JP2000017905A - ラッチ錠 - Google Patents

ラッチ錠

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JP2000017905A
JP2000017905A JP10190161A JP19016198A JP2000017905A JP 2000017905 A JP2000017905 A JP 2000017905A JP 10190161 A JP10190161 A JP 10190161A JP 19016198 A JP19016198 A JP 19016198A JP 2000017905 A JP2000017905 A JP 2000017905A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】扉の開き勝手が左右(または内外)いずれであ
っても、共通の部品で対応でき、また、施解錠が可能で
あるラッチ錠を提供する。 【解決手段】ラッチガイド6に係合可能な突条部38
を、ラッチヘッド3の出入方向の中心軸を中心にしてラ
ッチヘッド3の上面および下面に軸対称にそれぞれ形成
し、ラッチヘッド3を扉Dの開き勝手に応じて上下反転
させて装着する。また、ラッチ収容部5内に突出してラ
ッチヘッド3の後退を阻止するラッチストッパー91
と、これをラッチ収容部5内に出没させるロックレバー
92と、扉Dの内外いずれかに設けたサムターンの操作
に連動してロックレバー92を作動させるサムターン連
結体94とを備えた施解錠機構9を錠ケース2内に併設
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はラッチ錠に関し、よ
り詳しくは、閉扉時には一般のラッチ錠と同様にラッチ
ヘッドが後退しながら閉扉される一方、開扉時には、開
扉力によりラッチヘッド自体が水平方向に反転して後退
しながら開扉される、いわゆる反転式のラッチ錠に関す
る。
【0002】
【従来の技術】反転式のラッチ錠としては、従来、例え
ば実公平7−54504号公報に記載のラッチ錠が知ら
れている。
【0003】この種のラッチ錠は、平面形状略菱形のラ
ッチヘッドと、このラッチヘッドを錠ケースの前面から
出入できるように、かつ突出方向に付勢した状態で収容
するラッチ収容部と、ラッチヘッドの出入を案内しなが
らラッチヘッドの反転を阻止するラッチガイドと、扉の
内外に取り付けられた把手等に連動してラッチガイドを
ラッチヘッドから離脱させるラッチ掛脱機構とから構成
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の反転式のラッチ錠は、その構造上、扉の開き勝手が
内外(または左右)反対になる場合に、それぞれの開き
勝手に応じた別々のラッチヘッド、およびこれに対応す
るラッチガイド等の部品が必要になり、このために製造
コストが高くつくという問題があった。
【0005】そこで、本発明は、扉の開き勝手が内外
(または左右)いずれであっても、共通の部品で対応で
きるラッチ錠を提供することを第一の目的としている。
【0006】また、前記従来の反転式のラッチ錠は、扉
の両側からラッチ掛脱機構を操作して開扉するものであ
るため、扉は常に開閉自在となり、扉の施錠面における
不便があった。
【0007】そこで、本発明は、ラッチ掛脱機構とは別
に、ラッチヘッドの後退を阻止しうる施解錠機構を併せ
て組み込むことにより、施解錠の可能なラッチ錠を提供
することを第二の目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の請求項1に記載のラッチ錠は、平面形状略
菱形のラッチヘッドと、このラッチヘッドをその前部が
錠ケースの前面から出入できるように収容するととも
に、ラッチ押出バネを介して突出方向に付勢するラッチ
収容部と、ラッチヘッドの上面に常時付勢されて係合さ
れ、ラッチヘッドの出入を案内しつつラッチヘッドの反
転を阻止するラッチガイドと、扉の把手またはスイッチ
に連動してラッチガイドをラッチヘッドから離脱させる
ラッチ掛脱機構とを備え、閉扉時には、ラッチヘッドが
ラッチガイドに案内されながらラッチ収容部内に後退し
て閉扉される一方、開扉時には、ラッチ掛脱機構の作動
によりラッチガイドがラッチヘッドから離脱し、開扉力
によってラッチヘッド自体が水平方向に反転して後退し
ながら開扉される反転式のラッチ錠において、ラッチヘ
ッドの上面および下面に、ラッチガイドに係合可能な突
条部がそれぞれ形成され、扉の開き勝手に応じてラッチ
ヘッドを上下反転させることにより、ラッチヘッドの姿
勢が扉の開き勝手に適合することを特徴としている。
【0009】すなわち、ラッチガイドに係合可能な突条
部が、ラッチヘッドの上面および下面にそれぞれ形成さ
れることにより、ラッチヘッドを扉の開き勝手に応じて
上下どちらにでも反転させて装着することができ、一種
類の部品で異なった開き勝手の扉に対応することが可能
になる。
【0010】そして、請求項2に記載のラッチ錠は、錠
ケースの前面に、ラッチヘッドの出入可能なラッチ遊挿
孔が形成されるとともに、該前面と略同形状の錠面板が
着脱自在に重合され、この錠面板には、ラッチヘッドの
上面および下面に形成された突条部に干渉してラッチヘ
ッドの抜け出しを阻止しうるラッチ出入孔が形成された
ことを特徴としている。
【0011】このため、扉にラッチ錠を取り付けた後か
らでも、錠ケースの前面から錠面板を外すだけで、ラッ
チヘッドを錠ケースから抜き出し、上下反転させること
ができる。これにより、扉の開き勝手を後から変更する
ことも可能になる。
【0012】さらに、請求項3に記載のラッチ錠は、前
記ラッチ押出バネが、その前端部および後端部をラッチ
ヘッドおよびラッチ収容部にそれぞれ連結されたことを
特徴としている。
【0013】このため、前記のように錠面板を錠ケース
の前面から外した場合でも、ラッチヘッドやラッチ押出
バネが外に飛び出してしまうことがなく、部品の紛失を
防止することができる。
【0014】また、請求項4に記載のラッチ錠は、前記
ラッチ掛脱機構が、少なくとも、扉の内外に取り付けら
れた把手に連動して昇降する上げ下げレバーと、この上
げ下げレバーによって押し上げられラッチガイドを持ち
上げる押上スライダと、上げ下げレバーによって押し下
げられる押下スライダと、押下スライダとラッチガイド
との間に回動可能に軸支され、押下スライダの下降に連
動して回動しラッチガイドを押し上げる回動体とを備え
たことを特徴としている。
【0015】これにより、扉の内外両側から、上げ下げ
レバーの押上操作および押下操作のいずれによっても開
扉することができ、扉の開き勝手にかかわらずラッチ掛
脱機構の構成部品をを共通化することができる。さた
に、その構造もコンパクトな構成によるため、ラッチ錠
全体の大きさを小型化することが可能になる。
【0016】また、請求項5に記載のラッチ錠は、少な
くとも、ラッチ収容部内に下方から突出してラッチヘッ
ドの後退を阻止するラッチストッパーと、一端がこのラ
ッチストッパーに係合され、ラッチ収容部の下方に回動
可能に軸支されて、その回動によりラッチストッパーを
ラッチ収容部内に出没させる梃子状のロックレバーと、
このロックレバーの他端に当接されるとともに扉の内外
いずれかに設けられたサムターンに連結されて回動可能
に軸支され、周面の一部に形成された施錠突起部によっ
てロックレバーを回動させるカム状のサムターン連結体
とを備えてなる施解錠機構が、錠ケース内に併設された
ことを特徴としている。
【0017】これによれば、サムターンの操作によりロ
ックレバーが回動してラッチストッパーをラッチ収容部
内に突出させ、ラッチヘッドの後退が阻止されて扉が施
錠される。すなわち、ラッチ掛脱機構とは別に、扉の内
外いずれかから操作可能な施解錠機構が同じ錠ケース内
に組み込まれることにより、扉の施錠が可能になり、扉
の使い勝手が便利になる。また、その構造も単純かつコ
ンパクトであるため、ラッチ錠を特に大型化することな
く錠ケース内に組み込むことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しつつ説明する。
【0019】図1は、本発明のラッチ錠1の内部構造を
側方から見て示している。また、図2は、該ラッチ錠1
の略上半部に収容される主要部品の構成を示し、図3
は、該ラッチ錠1を設けた扉Dの開閉方向および扉枠F
との係合状態を示している。
【0020】このラッチ錠1は、錠ケース本体2Aと上
蓋2B(図4参照)とからなる錠ケース2内に収容さ
れ、扉Dの縦框部分の見込み面D1を彫り込んで扉Dに
埋め込まれる。錠ケース本体2Aは、図1手前方向が開
口した金属製の箱状体で、側板21と、その前部、上
部、下部および後部にそれぞれ側板21に直交して形成
された前板22、天板23、底板24、および後板25
とから形成されている。
【0021】前板22は、その略中央付近に角孔状のラ
ッチ遊挿孔26が設けられ、後述するラッチヘッド3が
ここから自由に出入できるようになされている。また、
前板22は、上下方向に延設され、その上部および下部
にはそれぞれビス孔27,27が設けられている。さら
に、前板22の前面には、前板22と略同一形状の金属
板からなる錠面板4が重ねられている。この錠面板4
も、前板22のラッチ遊挿孔26およびビス孔27,2
7に対応する位置に、それぞれラッチ出入孔41および
ビス孔42,42が形成されている。そして、錠面板4
と前板22とが重合されて扉Dの見込み面D1にあてが
われ、前記ビス孔27,42を利用して扉Dの見込み面
D1にビス固定されている。
【0022】ラッチヘッド3は、平面視略菱形に形成さ
れた金属製の柱状体で、錠ケース本体2A内に設けられ
たラッチ収容部5に収容されている。ラッチ収容部5
は、上方および前方が開口した樹脂製の箱状体で、その
底板51および両側板52の内面がラッチヘッド3の出
入を案内するようになされている。また、ラッチ収容部
5の図1手前側の側板(図示略)は、手前方向に分離で
きるように形成されている。
【0023】ラッチヘッド3の後部とラッチ収容部5の
後板54との間には、圧縮コイルバネからなるラッチ押
出バネ53が装入されている。これにより、ラッチヘッ
ド3は、常時その前部を錠ケース2の前板22に設けら
れたラッチ遊挿孔26および錠面板4に設けられたラッ
チ出入孔41から突出させるように付勢されている。ま
た、閉扉時および開扉時には、ラッチヘッド3が扉枠F
に取り付けられた受座S(図3参照)に接触して押し込
まれ、ラッチ押出バネ53を圧縮しながらラッチ収容部
5内に後退する。
【0024】図3において、扉Dを、矢符OPの方向に
開扉し、矢符CLの方向に閉扉するものとしたとき、ラ
ッチヘッド3は、前部の開扉側側面31および後部の閉
扉側側面34を扉D面に平行させ、前部の閉扉側側面3
2および後部の開扉側側面33を扉面に対し斜めにした
姿勢を常態として、ラッチ収容部5に収容される。各側
面のなす稜角部のうち鈍角となる部分、すなわち前部の
開扉側側面31と後部の開扉側側面33との連続部およ
び前部の閉扉側側面32と後部の閉扉側側面34との連
続部は、緩い曲面状に加工されている。また、前部の閉
扉側側面32の略中央には、受座Sのリップ部S1との
接触を滑らかするための滑面樹脂35が取り付けられて
いる。
【0025】ラッチヘッド3の後部には、その上下方向
の中央部分を後部の閉扉側側面34および後部の開扉側
側面33にわたって切り欠いた形状のバネ受部36が形
成されている。そして、このバネ受部36の内側に、前
記したラッチ押出バネ53の前端部が装入されている。
ラッチ押出バネ53の前端部は、フック状に形成され、
ラッチヘッド3のバネ受部36に上方または下方から挿
入されたバネ受ピン37に係合されて、ラッチヘッド3
から離脱しないように連結されている。また、ラッチ押
出バネ53の後端部は、ラッチ収容部5の後板54に突
出して形成されたバネ取付部55に嵌装され、抜け出さ
ないように連結されている。
【0026】ラッチヘッド3の上面および下面には、そ
れぞれの略中央から後部にかけて、細長い突条部38,
38が形成されている。これらの突条部38は、前部の
開扉側側面31と後部の閉扉側側面34とのちょうど中
間に、該両側面に平行するようにして形成されている。
【0027】このラッチヘッド3は、前記したように、
錠ケース2の前板22のラッチ遊挿孔26および錠面板
4のラッチ出入孔41からその前部を突出させるが、前
板22のラッチ遊挿孔26は、ラッチヘッド3の突条部
38が挿通しうるよう、その開口高さをラッチヘッド3
の全高よりもやや大きく形成されている。一方、錠面板
4のラッチ出入孔41は、ラッチヘッド3の突条部38
より前方の部分のみが挿通しうるよう、その開口高さを
ラッチ遊挿孔26の開口高さよりもやや小さく形成され
ている。そのため、ラッチ押出バネ53によって突出方
向に付勢されたラッチヘッド3は、上下の突条部38が
錠面板4のラッチ出入孔41の上下の縁部に干渉し、そ
れ以上突出できなくなる。すなわち、これらの突条部3
8は、錠ケース2からラッチヘッド3が飛び出してしま
うことを阻止するための抜け止めとなっている。また、
錠面板4に設けたラッチ出入孔41の周縁部の裏側に
は、樹脂製のラッチ停止枠43が取り付けられ、これに
よってラッチヘッド3の前部の突出寸法が調整されると
ともに、ラッチヘッド3の突出時に生じる衝撃音の緩和
も図られている。
【0028】前記した上下両面の突条部38のうち上面
に位置する突条部38は、ラッチガイド6に係合し合う
係合部となる。ラッチガイド6は、ラッチヘッド3の出
入を案内するとともに、ラッチヘッド3の水平方向への
反転を阻止してラッチヘッド3の姿勢を保持するもの
で、ラッチヘッド3の上面に常時付勢された状態で当接
している。そして、後述するラッチ掛脱機構7の作動に
よって持ち上げられ、ラッチヘッド3から離脱するよう
になされている。
【0029】ラッチガイド6は、水平な板体の後部を上
方に立ち上げて側面視略L字型に形成したラッチ押え板
61と、その後部に連結された昇降体62とから構成さ
れている。ラッチ押え板61は金属製、昇降体62は樹
脂製で、これらはインサート成型により一体化されてい
る。ラッチ押え板61の水平部分には、幅方向の中央を
前後に延びる案内溝63が形成されている。この案内溝
63は、ラッチヘッド3に設けられた突条部38をその
間に挟み込める幅に形成され、ラッチ押え板61がラッ
チヘッド3の上面に当接された状態で、ラッチヘッド3
の突条部38が前後に移動するのを案内できるようにな
されている。
【0030】昇降体62は、ラッチ押え板61の立ち上
がり部分を支持する頭部62aと、頭部62aの下方に
延びる脚部62bとを備えている。脚部62bは、錠ケ
ース2内に設けられた樹脂製の区画部材81とラッチ収
容部5の後板54との間に収容され、これらに案内され
て上下に昇降するようになされている。そして、図4に
示すように、脚部62bの片側に縦長の切欠部62cが
形成され、この切欠部62cの内側に圧縮コイルバネか
らなるラッチ押えバネ64が装入されている。このラッ
チ押えバネ64は、その上端を区画部材81に付設され
たバネ押え片82に当接させ、その下端を昇降体62の
脚部62bに当接させて装入されており、昇降体62を
常時下方に付勢している。これにより、ラッチガイド6
が常時ラッチヘッド3の上面に係合されることとなる。
【0031】ラッチガイド6をラッチヘッド3から離脱
させるラッチ掛脱機構7は、扉Dの内外に取り付けられ
た把手(図示略)に連動して昇降する2本の上げ下げレ
バー71,71と、上げ下げレバー71によって押し上
げられる押上スライダ72と、この押上スライダ72を
下方に付勢する押下バネ73と、上げ下げレバー71に
よって押し下げられる押下スライダ74と、この押下ス
ライダ74を上方に付勢する押上バネ75と、押下スラ
イダ74の下降に連動してラッチガイド6を押し上げる
回動体76とから構成されている。これらは、錠ケース
2内に設けられた区画部材81内の所定位置にそれぞれ
収容されている。
【0032】2本の上げ下げレバー71は、互いに反対
方向に延びて扉Dの内側と外側とに突出している。そし
て、図3に示すように、錠ケース2の厚さ方向の中央部
で、互いの先端を相欠き状に向かい合わせ、やや間隔を
設けてそれぞれが上下動できるようになされている。
【0033】押上スライダ72および押下スライダ74
は、ともに略角柱状の樹脂製部品で、押上スライダ72
の上面および押下スライダ74の下面には、それぞれ有
底の丸孔が形成され、その中に圧縮コイルバネからなる
押下バネ73および押上バネ75がそれぞれ装入されて
いる。また、押上スライダ72の上部には、前方に突出
するラッチガイド持ち上げ片72aが形成され、これが
ラッチガイド6の昇降体62の頭部62aに形成された
爪片62dの下面に当接している。
【0034】回動体76は、ラッチガイド6の脚部62
bの下端と押下スライダ74との略中間に回動可能に軸
支された梃子状の樹脂製部品で、その後部を押下スライ
ダ74の下部に形成された切欠部74aに当接させる一
方、その前部をラッチガイド6の昇降体62の脚部62
bの下端に当接させている。
【0035】このように構成されたラッチ錠1の、閉扉
時および開扉時における各部の動作は以下のようにな
る。
【0036】まず、閉扉時には、図5に示すように、ラ
ッチ錠1の錠面から突出したラッチヘッド3が、前部の
閉扉側側面32を斜めにした姿勢で、扉枠Fに設けられ
た受座Sに接触する。そして、この受座Sによりラッチ
収容部5内に押し込まれ、ラッチ押出バネ53(図5で
は省略)を圧縮させながら後退する。このとき、ラッチ
ヘッド3の上面にはラッチガイド6のラッチ押え板61
が当接し、その案内溝63がラッチヘッド3の上面の突
条部38に係合されているため、ラッチヘッド3はその
姿勢を保ったまま、案内溝63に沿って後退する。そし
て、ラッチヘッド3の前端が受座Sに設けられたラッチ
ホールS2内に入ると、ラッチヘッド3はラッチ押出バ
ネ53の付勢力によって再び突出し、ラッチホールS2
内に嵌合されて、図3に示した状態になる。この状態で
は、ラッチヘッド3にラッチガイド6が係合されたまま
なので、扉Dを開扉方向に押したり引いたりしてもラッ
チヘッド3が姿勢を変えることはない。こうして、ラッ
チヘッド3がラッチホールS2に引っ掛かり、閉扉状態
が維持される。
【0037】一方、開扉時には、扉Dに設けられたレバ
ーハンドルやノブ等の把手(図示略)を動かし、これに
連結された上げ下げレバー71の一方を作動させる。上
げ下げレバー71を押し上げた場合には、押上スライダ
72がその上部に装入された押下バネ73を圧縮しなが
ら上昇し、ラッチガイド持ち上げ片72aによってラッ
チガイド6の昇降体62の頭部62aに形成された爪片
62dを持ち上げる。これによりラッチガイド6が上昇
し、ラッチ押え板61がラッチヘッド3の上面から離脱
する。また、上げ下げレバー71を押し下げた場合に
は、押下スライダ74がその下部に装入された押上バネ
75を圧縮しながら下降し、回動体76の後部を押し下
げる。すると、回動体76が、図1における右まわりに
回動し、その前部でラッチガイド6の昇降体62を持ち
上げる。これによりラッチガイド6が上昇し、ラッチ押
え板61がラッチヘッド3の上面から離脱する。
【0038】こうして、上げ下げレバー71の押し上げ
または押し下げ操作によりラッチガイド6がラッチヘッ
ド3から離脱すると、ラッチヘッド3は係合状態を解か
れ、その姿勢を水平方向に反転させることができるよう
になる。このまま扉Dを開扉方向に押すか引くかする
と、図6に示すように、ラッチヘッド3はその前部の開
扉側側面31を受座Sに押されながら図示左回りに反転
して、前部の開扉側側面31を斜めにする。さらに扉D
が開かれようとすると、ラッチヘッド3はそのままの姿
勢でラッチ収容部5内に後退する。そして、開扉ととも
に、ラッチヘッド3の前端が受座SのラッチホールS2
から完全に抜け出すと、ラッチ押出バネ53(図6では
省略)の付勢力により再び突出する。ここで把手を元に
戻すと、ラッチガイド6が下降して再びラッチヘッド3
に係合され、前記した閉扉前の状態(図5)と同じ姿勢
に戻る。
【0039】ところで、ラッチヘッド3には、前記した
ように、その上面および下面に突条部38,38が形成
されている。そして、これらの突条部38は、前部の開
扉側側面31と後部の閉扉側側面34とのちょうど中間
に、該両側面に平行するようにして形成されている。し
たがって、ラッチヘッド3を上下に反転させてラッチ収
容部5内に収容すると、ラッチヘッド3は、その前部の
閉扉側側面32を扉Dの反対側に向けて斜めにした姿勢
になり、前記とは反対側の突条部38がラッチガイド6
に係合されることとなる。これにより、開扉時および閉
扉時におけるラッチヘッド3の動作が、それぞれ図5お
よび図6に示した姿勢に対して図中の上下方向に反対に
なり、扉Dの開閉方向を反転させることができる。すな
わち、ラッチ錠1の構成や各部品の形状を一切変更する
ことなく、ラッチヘッド3の姿勢を上下反転し選択する
だけで、ラッチ錠1の扉Dへの取付状態を扉Dの開き勝
手に適合させることができるのである。これにより、扉
Dの開き勝手に左右されることなく、部品の共通化を実
現でき、製造コストを低減させることが可能になる。
【0040】さらに、前記したように、錠ケース2の前
板22に形成されたラッチ遊挿孔26は、ラッチヘッド
3が抜け出せる大きさに形成されている。そのため、ラ
ッチヘッド3を上下反転させる作業は、錠面板4を錠ケ
ース2の前板22から外し、ラッチヘッド3をラッチ遊
挿孔26から前方に抜き出して反転させ、再度ラッチ遊
挿孔26内に押し込んで錠面板4を取り付けるだけで行
うことができる、したがって、扉Dにラッチ錠1を取り
付けた後からでも、必要に応じて、扉Dの開き勝手を変
更することが可能になる。
【0041】また、ラッチヘッド3は、そのバネ受部3
6に設けたバネ受ピン37によりラッチ押出バネ53に
連結され、さらにラッチ押出バネ53はラッチ収容部5
の後板54に設けたバネ取付部55に抜け出さないよう
に嵌装されている。そのため、錠面板4を前板22から
外した場合でも、ラッチヘッド3やラッチ押出バネ53
が前方に飛び出すことはなく、部品の紛失も防止され
る。
【0042】なお、前記した実施の形態においては、ラ
ッチヘッド3の上下両面に設ける突条部38,38を、
前部の開扉側側面31と後部の閉扉側側面34とのちょ
うど中間に、該両側面に平行させて形成しているが、こ
れら突条部38,38は、上下反転可能である限り、必
ずしも該両側面の中間でなくともよい。例えば、ラッチ
押え板61に設けられる案内溝63がいずれかの側方に
偏心して形成され、これに対応して、ラッチヘッド3の
突条部38,38も上下それぞれ反対側に偏って形成さ
れていてもよい。すなわち、錠ケース2の前方からラッ
チヘッド3を見たとき、その正面形状の中央を中心とす
る点対称となるように上下の突条部38,38が形成さ
れていればよいのである。
【0043】本発明のラッチ錠1は、かかる構成および
作動によって扉Dの開閉を可能にしているが、さらに、
扉Dの一方からこれを施錠することができるよう、施解
錠機構9も備えている。
【0044】施解錠機構9は、図1および図7に示すよ
うに、錠ケース2内の下部付近に収容されており、ラッ
チヘッド3の後退を阻止するラッチストッパー91と、
これを掛脱させるロックレバー92およびロック戻しバ
ネ93と、ロックレバー92を作動させるサムターン連
結体94とから構成されている。
【0045】ラッチストッパー91は、金属製の細長い
板状または棒状の部品で、ラッチ収容部5の下方の区画
部材81内に挟まれた状態で、姿勢を縦にして昇降可能
に保持されている。そして、ラッチ収容部5の底板51
に設けられたラッチストッパー出入孔56から、その上
部をラッチ収容部5内に進入させ、ラッチヘッド3の後
側に突出させて、ラッチヘッド3の後退を阻止するよう
になされている。
【0046】ラッチストッパー91の昇降は、ロックレ
バー92の回動によって行われる。ロックレバー92
は、梃子状の樹脂製部品で、錠ケース2の下部中央付近
に回動可能に軸支されている。ロックレバー92の前部
は、ラッチストッパー91の下部に係合されており、ま
た後部は、サムターン連結体94に当接している。ロッ
クレバー92の軸支部分にはねじりコイルバネからなる
ロック戻しバネ93が嵌装され、その2本の腕部は、ロ
ックレバー92の前部の側面に設けられたバネ掛止突起
92aと、ロックレバー92の上方の区画部材81との
間に挟持されている。これによって、ロックレバー92
は図1における左回り、つまりロック解除方向に付勢さ
れている。
【0047】ロックレバー92の後端には、その上方に
回動可能に軸支されたサムターン連結体94が、ロック
レバー92の上方から当接している。サムターン連結体
94は、カム状の金属製部品で、その周面の一部に施錠
突起部94aが形成されている。そして、サムターン連
結体94を図1における左回りに約90度回動させる
と、施錠突起部94aがロックレバー92の後部を押し
下げるようになされている。また、サムターン連結体9
4の周面にはさらに2箇所の位置決め突起部94b,9
4cが形成され、これらが区画部材81に設けられた爪
片83に当接して、解錠時および施錠時におけるサムタ
ーン連結体94の回動位置を定めるようになされてい
る。サムターン連結体94の中心部には角孔94dが形
成され、ここに角芯(図示略)が挿入されている。この
角芯は、扉Dの内外いずれか一方に設けられた施解錠用
のサムターン(図示略)に連結され、このサムターンを
捻ることにより、サムターン連結体94が回動する。
【0048】サムターン連結体94の回動に伴ってロッ
クレバー92が回動し、これに連動してラッチストッパ
ー91がラッチ収容部5内に出没することにより、ラッ
チヘッド3の後退が阻止されたり、また可能になったり
する。このようにして、ラッチ錠1の施解錠が行われ
る。この施解錠機構9は、その構造が単純かつコンパク
トに構成されているので、錠ケース2の下部に無理なく
収容され、ラッチ錠1自体の大型化を防ぐことができ
る。
【0049】ところで、前記実施の形態に示したラッチ
錠1は、ラッチヘッド3、ラッチ押え板61、ラッチス
トッパー91、サムターン連結体94など、開閉扉時や
施解錠時に応力の集中しやすい一部の部品と各部バネお
よび錠ケース2を金属製とするほかは、樹脂製部品を多
用している。これにより、ラッチ錠1全体が軽量化さ
れ、製造コストが削減されるとともに、開閉扉時や施解
錠時における各部の作動音も低減されることとなる。
【0050】
【発明の効果】本発明のラッチ錠によれば、ラッチガイ
ドに係合可能な突条部が、ラッチヘッドの上面および下
面にそれぞれ形成されているので、扉の開き勝手が内外
(または左右)いずれであってもラッチヘッドを上下反
転させて適合させることができ、扉の開き勝手にかかわ
らず部品の共通化を図ることができる。
【0051】また、ラッチ掛脱機構とは別に、ラッチヘ
ッドの後部にラッチストッパーを突出させてラッチヘッ
ドの後退を阻止する施解錠機構を錠ケース内に組み込む
ことにより、扉の施解錠が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のラッチ錠の内部構造を側方から見た状
態を、一部断面図により示す側面図である。
【図2】前記ラッチ錠の略上半部に収容される主要部品
の構成を示す一部破断斜視図である。
【図3】前記ラッチ錠を設けた扉の開閉方向および扉枠
との係合状態を示す、横断面の略図である。
【図4】ラッチガイドの昇降体の付近の構成を示す、図
1中A−A方向の断面矢視図である。
【図5】閉扉時におけるラッチヘッドの動きを示す横断
面の略図である。
【図6】開扉時におけるラッチヘッドの動きを示す横断
面の略図である。
【図7】前記ラッチ錠の略下半部に収容される施解錠機
構の構成を示す一部破断斜視図である。
【符号の説明】
1 ラッチ錠 2 錠ケース 26 ラッチ遊挿孔 3 ラッチヘッド 38 突条部 4 錠面板 41 ラッチ出入孔 5 ラッチ収容部 53 ラッチ押出バネ 6 ラッチガイド 7 ラッチ掛脱機構 71 上げ下げレバー 72 押上スライダ 74 押下スライダ 76 回動体 9 施解錠機構 91 ラッチストッパー 92 ロックレバー 94 サムターン連結体 94a 施錠突起部 D 扉

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面形状略菱形のラッチヘッドと、この
    ラッチヘッドをその前部が錠ケースの前面から出入でき
    るように収容するとともに、ラッチ押出バネを介して突
    出方向に付勢するラッチ収容部と、ラッチヘッドの上面
    に常時付勢されて係合され、ラッチヘッドの出入を案内
    しつつラッチヘッドの反転を阻止するラッチガイドと、
    扉の把手またはスイッチに連動してラッチガイドをラッ
    チヘッドから離脱させるラッチ掛脱機構とを備え、 閉扉時には、ラッチヘッドがラッチガイドに案内されな
    がらラッチ収容部内に後退して閉扉される一方、開扉時
    には、ラッチ掛脱機構の作動によりラッチガイドがラッ
    チヘッドから離脱し、開扉力によってラッチヘッド自体
    が水平方向に反転して後退しながら開扉される反転式の
    ラッチ錠において、 ラッチヘッドの上面および下面に、ラッチガイドに係合
    可能な突条部がそれぞれ形成され、扉の開き勝手に応じ
    てラッチヘッドを上下反転させることにより、ラッチヘ
    ッドの姿勢が扉の開き勝手に適合することを特徴とする
    ラッチ錠。
  2. 【請求項2】 錠ケースの前面に、ラッチヘッドの出入
    可能なラッチ遊挿孔が形成されるとともに、該前面と略
    同形状の錠面板が着脱自在に重合され、この錠面板に
    は、ラッチヘッドの上面および下面に形成された突条部
    に干渉してラッチヘッドの抜け出しを阻止しうるラッチ
    出入孔が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の
    ラッチ錠。
  3. 【請求項3】 ラッチ押出バネが、その前端部および後
    端部をラッチヘッドおよびラッチ収容部にそれぞれ連結
    されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    のラッチ錠。
  4. 【請求項4】 ラッチ掛脱機構は、少なくとも、扉の内
    外に取り付けられた把手に連動して昇降する上げ下げレ
    バーと、この上げ下げレバーによって押し上げられラッ
    チガイドを持ち上げる押上スライダと、上げ下げレバー
    によって押し下げられる押下スライダと、押下スライダ
    とラッチガイドとの間に回動可能に軸支され、押下スラ
    イダの下降に連動して回動しラッチガイドを押し上げる
    回動体とを備えたことを特徴とする請求項1ないし請求
    項3のいずれかに記載のラッチ錠。
  5. 【請求項5】 少なくとも、ラッチ収容部内に下方から
    突出してラッチヘッドの後退を阻止するラッチストッパ
    ーと、一端がこのラッチストッパーに係合され、ラッチ
    収容部の下方に回動可能に軸支されて、その回動により
    ラッチストッパーをラッチ収容部内に出没させる梃子状
    のロックレバーと、このロックレバーの他端に当接され
    るとともに扉の内外いずれかに設けられたサムターンに
    連結されて回動可能に軸支され、周面の一部に形成され
    た施錠突起部によってロックレバーを回動させるカム状
    のサムターン連結体とを備えてなる施解錠機構が、錠ケ
    ース内に併設されたことを特徴とする請求項1ないし請
    求項4のいずれかに記載のラッチ錠。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009203762A (ja) * 2008-02-29 2009-09-10 Miwa Lock Co Ltd スイング扉の空錠
KR101735752B1 (ko) 2016-05-10 2017-05-15 전병화 개폐방향의 전환을 가능케 하는 디지털 도어락
KR101789685B1 (ko) * 2015-07-03 2017-10-25 주식회사 혜강씨큐리티 래치볼트 분리형 도어락 모티스

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