JP2000024474A - エンドトキシン除去材およびその製造方法 - Google Patents

エンドトキシン除去材およびその製造方法

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JP2000024474A
JP2000024474A JP10199893A JP19989398A JP2000024474A JP 2000024474 A JP2000024474 A JP 2000024474A JP 10199893 A JP10199893 A JP 10199893A JP 19989398 A JP19989398 A JP 19989398A JP 2000024474 A JP2000024474 A JP 2000024474A
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Koichi Takakura
孝一 高倉
Nobuyuki Hayashi
伸幸 林
Shuhei Nakaji
修平 中路
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造が容易で安価な濾過膜であって同時にエ
ンドトキシンを容易かつ確実に吸着除去することができ
るエンドトキシン除去材を提供する。 【解決手段】 アルデヒド基含有ポリビニルアルコール
系重合体に塩基性窒素原子を含有する官能基を有する化
合物を反応固定化した膜からなるエンドトキシン除去材
により達成される。塩基性窒素原子を含有する官能基を
有する化合物をアルデヒド基含有ポリビニルアルコール
系重合体からなる膜に反応固定化することを特徴とする
エンドトキシン除去材の製造方法により達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリビニルアルコ
ール系重合体からなるエンドトキシン除去材に関し、さ
らに詳しくはエンドトキシン含有液からエンドトキシン
を容易にかつ確実に除去することができるポリビニルア
ルコール系重合体からなるエンドトキシン除去材に関す
る。該エンドトキシン除去材は医療施設の水、透析液、
輸液中のエンドトキシン除去および感染患者の血中のエ
ンドトキシン除去のような治療用として好適である。
【0002】
【従来の技術】エンドトキシンは、体内に感染したサル
モネラ菌、ジフテリア菌、コレラ菌、髄膜炎菌、大腸
菌、百日咳菌、アシネトバクター、結核菌などのグラム
陰性菌が溶菌する際、その細胞壁から遊離してくる毒素
である。エンドトキシンは、活性部位のリピドAとコア
多糖体とO抗原特異的多糖体とが結合してなる複雑な構
造のリポ多糖類(LPS)である。エンドトキシンは、
動物の血中に入ると発熱作用、致死作用、抗潰瘍作用、
白血球や血小板の減少、骨髄出血壊死などをはじめ種々
の作用を示し、感染症ショックの原因となる物質であ
る。したがって、従来から前述のグラム陰性菌に感染し
た患者特に敗血症患者の血中よりエンドトキシンを除去
する試みが行われている。これまでエンドトキシン除去
には、血液透析器、持続血液濾過器といった膜による濾
過あるいはエンドトキシン吸着物質を用いる方法が提案
されている。しかしながら、血液透析器、持続血液濾過
器を用いる方法の場合、濾過膜であるためエンドトキシ
ンの吸着・分解能が低いので、短時間で確実にエンドト
キシン含有液からエンドトキシンのみを除去することは
出来ない。また、除去効率を上げるために通液速度を上
げるとエンドトキシンが素通りする危険もある。また、
エンドトキシン吸着物質を用いる方法としては、陰イオ
ン交換樹脂繊維ポリスチレンの担体に抗生物質であるポ
リミキシンBを結合させ、エンドトキシンを吸着するよ
うにした吸着物質(特開昭62−19178号、特開昭
60−209525号、特開昭60−209525号)
等が知られている。 しかし、ポリミキシンB等の吸着
物質は、生物由来のものなので入手が困難であり、滅菌
時に変性するおそれがある。また、吸着物質は高価であ
るとともに、取り扱いも容易でないという問題がある。
また、エンドトキシン除去膜として、ポリスルホンにポ
リミキシンBを固定化した膜(特開平10−33960
号)が知られているが、該エンドトキシン除去膜は、膜
素材ポリスルホンとエンドトキシン吸着物質ポリミキシ
ンBとの混合物であるため、エンドトキシン吸着に関与
するポリミキシンBが膜全体に散在しており吸着物質の
量に対する吸着効果は低い。また、混合物であるため、
吸着物質の存在状態は不安定であり、遊離することも避
けられない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の上記の問題
点に鑑み、本発明は、製造が容易で安価な濾過膜であっ
て同時にエンドトキシンを容易かつ確実に吸着除去する
ことができるエンドトキシン除去材を提供することを目
的とする。また本発明は、エンドトキシン除去方法に好
適に用いることができ、高性能で取り扱いやすいエンド
トキシン除去材の製造方法を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば上記の目
的は、アルデヒド基含有ポリビニルアルコール系重合体
に塩基性窒素原子を含有する官能基を有する化合物を反
応固定化した膜からなるエンドトキシン除去材により達
成される。また塩基性窒素原子を含有する官能基を有す
る化合物をアルデヒド基含有ポリビニルアルコール系重
合体からなる膜に反応固定化することを特徴とするエン
ドトキシン除去材の製造方法により達成される。
【0005】
【発明の実施の態様】本発明のアルデヒド基含有ポリビ
ニルアルコール(以下、PVAと略記する)系重合体は
通常のPVAの製造方法であるポリ酢酸ビニルのけん化
によって得られる。また、ピバリン酸ビニル、蟻酸ビニ
ルのごとき側鎖の崇高いビニルエステルまたは極性の高
いビニルエステル、もしくはt−ブチルビニルエーテル
やトリメチルシリルビニルエーテル、ベンジルビニルエ
ーテルのごときビニルエーテルの単独重合体あるいは共
重合体の分解によって得られる。また、本発明の趣旨を
損なわない範囲においてポリ酢酸ビニルの共重合体のけ
ん化物であっても良い。
【0006】共重合単位の例としては、たとえば、エチ
レン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン等のオレフ
ィン類、アクリル酸およびその塩、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル
酸i−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i
−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチ
ルヘキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクタデ
シル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸およびそ
の塩、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル、メ
タクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタ
クリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸オクタデシル
等のメタクリル酸エステル類、アクリルアミド、N−メ
チルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,
N−ジメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミ
ド、アクリルアミドプロパンスルホン酸およびその塩、
アクリルアミドプロピルジメチルアミンおよびその塩と
4級塩、N−メチロールアクリルアミドおよびその誘導
体等のアクリルアミド誘導体、メタクリルアミド、N−
メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミ
ド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、ジアセトンメ
タクリルアミド、メタクリルアミドプロパンスルホン酸
およびその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミ
ンおよびその塩と4級塩、N−メチロールメタクリルア
ミドおよびその誘導体等のメタクリルアミド誘導体、メ
チルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロ
ピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、i
−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、
ベンジルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ス
テアリルビニルエーテル等のビニルエーテル類、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル類、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリ
デン等のハロゲン化ビニル類、酢酸アリル、塩化アリル
等のアリル化合物、マレイン酸およびその塩とエステ
ル、イタコン酸およびその塩とエステル、ビニルトリメ
トキシシラン等のビニルシシル化合物、酢酸イソプロペ
ニル等である。
【0007】本発明のアルデヒド基含有PVA系重合体
は、けん化度95モル%以上が好ましい。けん化度95
モル%未満の場合は十分な膜の強度が得られないので好
ましくない。本発明のアルデヒド基含有PVA系重合体
は重合度500〜3500が好ましい。
【0008】本発明でいうアルデヒド基とは、PVA系
重合体の製膜の原料に使用する架橋剤に由来するアルデ
ヒド基のことをいう。架橋剤はアルデヒド基含有化合物
であり、具体例としてホルムアルデヒド、グルタルアル
デヒド、グリオキザール等が挙げられるがその限りでは
ない。アルデヒド基は、架橋剤をPVA系重合体ととも
に溶媒に溶解あるいはPVA系重合体と架橋剤を接触化
学反応させ製膜することで含有される。さらに詳細に
は、膜形成途中段階のポリマーが架橋剤溶液中を通過
し、膜表面の官能基、例えば水酸基がアルデヒド基と化
学結合することにより含有される。アルデヒド基の含有
量が少なすぎると塩基性窒素原子を含む官能基を有する
化合物を固定化できないので、0.1×10-5mol/
g以上であり、0.1×10-4mol/g以上であるこ
とがより好ましい。
【0009】本発明の塩基性窒素原子を含有する官能基
を有する化合物中には、該官能基が単独で、あるいは、
使用目的によっては複数で存在しても良い。特に塩基性
窒素原子を含有する官能基を有する化合物が塩基性高分
子化合物である場合には該官能基を多量に含有してお
り、エンドトキシン吸着能が高くなるので好ましい。該
塩基性高分子化合物としては、塩基性ポリアミン化合
物、塩基性ポリイミン化合物等がある。塩基性ポリアミ
ン化合物の具体例としては、ポリアリルアミン、ポリビ
ニルアミン等が挙げられる。塩基性ポリイミン化合物と
しては、ポリエチレンイミンが最も好ましい。本発明に
おいてポリエチレンイミンの分子量は、小さすぎると塩
基性窒素原子を含有する官能基量が少なくエンドトキシ
ン吸着能を示さないので平均分子量5000以上が好ま
しい。
【0010】本発明のアルデヒド基含有PVA系重合体
に固定化された塩基性窒素原子を含有する官能基を有す
る化合物量の固定化量については、パーキンエルマー社
製元素分析装置2400−2型により窒素原子を測定し
て塩基性窒素原子を含有する官能基を有する化合物の固
定化量を定量した。本発明において塩基性窒素原子を含
有する官能基を有する化合物とアルデヒド基含有PVA
系重合体の比率は、塩基性窒素原子を含有する官能基を
有する化合物が少なすぎるとエンドトキシン吸着能が発
現しない。このため、通常、塩基性窒素原子を含有する
官能基を有する化合物は、該化合物が反応固定化したア
ルデヒド基含有PVA系重合体全体の0.1重量%以上
であることが好ましい。
【0011】本発明のアルデヒド基含有PVA系重合体
よりなる膜としては、平膜、中空糸膜等が挙げられる。
中空糸膜に関しては、外径、膜厚が小さすぎても中空糸
の形状を維持できないとともに孔径が小さすぎると十分
な物質の透過ができない。したがって、外径0.04〜
3.0mm、膜厚0.01〜0.5mm、孔径0.05
〜0.5μmであることが好ましい。
【0012】アルデヒド基含有PVA系重合体への塩基
性窒素原子を含有する官能基を有する化合物の固定化
は、中空糸膜を例に説明すると、該化合物を0.1〜
2.0%濃度になるように溶解した溶液を調製し、該P
VA系重合体中空糸膜を浸漬等の公知の方法で反応させ
た後、室温下ないしは加温下にて洗浄、乾燥させること
により行われる。
【0013】塩基性窒素原子を含有する官能基を有する
化合物として、ポリエチレンイミン(以下、PEIと略
記する)を例に取り、具体的により詳しく説明すると、
本発明のアルデヒド基含有PVA系中空糸へのPEIの
固定化は、例えばPVA系中空糸をグルタルアルデヒド
2.3g/L、硫酸33g/L、硫酸ナトリウム180
g/Lを含む水溶液に60℃で60分浸漬させた後、P
EIを0.1〜2.0%濃度になるように溶解した溶液
に浸漬する等の方法で反応させた後、室温下ないしは加
温下にて還元アミノ化を行い、グルタルアルデヒドの残
存アルデヒド基にPEIを共有結合させる。また例え
ば、PVA系中空糸をグルタルアルデヒド2.3g/
L、硫酸33g/L、硫酸ナトリウム180g/Lを含
む水溶液に60℃で60分浸漬させた後、更にグリオキ
ザール100g/L、硫酸33g/L、硫酸ナトリウム
195g/Lを含む溶液に60℃で180分浸漬させた
後、PEIを0.1〜2.0%濃度になるように溶解し
た溶液に浸漬する等の方法で反応させた後、室温下ない
しは加温下にて還元アミノ化を行い、グルタルアルデヒ
ド及びグリオキザールの残存アルデヒド基にPEIを共
有結合させる。
【0014】本発明のPVA系中空糸膜は、塩基性窒素
原子を含有する官能基を有する化合物をPVAに共有結
合させているので、該化合物が容易に脱離することがな
い。また、医療用材料としてタンパク吸着も小さく補体
の活性化も無く生体適合性が良好である。したがって、
本発明のPVA系中空糸膜は安全性、生体適合性が高く
医療用として極めて有用である。本発明のPVA系中空
糸膜を用いた医療用具としては、人工腎、人工肺、人工
血管、人工心臓、血液成分分離器、血液成分吸着器など
を例示することが出来る。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0016】(試料中空糸の調製)ポリビニルアルコー
ル(以下PVAと略記する)中空糸[外径900μm、
膜厚200μm]をグルタルアルデヒド(以下GAと略
記する)2.3g/L、硫酸33g/L、硫酸ナトリウ
ム180g/Lを含む水溶液に60℃で60分浸漬させ
ることによりGA架橋PVA中空糸(A)を、また更に
グリオキザール(以下GOと略記する)100g/L、
硫酸33g/L、硫酸ナトリウム195g/Lを含む水
溶液に60℃で180分浸漬させることによりGA/G
O架橋PVA中空糸(B)をそれぞれ調製した。(A)
および(B)中空糸をそれぞれ0.1Mの2−メルカプ
トエチルアミン塩酸塩水溶液/リン酸−クエン酸緩衝溶
液とNaBH3CNに48時間浸漬し、還元的アミノ化
反応により生成されるシッフ塩基を還元し、残留アルデ
ヒド基とアミンを反応させチオール基を導入した。その
後、1μmol/mLの5,5’−ジチオビス(2−ニ
トロ安息香酸)/50mM リン酸−クエン酸緩衝溶液
(pH7.0)に浸漬し、窒素置換後密栓し、37℃で
15時間反応させSH−SS交換反応により遊離したチ
オニトロベンゾエートアニオンを412nmの吸光を測
定し、定量して求めた。その結果、GA架橋PVA中空
糸(A)に含まれるアルデヒド基は0.37×10-4
ol/gであり、GA/GO架橋PVA中空糸(B)の
アルデヒド基は1.44×10-4mol/gであった。
これより塩基性窒素原子を含有する官能基を有する化合
物を共有結合するに十分なアルデヒド基が存在すること
がわかる。
【0017】実施例1 GA架橋PVA中空糸(A)およびGA/GO架橋PV
A中空糸(B)を使用し、下記の方法に従ってポリエチ
レンイミン(以下、PEIと略記する)を導入固定し
た。両PVA中空糸をそれぞれ1.5時間、メタノール
に浸漬した後、3時間、超純水で置換する。そして2.
0%PEI(平均分子量10000)を含む0.4%N
aBH3CN水溶液に浸漬し、室温で3rpmで振盪し
ながら24時間反応させた後、4分間超純水で吸引洗浄
を行った。GA架橋PVA中空糸(A)のPEI導入量
は、PEI由来の窒素元素の含有量として0.95重量
%であった(PEI導入後の中空糸を(A)−と略記
する)。GA/GO架橋PVA中空糸(B)のPEI導
入量は、窒素元素の含有量として3.3重量%であった
(PEI導入後の中空糸を(B)−と略記する)。
【0018】実施例2 GA架橋PVA中空糸(A)およびGA/GO架橋PV
A中空糸(B)をそれぞれ1.5時間、メタノールに浸
漬した後、3時間、超純水で置換する。そして2.0%
PEI(平均分子量70000)を含む0.4%NaB
3CN水溶液に浸漬し、室温で3rpmで振盪しなが
ら24時間反応させた後、超純水で4分間吸引洗浄を行
った。GA架橋PVA中空糸(A)のPEI導入量は、
PEI由来の窒素元素の含有量として0.91重量%で
あった(PEI導入後の中空糸を(A)−と略記す
る)。GA/GO架橋PVA中空糸(B)のPEI導入
量は、窒素元素の含有量として3.5重量%であった
(PEI導入後の中空糸を(B)−と略記する)。
【0019】実施例3 エンドトキシン含有液を以下のようにして調整した。市
販のプレゲルプラスコントロール(Lot.J−03
9)約1μg/1アンプル(E.coli 0111−
B4株)を注射用水(大塚製薬工業製 Lot.K7D
83)で希釈し、エンドトキシン含有液を調製した(そ
の濃度は、後記測定法により、0.35895ng/m
Lであった)。 (エンドトキシンの除去)実施例1,2でPEIを固定
化したPVA中空糸(A)−,および(B)−,
のそれぞれ5cm×3本を5mmの長さに細断し、2
0mL注射用水で2回洗浄を行い、30秒以上吸引して
水を切った。細断した中空糸を前記のエンドトキシン含
有液1mLに一晩(16hr)浸漬し、浸漬液のエンド
トキシン濃度を測定した。結果を表1に示す。 (エンドトキシンの測定)測定はエンドトキシン測定キ
ット 生化学工業株式会社製 エンドスペシーES−2
00セットを用いた。キット中のトキシペットプレート
の各穴に4℃以下で蒸留水、Et−1標準液、検体を5
0μLずつ専用のチップで分注する。主剤に4℃以下に
冷却した緩衝液2.8mLを加えた主剤溶液を50μL
ずつを添加し、37℃、30分間加温した後、405n
mの吸光度を測定し、濃度を算出する。表1の結果よ
り、塩基性窒素原子を含有する官能基を有する化合物を
固定化したPVA中空糸は、高いエンドトキシン吸着能
を示した。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】本発明によるとエンドトキシン含有液か
らエンドトキシンを容易にかつ確実に除去することがで
きる、高性能で取り扱いやすいエンドトキシン除去材を
提供することができる。また本発明によると、該エンド
トキシン除去材の製造方法を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // A61M 1/36 545 A61M 1/36 545 D06M 101:24 Fターム(参考) 4C077 AA05 AA09 AA11 AA25 BB03 GG10 KK13 KK25 KK27 LL05 LL12 LL23 MM09 NN14 PP09 4D006 GA13 LA06 MA01 MA03 MC32 MC33X MC35 MC45 MC71X MC77X MC78 MC81 NA05 NA44 NA54 PA01 PB09 PB15 PB54 PC43 PC44 PC45 PC47 PC48 4L033 AC15 BA09 BA11 CA32

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルデヒド基含有ポリビニルアルコール
    系重合体に塩基性窒素原子を含有する官能基を有する化
    合物を反応固定化した膜からなることを特徴とするエン
    ドトキシン除去材。
  2. 【請求項2】 膜が中空糸膜である請求項1に記載のエ
    ンドトキシン除去材。
  3. 【請求項3】 塩基性窒素原子を含有する官能基を有す
    る化合物が塩基性高分子化合物である請求項1に記載の
    エンドトキシン除去材。
  4. 【請求項4】 塩基性高分子化合物が塩基性ポリイミン
    化合物である請求項3に記載のエンドトキシン除去材。
  5. 【請求項5】 塩基性ポリイミン化合物がポリエチレン
    イミンである請求項4に記載のエンドトキシン除去材。
  6. 【請求項6】 塩基性窒素原子を含有する官能基を有す
    る化合物をアルデヒド基含有ポリビニルアルコール系重
    合体からなる膜に反応固定化することを特徴とするエン
    ドトキシン除去材の製造方法。
  7. 【請求項7】 膜が中空糸膜である請求項6に記載のエ
    ンドトキシン除去材の製造方法。
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