JP2000012260A - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置

Info

Publication number
JP2000012260A
JP2000012260A JP19682398A JP19682398A JP2000012260A JP 2000012260 A JP2000012260 A JP 2000012260A JP 19682398 A JP19682398 A JP 19682398A JP 19682398 A JP19682398 A JP 19682398A JP 2000012260 A JP2000012260 A JP 2000012260A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
discharge lamp
circuit
voltage
power supply
duty
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP19682398A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadahiro Kono
忠博 河野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP19682398A priority Critical patent/JP2000012260A/ja
Publication of JP2000012260A publication Critical patent/JP2000012260A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Circuit Arrangements For Discharge Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】スイッチング素子のオンデューティの制御をし
つつカタホレシス現象の発生を抑制することができる放
電灯点灯装置を提供する。 【解決手段】インバータ回路INVは一対のスイッチン
グ素子Q1,Q2の直列回路を備える。スイッチング素
子Q1の両端間に直流カット用のコンデンサC4を介し
て放電灯Laを含む負荷回路が接続される。スイッチン
グ素子Q1,Q2は制御回路3からの制御信号H0,L
0により高周波で交互にオンオフされる。タイマ時間ご
とにタイマ出力を発生するタイマ回路8と、タイマ回路
8のタイマ出力を受けた時に上記一対の制御信号H0,
L0のオンデューティを他方の制御信号L0,H0のオ
ンデューティに切り換えさせる切換信号を出力するデュ
ーティ反転制御回路9とを設けてある。制御回路3とタ
イマ回路8とデューティ反転制御回路9とで反転手段を
構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放電灯を高周波点
灯させる放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、図13および図14に示すよ
うに、交流電源Vsを高周波阻止用のフィルタ回路Fを
介してダイオードブリッジよりなる整流器DBで全波整
流した後に、整流器DBの出力をインバータ回路INV
により高周波出力に変換することによって放電灯Laを
点灯させる放電灯点灯装置が提供されている。
【0003】(従来例1)図13に示す放電灯点灯装置
では、インバータ回路INVは、いわゆるハーフブリッ
ジ型であって、バイポーラトランジスタからなる一対の
スイッチング素子Q1,Q2の直列回路を備え、両スイ
ッチング素子Q1,Q2の直列回路は整流器DBの直流
出力端間に接続されている。また、両スイッチング素子
Q1,Q2の直列回路には、平滑コンデンサC0が並列
接続されている。さらに、一方のスイッチング素子Q1
の両端間には、直流カット用のコンデンサC4を介して
コンデンサC6とインダクタL1と放電灯Laとからな
る負荷回路が接続してあり、コンデンサC6の両端間に
放電灯Laのフィラメントの非電源側端子が接続されて
いる。また、各スイッチング素子Q1,Q2には回生電
流を流すためのダイオードD01,D02が逆並列に接
続されている。
【0004】この放電灯点灯装置は、両スイッチング素
子Q1,Q2を制御回路3によって高周波で交互にオン
オフすることによって、放電灯Laを高周波点灯するよ
うになっている。
【0005】ここに、スイッチング素子Q1,Q2は制
御回路3から入力される制御信号H0,L0によって交
互にオンオフされるが、制御信号H0,L0のオンデュ
ーティについては特に規定されていなかった。このた
め、オンデューティの制御は、両スイッチング素子Q
1,Q2の一方のオン幅を略一定として、他方のオン幅
あるいは駆動周波数を変化させることによって製造段階
でインバータ回路INVの出力を調整する場合や、整流
器DBの出力電圧や平滑コンデンサC0の両端電圧を検
出してフィードバックあるいはフィードフォワードして
スイッチング素子Q1,Q2のオンデューティを変化さ
せることにより、交流電源Vsの電圧変動に対する補償
を行う場合や、スイッチング素子Q1,Q2のオンデュ
ーティを変えることで調光を行う場合、などに利用され
ている。このようなハーフブリッジ型のインバータ回路
INVは放電灯Laの安定器として制御性がよく、回路
部品数が少なく低コストで提供することができるので、
放電灯Laの安定器として広く採用されている。
【0006】(従来例2)図14に示した放電灯点灯装
置は特開平9−121550号公報に開示されている。
図14に示した放電灯点灯装置では、インバータ回路I
NVは、MOSFETからなる一対のスイッチング素子
Q1,Q2の直列回路を備え、両スイッチング素子Q
1,Q2の直列回路はダイオードD2,D1の直列回路
を介して整流器DBの直流出力端間に接続されている。
また、両スイッチング素子Q1,Q2の直列回路には、
インダクタL2と平滑用のコンデンサC3とダイオード
D4との直列回路が並列接続されるとともに、コンデン
サC5が並列接続されるている。また、コンデンサC3
とダイオードD4との接続点と両スイッチング素子Q
1,Q2の接続点との間には、ダイオードD3が接続さ
れている。
【0007】また、ダイオードD2にはインピーダンス
素子としてのコンデンサC2が並列接続され、両スイッ
チング素子Q1,Q2の接続点と両ダイオードD2,D
1の接続点との間には、直流カット用のコンデンサC4
を介してリーケージトランスLTの一次巻線が接続して
あり、リーケージトランスLTの二次巻線には放電灯L
aの両フィラメントの電源側端子が接続され、放電灯L
aの両フィラメントの非電源側端子にはコンデンサC6
が接続されている。
【0008】この放電灯点灯装置は、両スイッチング素
子Q1,Q2を制御回路3によって高周波で交互にオン
オフすることによって、放電灯Laを高周波点灯するよ
うになっている。
【0009】また、ダイオードD3,D4、インダクタ
L2、コンデンサC3からなる回路は、いわゆる部分平
滑回路を構成しており、ダイオードD4は平滑用のコン
デンサC3に充電電流を流す極性に接続され、ダイオー
ドD3はコンデンサC3の放電電流を流す極性に接続さ
れている。なお、この部分平滑回路は、降圧チョッパ回
路として動作する。
【0010】以下に図14の放電灯点灯装置の動作を簡
単に説明する。
【0011】スイッチング素子Q1がオンすると、交流
電源Vs→フィルタ回路F→整流器DB→スイッチング
素子Q1→コンデンサC4→リーケージトランスLT→
ダイオードD1→整流器DB→フィルタ回路F→交流電
源Vsの経路で電流が流れる。
【0012】その後、スイッチング素子Q1がオフし、
スイッチング素子Q2がオンすると、リーケージトラン
スLT→コンデンサC2→スイッチング素子Q2の内蔵
ダイオード→コンデンサC4→リーケージトランスLT
の経路で電流が流れて、コンデンサC2が充電される。
この時、コンデンサC2の両端電圧と整流器DBの出力
電圧(コンデンサC1の両端電圧)との和がコンデンサ
C5の両端電圧Vc5よりも大きくなると、コンデンサ
C1,C2の電荷がダイオードD1を介してコンデンサ
C5に充電される。その後、コンデンサC4を電源とし
てコンデンサC4→スイッチング素子Q2→コンデンサ
C2→リーケージトランスLT→コンデンサC4の経路
で電流が流れ、コンデンサC2の充電電圧が0Vになる
と、ダイオードD2が導通する。
【0013】その後、スイッチング素子Q2がオフ、ス
イッチング素子Q1がオンになると、リーケージトラン
スLT→コンデンサC4→スイッチング素子Q1の内蔵
ダイオード→コンデンサC5→ダイオードD2→リーケ
ージトランスLTの経路で電流が流れる。その後、コン
デンサC5→スイッチング素子Q1→コンデンサC4→
リーケージトランスLT→コンデンサC2→コンデンサ
C5の経路で電流が流れてコンデンサC2の充電が行わ
れ、コンデンサC1の両端電圧とコンデンサC2の両端
電圧との和がコンデンサC5の両端電圧Vc5よりも大
きくなると、コンデンサC1,C2の電荷によりコンデ
ンサC5が充電され、再び、交流電源Vs→フィルタ回
路F→整流器DB→スイッチング素子Q1→コンデンサ
C4→リーケージトランスLT→ダイオードD1→整流
器DB→フィルタ回路F→交流電源Vsの経路で電流が
流れる。
【0014】上述のように、スイッチング素子Q1,Q
2のオンオフによりコンデンサC2が充放電を繰り返
し、コンデンサC2の両端電圧と整流器DBの出力電圧
(コンデンサC1の両端電圧)との和と、コンデンサC
5の両端電圧Vc5との大小関係に応じてダイオードD
2がスイッチングすることによって、交流電源Vsから
入力電流が供給される。
【0015】また、スイッチング素子Q2がオンする
と、交流電源Vs→フィルタ回路F→整流器DB→イン
ダクタL2→コンデンサC3→ダイオードD3→スイッ
チング素子Q2→ダイオードD2→ダイオードD1→整
流器DB→フィルタ回路F→交流電源Vsの経路で平滑
用のコンデンサC3に充電電流が流れ、コンデンサC3
が略一定電圧に充電される。ここで、コンデンサC3へ
の充電動作はコンデンサC3の両端電圧よりも整流器D
Bの出力電圧が高い期間のみ行われる。また、コンデン
サC3の放電は、コンデンサC3の両端電圧よりも整流
器DBの出力電圧が低い期間に行われ、コンデンサC3
からダイオードD4を介してコンデンサC5に電荷が放
電され、コンデンサC5の両端電圧Vc5を電源として
インバータ回路INVが動作する。
【0016】この放電灯点灯装置では、ダイオードD1
と、ダイオードD2とコンデンサC2との並列回路によ
り、交流電源Vsの1周期のほぼ全区間にわたり、スイ
ッチング素子Q1,Q2のオンオフに応じて交流電源V
sからインバータ回路INVを介して放電灯Laへ電流
が供給されるので、入力力率が高くなり、また、入力電
流歪が小さくなるのである。
【0017】図18は図14に示した回路の各部の動作
波形であり、(a)は交流電源Vsの電圧波形、(b)
はコンデンサC5の両端電圧Vc5波形、(c)は整流
器DBの低電位側の電圧波形、(d)は放電灯Laのラ
ンプ電流波形を示す。図18(b)より明らかなよう
に、インバータ回路INVの電源電圧は、整流器DBの
出力電圧が高い期間(山部)では整流器DBの出力電圧
になり、整流器DBの出力電圧が低い期間(谷部)では
コンデンサC3の両端電圧になる。したがって、インバ
ータ回路INVの電源電圧を図18(b)に示すような
部分平滑電圧とすることにより、放電灯Laのランプ電
流波形は、図18(d)に示すように交流電源Vsのピ
ーク近傍とゼロクロス近傍で各々最大値に近づくように
なり、放電灯Laへの供給電流のクレストファクタが小
さくなるのであって、結果的に整流器DBの出力電圧の
山部と谷部とにおける放電灯Laの光出力の変動を少な
くすることができる。
【0018】次に、制御回路3について説明する。制御
回路3は、スイッチング素子Q1,Q2を駆動する制御
信号H0,L0の周波数を制御する周波数制御回路5
と、制御信号H0,L0のオンデューティを制御するパ
ルス幅制御回路6と、周波数制御回路5及びパルス幅制
御回路6により決定された周波数及びオンデューティで
スイッチング素子Q1,Q2を駆動するドライブ回路4
とから構成される。
【0019】上述の周波数制御回路5は、制御信号H
0,L0の各オン幅を変えずに周波数を変化させる回路
であり、コンデンサC1とダイオードD1との接続点に
一端が接続された抵抗R5に流れる電流により整流器D
Bの低電位側の電圧を検出するようになっており、その
検出電圧に応じてスイッチング素子Q1,Q2の動作周
波数を変化させる。いま、周波数制御回路5を設けてい
ない場合の制御信号H0が図15(a)に示すような信
号である場合、周波数制御回路5により制御信号H0の
周波数を図15(b)に示すように高くすることがで
き、結果的にオンデューティを大きくすることができ
る。
【0020】上述のパルス幅制御回路6は、制御信号H
0,L0の周波数を変えずにパルス幅を変化させる回路
であり、抵抗R8に流れる電流により整流器DBの高電
位側の電圧(つまりコンデンサC5の両端電圧Vc5)
を検出するようになっており、その検出電圧に応じてス
イッチング素子Q1,Q2の導通期間を制御するように
している。いま、パルス幅制御回路6を設けていない場
合の制御信号H0が図16(a)に示すような信号であ
る場合、パルス幅制御回路6により制御信号H0のパル
ス幅を図16(b)に示すように広くすることができ、
結果的にオンデューティを大きくすることができる。
【0021】したがって、周波数制御回路5およびパル
ス幅制御回路6を設けていない場合の制御信号H0が図
17(a)に示すような信号である場合、周波数制御回
路5およびパルス幅制御回路6を設けることにより、制
御信号H0の周波数およびパルス幅を図17(b)に示
すように変化させることができ、結果的にさらにオンデ
ューティを大きくすることができる。
【0022】次に、周波数制御回路5およびパルス幅制
御回路6の動作を上述の図18を参照しながら説明す
る。
【0023】図14に示した回路では、図18(a)に
示す交流電源Vsの電源電圧に対して、整流器DBの低
電位側の出力電圧は図18(c)に示すように交流電源
Vsのゼロクロス近傍で最大となるので、周波数制御回
路5が、抵抗R5に流れる電流により整流器DBの低電
位側の電圧を検出して制御信号H0の周波数を高くする
ことによって、つまり交流電源Vsのゼロクロス近傍に
おけるインバータ回路INVの動作周波数を高くするこ
とができるので、ランプ電流のピーク値を抑えることが
でき、交流電源Vsのゼロクロス近傍でのランプ電流の
変動を抑制することができ、ランプ電流のクレストファ
クタを改善できるとともに、電源電圧変動の際にもラン
プ電流の変動を抑えることが可能となり、安定した光出
力が供給可能となる。
【0024】パルス幅制御回路6は、抵抗R8に流れる
電流によりコンデンサC5の両端電圧Vc5を検出して
制御信号H0,L0のパルス幅を制御する(つまり、ス
イッチング素子Q1,Q2のデューティ制御を行う)の
で、図18(b)に示すコンデンサC5の両端電圧Vc
5が高くなったときに、各スイッチング素子Q1,Q2
の導通期間の差を大きくすることにより(アンバランス
度を大きくすることにより)、インバータ回路INVか
ら放電灯Laへの供給電力を低減することができる。し
たがって、コンデンサC5の両端電圧Vc5の上昇、す
なわち交流電源Vsの上昇に伴ってスイッチング素子Q
1,Q2の導通期間のアンバランス度を小さくすること
により、図18(d)に示すランプ電流の変動を抑制す
ることができる。特にコンデンサC5の両端電圧Vc5
のピーク値近傍では図18(a)に示す交流電源Vsの
ピーク値近傍と相似の電圧波形となるので、交流電源V
sのピーク値近傍においてはスイッチング素子Q1,Q
2のデューティ制御により、ランプ電流の変動を抑制す
ることが可能である。
【0025】ところで、一般に電気機器は交流電源Vs
の定格電圧においてのみ正常に動作することになってい
るが、使用地域によっては電源環境の良好なところばか
りではないので、多少の電源電圧変動に対しても正常に
動作する必要がある。上記パルス幅制御回路6は、この
ような電源電圧変動に対して、放電灯Laの安定した光
出力を補償するものであり、放電灯LaはコンデンサC
5の両端電圧Vc5をインバータ回路INVの電源とし
て電力が供給されているため、交流電源Vsの電圧が低
くなるほど光出力が減少するということを考慮すれば、
交流電源Vsの電源電圧変動(許容変動範囲)の下限値
Eminにて各スイッチング素子Q1,Q2のオンデュ
ーティを50%に設定し、交流電源Vsの電圧がEmi
nよりも大きくなるにつれて、スイッチング素子Q1,
Q2の導通期間のアンバランス度(オンデューティを5
0%からすらすほどアンバランス度が大きくなる)が大
きくなるようにすればよい。したがって、交流電源Vs
が定格電圧の場合は、スイッチング素子Q1,Q2のオ
ンデューティはアンバランスになっている。
【0026】図19は、図18(a)に示す交流電源V
sが定格電圧である場合の図18(b)に示すコンデン
サC5の両端電圧Vc5の波形におけるA点,B点,C
点,D点での制御信号H0を示す。ここに、図19
(a)がA点、同図(b)がB点、同図(c)がC点、
(d)がD点、それぞれでの制御信号H0を示してお
り、周波数制御が最も働くC点において最もオンデュー
ティがアンバランスになっている。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】一般に、蛍光灯のよう
な放電灯Laを両フィラメント間に直流電圧を印加して
点灯させると、陽極となるフィラメントの付近で輝度が
低下する現象が知られている。この現象は、放電灯La
内の水銀イオンが陽極側に集まることに起因しており、
電気泳動現象ないしカタホレシス現象と呼ばれている
(以下ではカタホレシス現象という)。
【0028】従来、カタホレシス現象の発生を防止する
には、放電灯Laのフィラメント間に交流電圧を印加す
るのが有効であると考えられてきた。ところが、インバ
ータ回路INVを用いて放電灯Laを高周波点灯させる
技術が普及した近年では、高周波交流電圧を放電灯La
に印加した場合にも、カタホレシス現象が発生する場合
があることが判明し、また、このカタホレシス現象は放
電灯Laを点灯させる環境温度が低いほど顕著になるこ
とが判明している。
【0029】以下に、カタホレシス現象の発生する原因
を、簡単のために図20に示す回路を用いて説明する。
なお、図13に示した従来例1の回路と同様の構成要素
には同一の符号を付して説明を省略する。図20に示す
例では、スイッチング素子Q2の両端間に直流カット用
のコンデンサC4を介してコンデンサC6とインダクタ
L1と放電灯Laとからなる負荷回路を接続してある。
スイッチング素子Q1,Q2は図示しない制御回路から
の制御信号H0,L0により交互にオンオフされる。
【0030】まず、スイッチング素子Q1,Q2のオン
デューティの比率を50:50に設定した場合の各部の
波形を図21(a)〜(d)に示す。ここで、図21
(a)は制御回路からスイッチング素子Q1への制御信
号H0の波形、同図(b)は制御回路からスイッチング
素子Q2への制御信号L0の波形、同図(c)はランプ
電流波形、(d)はランプ電圧波形、をそれぞれ示す。
【0031】ここで、制御信号H0がハイレベルの区間
の時間幅をT1’、制御信号L0がハイレベルの区間の
時間幅をT2’、制御信号H0の立ち下がりから制御信
号L0の立ち上がりまでのデッドタイムをDT1、制御
信号L0の立ち下がりから制御信号H0の立ち上がりま
でのデッドタイムをDT2、ランプ電圧およびランプ電
流が正となるサイクルの時間幅をT1、ランプ電圧およ
びランプ電流が負となるサイクルの時間幅をT2、制御
信号H0の周期をTとすると、 T=T1+T2=T1’+DT1+T2’+DT2 となる。
【0032】図21に示す例は、スイッチング素子Q
1,Q2のオンデューティの比率が50:50なので、
T1’=T2’である。したがって、ランプ電流におい
て正のサイクルの時間幅T1と負のサイクルの時間幅T
2とは同じ(T1=T2)となり、そのピーク値も同じ
値となる。要するに、ランプ電流は図21(c)に示す
ようにゼロクロス点を中心として対称的な波形となり、
また、ランプ電圧も図21(d)に示すようにゼロクロ
ス点を中心として対称的な波形となるので、カタホレシ
ス現象は基本的には発生しない。
【0033】次に、図20の回路においてスイッチング
素子Q1,Q2のオンデューティの比率を50:50か
らずらして設定した場合、つまりオンデューティをアン
バランスにした場合の各部の波形を図22(a)〜
(d)に示す。ここで、図22(a)は制御回路からス
イッチング素子Q1への制御信号H0の波形、同図
(b)は制御回路からスイッチング素子Q2への制御信
号L0の波形、同図(c)はランプ電流波形、(d)は
ランプ電圧波形、をそれぞれ示す。
【0034】ここで、制御信号H0がハイレベルの区間
の時間幅をT1’、制御信号L0がハイレベルの区間の
時間幅をT2’、制御信号H0の立ち下がりから制御信
号L0の立ち上がりまでのデッドタイムをDT1、制御
信号L0の立ち下がりから制御信号H0の立ち上がりま
でのデッドタイムをDT2、ランプ電圧およびランプ電
流が正となるサイクルの時間幅をT1、ランプ電圧およ
びランプ電流が負となるサイクルの時間幅をT2、制御
信号H0の周期をTとする。図22に示す例では、制御
信号H0のオンデューティを50%よりも小さくし、制
御信号L0のオンデューティを50%よりも大きく設定
してある。つまり、T1’<T2’となる。この場合、
図22(c)に示すランプ電流は、正のサイクルの時間
幅T1よりも負のサイクルの時間幅T2の方が長くなり
(T1<T2)、正のサイクルでのピーク値Ip1の方
が負のサイクルでのピーク値(−Ip2)の絶対値より
も大きくなる。要するうに、ランプ電流はゼロクロス点
を中心として非対称な波形となる。ただし、図20に示
す回路は直流カット用のコンデンサC4を有しているの
で、ランプ電流が図22(c)に示すような非対称な波
形となっても直流カット用のコンデンサC4の働きによ
り、ランプ電流の正のサイクルの面積S1と負のサイク
ルの面積S2とは同じになる(つまり、正方向と負方向
でやりとりされる電荷の総量は同じになる)。
【0035】一方、図22(d)に示すランプ電圧波形
について考えると、ランプ電圧の正のサイクルと負のサ
イクルとでは放電灯Laの等価抵抗値が異なるので、正
のサイクルでのピーク値Vp1と負のサイクルでのピー
ク値(−Vp2)の絶対値とが異なる上に、ランプ電圧
の正のサイクルの面積S3と負のサイクルの面積S4と
も異なるので、ランプ電圧の平均値がゼロにはならな
い。ここで、平均値は放電灯Laの両フィラメント間に
印加される直流電圧成分VDCとなる。このように、スイ
ッチング素子Q1,Q2への制御信号H0,L0のオン
デューティをアンバランスにした(つまり、オンデュー
ティを50:50からずらした場合)には、放電灯La
のランプ特性によって、ランプ電圧に直流電圧が重畳さ
れてしまいカタホレシス現象が発生してしまう。
【0036】したがって、カタホレシス現象は、インバ
ータ回路INVの一対のスイッチング素子Q1,Q2が
アンバランスなオンデューティでドライブされランプ特
性によりランプ電圧に直流電圧が重畳されること、放電
灯Laの周囲温度が低温になることによって水銀蒸気圧
が低下して有効水銀量(水銀蒸気として管内の発光に寄
与する水銀原子の量)も低下すること、の2つの要因が
重なって発生すると考えられる。このため、カタホレシ
ス現象の発生を抑制する対策としては、上記2つの要因
が揃わないようにすればい。
【0037】ところで、インバータ照明器具を低温環境
で使用することは起こりうることであり、その場合、水
銀蒸気圧が低下することは基本的には避けられないと考
えられる。よってカタホレシス現象の発生を抑制するた
めには、インバータ回路INVで発生し放電灯Laに印
加される高周波交流が正負でアンバランスとならないよ
うにして放電灯Laのフィラメント間に直流電圧が重畳
されないようにすればよいと考えられる。
【0038】しかしながら、従来例1および従来例2で
説明したように、制御信号H0,L0のオンデューティ
をアンバランスにすることは、電源電圧変動補償あるい
はランプ電流のクレストファクタ改善、調光などを行う
ために有効な手段である。
【0039】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、スイッチング素子のオンデューティ
の制御をしつつカタホレシス現象の発生を抑制すること
ができる放電灯点灯装置を提供することにある。
【0040】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、交流電源を整流する整流器と、
一対のスイッチング素子の直列回路を具備し両スイッチ
ング素子を同時にオンにならないように高周波で交互に
オンオフすることによって整流器の出力を高周波出力に
変換し直流カット用のコンデンサを通して放電灯を含む
負荷回路へ供給するインバータ回路と、前記各スイッチ
ング素子のオンオフを制御する一対の制御信号を出力す
る制御回路とを備え、前記制御回路が前記両制御信号の
周波数を同一としてオンデューティを異ならせるように
した放電灯点灯装置であって、前記制御信号の周期より
も十分長い所定期間毎に前記各制御信号のオンデューテ
ィを他方の制御信号のオンデューティに切り換える反転
手段を設けてなることを特徴とするものであり、前記制
御回路が両制御信号の周波数を同一としてオンデューテ
ィを異ならせるようにしていることにより電源電圧変動
に対する補償や入力電流のクレストファクタの改善や放
電灯の調光を行うことができ、また、前記制御信号の周
期よりも十分長い所定期間毎に前記各制御信号のオンデ
ューティを他方の制御信号のオンデューティに切り換え
る反転手段を設けてあることにより、前記所定周期毎に
制御信号のオンデューティが50%よりも大きくなった
り50%よりも小さくなったりするので、放電灯の一対
のフィラメントの一方のみが高周波交流に重畳される直
流電圧成分の陽極として働くのを防止することができ、
カタホレシス現象の発生を抑制することができる。つま
り、スイッチング素子のオンデューティの制御を行うこ
とによりオンデューティ制御による効果を保持しつつカ
タホレシス現象の発生を抑制することができる。
【0041】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記所定期間を、交流電源の周期の4分の1にした
ことを特徴とする。
【0042】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記所定期間を、交流電源の半周期にしたことを特
徴とする。
【0043】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、前記所定期間を、交流電源の半周期の整数倍周期に
したことを特徴とする。
【0044】請求項5の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、前記反転手段は、前記整流器の出力
電圧を検出し検出電圧に応じて動作することを特徴とす
る。
【0045】請求項6の発明は、交流電源を整流する整
流器と、一対のスイッチング素子の直列回路を具備し両
スイッチング素子を同時にオンにならないように高周波
で交互にオンオフすることによって整流器の出力を高周
波出力に変換して放電灯を含む負荷回路へ供給するイン
バータ回路と、前記スイッチング素子のオンオフを制御
する一対の制御信号を出力する制御回路とを備え、前記
制御回路は、交流電源の周期の1サイクル内において発
振周波数を可変とする周波数変調手段と、制御信号のオ
ン幅あるいはオフ幅を可変とするパルス幅変調手段とを
備え、交流電源の周期の1サイクルの中で最も発振周波
数が高くなるまたは低くなるポイント近傍においてオン
幅が最も狭くなるまたは広くなるような制御を行いオン
デューティの50%からのずれを小さくすることを特徴
とするものであり、電源電圧変動に対する補償や入力電
流のクレストファクタの改善や放電灯の調光を行うこと
ができ、また、交流電源の周期の1サイクルの中で最も
発振周波数が高くなるまたは低くなるポイント近傍にお
いてオン幅が最も狭くなるまたは広くなるような制御を
行うことにより、オンデューティが50%から極端にず
れるのを防ぐことができるので、放電灯の一対のフィラ
メント間に供給される高周波交流に重畳される直流電圧
成分を小さくすることができ、カタホレシス現象の発生
を抑制することができる。つまり、スイッチング素子の
オンデューティの制御を行うことによりオンデューティ
制御による効果を保持しつつカタホレシス現象の発生を
抑制することができる。
【0046】請求項7の発明は、請求項1ないし請求項
5の発明において、前記制御回路は、交流電源の周期の
1サイクル内において発振周波数を可変とする周波数変
調手段と、制御信号のオン幅あるいはオフ幅を可変とす
るパルス幅変調手段とを備え、パルス幅変調手段により
前記反転手段を構成したことを特徴とする。
【0047】
【発明の実施の形態】(実施形態1)本実施形態の放電
灯点灯装置の基本構成は従来例1と略同じであって、図
1に示すように、制御回路3の前段側に、あらかじめ設
定されたタイマ時間ごとにタイマ出力を発生するタイマ
回路8と、タイマ回路8のタイマ出力を受けた時に制御
回路3から出力される一対の制御信号H0,L0のオン
デューティを他方の制御信号L0,H0のオンデューテ
ィに切り換えさせる切換信号を出力するデューティ反転
制御回路9とを設けた点に特徴がある。ここに、本実施
形態では、制御回路3とタイマ回路8とデューティ反転
制御回路9とで反転手段を構成している。なお、図13
に示した従来例1と同様の構成要素には同一の符号を付
して説明を省略する。
【0048】制御回路3は、制御信号H0,L0それぞ
れについてオンデューティの異なる2通りの波形を出力
できるようになっており、デューティ反転制御回路9か
らの切換信号を受けるごとに各制御信号H0,L0のオ
ンデューティを切り換えるようになっている。
【0049】一方のスイッチング素子Q1へ出力される
制御信号H0について説明すると、図2(a)に示すよ
うにオンデューティが50%よりも大きな波形と、図2
(b)に示すようなオンデューティが50%よりも小さ
な波形とを出力することができる。ここに、図2(a)
および図2(b)では周波数は同じであって、オン幅
(ハイレベルの期間)が異なり、図2(a)に示す波形
のオンデューティをOD1(%)、図2(b)に示す波
形のオンデューティをOD2(%)とすると、OD1と
OD2との間にはOD2=100−OD1という関係式
が成り立つように各オンデューティOD1,OD2が設
定されている。つまり、図2(a)に示す波形のオン幅
が図2(b)に示す波形のオフ幅に等しく、逆に図2
(a)に示す波形のオフ幅が図2(b)に示す波形のオ
ン幅に等しい。また、他方のスイッチング素子Q2へ出
力される制御信号L0については図示していないが、制
御信号H0が図2(a)に示す波形の場合には図2
(b)と同じ波形の信号となり、制御信号H0が図2
(b)に示す波形の場合には図2(a)と同じ波形の信
号となる。要するに制御信号H0の1周期に等しい周期
においてスイッチング素子Q1,Q2が同時にオンにな
らないように交互にオンオフされる。
【0050】ところで、制御回路3から出力される制御
信号H0のオンデューティが50%よりも大きく且つ制
御信号L0のオンデューティが50%よりも小さな第1
の期間と、制御信号H0のオンデューティが50%より
も小さく且つ制御信号L0のオンデューティが50%よ
りも大きな第2の期間とタイマ回路8のタイマ出力に応
じて切り換わる。例えば、タイマ回路8が2種類のタイ
マ時間を交互に計時して各タイマ時間の計時終了時にタ
イマ出力を発生するように構成し、あらかじめ上記第1
の期間に一方のタイマ時間H1を、上記第2の期間に他
方のタイマ時間H2を対応づけて動作させた場合の各部
の波形を図3に示す。ここで、図3(a)はランプ電流
の波形を、同図(b)はランプ電圧の波形を、同図
(c)はランプ電圧の直流成分を、それぞれ示す。すな
わち、制御回路3からは、図2(a)に示す波形の制御
信号H0がタイマ時間H1の間継続して出力され図3
(a)に示すランプ電流および図3(b)に示すランプ
電圧はそれぞれ直流成分を含みランプ電圧の直流成分電
圧は図3(c)に示すように正の値となる。タイマ時間
H1が経過すると、タイマ回路8のタイマ出力によって
デューティ反転制御回路9が制御回路3を制御するの
で、図2(b)に示す波形の制御信号H0がタイマ時間
H2の間継続して出力され図3(a)に示すランプ電流
および図3(b)に示すランプ電圧はそれぞれ直流成分
を含みランプ電圧の直流成分電圧は図3(c)に示すよ
うに負の値となる。タイマ時間H2が経過すると、タイ
マ回路8のタイマ出力によってデューティ反転制御回路
9が制御回路3を制御するので、図2(a)に示す波形
の制御信号H0がタイマ時間H1の間継続して出力され
図3(a)に示すランプ電流および図3(b)に示すラ
ンプ電圧はそれぞれ直流成分を含みランプ電圧の直流成
分電圧は図3(c)に示すように正の値となる。このよ
うな動作を繰り返すことにより、H1+H2の全期間で
見ると、ランプ電圧の直流成分電圧が正になる期間と負
になる期間とがあるので、放電灯La内の水銀イオンが
2つのフィラメントのどちらか一方側だけに集中するこ
とがなくなり、カタホレシス現象の発生を抑制すること
ができる。なお、OD2=100−OD1という関係を
満たすことにより放電灯Laの出力はほぼ一定であり、
デューティ制御の効果を損ねることはない。
【0051】また、各タイマ時間H1,H2の時間は特
に限定されるものではなく、各タイマ時間H1,H2を
異ならせる(H1≠H2)よりは同じ時間にする(H1
=H2)方がカタホレシス現象の発生を抑制する効果は
高く、タイマ回路8の構成も簡単化することができる。
【0052】なお、本実施形態では、スイッチング素子
Q1,Q2としてバイポーラトランジスタを用いている
が、MOSFETを用いてもよく、この場合は回生用の
ダイオードD01,D02を各MOSFETの内蔵ダイ
オードで代用することができ、部品点数を削減すること
ができる。
【0053】(実施形態2)本実施形態の放電灯点灯装
置の基本構成は実施形態1と略同じであって、図4に示
すように、実施形態1におけるスイッチング素子Q1,
Q2をMOSFETにより構成し、実施形態1における
各ダイオードD01,D02をそれぞれMOSFETの
内蔵ダイオードで代用し、また、放電灯Laを含む負荷
回路と直流カット用のコンデンサC4との直列回路をス
イッチング素子Q2の両端間に接続した点が相違する。
なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付
して説明を省略する。
【0054】また、本実施形態では、交流電源Vsを整
流するダイオードブリッジよりなる第2の整流器DB2
を上記整流器DB(第1の整流器)とは別に設け、整流
器DB2の直流出力端間に、一対の抵抗R1,R2の直
列回路を接続し、両抵抗R1,R2の接続点の電位をタ
イマ回路8で検出(監視)している。したがって、交流
電源Vsの周期に同期してタイマ出力を発生させること
ができるから整流器DB2を介して交流電源Vsに同期
できるようになっている。このため、本実施形態では、
実施形態1におけるタイマ時間H1,H2を、H1=H
2=交流電源Vsの1周期としている。図5はこのとき
の各部の動作波形であって、(a)は交流電源Vsの電
圧を、(b)は放電灯Laのランプ電流を、(c)はラ
ンプ電圧を、(d)はランプ電圧の直流成分を、それぞ
れ示す。ここで、ランプ電圧の直流成分につていみる
と、正の電圧になる期間と負になる期間とが交流電源V
sの1周期毎に交互に現われる。しかして、本実施形態
も実施形態1と同様の効果が得られる。
【0055】(実施形態3)本実施形態の放電灯点灯装
置の基本構成は実施形態2と略同じであって、タイマ回
路8においてH1=H2=交流電源Vsの周期の4分の
1となるようにした点が相違する。図6はこのときの各
部の動作波形であって、(a)は交流電源Vsの電圧
を、(b)は放電灯Laのランプ電流を、(c)はラン
プ電圧を、(d)はランプ電圧の直流成分を、それぞれ
示す。ここで、ランプ電圧の直流成分につていみると、
正の電圧となる期間と負の電圧となる期間とが交流電源
Vsの周期の4分の1毎に交互に現われる。しかして、
本実施形態も実施形態1と同様の効果が得られる。
【0056】(実施形態4)本実施形態の放電灯点灯装
置の基本構成は実施形態2と略同じであって、タイマ回
路8においてH1=H2=交流電源Vsの半周期となる
ようにした点が相違する。図7はこのときの各部の動作
波形であって、(a)は交流電源Vsの電圧を、(b)
は放電灯Laのランプ電流を、(c)はランプ電圧を、
(d)はランプ電圧の直流成分を、それぞれ示す。ここ
で、ランプ電圧の直流成分につていみると、正の電圧と
なる期間と負の電圧となる期間とが交流電源Vsの周期
の半周期毎に交互に現われる。しかして、本実施形態も
実施形態1と同様の効果が得られる。
【0057】(実施形態5)本実施形態の放電灯点灯装
置の基本構成は実施形態2と略同じであって、タイマ回
路8においてH1=H2=交流電源Vsの半周期のn倍
周期(nは2以上の整数)となるようにした点が相違す
る。図8はこのときの各部の動作波形であって、(a)
は交流電源Vsの電圧を、(b)は放電灯Laのランプ
電流を、(c)はランプ電圧を、(d)はランプ電圧の
直流成分を、それぞれ示す。ここで、ランプ電圧の直流
成分につていみると、正の電圧となる期間と負の電圧と
なる期間とが交流電源Vsの半周期のn倍周期(nは2
以上の整数)毎に交互に現われる。しかして、本実施形
態も実施形態1と同様の効果が得られる。 (実施形態6)本実施形態の基本構成は従来例2と略同
じであり、図9に示すように、整流器DBの出力電圧
(コンデンサC1の高電位側の電圧をVAを、低電位側
の電圧をVBとした時のVAとVBとの差の絶対値|VA
B|)を検出する電圧検出回路7を設け、パルス幅制
御回路6が電圧検出回路7による検出電圧に基づいてド
ライブ回路4を制御する点が相違する。なお、従来例2
と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略す
る。
【0058】図10は各部の動作波形であって、(a)
は交流電源Vsの電圧波形を、(b)はコンデンサC5
の両端電圧Vc5(=コンデンサC1の高電位側の電圧
A)波形を、(c)はコンデンサC1の低電位側の電
圧VB波形を、(d)は|VA−VB|の波形を、それぞ
れ示す。また、図11は図10(a)の交流電源Vsが
定格電圧である場合の図10(b)のA,B,C,D点
それぞれでの制御信号H0の波形を示す。
【0059】本実施形態では、周波数制御については従
来例2と同じであるが、パルス幅制御については図10
(b)のC点近傍において従来例2と異なってくる。
【0060】つまり、C点近傍では、|VA−VB|は略
ゼロになるので、電圧検出回路7で検出される電圧がゼ
ロとなり、パルス幅制御は効かず、図11に示すように
B点あるいはD点よりもオン幅が狭くなる。したがっ
て、C点にて周波数制御が効いて周波数が高くなっても
従来例2で説明した図19(c)のように極度のアンバ
ランスになることはなくなる。
【0061】また、|VA−VB|はコンデンサC5の両
端電圧Vc5同様、交流電源Vsの電源電圧変動に追従
するため、従来例2で述べたパルス幅制御の効果は保持
することができる。
【0062】しかして、本実施形態では、従来例2に比
べてC点近傍でのオンデューティのアンバランス度を改
善でき、つまり、各制御信号H0,L0それぞれのオン
デューティの50%からのずれを小さくすることがで
き、カタホレシス現象の発生を抑制することが可能であ
る。
【0063】なお、図11に示す例では、A〜D点すべ
てオンデューティが50%以上であるが、周波数制御と
パルス幅制御の効かせ方によっては、C点近傍のみオン
デューティを50%以下にすることが可能であり、カタ
ホレシス対策としては、この方が抑制効果があるといえ
る。
【0064】(実施形態7)本実施形態の基本構成は実
施形態6と略同じであって、図12に示すように、実施
形態6の構成に実施形態2と同様のタイマ回路8および
デューティ反転制御回路9を付加したものである。
【0065】タイマ回路8は、電圧検出回路7による検
出電圧に基づいてタイマ時間を設定できるようになって
いるので、実施形態2ないし実施形態5と同様にしてタ
イマ時間を決めることがきる。また、デューティ反転制
御回路9を備えていることにより、実施形態1と同様に
一対の制御信号H0,L0それぞれについて2種類ずつ
オンデューティを出力できるようにし、実施形態1ない
し実施形態5のようにタイマ時間毎にオンデューティを
切り換えることが可能である。しかして、本実施形態
は、実施形態1と同様の効果が得られる。
【0066】
【発明の効果】請求項1ないし請求項5の発明は、交流
電源を整流する整流器と、一対のスイッチング素子の直
列回路を具備し両スイッチング素子を同時にオンになら
ないように高周波で交互にオンオフすることによって整
流器の出力を高周波出力に変換し直流カット用のコンデ
ンサを通して放電灯を含む負荷回路へ供給するインバー
タ回路と、前記各スイッチング素子のオンオフを制御す
る一対の制御信号を出力する制御回路とを備え、前記制
御回路が前記両制御信号の周波数を同一としてオンデュ
ーティを異ならせるようにした放電灯点灯装置であっ
て、前記制御信号の周期よりも十分長い所定期間毎に前
記各制御信号のオンデューティを他方の制御信号のオン
デューティに切り換える反転手段を設けてあるので、前
記制御回路が両制御信号の周波数を同一としてオンデュ
ーティを異ならせるようにしていることにより電源電圧
変動に対する補償や入力電流のクレストファクタの改善
や放電灯の調光を行うことができ、また、前記制御信号
の周期よりも十分長い所定期間毎に前記各制御信号のオ
ンデューティを他方の制御信号のオンデューティに切り
換える反転手段を設けてあることにより、前記所定周期
毎に制御信号のオンデューティが50%よりも大きくな
ったり50%よりも小さくなったりするから、放電灯の
一対のフィラメントの一方のみが高周波交流に重畳され
る直流電圧成分の陽極として働くのを防止することがで
き、カタホレシス現象の発生を抑制することができると
いう効果がある。つまり、スイッチング素子のオンデュ
ーティの制御を行うことによりオンデューティ制御によ
る効果を保持しつつカタホレシス現象の発生を抑制する
ことができるという効果がある。
【0067】請求項6の発明は、交流電源を整流する整
流器と、一対のスイッチング素子の直列回路を具備し両
スイッチング素子を同時にオンにならないように高周波
で交互にオンオフすることによって整流器の出力を高周
波出力に変換して放電灯を含む負荷回路へ供給するイン
バータ回路と、前記スイッチング素子のオンオフを制御
する一対の制御信号を出力する制御回路とを備え、前記
制御回路は、交流電源の周期の1サイクル内において発
振周波数を可変とする周波数変調手段と、制御信号のオ
ン幅あるいはオフ幅を可変とするパルス幅変調手段とを
備え、交流電源の周期の1サイクルの中で最も発振周波
数が高くなるまたは低くなるポイント近傍においてオン
幅が最も狭くなるまたは広くなるような制御を行いオン
デューティの50%からのずれを小さくするので、電源
電圧変動に対する補償や入力電流のクレストファクタの
改善や放電灯の調光を行うことができ、また、交流電源
の周期の1サイクルの中で最も発振周波数が高くなるま
たは低くなるポイント近傍においてオン幅が最も狭くな
るまたは広くなるような制御を行うことにより、オンデ
ューティが50%から極端にずれるのを防ぐことができ
るから、放電灯の一対のフィラメント間に供給される高
周波交流に重畳される直流電圧成分を小さくすることが
でき、カタホレシス現象の発生を抑制することができる
という効果がある。つまり、スイッチング素子のオンデ
ューティの制御を行うことによりオンデューティ制御に
よる効果を保持しつつカタホレシス現象の発生を抑制す
ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1を示す回路図である。
【図2】同上の動作説明図である。
【図3】同上の動作説明図である。
【図4】実施形態2を示す回路図である。
【図5】同上の動作説明図である。
【図6】実施形態3の動作説明図である。
【図7】実施形態4の動作説明図である。
【図8】実施形態5の動作説明図である。
【図9】実施形態6を示す回路図である。
【図10】同上の動作説明図である。
【図11】同上の動作説明図である。
【図12】実施形態7を示す回路図である。
【図13】従来例1を示す回路図である。
【図14】従来例2を示す回路図である。
【図15】同上の動作説明図である。
【図16】同上の動作説明図である。
【図17】同上の動作説明図である。
【図18】同上の動作説明図である。
【図19】同上の動作説明図である。
【図20】基本例を示す回路図である。
【図21】同上の動作説明図である。
【図22】同上の動作説明図である。
【符号の説明】
3 制御回路 8 タイマ回路 9 デューティ反転制御回路 La 放電灯 Vs 交流電源 DB 整流器 INV インバータ回路 C0 平滑コンデンサ C4 コンデンサ C6 コンデンサ D01 ダイオード D02 ダイオード L1 インダクタ Q1 スイッチング素子 Q2 スイッチング素子

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源を整流する整流器と、一対のス
    イッチング素子の直列回路を具備し両スイッチング素子
    を同時にオンにならないように高周波で交互にオンオフ
    することによって整流器の出力を高周波出力に変換し直
    流カット用のコンデンサを通して放電灯を含む負荷回路
    へ供給するインバータ回路と、前記各スイッチング素子
    のオンオフを制御する一対の制御信号を出力する制御回
    路とを備え、前記制御回路が前記両制御信号の周波数を
    同一としてオンデューティを異ならせるようにした放電
    灯点灯装置であって、前記制御信号の周期よりも十分長
    い所定期間毎に前記各制御信号のオンデューティを他方
    の制御信号のオンデューティに切り換える反転手段を設
    けてなることを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 【請求項2】 前記所定期間は、交流電源の周期の4分
    の1であることを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯
    装置。
  3. 【請求項3】 前記所定期間は、交流電源の半周期であ
    ることを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  4. 【請求項4】 前記所定期間は、交流電源の半周期の整
    数倍周期であることを特徴とする請求項1記載の放電灯
    点灯装置。
  5. 【請求項5】 前記反転手段は、前記整流器の出力電圧
    を検出し検出電圧に応じて動作することを特徴とする請
    求項1ないし請求項4のいずれかに記載の放電灯点灯装
    置。
  6. 【請求項6】 交流電源を整流する整流器と、一対のス
    イッチング素子の直列回路を具備し両スイッチング素子
    を同時にオンにならないように高周波で交互にオンオフ
    することによって整流器の出力を高周波出力に変換して
    放電灯を含む負荷回路へ供給するインバータ回路と、前
    記スイッチング素子のオンオフを制御する一対の制御信
    号を出力する制御回路とを備え、前記制御回路は、交流
    電源の周期の1サイクル内において発振周波数を可変と
    する周波数変調手段と、制御信号のオン幅あるいはオフ
    幅を可変とするパルス幅変調手段とを備え、交流電源の
    周期の1サイクルの中で最も発振周波数が高くなるまた
    は低くなるポイント近傍においてオン幅が最も狭くなる
    または広くなるような制御を行いオンデューティの50
    %からのずれを小さくすることを特徴とする放電灯点灯
    装置。
  7. 【請求項7】 前記制御回路は、交流電源の周期の1サ
    イクル内において発振周波数を可変とする周波数変調手
    段と、制御信号のオン幅あるいはオフ幅を可変とするパ
    ルス幅変調手段とを備え、パルス幅変調手段により前記
    反転手段を構成したことを特徴とする請求項1ないし請
    求項5のいずれかに記載の放電灯点灯装置。
JP19682398A 1998-06-25 1998-06-25 放電灯点灯装置 Withdrawn JP2000012260A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19682398A JP2000012260A (ja) 1998-06-25 1998-06-25 放電灯点灯装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19682398A JP2000012260A (ja) 1998-06-25 1998-06-25 放電灯点灯装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000012260A true JP2000012260A (ja) 2000-01-14

Family

ID=16364266

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19682398A Withdrawn JP2000012260A (ja) 1998-06-25 1998-06-25 放電灯点灯装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000012260A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006310240A (ja) * 2005-04-26 2006-11-09 Tozai Denko Co Ltd 調光用放電灯点灯装置
JP2007035610A (ja) * 2005-03-24 2007-02-08 Toshiba Lighting & Technology Corp 放電ランプ点灯装置および照明装置
JP2008071707A (ja) * 2006-09-15 2008-03-27 Sanken Electric Co Ltd 放電灯点灯装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007035610A (ja) * 2005-03-24 2007-02-08 Toshiba Lighting & Technology Corp 放電ランプ点灯装置および照明装置
JP2006310240A (ja) * 2005-04-26 2006-11-09 Tozai Denko Co Ltd 調光用放電灯点灯装置
JP2008071707A (ja) * 2006-09-15 2008-03-27 Sanken Electric Co Ltd 放電灯点灯装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3882156B2 (ja) 放電灯点灯装置
US5381076A (en) Metal halide electronic ballast
US6495971B1 (en) High intensity discharge lamp ballast
JPH1167471A (ja) 照明装置
US7078870B2 (en) Simplified topology for HID lamps
JPH08336235A (ja) 力率補正回路
US6271633B1 (en) High power factor electronic ballast with fully differential circuit topology
US7129650B2 (en) Lighting apparatus for high intensity discharge lamp
JP2000003798A (ja) 放電ランプ点灯装置および照明装置
JP2000012260A (ja) 放電灯点灯装置
US20090045757A1 (en) Discharge lamp lighter
JPH11136952A (ja) インバータ装置
JP2001052889A (ja) 放電灯点灯装置
JP3786260B2 (ja) 高周波変換装置
JP3493943B2 (ja) 電源装置
JP3928256B2 (ja) 放電灯点灯装置
JP3834892B2 (ja) 放電灯点灯装置
JP2018064380A (ja) ハーフブリッジ回路を用いた電源装置
JPH0750633B2 (ja) 放電灯点灯装置
JP3494035B2 (ja) 電源装置
JP2000245159A (ja) 電源装置
JP2001118692A (ja) 放電灯点灯装置
JPH1050491A (ja) 蛍光灯点灯装置
JPH0745378A (ja) 放電灯点灯装置
JP3726636B2 (ja) 電源装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050906