JP2000007668A - エポキシシクロドデカジエンを製造する方法 - Google Patents
エポキシシクロドデカジエンを製造する方法Info
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- JP2000007668A JP2000007668A JP10125542A JP12554298A JP2000007668A JP 2000007668 A JP2000007668 A JP 2000007668A JP 10125542 A JP10125542 A JP 10125542A JP 12554298 A JP12554298 A JP 12554298A JP 2000007668 A JP2000007668 A JP 2000007668A
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- cyclododecane
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- phosphate
- epoxycyclododecadiene
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- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Epoxy Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、1,5,9-シクロドデカトリエンとシ
クロドデシルハイドロパーオキサイドから高選択率で1,
2-エポキシ-5,9-シクロドデカジエンを得ることが出来
る、工業的に好適なエポキシシクロドデカジエンを製造
する方法を提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明の課題は、シクロドデカンを酸化
してシクロドデシルハイドロパーオキサイドを含有する
シクロドデカン酸化液を生じせしめ、次いで可溶性モリ
ブデン触媒の存在下、リン酸エステルを添加して、1,5,
9-シクロドデカトリエンと該シクロドデカン酸化液とを
接触させて、1,5,9-シクロドデカトリエンのモノエポキ
シ化を行うことを特徴とするエポキシシクロドデカジエ
ンを製造する方法によって解決される。
クロドデシルハイドロパーオキサイドから高選択率で1,
2-エポキシ-5,9-シクロドデカジエンを得ることが出来
る、工業的に好適なエポキシシクロドデカジエンを製造
する方法を提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明の課題は、シクロドデカンを酸化
してシクロドデシルハイドロパーオキサイドを含有する
シクロドデカン酸化液を生じせしめ、次いで可溶性モリ
ブデン触媒の存在下、リン酸エステルを添加して、1,5,
9-シクロドデカトリエンと該シクロドデカン酸化液とを
接触させて、1,5,9-シクロドデカトリエンのモノエポキ
シ化を行うことを特徴とするエポキシシクロドデカジエ
ンを製造する方法によって解決される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1,5,9-シクロドデ
カトリエンをシクロドデシルハイドロパーオキサイドで
モノエポキシ化して、1,2-エポキシ-5,9-シクロドデカ
ジエンを製造する方法に関する。1,2-エポキシ-5,9-シ
クロドデカジエンは、シクロドデカノンへの変換によ
り、さらにラクタム類、ラクトン類又は二塩基酸類に容
易に公知の方法によって誘導されるため、ポリアミド、
ポリエステル類の合成繊維、合成樹脂の中間原料となる
重要な化合物である。
カトリエンをシクロドデシルハイドロパーオキサイドで
モノエポキシ化して、1,2-エポキシ-5,9-シクロドデカ
ジエンを製造する方法に関する。1,2-エポキシ-5,9-シ
クロドデカジエンは、シクロドデカノンへの変換によ
り、さらにラクタム類、ラクトン類又は二塩基酸類に容
易に公知の方法によって誘導されるため、ポリアミド、
ポリエステル類の合成繊維、合成樹脂の中間原料となる
重要な化合物である。
【0002】
【従来の技術】従来、1,2-エポキシ-5,9-シクロドデカ
ジエンを製造する方法としては、シクロドデカン溶媒中
で、ホウ酸類の存在下、有機ハイドロパーオキサイドを
1,5,9-シクロドデカトリエンに接触させる方法(特公昭
49-40464号公報)があるが、原料に対して使用するホウ
酸類の量が極めて多く、目的物の過酸化物基準の選択率
も満足するものではない。また、蟻酸及び過酸化水素か
ら形成される過蟻酸で、1,5,9-シクロドデカトリエンを
酸化する方法(特開昭56-104877号公報)があるが、こ
の方法は目的物の過酸化物基準の選択率が低く、更に、
過蟻酸自体が不安定で分解しやすいため危険である。そ
の上、過蟻酸は装置等への腐食性が極めて強いため、工
業的製法としては問題があった。また、特公昭47-38437
号公報に、触媒として過モリブデン酸を使用し、1,5,9-
シクロドデカトリエンにシクロドデカン酸化液中のシク
ロドデシルハイドロパーオキサイドを接触させて、1,5,
9-シクロドデカジエンをモノエポキシ化する方法が開示
されているが、触媒の回収が困難であり、また目的物の
選択率が十分ではなかった。
ジエンを製造する方法としては、シクロドデカン溶媒中
で、ホウ酸類の存在下、有機ハイドロパーオキサイドを
1,5,9-シクロドデカトリエンに接触させる方法(特公昭
49-40464号公報)があるが、原料に対して使用するホウ
酸類の量が極めて多く、目的物の過酸化物基準の選択率
も満足するものではない。また、蟻酸及び過酸化水素か
ら形成される過蟻酸で、1,5,9-シクロドデカトリエンを
酸化する方法(特開昭56-104877号公報)があるが、こ
の方法は目的物の過酸化物基準の選択率が低く、更に、
過蟻酸自体が不安定で分解しやすいため危険である。そ
の上、過蟻酸は装置等への腐食性が極めて強いため、工
業的製法としては問題があった。また、特公昭47-38437
号公報に、触媒として過モリブデン酸を使用し、1,5,9-
シクロドデカトリエンにシクロドデカン酸化液中のシク
ロドデシルハイドロパーオキサイドを接触させて、1,5,
9-シクロドデカジエンをモノエポキシ化する方法が開示
されているが、触媒の回収が困難であり、また目的物の
選択率が十分ではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
の従来技術の問題点を解決し、1,5,9-シクロドデカトリ
エンとシクロドデシルハイドロパーオキサイドから高選
択率で1,2-エポキシ-5,9-シクロドデカジエンを得るこ
とが出来る、工業的に好適なエポキシシクロドデカジエ
ンを製造する方法を提供するものである。
の従来技術の問題点を解決し、1,5,9-シクロドデカトリ
エンとシクロドデシルハイドロパーオキサイドから高選
択率で1,2-エポキシ-5,9-シクロドデカジエンを得るこ
とが出来る、工業的に好適なエポキシシクロドデカジエ
ンを製造する方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、シクロ
ドデカンを酸化してシクロドデシルハイドロパーオキサ
イドを含有するシクロドデカン酸化液を生じせしめ、次
いで可溶性モリブデン触媒の存在下、一般式(1)
ドデカンを酸化してシクロドデシルハイドロパーオキサ
イドを含有するシクロドデカン酸化液を生じせしめ、次
いで可溶性モリブデン触媒の存在下、一般式(1)
【0005】
【化2】 (式中、Xは水素原子又は炭素数3〜12のアルキル
基、Rは炭素数3〜12のアルキル基を示す。)
基、Rは炭素数3〜12のアルキル基を示す。)
【0006】で表されるリン酸エステルを添加して、1,
5,9-シクロドデカトリエンと該シクロドデカン酸化液と
を接触させて、1,5,9-シクロドデカトリエンのモノエポ
キシ化を行うことを特徴とするエポキシシクロドデカジ
エンを製造する方法によって解決される。
5,9-シクロドデカトリエンと該シクロドデカン酸化液と
を接触させて、1,5,9-シクロドデカトリエンのモノエポ
キシ化を行うことを特徴とするエポキシシクロドデカジ
エンを製造する方法によって解決される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の反応において使用する可
溶性モリブデン触媒としては、例えば、ジオキソアセチ
ルアセトナトモリブデン、ヘキサカルボニルモリブデン
等のモリブデン錯体;ナフテン酸モリブデン、オクチル
酸モリブデン等のモリブデンの有機酸塩が挙げられる
が、好ましくはナフテン酸モリブデン、オクチル酸モリ
ブデン等のモリブデンの有機酸塩が使用される。これら
可溶性モリブデン触媒は単独でも、二種以上を混合して
使用しても差し支えない。
溶性モリブデン触媒としては、例えば、ジオキソアセチ
ルアセトナトモリブデン、ヘキサカルボニルモリブデン
等のモリブデン錯体;ナフテン酸モリブデン、オクチル
酸モリブデン等のモリブデンの有機酸塩が挙げられる
が、好ましくはナフテン酸モリブデン、オクチル酸モリ
ブデン等のモリブデンの有機酸塩が使用される。これら
可溶性モリブデン触媒は単独でも、二種以上を混合して
使用しても差し支えない。
【0008】本発明の反応において使用する前記モリブ
デン触媒の量は、1,5,9-シクロドデカトリエンに対し
て、モリブデン金属換算で好ましくは1×10-6〜2×10-3
重量倍、更に好ましくは5×10-6〜5×10-4重量倍であ
る。また、前記モリブデン触媒は、固体状態で反応系内
に添加しても、反応を阻害しない有機溶媒に溶解して添
加しても良い。
デン触媒の量は、1,5,9-シクロドデカトリエンに対し
て、モリブデン金属換算で好ましくは1×10-6〜2×10-3
重量倍、更に好ましくは5×10-6〜5×10-4重量倍であ
る。また、前記モリブデン触媒は、固体状態で反応系内
に添加しても、反応を阻害しない有機溶媒に溶解して添
加しても良い。
【0009】本発明の反応において使用するリン酸エス
テルとしては、Xが水素原子で、Rが炭素数3〜12の
アルキル基であるリン酸モノアルキルエステル(リン酸
モノイソプロピル、リン酸モノブチル、リン酸モノ(2-
エチルヘキシル)、リン酸モノドデシル、リン酸モノベ
ンジル、リン酸モノシクロペンチル、リン酸モノシクロ
ヘキシル、リン酸モノシクロオクチル等)や、X及びR
が炭素数3〜12のアルキル基であるリン酸ジエステル
(リン酸ジイソプロピル、リン酸ジブチル、リン酸ジ(2
-エチルヘキシル)、リン酸ジデシル、リン酸ジドデシ
ル、リン酸ジベンジル、リン酸ジシクロペンチル、リン
酸ジシクロヘキシル、リン酸ジシクロオクチル等)等が
挙げられる。これらのリン酸エステルの中では、リン酸
モノ(2-エチルヘキシル)、リン酸ジ(2-エチルヘキシル)
が好適に用いられる。これらリン酸エステルは単独で
も、二種以上を混合して使用しても差し支えない。
テルとしては、Xが水素原子で、Rが炭素数3〜12の
アルキル基であるリン酸モノアルキルエステル(リン酸
モノイソプロピル、リン酸モノブチル、リン酸モノ(2-
エチルヘキシル)、リン酸モノドデシル、リン酸モノベ
ンジル、リン酸モノシクロペンチル、リン酸モノシクロ
ヘキシル、リン酸モノシクロオクチル等)や、X及びR
が炭素数3〜12のアルキル基であるリン酸ジエステル
(リン酸ジイソプロピル、リン酸ジブチル、リン酸ジ(2
-エチルヘキシル)、リン酸ジデシル、リン酸ジドデシ
ル、リン酸ジベンジル、リン酸ジシクロペンチル、リン
酸ジシクロヘキシル、リン酸ジシクロオクチル等)等が
挙げられる。これらのリン酸エステルの中では、リン酸
モノ(2-エチルヘキシル)、リン酸ジ(2-エチルヘキシル)
が好適に用いられる。これらリン酸エステルは単独で
も、二種以上を混合して使用しても差し支えない。
【0010】本発明の反応において使用する前記リン酸
エステルの量は、1,5,9-シクロドデカジエンに対して好
ましくは5×10-6〜4×10-3重量倍、更に好ましくは2×1
0-5 〜1×10-3重量倍である。
エステルの量は、1,5,9-シクロドデカジエンに対して好
ましくは5×10-6〜4×10-3重量倍、更に好ましくは2×1
0-5 〜1×10-3重量倍である。
【0011】本発明において使用するシクロドデシルハ
イドロパーオキサイドを含有するシクロドデカン酸化液
は公知の方法によって得られるが、例えば、シクロドデ
カンを120〜180℃において、0〜15kg/cm2・Gの圧力下
で、酸素含有ガス(酸素濃度5〜30vol.%)により酸化
して得られる。
イドロパーオキサイドを含有するシクロドデカン酸化液
は公知の方法によって得られるが、例えば、シクロドデ
カンを120〜180℃において、0〜15kg/cm2・Gの圧力下
で、酸素含有ガス(酸素濃度5〜30vol.%)により酸化
して得られる。
【0012】前記酸化反応によって得られたシクロドデ
カン酸化液中のシクロドデシルハイドロパーオキサイド
の含有量は、通常、シクロドデカン酸化液1g当たり0.20
〜0.80mmolである。
カン酸化液中のシクロドデシルハイドロパーオキサイド
の含有量は、通常、シクロドデカン酸化液1g当たり0.20
〜0.80mmolである。
【0013】本発明の反応において使用する1,5,9-シク
ロドデカトリエンの量は、シクロドデシルハイドロパー
オキサイドに対して、好ましくは1〜5倍モル、更に好ま
しくは1.2〜4倍モルである。
ロドデカトリエンの量は、シクロドデシルハイドロパー
オキサイドに対して、好ましくは1〜5倍モル、更に好ま
しくは1.2〜4倍モルである。
【0014】本発明の反応においては溶媒を使用するこ
とも出来る。その溶媒としては、反応を阻害しないもの
であれば特に制限はなく、ヘキサン、ドデカン、シクロ
ヘキサン、シクロドデカン等の脂肪族炭化水素類;トル
エン等の芳香族炭化水素類;メタノール、エタノール、
t-ブタノール、t-アミルアルコール、シクロヘキサノー
ル、シクロドデカノール等のアルコール類;酢酸メチ
ル、酢酸エチル等のエステル類;ジエチルエーテル、ジ
オキサン等のエーテル類;アセトニトリル、プロピオニ
トリル等のニトリル類が挙げられる。これら溶媒は単独
でも、二種以上を混合して使用しても差し支えない。そ
の使用量は、1,5,9-シクロドデカトリエンに対して好ま
しくは0〜50重量倍、更に好ましくは0〜15重量倍であ
る。
とも出来る。その溶媒としては、反応を阻害しないもの
であれば特に制限はなく、ヘキサン、ドデカン、シクロ
ヘキサン、シクロドデカン等の脂肪族炭化水素類;トル
エン等の芳香族炭化水素類;メタノール、エタノール、
t-ブタノール、t-アミルアルコール、シクロヘキサノー
ル、シクロドデカノール等のアルコール類;酢酸メチ
ル、酢酸エチル等のエステル類;ジエチルエーテル、ジ
オキサン等のエーテル類;アセトニトリル、プロピオニ
トリル等のニトリル類が挙げられる。これら溶媒は単独
でも、二種以上を混合して使用しても差し支えない。そ
の使用量は、1,5,9-シクロドデカトリエンに対して好ま
しくは0〜50重量倍、更に好ましくは0〜15重量倍であ
る。
【0015】エポキシ化反応は、1,5,9-シクロドデカト
リエンとシクロドデシルハイドロパーオキサイドとを液
相で接触させることが好ましく、例えば、不活性ガス雰
囲気にて、1,5,9-シクロドデカトリエン、シクロドデシ
ルハイドロパーオキサイドを含有するシクロドデカン酸
化液、可溶性モリブデン触媒及びリン酸エステルを混合
し、加熱攪拌する等の方法によって、常圧下又は加圧下
で行われる。その際の反応温度は、好ましくは50〜160
℃、更に好ましくは60〜130℃である。また、得られた
生成物は、例えば、蒸留等によって、単離、精製するこ
とが出来る。
リエンとシクロドデシルハイドロパーオキサイドとを液
相で接触させることが好ましく、例えば、不活性ガス雰
囲気にて、1,5,9-シクロドデカトリエン、シクロドデシ
ルハイドロパーオキサイドを含有するシクロドデカン酸
化液、可溶性モリブデン触媒及びリン酸エステルを混合
し、加熱攪拌する等の方法によって、常圧下又は加圧下
で行われる。その際の反応温度は、好ましくは50〜160
℃、更に好ましくは60〜130℃である。また、得られた
生成物は、例えば、蒸留等によって、単離、精製するこ
とが出来る。
【0016】
【実施例】以下に実施例及び比較例を用いて、本発明を
具体的に説明する。
具体的に説明する。
【0017】実施例1 [シクロドデカン酸化反応]シクロドデカンを160℃に
おいて62分間空気酸化して、シクロドデカン酸化液1gに
対して、シクロドデシルハイドロパーオキサイド(以下
CDHPと称する)を0.113g(0.564mmol)含有するシク
ロドデカン酸化液を得た。
おいて62分間空気酸化して、シクロドデカン酸化液1gに
対して、シクロドデシルハイドロパーオキサイド(以下
CDHPと称する)を0.113g(0.564mmol)含有するシク
ロドデカン酸化液を得た。
【0018】[エポキシ化反応]還流冷却器、窒素吹き
込み管、温度計を備えた50ml容の三口フラスコに、1,5,
9-シクロドデカトリエン1.863g(11.48mmol)、前記シク
ロドデカン酸化液8.132g(CDHPとして4.59mmol)、モ
リブデン金属として0.5mg/mlを含有するオクチル酸モリ
ブデンのシクロヘキサン溶液0.24ml(1,5,9-シクロドデ
カトリエンに対して64重量ppm)及びリン酸モノ(2-エチ
ルヘキシル)を1.0mg/ml含有するシクロヘキサン溶液0.5
0ml(1,5,9-シクロドデカトリエンに対して268重量ppm)
を加え、常圧下、窒素雰囲気にて、90℃で1時間加熱攪
拌した。反応後、室温まで冷却し、得られた反応液の分
析を行った。反応液の分析は、残存するCDHPをヨー
ドメトリーにより、残存する1,5,9-シクロドデカトリエ
ン(以下CDTと称する)及び生成した1,2-エポキシ-5,9
-シクロドデカジエン(以下モノエポキシドと称する)を
ガスクロマトグラフィーにより行った。その結果、CD
HP転化率は98.7%、CDT転化率は38.4%、消費CD
T基準のモノエポキシド選択率は86.3mol%であった。
込み管、温度計を備えた50ml容の三口フラスコに、1,5,
9-シクロドデカトリエン1.863g(11.48mmol)、前記シク
ロドデカン酸化液8.132g(CDHPとして4.59mmol)、モ
リブデン金属として0.5mg/mlを含有するオクチル酸モリ
ブデンのシクロヘキサン溶液0.24ml(1,5,9-シクロドデ
カトリエンに対して64重量ppm)及びリン酸モノ(2-エチ
ルヘキシル)を1.0mg/ml含有するシクロヘキサン溶液0.5
0ml(1,5,9-シクロドデカトリエンに対して268重量ppm)
を加え、常圧下、窒素雰囲気にて、90℃で1時間加熱攪
拌した。反応後、室温まで冷却し、得られた反応液の分
析を行った。反応液の分析は、残存するCDHPをヨー
ドメトリーにより、残存する1,5,9-シクロドデカトリエ
ン(以下CDTと称する)及び生成した1,2-エポキシ-5,9
-シクロドデカジエン(以下モノエポキシドと称する)を
ガスクロマトグラフィーにより行った。その結果、CD
HP転化率は98.7%、CDT転化率は38.4%、消費CD
T基準のモノエポキシド選択率は86.3mol%であった。
【0019】比較例1 実施例1において、リン酸エステルを加えなかったこと
以外は、実施例1と同様に反応を行った。その結果、C
DHP転化率は97.5%、CDT転化率は38.1%、消費C
DT基準のモノエポキシド選択率は81.5mol%であっ
た。
以外は、実施例1と同様に反応を行った。その結果、C
DHP転化率は97.5%、CDT転化率は38.1%、消費C
DT基準のモノエポキシド選択率は81.5mol%であっ
た。
【0020】実施例2 実施例1において、前記オクチル酸モリブデンのシクロ
ヘキサン溶液の量を0.24mlから0.48ml(1,5,9-シクロド
デカトリエンに対して128重量ppm)に、反応温度を80℃
に変えたこと以外は、実施例1と同様な方法で行った。
その結果、CDHP転化率は96.7%、CDT転化率は3
6.6%、消費CDT基準のモノエポキシド選択率は86.8m
ol%であった。
ヘキサン溶液の量を0.24mlから0.48ml(1,5,9-シクロド
デカトリエンに対して128重量ppm)に、反応温度を80℃
に変えたこと以外は、実施例1と同様な方法で行った。
その結果、CDHP転化率は96.7%、CDT転化率は3
6.6%、消費CDT基準のモノエポキシド選択率は86.8m
ol%であった。
【0021】実施例3 実施例2において、前記オクチル酸モリブデンのシクロ
ヘキサン溶液を、モリブデン金属として1.0mg/mlを含有
するナフテン酸モリブデンのシクロヘキサン溶液0.24ml
(1,5,9-シクロドデカトリエンに対して128重量ppm) に
変えたこと以外は、実施例1と同様な方法で行った。そ
の結果、CDHP転化率は98.6%、CDT転化率は36.1
%、消費CDT基準のモノエポキシド選択率は86.4mol
%であった。
ヘキサン溶液を、モリブデン金属として1.0mg/mlを含有
するナフテン酸モリブデンのシクロヘキサン溶液0.24ml
(1,5,9-シクロドデカトリエンに対して128重量ppm) に
変えたこと以外は、実施例1と同様な方法で行った。そ
の結果、CDHP転化率は98.6%、CDT転化率は36.1
%、消費CDT基準のモノエポキシド選択率は86.4mol
%であった。
【0022】比較例2 実施例2において、前記オクチル酸モリブデンのシクロ
ヘキサン溶液を過モリブデン酸11mg(1,5,9-シクロドデ
カトリエンに対して4000重量ppm)に変え、リン酸エステ
ルを添加せずに、実施例2と同様に反応を行った。その
結果、CDHP転化率は90.3%、CDT転化率は34.0
%、消費CDT基準のモノエポキシド選択率は76.8mol
%であった。
ヘキサン溶液を過モリブデン酸11mg(1,5,9-シクロドデ
カトリエンに対して4000重量ppm)に変え、リン酸エステ
ルを添加せずに、実施例2と同様に反応を行った。その
結果、CDHP転化率は90.3%、CDT転化率は34.0
%、消費CDT基準のモノエポキシド選択率は76.8mol
%であった。
【0023】
【発明の効果】本発明により、1,5,9-シクロドデカトリ
エンとシクロドデシルハイドロパーオキサイドから高選
択率で1,2-エポキシ-5,9-シクロドデカジエンを得るこ
とが出来る、工業的に好適なエポキシシクロドデカジエ
ンを製造する方法を提供することが出来る。
エンとシクロドデシルハイドロパーオキサイドから高選
択率で1,2-エポキシ-5,9-シクロドデカジエンを得るこ
とが出来る、工業的に好適なエポキシシクロドデカジエ
ンを製造する方法を提供することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹本 博文 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 Fターム(参考) 4C048 AA02 BB01 BC01 CC01 UU03 XX02 XX05 4H039 CA63 CC40
Claims (1)
- 【請求項1】シクロドデカンを酸化してシクロドデシル
ハイドロパーオキサイドを含有するシクロドデカン酸化
液を生じせしめ、次いで可溶性モリブデン触媒の存在
下、一般式(1) 【化1】 (式中、Xは水素原子又は炭素数3〜12のアルキル
基、Rは炭素数3〜12のアルキル基を示す。)で表さ
れるリン酸エステルを添加して、1,5,9-シクロドデカト
リエンと該シクロドデカン酸化液とを接触させて、1,5,
9-シクロドデカトリエンのモノエポキシ化を行うことを
特徴とするエポキシシクロドデカジエンを製造する方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10125542A JP2000007668A (ja) | 1998-04-20 | 1998-05-08 | エポキシシクロドデカジエンを製造する方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10890298 | 1998-04-20 | ||
JP10-108902 | 1998-04-20 | ||
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CN100333726C (zh) * | 2004-12-23 | 2007-08-29 | 鲁南制药集团股份有限公司 | 含有替加氟、吉莫斯特和氧嗪酸钾的口腔崩解片 |
-
1998
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2004131504A (ja) * | 2002-10-11 | 2004-04-30 | Degussa Ag | 環式アルケンをエポキシ化する際の沈澱促進剤としての環式アルカンの使用 |
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