JP2000017273A - 水銀の除去方法 - Google Patents
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- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
- Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 アスファルテン等を含有する液体炭化水
素、例えば天然ガスコンデンセート中の水銀を長期間に
わたり連続的に除去する方法を提供する。 【解決手段】 水銀およびアスファルテン等重質成分を
含有する液体炭化水素を、(a)第一吸着処理帯域にお
いて多孔性無機吸着剤と接触させ、つづいて、(b)第
二吸着処理帯域において、(a)細孔半径35.0Å〜
37.5Åの細孔の容積と(b)細孔半径42.5Å〜
45.0Åの細孔の容積との差[(a)−(b)]が零
または正の値である細孔構造を有し、かつ、ハロゲン量
として0.05重量%〜7重量%の活性炭と接触させる
ことを特徴とする長期連続運転可能な液体炭化水素中の
水銀の除去方法。
素、例えば天然ガスコンデンセート中の水銀を長期間に
わたり連続的に除去する方法を提供する。 【解決手段】 水銀およびアスファルテン等重質成分を
含有する液体炭化水素を、(a)第一吸着処理帯域にお
いて多孔性無機吸着剤と接触させ、つづいて、(b)第
二吸着処理帯域において、(a)細孔半径35.0Å〜
37.5Åの細孔の容積と(b)細孔半径42.5Å〜
45.0Åの細孔の容積との差[(a)−(b)]が零
または正の値である細孔構造を有し、かつ、ハロゲン量
として0.05重量%〜7重量%の活性炭と接触させる
ことを特徴とする長期連続運転可能な液体炭化水素中の
水銀の除去方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体炭化水素中の
水銀の除去方法に関するものであり、さらに詳しくは、
アスファルテン共存下における天然ガスコンデンセート
中の水銀の長期間連続可能な除去方法に関するものであ
る。
水銀の除去方法に関するものであり、さらに詳しくは、
アスファルテン共存下における天然ガスコンデンセート
中の水銀の長期間連続可能な除去方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】天然ガスコンデンセートには単体水銀、
無機水銀および有機水銀等の水銀化合物を含有している
ものが多く、その含有量は産地にもよるが数1000p
pbに達するものもある。このような多量の水銀を含む
天然ガスコンデンセートまたはこれを蒸留処理して得ら
れるナフサを石油化学用オレフィンガス、例えば、エチ
レン、プロピレンの原料として、または、水素製造用リ
フォーマー原料として使用する場合、装置材料のアルミ
ニウム材質がアマルガム腐蝕を起こしたり、また、石油
製品混合材として使用する場合も接触改質装置等の貴金
属系触媒の被毒が問題となる。
無機水銀および有機水銀等の水銀化合物を含有している
ものが多く、その含有量は産地にもよるが数1000p
pbに達するものもある。このような多量の水銀を含む
天然ガスコンデンセートまたはこれを蒸留処理して得ら
れるナフサを石油化学用オレフィンガス、例えば、エチ
レン、プロピレンの原料として、または、水素製造用リ
フォーマー原料として使用する場合、装置材料のアルミ
ニウム材質がアマルガム腐蝕を起こしたり、また、石油
製品混合材として使用する場合も接触改質装置等の貴金
属系触媒の被毒が問題となる。
【0003】従って、従来、液体炭化水素に含まれる水
銀の除去方法が種々検討され、各種の水銀吸着剤および
それらを用いる除去方法が提案されている。例えば、多
孔質担体に硫黄を担持した水銀吸着剤、例えば、活性炭
と硫黄微粒子を混合し、特定温度に加熱することにより
得られる硫黄担持活性炭(特開昭59−7891号公報
参照。)または有機硫黄化合物を含有する活性炭(特開
昭62−114632号公報参照。)等が開示されてい
る。また、天然ガスコンデンセートの水銀除去方法とし
て、例えば、水銀化合物を含有する液体炭化水素を15
0℃〜300℃の温度でα−アルミナ触媒、γ−アルミ
ナ触媒、ゼオライト触媒および/またはシリカゲル触媒
に接触させることにより、水銀化合物を単体水銀に分解
した後、分解生成した単体水銀をモリブデン硫化物を主
体とする吸着剤により吸着除去する方法が提案されてい
る(特開平6−33071号公報参照。)。しかしなが
ら、アスファルテン等の縮合芳香族化合物が共存してい
ると、前記の方法では、吸着剤の水銀吸着性能が極度に
低下するという難点があり、また、加熱処理も必要とす
るなど操作上も煩雑であった。
銀の除去方法が種々検討され、各種の水銀吸着剤および
それらを用いる除去方法が提案されている。例えば、多
孔質担体に硫黄を担持した水銀吸着剤、例えば、活性炭
と硫黄微粒子を混合し、特定温度に加熱することにより
得られる硫黄担持活性炭(特開昭59−7891号公報
参照。)または有機硫黄化合物を含有する活性炭(特開
昭62−114632号公報参照。)等が開示されてい
る。また、天然ガスコンデンセートの水銀除去方法とし
て、例えば、水銀化合物を含有する液体炭化水素を15
0℃〜300℃の温度でα−アルミナ触媒、γ−アルミ
ナ触媒、ゼオライト触媒および/またはシリカゲル触媒
に接触させることにより、水銀化合物を単体水銀に分解
した後、分解生成した単体水銀をモリブデン硫化物を主
体とする吸着剤により吸着除去する方法が提案されてい
る(特開平6−33071号公報参照。)。しかしなが
ら、アスファルテン等の縮合芳香族化合物が共存してい
ると、前記の方法では、吸着剤の水銀吸着性能が極度に
低下するという難点があり、また、加熱処理も必要とす
るなど操作上も煩雑であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、アスファルテン、樹脂質等の縮合芳香族成分を含有
する液体炭化水素中に存在する水銀をアスファルテン等
の影響を受けることなく、かつ、水銀の形態の如何に拘
らず、長期間の連続運転が可能な液体炭化水素中の水銀
の除去方法を提供することにある。
は、アスファルテン、樹脂質等の縮合芳香族成分を含有
する液体炭化水素中に存在する水銀をアスファルテン等
の影響を受けることなく、かつ、水銀の形態の如何に拘
らず、長期間の連続運転が可能な液体炭化水素中の水銀
の除去方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
前記の如き天然ガスコンデンセートの水銀の除去方法の
開発状況に鑑み、前記の課題を解決すべく鋭意検討を加
えた結果、水銀およびアスファルテン等を含有する液体
炭化水素を多孔性無機吸着剤と接触させ、吸着処理後の
液体炭化水素を特定の性状を有する活性炭吸着剤と接触
させることにより、水銀の連続的な吸着除去を効率的
に、しかも長期間安定的に実施できることを見いだし、
これらの知見に基ずいて本発明の完成に到達した。
前記の如き天然ガスコンデンセートの水銀の除去方法の
開発状況に鑑み、前記の課題を解決すべく鋭意検討を加
えた結果、水銀およびアスファルテン等を含有する液体
炭化水素を多孔性無機吸着剤と接触させ、吸着処理後の
液体炭化水素を特定の性状を有する活性炭吸着剤と接触
させることにより、水銀の連続的な吸着除去を効率的
に、しかも長期間安定的に実施できることを見いだし、
これらの知見に基ずいて本発明の完成に到達した。
【0006】すなわち、本発明は、水銀およびアスファ
ルテンを含有する液体炭化水素を(a)第一吸着処理帯
域において多孔性無機吸着剤と接触させ、前記吸着処理
帯域からの吸着処理後の液体炭化水素を(b)第二吸着
処理帯域において(a)細孔半径35.0Å〜37.5
Åの細孔の容積と(b)細孔半径42.5Å〜45.0
Åの細孔の容積との差[(a)-(b)]が零または正の値を有
する活性炭と接触させることを特徴とする液体炭化水素
中の水銀の除去方法に関するものである。
ルテンを含有する液体炭化水素を(a)第一吸着処理帯
域において多孔性無機吸着剤と接触させ、前記吸着処理
帯域からの吸着処理後の液体炭化水素を(b)第二吸着
処理帯域において(a)細孔半径35.0Å〜37.5
Åの細孔の容積と(b)細孔半径42.5Å〜45.0
Åの細孔の容積との差[(a)-(b)]が零または正の値を有
する活性炭と接触させることを特徴とする液体炭化水素
中の水銀の除去方法に関するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の液体炭化水素中の水銀の除去方法により
処理される液体炭化水素としては、特に限定されるもの
ではないが、天然ガスから回収される天然ガスコンデン
セートを挙げることができる。東南アジア産等の天然ガ
スコンデンセートには、産地にもよるが、アスファルテ
ンを1ppm〜500ppm程度含有するものもあり、
また、アスファルテンの類似物質としてカーベン等、ア
スファルテンの前駆物質として樹脂質等を含有するもの
もある。アスファルテンは、ベンゼンに可溶でペンタ
ン、ヘプタンに不溶のアスファルト系炭素質成分であ
り、多数の比較的高分子の縮合芳香族化合物を主体と
し、硫黄、酸素、窒素分を多量含有するものである。こ
のようなアスファルテン等の含有量の如何に拘らず、処
理することができるが、本発明者らの多数の実験によれ
ば、アスファルテン含有量を約10ppm以下に制御す
れば、第二吸着処理帯域における活性炭の水銀吸着性能
をさらに、高水準に維持できることが判明した。
する。本発明の液体炭化水素中の水銀の除去方法により
処理される液体炭化水素としては、特に限定されるもの
ではないが、天然ガスから回収される天然ガスコンデン
セートを挙げることができる。東南アジア産等の天然ガ
スコンデンセートには、産地にもよるが、アスファルテ
ンを1ppm〜500ppm程度含有するものもあり、
また、アスファルテンの類似物質としてカーベン等、ア
スファルテンの前駆物質として樹脂質等を含有するもの
もある。アスファルテンは、ベンゼンに可溶でペンタ
ン、ヘプタンに不溶のアスファルト系炭素質成分であ
り、多数の比較的高分子の縮合芳香族化合物を主体と
し、硫黄、酸素、窒素分を多量含有するものである。こ
のようなアスファルテン等の含有量の如何に拘らず、処
理することができるが、本発明者らの多数の実験によれ
ば、アスファルテン含有量を約10ppm以下に制御す
れば、第二吸着処理帯域における活性炭の水銀吸着性能
をさらに、高水準に維持できることが判明した。
【0008】本発明の液体炭化水素中の水銀の除去方法
は、前記のアスファルテン等を含有する天然ガスコンデ
ンセート中の水銀の除去に極めて効果的に適用すること
ができるが、また、天然ガス、ナフサ、灯油、軽油、減
圧留出油、熱分解ガソリン、接触分解ナフサ等いずれに
対しても同様に適用することができる。
は、前記のアスファルテン等を含有する天然ガスコンデ
ンセート中の水銀の除去に極めて効果的に適用すること
ができるが、また、天然ガス、ナフサ、灯油、軽油、減
圧留出油、熱分解ガソリン、接触分解ナフサ等いずれに
対しても同様に適用することができる。
【0009】天然ガスコンデンセート中の水銀は、単体
水銀のほか、無機水銀、有機水銀等の水銀化合物の形態
で含有され、その水銀含有量も、産地により異なるが、
数10ppb〜数1000ppbに達するものもある。
本発明の水銀の除去方法によれば、水銀がいずれの形態
で存在するものであっても除去することが可能であり、
従来提案されているような有機水銀化合物の還元分解工
程等を要することなく、有機水銀も容易に吸着除去する
ことができる。また、天然ガスコンデンセート中の本発
明の水銀の除去方法により吸着除去の可能な水銀の含有
量にも制限がなく広範囲にわたって処理することができ
る。
水銀のほか、無機水銀、有機水銀等の水銀化合物の形態
で含有され、その水銀含有量も、産地により異なるが、
数10ppb〜数1000ppbに達するものもある。
本発明の水銀の除去方法によれば、水銀がいずれの形態
で存在するものであっても除去することが可能であり、
従来提案されているような有機水銀化合物の還元分解工
程等を要することなく、有機水銀も容易に吸着除去する
ことができる。また、天然ガスコンデンセート中の本発
明の水銀の除去方法により吸着除去の可能な水銀の含有
量にも制限がなく広範囲にわたって処理することができ
る。
【0010】本発明の液体炭化水素中の水銀の除去方法
において、第一吸着処理帯域で用いられる多孔性無機吸
着剤は、多孔性構造と大きい比表面積および細孔径を有
し高い吸着性を示すものが好適であり、例えば、活性白
土、アルミナ、シリカゲル、シリカアルミナ、ゼオライ
トおよび活性炭等からなる群より選択されるものを挙げ
ることができる。具体的には比表面積200m2 /g以
上、細孔半径5Å〜500Åを有するものが好ましい。
このような多孔性無機吸着剤の使用により、アスファル
テン等を優先的に吸着除去すると共に相当量の水銀も同
時に吸着除去することが可能であり、水銀の長期間にわ
たる連続的吸着除去が可能となる。第一吸着処理帯域に
おいては比較的吸着除去が容易な水銀化合物をアスファ
ルテンと共に吸着除去し、後続の第二吸着処理帯域にお
いて難吸着性の水銀化合物を除去することにより、全体
として高効率の水銀の吸着除去方法を提供するものであ
る。
において、第一吸着処理帯域で用いられる多孔性無機吸
着剤は、多孔性構造と大きい比表面積および細孔径を有
し高い吸着性を示すものが好適であり、例えば、活性白
土、アルミナ、シリカゲル、シリカアルミナ、ゼオライ
トおよび活性炭等からなる群より選択されるものを挙げ
ることができる。具体的には比表面積200m2 /g以
上、細孔半径5Å〜500Åを有するものが好ましい。
このような多孔性無機吸着剤の使用により、アスファル
テン等を優先的に吸着除去すると共に相当量の水銀も同
時に吸着除去することが可能であり、水銀の長期間にわ
たる連続的吸着除去が可能となる。第一吸着処理帯域に
おいては比較的吸着除去が容易な水銀化合物をアスファ
ルテンと共に吸着除去し、後続の第二吸着処理帯域にお
いて難吸着性の水銀化合物を除去することにより、全体
として高効率の水銀の吸着除去方法を提供するものであ
る。
【0011】本発明の第一吸着処理帯域において用いら
れる活性白土は、酸性白土を硫酸等で処理して活性を高
めたもので、SiO2、 Al2O3、 Fe2O3、 CaO、 MgO、 K2O 等を
組成とする。
れる活性白土は、酸性白土を硫酸等で処理して活性を高
めたもので、SiO2、 Al2O3、 Fe2O3、 CaO、 MgO、 K2O 等を
組成とする。
【0012】アルミナは、Al2O3 を主成分としたもの
で、α−アルミナ、γ−アルミナ等の種々の結晶形のも
のがあり多孔性構造を有する。アルミナの多孔性構造
は、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウム等のア
ルミン酸アルカリ塩、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニ
ウム等のアルミニウム無機酸塩等からのアルミニウム水
和物の調製条件および熟成条件を任意に制御することに
より製造することができる。
で、α−アルミナ、γ−アルミナ等の種々の結晶形のも
のがあり多孔性構造を有する。アルミナの多孔性構造
は、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウム等のア
ルミン酸アルカリ塩、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニ
ウム等のアルミニウム無機酸塩等からのアルミニウム水
和物の調製条件および熟成条件を任意に制御することに
より製造することができる。
【0013】また、シリカゲルはSiO2・nH2Oで表わされ
る無定形のゲルであり、ケイ酸ナトリウム水溶液の無機
酸による分解により得られる多孔性構造を有するもので
あり、通常、比表面積500m/g以上、平均細孔半径
10Å〜15Åおよび細孔容積0.4ml/g以上を有
する。
る無定形のゲルであり、ケイ酸ナトリウム水溶液の無機
酸による分解により得られる多孔性構造を有するもので
あり、通常、比表面積500m/g以上、平均細孔半径
10Å〜15Åおよび細孔容積0.4ml/g以上を有
する。
【0014】シリカアルミナはSiO2およびAl2O3 からな
り多孔性構造を有する。シリカアルミナ中のシリカゲル
の含有量は、5重量%〜50重量%、特に25重量%〜
30重量%の範囲が好ましい。また、比表面積200m
2 /g以上、細孔容積0.4ml/g以上を有するもの
が好適である。これらの特性値を有するシリカアルミナ
は、シリカゲルおよびアルミナの水和物の調製条件およ
び熟成条件を任意に特定することにより製造することが
できる。
り多孔性構造を有する。シリカアルミナ中のシリカゲル
の含有量は、5重量%〜50重量%、特に25重量%〜
30重量%の範囲が好ましい。また、比表面積200m
2 /g以上、細孔容積0.4ml/g以上を有するもの
が好適である。これらの特性値を有するシリカアルミナ
は、シリカゲルおよびアルミナの水和物の調製条件およ
び熟成条件を任意に特定することにより製造することが
できる。
【0015】ゼオライトは、主としてアルカリ金属また
はアルカリ土類金属のアルミノ珪酸塩からなり、メタン
型構造のSiO2四面体とAlO4四面体が互いに1個づつの酸
素原子を共有したかたちの規則性を有する大きな空洞を
もった三次元の骨格構造を形成しており、化学組成とX
線回析図形とにより特定され、通常、500m2 /g以
上の比表面積、0.3ml/g以上の細孔容積を有する
が、これらのもののなかから任意に選択使用することが
できる。
はアルカリ土類金属のアルミノ珪酸塩からなり、メタン
型構造のSiO2四面体とAlO4四面体が互いに1個づつの酸
素原子を共有したかたちの規則性を有する大きな空洞を
もった三次元の骨格構造を形成しており、化学組成とX
線回析図形とにより特定され、通常、500m2 /g以
上の比表面積、0.3ml/g以上の細孔容積を有する
が、これらのもののなかから任意に選択使用することが
できる。
【0016】多孔性無機吸着剤の形状は、特に限定され
るものではなく、粉末状、円柱状、球状、繊維状または
ハニカム状のいずれの形状でもよい。また、粒径は0.
2mm〜5mm、好ましくは0.3mm〜2mmの範囲
でよい。
るものではなく、粉末状、円柱状、球状、繊維状または
ハニカム状のいずれの形状でもよい。また、粒径は0.
2mm〜5mm、好ましくは0.3mm〜2mmの範囲
でよい。
【0017】本発明の第一吸着処理帯域において、液体
炭化水素と多孔性無機吸着剤との接触は、固定床、移動
床、流動床および沸騰床のいずれの方式によることがで
きる。固定床方式によれば、多孔性無機吸着剤粒子を吸
着処理帯域に充填固定することにより構成される充填層
に対し液体炭化水素を上昇流または下向流として連続的
に供給し吸着処理を行なうことができ、一方、移動床方
式によれば、吸着処理帯域一端において吸着剤粒子を断
続的または連続的に供給し、そして、他端において断続
的または連続的に取り出す際に上方から供給される多孔
性無機吸着剤粒子群が重力によって順次落下する間に液
体炭化水素と連続的に接触させることができる。また、
流動床および沸騰床方式は、多孔性無機吸着剤粒子を液
体炭化水素の流れによって浮遊させることにより両者の
接触を行なうものである。本発明の吸着処理帯域には各
種接触方式のうち吸着処理帯域の構造が簡単であり、操
作も容易なことから固定床方式が好適である。
炭化水素と多孔性無機吸着剤との接触は、固定床、移動
床、流動床および沸騰床のいずれの方式によることがで
きる。固定床方式によれば、多孔性無機吸着剤粒子を吸
着処理帯域に充填固定することにより構成される充填層
に対し液体炭化水素を上昇流または下向流として連続的
に供給し吸着処理を行なうことができ、一方、移動床方
式によれば、吸着処理帯域一端において吸着剤粒子を断
続的または連続的に供給し、そして、他端において断続
的または連続的に取り出す際に上方から供給される多孔
性無機吸着剤粒子群が重力によって順次落下する間に液
体炭化水素と連続的に接触させることができる。また、
流動床および沸騰床方式は、多孔性無機吸着剤粒子を液
体炭化水素の流れによって浮遊させることにより両者の
接触を行なうものである。本発明の吸着処理帯域には各
種接触方式のうち吸着処理帯域の構造が簡単であり、操
作も容易なことから固定床方式が好適である。
【0018】多孔性無機吸着剤の固定床は、粉末状、破
砕状、円柱状、球状、繊維状またはハニカム状の吸着剤
を吸着処理帯域に充填し、常法に従って固定することに
より設置することができる。具体的には吸着処理帯域底
部にシリカボールを設置し、吸着剤の吸着処理帯域外へ
の流出を防ぐ。前記液体炭化水素は、吸着処理帯域の上
部からの下向流または下部からの上昇流のいずれかによ
り固定床内の多孔性無機吸着剤と接触させることができ
るが、吸着層の状態を吸着帯域内で安定化させる等の点
から下向流として通過させることが好ましい。
砕状、円柱状、球状、繊維状またはハニカム状の吸着剤
を吸着処理帯域に充填し、常法に従って固定することに
より設置することができる。具体的には吸着処理帯域底
部にシリカボールを設置し、吸着剤の吸着処理帯域外へ
の流出を防ぐ。前記液体炭化水素は、吸着処理帯域の上
部からの下向流または下部からの上昇流のいずれかによ
り固定床内の多孔性無機吸着剤と接触させることができ
るが、吸着層の状態を吸着帯域内で安定化させる等の点
から下向流として通過させることが好ましい。
【0019】第一吸着処理帯域において、多孔性無機吸
着剤は一種類のみを使用することもできるが、二種類ま
たはそれ以上を混合して使用することも可能である。ま
た、吸着処理条件は、任意に選択することができ、液体
炭化水素を加熱してから供給してもよいが、常温でも十
分であり、かつ、常圧で前記吸着処理の目的を十分達成
することができる。また、吸着剤の固定床を用いる場
合、LV値は、100cm/分以下、好ましくは、50
cm/分以下に設定することができる。ここでLV値と
は、単位時間当たりの液体炭化水素の処理量を吸着剤層
の断面積で除した値である。
着剤は一種類のみを使用することもできるが、二種類ま
たはそれ以上を混合して使用することも可能である。ま
た、吸着処理条件は、任意に選択することができ、液体
炭化水素を加熱してから供給してもよいが、常温でも十
分であり、かつ、常圧で前記吸着処理の目的を十分達成
することができる。また、吸着剤の固定床を用いる場
合、LV値は、100cm/分以下、好ましくは、50
cm/分以下に設定することができる。ここでLV値と
は、単位時間当たりの液体炭化水素の処理量を吸着剤層
の断面積で除した値である。
【0020】第一吸着処理帯域から流出する吸着処理後
の液体炭化水素中の水銀含有量は、用いられる吸着剤の
種類により相違するが、4ppb〜20ppb(第一吸
着処理帯域に供給される液体炭化水素中の水銀の含有量
の約2%〜約70%に相当する。)に減少させることが
できる。また、アスファルテン等は、多孔性無機吸着剤
に吸着され、吸着処理後の液体炭化水素中にはほとんど
存在しない状態となる。
の液体炭化水素中の水銀含有量は、用いられる吸着剤の
種類により相違するが、4ppb〜20ppb(第一吸
着処理帯域に供給される液体炭化水素中の水銀の含有量
の約2%〜約70%に相当する。)に減少させることが
できる。また、アスファルテン等は、多孔性無機吸着剤
に吸着され、吸着処理後の液体炭化水素中にはほとんど
存在しない状態となる。
【0021】次に、第二吸着処理帯域において用いられ
る活性炭は、平均細孔半径3Å〜20Åを有するもので
あり、比表面積100m2 /g以上、好ましくは、20
0m2 /g〜2500m2 /g、細孔容積0.4ml/
g以上、好ましくは、0.6ml/g〜1.5ml/g
のものである。このような細孔特性を有する活性炭のう
ち、さらに特定の細孔構造を有する活性炭が好ましい。
すなわち、(a)細孔半径35.0Å〜37.5Åの細
孔の容積と(b)細孔半径42.5Å〜45.0Åの細
孔の容積との差[(a)-(b)] が零または正の値を示す活性
炭が難吸着性の水銀化合物の優れた吸着性能を示す。
る活性炭は、平均細孔半径3Å〜20Åを有するもので
あり、比表面積100m2 /g以上、好ましくは、20
0m2 /g〜2500m2 /g、細孔容積0.4ml/
g以上、好ましくは、0.6ml/g〜1.5ml/g
のものである。このような細孔特性を有する活性炭のう
ち、さらに特定の細孔構造を有する活性炭が好ましい。
すなわち、(a)細孔半径35.0Å〜37.5Åの細
孔の容積と(b)細孔半径42.5Å〜45.0Åの細
孔の容積との差[(a)-(b)] が零または正の値を示す活性
炭が難吸着性の水銀化合物の優れた吸着性能を示す。
【0022】特に、前記細孔容積の差[(a)-(b)] が細孔
半径50Å以下の細孔の容積に対して5%以下、特に、
3%以下である活性炭が好適である。前記細孔容積の差
が負の値を示す活性炭は水銀をほとんど吸着しないかま
たは吸着量が小さく、水銀の吸着処理が実質的に達成困
難となる。このような作用が生ずる理由は十分には解明
していないが、水銀の活性炭ミクロ構造への侵入に際
し、その入口のマクロ構造が特定の大きさに設定される
ことにより水銀の吸着が迅速かつ容易になり得ることに
あるものと推定される。
半径50Å以下の細孔の容積に対して5%以下、特に、
3%以下である活性炭が好適である。前記細孔容積の差
が負の値を示す活性炭は水銀をほとんど吸着しないかま
たは吸着量が小さく、水銀の吸着処理が実質的に達成困
難となる。このような作用が生ずる理由は十分には解明
していないが、水銀の活性炭ミクロ構造への侵入に際
し、その入口のマクロ構造が特定の大きさに設定される
ことにより水銀の吸着が迅速かつ容易になり得ることに
あるものと推定される。
【0023】前記の特定細孔半径を有する細孔が特定量
存在する活性炭が液体炭化水素中の水銀の吸着除去にと
って顕著な効果を発揮することが本発明者らの広範な研
究の結果により見いだされたものである。
存在する活性炭が液体炭化水素中の水銀の吸着除去にと
って顕著な効果を発揮することが本発明者らの広範な研
究の結果により見いだされたものである。
【0024】本発明において、活性炭の比表面積は窒素
ガス吸着BET法により、細孔容積、細孔分布は窒素ガ
スの吸着等温線に基づいて算出する方法によるものであ
る。
ガス吸着BET法により、細孔容積、細孔分布は窒素ガ
スの吸着等温線に基づいて算出する方法によるものであ
る。
【0025】前記の特性値を有する活性炭は、前記特性
値が得られるならば、いずれの方法により製造されたも
のでよく、ヤシ殻、石炭コークス、木炭等、特にヤシ殻
の炭化生成物を特定の水蒸気賦活処理をして得られた活
性炭が有効である。水蒸気賦活処理においては、水蒸気
40容量%以下、特に、30容量%以下、さらに20容
量%以下の雰囲気で賦活することにより得られたものを
用いることができる。賦活処理は、例えば、窒素50容
量%〜85容量%、水蒸気3容量%〜40容量%、二酸
化炭素3容量%〜30容量%、酸素0〜2容量%および
水素0〜2容量%からなる賦活ガス中で、前記炭化生成
物を700℃〜1100℃に加熱することにより行なう
ことができる。
値が得られるならば、いずれの方法により製造されたも
のでよく、ヤシ殻、石炭コークス、木炭等、特にヤシ殻
の炭化生成物を特定の水蒸気賦活処理をして得られた活
性炭が有効である。水蒸気賦活処理においては、水蒸気
40容量%以下、特に、30容量%以下、さらに20容
量%以下の雰囲気で賦活することにより得られたものを
用いることができる。賦活処理は、例えば、窒素50容
量%〜85容量%、水蒸気3容量%〜40容量%、二酸
化炭素3容量%〜30容量%、酸素0〜2容量%および
水素0〜2容量%からなる賦活ガス中で、前記炭化生成
物を700℃〜1100℃に加熱することにより行なう
ことができる。
【0026】また、市販の活性炭を前記特性値となるよ
うに選択し混合して調製したものも用いることができ
る。活性炭の形状は、特に限定されるものではなく、粉
末状、破砕状、円柱状、球状、繊維状およびハニカム状
のいずれの形状でもよいが、粒状活性炭が好ましく、平
均粒径0.3mm〜1.8mmのものを用いることがで
きる。造粒炭は常法に従って炭化生成物100部に30
部〜60部の石油ピッチまたはコールタール等をバイン
ダーとして加え混和成形後賦活して調製される。
うに選択し混合して調製したものも用いることができ
る。活性炭の形状は、特に限定されるものではなく、粉
末状、破砕状、円柱状、球状、繊維状およびハニカム状
のいずれの形状でもよいが、粒状活性炭が好ましく、平
均粒径0.3mm〜1.8mmのものを用いることがで
きる。造粒炭は常法に従って炭化生成物100部に30
部〜60部の石油ピッチまたはコールタール等をバイン
ダーとして加え混和成形後賦活して調製される。
【0027】本発明の液体炭化水素中の水銀の除去方法
に用いられる活性炭の他の特異性の一つは、ハロゲン含
有化合物を含有することにある。ハロゲン含有化合物と
しては、ハロゲン化水素、ハロゲン化金属、ハロゲン化
硫黄等の化合物を挙げることができる。ハロゲン化金属
としては、例えば、ナトリウム、カリウム、銅、鉄、マ
ンガン、鉛、錫等の水銀と反応可能なハロゲン化物(塩
化物、フッ化物、臭化物およびヨウ化物等)を例示する
ことができる。ハロゲン化水素としては、塩化水素、フ
ッ化水素、臭化水素およびヨウ化水素を挙げることがで
き、特に、塩化水素が好ましい。ハロゲン含有化合物の
含有量は、ハロゲン量として、活性炭全重量基準で0.
05重量%〜7重量%であり、特に、0.1重量%〜5
重量%が好ましい。ハロゲン含有化合物が0.05重量
%に達しないと水銀の吸着性能が低下し、一方、7重量
%を超えても増量に見合う水銀の吸着性能が得られな
い。ハロゲン含有化合物を活性炭へ含有させる方法とし
ては、特に、限定されるものではなく、従来から公知の
担持方法を採用することができる。例えば、日本公開特
許公報(特開昭50−158592号)に記載されてい
るようなハロゲン化水素を水溶液として活性炭に含浸さ
せる方法、または、ハロゲン化水素を気相で吸着させる
こともでき、また、ハロゲン化水素を発生させる化合物
を活性炭上に置き、酸等を添加して反応させる方法を採
用することができる。また、活性炭の製造過程において
洗浄工程で用いられる塩酸の量を前記活性炭中の塩素含
有量になるように洗浄条件を調整することにより担持さ
せることもできる。
に用いられる活性炭の他の特異性の一つは、ハロゲン含
有化合物を含有することにある。ハロゲン含有化合物と
しては、ハロゲン化水素、ハロゲン化金属、ハロゲン化
硫黄等の化合物を挙げることができる。ハロゲン化金属
としては、例えば、ナトリウム、カリウム、銅、鉄、マ
ンガン、鉛、錫等の水銀と反応可能なハロゲン化物(塩
化物、フッ化物、臭化物およびヨウ化物等)を例示する
ことができる。ハロゲン化水素としては、塩化水素、フ
ッ化水素、臭化水素およびヨウ化水素を挙げることがで
き、特に、塩化水素が好ましい。ハロゲン含有化合物の
含有量は、ハロゲン量として、活性炭全重量基準で0.
05重量%〜7重量%であり、特に、0.1重量%〜5
重量%が好ましい。ハロゲン含有化合物が0.05重量
%に達しないと水銀の吸着性能が低下し、一方、7重量
%を超えても増量に見合う水銀の吸着性能が得られな
い。ハロゲン含有化合物を活性炭へ含有させる方法とし
ては、特に、限定されるものではなく、従来から公知の
担持方法を採用することができる。例えば、日本公開特
許公報(特開昭50−158592号)に記載されてい
るようなハロゲン化水素を水溶液として活性炭に含浸さ
せる方法、または、ハロゲン化水素を気相で吸着させる
こともでき、また、ハロゲン化水素を発生させる化合物
を活性炭上に置き、酸等を添加して反応させる方法を採
用することができる。また、活性炭の製造過程において
洗浄工程で用いられる塩酸の量を前記活性炭中の塩素含
有量になるように洗浄条件を調整することにより担持さ
せることもできる。
【0028】本発明の液体炭化水素中の水銀の除去方法
において、吸着剤として用いる活性炭が前記の特定の細
孔構造、すなわち、(a)細孔半径35.0Å〜37.
5Åの細孔の容積と(b)細孔半径42.5Å〜45.
0Åの細孔の容積との差[(a)-(b)] が零または正の値を
示し、かつ、ハロゲン含有化合物をハロゲン量として
0.05重量%〜7重量%含有すると、水銀の吸着性能
が著しく改良され、特に、有機水銀化合物の吸着除去も
極めて容易となる。
において、吸着剤として用いる活性炭が前記の特定の細
孔構造、すなわち、(a)細孔半径35.0Å〜37.
5Åの細孔の容積と(b)細孔半径42.5Å〜45.
0Åの細孔の容積との差[(a)-(b)] が零または正の値を
示し、かつ、ハロゲン含有化合物をハロゲン量として
0.05重量%〜7重量%含有すると、水銀の吸着性能
が著しく改良され、特に、有機水銀化合物の吸着除去も
極めて容易となる。
【0029】また、前記活性炭にアルカリ金属硫化物お
よびアルカリ土類金属硫化物からなる群より選択される
金属硫化物(以下、必要に応じ「アルカリ金属硫化物
等」という。)を担持させることもできる。アルカリ金
属硫化物等としては、特に限定されないが、アルカリ金
属硫化物として、例えば、Li2S、Na2SおよびK2S が、ま
た、アルカリ土類金属硫化物として、例えば、MgS およ
び CaSが挙げられる。これらのアルカリ金属硫化物等
は、一種類でもよく、または二種類以上を混合して使用
してもよい。
よびアルカリ土類金属硫化物からなる群より選択される
金属硫化物(以下、必要に応じ「アルカリ金属硫化物
等」という。)を担持させることもできる。アルカリ金
属硫化物等としては、特に限定されないが、アルカリ金
属硫化物として、例えば、Li2S、Na2SおよびK2S が、ま
た、アルカリ土類金属硫化物として、例えば、MgS およ
び CaSが挙げられる。これらのアルカリ金属硫化物等
は、一種類でもよく、または二種類以上を混合して使用
してもよい。
【0030】アルカリ金属硫化物等の担持量は、特に限
定されないが、硫黄量として吸着剤全重量基準で、0.
1重量%〜30重量%が好ましい。担持量が0.1重量
%未満になると水銀吸着性能が低下する傾向にあり、ま
た担持量が30重量%を超えると担体の吸着性能がこれ
らの金属硫化物等により阻害され、水銀吸着性能の向上
が鈍化するという傾向が現れる。
定されないが、硫黄量として吸着剤全重量基準で、0.
1重量%〜30重量%が好ましい。担持量が0.1重量
%未満になると水銀吸着性能が低下する傾向にあり、ま
た担持量が30重量%を超えると担体の吸着性能がこれ
らの金属硫化物等により阻害され、水銀吸着性能の向上
が鈍化するという傾向が現れる。
【0031】第二吸着処理帯域における液体炭化水素と
活性炭との接触は、固定床、移動床、流動床および沸騰
床のいずれの接触方式も採用することができるが、吸着
処理帯域の構造が簡単であり、処理操作も容易なこと等
から固定床方式が好適である。
活性炭との接触は、固定床、移動床、流動床および沸騰
床のいずれの接触方式も採用することができるが、吸着
処理帯域の構造が簡単であり、処理操作も容易なこと等
から固定床方式が好適である。
【0032】活性炭の固定床は、常法に従って固定する
ことにより設置することができる。前記水銀含有液体炭
化水素は、固定床の頂部から下向流として通過させる
か、底部からの上昇流のいずれかにより固定床内の活性
炭と接触させることができるが、活性炭を吸着塔内に安
定させる等の観点からすれば下向流として通過させるこ
とが好ましい。
ことにより設置することができる。前記水銀含有液体炭
化水素は、固定床の頂部から下向流として通過させる
か、底部からの上昇流のいずれかにより固定床内の活性
炭と接触させることができるが、活性炭を吸着塔内に安
定させる等の観点からすれば下向流として通過させるこ
とが好ましい。
【0033】第二吸着処理帯域における吸着処理条件
は、前記第一吸着処理帯域と同様に任意に選択すること
ができるが、常温および常圧で十分吸着処理の効果を得
ることができる。また、固定床の場合、LV値を100
cm/分以下、特に50cm/分以上に設定することも
できる。
は、前記第一吸着処理帯域と同様に任意に選択すること
ができるが、常温および常圧で十分吸着処理の効果を得
ることができる。また、固定床の場合、LV値を100
cm/分以下、特に50cm/分以上に設定することも
できる。
【0034】上記のように本発明は液体炭化水素中のア
スファルテン共存下における水銀を除去する方法を提供
するものであるが、好ましい実施の形態として、次のも
のを包含する。 水銀およびアスファルテンを含有する液体炭化水素を a)第一吸着処理帯域において、活性白土、アルミナ、
シリカゲル、ゼオライトおよびシリカアルミナからなる
群より選択される少なくとも一種の多孔質無機吸着剤と
接触させ、 b)前記吸着処理帯域からの吸着処理後の液体炭化水素
を第二吸着処理帯域において、比表面積500m2 /g
〜1500m2 /gおよび平均細孔半径5Å〜20Åで
あり、(a)細孔半径35.0Å〜37.5Åの細孔の
容積と(b)細孔半径42.5Å〜45.0Åの細孔の
容積との差[(a)-(b)] が零または正の値である活性炭と
接触させることからなる液体炭化水素中の水銀の除去方
法、 水銀およびアスファルテンを含有する液体炭化水素を a)第一吸着処理帯域において、活性白土、アルミナ、
シリカゲル、ゼオライトおよびシリカアルミナからなる
群より選択される少なくとも一種の吸着剤と接触させ、 b)前記吸着処理帯域からの吸着処理後の液体炭化水素
を第二吸着処理帯域において、比表面積500m2 /g
〜1500m2 /gであり、(a)細孔半径35.0Å
〜37.5Åの細孔の容積と(b)細孔半径42.5Å
〜45.0Åの細孔の容積との差[(a)-(b)] が零または
正の値であり、ハロゲン含有化合物をハロゲン量として
0.05重量%〜7重量%含有する活性炭と接触させる
ことからなる液体炭化水素中の水銀の除去方法 を提供することができる。
スファルテン共存下における水銀を除去する方法を提供
するものであるが、好ましい実施の形態として、次のも
のを包含する。 水銀およびアスファルテンを含有する液体炭化水素を a)第一吸着処理帯域において、活性白土、アルミナ、
シリカゲル、ゼオライトおよびシリカアルミナからなる
群より選択される少なくとも一種の多孔質無機吸着剤と
接触させ、 b)前記吸着処理帯域からの吸着処理後の液体炭化水素
を第二吸着処理帯域において、比表面積500m2 /g
〜1500m2 /gおよび平均細孔半径5Å〜20Åで
あり、(a)細孔半径35.0Å〜37.5Åの細孔の
容積と(b)細孔半径42.5Å〜45.0Åの細孔の
容積との差[(a)-(b)] が零または正の値である活性炭と
接触させることからなる液体炭化水素中の水銀の除去方
法、 水銀およびアスファルテンを含有する液体炭化水素を a)第一吸着処理帯域において、活性白土、アルミナ、
シリカゲル、ゼオライトおよびシリカアルミナからなる
群より選択される少なくとも一種の吸着剤と接触させ、 b)前記吸着処理帯域からの吸着処理後の液体炭化水素
を第二吸着処理帯域において、比表面積500m2 /g
〜1500m2 /gであり、(a)細孔半径35.0Å
〜37.5Åの細孔の容積と(b)細孔半径42.5Å
〜45.0Åの細孔の容積との差[(a)-(b)] が零または
正の値であり、ハロゲン含有化合物をハロゲン量として
0.05重量%〜7重量%含有する活性炭と接触させる
ことからなる液体炭化水素中の水銀の除去方法 を提供することができる。
【0035】
【実施例】以下、実施例および比較例に基いて本発明を
具体的に説明する。もっとも、本発明はこれらの実施例
等により限定されるものではない。実施例等で用いた各
種測定方法は以下の通りである。アスファルテン含有量測定方法 天然ガスコンデンセート中のアスファルテンは、試料を
トルエンおよびヘプタンの有機溶媒に溶解させ、得られ
た溶液について分光光度計により波長 750nm、セ
ルの厚さ 50mmで対照液トルエンおよびヘプタンで
吸光度を測定し、Lambert-Beerの式K=log T/0.4343C
Lを用いて定量した。吸着剤の比表面積・細孔分布測定方法 吸着剤の比表面積については窒素ガスによるBET法を
用いて測定し、細孔分布については吸着剤を真空脱気し
た後、窒素ガスの吸着等温線を用いユアサアイオニク
(株)のオートソープ1−MPにより算出した。水銀分析方法 日本インスツルメンツ株式会社製マーキュリー/SP−
3D汎用全自動水銀分析装置を用いた。
具体的に説明する。もっとも、本発明はこれらの実施例
等により限定されるものではない。実施例等で用いた各
種測定方法は以下の通りである。アスファルテン含有量測定方法 天然ガスコンデンセート中のアスファルテンは、試料を
トルエンおよびヘプタンの有機溶媒に溶解させ、得られ
た溶液について分光光度計により波長 750nm、セ
ルの厚さ 50mmで対照液トルエンおよびヘプタンで
吸光度を測定し、Lambert-Beerの式K=log T/0.4343C
Lを用いて定量した。吸着剤の比表面積・細孔分布測定方法 吸着剤の比表面積については窒素ガスによるBET法を
用いて測定し、細孔分布については吸着剤を真空脱気し
た後、窒素ガスの吸着等温線を用いユアサアイオニク
(株)のオートソープ1−MPにより算出した。水銀分析方法 日本インスツルメンツ株式会社製マーキュリー/SP−
3D汎用全自動水銀分析装置を用いた。
【0036】実施例1 水銀含有量 28ppb、アスファルテン含有量 15
ppmの天然ガスコンデンセート(密度 0.7418
g/cm3 @15℃)を第一吸着処理カラム(内径10
mmのガラス製吸着管に活性白土を24ml充填。)に
常温で1ml/分の流速で通過させた。第一吸着処理カ
ラムから得られた吸着処理後のコンデンセート中の水銀
含有量が、11ppbに減少した。これを第二吸着処理
カラム(内径10mmのガラス製吸着管に次に示す活性
炭Aを24ml充填。)に室温で1ml/分(LV値
1.2cm/分)の流速で通過させ、第二吸着処理カラ
ム出口で水銀含有量1ppb以下のコンデンセートを得
た。
ppmの天然ガスコンデンセート(密度 0.7418
g/cm3 @15℃)を第一吸着処理カラム(内径10
mmのガラス製吸着管に活性白土を24ml充填。)に
常温で1ml/分の流速で通過させた。第一吸着処理カ
ラムから得られた吸着処理後のコンデンセート中の水銀
含有量が、11ppbに減少した。これを第二吸着処理
カラム(内径10mmのガラス製吸着管に次に示す活性
炭Aを24ml充填。)に室温で1ml/分(LV値
1.2cm/分)の流速で通過させ、第二吸着処理カラ
ム出口で水銀含有量1ppb以下のコンデンセートを得
た。
【0037】活性炭A 平均粒径 0.35mm 比表面積 1063ml/g 平均細孔半径 10.6Å 細孔容積[(a)-(b)] 注1) 0.00175ml/g 細孔分布注 2) 0.32% 塩化物(塩素として)含有量 0.17wt.% 注1)細孔容積(a)-(b)=PV[(35.0Å 〜37.5Å)-(42.5
Å〜45 Å)] 注2)[PV((a)-(b))/PV(<50Å )] 100
Å〜45 Å)] 注2)[PV((a)-(b))/PV(<50Å )] 100
【0038】実施例2 水銀含有量 28ppb、アスファルテン含有量 15
ppmの天然ガスコンデンセート(密度 0.7418
g/cm3 @15℃)を第一吸着処理カラム(内径10
mmのガラス製吸着管にアルミナ粒状物を24ml充
填。)に室温で1ml/分の流速で通過させた。第一吸
着処理カラムから水銀含有量10ppbのコンデンセー
トを得た。これを第二吸着処理カラム(内径10mmの
ガラス製吸着管に活性炭Aを24ml充填。)に室温で
1ml/分の流速で通過させ、水銀含有量1ppb以下
のコンデンセートを得た。
ppmの天然ガスコンデンセート(密度 0.7418
g/cm3 @15℃)を第一吸着処理カラム(内径10
mmのガラス製吸着管にアルミナ粒状物を24ml充
填。)に室温で1ml/分の流速で通過させた。第一吸
着処理カラムから水銀含有量10ppbのコンデンセー
トを得た。これを第二吸着処理カラム(内径10mmの
ガラス製吸着管に活性炭Aを24ml充填。)に室温で
1ml/分の流速で通過させ、水銀含有量1ppb以下
のコンデンセートを得た。
【0039】実施例3 水銀含有量 28ppb、アスファルテン含有量 15
ppmの天然ガスコンデンセート(密度 0.7418
g/cm3 @15℃)を第一吸着処理カラム(内径10
mmのガラス製吸着管にシリカアルミナ粒状物を24m
l充填。)に室温で1ml/分の流速で通過させ、水銀
含有量8ppbのコンデンセートを得た。これを第二吸
着処理カラム(内径10mmのガラス製吸着管に活性炭
Aを24ml充填。)に室温で1ml/分の流速で通過
させ、水銀含有量1ppb以下のコンデンセートを得
た。
ppmの天然ガスコンデンセート(密度 0.7418
g/cm3 @15℃)を第一吸着処理カラム(内径10
mmのガラス製吸着管にシリカアルミナ粒状物を24m
l充填。)に室温で1ml/分の流速で通過させ、水銀
含有量8ppbのコンデンセートを得た。これを第二吸
着処理カラム(内径10mmのガラス製吸着管に活性炭
Aを24ml充填。)に室温で1ml/分の流速で通過
させ、水銀含有量1ppb以下のコンデンセートを得
た。
【0040】実施例4 水銀含有量 28ppb、アスファルテン含有量 15
ppmの天然ガスコンデンセート(密度 0.7418
g/cm3 @15℃)を第一吸着処理帯域(内径10m
mのガラス製吸着管にシリカゲル粒状物を24ml充
填。)に室温で1ml/分の流速で通過させた。第一吸
着処理カラムから得られた吸着処理後のコンデンセート
中の水銀含有量8ppbのコンデンセートを得た。これ
を第二吸着処理カラム(内径10mmのガラス製吸着管
に活性炭Aを24ml充填。)に室温で1ml/分の流
速で通過させ、第二吸着処理カラム出口で水銀含有量1
ppb以下のコンデンセートを得た。
ppmの天然ガスコンデンセート(密度 0.7418
g/cm3 @15℃)を第一吸着処理帯域(内径10m
mのガラス製吸着管にシリカゲル粒状物を24ml充
填。)に室温で1ml/分の流速で通過させた。第一吸
着処理カラムから得られた吸着処理後のコンデンセート
中の水銀含有量8ppbのコンデンセートを得た。これ
を第二吸着処理カラム(内径10mmのガラス製吸着管
に活性炭Aを24ml充填。)に室温で1ml/分の流
速で通過させ、第二吸着処理カラム出口で水銀含有量1
ppb以下のコンデンセートを得た。
【0041】実施例5 水銀含有量 28ppb、アスファルテン含有量 15
ppmの天然ガスコンデンセート(密度 0.7418
g/cm3 @15℃)を第一吸着処理カラム(内径10
mmのガラス製吸着管にゼオライト粒状物を24ml充
填。)に室温で1ml/分の流速で通過させ、水銀含有
量7ppbのコンデンセートを得た。これを第二吸着処
理カラム(内径10mmのガラス製吸着管に活性炭Aを
24ml充填。)に室温で1ml/分の流速で通過さ
せ、第二吸着処理カラム出口で水銀含有量1ppb以下
のコンデンセートを得た。
ppmの天然ガスコンデンセート(密度 0.7418
g/cm3 @15℃)を第一吸着処理カラム(内径10
mmのガラス製吸着管にゼオライト粒状物を24ml充
填。)に室温で1ml/分の流速で通過させ、水銀含有
量7ppbのコンデンセートを得た。これを第二吸着処
理カラム(内径10mmのガラス製吸着管に活性炭Aを
24ml充填。)に室温で1ml/分の流速で通過さ
せ、第二吸着処理カラム出口で水銀含有量1ppb以下
のコンデンセートを得た。
【0042】実施例6 第一吸着処理カラムにより実施例1と同様に活性白土に
よる処理をし、第一吸着処理カラムから得られた吸着処
理されたコンデンセートを第二吸着処理カラム(内径1
0mmのガラス製吸着管にNa2S担持活性炭AA(活性炭
AにNa2Sを硫黄量として5重量%担持。)を24ml充
填。)に供給し第二吸着処理カラム出口から水銀含有量
1ppb以下のコンデンセートを得た。
よる処理をし、第一吸着処理カラムから得られた吸着処
理されたコンデンセートを第二吸着処理カラム(内径1
0mmのガラス製吸着管にNa2S担持活性炭AA(活性炭
AにNa2Sを硫黄量として5重量%担持。)を24ml充
填。)に供給し第二吸着処理カラム出口から水銀含有量
1ppb以下のコンデンセートを得た。
【0043】比較例1 第一吸着処理カラムを使用せず、活性炭Aを充填した第
二吸着処理カラム(内径10mmのガラス製吸着管に活
性炭Aを24ml充填。)のみを使用したこと以外すべ
て実施例1と同様にして、天然ガスコンデンセートの吸
着処理を行なった。第二吸着処理カラムの活性炭Aによ
る吸着処理のみでは、第二吸着処理カラム出口の水銀含
有量は4ppbであり、水銀の十分な吸着処理が行なわ
れず残存水銀含有量が高い。
二吸着処理カラム(内径10mmのガラス製吸着管に活
性炭Aを24ml充填。)のみを使用したこと以外すべ
て実施例1と同様にして、天然ガスコンデンセートの吸
着処理を行なった。第二吸着処理カラムの活性炭Aによ
る吸着処理のみでは、第二吸着処理カラム出口の水銀含
有量は4ppbであり、水銀の十分な吸着処理が行なわ
れず残存水銀含有量が高い。
【0044】比較例2 実施例1において用いた天然ガスコンデンセートと同一
のものを第一吸着処理カラム(内径10mmのガラス製
吸着管に活性炭Aを24ml充填。)に室温で1ml/
分の流速で通過させた。第一吸着処理カラムから得られ
た吸着処理後のコンデンセートを第二吸着処理カラム
(内径10mmのガラス製吸着管にゼオライト粒状物を
24ml充填。)に室温で1ml/分の流速で通過させ
た。第二吸着処理カラム出口のコンデンセートの水銀含
有量は2ppbであった。
のものを第一吸着処理カラム(内径10mmのガラス製
吸着管に活性炭Aを24ml充填。)に室温で1ml/
分の流速で通過させた。第一吸着処理カラムから得られ
た吸着処理後のコンデンセートを第二吸着処理カラム
(内径10mmのガラス製吸着管にゼオライト粒状物を
24ml充填。)に室温で1ml/分の流速で通過させ
た。第二吸着処理カラム出口のコンデンセートの水銀含
有量は2ppbであった。
【0045】比較例3 第二吸着処理カラムでアルミナを用いたこと以外すべて
比較例2と同様に処理した。結果を表2に示す。
比較例2と同様に処理した。結果を表2に示す。
【0046】比較例4 第二吸着処理カラムで活性炭Aの代わりに次の活性炭B
を用いたこと以外すべて実施例1と同一の条件で水銀の
吸着処理を行なった。吸着処理の結果を表2に示す。
を用いたこと以外すべて実施例1と同一の条件で水銀の
吸着処理を行なった。吸着処理の結果を表2に示す。
【0047】比較例5 第二吸着処理カラムで活性炭Aの代わりに活性炭Bを用
いたこと以外すべて実施例2と同様に処理した。吸着処
理の結果を表2に示す。
いたこと以外すべて実施例2と同様に処理した。吸着処
理の結果を表2に示す。
【0048】活性炭B 平均粒径 1.23mm 比表面積 639m2/g 平均細孔半径 19.7Å 細孔容積[(a)-(b)] -0.0008ml/g 細孔分布 -0.18% 塩化物含有量 <0.01wt.% 比較例6 第二吸着処理カラムで活性炭Bの代わりに活性炭BBを
用いたこと以外すべて比較例4と同一の条件で水銀の吸
着処理を行なった。吸着処理の結果を表2に示す。(活
性炭BB:活性炭BにNa2Sを硫黄量として5重量%担
持。)
用いたこと以外すべて比較例4と同一の条件で水銀の吸
着処理を行なった。吸着処理の結果を表2に示す。(活
性炭BB:活性炭BにNa2Sを硫黄量として5重量%担
持。)
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】以上の実施例および比較例から、アスファ
ルテン共存の天然ガスコンデンセートからの水銀の除去
に対しては、各実施例および比較例により水銀吸着剤の
特定の組合せが必要であり、特定の組合せの結果長期の
連続運転が可能となったことが示されている。微量の種
々の形態の水銀を除去するには第二吸着処理帯域の活性
炭の細孔分布が臨界的な効果を示し同時にハロゲン含有
化合物の共存が重要な要素であることが理解される。
ルテン共存の天然ガスコンデンセートからの水銀の除去
に対しては、各実施例および比較例により水銀吸着剤の
特定の組合せが必要であり、特定の組合せの結果長期の
連続運転が可能となったことが示されている。微量の種
々の形態の水銀を除去するには第二吸着処理帯域の活性
炭の細孔分布が臨界的な効果を示し同時にハロゲン含有
化合物の共存が重要な要素であることが理解される。
【0052】
【発明の効果】本発明は、水銀およびアスファルテンを
含有する液体炭化水素、例えば、天然ガスコンデンセー
トを、第一吸着処理帯域において、活性白土、アルミ
ナ、シリカゲル、シリカアルミナおよびゼオライトから
なる群から選択される少なくとも一種の多孔性無機吸着
剤と接触させた後、第二吸着処理帯域において、前記の
特定の細孔構造の活性炭と接触させることにより、アス
ファルテンの共存下においても長期間にわたり水銀をそ
の形態の如何に拘らず効率よく吸着除去することができ
る。
含有する液体炭化水素、例えば、天然ガスコンデンセー
トを、第一吸着処理帯域において、活性白土、アルミ
ナ、シリカゲル、シリカアルミナおよびゼオライトから
なる群から選択される少なくとも一種の多孔性無機吸着
剤と接触させた後、第二吸着処理帯域において、前記の
特定の細孔構造の活性炭と接触させることにより、アス
ファルテンの共存下においても長期間にわたり水銀をそ
の形態の如何に拘らず効率よく吸着除去することができ
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 水銀およびアスファルテンを含有する液
体炭化水素を a)第一吸着処理帯域において多孔性無機吸着剤と接触
させ、前記吸着処理帯域からの吸着処理後の液体炭化水
素を b)第二吸着処理帯域において(a)細孔半径35.0
Å〜37.5Åの細孔の容積と(b)細孔半径42.5
Å〜45.0Åの細孔の容積との差[(a)-(b)] が零また
は正の値を有する活性炭と接触させることを特徴とする
液体炭化水素中の水銀の除去方法。 - 【請求項2】 前記液体炭化水素が天然ガスコンデンセ
ートである請求項1記載の液体炭化水素中の水銀の除去
方法。 - 【請求項3】 前記(a)細孔半径35.0Å〜37.
5Åの細孔の容積と(b)細孔半径42.5Å〜45.
0Åの細孔の容積との差[(a)-(b)] が細孔半径50Å以
下の細孔の容積の5%以下である請求項1または2に記
載の液体炭化水素中の水銀の除去方法。 - 【請求項4】 前記活性炭がさらにハロゲン化物を活性
炭全重量基準でハロゲン量として0.05重量%〜7重
量%含有してなる請求項1ないし3のいずれかの項に記
載の液体炭化水素中の水銀の除去方法。 - 【請求項5】 前記活性炭がさらにアルカリ金属硫化物
およびアルカリ土類金属硫化物からなる群より選択され
る少なくとも一種の金属硫化物を含有してなる請求項1
ないし4のいずれかの項記載の液体炭化水素中の水銀の
除去方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10199726A JP2000017273A (ja) | 1998-06-30 | 1998-06-30 | 水銀の除去方法 |
KR1019980030294A KR20000004838A (ko) | 1998-06-30 | 1998-07-28 | 액체탄화수소중의 수은의 제거방법 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10199726A JP2000017273A (ja) | 1998-06-30 | 1998-06-30 | 水銀の除去方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000017273A true JP2000017273A (ja) | 2000-01-18 |
Family
ID=16412603
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10199726A Pending JP2000017273A (ja) | 1998-06-30 | 1998-06-30 | 水銀の除去方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000017273A (ja) |
KR (1) | KR20000004838A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011081836A3 (en) * | 2009-12-15 | 2011-10-06 | Uop Llc | Mercury removal from cracked gas |
JP2013237794A (ja) * | 2012-05-16 | 2013-11-28 | Ihテクノロジー株式会社 | 液体炭化水素中の水銀除去方法 |
WO2015019738A1 (ja) * | 2013-08-07 | 2015-02-12 | Jx日鉱日石エネルギー株式会社 | 炭化水素油中の水銀の除去方法 |
-
1998
- 1998-06-30 JP JP10199726A patent/JP2000017273A/ja active Pending
- 1998-07-28 KR KR1019980030294A patent/KR20000004838A/ko not_active Application Discontinuation
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011081836A3 (en) * | 2009-12-15 | 2011-10-06 | Uop Llc | Mercury removal from cracked gas |
KR101465309B1 (ko) | 2009-12-15 | 2014-11-26 | 유오피 엘엘씨 | 분해 가스로부터의 수은 제거 |
JP2013237794A (ja) * | 2012-05-16 | 2013-11-28 | Ihテクノロジー株式会社 | 液体炭化水素中の水銀除去方法 |
WO2015019738A1 (ja) * | 2013-08-07 | 2015-02-12 | Jx日鉱日石エネルギー株式会社 | 炭化水素油中の水銀の除去方法 |
JP2015030840A (ja) * | 2013-08-07 | 2015-02-16 | Jx日鉱日石エネルギー株式会社 | 炭化水素油中の水銀の除去方法 |
CN105452422A (zh) * | 2013-08-07 | 2016-03-30 | 吉坤日矿日石能源株式会社 | 烃油中的汞的去除方法 |
US9803143B2 (en) | 2013-08-07 | 2017-10-31 | NX Nippon Oil & Energy Corporation | Method for removing mercury in hydrocarbon oil |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
KR20000004838A (ko) | 2000-01-25 |
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