JP2000026226A - 光硬化性歯科用修復材料 - Google Patents
光硬化性歯科用修復材料Info
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- 0 CC(C)(C(c1c(*(C)=C)c(I)c(*)c(C)c1*)=O)P(*)=O Chemical compound CC(C)(C(c1c(*(C)=C)c(I)c(*)c(C)c1*)=O)P(*)=O 0.000 description 1
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Abstract
度、表面滑沢性、及び対合歯非摩損性に優れる光硬化性
歯科用修復材を提供する。 【解決手段】 その硬化体の機械的強度、表面滑沢性、
及び対合歯非摩損性が優れる、“重合性単量体〔I〕1
00重量部、光重合開始剤〔II〕0.01〜10重量
部、並びに平均粒子径が0.1μmを越え1μm以下の
範囲にある略球状無機粒子(A)40〜99重量%、及
び平均粒子径が0.1μm以下である無機微粒子(B)
60〜1重量%からなるフィラー〔III〕100〜19
00重量部を含有してなる光硬化性歯科用修復材料”に
おいて、光重合開始剤としてビス(2,4,6−トリメ
チルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド等の
ビスアシルスルフィンオキサイドを使用する。
Description
ン、硬質レジン、インレー、アンレー、クラウン等に使
用される光硬化性歯科用修復材料に関する。
量体、光重合開始剤、及びフィラーを主成分とする光硬
化性の複合材料であり、天然歯牙色と同等の色調を付与
できることや操作が容易なことから、治療した歯牙を修
復するための材料として近年多用されている。
しては、齲蝕等による歯牙の窩洞に直接充填して修復す
る充填用コンポジットレジン、天然歯の歯冠の一部また
は全体を代替しうる歯冠用硬質レジン、インレー、アン
レー、クラウン等の歯冠用材料があり、これら用途に於
いては修復後の機械的物性や審美性が優れていることが
要求されている。具体的には、硬化体の強度が高く、表
面滑沢性に優れ、更に修復後の歯牙と噛み合わさる歯牙
(対合歯)を摩損させないこと(以下、対合歯非摩損性
ともいう)が要求されている。
性歯科用修復材料に、比較的大きな平均粒子径を有する
無機の球状フィラーと微粉状無機フィラーとの混合物を
高充填で配合すれば良いことが知られている。例えば、
特開平8−12305号公報には、平均粒子径が0.1
μmより大きく1μm以下の範囲にある略球状無機酸化
物粒子(A)60〜99重量%と、平均粒子径が0.1
μm以下の範囲にある無機酸化物微粒子(B)40〜1
重量%とを高分散で混合してなるフィラーを用いた光硬
化性歯科用複合修復材料の機械的強度、表面滑沢性、対
合歯非摩損性が優れていることが記載されている。な
お、該公報に記載されている光硬化性歯科用複合修復材
料は、特に高強度の硬化体を得るために、全フィラー中
の略球状無機酸化物粒子(A)の配合量が多めになって
おり、しかもフィラーは高度に分散されている。しかし
ながら、本発明者等が確認したところによると、全フィ
ラー中の略球状無機酸化物粒子(A)の配合量が40%
程度と比較的少なく、また、フィラー分散が特に高度で
なくても、用途によっては実用的に十分な機械的強度を
有し、且つ表面滑沢性及び対合歯非摩損性に優れる光硬
化性歯科用複合修復材料となる(以下、上記公報に開示
されている光硬化性歯科用複合修復材料を含め、このよ
うな光硬化性歯科用複合修復材料を単に「従来修復材」
ともいう。)。
や築盛等の操作をしている間にペーストの粘度が上昇し
てしまい、操作が困難になってしまうという問題がある
ことが分かった。
として使用されているカンファーキノン、及びジメチル
アミノ安息香酸エチルエステル等の第3級アミン化合物
(還元剤)の組み合わせが、口腔内を照らすデンタルラ
イトあるいは蛍光灯のような室内灯の光(これらの光を
以後、「環境光」と呼ぶ)に感応してしまい硬化が開始
するためと考えられ、光重合開始剤の添加量を減らした
り重合禁止剤を添加したりすることによって回避できる
と考えられる。
合には、成形後のペーストを硬化させようとして光(以
下、硬化目的で照射する光を照射光ともいう。)を照射
しても充分な硬化が起こらずに強度が却って低下した
り、硬化体の表面近傍に未重合モノマーが残ってしま
う。特に、硬化体表面付近に存在する未重合モノマーの
量(以下、表面未重合量ともいう。)が多い場合には、
硬化体表面を研磨したときに研磨の不均一を誘発し、表
面滑沢性が低下してしまうという新たな問題が起こるこ
とが分かった。
復材に於いて、その良好な機械的強度、表面滑沢性、及
び対合歯非摩損性を保持したまま、環境光に対する安定
性を改良することを目的とする。
解決すべく光重合開始剤の種類について鋭意研究した結
果、前記カンファーキノン系光重合開始剤に代えて特定
のビスアシルホスフィンオキサイド誘導体を用いた場合
には、環境光に対する安定性を高めるためにその使用量
を少なくしても機械的強度が殆ど低下せず、しかも表面
未重合量を低く抑えることが出来ることを見出し、本発
明を提案するに至った。
0重量部、光重合開始剤〔II〕0.01〜10重量部、
並びに平均粒子径が0.1μmを越え1μmの範囲にあ
る略球状無機粒子(A)(以下、単に球状フィラーAと
もいう。)40〜99重量%、及び平均粒子径が0.1
μm以下である無機微粒子(B)(以下、単にフィラー
Bともいう。)60〜1重量%からなるフィラー〔II
I〕(以下、該混合フィラーを単にフィラーCともい
う。)100〜1900重量部を含有してなる光硬化性
歯科用修復材料において、光重合開始剤が下記一般式
(1)
5は、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、又は置換もしく
は非置換のアリール基であり、R6は、アルキル基、ア
ルケニル基、又は置換もしくは非置換のアリール基であ
る。)で示されるビスアシルホスフィンオキサイドであ
ることを特徴とする光硬化性歯科用修復材料である。
ち、フィラーCが球状フィラーA60〜99重量%、及
びフィラーB40〜1重量%からなる場合、並びに/又
はフィラーCにおける、細孔径0.08μm以上の強凝
集細孔の容積が0.1(cc/g−フィラー)以下であ
るものは、その機械的強度が特に高い。
ドを光重合開始剤として使用した光硬化性歯科用材料硬
化体の強度の高いことは公知であるが(米国特許第4,
792,632号)、該ビスアシルホスフィンオキサイ
ドを前記従来修復材に適用した場合に環境光に対する安
定性が向上し、しかも表面未重合量が低くなることは、
本発明によって初めて明らかになったことである。
は、重合性単量体〔I〕、光重合開始剤〔II〕、及びフ
ィラー〔III〕を含んで成る。ここで、フィラーの種
類、配合量、及び光重合開始剤の配合量は、前記の従来
修復材と同じである。即ち、〔III〕のフィラーとして
は、前記球状フィラーAとフィラーBとが特定の配合割
合で配合された混合フィラー(フィラーC)が使用さ
れ、該フィラーC及び光重合開始剤の配合量は、重合性
単量体100重量部に対してそれぞれ100〜1900
重量部及び0.01〜10重量部である。基本的に上記
のような組成を有することにより、本発明の光重合性歯
科用修復材料は、硬化後の機械的強度、表面滑沢性、及
び対合歯非摩損性が優れたものとなる。
しては、一般的な光硬化性歯科用修復材料で使用可能な
従来公知の重合性単量体が何ら制限無く使用できる。好
適に使用できる重合性単量体としてはアクリロイル基及
び/またはメタクリロイル基を有する重合可能なモノマ
ーが挙げられ、この様な重合性単量体の具体例としては
下記(I−1)〜(I−4)に示される各モノマーが挙
げられる。
ロピルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、グリシジ
ルメタクリレート等のメタクリレート、およびこれらの
メタクリレートに対応するアクリレート;あるいはアク
リル酸、メタクリル酸、p−メタクリロイルオキシ安息
香酸、N−2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシ
プロピル−N−フェニルグリシン、4−メタクリロイル
オキシエチルトリメリット酸、及びその無水物、6−メ
タクリロイルオキシヘキサメチレンマロン酸、10−メ
タクリロイルオキシデカメチレンマロン酸、2−メタク
リロイルオキシエチルジハイドロジェンフォスフェー
ト、10−メタクリロイルオキシデカメチレンジハイド
ロジェンフォスフェート、2−ヒドロキシエチルハイド
ロジェンフェニルフォスフォネート等。
ン、2,2−ビス〔4−(3−メタクリロイルオキシ)
−2−ヒドロキシプロポキシフェニル〕プロパン、2,
2−ビス(4−メタクリロイルオキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシポリエト
キシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリ
ロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン)、2,2
−ビス(4−メタクリロイルオキシテトラエトキシフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオ
キシペンタエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−メタクリロイルオキシジプロポキシフェニル)プ
ロパン、2(4−メタクリロイルオキシジエトキシフェ
ニル)−2(4−メタクリロイルオキシジエトキシフェ
ニル)プロパン、2(4−メタクリロイルオキシジエト
キシフェニル)−2(4−メタクリロイルオキシジトリ
エトキシフェニル)プロパン、2(4−メタクリロイル
オキシジプロポキシフェニル)−2−(4−メタクリロ
イルオキシトリエトキシフェニル)プロパン、2,2−
ビス(4−メタクリロイルオキシプロポキシフェニル)
プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシイ
ソプロポキシフェニル)プロパン、およびこれらのメタ
クリレートに対応するアクリレート;2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリ
レート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリ
レート等のメタクリレート、あるいはこれらのメタクリ
レートに対応するアクリレートのような−OH基を有す
るビニルモノマーと、ジイソシアネートメチルベンゼ
ン、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートのよ
うな芳香族基を有するジイソシアネート化合物との付加
から得られるジアダクト等。
コールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメ
タクリレート、ブチレングリコールジメタクリレート、
ネオペンチルグリコールジメタクリレート、プロピレン
グリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオール
ジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、
およびこれらのメタクリレートに対応するアクリレー
ト;2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート等のメタクリレートあるい
はこれらのメタクリレートに対応するアクリレートのよ
うな−OH基を有するビニルモノマーと、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソ
シアネート、ジイソシアネートメチルシクロヘキサン、
イソフォロンジイソシアネート、メチレンビス(4−シ
クロヘキシルイソシアネート)のようなジイソシアネー
ト化合物との付加から得られるジアダクト;無水アクリ
ル酸、無水メタクリル酸、1,2−ビス(3−メタクリ
ロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)エチル、ジ
(2−メタクリロイルオキシプロピル)フォスフェート
等。
ロールエタントリメタクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリメタクリレート、トリメチロールメタントリメタ
クリレート等のメタクリレート、およびこれらのメタク
リレートに対応するアクリレート等。
リスリトールテトラアクリレート及びジイソシアネート
メチルベンゼン、ジイソシアネートメチルシクロヘキサ
ン、イソフォロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジ
イソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシア
ネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネ
ート)、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、
トリレン−2,4−ジイソシアネートのようなジイソシ
アネート化合物とグリシドールジメタクリレートとの付
加から得られるジアダクト等。
もできるが、2種類以上を混合して使用することもでき
る。本発明の光硬化性歯科用修復材料で使用するフィラ
ーCは、平均粒子径が0.1μmより大きく1μm以下
の範囲にある略球状の無機酸化物(球状フィラーA)4
0〜99重量%と、平均粒子径が0.1μm以下の無機
酸化物の微粒子(フィラーB)60〜1重量%とからな
る球状フィラーAは、平均粒子径が0.1μmを越え1
μm以下の範囲にある略球状無機粒子であれば公知のも
のが特に制限なく使用可能である。ここで略球状とは、
走査型電子顕微鏡(以下、SEMと略す)でフィラーの
写真を撮り、その単位視野内に観察される粒子が丸みを
おびており、その最大径に直交する方向の粒子径をその
最大径で除した平均均斉度が0.6以上であることを意
味する。フィラーAの形状が針状、板状、或いは破砕粒
に多く見られるいわゆる不定形であったり、略球状であ
ってもその平均粒子径が上記範囲外の時には、高い機械
的強度、及び優れた表面滑沢性が得られない。また、フ
ィラーAの平均粒子径が1μmを越えるときは硬化体の
対合歯非摩損性が低下する。ここで、平均粒子径とは平
均体積粒子径を意味する(フィラーBについても同様で
ある)。
のであればその材質(成分)は特に限定されないが、非
晶質シリカ、シリカ−ジルコニア、シリカ−チタニア、
シリカ−チタニア−酸化バリウム、石英、アルミナ等の
無機酸化物であるのが一般的である。これら無機酸化物
としては、高温で焼成する際に緻密なものを得やすくす
る等の目的で、少量の周期律表第I族の金属の酸化物を
無機酸化物中に存在させた複合酸化物も用いることもで
きる。球状フィラーAの材質としては、X線造影性を有
し、より耐摩耗性に優れた硬化体が得られることから、
シリカとジルコニアとを主な構成成分とする複合酸化物
が特に好適に用いられる。
が上記範囲内にあれば、必ずしも単一のフィラーである
必要はなく、例えば特公平3−10603号に示される
ように、平均粒子径や材質(成分)が異なるフィラーを
混合したものであってよい。
定されないが、粒子径の変動係数が0.3以内にあるよ
うな単分散性に優れたものである場合には、本発明の光
硬化性歯科用修復材料の操作性が良好となる。
ないが、工業的には金属アルコキシドの加水分解によっ
て製造するのが一般的である。また、球形フィラーAの
表面安定性を保持するために表面のシラノール基を減ず
るのが好ましく、そのためには、500〜1000℃の
温度で焼成する手段がしばしば好適に採用される。
均粒子径が0.1μm以下、好ましくは0.01〜0.
1μmの範囲である無機微粒子であれば特に限定されな
い。フィラーBの平均粒子径が0.1μmを越える場合
には、対合歯非摩損性が低下する。
ず略球状、針状、板状、不定形状等任意の形状を取り得
る。しかしながら、硬化体の強度や表面滑沢性の点から
は、略球状の粒子を用いるのが好適である。また、その
材質(成分)も特に限定されず、球状フィラーAと同様
の材質のものが制限無く使用できる。
囲にある限り必ずしも単一のフィラーからなるものであ
る必要はなく、平均粒子径や材質(成分)の異なる2つ
あるいはそれ以上の混合フィラーであってもよい。
的に例示すると、例えば超微粉末シリカ、超微粉末アル
ミナ、超微粉末ジルコニア、超微粉末チタニア、非晶質
シリカ、シリカ−ジルコニア、シリカ−チタニア、シリ
カ−チタニア−酸化バリウム、石英、アルミナ等の無機
酸化物である。さらに、上記無機酸化物を高温で焼成す
る際に緻密なものを得やすくする等の目的で、少量の周
期律表第I族の金属の酸化物を無機酸化物中に存在させ
た複合酸化物も用いることができる。
フィラーAとフィラーBの混合物からなるが、当該両フ
ィラーの配合割合は、球状フィラーAが40〜99重量
%であり、フィラーBが60〜1重量%である。この様
な配合割合でないと、硬化体の機械的強度と表面滑沢性
及び対合歯非摩損性の両立ができない。フィラーCにお
ける、上記両フィラーの好適な配合割合は、球状フィラ
ーA60〜99重量%、フィラーB40〜1重量%であ
り、特に好適な配合割合は、球状フィラーA60〜70
重量%、フィラーB40〜30重量%である。
なわない範囲内で、更に平均粒子径が1μmを越える無
機フィラーを少量添加することもできる。
散性を改良する目的でその表面を疎水化することが好ま
しい。かかる疎水化処理は特に限定されるものではな
く、公知の方法が制限なく採用される。代表的な疎水化
処理方法を例示すれば、疎水化剤としてシランカップリ
ング剤、例えばγ−メタクリロイルオキシアルキルトリ
メトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等の有機珪素
化合物による処理や、チタネート系カップリング剤を用
いる方法、粒子表面に前記重合性単量体をグラフト重合
させる方法がある。この様な処理は球状フィラーA及び
フィラーBを混合した後に行っても良く、それぞれのフ
ィラーについて予め行っておいても良い。
は、上記フィラーCの配合量は重合性量体100重量部
に対して、100〜1900重量部、好ましくは400
〜1200重量部でなければならない。フィラーCの上
記配合量が100〜1900重量部の範囲外では、硬化
体の機械的強度が低くなる。
である球状フィラーAとフィラーBとの分散性が高い方
が、得られる硬化体の強度の点から好ましい。このよう
な分散性については、特開平8−12305号公報に記
載されているように、フィラーCにおける、細孔径0.
08μm以上の強凝集細孔の容積で評価することが出来
る。
銀圧入法で測定でき、細孔径は加圧時の細孔容積測定で
求められた細孔分布から決定され、各径の強凝集細孔の
容積は減圧時に測定された細孔容積曲線に基づき、減圧
時の測定の際と加圧時の測定の際の細孔径のシフトを考
慮して求められる値である。
8μm以上の強凝集細孔の容積が0.1(cc/g−フ
ィラー)以下となる分散状態のときに、その得られる硬
化体の機械的強度が特に高く、この様な分散状態のフィ
ラーCを用いるのが好適である。この様な分散状態は、
例えばフィラーCを純水等の媒体中で超高圧衝撃型乳化
分散機ナノマイザーを用いて60MPaのような高い処
理圧で分散させることによって実現することが出来る。
は、光重合開始剤として前記一般式(1)で示されるビ
スアシルホスフィンオキサイドを使用することが極めて
重要である。該ビスアシルホスフィンオキサイドを使用
しない場合には、硬化体の機械的強度や表面滑沢性を損
なわずに環境光に対する安定性を高めることが出来な
い。
記一般式(1)で示されるものであれば、公知の化合物
が何ら制限なく用いられる。ここで、前記一般式(1)
において、R1、R2、R3、R4およびR5は、互いに独
立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ
基、アルキルチオ基、又は置換もしくは非置換のアリー
ル基であり、R6はアルキル基、アルケニル基、又は置
換もしくは非置換のアリール基である。
及びR5で示されるハロゲン原子としてはフッ素原子、
塩素原子、臭素原子の各ハロゲン原子が好適に使用され
る。
3、R4及びR5で示されるアルキル基、およびアルケニ
ル基は特に限定されないが、一般的には炭素数1〜18
の直鎖状または分岐状のものが好適である。一般に好適
に使用される該アルキル基の具体例を提示すると、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル
基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−オクチル基等が
挙げられ、該アルケニル基としては、アリル基、3−ブ
テニル基、3−オクテニル基等が挙げられる。
3、R4及びR5で示されるアルコキシ基、アルキルチオ
基は特に限定されないが、一般的には炭素数1〜18の
直鎖状あるいは分岐状のアルキル基を含む基が好適であ
る。一般に好適に使用される該アルコキシ基としては、
メトキシ基、エトキシ基、n−ブトキシ基等が挙げら
れ、該アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチル
チオ基、n−プロピルチオ基等が挙げられる。
れるアルキル基またはアルケニル基の炭素数も特に限定
されないが、一般的には炭素数1〜18の直鎖状あるい
は分岐状のものが好適である。一般に好適に使用される
該アルキル基またはアルケニル基としては前記したもの
と同様な基が挙げられる。
示されるアリール基は、特に制限はないが、一般に好適
なアリール基を例示すれば、フェニル基、トリル基、キ
シリル基、ナフチル基、メトキシフェニル基、ジクロロ
フェニル基等が挙げられる。本発明で好適に使用される
上記ビスアシルホスフィンオキサイドを具体的に例示す
ると、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)フェニル
ホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−2,5−ジメチルフェニルホスフィンオキサ
イド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−プ
ロピルフェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6
−ジクロロベンゾイル)−1−ナフチルホスフィンオキ
サイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)フェ
ニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキ
シベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホス
フィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾ
イル)−2,5−ジメチルフェニルホスフィンオキサイ
ド、ビス−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェ
ニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,5,6−トリ
メチルベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチル
ホスフィンオキサイド等が挙げられる。
種あるいは2種以上を混合して用いても差し支えない。
量は重合性単量体100重量部に対して0.01〜10
重量部、より好ましくは0.1〜5重量部である。添加
量が重合性単量体100重量部に対して0.01未満の
場合には、重合が十分に進行せず、10重量部よりも多
い場合には、硬化体の諸物性、特に耐光性の低下や着色
が大きくなるため好ましくない。
ホスフィンオキサイドは、本発明の効果を損なわない範
囲で、熱重合用及び/又は他の光重合開始剤と併用する
事もできる。但し、他の光重合開始剤と併用する場合に
は、環境光に対する安定性を損なわないために当該他の
光重合開始剤の使用量は重合性単量体100重量部に対
して5重量部、好ましくは3重量部以下である必要があ
る。併用可能な他の重合開始剤に何等制限はないが、好
適に使用される他の重合開始剤としては次のようなもの
が挙げられる。
パーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイ
ド、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノ
エート、tert−ブチルパーオキシジカーボネート、
ジイソプロピルパーオキシジカーボネート等の過酸化
物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、トリ
ブチルボラン、トリブチルボラン部分酸化物、テトラフ
ェニルホウ酸ナトリウム、テトラキス(p−フロルオロ
フェニル)ホウ酸ナトリウム、テトラフェニルホウ酸ト
リエタノールアミン塩等のホウ素化合物、5−ブチルバ
ルビツール酸、1−ベンジル−5−フェニルバルビツー
ル酸等のバルビツール酸類、ベンゼンスルフィン酸ナト
リウム、p−トルエンスルフィン酸ナトリウム等のスル
フィン酸塩類等が挙げられる。
して、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエ
ーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルなどのベンゾ
インアルキルエーテル類、ベンジルジメチルケタール、
ベンジルジエチルケタールなどのベンジルケタール類、
ベンゾフェノン、4,4’−ジメチルベンゾフェノン、
4−メタクリロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノ
ン類、ジアセチル、2,3−ペンタジオンベンジル、カ
ンファーキノン、9,10−フェナントラキノン、9,
10−アントラキノンなどのα-ジケトン類、2,4−
ジエトキシチオキサンソン、2−クロロチオキサンソ
ン、メチルチオキサンソン等のチオキサンソン誘導体が
挙げられる。
されるだけでなく、必要に応じて複数の種類を組み合わ
せて併用することもできる。
は、前記ビスアシルホスフィンオキサイドをアミン化合
物と組み合わせて用いることにより、得られる硬化体の
強度を更に高くすることもできる。
例示すれば、n−ブチルアミン、n−ヘキシルアミン、
n−オクチルアミン、アニリン等の1級のアミン化合
物;N−メチルアニリン、N−メチル−p−トルイジ
ン、ジブチルアミン、ジフェニルアミン等の2級アミン
化合物;トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,
N’−ジメチルアニリン、N,N’−ジベンジルアニリ
ン、N,N’−ジメチルアミノエチルメタクリレート、
p−ジメチルアミノ安息香酸、p−ジメチルアミノ安息
香酸アミル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、N,
N’−ジメチルアンスラニックアシッドメチルエステ
ル、p−ジメチルアミノフェネチルアルコール、N,
N’−ジ(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、
N,N’−ジメチル−p−トルイジン、N,N’−ジエ
チル−p−トルイジン等の第3級アミン化合物が挙げら
れる。これらアミン化合物の中でも第3級アミン化合物
が効果、操作性等の点で好適である。
を混合して用いてもよく、また添加量は、重合性単量体
100重量部に対して0.01〜10重量部、より好ま
しくは0.05〜5重量部添加するのがよい。
は、その効果を阻害しない範囲で、公知の添加剤を配合
することができる。かかる添加剤としては、重合禁止
剤、酸化防止剤、顔料、紫外線吸収剤等が挙げられる。
に、前記各必須成分及び必要に応じて各任意成分を所定
量とり、これらを混合して真空脱泡し、一旦ペースト状
組成物とした後、歯牙の形態に成形した後、硬化させて
使用される。
(1)修復すべき歯の窩洞に直接充填し、歯牙の形に形
成した後に専用の光照射器にて強力な光を照射して重合
硬化させる方法、(2)口腔外で支台模型上、または金
属フレーム上に築盛し、歯牙の形に形成して重合硬化さ
せてから歯科用接着剤等を用いて口腔内に装着して歯の
修復を行う方法等が挙げられる。
としては、光重合開始剤であるビスアシルスルフィンオ
キサイドの光分解に有効な波長、即ち250〜500n
mの範囲の波長光を放射するものが適当である。好適に
用いられる光源用のランプとしては、高圧水銀灯、低圧
水銀灯、メタルハライドランプ、高化学蛍光管、キセノ
ンランプ、ハロゲンランプを挙げることができる。照射
時間はランプの輝度および照射距離に依存するが、この
種の作業の常識となっている照射時間(1秒〜10分)
で充分であるようにランプの輝度と照射距離は設定すれ
ばよい。
でも修復材料として使用可能であるが、加熱を行うと更
に機械的強度が増大し、特に歯冠材料として好ましいも
のとなる。効果的な加熱温度は80〜120℃であっ
て、1分以上の加熱時間を行うのが好適である。加熱の
時期は光照射により硬化が起きた時点以降であれば、築
盛されたペーストが流れて歯冠の形態が崩れることもな
い。
するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものでは
ない。
性単量体、光重合開始剤、アミン化合物は以下の通りで
ある。
D−2.6Eと略す。)トリエチレングリコールジメタ
クリレート(以下、3Gと略す。)1,6−ビス(メタ
クリルエチルオキシカルボニルアミノ)−2,2−4−
トリメチルヘキサン(以下、UDMAと略す。) (b)光重合開始剤 ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニル
ホスフィンオキサイド(以下、BAPO−1と略す。)
ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−
トリメチルフェニルホスフィンオキサイド(以下、BA
PO−2と略す。)カンファーキノン(以下、CQと略
す。) (c)アミン 4−ジメチルアミノ安息香酸エチル(以下、DMBEと
略す。)ジメチルアミノ−p−トルイジン(以下、DM
PTと略す。) (d)フィラー 球状シリカ−ジルコニア、平均粒子径;0.52μm
(以下、A−1と略す。) 球状シリカ、平均粒子径;0.91μm(以下、A−2
と略す。) 球状シリカ、平均粒子径;1.89μm(以下、A−3
と略す) 球状シリカ−チタニア、平均粒子径;0.08μm(以
下、B−1と略す。) 微粉末シリカ、株式会社トクヤマ製、レオロシールQS
−102、比表面積;200m2/g、平均粒子径約
0.005μm(以下、B−2と略す。) また、以下の実施例、比較例に示したフィラーの強凝集
細孔容積、光硬化性組成物の調製、硬化特性(環境光安
定性、硬化深度、表面未重合量、色調変化量)、硬化体
の機械的強度(曲げ強度、破壊靭性値)および対合歯磨
耗深さの測定は以下の方法に従った。
圧入法細孔分布測定装置(カルロエルバ製、ポロシメー
ター2000)にて、加圧時及び減圧時の細孔径および
細孔分布を測定した。この結果から、特開平8−123
05号公報に記載の方法に従って0.08μm以上の細
孔径を有する強凝集細孔の容積(以下、単に凝集細孔容
積という。)を求めた。
にて均一に溶解して得た重合性単量体溶液と所定量のフ
ィラーとをメノウ乳鉢に入れ、暗所にて十分に混練して
真空脱法してペースト状の均一な硬化性組成物とした。
スになるように光源とと試料との距離を設定した。光源
には、15W蛍光灯(松下電器製、商品名パルック)を
用い、試料表面の照度は、照度計(東京硝子器械製、デ
ジタルルックスメーター FLX−1330)を用いて
測定した。
練和紙に米粒大に数個採り、試料とした。これらの試料
に上記蛍光灯の光を照射しながら、10秒ごとに試料を
押しつぶし、試料内部が硬化し始めた時点を操作余裕時
間とし、環境光安定性の指標とした。
mの円筒状の孔を有するステンレス製割型に填入し、ポ
リプロピレンフィルムで圧接後、可視光線照射器(トク
ヤマ製、トクソーボックスライト)を用いて圧接面から
3分間照射した。次いで、割型より重合硬化体を取り出
し、未硬化部分をプラスチックスパチュラを用いて削り
取り、マイクロメーターを用い重合硬化体の長さを測定
し、その長さを硬化深度とした。
mmの円筒状の孔を有するポリアセタール製割型に填入
し、ポリプロピレンフィルムで圧接後、可視光線照射器
(トクヤマ製、トクソーボックスライト)を用いて、圧
接面から1分間照射した。次いで割型より重合硬化体を
取り出し、エタノールにて超音波洗浄を3分間行った。
洗浄前後の重量差を測定し、洗浄によって除かれた重量
を洗浄前の重量で除した値を表面未重合量とし、%で示
した。該値は硬化体を研磨したときの表面滑沢性と相関
しており、該値が小さいほど表面滑沢性が良好となる。
製、トクソーボックスライト、)を用いて、5分間照射
した後、更に加熱重合器(トクヤマ製、TP−100
0)にて100℃15分間重合させた。その後37℃水
中に24時間浸漬した後に試料片として使用した。
所製、オートグラフAG−5000D)にて、支点間距
離20mm、クロスヘッドスピード1mm/分で3点曲
げ破壊強度を測定した。
その高さ方向にカッターで約2mmの亀裂を入れ、片側
切り欠き入り3点曲げ試料片を作製する。この試料片を
試験機(島津製作所製、オートグラフAG−5000
D)に装着し、支点間距離16mm、クロスヘッドスピ
ード1mm/分で3点曲げ試験を行い、その破壊強度か
ら破壊靱性値を算出した。
の円筒状の孔を有するステンレス製割型に填入し、ポリ
プロピレンフィルムで圧接後、可視光線照射器(トクヤ
マ製、トクソーパワーライト)を用いて圧接面および底
面に各30秒間照射した。硬化体を型から取り出し、加
熱重合器(トクヤマ製、TP−1000)にて100℃
15分間重合させた。この試験片の底面を回転させなが
ら37℃注水下にて牛歯エナメル質底面に荷重100g
で押しつけ、10000回転の磨耗を行った。表面粗さ
計(東京精密製、サーフコム570A)で牛歯エナメル
質平面上の段差を測定し、対合歯磨耗深さを求めた。該
値は、硬化体の対合歯非磨損性と相関しており、該値が
小さいほど対合歯非摩損性が良好となる。
の円筒状の孔を有するポリアセタール製型に填入し、ポ
リプロピレンフィルムで圧接後、ペーストの色調を色差
計(東京電色製、TC−1800MKII)を用いて測定
した。その後、可視光線照射器(トクヤマ製、トクソー
パワーライト)を用いて圧接面および底面に各30秒間
照射し、同様に硬化体の色調を測定した。下式により硬
化前後の色調変化量を求めた。
1 *,b1 *)はペーストの色座標値、(L2 *,a2 *,
b2 *)は硬化体の色座標値、△Eab *は硬化前後の色調
変化量であり、△Eab *の値が大きい程変色の度合いが
大きいことを意味する。
し、超高圧衝撃型乳化分散機(特殊機化工業製、ナノマ
イザーNM−LA31)にて処理圧力60MPaで粒子
を分散させた。γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシランを用いて表面処理を行った後に溶媒を留去し乾
燥しフィラーCを得た。このフィラーCの細孔分布を測
定した結果、0.08μm以上の細孔径を有する強凝集
細孔の容積は0.02cc/gであった。一方、重合性
単量体としてD−2.6E (70重量部)、3G(1
5重量部)および、UDMA(15重量部)を用い、こ
れに重合開始剤としてBAPO−1(0.3重量部)を
加え暗所下にて溶解し均一溶液を得た。前記単量体溶液
(100重量部)にフィラー(450重量部)を加えペ
ースト状の均一な硬化性組成物を得た。この組成物につ
いて環境光安定性、硬化深度、表面未重合量、曲げ強
度、破壊靭性値、色調変化量および対合歯磨耗深さを測
定した。その結果は、環境光安定性が60秒、硬化深度
が4.3mm、表面未重合量が1.9%、曲げ強度が2
35MPa、破壊靭性値が2.3MPam1/2、△Eab *
が5.5、対合歯磨耗深さが1.6μmであった。
ー組成を用い、BAPO−1のかわりにBAPO−2を
用いて同様な測定を行った。結果を表2に示す。
合開始剤BAPO−1に表1に示したアミンを加えて同
様な測定を行った。結果をあわせて表2に示す。実施例
5〜6 実施例2と同じ単量体およびフィラー組成を用い、光重
合開始剤BAPO−2に表1に示したアミンを加えて同
様な測定を行った。結果をあわせて表2に示す。実施例
7〜8 実施例1と同じ単量体および光重合開始剤を用い、フィ
ラー組成を表1に示したフィラーにかえて同様な測定を
行った。結果をあわせて表2に示す。
ルのボールミルを用いて2時間行った以外は同様に行っ
た。結果をあわせて表2に示す。
%、フィラーB−1を50重量%とした以外は同様に行
った。結果をあわせて表2に示す。
PO−1のかわりに表1に示した光重合開始剤を用いて
同様な測定を行った。結果をあわせて表2に示す。
例を示したが、表面未重合量、曲げ強度および破壊靭性
値は良好であったものの、実施例と比較して色調変化量
は増大し、環境光安定性は低下した。
添加量を減少させた例を示したが、実施例と比較して、
環境光の安定性、色調変化量は良好であったものの、表
面未重合量の増加、曲げ強度および破壊靭性値の低下を
招いた。
ラー組成を表1に示したフィラーにかえて同様な測定を
行った。結果をあわせて表2に示す。
1.89μmの球状シリカを用いた例を示したが、硬化
体の機械的強度は優れていたが、対合歯磨耗深さが大き
かった。
来修復材の“高い機械的強度、高い表面滑沢性、高い対
合歯非摩損性、及び色調変化が少ない”と言う優れた特
徴を保持したまま、更に環境光に対する安定性が高いと
いう特徴を有する。
たまま、使用に際しての操作性(作業性)を改良すると
いう効果を奏する。
Claims (3)
- 【請求項1】 重合性単量体〔I〕100重量部、光重
合開始剤〔II〕0.01〜10重量部、並びに平均粒子
径が0.1μmを越え1μm以下の範囲にある略球状無
機粒子(A)40〜99重量%、及び平均粒子径が0.
1μm以下である無機微粒子(B)60〜1重量%から
なるフィラー〔III〕100〜1900重量部を含有し
てなる光硬化性歯科用修復材料において、光重合開始剤
が下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1、R2、R3、R4およびR5は、互いに独立
に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ
基、アルキルチオ基、又は置換もしくは非置換のアリー
ル基であり、R6は、アルキル基、アルケニル基、又は
置換もしくは非置換のアリール基である。)で示される
ビスアシルホスフィンオキサイドであることを特徴とす
る光硬化性歯科用修復材料。 - 【請求項2】 フィラー〔III〕が平均粒子径が0.1
μmを越え1μm以下の範囲にある略球状無機粒子
(A)60〜99重量%、及び平均粒子径が0.1μm
以下である無機微粒子(B)40〜1重量%からなる請
求項1記載の光硬化性歯科用修復材料。 - 【請求項3】 フィラー〔III〕における、細孔径0.
08μm以上の強凝集細孔の容積が0.1(cc/g−
フィラー)以下である請求項1又は請求項2記載の光硬
化性歯科用修復材料。
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---|---|---|---|
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