いに
相対峙する内向きフランジにより画定された垂直スロッ
トを夫々有する一対のC形レールを備えたフレームと、 基部と該基部から突出した角形段部とネジ穴とを有する
少なくとも2つの段付きナットとを備えてなり、 各段付きナットの基部を各C形レールの内向きフランジ
の内側に嵌合し、段付きナットの角形段部をC形レール
のスロットに嵌合してC形レールの鋸歯状歯列の隣接す
る歯に係合させ、搭載物品の前面パネルの取付穴に挿通
した固定ネジを段付きナットのネジ穴に螺合することに
より搭載物品をC形レールに締結することを特徴とする
ラック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19888598A JP3586567B2 (ja) | 1998-07-14 | 1998-07-14 | フレキシブル固定装置およびラック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19888598A JP3586567B2 (ja) | 1998-07-14 | 1998-07-14 | フレキシブル固定装置およびラック |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000031672A true JP2000031672A (ja) | 2000-01-28 |
JP3586567B2 JP3586567B2 (ja) | 2004-11-10 |
Family
ID=16398558
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19888598A Expired - Fee Related JP3586567B2 (ja) | 1998-07-14 | 1998-07-14 | フレキシブル固定装置およびラック |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3586567B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013131707A (ja) * | 2011-12-22 | 2013-07-04 | Takigen Mfg Co Ltd | 機器収納用ラック |
JP2017514073A (ja) * | 2014-03-12 | 2017-06-01 | リッタル ゲーエムベーハー ウント コー.カーゲーRittal GmbH & Co.KG | 機器、特に電気機器を組み立てるための固定システム |
-
1998
- 1998-07-14 JP JP19888598A patent/JP3586567B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013131707A (ja) * | 2011-12-22 | 2013-07-04 | Takigen Mfg Co Ltd | 機器収納用ラック |
JP2017514073A (ja) * | 2014-03-12 | 2017-06-01 | リッタル ゲーエムベーハー ウント コー.カーゲーRittal GmbH & Co.KG | 機器、特に電気機器を組み立てるための固定システム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3586567B2 (ja) | 2004-11-10 |
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A521 | Written amendment |
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