JP2000006838A - 車両用成形天井の衝撃吸収構造 - Google Patents

車両用成形天井の衝撃吸収構造

Info

Publication number
JP2000006838A
JP2000006838A JP18975598A JP18975598A JP2000006838A JP 2000006838 A JP2000006838 A JP 2000006838A JP 18975598 A JP18975598 A JP 18975598A JP 18975598 A JP18975598 A JP 18975598A JP 2000006838 A JP2000006838 A JP 2000006838A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molded ceiling
resin pad
resin
pad
impact
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18975598A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihisa Sato
藤 義 久 佐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ikeda Corp
Original Assignee
Ikeda Bussan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ikeda Bussan Co Ltd filed Critical Ikeda Bussan Co Ltd
Priority to JP18975598A priority Critical patent/JP2000006838A/ja
Publication of JP2000006838A publication Critical patent/JP2000006838A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両用成形天井の衝撃吸収構造において、衝
撃初期の衝撃吸収力を高めると共に、過度の衝撃に対し
ても有効に衝撃を緩和でき、且つ軽量化及び成形天井の
取付時の破損を防止する。 【解決手段】 成形天井10の裏面側縁部に沿って、長
尺状の樹脂プレートを凹凸状に成形してなる樹脂パッド
20を成形天井裏面とルーフサイドパネル30との間に
介挿設置することにより、成形天井10に室内側から衝
撃が加わった際、樹脂パッド20が成形天井10の裏面
及びルーフサイドパネル30面を摺動動作することによ
り、樹脂パッド20が弾性変形し、衝撃初期における衝
撃を吸収する。また、樹脂パッド20に引裂を誘発する
構造を採用し、引裂により過度の衝撃を吸収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用成形天井の
衝撃吸収構造に関するもので、特に、車両のルーフパネ
ルに成形天井が内装されると共に、車両衝突時等、成形
天井に加わる荷重を吸収できる車両用成形天井の衝撃吸
収構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車体パネルのルーフ部には、
断熱性,吸音性,装飾性に優れた成形天井が内装されて
おり、この成形天井の構成としては、段ボール基材や発
泡樹脂基材の表面に不織布やクロス等の表皮材を貼着し
て、やや弯曲した曲面形状に成形され、ルーフ部の外形
に即してトリムカット処理されている。そして、この種
の成形天井は、手触り感及びソフト感は良好なものであ
るが、車両に外部からの衝撃が加わった際、乗員の頭部
に加わる衝撃を吸収するために、車体パネルにコ字状の
メタルパッドが設置されている。
【0003】従って、衝撃が加わった際、乗員の頭部が
成形天井にぶつかっても、このメタルパッドが変形する
ことにより、乗員の頭部に加わる衝撃荷重を吸収できる
という衝撃吸収構造が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、荷重と変形
ストロークの理想曲線からいえば、衝撃初期には荷重に
対して変形ストロークが大きいほうが望ましいが、従来
のメタルパッドを使用した衝撃吸収構造においては、メ
タルパッドがスチール製であるため、衝撃応力に対して
変形ストローク量が少なく、衝撃初期における衝撃吸収
性能において必ずしも満足のいくものではなかった。
【0005】更に、スチール製のメタルパッドは重量が
嵩むため、車両の軽量化にそぐわないと共に、成形天井
が大型部品であるため、車体取付時等、外力により折れ
等の損傷を招き易いという不具合も指摘されていた。
【0006】本発明の目的は、衝撃吸収機能に優れると
共に、軽量化や破損防止にも効果のある車両用成形天井
の衝撃吸収構造を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上述せる課題に
鑑みてなされたもので、本発明の請求項1に記載の車両
用成形天井の衝撃吸収構造は、車体パネルのルーフ部に
成形天井が内装されると共に、車両衝突時等、成形天井
に加わる荷重を吸収できる車両用成形天井の衝撃吸収構
造において、前記成形天井と車体パネルとの間の空間部
に長尺状の樹脂プレートを長手方向に沿って凹凸状に成
形してなる樹脂パッドが介挿され、成形天井にパネル側
に向く衝撃荷重が入力された際、樹脂パッドが弾性変形
することによりこの衝撃荷重を吸収するようにしたこと
を特徴とする。
【0008】本発明の請求項2に記載の車両用成形天井
の衝撃吸収構造は、前記樹脂パッドの凹部側が成形天井
裏面に固定されると共に、樹脂パッドの凸部側が車体パ
ネルと当接し、車体パネルに突設形成されたストッパー
ピンが樹脂パッドの凸部側の収容孔内に摺動可能に収容
され、成形天井にパネル側に向く衝撃荷重が入力された
際、車体パネル面に対して樹脂パッドの凸部側面が摺接
することにより、樹脂パッドが弾性変形することを特徴
とする。
【0009】本発明の請求項3に記載の車両用成形天井
の衝撃吸収構造は、前記樹脂パッドの凸部側が車体パネ
ルに固定されると共に、樹脂パッドの凹部側面が成形天
井裏面と当接し、樹脂パッドを保持する保持リングが樹
脂パッド凹部側の収容孔内に摺動可能に収容され、成形
天井にパネル側に向く衝撃荷重が入力された際、成形天
井裏面に対して樹脂パッドの凹部側面が摺接することに
より、樹脂パッドが弾性変形することを特徴とする。
【0010】本発明の請求項4に記載の車両用成形天井
の衝撃吸収構造は、前記樹脂パッドの凹部側面並びに凸
部側面が夫々成形天井裏面と車体パネル面に当接すると
共に、樹脂パッドの保持リング並びに車体パネルに固着
されたストッパーピンが凹部側並びに凸部側に形成され
た収容孔内に摺動可能に収容され、成形天井にパネル側
に向く衝撃荷重が入力された際、樹脂パッドの凹部側面
並びに凸部側面が夫々成形天井裏面並びに車体パネル面
に対して相反する方向に摺接することにより応力を分散
させながら樹脂パッドが弾性変形することを特徴とす
る。
【0011】本発明の請求項5に記載の車両用成形天井
の衝撃吸収構造は、前記樹脂パッドの凹部側並びに凸部
側に形成される収容孔の長手方向端末部が鋭角状に設定
され、成形天井にパネル側に向く過度の衝撃荷重が入力
された際、端末部を基に収容孔に引裂が生じることによ
り、衝撃荷重を吸収するようにしたことを特徴とする。
【0012】本発明の請求項1に記載の車両用成形天井
の衝撃吸収構造によれば、長尺状の樹脂板を長手方向に
沿って凹凸状に成形してなる樹脂パッドが成形天井の側
縁の裏面側に取付けられており、成形天井を車体パネル
に取付けた際、成形天井と車体パネルとの間の空間部に
樹脂パッドが位置するという構成であるため、外部から
の衝撃により成形天井への入力が加われば、樹脂パッド
が弾性変形するので、衝撃初期における理想的な衝撃吸
収機能が得られる。
【0013】また、本発明の請求項2に記載の車両用成
形天井の衝撃吸収構造によれば、長手方向に沿って凹凸
状に形成された樹脂パッドの凹部側が成形天井裏面側に
固定されると共に、樹脂パッドの凸部側面が車体パネル
面と当接し、この凸部側に形成された長孔状の収容孔内
に車体パネルのストッパーピンが摺動可能に収容される
という構成であるため、成形天井に入力が加われば、収
容孔内をストッパーピンが移動するように車体パネル面
に対して樹脂パッドの凸部側面が摺接動作し、樹脂パッ
ドが弾性変形するので、摺接動作時のパネル面同士の摩
擦抵抗やストッパーピンが収容孔内を摺動する際の摺動
抵抗等によりエネルギーを吸収することができる。
【0014】また、本発明の請求項3に記載の車両用成
形天井の衝撃吸収構造によれば、樹脂パッドの凸部側が
車体パネルに固定されると共に、樹脂パッドの凹部側面
が成形天井裏面と当接し、樹脂パッドの凹部側に開設さ
れている長孔状の収容孔内に保持リングが収容されると
いう構成であるため、成形天井への入力が加われば、成
形天井裏面に対して樹脂パッドの凹部側面が摺接し、樹
脂パッドが弾性変形すると共に、パネル面同士の摩擦抵
抗や保持リングが収容孔内を摺動する際の摺動抵抗等に
よりエネルギーを吸収することができる。
【0015】更に、本発明の請求項4に記載の車両用成
形天井の衝撃吸収構造によれば、樹脂パッドの凹部側面
並びに凸部側面が夫々成形天井裏面並びに車体パネル面
に当接すると共に、凸部側及び凹部側に夫々長孔状の収
容孔が形成されているため、成形天井への入力が加われ
ば、樹脂パッドの凹部側面並びに凸部側面が夫々成形天
井裏面及び車体パネルに対して夫々摺動することにな
り、入力が分散されることにより、樹脂パッドが容易に
弾性変形するので、摺接動作時のパネル面同士の摩擦抵
抗やストッパーピンが収容孔内を摺動する際の摺動抵抗
によりエネルギーを吸収できる。
【0016】また、本発明の請求項5に記載の車両用成
形天井の衝撃吸収構造によれば、樹脂パッドの凹部側並
びに凸部側に形成される長孔状の収容孔の長手方向端末
は、鋭角状に形成されているため、成形天井に過度の入
力が加われば、ストッパーピンや保持リングが収容孔端
末に突き当たり、収容孔の端末に引裂現象が生じ、この
引裂により、過度の衝撃を吸収できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る車両用成形天
井の衝撃吸収構造の実施形態について、図面を参照して
詳述する。図1は本発明に係る衝撃吸収構造を採用した
車両用成形天井の裏面側を示す平面図、図2,図3は本
発明に係る衝撃吸収構造に使用する樹脂パッドを成形天
井に取付けた状態を示す斜視図並びに断面図、図4乃至
図6は本発明に係る衝撃吸収構造の第1実施形態を示す
もので、図4は成形天井と車体パネル間に樹脂パッドが
介装された状態を示す断面図、図5は樹脂パッドの構成
を示す平面図、図6は樹脂パッドとストッパーピンとの
関係を示す説明図である。同様に、図7乃至図9は本発
明に係る衝撃吸収構造の第2実施形態を示すもので、図
7は成形天井と車体パネル間に樹脂パッドが介装された
状態を示す断面図、図8は樹脂パッドの構成を示す平面
図、図9は樹脂パッドと保持リングとの関係を示す説明
図である。また、図10乃至図12は本発明に係る衝撃
吸収構造の第3実施形態を示すもので、図10は成形天
井と車体パネル間に樹脂パッドが介装された状態を示す
断面図、図11は樹脂パッドの構成を示す平面図、図1
2は樹脂パッドとストッパーピン(保持リング)との関
係を示す説明図である。
【0018】図1において、本発明に係る衝撃吸収構造
を適用した成形天井10は、ダンボール基材や発泡樹脂
基材等の基材を熱成形により所望の曲面形状に成形する
と共に、基材の表面側にクロス,不織布等の表皮材を貼
着して構成され、車体パネルのルーフ部の外形状に即し
てトリムカット処理されている。
【0019】そして、本発明に係る車両用成形天井10
は、衝撃吸収構造として、成形天井10における側縁部
裏面に沿って、樹脂パッド20が設置されているもので
ある。即ち、この樹脂パッド20は、図2,図3に示す
ように、成形天井10の裏面側に取付けられ、成形天井
10とルーフサイドパネル30との間に介挿設置され
る。この樹脂パッド20は、長尺状のPP(ポリプロピ
レン)樹脂板を長手方向に沿って凹凸状に成形したもの
で、凹部21側が成形天井10に取付けられ、凸部22
側面がルーフサイドパネル30面と当接するように設置
されている。
【0020】この樹脂パッド20の使用形態としては、
第1〜第3実施形態のものが考えられる。まず、本発明
の第1実施形態について、図4乃至図6を基に説明する
と、この第1実施形態においては、樹脂パッド20は、
成形天井10の裏面側に固定され、ルーフサイドパネル
30面に樹脂パッド20の凸部22側面が摺接すること
により、樹脂パッド20の弾性変形を可能としている。
【0021】具体的に説明すると、成形天井10をルー
フサイドパネル30に固定する際、アシストグリップ4
0の取付けポイントで共締め固定される。即ち、成形天
井10の取付孔11とルーフサイドパネル30の取付孔
31とを合わせて、アシストグリップ40をロケートし
て締付けボルト41を取付孔11,31内に挿通させて
ウエルドナット32に締め付けることにより、ルーフサ
イドパネル30に対して成形天井10及びアシストグリ
ップ40を共締め固定している。
【0022】そして、この時、樹脂パッド20も成形天
井10の裏面側に固定される。即ち、樹脂パッド20の
凹部21側面に取付丸孔23が開設されており、成形天
井10の取付孔11とこの取付丸孔23とを保持リング
12により一体化しておき、成形天井10をルーフサイ
ドパネル30に取付ける際、樹脂パッド20も同時に固
定されることになる。
【0023】また、樹脂パッド20の凸部22側面はル
ーフサイドパネル30面と当接しており、この凸部22
側面を図5,図6中斜線で示すが、この凸部22側面に
は、ルーフサイドパネル30面から室内側に突出するス
トッパーピン33を収容する長手方向に長い収容孔24
が開設されていると共に、樹脂パッド20の端末部に
は、V字切欠き25が形成されている。
【0024】従って、車両に衝撃が加わり、成形天井1
0に衝撃荷重(図4中符号Fで示す)が入力されれば、
樹脂パッド20の凸部22側面がルーフサイドパネル3
0面上を図4中矢印A方向に沿って摺動することによ
り、樹脂パッド20が弾性変形するため、衝撃荷重Fを
有効に吸収することができ、乗員に加わる衝撃荷重を緩
和することができる。
【0025】また、樹脂パッド20が弾性変形する際、
樹脂パッド20の凸部22側面とルーフサイドパネル3
0面との間の摺動抵抗が加わると共に、収容孔24縁部
とストッパーピン33との摺動抵抗が加味されて衝撃吸
収機能を高めることができる。尚、V字切欠き25とス
トッパーピン33との関係は、図5ではV字切欠き25
内にストッパーピン33が当接する状態を示している
が、V字切欠き25とストッパーピン33との間に距離
を設定しておけば、収容孔24と同様の機能を得ること
ができる。
【0026】更に、樹脂パッド20の凸部22側面に形
成される収容孔24は、その長手方向両端末24aが鋭
角状に設定されており、例えば、成形天井10に加わる
入力が非常に大きい場合には、樹脂パッド20の凸部2
2側面がルーフサイドパネル30面を摺動動作すると共
に、図6に示すように、収容孔24の端末部24aにス
トッパーピン33が当たり、端末部24aが鋭角状であ
るため、引裂が生じ易く、この引裂により過度の衝撃が
加わった場合でも有効にこの衝撃荷重を吸収することが
できる。
【0027】同様に、樹脂パッド20の端末に形成され
るV字切欠き25についても、過度の衝撃が加われば、
切欠き25の端末から引裂が生じることになり、収容孔
24の端末部24aと同様に、引裂により衝撃荷重を吸
収することができる。
【0028】このように、本実施形態によれば、成形天
井10の裏面側縁に樹脂パッド20が取付けられるとい
う構成であるため、従来の重量の嵩むスチール製のメタ
ルパッドに比べ、製品の軽量化が図れると共に、この樹
脂パッド20による補強効果が期待でき、成形天井10
を車体パネルへ取付ける際の折れ変形を防止できるもの
である。
【0029】そして、更に側突,後突等、車両に外部か
ら衝撃が加わった場合、それに伴ない成形天井10に入
力が加わるが、ルーフサイドパネル30面に沿って樹脂
パッド20の凸部22側面が摺接動作することにより、
樹脂パッド20が弾性変形して、衝撃初期の変形ストロ
ークを大きく確保でき、衝撃初期の衝撃吸収性能を高め
ることができる。
【0030】更に、樹脂パッド20の凸部22側面とル
ーフサイドパネル30面との摺動抵抗やストッパーピン
33の摺動抵抗が加味されて、衝撃を有効に吸収できる
と共に、過度の衝撃に対しては、樹脂パッド20の凸部
22側面に形成した収容孔24の端末部24aが引裂す
ることにより、過度の衝撃荷重に対しても有効に対応す
ることができる。
【0031】次いで、図7乃至図9は本発明に係る車両
用成形天井の衝撃吸収構造の第2実施形態を示すもの
で、樹脂パッド20の形状は第1実施形態と同様である
が、ルーフサイドパネル30に対して樹脂パッド20が
固定構造であり、成形天井10裏面に対して樹脂パッド
20が摺動可能な構成とすることにより、樹脂パッド2
0の弾性変形を可能とし、衝撃吸収を行なうというもの
である。尚、第1実施形態と同一部分には同一符号を付
し、その詳細な説明は省略する。
【0032】ここで、第1実施形態と相違する点につい
てのみ説明すれば、樹脂パッド20は、ルーフサイドパ
ネル30に対して固定構造をとるように、樹脂パッド2
0の凸部22側面に取付丸孔26が開設されており、こ
の取付丸孔26内にストッパーピン33が収容されて、
樹脂パッド20は凸部22側面においてルーフサイドパ
ネル30と固定している。一方、成形天井10の裏面に
対しては、樹脂パッド20の凹部21側面には取付丸孔
ではなく、長手方向に延びる収容孔27が形成され、こ
の収容孔27の縁部と成形天井10の取付孔11縁部と
が保持リング12により挾持されている。
【0033】従って、この第2実施形態によれば、車両
に外部からの衝撃が加われば、成形天井10にFで示す
外力が入力されるが、アシストグリップ40取付用の保
持リング12が樹脂パッド20の凹部21側面に設けた
収容孔27内を摺動可能であるため、樹脂パッド20の
凹部21側面が図中矢印B方向に摺動することになり、
樹脂パッド20が弾性変形するので、初期衝撃を有効に
吸収することができる。同様に、樹脂パッド20の凹部
21側面と成形天井10の裏面との間の摺動抵抗や保持
リング12が収容孔27縁部と摺動する際の摺動抵抗等
により、衝撃を有効に吸収でき、第1実施形態同様、良
好な衝撃吸収性能が得られるものである。
【0034】そして、この第2実施形態においても、図
9に示すように、樹脂パッド20の収容孔27の長手方
向両端末部27aが鋭角状に形成されているため、過度
の入力が加わった場合には、保持リング12からの押圧
力により収容孔27の端末部27aに引裂が生じ、この
引裂により、過度の衝撃力を有効に吸収することができ
る。
【0035】次に、図10乃至図12は本発明に係る車
両用成形天井の衝撃吸収構造の第3実施形態を示すもの
で、この第3実施形態は、樹脂パッド20の凹部21側
面及び凸部22側面が成形天井10裏面並びにルーフサ
イドパネル30面の双方に摺動可能に取付けられるもの
である。即ち、樹脂パッド20の凹部21側面には、長
手方向に延びる収容孔27が形成されていると共に、凸
部22側面には、これも長手方向に延びる収容孔24が
形成され、ストッパーピン33及び保持リング12がこ
れら収容孔27,24内で移動可能であることから、成
形天井10に入力Fが加わった場合、樹脂パッド20の
凹部21側面は矢印C方向、樹脂パッド20の凸部22
側面は矢印D方向のように、夫々反対方向に摺動するこ
とになり、これらの摺動動作により樹脂パッド20が容
易に弾性変形し、特に、力が分散されるため、衝撃初期
における衝撃吸収性能が前述した実施形態よりも良好な
ものとなる。
【0036】そして、この第3実施形態においても、樹
脂パッド20の弾性変形に加えて、樹脂パッド20と成
形天井10裏面及びルーフサイドパネル30面との摺動
抵抗が加わると共に、保持リング12やストッパーピン
33が収容孔24,27、あるいは、V字切欠き25内
で摺動するため、その際の摺動抵抗も期待でき、良好な
衝撃吸収性能が得られるものである。
【0037】更に、この第3実施形態においても、収容
孔24,27の長手方向の端末部24a,27aが鋭角
状に設定されていれば、非常に大きな衝撃が成形天井1
0に加わった場合、収容孔24,27の端末部24a,
27aに引裂が生じるため、過度の衝撃荷重を有効に吸
収することができる。
【0038】このように、本発明による成形天井10の
衝撃吸収構造によれば、長尺状の樹脂プレートを長手方
向に沿って凹凸状に成形してなる樹脂パッド20を成形
天井10の裏面とルーフサイドパネル30との間の空間
部に介挿して、樹脂パッド20の弾性変形作用により成
形天井10に加わる衝撃を有効に緩和することができる
と共に、樹脂パッド20の取付形態により、樹脂パッド
20と成形天井10裏面、あるいはルーフサイドパネル
30面に対する摺動抵抗が得られ、衝撃荷重を有効に吸
収することができる。
【0039】更に、樹脂パッド20の厚みや、収容孔2
4,27,V字切欠き25等の幅寸法,長さ寸法,形状
等に適宜バリエーションを持たせることにより、衝撃荷
重を有効に制御でき、きめ細かな衝撃吸収対策を施すこ
とができる。また、樹脂パッド20に形成される収容孔
24,27の長手方向端末部24a,27a及びV字切
欠き25の端末が鋭角状に設定されているため、成形天
井10に非常に大きな外力が加わった場合、収容孔2
4,27、あるいはV字切欠き25に引裂が生じること
になり、引裂の形成により、より多くの衝撃荷重を吸収
できることになる。
【0040】尚、前述した各実施形態は、成形天井10
の一方側縁に沿ってフロント側からリヤ側まで一体物の
樹脂パッド20で形成した実施形態について説明した
が、樹脂パッド20を前後2分割構成としてもよく、ま
た、図示はしないが、成形天井10の反対側縁部に設置
することも可能である。
【0041】
【発明の効果】以上が本発明に係わる車両用成形天井の
衝撃吸収構造の実施の形態であるが、本発明の請求項1
に記載の車両用成形天井の衝撃吸収構造によれば、長尺
状の樹脂板を長手方向に沿って凹凸状に成形してなる樹
脂パッドが成形天井の側縁の裏面側に取付けられてお
り、成形天井を車体パネルに取付けた際、成形天井と車
体パネルとの間の空間部に樹脂パッドが位置するという
構成であるため、従来の車体パネルに固着されるスチー
ル製のメタルパッドに比べ、軽量化を図ることができる
と共に、成形天井の補強効果が期待でき、成形天井取付
時における折れ変形,破損等を可及的に防止できるもの
である。
【0042】更に、長尺状の樹脂板を長手方向に沿って
凹凸状に成形してなる樹脂パッドが成形天井の側縁の裏
面側に取付けられており、成形天井を車体パネルに取付
けた際、成形天井と車体パネルとの間の空間部に樹脂パ
ッドが位置するという構成であるため、外部からの衝撃
により成形天井への入力が加われば、樹脂パッドが弾性
変形することから、衝撃初期における理想的な衝撃吸収
機能が得られるものである。
【0043】本発明の請求項2に記載の車両用成形天井
の衝撃吸収構造によれば、長手方向に沿って凹凸状に形
成された樹脂パッドの凹部側が成形天井裏面側に固定さ
れると共に、樹脂パッドの凸部側面が車体パネル面と当
接し、この凸部側に形成された長孔状の収容孔内に車体
パネルのストッパーピンが摺動可能に収容されるという
構成であるため、成形天井に入力が加われば、収容孔内
をストッパーピンが移動するように車体パネル面に対し
て樹脂パッドの凸部側面が摺接動作し、樹脂パッドが弾
性変形すると共に、摺接動作時のパネル面同士の摩擦抵
抗やストッパーピンが収容孔内を摺動する際の摺動抵抗
等によりエネルギーを吸収することができるものであ
る。
【0044】本発明の請求項3に記載の車両用成形天井
の衝撃吸収構造によれば、樹脂パッドの凸部側が車体パ
ネルに固定されると共に、樹脂パッドの凹部側面が成形
天井裏面と当接し、樹脂パッドの凹部側に開設されてい
る長孔状の収容孔内に保持リングが収容されるという構
成であるため、成形天井への入力が加われば、成形天井
裏面に対して樹脂パッドの凹部側面が摺接し、樹脂パッ
ドが弾性変形すると共に、パネル面同士の摩擦抵抗や保
持リングが収容孔内を摺動する際の摺動抵抗等によりエ
ネルギーを吸収することができるものである。
【0045】本発明の請求項4に記載の車両用成形天井
の衝撃吸収構造によれば、樹脂パッドの凹部側面並びに
凸部側面が夫々成形天井裏面並びに車体パネル面に当接
すると共に、凸部側及び凹部側に夫々長孔状の収容孔が
形成されているため、成形天井への入力が加われば、樹
脂パッドの凹部側面並びに凸部側面が夫々成形天井裏面
及び車体パネルに対して夫々摺動することになり、入力
が分散されることにより、樹脂パッドが容易に弾性変形
すると共に、その際の摺動抵抗によりエネルギーを吸収
できるものである。
【0046】本発明の請求項5に記載の車両用成形天井
の衝撃吸収構造によれば、樹脂パッドの凹部側並びに凸
部側に形成される長孔状の収容孔の長手方向端末は、鋭
角状に形成されているため、成形天井に過度の入力が加
われば、ストッパーピンや保持リングが収容孔端末部に
突き当たり、収容孔の端末部に引裂現象が生じ、この引
裂により、過度の衝撃を吸収できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用成形天井の衝撃吸収構造を
採用した成形天井を裏面側から見た平面図。
【図2】本発明に係る車両用成形天井の衝撃吸収構造の
実施形態である樹脂パッドを成形天井裏面に取付けた状
態を示す斜視図。
【図3】本発明に係る車両用成形天井の衝撃吸収構造の
実施形態である樹脂パッドを成形天井と車体パネルとの
間に取付けた状態を示す断面図。
【図4】本発明に係る車両用成形天井の衝撃吸収構造の
第1実施形態を示す断面図。
【図5】図4に示す樹脂パッドの平面図。
【図6】図4に示す樹脂パッドとストッパーピンとの関
係を示す説明図。
【図7】本発明に係る車両用成形天井の衝撃吸収構造の
第2実施形態を示す断面図。
【図8】図7に示す樹脂パッドの平面図。
【図9】図7に示す樹脂パッドと保持リングとの関係を
示す説明図。
【図10】本発明に係る車両用成形天井の衝撃吸収構造
の第3実施形態を示す断面図。
【図11】図10に示す樹脂パッドの平面図。
【図12】図10に示す樹脂パッドストッパーピン及び
保持リングの関係を示す説明図。
【符号の説明】
10 成形天井 11 取付孔 12 保持リング 20 樹脂パッド 21 凹部 22 凸部 23 取付丸孔 24 収容孔 24a 端末部 25 V字切欠き 26 取付丸孔 27 収容孔 27a 端末部 30 ルーフサイドパネル 32 ウエルドナット 33 ストッパーピン 40 アシストグリップ 41 締付けボルト F 外力

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体パネルのルーフ部に成形天井が内装
    されると共に、車両衝突時等、成形天井に加わる荷重を
    吸収できる車両用成形天井の衝撃吸収構造において、 前記成形天井と車体パネルとの間の空間部に長尺状の樹
    脂プレートを長手方向に沿って凹凸状に成形してなる樹
    脂パッドが介挿され、成形天井にパネル側に向く衝撃荷
    重が入力された際、樹脂パッドが弾性変形することによ
    りこの衝撃荷重を吸収するようにしたことを特徴とする
    車両用成形天井の衝撃吸収構造。
  2. 【請求項2】 前記樹脂パッドの凹部側が成形天井裏面
    に固定されると共に、樹脂パッドの凸部側が車体パネル
    と当接し、車体パネルに突設形成されたストッパーピン
    が樹脂パッドの凸部側の収容孔内に摺動可能に収容さ
    れ、成形天井にパネル側に向く衝撃荷重が入力された
    際、車体パネル面に対して樹脂パッドの凸部側面が摺接
    することにより、樹脂パッドが弾性変形することを特徴
    とする請求項1に記載の車両用成形天井の衝撃吸収構
    造。
  3. 【請求項3】 前記樹脂パッドの凸部側が車体パネルに
    固定されると共に、樹脂パッドの凹部側面が成形天井裏
    面と当接し、樹脂パッドを保持する保持リングが樹脂パ
    ッド凹部側の収容孔内に摺動可能に収容され、成形天井
    にパネル側に向く衝撃荷重が入力された際、成形天井裏
    面に対して樹脂パッドの凹部側面が摺接することによ
    り、樹脂パッドが弾性変形することを特徴とする請求項
    1に記載の車両用成形天井の衝撃吸収構造。
  4. 【請求項4】 前記樹脂パッドの凹部側面並びに凸部側
    面が夫々成形天井裏面と車体パネル面に当接すると共
    に、樹脂パッドの保持リング並びに車体パネルに固着さ
    れたストッパーピンが凹部側並びに凸部側に形成された
    収容孔内に摺動可能に収容され、成形天井にパネル側に
    向く衝撃荷重が入力された際、樹脂パッドの凹部側面並
    びに凸部側面が夫々成形天井裏面並びに車体パネル面に
    対して相反する方向に摺接することにより応力を分散さ
    せながら樹脂パッドが弾性変形することを特徴とする請
    求項1に記載の車両用成形天井の衝撃吸収構造。
  5. 【請求項5】 前記樹脂パッドの凹部側並びに凸部側に
    形成される収容孔の長手方向端末部が鋭角状に設定さ
    れ、成形天井にパネル側に向く過度の衝撃荷重が入力さ
    れた際、端末部を基に収容孔に引裂が生じることによ
    り、衝撃荷重を吸収するようにしたことを特徴とする請
    求項2乃至請求項4に記載の車両用成形天井の衝撃吸収
    構造。
JP18975598A 1998-06-19 1998-06-19 車両用成形天井の衝撃吸収構造 Pending JP2000006838A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18975598A JP2000006838A (ja) 1998-06-19 1998-06-19 車両用成形天井の衝撃吸収構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18975598A JP2000006838A (ja) 1998-06-19 1998-06-19 車両用成形天井の衝撃吸収構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000006838A true JP2000006838A (ja) 2000-01-11

Family

ID=16246644

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18975598A Pending JP2000006838A (ja) 1998-06-19 1998-06-19 車両用成形天井の衝撃吸収構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000006838A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030032608A (ko) * 2001-10-19 2003-04-26 기아자동차주식회사 차량의 충격흡수용 휀더브라켓
KR100434981B1 (ko) * 2001-08-29 2004-06-09 현대자동차주식회사 펜더 마운팅 구조
JP2009101783A (ja) * 2007-10-22 2009-05-14 Daikyo Nishikawa Kk 自動車の内装部材組付構造
JP2014162380A (ja) * 2013-02-26 2014-09-08 Howa Textile Industry Co Ltd 車両天井構造
JP2016013765A (ja) * 2014-07-02 2016-01-28 トヨタ紡織株式会社 車両用内装材

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100434981B1 (ko) * 2001-08-29 2004-06-09 현대자동차주식회사 펜더 마운팅 구조
KR20030032608A (ko) * 2001-10-19 2003-04-26 기아자동차주식회사 차량의 충격흡수용 휀더브라켓
JP2009101783A (ja) * 2007-10-22 2009-05-14 Daikyo Nishikawa Kk 自動車の内装部材組付構造
JP2014162380A (ja) * 2013-02-26 2014-09-08 Howa Textile Industry Co Ltd 車両天井構造
JP2016013765A (ja) * 2014-07-02 2016-01-28 トヨタ紡織株式会社 車両用内装材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3185838B2 (ja) 車両のドア構造
US5580116A (en) Trim component having energy absorbing feature
JP3722406B2 (ja) 車両用アームレスト
JP2000006838A (ja) 車両用成形天井の衝撃吸収構造
JP4233506B2 (ja) 自動車のインストルメントパネル取付装置
JPH06270673A (ja) クリップ取付座
JP3496843B2 (ja) 車両の乗員保護用パッディング構造
JP2002046521A (ja) ドアトリム用アームレスト
JPH055528U (ja) 自動車用ドアトリムの取付構造
JPH0425177B2 (ja)
JPH06270679A (ja) 自動車用ドアトリム
JP3985218B2 (ja) アシスタントグリップの取付構造
JP3156958B2 (ja) 車両のニープロテクター
JP3891478B2 (ja) 自動車用内装部品
KR100445176B1 (ko) 자동차의 측면 충격 흡수구조
JP2914598B2 (ja) 自動車用ドアトリム
JPH0453318Y2 (ja)
JP2914596B2 (ja) 自動車用ドアトリム
JPH10329760A (ja) 自動車のフードバンパ
JPH06234343A (ja) 自動車の乗員保護装置
JP3007070B2 (ja) 自動車天井部のサイドレール衝撃吸収体
JP3180328B2 (ja) 自動車用内装部品
JP3341384B2 (ja) モール構造
JP2007331637A (ja) 自動車用内装部品
JPS6230517Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20061016

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061121

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070320