JPH11302973A - 生体適合性に優れたポリビニルアルコール系中空糸およびその製造方法 - Google Patents
生体適合性に優れたポリビニルアルコール系中空糸およびその製造方法Info
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- JPH11302973A JPH11302973A JP10111702A JP11170298A JPH11302973A JP H11302973 A JPH11302973 A JP H11302973A JP 10111702 A JP10111702 A JP 10111702A JP 11170298 A JP11170298 A JP 11170298A JP H11302973 A JPH11302973 A JP H11302973A
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- Japan
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- hollow fiber
- amine
- pva
- polyvinyl alcohol
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 安価で安全な化学修飾された医療用材料とし
て好適な生体適合性に優れたポリビニルアルコール系中
空糸を提供する。 【解決手段】 少量のアミンをポリビニルアルコール系
中空糸に導入することで達成される。詳述すれば、上記
の目的は、アルデヒド基を有するポリビニルアルコール
系重合体に化学処理を用いて少量のアミンを導入したポ
リビニルアルコール系中空糸であって、ポリビニルアル
コール系重合体とアミンとの結合は共有結合であるポリ
ビニルアルコール系中空糸を提供することにより達成さ
れる。
て好適な生体適合性に優れたポリビニルアルコール系中
空糸を提供する。 【解決手段】 少量のアミンをポリビニルアルコール系
中空糸に導入することで達成される。詳述すれば、上記
の目的は、アルデヒド基を有するポリビニルアルコール
系重合体に化学処理を用いて少量のアミンを導入したポ
リビニルアルコール系中空糸であって、ポリビニルアル
コール系重合体とアミンとの結合は共有結合であるポリ
ビニルアルコール系中空糸を提供することにより達成さ
れる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体適合性に優れ
たポリビニルアルコール(以下PVAと略記する)系中
空糸およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、P
VA系中空糸に残存する架橋剤のアルデヒド基に少量の
アミンを導入させてなる、特に血液との接触部分の生体
適合性に優れたPVA系中空糸およびその製造方法に関
する。
たポリビニルアルコール(以下PVAと略記する)系中
空糸およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、P
VA系中空糸に残存する架橋剤のアルデヒド基に少量の
アミンを導入させてなる、特に血液との接触部分の生体
適合性に優れたPVA系中空糸およびその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、人工臓器として中空糸を用いた血
液処理用の医療用具の開発が活発に行われているが、こ
れらの医療用具材料に使用される非生理的ポリマーは、
これに何らかの補助的手段を施さない限り血液中では多
少なりとも即座に血漿中の蛋白質(フィブリノーゲン
等)が吸着してしまう、或いは、補体の活性化等の不都
合が起こることが知られている。そのため、生体適合性
に優れる医療材料を得る方法として、主に下記の3種類
が知られている。 ヘパリン、ウロキナーゼ等の抗血液凝固性生理活性物
質を医療材料に添加または医療材料表面に結合させる方
法。 コラーゲン等の生体由来の材料を原材料として用いる
方法。 生体適合性に優れた合成高分子材料を原料として用い
成型する方法、または、該合成高分子で医療材料表面を
被覆する方法。 上記、の方法では、原材料として使用する生理活性
物質や生体材料が天然物であるため高価な上に、医療材
料の製造条件あるいは保存条件によっては生体適合性が
失われる、生理活性物質が脱離する等の問題点がある。
また、の方法においても生体適合性に優れる合成高分
子材料は特別に合成されており高価であるとともに、高
分子であるが故に生体内に蓄積しやすく、また、成型工
程で使用する溶剤等の生体への危険性の問題がある。ま
た、非生理的ポリマーに親水性高分子を添加或いは被覆
するなどして生体適合性の向上を図ることは可能である
が、添加或いは被覆では、親水性高分子を多量に使用す
ることが必要で、遊離しやすくさらに、分子量が大きい
故に遊離した場合、体内に蓄積するといった危険性があ
る。したがって、比較的安価に大量生産可能な、生体適
合性に優れた医療材料用高分子の開発或いは、高分子の
表面の修飾法の開発が強く望まれ、盛んに研究されてい
る。これら医療材料のうちPVA系重合体は、一般的に
知られる高分子の中でも親水性が高く、生体適合性も比
較的良好であると言われている。しかしながら、PVA
系重合体も他の疎水性ポリマーに比較すると極めて吸着
量は少ないが血漿中のタンパクをわずかながら吸着す
る。また、その分子中に多量の水酸基を有するため、血
液中においては補体の活性化が大きい。したがって、P
VA系重合体表面を化学処理し、血漿タンパクの吸着を
さらに抑えるとともに、補体活性を抑制することが求め
られる。
液処理用の医療用具の開発が活発に行われているが、こ
れらの医療用具材料に使用される非生理的ポリマーは、
これに何らかの補助的手段を施さない限り血液中では多
少なりとも即座に血漿中の蛋白質(フィブリノーゲン
等)が吸着してしまう、或いは、補体の活性化等の不都
合が起こることが知られている。そのため、生体適合性
に優れる医療材料を得る方法として、主に下記の3種類
が知られている。 ヘパリン、ウロキナーゼ等の抗血液凝固性生理活性物
質を医療材料に添加または医療材料表面に結合させる方
法。 コラーゲン等の生体由来の材料を原材料として用いる
方法。 生体適合性に優れた合成高分子材料を原料として用い
成型する方法、または、該合成高分子で医療材料表面を
被覆する方法。 上記、の方法では、原材料として使用する生理活性
物質や生体材料が天然物であるため高価な上に、医療材
料の製造条件あるいは保存条件によっては生体適合性が
失われる、生理活性物質が脱離する等の問題点がある。
また、の方法においても生体適合性に優れる合成高分
子材料は特別に合成されており高価であるとともに、高
分子であるが故に生体内に蓄積しやすく、また、成型工
程で使用する溶剤等の生体への危険性の問題がある。ま
た、非生理的ポリマーに親水性高分子を添加或いは被覆
するなどして生体適合性の向上を図ることは可能である
が、添加或いは被覆では、親水性高分子を多量に使用す
ることが必要で、遊離しやすくさらに、分子量が大きい
故に遊離した場合、体内に蓄積するといった危険性があ
る。したがって、比較的安価に大量生産可能な、生体適
合性に優れた医療材料用高分子の開発或いは、高分子の
表面の修飾法の開発が強く望まれ、盛んに研究されてい
る。これら医療材料のうちPVA系重合体は、一般的に
知られる高分子の中でも親水性が高く、生体適合性も比
較的良好であると言われている。しかしながら、PVA
系重合体も他の疎水性ポリマーに比較すると極めて吸着
量は少ないが血漿中のタンパクをわずかながら吸着す
る。また、その分子中に多量の水酸基を有するため、血
液中においては補体の活性化が大きい。したがって、P
VA系重合体表面を化学処理し、血漿タンパクの吸着を
さらに抑えるとともに、補体活性を抑制することが求め
られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、安価
で安全な化学修飾された医療用材料として好適な生体適
合性に優れたPVA系中空糸およびその製造方法を提供
することにある。
で安全な化学修飾された医療用材料として好適な生体適
合性に優れたPVA系中空糸およびその製造方法を提供
することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば上記の目
的は、少量のアミンをPVA系中空糸に導入することで
達成される。詳述すれば、上記の目的は、アルデヒド基
を有するPVA系重合体に化学的処理を用いて少量のア
ミンを導入したPVA系中空糸であって、PVA系重合
体と少量のアミンとの結合は共有結合であるPVA系中
空糸を提供することにより達成される。
的は、少量のアミンをPVA系中空糸に導入することで
達成される。詳述すれば、上記の目的は、アルデヒド基
を有するPVA系重合体に化学的処理を用いて少量のア
ミンを導入したPVA系中空糸であって、PVA系重合
体と少量のアミンとの結合は共有結合であるPVA系中
空糸を提供することにより達成される。
【0005】
【発明の実施の態様】本発明のPVA系中空糸は、少量
のアミンを含有することにより、生体適合性を発現す
る。アミンの含有量は、アミン由来の窒素元素含有量で
表示して、アミン導入後のPVA系中空糸全体の全構造
元素に対して0.05重量%〜10重量%が好ましく、
1重量%〜6重量%であるのがより好ましい。アミン由
来の窒素元素の含有量が0.05重量%未満の場合には
生体適合性が十分に発現されないので好ましくない。ア
ミン由来の窒素元素の含有量が10重量%より大きい場
合には生体適合性が低下するので好ましくない。
のアミンを含有することにより、生体適合性を発現す
る。アミンの含有量は、アミン由来の窒素元素含有量で
表示して、アミン導入後のPVA系中空糸全体の全構造
元素に対して0.05重量%〜10重量%が好ましく、
1重量%〜6重量%であるのがより好ましい。アミン由
来の窒素元素の含有量が0.05重量%未満の場合には
生体適合性が十分に発現されないので好ましくない。ア
ミン由来の窒素元素の含有量が10重量%より大きい場
合には生体適合性が低下するので好ましくない。
【0006】アミンとしては、例えば、塩化トリメチル
アンモニウムアセトヒドラジド、2−(ジエチルアミ
ノ)エチルアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミ
ン、N,N−ジメチルプロパンジアミン等を挙げること
ができる。中でも塩化トリメチルアンモニウムアセチル
ヒドラジド、2−(ジエチルアミノ)エチルアミンが、
安価で入手が容易である点等から好ましい。これらのア
ミンは、単独または2種以上の組み合わせで用いられ
る。
アンモニウムアセトヒドラジド、2−(ジエチルアミ
ノ)エチルアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミ
ン、N,N−ジメチルプロパンジアミン等を挙げること
ができる。中でも塩化トリメチルアンモニウムアセチル
ヒドラジド、2−(ジエチルアミノ)エチルアミンが、
安価で入手が容易である点等から好ましい。これらのア
ミンは、単独または2種以上の組み合わせで用いられ
る。
【0007】PVA系中空糸へのアミンの導入は、該P
VA系中空糸を、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒ
ド、グリオキザール等のアルデヒドにて処理した後、ア
ミンを1〜16%濃度になるように溶解した溶液に浸漬
する等の方法で反応させた後、室温下ないしは加温下に
て乾燥させることにより行われる。
VA系中空糸を、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒ
ド、グリオキザール等のアルデヒドにて処理した後、ア
ミンを1〜16%濃度になるように溶解した溶液に浸漬
する等の方法で反応させた後、室温下ないしは加温下に
て乾燥させることにより行われる。
【0008】具体的により詳しく説明すると、本発明の
PVA系中空糸へのアミンの導入は、例えばPVA系中
空糸をグルタルアルデヒド2.3g/L、硫酸33g/
L、硫酸ナトリウム180g/Lを含む水溶液に60℃
で60分浸漬させた後、アミンを1〜16%濃度になる
ように溶解した溶液に浸漬する等の方法で反応させた
後、室温下ないしは加温下にて乾燥させることにより、
グルタルアルデヒドの残存アルデヒド基にアミンを共有
結合させる。また例えば、PVA系中空糸をグルタルア
ルデヒド2.3g/L、硫酸33g/L、硫酸ナトリウ
ム180g/Lを含む水溶液に60℃で60分浸漬させ
た後、さらにグリオキザール100g/L、硫酸33g
/L、硫酸ナトリウム195g/Lを含む水溶液に60
℃で180分浸漬させた後、アミンを1〜16%濃度に
なるように溶解した溶液に浸漬する等の方法で反応させ
た後、室温下ないしは加温下にて乾燥させることによ
り、グルタルアルデヒド及びグリオキザールの残存アル
デヒド基にアミンを共有結合させる。
PVA系中空糸へのアミンの導入は、例えばPVA系中
空糸をグルタルアルデヒド2.3g/L、硫酸33g/
L、硫酸ナトリウム180g/Lを含む水溶液に60℃
で60分浸漬させた後、アミンを1〜16%濃度になる
ように溶解した溶液に浸漬する等の方法で反応させた
後、室温下ないしは加温下にて乾燥させることにより、
グルタルアルデヒドの残存アルデヒド基にアミンを共有
結合させる。また例えば、PVA系中空糸をグルタルア
ルデヒド2.3g/L、硫酸33g/L、硫酸ナトリウ
ム180g/Lを含む水溶液に60℃で60分浸漬させ
た後、さらにグリオキザール100g/L、硫酸33g
/L、硫酸ナトリウム195g/Lを含む水溶液に60
℃で180分浸漬させた後、アミンを1〜16%濃度に
なるように溶解した溶液に浸漬する等の方法で反応させ
た後、室温下ないしは加温下にて乾燥させることによ
り、グルタルアルデヒド及びグリオキザールの残存アル
デヒド基にアミンを共有結合させる。
【0009】アミンの導入に供する本発明のPVA系中
空糸の残存アルデヒド基は、0.2モル%以上であり、
0.8モル%以上がより好ましい。0.2モル%未満で
はアミンの導入が不十分であり、効果も低い。なお、本
発明のPVA系中空糸に導入されたアミンの導入量につ
いては、パーキンエルマー社製の元素分析装置2400
−2型により、アミン由来の窒素を測定してアミンの導
入量を定量した。
空糸の残存アルデヒド基は、0.2モル%以上であり、
0.8モル%以上がより好ましい。0.2モル%未満で
はアミンの導入が不十分であり、効果も低い。なお、本
発明のPVA系中空糸に導入されたアミンの導入量につ
いては、パーキンエルマー社製の元素分析装置2400
−2型により、アミン由来の窒素を測定してアミンの導
入量を定量した。
【0010】本発明のPVA系中空糸を構成するPVA
系重合体は通常のPVAの製造方法であるポリ酢酸ビニ
ルのけん化から得られる。また、ピバリン酸ビニル、蟻
酸ビニルのごとき側鎖の崇高いビニルエステルまたは極
性の高いビニルエステル、もしくはt−ブチルビニルエ
ーテルやトリメチルシリルビニルエーテル、ベンジルビ
ニルエーテルのごときビニルエーテルの単独重合体ある
いは共重合体の分解によっても得られる。また、本発明
の趣旨を損なわない範囲においてポリ酢酸ビニルの共重
合体のけん化物であっても良い。共重合単位の例として
は、たとえば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イ
ソブテン等のオレフィン類、アクリル酸およびその塩、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−
プロピル、アクリル酸i−プロピル、アクリル酸n−ブ
チル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブチル、
アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、
アクリル酸オクタデシル等のアクリル酸エステル類、メ
タクリル酸およびその塩、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル
酸i−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル
酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸
2−エチルヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリ
ル酸オクタデシル等のメタクリル酸エステル類、アクリ
ルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアク
リルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジアセ
トンアクリルアミド、アクリルアミドプロパンスルホン
酸およびその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミ
ンおよびその塩と4級塩、N−メチロールアクリルアミ
ドおよびその誘導体等のアクリルアミド誘導体、メタク
リルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチル
メタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミ
ド、ジアセトンメタクリルアミド、メタクリルアミドプ
ロパンスルホン酸およびその塩、メタクリルアミドプロ
ピルジメチルアミンおよびその塩と4級塩、N−メチロ
ールメタクリルアミドおよびその誘導体等のメタクリル
アミド誘導体、メチルビニルエーテル、エチルビニルエ
ーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビ
ニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチル
ビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、ドデシルビ
ニルエーテル、ステアリルビニルエーテル等のビニルエ
ーテル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の
ニトリル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニ
ル、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニル類、酢酸ア
リル、塩化アリル等のアリル化合物、マレイン酸および
その塩とエステル、イタコン酸およびその塩とエステ
ル、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシリル化合
物、酢酸イソプロペニル等である。
系重合体は通常のPVAの製造方法であるポリ酢酸ビニ
ルのけん化から得られる。また、ピバリン酸ビニル、蟻
酸ビニルのごとき側鎖の崇高いビニルエステルまたは極
性の高いビニルエステル、もしくはt−ブチルビニルエ
ーテルやトリメチルシリルビニルエーテル、ベンジルビ
ニルエーテルのごときビニルエーテルの単独重合体ある
いは共重合体の分解によっても得られる。また、本発明
の趣旨を損なわない範囲においてポリ酢酸ビニルの共重
合体のけん化物であっても良い。共重合単位の例として
は、たとえば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イ
ソブテン等のオレフィン類、アクリル酸およびその塩、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−
プロピル、アクリル酸i−プロピル、アクリル酸n−ブ
チル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブチル、
アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、
アクリル酸オクタデシル等のアクリル酸エステル類、メ
タクリル酸およびその塩、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル
酸i−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル
酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸
2−エチルヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリ
ル酸オクタデシル等のメタクリル酸エステル類、アクリ
ルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアク
リルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジアセ
トンアクリルアミド、アクリルアミドプロパンスルホン
酸およびその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミ
ンおよびその塩と4級塩、N−メチロールアクリルアミ
ドおよびその誘導体等のアクリルアミド誘導体、メタク
リルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチル
メタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミ
ド、ジアセトンメタクリルアミド、メタクリルアミドプ
ロパンスルホン酸およびその塩、メタクリルアミドプロ
ピルジメチルアミンおよびその塩と4級塩、N−メチロ
ールメタクリルアミドおよびその誘導体等のメタクリル
アミド誘導体、メチルビニルエーテル、エチルビニルエ
ーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビ
ニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチル
ビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、ドデシルビ
ニルエーテル、ステアリルビニルエーテル等のビニルエ
ーテル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の
ニトリル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニ
ル、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニル類、酢酸ア
リル、塩化アリル等のアリル化合物、マレイン酸および
その塩とエステル、イタコン酸およびその塩とエステ
ル、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシリル化合
物、酢酸イソプロペニル等である。
【0011】本発明のPVA系中空糸を構成するPVA
系重合体は、けん化度95モル%以上が好ましい。けん
化度95モル%未満の場合は十分な中空糸の強度が得ら
れないので好ましくない。
系重合体は、けん化度95モル%以上が好ましい。けん
化度95モル%未満の場合は十分な中空糸の強度が得ら
れないので好ましくない。
【0012】本発明のPVA系中空糸を構成する重合体
は重合度500〜3500が好ましい。PVA系重合体
の重合度はJIS K−6726に基づき測定された粘
度平均重合度である。
は重合度500〜3500が好ましい。PVA系重合体
の重合度はJIS K−6726に基づき測定された粘
度平均重合度である。
【0013】本発明のPVA系中空糸は、膜厚10〜5
00μm、平均孔径0.02〜2μmであることが好ま
しい。
00μm、平均孔径0.02〜2μmであることが好ま
しい。
【0014】本発明のPVA系中空糸は、少量のアミン
をPVAに共有結合させているので、容易に脱離するこ
とがない。また、医療用材料としてタンパク吸着も小さ
く補体の活性化も無く生体適合性が良好である。したが
って、本発明のPVA系中空糸は安全性、生体適合性が
高く医療用として極めて有用である。本発明のPVA系
中空糸を用いた医療用具としては、人工腎、人工肺、人
工血管、人工心臓、血液成分分離器、血液成分吸着器な
どを例示することが出来る。
をPVAに共有結合させているので、容易に脱離するこ
とがない。また、医療用材料としてタンパク吸着も小さ
く補体の活性化も無く生体適合性が良好である。したが
って、本発明のPVA系中空糸は安全性、生体適合性が
高く医療用として極めて有用である。本発明のPVA系
中空糸を用いた医療用具としては、人工腎、人工肺、人
工血管、人工心臓、血液成分分離器、血液成分吸着器な
どを例示することが出来る。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0016】試料中空糸の調製 ポリビニルアルコール(以下PVAと略記する)中空糸
[外径900μm、膜厚200μm]をグルタルアルデ
ヒド(以下GAと略記する)2.3g/L、硫酸33g
/L、硫酸ナトリウム180g/Lを含む水溶液に60
℃で60分浸漬させることによりGA架橋PVA中空糸
(A)を、また更にグリオキザール(以下GOと略記す
る)100g/L、硫酸33g/L、硫酸ナトリウム1
95g/Lを含む水溶液に60℃で180分浸漬させる
ことによりGA/GO架橋PVA中空糸(B)をそれぞ
れ調製した。(A)及び(B)中空糸をそれぞれ0.1
Mの2−メルカプトエチルアミン塩酸塩水溶液/リン酸
−クエン酸緩衝溶液とNaBH3CNに48時間浸漬
し、還元的アミノ化反応により生成されるシッフ塩基を
還元し、残留アルデヒド基とアミンを反応させチオール
基を導入した。その後、1μmol/mLの5,5’−
ジチオビス(2−ニトロ安息香酸)/50mMリン酸−
クエン酸緩衝溶液(pH7.0)に浸漬し、窒素置換後
密栓し、37℃で15時間反応させSH−SS交換反応
により遊離したチオニトロベンゾエートアニオンを41
2nmの吸光を測定し、定量して求めた。その結果、G
A架橋PVA中空糸(A)に含まれるアルデヒド基は
0.37×10-4mol/gであり、GA/GO架橋P
VA中空糸(B)のアルデヒド基は1.44×10-4m
ol/gであった。これより、少量のアミンを共有結合
するに十分なアルデヒド基が存在することがわかる。
[外径900μm、膜厚200μm]をグルタルアルデ
ヒド(以下GAと略記する)2.3g/L、硫酸33g
/L、硫酸ナトリウム180g/Lを含む水溶液に60
℃で60分浸漬させることによりGA架橋PVA中空糸
(A)を、また更にグリオキザール(以下GOと略記す
る)100g/L、硫酸33g/L、硫酸ナトリウム1
95g/Lを含む水溶液に60℃で180分浸漬させる
ことによりGA/GO架橋PVA中空糸(B)をそれぞ
れ調製した。(A)及び(B)中空糸をそれぞれ0.1
Mの2−メルカプトエチルアミン塩酸塩水溶液/リン酸
−クエン酸緩衝溶液とNaBH3CNに48時間浸漬
し、還元的アミノ化反応により生成されるシッフ塩基を
還元し、残留アルデヒド基とアミンを反応させチオール
基を導入した。その後、1μmol/mLの5,5’−
ジチオビス(2−ニトロ安息香酸)/50mMリン酸−
クエン酸緩衝溶液(pH7.0)に浸漬し、窒素置換後
密栓し、37℃で15時間反応させSH−SS交換反応
により遊離したチオニトロベンゾエートアニオンを41
2nmの吸光を測定し、定量して求めた。その結果、G
A架橋PVA中空糸(A)に含まれるアルデヒド基は
0.37×10-4mol/gであり、GA/GO架橋P
VA中空糸(B)のアルデヒド基は1.44×10-4m
ol/gであった。これより、少量のアミンを共有結合
するに十分なアルデヒド基が存在することがわかる。
【0017】実施例1 GA架橋PVA中空糸(A)およびGA/GO架橋PV
A中空糸(B)を使用し、下記の方法に従って少量のア
ミンを導入固定化した。両PVA中空糸をそれぞれ1.
5時間、メタノールに浸漬した後、3時間、超純水で置
換する。そして、1M塩化トリメチルアンモニウムアセ
トヒドラジド[分子量167](pH7.4)に浸漬
し、室温で振盪しながら24時間反応させた後、超純水
で4分間吸引洗浄を行った。GA架橋PVA中空糸
(A)のアミン導入量は、アミン由来の窒素元素の含有
量として1.85重量%であった[アミン導入後の中空
糸を(A)−と略記する]。GA/GO架橋PVA中
空糸(B)のアミン導入量は、アミン由来の窒素元素の
含有量として5.58重量%であった[アミン導入後の
中空糸を(B)−と略記する]。
A中空糸(B)を使用し、下記の方法に従って少量のア
ミンを導入固定化した。両PVA中空糸をそれぞれ1.
5時間、メタノールに浸漬した後、3時間、超純水で置
換する。そして、1M塩化トリメチルアンモニウムアセ
トヒドラジド[分子量167](pH7.4)に浸漬
し、室温で振盪しながら24時間反応させた後、超純水
で4分間吸引洗浄を行った。GA架橋PVA中空糸
(A)のアミン導入量は、アミン由来の窒素元素の含有
量として1.85重量%であった[アミン導入後の中空
糸を(A)−と略記する]。GA/GO架橋PVA中
空糸(B)のアミン導入量は、アミン由来の窒素元素の
含有量として5.58重量%であった[アミン導入後の
中空糸を(B)−と略記する]。
【0018】実施例2 GA架橋PVA中空糸(A)およびGA/GO架橋PV
A中空糸(B)をそれぞれ1.5時間、メタノールに浸
漬した後、3時間、超純水で置換する。そして、1%2
−(ジエチルアミノ)エチルアミン(以下DEAEと略
記する)[分子量116](pH7.4)、0.4%N
aBH3CN水溶液に浸漬し、室温で振盪しながら24
時間反応させた後、超純水で4分間吸引洗浄を行った。
GA架橋PVA中空糸(A)のアミン導入量は、アミン
由来の窒素元素の含有量として0.42重量%であった
[アミン導入後の中空糸を(A)−と略記する]。G
A/GO架橋PVA中空糸(B)のアミン導入量は、ア
ミン由来の窒素元素の含有量として1.8重量%であっ
た[アミン導入後の中空糸を(B)−と略記する]。
A中空糸(B)をそれぞれ1.5時間、メタノールに浸
漬した後、3時間、超純水で置換する。そして、1%2
−(ジエチルアミノ)エチルアミン(以下DEAEと略
記する)[分子量116](pH7.4)、0.4%N
aBH3CN水溶液に浸漬し、室温で振盪しながら24
時間反応させた後、超純水で4分間吸引洗浄を行った。
GA架橋PVA中空糸(A)のアミン導入量は、アミン
由来の窒素元素の含有量として0.42重量%であった
[アミン導入後の中空糸を(A)−と略記する]。G
A/GO架橋PVA中空糸(B)のアミン導入量は、ア
ミン由来の窒素元素の含有量として1.8重量%であっ
た[アミン導入後の中空糸を(B)−と略記する]。
【0019】実施例3 実施例1で少量のアミンを固定化したPVA中空糸
(A)−および(B)−の2cm×6本をそれぞれ
0.02%血漿蛋白溶液/50mMリン酸緩衝溶液10
00μLに37℃、2時間浸漬し、血漿蛋白溶液を取り
出し、蛋白濃度をビシンコニン酸蛋白質定量法に従い、
A液:B液を100:2で調製した溶液(2mL)と試
料溶液(100μL)で混和し、室温に戻した後、56
2nmの吸光度を測定した。中空糸表面への血漿蛋白吸
着は、中空糸を浸漬していない血漿蛋白溶液からそれぞ
れの血漿蛋白濃度を引いて求めた。結果を表1に示す。 注:ビシンコニン酸蛋白質定量法 100容の試薬A(1%ビシンコニン酸ナトリウム、2
%Na2CO3/H2O、0.16%酒石酸ナトリウム、
0.4%NaOH、0.95%NaHCO3)と2容の
試薬B(4%CuSO4/5H2O)を混合し定量試薬と
する。タンパク質を含む試料0.1mLに対して、定量
試薬2mLを加え、混和する。60℃、30分以上イン
キュベートし、562nmの吸光度を測定する。同時に
測定した既知濃度の試料から作製した検量線より、濃度
を算出する。
(A)−および(B)−の2cm×6本をそれぞれ
0.02%血漿蛋白溶液/50mMリン酸緩衝溶液10
00μLに37℃、2時間浸漬し、血漿蛋白溶液を取り
出し、蛋白濃度をビシンコニン酸蛋白質定量法に従い、
A液:B液を100:2で調製した溶液(2mL)と試
料溶液(100μL)で混和し、室温に戻した後、56
2nmの吸光度を測定した。中空糸表面への血漿蛋白吸
着は、中空糸を浸漬していない血漿蛋白溶液からそれぞ
れの血漿蛋白濃度を引いて求めた。結果を表1に示す。 注:ビシンコニン酸蛋白質定量法 100容の試薬A(1%ビシンコニン酸ナトリウム、2
%Na2CO3/H2O、0.16%酒石酸ナトリウム、
0.4%NaOH、0.95%NaHCO3)と2容の
試薬B(4%CuSO4/5H2O)を混合し定量試薬と
する。タンパク質を含む試料0.1mLに対して、定量
試薬2mLを加え、混和する。60℃、30分以上イン
キュベートし、562nmの吸光度を測定する。同時に
測定した既知濃度の試料から作製した検量線より、濃度
を算出する。
【0020】
【表1】
【0021】比較例1 GA架橋PVA中空糸(A)およびGA/GO架橋PV
A中空糸(B)を用いて実施例3と同様の実験を行っ
た。結果を表1に示す。
A中空糸(B)を用いて実施例3と同様の実験を行っ
た。結果を表1に示す。
【0022】表1の結果より、少量のアミンを導入固定
化したPVA中空糸は、アミンを導入していないPVA
中空糸に比較し、血漿蛋白の吸着量が少なかった。
化したPVA中空糸は、アミンを導入していないPVA
中空糸に比較し、血漿蛋白の吸着量が少なかった。
【0023】実施例4 実施例2で少量のアミンを導入固定化したPVA中空糸
(A)−および(B)−の2cm×6本をそれぞれ
0.02%血漿蛋白溶液/50mMリン酸緩衝溶液10
00μLに37℃、2時間浸漬し、血漿蛋白溶液を取り
出し、蛋白濃度をビシンコニン酸蛋白質定量法に従い、
A液:B液を100:2で調整した溶液(2mL)と試
料溶液(100μL)で混和し、室温に戻した後、56
2nmの吸光度を測定した。中空糸表面への血漿蛋白吸
着量は、中空糸を浸漬していない血漿蛋白溶液からそれ
ぞれの血漿蛋白濃度を引いて求めた。結果を表2に示
す。
(A)−および(B)−の2cm×6本をそれぞれ
0.02%血漿蛋白溶液/50mMリン酸緩衝溶液10
00μLに37℃、2時間浸漬し、血漿蛋白溶液を取り
出し、蛋白濃度をビシンコニン酸蛋白質定量法に従い、
A液:B液を100:2で調整した溶液(2mL)と試
料溶液(100μL)で混和し、室温に戻した後、56
2nmの吸光度を測定した。中空糸表面への血漿蛋白吸
着量は、中空糸を浸漬していない血漿蛋白溶液からそれ
ぞれの血漿蛋白濃度を引いて求めた。結果を表2に示
す。
【0024】
【表2】
【0025】比較例2 GA架橋PVA中空糸(A)およびGA/GO架橋PV
A中空糸(B)を用いて、実施例4と同様の実験を行っ
た。結果を表2に示す。
A中空糸(B)を用いて、実施例4と同様の実験を行っ
た。結果を表2に示す。
【0026】表2の結果より、少量のアミンを導入固定
化したPVA中空糸は、アミンを導入していないPVA
中空糸と比較して、血漿蛋白の吸着量が少なかった。
化したPVA中空糸は、アミンを導入していないPVA
中空糸と比較して、血漿蛋白の吸着量が少なかった。
【0027】実施例5、比較例3 実施例2で少量のアミンを導入固定化したPVA中空糸
(A)−および(B)−とアミンを導入していない
PVA中空糸(A)及び(B)のそれぞれ2cm×3本
を0.02%フィブリノーゲン溶液/50mMリン酸緩
衝溶液1000μLに37℃、2時間浸漬し、中空糸表
面へのフィブリノーゲン吸着量を実施例3に示したビシ
ンコニン酸蛋白質定量法により求めた。結果を表3に示
す。
(A)−および(B)−とアミンを導入していない
PVA中空糸(A)及び(B)のそれぞれ2cm×3本
を0.02%フィブリノーゲン溶液/50mMリン酸緩
衝溶液1000μLに37℃、2時間浸漬し、中空糸表
面へのフィブリノーゲン吸着量を実施例3に示したビシ
ンコニン酸蛋白質定量法により求めた。結果を表3に示
す。
【0028】
【表3】
【0029】表3の結果より、少量のアミンを導入固定
化したPVA中空糸は、アミンを導入していないPVA
中空糸に比較してフィブリノーゲンの吸着量は少なかっ
た。
化したPVA中空糸は、アミンを導入していないPVA
中空糸に比較してフィブリノーゲンの吸着量は少なかっ
た。
【0030】実施例6 ポリプロピレンチューブ中にヒト血清を採取し実施例1
で少量のアミンを固定化したPVA中空糸(A)−お
よび(B)−のそれぞれ47.1cm2を生理食塩水
1.5mLに浸漬し、30分静置する。静置後、生理食
塩水1mLを取り除き、ACD加人血清1mLを加え
る。37℃、1時間インキュベートした。この血清中の
補体活性を測定した。結果を表4に示す。 注:補体活性測定法 補体価(CH50)の測定は、「役に立つ免疫実験法」
(講談社、1984年6月1日発行)P99〜104に
記載の方法を用いて行った。補体成分(C5a)の定量
は、「役に立つ免疫実験法」(講談社、1984年6月
1日発行)P143〜145に記載の方法を用いて行っ
た。
で少量のアミンを固定化したPVA中空糸(A)−お
よび(B)−のそれぞれ47.1cm2を生理食塩水
1.5mLに浸漬し、30分静置する。静置後、生理食
塩水1mLを取り除き、ACD加人血清1mLを加え
る。37℃、1時間インキュベートした。この血清中の
補体活性を測定した。結果を表4に示す。 注:補体活性測定法 補体価(CH50)の測定は、「役に立つ免疫実験法」
(講談社、1984年6月1日発行)P99〜104に
記載の方法を用いて行った。補体成分(C5a)の定量
は、「役に立つ免疫実験法」(講談社、1984年6月
1日発行)P143〜145に記載の方法を用いて行っ
た。
【0031】
【表4】
【0032】比較例4 GA架橋PVA中空糸(A)およびGA/GO架橋PV
A中空糸(B)を用いて、実施例6と同様の実験を行っ
た。結果を表4に示す。
A中空糸(B)を用いて、実施例6と同様の実験を行っ
た。結果を表4に示す。
【0033】実施例7 実施例2で少量のアミンを導入固定化したPVA中空糸
(A)−及び(B)−を用い、実施例6と同様の実
験を行った。結果を表5に示す。
(A)−及び(B)−を用い、実施例6と同様の実
験を行った。結果を表5に示す。
【0034】
【表5】
【0035】比較例5 GA架橋PVA中空糸(A)およびGA/GO架橋PV
A中空糸(B)を用いて、実施例7と同様の実験を行っ
た。結果を表5に示す。
A中空糸(B)を用いて、実施例7と同様の実験を行っ
た。結果を表5に示す。
【0036】表4、表5の結果より、少量のアミンを導
入固定化したPVA中空糸は、アミンを導入していない
PVA中空糸に比較して、補体の活性化は小さかった。
入固定化したPVA中空糸は、アミンを導入していない
PVA中空糸に比較して、補体の活性化は小さかった。
【0037】
【発明の効果】本発明のPVA系中空糸は、生体適合性
に優れており、医療用具の抗血栓化用途、特に血液処理
用の医療用具に適している。
に優れており、医療用具の抗血栓化用途、特に血液処理
用の医療用具に適している。
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリビニルアルコール系重合体よりなる
中空糸に少量のアミンを導入させてなることを特徴とす
る生体適合性に優れたポリビニルアルコール系中空糸。 - 【請求項2】 アミンが塩化トリメチルアンモニウムア
セトヒドラジドである請求項1に記載のポリビニルアル
コール系中空糸。 - 【請求項3】 アミンが2−(ジエチルアミノ)エチル
アミンである請求項1に記載のポリビニルアルコール系
中空糸。 - 【請求項4】 ポリビニルアルコール系重合体よりなる
中空糸の製造に用いる架橋剤に由来するアルデヒド基を
用いて少量のアミンを導入させてなることを特徴とする
生体適合性に優れたポリビニルアルコール系中空糸の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10111702A JPH11302973A (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | 生体適合性に優れたポリビニルアルコール系中空糸およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10111702A JPH11302973A (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | 生体適合性に優れたポリビニルアルコール系中空糸およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11302973A true JPH11302973A (ja) | 1999-11-02 |
Family
ID=14568001
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10111702A Pending JPH11302973A (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | 生体適合性に優れたポリビニルアルコール系中空糸およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11302973A (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS54118699A (en) * | 1978-03-06 | 1979-09-14 | Kuraray Co | Device for treating abdominal dropsy |
JPH02251231A (ja) * | 1989-03-24 | 1990-10-09 | Kuraray Co Ltd | 改良された分離膜およびその製造方法 |
JPH05146500A (ja) * | 1991-11-26 | 1993-06-15 | Unitika Ltd | ポリビニルアルコール系外科用縫合糸 |
JPH05261838A (ja) * | 1991-09-13 | 1993-10-12 | Dow Corning Corp | 中空の中心コアを有する細長い物品及びその製造方法 |
JPH08182756A (ja) * | 1994-12-29 | 1996-07-16 | Kuraray Co Ltd | 医療用材料およびホスホリルコリン基を有するポリビニルアルコール系重合体 |
-
1998
- 1998-04-22 JP JP10111702A patent/JPH11302973A/ja active Pending
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS54118699A (en) * | 1978-03-06 | 1979-09-14 | Kuraray Co | Device for treating abdominal dropsy |
JPH02251231A (ja) * | 1989-03-24 | 1990-10-09 | Kuraray Co Ltd | 改良された分離膜およびその製造方法 |
JPH05261838A (ja) * | 1991-09-13 | 1993-10-12 | Dow Corning Corp | 中空の中心コアを有する細長い物品及びその製造方法 |
JPH05146500A (ja) * | 1991-11-26 | 1993-06-15 | Unitika Ltd | ポリビニルアルコール系外科用縫合糸 |
JPH08182756A (ja) * | 1994-12-29 | 1996-07-16 | Kuraray Co Ltd | 医療用材料およびホスホリルコリン基を有するポリビニルアルコール系重合体 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040924 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060407 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060411 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070306 |