JP2000009206A - 走行駆動装置 - Google Patents

走行駆動装置

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JP2000009206A
JP2000009206A JP10189858A JP18985898A JP2000009206A JP 2000009206 A JP2000009206 A JP 2000009206A JP 10189858 A JP10189858 A JP 10189858A JP 18985898 A JP18985898 A JP 18985898A JP 2000009206 A JP2000009206 A JP 2000009206A
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JP
Japan
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hst
turning
oil passage
straight
planetary gear
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JP10189858A
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English (en)
Inventor
Isao Maeda
功 前田
Saichiro Morita
佐一郎 森田
Masabumi Tsujita
正文 辻田
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Yanmar Agribusiness Co Ltd
Original Assignee
Seirei Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ミッションケースの小型化を図ること。 【解決手段】 油圧ポンプと油圧モータとを一体型とし
た直進用HSTと旋回用HSTの各入力軸を同一軸線上
に配置し、各出力軸を相互に入力軸を中心にオフセット
させて配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行駆動装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、走行駆動装置の一形態として、単
一のミッションケースに直進用HST(静油圧式無段変
速機)と旋回用HST(静油圧式無段変速機)とを個別
に取付けると共に、同ミッションケース内に左・右遊星
歯車機構を設けて、直進HSTの回転動力を、左・右遊
星歯車機構の左・右リングギヤにそれぞれ伝達する一
方、旋回用HSTの回転動力を、左・右遊星歯車機構の
左・右サンギヤにそれぞれ伝達して、左・右リングギヤ
と左・右サンギヤとの間にそれぞれ介設した左・右遊星
ギヤに、合成した回転動力を伝達して、各遊星ギヤを支
持する左・右中心軸を介して左・右駆動軸へ回転動力を
伝達可能としたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した走
行駆動装置では、直進用HSTと旋回用HSTの出力軸
が相互に近接した状態に配置されているために、各出力
軸と各駆動軸との間にそれぞれ介設したギヤトレインが
相互に近接して干渉し易く、それを回避すべく各ギヤト
レインを配置するためには、ミッションケースを大型化
する必要性が生じている。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、単
一のミッションケースに直進用HSTと旋回用HSTと
を個別に取付けると共に、ミッションケース内に左・右
遊星歯車機構と左・右駆動軸を設けて、直進用HSTか
ら出力される動力と旋回用HSTから出力される動力と
を左・右遊星歯車機構にて合流させて、左・右駆動軸へ
回転動力を伝達可能とした走行駆動装置において、油圧
ポンプと油圧モータとを一体型とした直進用HSTと旋
回用HSTの各入力軸を同一軸線上に配置し、各出力軸
を相互に入力軸を中心にオフセットさせて配置したこと
を特徴とする走行駆動装置を提供せんとするものであ
る。
【0005】また、本発明は、直進用HSTの出力軸を
その入力軸の側方位置に配置すると共に、旋回用HST
の出力軸をその入力軸の下方位置に配置したこと、直進
用HSTと旋回用HSTとをミッションケースを間に介
在させて対向状態に配設し、同ミッションケースの側壁
にチャージ油路とドレン油路とを形成して、これら油路
を直進用HSTと旋回用HSTの共用油路となしたこ
と、いずれか一方のHSTにチャージポンプを連設し、
同チャージポンプより両HSTにチャージ圧油を吐出側
のチャージ油路を通して供給可能としたこと、旋回用H
STと左・右遊星歯車機構との間に形成した旋回用伝動
系に正逆回転切替用油圧クラッチ部を設け、同正逆回転
切替用油圧クラッチ部と吐出側のチャージ油路とをクラ
ッチ部作動用油路を介して連通させて、チャージ圧油に
より正逆回転切替用油圧クラッチ部を作動可能としたこ
と、及び、旋回用HSTと左・右遊星歯車機構との間に
形成した旋回用伝動系に油圧ブレーキ部を設け、同油圧
ブレーキ部と吐出側のチャージ油路とをブレーキ部作動
用油路を介して連通させて、チャージ圧油により油圧ブ
レーキ部を作動可能としたことにも特徴を有する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0007】すなわち、本発明に係る走行駆動装置は、
基本的構造として、単一のミッションケースに直進用H
STと旋回用HSTとを個別に取付けると共に、ミッシ
ョンケース内に左・右遊星歯車機構と左・右駆動軸を設
けて、直進用HSTから出力される動力と旋回用HST
から出力される動力とを左・右遊星歯車機構にて合流さ
せて、左・右駆動軸へ回転動力を伝達可能としている。
【0008】そして、かかる走行駆動装置は、特徴的構
造として油圧ポンプと油圧モータとを一体型とした直進
用HSTと旋回用HSTの各入力軸を同一軸線上に配置
し、各出力軸を相互に入力軸を中心にオフセットさせて
配置している。
【0009】このようにして、各出力軸と各駆動軸との
間にそれぞれ介設したギヤトレインを相互に干渉させる
ことなくコンパクトに配置することができて、ミッショ
ンケースの小型化が図れる。
【0010】しかも、直進用HSTの出力軸をその入力
軸の側方位置に配置すると共に、旋回用HSTの出力軸
をその入力軸の下方位置に配置している。
【0011】このようにして、上記の効果に加えて、直
進用のギヤトレイン内に作業部用の駆動ギヤを適宜配置
することができる。
【0012】また、直進用HSTと旋回用HSTとをミ
ッションケースを間に介在させて対向状態に配設し、同
ミッションケースの側壁にチャージ油路とドレン油路と
を形成して、これら油路を直進用HSTと旋回用HST
の共用油路となしている。
【0013】このようにして、油路形成用の別部材を設
けることなく、走行駆動装置のコンパクト化と軽量化と
省スペース化とを実現することができる。
【0014】しかも、いずれか一方のHSTにチャージ
ポンプを連設し、同チャージポンプより両HSTにチャ
ージ圧油を吐出側のチャージ油路を通して供給可能とし
ている。
【0015】このようにして、吐出側のチャージ油路の
配管の手間の削減と、同配管の省スペース化が図れる。
【0016】また、旋回用HSTと左・右遊星歯車機構
との間に形成した旋回用伝動系に正逆回転切替用油圧ク
ラッチ部を設け、同正逆回転切替用油圧クラッチ部と吐
出側のチャージ油路とをクラッチ部作動用油路を介して
連通させて、チャージ圧油により正逆回転切替用油圧ク
ラッチ部を作動可能としている。
【0017】このようにして、本機の前進と後進の切替
操作時に一方はクラッチ切断作動し、他方はクラッチ接
続作動して、前進時と後進時における正逆回転軸よりも
下流側の旋回用伝動系の回転方向を逆回転させることが
できる。
【0018】従って、前進時も後進時も直進用HSTと
左・右遊星歯車機構との間に形成した直進用伝動系のみ
ならず、旋回用伝動系の回転方向も逆回転させることが
できて、機体の旋回方向を左右同一方向となすことがで
きると共に、スピンターンの防止も図れる。
【0019】また、旋回用HSTと左・右遊星歯車機構
との間に形成した旋回用伝動系に油圧ブレーキ部を設
け、同油圧ブレーキ部と吐出側のチャージ油路とをブレ
ーキ部作動用油路を介して連通させて、チャージ圧油に
より油圧ブレーキ部を作動可能としている。
【0020】このようにして、正逆回転軸よりも下流側
の旋回用伝動系の作動を停止させて、直進用HSTと左
・右遊星歯車機構との間に形成した直進用伝動系のみを
作動させることにより、機体の直進性を良好に確保する
ことができる。
【0021】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面を参照しなが
ら説明する。
【0022】図1〜図3に示すAは、本発明に係る走行
駆動装置であり、同走行駆動装置Aは、単一のミッショ
ンケース1に直進用HST2と旋回用HST3とを個別
に取付けて構成している。
【0023】そして、各HST2,3は、それぞれ可変
容量型の油圧ポンプP,Pに定容量型の油圧モータM,
Mを連通連結して、油圧ポンプPからの圧油により油圧
モータMを無段階に変速駆動するようにしている。
【0024】しかも、直進用HST2と旋回用HST3
は、ミッションケース1の上部を間に介在させて対向状
態に配設すると共に、各HST2,3の入力軸4,5を
同一直線上に配置して連動連結し、各出力軸6,7を相
互に入力軸4,5を中心にオフセットさせて配置してい
る。
【0025】すなわち、直進用HST2の出力軸6は、
その入力軸4の後側方位置に配置すると共に、旋回用H
ST3の出力軸7は、その入力軸5の直下方位置に配置
している。19は入力プーリであり、同入力プーリ19を介
してエンジン(図示せず)より入力軸4,5に動力を取
入れるようにしている。
【0026】このようにして、各HST2,3の入力軸
4,5を中心とする各出力軸6,7の振り角により、ミ
ッションケース1のギヤ比やギヤのレイアウトを自由に
設定することができる。
【0027】また、入力プーリ19は、いずれのHST
2,3にも取付け可能であり、そのために本機設計上の
制約が少なくなる。
【0028】ここで、ミッションケース1は、左・右ケ
ース形成体20L,20R を締結ボルト21とナット22により結
合してミッションケース本体8を形成し、同ミッション
ケース本体8内に、副変速機構23と正逆回転機構24と左
・右遊星歯車機構25L,25R と最終減速機構26とを設けて
いる。
【0029】そして、ミッションケース本体8は、図4
及び図5にも示すように、HST作動油タンクと作業部
作動油タンクを兼用しており、ミッションケース本体8
の左側壁に、内部に油路10を形成した偏平の油路形成体
11を連通連設している。
【0030】しかも、ミッションケース本体8内の下部
には、ストレーナ配設室12を形成して、同ストレーナ配
設室12内にストレーナ13を油路形成体11の油路10と連通
させて配設し、また、ミッションケース本体8の中途部
にはラインフィルタ14を連通連設し、同ラインフィルタ
14の流出口14a と旋回用HST3に連動連設したチャー
ジポンプP1とを、両HST2,3間に介設した右側ケー
ス形成体20R の上部側壁に形成した吸込側のチャージ油
路15を介して連通連結し、同チャージポンプP1と各HS
T2,3の油圧ポンプP,Pとを右ケース形成体20R の
上部側壁に形成した吐出側のチャージ油路16を介して連
通連結している。14b は、ラインフィルタ14の流入口で
ある。
【0031】また、右ケース形成体20R の上部側壁に
は、ドレン油路17を形成すると共に、同ドレン油路17に
連通するドレンポート18を形成して、同ドレンポート18
をミッションケース本体8にドレンパイプ(図示せず)
を介して連通連結している。
【0032】このように、ミッションケース本体8の側
壁にチャージ油路15,16 とドレン油路17とを形成して、
これら油路15,16,17を直進用HST2と旋回用HST3
の共用油路となしているために、油路形成用の別部材を
設けることなく、走行駆動装置Aのコンパクト化と軽量
化と省スペース化とを実現することができる。
【0033】しかも、各油路の外部配管の手間の削減
と、同配管の省スペース化が図れる。
【0034】また、ミッションケース本体8内に貯留し
た油は、ストレーナ13とラインフィルタ14とを通してチ
ャージポンプP1に供給する一方、ドレン油路17から排出
されるドレン油は、ドレンパイプを介してミッションケ
ース8内に回収するようにしている。
【0035】副変速機構23は、図1で示すように、走行
用HST2の出力軸6と副変速主軸34とを中間軸33を介
して噛合歯車6a,33a,34aにより連動連結し、同副変速主
軸34に第一・第二・第三変速歯車35a,35b,35c を同軸的
にそれぞれ遊嵌すると共に、各歯車35a,35b,35c 間に第
一・第二中立歯車35d,35e を同軸的に取付けて、第一変
速歯車35a と第一中立歯車35d との間に第一スライダー
36a を介してドッグクラッチを形成し、また、第二変速
歯車35b と第二中立歯車35e と第三変速歯車35c との間
に第二スライダー36b を介してドッグクラッチを形成し
ている。
【0036】そして、上記副変速主軸34の直下方位置に
横架した副変速副軸37に、高・中・低速歯車37a,37b,37
c を同軸的に嵌着して、高速歯車37a を上記第一変速歯
車35a に噛合させ、また、中速歯車37b を上記第二変速
歯車35b に噛合させ、また、低速歯車37c を上記第三変
速歯車35c に噛合させている。
【0037】このようにして、第一・第二スライダー36
a,36b をそれぞれ操作することにより、高・中・低速三
段階の変速を可能として、直行用HST2の変速域を拡
張している。図中、40は、副変速副軸37に連動連結した
ブレーキ装置である。
【0038】左・右遊星歯車機構25L,25R は、それぞれ
同一構成にてミッションケース1の中心線を挾んで左右
対称位置に配置している。
【0039】そして、各遊星歯車機構25L,25R は、左・
右中心軸45L,45R に、それぞれ左・右リングギヤ41L,41
R と、左・右サンギヤ42L,42R と、左・右遊星ギヤ43L,
43Rとを同軸的に取付けており、各リングギヤ41L,41R
は、副変速副軸37の左右側部にスプライン嵌合した高速
歯車37a,37a にそれぞれ噛合させている。
【0040】左・右サンギヤ42L,42R の内側端部には、
それぞれ左・右旋回用歯車46L,46Rを嵌合しており、各
旋回用歯車46L,46R の外側周縁部にはベアリング受体92
L,92R を左・右リングギヤ41L,41R 側へ張出し状に形成
し、また、左・右リングギヤ41L,41R の外側周縁部には
ベアリング受体93L,93R を左・右旋回用歯車46L,46R側
へ張出し状に形成し、両ベアリング受体92L,92R,93L,93
R を左・右中心軸45L,45R の放射線方向に重合状態に配
置して、両ベアリング受体92L,92R,93L,93R 間にそれぞ
れベアリング94L,94R を介在させている。
【0041】このようにして、左・右リングギヤ41L,41
R の外側周縁部も左・右旋回用歯車46L,46R により支持
して、左・右リングギヤ41L,41R を両持ち状態に支持す
ることにより、各リングギヤ41L,41R の基端縁部を支持
するベアリング83L,83R の耐久性を向上させることがで
きると共に、左・右旋回用歯車46L,46R を各リングギヤ
41L,41R 側に近接させて、スラスト方向の幅を小さくし
て、コンパクト化を図ることができる。
【0042】左・右中心軸45L,45R の内側端部には、左
・右遊星歯車機構出力歯車50L,50Rを嵌着しており、同
左・右遊星歯車機構出力歯車50L,50R に、最終減速機構
26の減速軸51に軸支した左・右最終減速受動歯車52L,52
R にそれぞれ噛合させ、同左・右最終減速受動歯車52L,
52R に嵌着した左・右最終減速原動歯車53L,53R を、左
・右駆動軸54L,54R の内側端部に嵌着した左・右駆動軸
ギヤ55L,55R にそれぞれ噛合させ、左・右駆動軸54L,54
R を左・右駆動輪15L,15R にそれぞれ連動連結してい
る。
【0043】正逆回転機構24は、図3に示すように、旋
回用HST3の出力軸56に嵌着した出力ギヤ57を、中間
軸58に嵌着した受動正回転ギヤ59に噛合させ、同受動正
回転ギヤ59を前記右旋回用歯車46R に噛合させると共
に、上記受動正回転ギヤ59にカウンタ軸60に嵌着した受
動逆回転ギヤ61を噛合させ、同受動逆回転ギヤ61とカウ
ンタ軸60に同軸的にスプライン嵌合した逆転出力歯車48
を前記左旋回用歯車46Lに噛合させている。
【0044】そして、中間軸58の左側端部には油圧ブレ
ーキ部113 を設けており、同油圧ブレーキ部113 は、正
逆回転軸110 よりも下流側の旋回用伝動系の作動を停止
させて、直進用HST2と左・右遊星歯車機構25L,25R
との間に形成した直進用伝動系のみを作動させることよ
り、機体の直進性を良好に確保することができるように
している。120 は油圧切替バルブである。
【0045】また、左・右中心軸45L,45R の内側端部
は、図1〜図3に示すように、軸支持体67により同一軸
線上にて突合せ状に支持されている。
【0046】本発明の実施例は上記のように構成されて
おり、走行用HST2と旋回用HST3とからの動力
は、次のようにして左・右駆動軸54L,54R に伝達され
る。
【0047】すなわち、走行用HST2の回転動力は、
副変速機構23で高速、中速、又は低速のいずれかに変速
されて、左・右遊星歯車機構25L,25R の左右リングギヤ
41L,41R に伝達される。
【0048】また、旋回用HST3の回転動力は、正逆
回転機構24により正回転動力と逆回転動力とに分岐し、
旋回用HST3の回転方向と同一方向の正回転動力は右
遊星歯車機構25R の右サンギヤ42R に、逆回転動力は左
遊星歯車機構25L の左サンギヤ42L にそれぞれ伝達され
る。
【0049】そして、左・右遊星歯車機構25L,25R で走
行用HST2の回転動力と、旋回用HST3との回転動
力とが左右個別に合成されて、左・右駆動軸54L,54R を
介して左・右駆動輪15L,15R に伝達される。
【0050】従って、旋回用HST3が停止している
と、左・右駆動軸54L,54R は同一回転数で回転して機体
を直進させることになる。
【0051】そして、ステアリングホイル(図示せず)
を操作して旋回用HST3を回転させると、左・右駆動
輪15L,15R の一方が増速されると共に、他方が減速され
て、機体は減速された側に旋回することになる。
【0052】また、副変速主軸34の左側端部を左ケース
形成体20L の外側に突出させて、同突出端部にワンウエ
イクラッチ70を装着し、同ワンウエイクラッチ70の外周
に形成したプーリ71に巻回したベルトを介して外部に動
力を供給可能としている。
【0053】図6及び図7は、他実施例としての走行駆
動装置Aを示しており、同走行駆動装置Aは、基本的構
造を前記走行駆動装置Aと同じくしているが、ミッショ
ンケース本体8の中途部に正逆回転軸110 を横架して、
同正逆回転軸110 に正逆回転切替用油圧クラッチ部111,
112 と油圧ブレーキ部113 とを設け、これらをチャージ
圧油により作動させるようにした点において異なる。
【0054】そして、ミッションケース本体8の右側壁
には、吐出側のチャージ油路15を連通した油路切替部11
4 を設け、同油路切替部114 に前記正逆回転切替用油圧
クラッチ部111,112 と油圧ブレーキ部113 とをそれぞれ
クラッチ部作動用油路115,116 とブレーキ部作動用油路
117 を介して連通させている。
【0055】ここで、クラッチ部作動用油路115,116
は、それぞれ正逆回転軸110 中に軸線に沿わせて形成し
ている。119 は油路切替バルブである。
【0056】また、ブレーキ部作動用油路117 は、ミッ
ションケース本体8内に設けた左右一対の突き合せ体11
8,118 と、ミッションケース本体8の側壁内に形成して
いる。
【0057】このようにして、正逆回転切替用油圧クラ
ッチ部111,112 は、本機の前進と後進の切替操作時に、
一方はクラッチ切断作動し、他方はクラッチ接続作動し
て、前進時と後進時における正逆回転軸110 より下流側
の旋回用伝動系の回転方向を逆回転させるようにしてい
る。
【0058】従って、前進時も後進時も、直進用HST
2と左・右遊星歯車機構25L,25R との間に形成した直進
用伝動系のみならず、旋回用伝動系の回転方向も逆回転
させることができて、機体の旋回方向を左右同一方向と
なすことができると共に、後進時のスピンターンの防止
も図れる。
【0059】また、油圧ブレーキ部113 は、正逆回転軸
110 よりも下流側の旋回用伝動系の作動を停止させて、
直進用HST2と左・右遊星歯車機構25L,25R との間に
形成した直進用伝動系のみを作動させることより、機体
の直進性を良好に確保することができる。
【0060】図7中、Eはエンジン、P2は作業部駆動用
ポンプ、121 は作業部用油圧アクチュエータ、122 は油
路切替部である。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果が得ら
れる。
【0062】 請求項1記載の本発明では、油圧ポン
プと油圧モータとを一体型とした直進用HSTと旋回用
HSTの各入力軸を同一軸線上に配置し、各出力軸を相
互に入力軸を中心にオフセットさせて配置しているため
に、各出力軸と各駆動軸との間にそれぞれ介設したギヤ
トレインを相互に干渉させることなくコンパクトに配置
することができて、ミッションケースの小型化が図れ
る。
【0063】 請求項2記載の本発明では、直進用H
STの出力軸をその入力軸の側方位置に配置すると共
に、旋回用HSTの出力軸をその入力軸の下方位置に配
置しているために、上記の効果に加えて、直進用のギ
ヤトレイン内に作業部用の駆動ギヤを適宜配置すること
ができる。
【0064】 請求項3記載の本発明では、直進用H
STと旋回用HSTとをミッションケースを間に介在さ
せて対向状態に配設し、同ミッションケースの側壁にチ
ャージ油路とドレン油路とを形成して、これら油路を直
進用HSTと旋回用HSTの共用油路となしているため
に、油路形成用の別部材を設けることなく、走行駆動装
置のコンパクト化と軽量化と省スペース化とを実現する
ことができる。
【0065】 請求項4記載の本発明では、いずれか
一方のHSTにチャージポンプを連設し、同チャージポ
ンプより両HSTにチャージ圧油を吐出側のチャージ油
路を通して供給可能としているために、吐出側のチャー
ジ油路の配管の手間の削減と、同配管の省スペース化が
図れる。
【0066】 請求項5記載の本発明では、旋回用H
STと左・右遊星歯車機構との間に形成した旋回用伝動
系に正逆回転切替用油圧クラッチ部を設け、同正逆回転
切替用油圧クラッチ部と吐出側のチャージ油路とをクラ
ッチ部作動用油路を介して連通させて、チャージ圧油に
より正逆回転切替用油圧クラッチ部を作動可能としてい
るために、本機の前進と後進の切替操作時に、一方はク
ラッチ切断作動し、他方はクラッチ接続作動して、前進
時と後進時における正逆回転軸よりも下流側の旋回用伝
動系の回転方向を逆回転させることができる。
【0067】従って、前進時も後進時も直進用HSTと
左・右遊星歯車機構との間に形成した直進用伝動系のみ
ならず、旋回用伝動系の回転方向も逆回転させることが
できて、機体の旋回方向を左右同一方向となすことがで
きると共に、後進時のスピンターンの防止も図れる。
【0068】 請求項6記載の本発明では、旋回用H
STと左・右遊星歯車機構との間に形成した旋回用駆動
系に油圧ブレーキ部を設け、同油圧ブレーキ部と吐出側
のチャージ油路とをブレーキ部制動用油路を介して連通
させて、チャージ圧油により油圧ブレーキ部を作動可能
としているために、正逆回転軸よりも下流側の旋回用伝
動系の作動を停止させて、直進用HSTと左・右遊星歯
車機構との間に形成した直進用伝動系のみを作動させる
ことにより、機体の直進性を良好に確保することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る走行駆動装置の側面説明図。
【図2】同走行駆動装置の背面断面図。
【図3】同走行駆動装置の背面断面図。
【図4】同走行駆動装置の背面断面図。
【図5】油圧回路。
【図6】他実施例としての走行駆動装置の断面背面図。
【図7】同走行駆動装置の油圧回路図。
【符号の説明】
A 走行駆動装置 1 ミッションケース 2 直進用HST 3 旋回用HST 4 入力軸 5 入力軸 6 出力軸 7 出力軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D052 AA01 AA11 AA17 BB08 BB11 DD01 DD03 FF01 HH01 HH02 JJ00 JJ10 JJ21

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単一のミッションケース(1) に直進用H
    ST(2) と旋回用HST(3) とを個別に取付けると共
    に、ミッションケース(1) 内に左・右遊星歯車機構(25
    L,25R) と左・右駆動軸(54L,54R) を設けて、直進用H
    ST(2) から出力される動力と旋回用HST(3) から出
    力される動力とを左・右遊星歯車機構(25L,25R) にて合
    流させて、左・右駆動軸(54L,54R) へ回転動力を伝達可
    能とした走行駆動装置において、 油圧ポンプ(P) と油圧モータ(M) とを一体型とした直進
    用HST(2) と旋回用HST(3) の各入力軸(4,5) を同
    一軸線上に配置し、各出力軸(6,7) を相互に入力軸(4,
    5) を中心にオフセットさせて配置したことを特徴とす
    る走行駆動装置。
  2. 【請求項2】 直進用HST(2) の出力軸(6) をその入
    力軸(4) の側方位置に配置すると共に、旋回用HST
    (3) の出力軸(7) をその入力軸(5) の下方位置に配置し
    たことを特徴とする請求項1記載の走行駆動装置。
  3. 【請求項3】 単一のミッションケース(1) に直進用H
    ST(2) と旋回用HST(3) とを個別に取付けると共
    に、ミッションケース(1) 内に左・右遊星歯車機構(25
    L,25R) と左・右駆動軸(54L,54R) を設けて、直進用H
    ST(2) から出力される動力と旋回用HST(3) から出
    力される動力とを左・右遊星歯車機構(25L,25R) にて合
    流させて、左・右駆動軸(54L,54R) へ回転動力を伝達可
    能とした走行駆動装置において、 直進用HST(2) と旋回用HST(3) とをミッションケ
    ース(1) を間に介在させて対向状態に配設し、同ミッシ
    ョンケース(1) の側壁にチャージ油路(15,16)とドレン
    油路(17)とを形成して、これら油路(15,16,17)を直進用
    HST(2) と旋回用HST(3) の共用油路となしたこと
    を特徴とする走行駆動装置。
  4. 【請求項4】 いずれか一方のHST(3) にチャージポ
    ンプ(P1)を連設し、同チャージポンプ(P1)より両HST
    (2,3) にチャージ圧油を吐出側のチャージ油路(16)を通
    して供給可能としたことを特徴とする請求項3記載の走
    行駆動装置。
  5. 【請求項5】 旋回用HST(3) と左・右遊星歯車機構
    (25L,25R) との間に形成した旋回用伝動系に正逆回転切
    替用油圧クラッチ部(111,112) を設け、同正逆回転切替
    用油圧クラッチ部(111,112) と吐出側のチャージ油路(1
    6)とをクラッチ部作動用油路(115,116) を介して連通さ
    せて、チャージ圧油により正逆回転切替用油圧クラッチ
    部(111,112) を作動可能としたことを特徴とする請求項
    4記載の走行駆動装置。
  6. 【請求項6】 旋回用HST(3) と左・右遊星歯車機構
    (25L,25R) との間に形成した旋回用伝動系に油圧ブレー
    キ部(113) を設け、同油圧ブレーキ部(113)と吐出側の
    チャージ油路(16)とをブレーキ部作動用油路(117) を介
    して連通させて、チャージ圧油により油圧ブレーキ部(1
    13) を作動可能としたことを特徴とする請求項4記載の
    走行駆動装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001260934A (ja) * 2000-03-15 2001-09-26 Yanmar Agricult Equip Co Ltd クローラ走行車
JP2001278105A (ja) * 2000-03-30 2001-10-10 Yanmar Agricult Equip Co Ltd クローラ走行車

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JP4520576B2 (ja) * 2000-03-30 2010-08-04 ヤンマー株式会社 クローラ走行車

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