JP2000018533A

JP2000018533A - ごみの焼却炉

Info

Publication number: JP2000018533A
Application number: JP10202772A
Authority: JP
Inventors: Masao Ishii; 雅夫石井
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1998-07-02
Filing date: 1998-07-02
Publication date: 2000-01-18

Abstract

(57)【要約】【課題】ダイオキシンの発生を解消し、ごみを完全燃
焼させやすいごみの焼却炉を提供すること。【解決手段】本体ボックス（第１ボックス）１の上部
に頭部ボックス（第２ボックス）２を設ける。本体ボッ
クス１と頭部ボックス２は開口部３０が開口された仕切
壁２ａで仕切られている。ごみは本体ボックス１内で比
較的低温度で焼却され、その灰は収納体１５に回収され
る。収納体１５は頭部ボックス２内に収納され、バーナ
３３の炎を噴射して８００°Ｃ以上で加熱され、灰を完
全に虫焼きして２次焼却する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、各家庭やオフィス
などから出されるごみを焼却するごみの焼却炉に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】各家庭やオフィスなどから出されるごみ
の焼却炉は、本体ボックスとこの本体ボックス上に立設
された煙突から成っており、本体ボックスの内部にごみ
を投入して焼却するようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のご
みの焼却炉はごみの焼却温度が低いため、ダイオキシン
を発生しやすいという問題点があった。またごみを完全
燃焼させにくいので煙を出しやすく、したがって住宅密
集地やオフィス街などでは使用しづらいものであった。

【０００４】したがって本発明は、ダイオキシンの発生
を解消し、またごみを完全燃焼させやすいごみの焼却炉
を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明のごみの焼却炉
は、ごみを焼却する第１ボックスと、第１ボックスの上
部に設けられて第１ボックスでごみを焼却したことによ
り生じた灰を２次焼却する第２ボックスと、第１ボック
スで生じた灰を回収して第２ボックスに収納される灰の
収納体とを備え、前記第１ボックスと前記第２ボックス
が仕切壁で仕切られており、且つ第２ボックスに収納さ
れた収納体を前記第１ボックスよりも高温度で加熱する
加熱手段を設けた。この構成において、第１ボックスで
ごみを比較的低温度で燃焼させたことにより生じた灰は
収納体に回収する。そしてこの収納体を第２ボックスに
収納して加熱手段で高温度、好ましくはダイオキシンの
発生を解消できる８００°Ｃ以上の温度で２次焼却す
る。

【０００６】また好ましくは、前記収納体が、その側壁
に通気部が開孔されたケースであり、また前記加熱手段
がこのケースの側壁へ向って炎を噴射するバーナであ
る。この構成によれば、バーナの炎をケースの側壁へ向
って噴射することにより、ケースの内部の灰を直接的に
高温度で虫焼きし、ダイオキシンの発生を十分に解消で
きる。

【０００７】また好ましくは、前記仕切壁に開口部が開
口され、また前記第２ボックスが煙突に連通しており、
前記第１ボックスから吹き上げたガスが前記開口部から
前記第２ボックスの内部に入り、第２ボックス内に収納
された収納体の周囲を迂回して前記煙突へ流出する。こ
の構成によれば、第１ボックスでごみを比較的低温度で
燃焼させたことにより生じたガスは第２ボックスに入
り、高温度の２次ボックス内を十分な流路長で流れるこ
とにより、強い火力で完全燃焼して無害なガスとなった
うえで煙突から外界へ放出される。

【０００８】また好ましくは、前記第１ボックスの内部
に設けられて下方から吸入した空気を前記第１ボックス
内へ吹き出すパイプを設けた。この構成によれば、パイ
プから外部の空気を本体ボックス内に吸入することによ
り、本体ボックス内のごみを強い火力で十分に燃焼させ
ることができる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図１は実施の形態１のごみの焼却
炉の正面図、図２は同断面図、図３は同内部平面図、図
４は同本体ボックス内のごみ受け部の正面図、図５は灰
の収納体の斜視図である。

【００１０】図１において、このごみの焼却炉は、第１
ボックスである本体ボックス１と、本体ボックス１上に
載置された第２ボックスである頭部ボックス２と、本体
ボックス１が載置される第３ボックスである下部ボック
ス３を備えている。頭部ボックス２には、煙を外部へ放
出する煙突４が立設されている。また下部ボックス３は
脚体５により地面に設置されている。図２の断面に示す
ように、本体ボックス１と頭部ボックス２と下部ボック
ス３は、耐火セメントや耐火レンガなどにより耐火構造
に形成されている。

【００１１】図１において、本体ボックス１の正面には
開閉扉１０が設けられており、開閉扉１０を開いて本体
ボックス１内にごみを投入する。また頭部ボックス２の
正面には開閉扉１１が設けられており、この開閉扉１１
を開いて灰の収納体１５（図２）を出し入れする。また
下部ボックス３の正面にも開閉扉１２が設けられてお
り、この開閉扉１２を開いて灰の処理を行う。

【００１２】図２および図３において、本体ボックス１
の内部にはパイプ６が複数本（本例では前面を除く３面
に各２本、合計６本）設けられている。パイプ６は本体
ボックス１の内面に沿って立設されている。その上端部
６ａは本体ボックス１の中央側へ屈曲しており、その先
端部は空気の吹出し孔になっている。本体ボックス１内
でごみを燃焼させると、パイプ６は加熱されてその内部
に上昇気流が生じる。この上昇気流のために、外部の空
気はパイプ６の下端部からパイプ６内に吸入され、パイ
プ６の上端部から本体ボックス１内に吹き出される（図
２および図３の破線矢印ａを参照）。このように外部の
新鮮な空気をパイプ６を通じて本体ボックス１内に積極
的に吸入することにより、ごみの燃焼を促進する。

【００１３】図２および図３において、本体ボックス１
の内部には燃焼補助板１３が設けられている。燃焼補助
板１３は狭ピッチで複数枚（本例では３枚）立設されて
おり、パイプ６の上端部からこの燃焼補助板１３へ向っ
て空気が吹き出される。この燃焼補助板１３は、２次燃
焼作用と蓄熱作用を有する。

【００１４】図２において、本体ボックス１と頭部ボッ
クス２は仕切壁２ａで仕切られている。仕切壁２ａの側
部には開口部３０が部分的に開口されている。頭部ボッ
クス２の内部には受台３１が設けられている。受台３１
上には灰の収納体１５が設けられている。図５におい
て、収納体１５はケースから成り、箱形の本体１５ａと
開閉自在なカバー板１５ｂから成っている。本体１５ａ
の側壁には通気部１６が多数開孔されている。また受台
３１の側部には開口部３２が開口されている。

【００１５】頭部ボックス２には加熱手段であるバーナ
３３が設けられている。バーナ３３は頭部ボックス２内
へ炎を噴射する。本体ボックス１内でごみを比較的低温
度で燃焼させたことにより生じたガスは、破線矢印ｄで
示すように本体ボックス１内を吹き上って開口部３０か
ら頭部ボックス２内へ入り、更に開口部３２を通り、収
納体１５の周囲を迂回して十分な流路長をとりながら煙
突４へ入り、外界へ放出される。頭部ボックス２の内部
はバーナ３３の炎により高温度（８００°Ｃ以上）にな
っており、したがってガスは矢印ｄで示すように十分な
流路長を流れる間に完全燃焼し、無害なガスとなって煙
突４から外界へ放出される。

【００１６】図１および図２において、下部ボックス３
の底部には灰受け板１７が設けられている。灰受け板１
７は、受部材１８上にスライド自在に載置されており、
引き出し挿入自在となっている。灰受け板１７を手前側
へ引き出せば、その上に溜った灰は地面に置かれた本体
１５ａに落下して回収される（矢印ｃ）。

【００１７】次に、図４を参照して、ごみ受け部２０の
構造を説明する。ごみ受け部２０は、水平なバー２１上
に高さの異る板体から成る受部材２２をピッチをおいて
多数突設して構成されている。このように受部材２２の
高さをばらつかせることにより、その上に投入されたご
みをばらして焼却しやすくしている。バー２１の両側部
には立板２３が立設されている。立板２３には孔部２４
が開口されている。また本体ボックス１の側面には空気
孔８が開孔されている。孔部２４と空気孔８は対向して
おり、外部の空気は空気孔８から本体ボックス１内に吸
入され、さらに孔部２４を通ってごみ受け部２０内に導
入される（図４の破線矢印ｂを参照）。

【００１８】このごみの焼却炉は上記のような構成より
成り、次にごみの焼却方法を説明する。図２において、
開閉扉１０を開いてごみをごみ受け部２０上に投入し、
点火する。するとごみは燃焼し、本体ボックス１内に上
昇気流が生じてガスは開口部３０から頭部ボックス２へ
流入する。この上昇気流により、外部の新鮮な空気は本
体ボックス１の下方からパイプ６内に吸入される。この
ように外部の新鮮な空気が本体ボックス１内に導入され
ることにより、強い火力が生じてごみは積極的に燃焼す
る。またこのとき、空気孔８からもごみ受け部２０へ新
鮮な空気が導入され、ごみ受け部２０上のごみの燃焼は
促進される。また燃焼により生じた灰は灰受け板１７上
に落下する。

【００１９】本体ボックス１内でごみを焼却したことに
より生じた灰は、収納体１５の本体１５ａに回収される
（図２の矢印ｃ）。灰を回収した本体１５ａはカバー板
１５ｂが被せられて略密閉構造となり、開閉扉１１を開
いて受台３１上に載せられる。そして、本体ボックス１
内でごみを焼却するときは、バーナ３３も点火され、収
納体１５中の灰は高温度で２次焼却される。この場合、
収納体１５にはカバー板１５ｂが被せられて略密閉構造
となっているので、炎の炎圧により内部の灰が頭部ボッ
クス２内に飛散することはなく、灰は虫焼きされるよう
にして２次焼却される。

【００２０】またこのとき、本体ボックス１内ではごみ
が焼却されており、そのガスは図２において破線矢印ｄ
で示すように頭部ボックス２内に入り、収納体１５の周
囲を迂回しながら煙突４へ向って流れるが、その間に、
このガスは高温度の頭部ボックス２内において２次的に
完全燃焼されることは上述したとおりである。

【００２１】

【発明の効果】本発明によれば、第１ボックスでごみを
焼却したことにより生じた灰を収納体に回収して第２ボ
ックスで高温度で２次焼却することにより、ダイオキシ
ンの発生を解消し、ごみを完全燃焼させることができ
る。また灰を高温度で２次焼却することにより、灰を大
巾に減容することができる。また第１ボックスで比較的
低温度でごみを燃焼させて生じたガスは、高温度の第２
ボックス内を流れる際に、十分に加熱されて完全燃焼
し、無害なガスとなって外界へ放出できる。またパイプ
から外部の空気を本体ボックス内に積極的に吸入するこ
とにより、本体ボックス内のごみを強い火力で完全燃焼
させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ごみの焼却炉の正面図

【図２】ごみの焼却炉の断面図

【図３】ごみの焼却炉の内部平面図

【図４】ごみの焼却炉の本体ボックス内のごみ受け部の
正面図

【図５】灰の収納体の斜視図

【符号の説明】

１本体ボックス（第１ボックス）２頭部ボックス（第２ボックス）２ａ仕切壁４煙突６パイプ１５収納体１６通気部３０，３２開口部３３バーナ（加熱手段）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ごみを焼却する第１ボックスと、第１ボ
ックスの上部に設けられて第１ボックスでごみを焼却し
たことにより生じた灰を２次焼却する第２ボックスと、
第１ボックスで生じた灰を回収して第２ボックスに収納
される灰の収納体とを備え、前記第１ボックスと前記第
２ボックスが仕切壁で仕切られており、且つ第２ボック
スに収納された収納体を前記第１ボックスよりも高温度
で加熱する加熱手段を設けたことを特徴とするごみの焼
却炉。
【請求項２】前記収納体が、その側壁に通気部が開孔
されたケースであり、また前記加熱手段がこのケースの
側壁へ向って炎を噴射するバーナであることを特徴とす
る請求項１記載のごみの焼却炉。
【請求項３】前記仕切壁に開口部が開口され、また前
記第２ボックスが煙突に連通しており、前記第１ボック
スから吹き上げたガスが前記開口部から前記第２ボック
スの内部に入り、第２ボックス内に収納された収納体の
周囲を迂回して前記煙突へ流出することを特徴とする請
求項１記載のごみの焼却炉。
【請求項４】前記第１ボックスの内部に設けられて下
方から吸入した空気を前記第１ボックス内へ吹き出すパ
イプを設けたことを特徴とする請求項１〜３のいずれか
に記載のごみの焼却炉。