JP2000026125A - 透明石英ガラスとその製造方法 - Google Patents
透明石英ガラスとその製造方法Info
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Abstract
る吸収帯または蛍光発光の少ない、フォトマスク基板に
適応可能な、透明石英ガラスとその製造方法の提供。 【解決手段】OH含有量10ppm以下、ハロゲン(特
にフッ素)含有量400ppm以上、かつ水素分子を含
有させたエキシマレーザー耐性を有する透明石英ガラス
とその製造方法。
Description
特にエキシマレーザー耐性を有する透明石英ガラスとそ
の製造方法に関する。
わたる広範囲の波長域において透明な材料であること、
並びに熱膨張係数がきわめて小さく寸法安定性に優れて
いること、さらに化学的耐久性に優れていることのため
に、LSI製造の際のリソグラフィー工程のフォトマス
ク用基板材料として広く用いられている。
ク製造工程中のプラズマエッチングやエキシマレーザー
等の高エネルギーの紫外線にさらされると構造欠陥が誘
起され、紫外域の光の透過率低下や蛍光発光中心を生成
する等の問題があり、特にArFエキシマレーザーやK
rFエキシマレーザーを露光光源とした超LSIのリソ
グラフィー工程に用いられるフォトマスク用基板、さら
にはArFエキシマレーザーやKrFエキシマレーザー
を光源とした光学系を構築する際の光学部材としては問
題があった。
て、種々の検討がなされており、石英ガラス中に水素分
子を何らかの形で含有させればよいことが知られてい
る。しかし、必ずしも完全な効果は期待できない。例え
ば、特開平1−201664号公報では、石英ガラスを
水素を含有する雰囲気で熱処理する方法が開示されてい
る。しかし、同公報に開示されている方法では、ガラス
形成原料を火炎加水分解して得られる多孔質石英ガラス
体を透明ガラス化した石英ガラスにKrFエキシマレー
ザーを照射した際に形成される260nm近傍の吸収帯
と650nm近傍の蛍光発光を完全に抑止することは不
可能である。
を付与するために、石英ガラス中に水素分子を溶解させ
る方法が、特開平3−88742号公報に開示されてい
る。しかし、同公報に開示されている石英ガラスでは、
多量の水素分子を溶解させる必要があり、そのために石
英ガラスを爆発の危険性を有する水素雰囲気下でしかも
加圧下で熱処理する必要があり、設備が大がかりにな問
題がある。
得られる多孔質石英ガラス体をハロゲン雰囲気で熱処理
してOHを全く含有しない石英ガラスを製造する方法
は、例えば、低損失な石英ガラスファイバーの製造法で
あるVAD法多孔質石英ガラスの透明ガラス化法として
公知である。しかし、この方法で透明ガラス化された石
英ガラスは、250nm近傍に強大な吸収帯を有してお
り、KrFエキシマレーザーを用いたリソグラフィー工
程のフォトマスク用基板としては使用できない。さらに
KrFエキシマレーザーを照射すると、285nm、3
90nm、460nm近傍に強い蛍光発光が認められ、
目視で青色に見える。特に285nmに蛍光発光を有す
ると、KrFエキシマレーザーを露光光源としたリソグ
ラフィー工程においては、285nmの蛍光発光により
レジストが感光するためにフォトマスク用基板としては
使用できない。
を解決するためになされたものであり、エキシマレーザ
ーの照射に対しても構造欠陥による吸収帯または蛍光発
光の少ない、エキシマレーザー耐性を有する透明石英ガ
ラスとその製造方法を提供する。
料を火炎加水分解させて得られる石英ガラス微粒子を基
材に堆積・成長させて形成された多孔質石英ガラス体を
加熱して得られる透明石英ガラスにおいて、該透明石英
ガラス中のOH含有量が10ppm以下であって、ハロ
ゲンを400ppm以上含有し、かつ水素を含有する透
明石英ガラスを提供する。
ス形成原料を火炎加水分解して得られる多孔質石英ガラ
ス体を透明ガラス化して得られる透明石英ガラスにエキ
シマレーザー耐性を付与するために、多孔質石英ガラス
体が透明ガラス化する温度よりも低い温度域において後
述する脱水処理を行った後、透明ガラス化を行い、さら
に所望の形状に成形した後、水素雰囲気で処理すること
によって、容易にエキシマレーザー耐性を有する透明石
英ガラスが製造できることを見いだした。本発明は、
(1)ガラス形成原料を火炎加水分解して形成される石
英ガラス微粒子を基材に堆積・成長させて多孔質石英ガ
ラス体を形成する工程、(2)該多孔質石英ガラス体を
透明ガラス化温度以下の温度域で保持し、多孔質石英ガ
ラス体の脱水を行う工程、(3)透明ガラス化温度以下
の温度域で保持して脱水した多孔質石英ガラス体を、透
明ガラス化温度まで昇温・透明ガラス化して透明石英ガ
ラス体を得る工程、(4)該透明石英ガラス体を軟化点
以上の温度に加熱して所望の形状に成形し、成形石英ガ
ラス体とする工程、および(5)該成形石英ガラス体に
水素を含有する雰囲気で熱処理を施し透明石英ガラスを
得る工程、とからなる工程で製造されることを特徴とす
る、透明石英ガラス中のOH含有量が10ppm以下で
あって、ハロゲンを400ppm以上含有し、かつ水素
を含有させた透明石英ガラスの製造方法を提供する。
ラスの赤外分光スペクトルにおいて、2.7μm付近に
認められる透明石英ガラス中のSi−OHの伸縮振動に
基づく吸収から求めたものである(J.P.Willi
ams他:J.Am.Ceram.Soc.,55,5
24)。
る。まず、ガラス形成原料を火炎加水分解して得られる
石英ガラス微粒子を基材に堆積・成長させて形成された
多孔質石英ガラス体を脱水処理した後、透明ガラス化し
て透明石英ガラス体とする方法で、OH濃度の異なる透
明石英ガラス体を製造した。
を含有させた後、透明石英ガラス中のOH濃度とエキシ
マレーザー照射によって誘起される構造欠陥に基づく6
50nm蛍光発光強度の関係を検討した結果、本発明者
らは、図1に示すように、650nm蛍光強度(大塚電
子株式会社製MPCD−1000により測定)が透明石
英ガラス中のOH含有量に強く依存することを初めて見
いだした。すなわち、650nm蛍光強度は透明石英ガ
ラス中のOH含有量に比例し、OH含有量を40ppm
程度まで減少させれば、650nm蛍光発光強度はごく
微弱となりフォトマスク等の光学部材として実質的に問
題がないレベルとなり、さらにOH含有量が10ppm
以下であれば、650nm蛍光発光を完全に抑制でき
て、より好ましいことを見いだした。
減するために、透明ガラス化温度以下の温度でハロゲン
元素含有ガスを含む雰囲気において脱水処理した後、透
明ガラス化した。得られた透明石英ガラス体にKrFエ
キシマレーザーを照射したところ、285nm、390
nm、460nmに強い蛍光発光を有していることが判
明した。本発明者らは、ハロゲンガスにより脱水した透
明石英ガラス体をさらに水素雰囲気下で熱処理を施し水
素を含有させる処理を行い、透明石英ガラスを得た後、
エキシマレーザー耐性を評価した。この結果、該透明石
英ガラス中に含有されるハロゲンの濃度に依存して各蛍
光発光の抑止の割合が異なることを見いだした。すなわ
ち該透明石英ガラス中のハロゲン濃度が400ppm以
上では、水素分子を含有させることによって、285n
m、390nm、460nmの蛍光発光がほぼ抑止さ
れ、さらに好ましくはハロゲン濃度が500ppm以上
であれば、各蛍光発光は完全に抑止されることを見いだ
した。またハロゲン濃度が400ppmより少ないと3
90nm蛍光発光の抑止が不完全となり好ましくない。
在状態は明らかではないが、400ppm以上のハロゲ
ンが透明石英ガラス中に存在することによって、OH含
有量の低減をもたらし、かつ水素を含有する場合には、
KrFエキシマレーザーの照射に対して650nm蛍光
発光、並びに285nm、390nm、460nmの各
蛍光発光も実質的に問題とならない程度に抑止されるこ
とを見いだした。
を検討するために、水素含有量の異なる透明石英ガラス
を作成し、ラマン分光法(日本分光工業株式会社製R−
800による)で測定した溶存水素量と、KrFエキシ
マレーザーを照射した際の蛍光発光の関係を検討した。
OH含有量が10ppmで溶存水素量が4.4×1017
分子/cm3 の透明石英ガラスでは、KrFエキシマレ
ーザー照射時に390nmの蛍光発光が認められた。一
方、ラマン散乱ピークが認められず溶存水素量がラマン
法の検出限界以下である1×1017分子/cm3 以下
で、かつOH含有量が10ppm以下の透明石英ガラス
は390nmの蛍光発光を生じず、しかも650nm蛍
光発光も実質的に抑制されていることを見いだした。
℃で加熱したときに放出される水素量を評価したとこ
ろ、前記エキシマレーザー耐性を有する透明石英ガラス
の表面積あたりの水素分子放出量は0.9×1020分子
/m2 であった。また水素分子放出量が1.5×1020
分子/m2 の透明石英ガラスでは、390nm蛍光発光
の抑止が不充分であった。一方、水素分子放出量が5×
1017分子/m2 程度の水素分子含有量の少ない透明石
英ガラスでは、285mm、460nmの蛍光発光が認
められ、さらにエキシマレーザー照射にしたがって65
0nm蛍光強度の増大が認められた。本発明において
は、真空中1000℃に昇温したときの水素分子放出量
が、1×1018〜1×1020分子/m2 の範囲であるこ
とが好ましい。
としては、あらかじめガラス形成原料を酸水素炎中で火
炎加水分解して得られる石英ガラス微粉末を基材に堆積
・成長させた多孔質石英ガラス体を透明ガラス化する温
度以下の温度域で、ハロゲン元素含有ガスを含む雰囲気
で脱水処理を行う。前記脱水処理を行った後、引き続き
透明ガラス化温度まで昇温加熱して透明石英ガラス体と
する。さらに軟化点以上の温度に加熱して所望の形状に
成形した後、水素雰囲気で熱処理して、エキシマレーザ
ー耐性に優れる透明石英ガラスを得る。上記基材として
石英ガラス製の種棒(例えば特公昭63−24973号
公報)を用いることができる。また石英ガラス製に限ら
ず板状の基材を用いてもよい。
化可能な原料であれば特に制限されず、SCl4 、Si
HCl3 、SiH2 Cl2 、CH3 SiCl3 等の塩化
物、SiF4 、SiHF3 、SiH2 F2 等のフッ化
物、SiBr4 、SiHBr3等の臭化物、SiI4 等
のヨウ化物等のハロゲン化ケイ素化合物が作業性やコス
トの面から好ましい。多孔質石英ガラス体は、これらガ
ラス形成原料を通常の酸水素火炎中で加水分解し、基材
上に堆積させて形成される。
体は、好ましくは、ついでハロゲン元素含有ガスを含む
雰囲気内で一定時間加熱保持された後、透明ガラス化ま
で昇温されて透明ガラス化して透明石英ガラス体とな
る。すなわち、例えば、多孔質石英ガラス体は雰囲気制
御可能な電気炉内にあらかじめ装着された後、一定の昇
温速度で加熱される。ついで所定の温度に到達した後、
ハロゲン元素含有ガスを容積で0.01〜5%含むガス
を導入し、ハロゲン元素含有ガスを含む雰囲気(例えば
塩素雰囲気やフッ素雰囲気)とする。
塩素、フッ素のうちから適宜選択できるが、取扱い性の
面から、塩素またはフッ素が好ましい。特に炉材等の耐
食性の点から、塩素が好ましい。またハロゲンの供給源
として、塩素ガス、フッ素ガスの一部または全部を、塩
素の場合には、CCl4 、CHCl3 、SiCl4 等に
変更して使用してもよく、フッ素の場合には、SF6 、
CHF3 、SiF4 等のハロゲン化物に変更して使用し
てもよい。
積で0.01〜5%の範囲であることが好ましい。ハロ
ゲン元素含有ガスの濃度が5%を超えると、引き続き透
明ガラス化するために昇温した際に、多孔質石英ガラス
体中に含有されたハロゲンが遊離し透明ガラス化しない
ため好ましくなく、濃度が0.01%未満であると、ハ
ロゲン処理の効果が認められないため好ましくない。
800〜1250℃の範囲であることが好ましい。これ
より低い温度では乾燥ガス、またはハロゲンによる脱水
効果が認められず、これより高い温度では多孔質石英ガ
ラス体の表面で透明ガラス化が進行してしまい、多孔質
石英ガラス体の脱水が効率よく行われないために好まし
くない。
時間としては、処理する温度、ハロゲン元素含有ガスの
濃度、多孔質石英ガラス体の体積等に依存するため一概
に規定することは困難であるが、1〜30時間の範囲で
あることが好ましい。透明石英ガラス中のOH含有量
は、FTIR分光法によりSi−OHによる3680c
m-1の吸収で定量でき、ハロゲン元素含有ガスで脱水さ
れた透明石英ガラス中のOH含有量は10ppm以下と
なる。
水された多孔質石英ガラス体は、引き続き透明ガラス化
温度まで昇温・加熱されて透明ガラス化される。透明ガ
ラス化温度は、1350〜1500℃の範囲であること
が好ましい。透明ガラス化された透明石英ガラス体は、
通常、基材から取り除かれ、次工程へ移される。
の形状に成形するには、透明石英ガラス体を軟化点以上
の温度域に加熱する。このときの温度域としては、16
00〜1800℃の範囲であることが好ましい。160
0℃より低い温度では、透明石英ガラス体の粘度が高い
ため成形が事実上困難であるとともに、結晶化による失
透が生じるため好ましくなく、1800℃より高い温度
では、透明石英ガラス体の昇華が生じるため好ましくな
い。
は、引き続き水素分子を含有させるために、雰囲気制御
可能な電気炉内に装着され、処理温度まで昇温される。
処理温度に到達した後、水素を含有する雰囲気ガスを導
入し炉内雰囲気を水素雰囲気とする。水素濃度は30%
以上であることが好ましい。これより低い濃度では、必
要な水素量の導入が不可能であるため好ましくない。さ
らに好ましくは90%以上の水素濃度とする。
あることが好ましい。500℃より低いと、水素分子の
拡散係数が小さく必要な水素量を含有させるために必要
な時間がきわめて長時間となり好ましくない。1100
℃を超えると、水素分子との反応により390nm蛍光
発光中心が形成されるため好ましくない。透明石英ガラ
ス中に溶解する水素量は、温度の上昇にしたがって減少
するため、さらに好ましくは800〜1000℃の範囲
である。
英ガラスはOH含有量が10ppm以下でかつハロゲン
含有量が400ppm以上となる。
量がラマン法による検出限界以下となり、表面積あたり
の水素分子放出量が1×1020分子/m2 以下であっ
て、KrFエキシマレーザーの照射に対して、吸収帯の
生成や蛍光発光中心のないエキシマレーザー耐性を有す
る透明石英ガラスである。また、本発明により製造され
る透明石英ガラスは、ガラス形成原料として高純度な合
成原料が使用できること、溶融工程を経ないためにルツ
ボ等からの不純物の混入がないこと等から、鉄、ニッケ
ル等の重金属元素やナトリウム、カリウム等のアルカリ
金属元素の不純物総量が1ppm以下ときわめて高純度
である。
エネルギーの紫外線を照射した際に、650nm蛍光発
光中心が生成し、赤色を呈する機構は必ずしも明確では
ないが、透明石英ガラス中の非架橋酸素ラジカルが原因
であるといわれている。そして、非架橋酸素ラジカル
は、石英ガラス中に含有される溶存酸素分子、酸素過剰
型欠陥(Si−O−O−Si)等にエキシマレーザーを
照射することによって形成されることが知られている。
本発明者は、エキシマレーザー照射時にOH基が非架橋
酸素ラジカルになることを初めて見いだした。したがっ
て、非架橋酸素ラジカルの前駆体となりうる溶存酸素分
子、酸素過剰型欠陥、OH含有量を減少させることがエ
キシマレーザー耐性の上で重要な因子となる。
OH含有量を10ppm以下に低減することによって、
エキシマレーザー照射時に650nm蛍光発光とその励
起波長である260nm近傍の吸収帯を低減させる作用
を有する。また水素を含有することは、酸素過剰型欠陥
並びに溶存酸素分子を除去することになり、エキシマレ
ーザー照射に対する耐性を改善する作用を有する。
基を除去した透明石英ガラス体に適当量の水素を含有さ
せることは、ハロゲン脱水操作によっても除去できなか
った酸素過剰型欠陥並びに溶存酸素を除去し、さらにハ
ロゲン脱水操作によって新たに生成する285nm、3
90nm、460nm蛍光発光中心を除去し、エキシマ
耐性を完全なものとする作用を有する。
により説明するが、本発明はこれら実施例により限定さ
れない。
を酸水素火炎中で加水分解させて形成させた微粒子を種
棒に堆積させて形成させた直径9cm、長さ10cmの
多孔質石英ガラス体を常圧かつ室温で黒鉛製発熱体を有
する雰囲気制御可能な電気炉内に設置した。ついで50
0℃/hrの昇温速度で1200℃まで昇温した後、2
容積%の塩素ガスを含有させた窒素ガスを導入し、炉内
雰囲気を塩素ガスを含有する雰囲気とした後、1250
℃に4時間保持した。塩素ガスを含有する雰囲気内での
脱水処理を行った後、He100%のガスを導入して、
雰囲気をHe雰囲気とした後、多孔質石英ガラス体を5
00℃/hrの昇温速度で1500℃まで昇温し、15
00℃で3時間保持して透明ガラス化を行った。
ーボン製発熱体を有する電気炉内で、軟化点以上の17
50℃に加熱して自重変形を行わせ、3×3×4cmの
ブロック形状に成形した。引き続き、電気炉内に成形ブ
ロックを設置したまま電気炉の温度を1200℃まで降
温させ、以後30℃/hrの冷却速度で徐冷を行い、炉
内温度が1000℃になったところで給電を停止し炉内
放冷した。
を雰囲気制御可能な電気炉内に挿入し、1000℃まで
300℃/hrの昇温速度で昇温した。1000℃に到
達した後、大気圧下で100%水素ガスを導入し炉内雰
囲気を水素雰囲気とし、その温度で7時間保持して透明
石英ガラスブロック中に水素分子を含有させた。
1ppmであった。一方、透明石英ガラス中に含有され
る塩素(Cl原子)濃度は1000ppmであった。ま
た真空中で1000℃に昇温した際の水素分子放出量は
0.9×1020分子/m2 であった。この透明石英ガラ
スにKrFエキシマレーザーを200mJ/cm2 /p
ulse、200Hzの条件で照射しながら、蛍光発光
強度を測定した。図1に示すように、この透明石英ガラ
スは、KrFエキシマレーザーを照射しても650nm
蛍光発光を生じず、したがって260nm近傍の吸収帯
も生じないことが明らかとなった。それゆえ、KrFエ
キシマレーザーを光源とする工程に用いるフォトマスク
用基板または光学部材に最も適切な透明石英ガラスであ
った。
させた直径35cm、長さ100cmの多孔質石英ガラ
ス体を常圧かつ室温で雰囲気制御可能な電気炉内に設置
した。ついで水蒸気分圧が0.002mmHgの窒素ガ
スで電気炉内雰囲気を置換した後、水蒸気分圧が0.0
02mmHgの窒素ガスを流しながら500℃/hrの
昇温速度で1000℃まで昇温した。引き続き、50℃
/hrの昇温速度で1250℃まで昇温して、その温度
で5hr保持して脱水処理を行った。
ガラス体を透明ガラス化のための炉内最高温度が145
0℃に制御された電気炉内上部に設置し、炉内を水蒸気
分圧が0.002mmHgのヘリウムガスで置換した
後、80mm/hrの速度で下降させながら最高温度域
を通過させて透明ガラス化を行った。
ーボン製発熱体を有する電気炉内で、軟化点以上の17
50℃に加熱して自重変形を行わせ、16×16×30
cmのブロック形状に成形した。引き続き、電気炉内に
成形ブロックを設置したまま電気炉の温度を1200℃
まで降温させ、以後30℃/hrの冷却速度で徐冷を行
い、炉内温度が1000℃になったところで給電を停止
し炉内放冷した。
から16×16×2cmの透明石英ガラス体を切り出し
た後、雰囲気制御可能な電気炉内に挿入し、1000℃
まで300℃/hrの昇温速度で昇温した。1000℃
に到達した後、大気圧下で100%水素ガスを導入して
炉内雰囲気を水素雰囲気とし、その温度で15時間保持
して透明石英ガラス体中に水素を含有させた。
40ppmであった。また、ラマン分光法から求められ
る溶存水素量は1×1017分子/cm3 以下であった。
さらに、真空中での1000℃における水素分子放出量
は0.3×1020分子/m2であった。この透明石英ガ
ラスにKrFエキシマレーザーを200mJ/cm2/
pulse、200Hzの条件で照射しながら、蛍光発
光強度を測定した。図1に示すように、この透明石英ガ
ラスは、KrFエキシマレーザーの照射に対して、フォ
トマスク等の光学部材としては実質的には問題を生じな
い程度ではあるが、ごく微弱な650nm蛍光発光が認
められた。
させた直径35cm、長さ100cmの多孔質石英ガラ
ス体を常圧かつ室温で雰囲気制御可能な電気炉内に設置
した。ここで脱水処理を行わないで、多孔質石英ガラス
体を透明ガラス化のための炉内最高温度が1450℃に
制御された電気炉内上部に設置し、炉内を水蒸気分圧が
0.002mmHgのヘリウムガスで置換した後、80
mm/hrの速度で下降させながら最高温度域を通過さ
せて透明ガラス化を行った。
ーボン製発熱体を有する電気炉内で、軟化点以上の17
50℃に加熱して自重変形を行わせ、18×18×24
cmのブロック形状に成形した。引き続き、電気炉内に
成形ブロックを設置したまま電気炉の温度を1200℃
まで降温させ、以後30℃/hrの冷却速度で徐冷を行
い、炉内温度が1000℃になったところで給電を停止
し炉内放冷した。
から18×18×1cmの透明石英ガラス体を切り出し
た後、雰囲気制御可能な電気炉内に挿入し、1000℃
まで300℃/hrの昇温速度で昇温した。1000℃
に到達した後、大気圧下で100%水素ガスを導入し炉
内雰囲気を水素雰囲気とし、その温度で7時間保持して
透明石英ガラス体中に水素分子を含有させた。
200ppmであった。また、ラマン分光法から求めら
れる溶存水素量は1×1017分子/cm3 以下であっ
た。さらに、真空中での1000℃における水素分子放
出量は0.5×1020分子/m2 であった。この透明石
英ガラスにKrFエキシマレーザーを200mJ/cm
2 /pulse、200Hzの条件で照射しながら、蛍
光発光強度を測定した。図1に示すように、この透明石
英ガラスは、KrFエキシマレーザーを照射するにした
がって650nm蛍光発光が生じ、したがって260n
m近傍の吸収帯も生じることが明らかとなった。それゆ
え、KrFエキシマレーザーを光源とする工程に用いる
フォトマスク用基板または光学部材に適切ではなかっ
た。
させた直径8cm、長さ10cmの多孔質石英ガラス体
を常圧かつ室温で雰囲気制御可能な電気炉内に設置し
た。ついで、純水を80℃に加熱したバブラーを通過さ
せたHeガスを3リットル/minの条件で導入し、水
蒸気を含有した雰囲気とした。前記雰囲気中で多孔質石
英ガラス体を500℃/hrの昇温速度で1500℃ま
で昇温し、1500℃で3時間保持して透明ガラス化を
行った。
ーボン製発熱体を有する電気炉内で、軟化点以上の17
50℃に加熱して自重変形を行わせ、3×3×4cmの
ブロック形状に成形した。引き続き、電気炉内に成形ブ
ロックを設置したまま電気炉の温度を1200℃まで降
温させ、以後30℃/hrの冷却速度で徐冷を行い、炉
内温度が1000℃になったところで給電を停止し炉内
放冷した。
を雰囲気制御可能な電気炉内に挿入し、1000℃まで
300℃/hrの昇温速度で昇温した。1000℃に到
達した後、大気圧下で100%水素ガスを導入し炉内雰
囲気を水素雰囲気とし、その温度で7時間保持して透明
石英ガラス体中に水素分子を含有させた。
1100ppmであった。また、ラマン分光法から求め
られる溶存水素量は1×1017分子/cm3 以下であっ
た。さらに、真空中での1000℃における水素分子放
出量は0.9×1020分子/m2 であった。この透明石
英ガラスにKrFエキシマレーザーを200mJ/cm
2 /pulse、200Hzの条件で照射しながら、蛍
光発光強度を測定した。
は、KrFエキシマレーザーを照射するにしたがって、
650nm蛍光発光が最も生じやすく、したがって26
0nm近傍の吸収帯も生じやすいことが明らかとなっ
た。それゆえ、KrFエキシマレーザーを光源とする工
程に用いるフォトマスク用基板または光学部材に不適切
な透明石英ガラスであった。
させた直径9cm、長さ10cmの多孔質石英ガラス体
を常圧かつ室温で黒鉛製発熱体を有する雰囲気制御可能
な電気炉内に設置した。ついで500℃/hrの昇温速
度で1200℃まで昇温した後、1容積%の塩素ガスを
含有させた窒素ガスを導入し、炉内雰囲気を塩素ガスを
含有する雰囲気とした後、1250℃に4時間保持し
た。塩素ガスを含有する雰囲気内での脱水処理を行った
後、さらに窒素雰囲気中で4時間保持した。ついでHe
100%のガスを導入して、雰囲気をHe雰囲気とした
後、多孔質石英ガラス体を500℃/hrの昇温速度で
1500℃まで昇温し、1500℃で3時間保持して透
明ガラス化を行った。
ーボン製発熱体を有する電気炉内で、軟化点以上の17
50℃に加熱して自重変形を行わせ、3×3×4cmの
ブロック形状に成形した。引き続き、電気炉内に成形ブ
ロックを設置したまま電気炉の温度を1200℃まで降
温させ、以後30℃/hrの冷却速度で徐冷を行い、炉
内温度が1000℃になったところで給電を停止し炉内
放冷した。
を雰囲気制御可能な電気炉内に挿入し、900℃まで3
00℃/hrの昇温速度で昇温した。900℃に到達し
た後、大気圧下で100%水素ガスを導入し炉内雰囲気
を水素雰囲気とし、その温度で7時間保持して透明石英
ガラスブロック中に水素分子を含有させた。
3ppmであった。一方、透明石英ガラス中に含有され
る塩素濃度は440ppmであった。また真空中で10
00℃に昇温した際の水素分子放出量は0.3×1020
分子/m2 であった。この透明石英ガラスにKrFエキ
シマレーザーを200mJ/cm2 /pulse、20
0Hzの条件で照射しながら、蛍光発光強度を測定し
た。この透明石英ガラスは、KrFエキシマレーザーを
照射しても650nm蛍光発光を生じないことが判明し
たが、微弱な390nm蛍光発光が認められた。390
nm蛍光強度は比較例1の650nm蛍光強度に比較す
ると弱く、この透明石英ガラスをKrFエキシマレーザ
ーを光源とする工程に用いるフォトマスク用基板または
光学部材として用いてもなんら問題のないことが明らか
となった。
させた直径9cm、長さ10cmの多孔質石英ガラス体
を常圧かつ室温で黒鉛製発熱体を有する雰囲気制御可能
な電気炉内に設置した。ついで500℃/hrの昇温速
度で1200℃まで昇温した後、1容積%の塩素ガスを
含有させた窒素ガスを導入し、炉内雰囲気を塩素ガスを
含有する雰囲気とした後、1250℃に4時間保持し
た。塩素ガスを含有する雰囲気内での脱水処理を行った
後、さらに窒素雰囲気中で8時間保持した。ついでHe
100%のガスを導入して、雰囲気をHe雰囲気とした
後、多孔質石英ガラス体を500℃/hrの昇温速度で
1500℃まで昇温し、1500℃で3時間保持して透
明ガラス化を行った。
ーボン製発熱体を有する電気炉内で、軟化点以上の17
50℃に加熱して自重変形を行わせ、3×3×4cmの
ブロック形状に成形した。引き続き、電気炉内に成形ブ
ロックを設置したまま電気炉の温度を1200℃まで降
温させ、以後30℃/hrの冷却速度で徐冷を行い、炉
内温度が1000℃になったところで給電を停止し炉内
放冷した。
を雰囲気制御可能な電気炉内に挿入し、1000℃まで
300℃/hrの昇温速度で昇温した。1000℃に到
達した後、大気圧下で100%水素ガスを導入し炉内雰
囲気を水素雰囲気とし、その温度で7時間保持して透明
石英ガラスブロック中に水素分子を含有させた。
3ppmであった。一方、透明石英ガラス中に含有され
る塩素濃度は360ppmであった。また真空中で10
00℃に昇温した際の水素分子放出量は0.4×1020
分子/m2 であった。この透明石英ガラスにKrFエキ
シマレーザーを200mJ/cm2 /pulse、20
0Hzの条件で照射しながら、蛍光発光強度を測定し
た。この透明石英ガラスは、KrFエキシマレーザーを
照射しても650nm蛍光発光を生じなかったが、強大
な390nm蛍光発光が認められた。390nm蛍光強
度は実施例2の390nm蛍光強度に比較すると約2桁
大きく、この透明石英ガラスをKrFエキシマレーザー
を光源とする工程に用いるフォトマスク用基板または光
学部材として使用できないことが明らかとなった。
させた直径9cm、長さ10cmの多孔質石英ガラス体
を常圧かつ室温で黒鉛製発熱体を有する雰囲気制御可能
な電気炉内に設置した。ついで500℃/hrの昇温速
度で1200℃まで昇温した後、1.5容積%のCHF
3 ガスを含有させた窒素ガスを導入し、炉内雰囲気をC
HF3 ガスを含有する雰囲気とした後、1250℃で4
時間保持した。CHF3 ガスを含有する雰囲気内での脱
水処理を行った後、He100%のガスを導入して、雰
囲気をHe雰囲気とした後、多孔質石英ガラス体を50
0℃/hrの昇温速度で1500℃まで昇温し、150
0℃で3時間保持して透明ガラス化を行った。
ーボン製発熱体を有する電気炉内で、軟化点以上の17
50℃に加熱して自重変形を行わせ、3×3×4cmの
ブロック形状に成形した。引き続き、電気炉内に成形ブ
ロックを設置したまま電気炉の温度を1200℃まで降
温させ、以後30℃/hrの冷却速度で徐冷を行い、炉
内温度が1000℃になったところで給電を停止し炉内
放冷した。
を雰囲気制御可能な電気炉内に挿入し、1000℃まで
300℃/hrの昇温速度で昇温した。1000℃に到
達した後、大気圧下で100%水素ガスを導入し炉内雰
囲気を水素雰囲気とし、その温度で7時間保持して透明
石英ガラスブロック中に水素分子を含有させた。
5ppmであった。一方、透明石英ガラス中に含有され
るフッ素(F原子)濃度は2500ppmであった。ま
た、ラマン分光法から求められる溶存水素量は、1×1
017分子/cm3 以下であった。さらに、真空中での1
000℃における水素分子放出量は0.4×1020分子
/m2 であった。この透明石英ガラスにKrFエキシマ
レーザーを200mJ/cm2 /pulse、200H
zの条件で照射しながら、蛍光発光強度を測定した。こ
の透明石英ガラスは、KrFエキシマレーザーを照射し
ても650nm蛍光発光を生じず、したがって260n
m近傍の吸収帯も生じないことが明らかとなった。それ
ゆえ、KrFエキシマレーザーを光源とする工程に用い
るフォトマスク用基板または光学部材に最も適切な透明
石英ガラスであった。
させた直径9cm、長さ10cmの多孔質石英ガラス体
を常圧かつ室温で黒鉛製発熱体を有する雰囲気制御可能
な電気炉内に設置した。ついで500℃/hrの昇温速
度で1200℃まで昇温した後、2容積%の塩素ガスを
含有させた窒素ガスを導入し、炉内雰囲気を塩素ガスを
含有する雰囲気とした後、1250℃に5時間保持し
た。塩素ガスを含有する雰囲気内での脱水処理を行った
後、He100%のガスを導入して、雰囲気をHe雰囲
気とした後、多孔質石英ガラス体を500℃/hrの昇
温速度で1500℃まで昇温し、1500℃で3時間保
持して透明ガラス化を行った。
ーボン製発熱体を有する電気炉内で、軟化点以上の17
50℃に加熱して自重変形を行わせ、3×3×4cmの
ブロック形状に成形した。引き続き、電気炉内に成形ブ
ロックを設置したまま電気炉の温度を1200℃まで降
温させ、以後30℃/hrの冷却速度で徐冷を行い、炉
内温度が1000℃になったところで給電を停止し炉内
放冷した。
を雰囲気制御可能な電気炉内に挿入し、1000℃まで
300℃/hrの昇温速度で昇温した。1000℃に到
達した後、大気圧下で30%水素ガスを導入し炉内雰囲
気を水素雰囲気とし、その温度で7時間保持して透明石
英ガラスブロック中に水素分子を含有させた。
1ppmであった。一方、透明石英ガラス中に含有され
る塩素濃度は1500ppmであった。また真空中で1
000℃に昇温した際の水素分子放出量は2×1018分
子/m2 であった。この石英ガラスにKrFエキシマレ
ーザーを200mJ/cm2 /pulse、200Hz
の条件で照射しながら、蛍光発光強度を測定した。この
透明石英ガラスは、KrFエキシマレーザーを照射して
も650nm蛍光発光を生じず、したがって260nm
近傍の吸収帯も生じないことが明らかとなった。それゆ
え、KrFエキシマレーザーを光源とする工程に用いる
フォトマスク用基板または光学部材に最も適切な透明石
英ガラスであった。
させた直径9cm、長さ10cmの多孔質石英ガラス体
を常圧かつ室温で黒鉛製発熱体を有する雰囲気制御可能
な電気炉内に設置した。ついで500℃/hrの昇温速
度で1200℃まで昇温した後、1.5容積%の塩素ガ
スを含有させた窒素ガスを導入し、炉内雰囲気を塩素ガ
スを含有する雰囲気とした後、1250℃に5時間保持
した。塩素ガスを含有する雰囲気内での脱水処理を行っ
た後、He100%のガスを導入して、雰囲気をHe雰
囲気とした後、多孔質石英ガラス体を500℃/hrの
昇温速度で1500℃まで昇温し、1500℃で3時間
保持して透明ガラス化を行った。
ーボン製発熱体を有する電気炉内で、軟化点以上の17
50℃に加熱して自重変形を行わせ、3×3×4cmの
ブロック形状に成形した。引き続き、電気炉内に成形ブ
ロックを設置したまま電気炉の温度を1200℃まで降
温させ、以後30℃/hrの冷却速度で徐冷を行い、炉
内温度が1000℃になったところで給電を停止し炉内
放冷した。
を雰囲気制御可能な電気炉内に挿入し、1000℃まで
300℃/hrの昇温速度で昇温した。1000℃に到
達した後、大気圧下で10%水素ガスを導入し炉内雰囲
気を水素雰囲気とし、その温度で7時間保持して透明石
英ガラスブロック中に水素分子を含有させた。
2ppmであった。一方、透明石英ガラス中に含有され
る塩素濃度は900ppmであった。また真空中で10
00℃に昇温した際の水素分子放出量は5×1017分子
/m2 であった。この石英ガラスにKrFエキシマレー
ザーを200mJ/cm2 /pulse、200Hzの
条件で照射しながら、蛍光発光強度を測定した。この透
明石英ガラスは、KrFエキシマレーザーを照射すると
285nmと460nmに蛍光発光が認められた。さら
に照射を続けると、650nm蛍光発光が認められるよ
うになり、照射にしたがって強度が増大し、したがって
260nm近傍の吸収帯も生じることが明らかとなっ
た。それゆえ、KrFエキシマレーザーを光源とするフ
ォトマスク用基板または光学部材には使用できない透明
石英ガラスであった。
ーザーの照射に対しても構造欠陥による吸収帯または蛍
光発光が少なく、優れたエキシマレーザー耐性を有す
る。
含有されるOH量を低減しかつ水素を含有するようにし
たので、エキシマレーザーの照射に対して生成する65
0nm蛍光発光中心並びに260nm吸収帯の前駆帯で
あるOH基、酸素過剰型欠陥および溶存酸素分子の絶対
量を低減させることができ、エキシマレーザーの照射に
対して実質的に耐性を有する透明石英ガラスが得られ
る。
石英ガラスに水素分子を含有させた場合には、ハロゲン
脱水によって生成する285nm、390nm、460
nm蛍光発光中心を除去する効果も有する。さらに、ハ
ロゲン脱水によって生成する、250nm、163nm
近傍の吸収帯も、水素分子を含有させることによって除
去されるという優れた効果も有する。
射したときの照射時間と650nm蛍光強度の関係を示
すグラフ。
Claims (4)
- 【請求項1】ガラス形成原料を火炎加水分解させて得ら
れる石英ガラス微粒子を基材に堆積・成長させて形成さ
れた多孔質石英ガラス体を加熱して得られる透明石英ガ
ラスにおいて、該透明石英ガラス中のOH含有量が10
ppm以下であって、ハロゲンを400ppm以上含有
し、かつ水素を含有する透明石英ガラス。 - 【請求項2】ハロゲンが塩素である請求項1に記載の透
明石英ガラス。 - 【請求項3】ハロゲンがフッ素である請求項1に記載の
透明石英ガラス。 - 【請求項4】(1)ガラス形成原料を火炎加水分解して
形成される石英ガラス微粒子を基材に堆積・成長させて
多孔質石英ガラス体を形成する工程、(2)該多孔質石
英ガラス体を透明ガラス化温度以下の温度域で保持し、
多孔質石英ガラス体の脱水を行う工程、(3)透明ガラ
ス化温度以下の温度域で保持して脱水した多孔質石英ガ
ラス体を、透明ガラス化温度まで昇温・透明ガラス化し
て透明石英ガラス体を得る工程、(4)該透明石英ガラ
ス体を軟化点以上の温度に加熱して所望の形状に成形
し、成形石英ガラス体とする工程、および(5)該成形
石英ガラス体に水素を含有する雰囲気で熱処理を施し透
明石英ガラスを得る工程、とからなる工程で製造される
ことを特徴とする、透明石英ガラス中のOH含有量が1
0ppm以下であって、ハロゲンを400ppm以上含
有し、かつ水素を含有させた透明石英ガラスの製造方
法。
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-
1999
- 1999-04-22 JP JP11543599A patent/JP3671732B2/ja not_active Expired - Fee Related
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