JP2000003910A - 低比誘電性絶縁膜の形成方法及び層間絶縁膜 - Google Patents

低比誘電性絶縁膜の形成方法及び層間絶縁膜

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JP2000003910A JP16762898A JP16762898A JP2000003910A JP 2000003910 A JP2000003910 A JP 2000003910A JP 16762898 A JP16762898 A JP 16762898A JP 16762898 A JP16762898 A JP 16762898A JP 2000003910 A JP2000003910 A JP 2000003910A
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film
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Abstract

(57)【要約】 【課題】銅に対して拡散しにくい特性を有し、特に半導
体装置の層間絶縁膜に好適な低比誘電性絶縁膜の形成方
法を提供する。 【解決手段】真空中で原料モノマーとしてジアミンモノ
マーと酸成分モノマーを蒸発させ、これらを基体上で蒸
着重合させてポリイミド膜を形成する際に、原料モノマ
ーとして、イミド環以外に酸素原子を含まないモノマー
を用いる。ジアミンモノマーとしては、3,3′-ジメチル
-4,4′-ジアミノビフェニル(OTD)、2,2′-ビス(ト
リフルオロメチル)-4,4′-ジアミノビフェニル(TFD
B)を用いる。酸成分モノマーとしては、ピロメリト酸
二無水物(PMDA)、2,2′-ビス(3,4-ジカルボキシ
フェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(6FDA)
を用いる。本発明によれば、第1及び第2の銅配線2
3、26と層間絶縁膜24との間にTiN等のバリア層
を形成する必要がなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、半導体装
置の層間絶縁膜に用いられる低比誘電性絶縁膜の形成方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置の層間絶縁膜として
は、回転塗布法によるSOG(Spin onGlass)膜やCV
D法(化学蒸着法:Chemical Vapor Deposition)によ
るSiO2膜が主に用いられている。これらの方法によ
って形成された層間絶縁膜の比誘電率は約4となるが、
最近はLSIの高集積化の進展により層間絶縁膜の低比
誘電率化が大きな課題とされており、比誘電率が4以下
の層間絶縁膜が要求されるようになっている。
【0003】このような要求に対しては、近年、プラズ
マCVD法によって形成されたSiO2膜にフッ素を添
加したSiOF膜が提案されており、この膜によれば層
間絶縁膜の比誘電率を3.7〜3.2程度に抑えることが
できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、半導
体装置の配線材料として、銅(Cu)が注目されている
が、上述した従来の層間絶縁膜を銅配線に用いた場合に
は、次のような問題があった。すなわち、上述した層間
絶縁膜の材料は、いずれも酸素原子(O)を多く含むた
め、配線材料である銅原子と接触した場合に界面で酸化
銅が形成されやすく、その結果、銅が膜中に拡散して最
悪の場合には隣接する配線にまで達して配線間で導通が
起こることが知られている。
【0005】この問題を解決するため、従来、層間絶縁
膜と銅配線との界面にいわゆる銅に対するバリア層を形
成することが一般的に行われている。このようなバリア
層としては、チタンナイトライド(TiN)やチタンナ
イトライドとチタン(Ti)の複合膜等が知られてい
る。
【0006】しかしながら、このチタンナイトライドは
接触抵抗が大きく、しかも、パターンを形成した層間絶
縁膜の側壁にも緻密な膜を形成する必要があるため技術
的に困難な点が多いという問題があった。
【0007】本発明は、このような従来の技術の課題を
解決するためになされたもので、銅に対して拡散しにく
い特性を有し、特に半導体装置の層間絶縁膜に好適な低
比誘電性絶縁膜の形成方法を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、蒸着重合によって
形成されるポリイミド膜の中でも、イミド環以外の分子
中に酸素原子を含まないモノマーを用いて作成したポリ
イミド膜が銅の拡散が起こりにくい性質を有することを
見い出し、本発明を完成するに至った。
【0009】かかる知見に基づいてなされた請求項1記
載の発明は、真空中で原料モノマーとしてジアミンモノ
マーと酸成分モノマーを蒸発させ、これらを基体上で蒸
着重合させてポリイミド膜を形成する際に、上記原料モ
ノマーとして、イミド環以外に酸素原子を含まないモノ
マーを用いることを特徴とする低比誘電性絶縁膜の形成
方法である。
【0010】請求項1記載の発明の場合、原料モノマー
として、イミド環以外に酸素原子を含まないモノマーを
用いて蒸着重合を行うことによって、イミド環以外の酸
素と銅との反応がなく、拡散が起こりやすい酸化銅が形
成されないため、ポリイミド膜中への銅の拡散が起こら
なくなる。
【0011】この場合、ジアミンモノマーとしては、請
求項2記載の発明のように、4,4′-ジアミノジフェニル
メタン(MDA)、4,4′-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフ
ェニル、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2
-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオ
ロプロパン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン(BAPP)、3,3′-ジメチル-4,4′-ジアミ
ノビフェニル(OTD)、3,3′-ビス(トリフルオロメチ
ル)-4,4′-ジアミノビフェニル、3,3′-ジメトキシ-4,
4′-ジアミノビフェニル、2,2′-ビス(トリフルオロメ
チル)-4,4′-ジアミノビフェニル(TFDB)のいずれ
かを用いることができる。
【0012】一方、酸成分モノマーとしては、ピロメリ
ト酸二無水物(PMDA)、2,2′-ビス(3,4-フェニルカ
ルボキシル)-ヘキサフルオロプロパン二無水物(6FD
A)、4,4′-ビフタル酸二無水物、ナフタレン-1,4,5,8-
テトラカルボン酸二無水物のいずれかを用いることがで
きる。
【0013】これらのうちでも、ジアミンモノマーとし
ては、2,2′-ビス(トリフルオロメチル)-4,4′-ジアミ
ノビフェニル(TFDB)が、また、酸成分モノマーと
しては、ピロメリト酸二無水物(PMDA)が、ポリイミ
ドにしたときの耐熱性の蒸気圧が近く、成膜しやすくて
組成を合わせやすい点から好適に用いることができる。
【0014】なお、本発明においては、圧力が3×10
-3Pa程度の真空中で蒸着重合を行うことが好ましい。
【0015】また、本発明においては、基体上に蒸着膜
を形成した後に、加熱処理を行うことが好ましい。すな
わち、加熱処理を行うことによって、重合反応が完了す
るため、その耐熱性が向上する。
【0016】この場合、加熱処理の温度は400℃程度
とし、その時間は30分程度とすることが好ましい。処
理雰囲気は、大気、不活性ガス又は真空中のどちらでも
よいが、膜の表面を水や酸素と反応させないためには、
真空中が最も効果的である。
【0017】なお、半導体装置を作成する際には、上記
加熱処理工程において、半導体装置の製造プロセスの最
高温度以上に加熱すれば、その後のプロセスにおける高
分子成分の分解を防ぐことができる。
【0018】一方、請求項3記載の発明は、半導体基体
上に形成された金属配線層の間に請求項1又は2のいず
れか1項記載の方法による低比誘電性絶縁膜が形成され
ていることを特徴とする層間絶縁膜である。
【0019】また、請求項4記載の発明は、半導体基体
上に形成された金属配線層の間に請求項3記載の層間絶
縁膜が形成され、前記金属配線層と前記層間絶縁膜とが
直接接触していることを特徴とする半導体装置である。
【0020】請求項3記載の発明によれば、低比誘電率
化した絶縁膜によって層間絶縁膜を構成しているので、
金属配線層間で形成されるコンデンサーの容量が極めて
小さくなることに加え、銅に対して拡散しにくい層間絶
縁膜を得ることができる。
【0021】その結果、請求項4記載の発明のように、
例えば、銅からなる金属配線層と層間絶縁膜とが直接接
触している場合であっても、層間絶縁膜中への銅の拡散
が起こらないので、バリア層としてTiN膜やTiNと
Tiとの複合膜を形成する必要がなく、その結果、金属
配線層間の接触抵抗を小さくすることができるととも
に、半導体装置の製造プロセスの簡素化を図ることがで
きる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明を
実施するための成膜装置の一例の概略構成を示すもので
ある。図1に示すように、この成膜装置1は、マルチチ
ャンバー方式の枚葉式の装置であり、図示しない搬送ロ
ボットが組み込まれているコア室2の周囲に、Siウェ
ハー等の基板(基体)8の出し入れを行うためのL/U
L(ロード/アンロード)室3と、蒸着重合を行うため
の第1の処理室4と、加熱処理を行うための第2の処理
室5と、銅等のスパッタリングを行うための第3の処理
室6とが配設され、これらはすべて図示しないゲートバ
ルブを介して連結されている。
【0023】また、これらコア室2、L/UL室3、第
1〜第3の処理室4〜6は、図示しない真空ポンプ等を
有する真空排気系に連結されている。さらに、基板8
は、コア室2内に配置されるロボットによってL/UL
室3から第1〜第3の処理室4〜6へを自由に搬送でき
るようになっている。
【0024】図2は、図1に示す成膜装置1の第1の処
理室4の概略構成を示すものである。図2に示すよう
に、第1の処理室4の上方には、2種類の原料モノマー
A、Bの蒸発源40A、40Bが導入管41A、41B
を介して接続されている。各蒸発源40A、40Bのハ
ウジング42A、42Bには、それぞれ蒸発用容器43
A、43Bが設けられる。そして、蒸発用容器43A、
43Bの内部には、ポリイミド膜を形成するための原料
モノマーA、Bとして、イミド環以外に酸素原子を含ま
ないジアミンモノマーと酸成分モノマーとがそれぞれ注
入されている。
【0025】ここで、イミド環以外に酸素原子を含まな
いジアミンモノマーとしては、例えば、3,3′-ジメチル
-4,4′-ジアミノビフェニル(OTD)、2,2′-ビス(ト
リフルオロメチル)-4,4′-ジアミノビフェニル(TFD
B)等が用いられる。
【0026】一方、イミド環以外に酸素原子を含まない
酸成分モノマーとしては、例えば、ピロメリト酸二無水
物(PMDA)、2,2′-ビス(3,4-ジカルボキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(6FDA)等が用
いられる。
【0027】さらに、各蒸発用容器43A、43Bの近
傍には、各原料モノマーA、Bを加熱するためのヒータ
ー44A、44Bが設けられる。
【0028】一方、各導入管41A、41Bの周囲には
ヒーター49が巻き付けられ、これによって原料モノマ
ーA、Bの温度を制御できるように構成されている。ま
た、各導入管41A、41Bの途中には、各原料モノマ
ーA、Bの供給量を調整するためのバルブ45A、45
Bが設けられ、これらを開閉することにより、蒸着重合
膜の形成時に膜厚を制御できるようになっている。
【0029】図2に示すように、基板8は、第1の処理
室4内の下部の基板8を加熱又は冷却するための加熱冷
却手段46の上に支持される。この加熱冷却手段46
は、図示しない冷媒の循環によって20℃程度の温度に
保持されるように構成されている。
【0030】そして、第1の処理室4の上部には、下方
に向って広がるように形成された混合槽47が設けられ
ている。この混合槽47の内壁には、原料モノマーA、
Bの蒸気を加熱するためのヒーター48が設けられてい
る。
【0031】図3(a)は、図1の成膜装置1の第2の
処理室5の概略構成を示すものである。図3(a)に示
すように、第2の処理室5内には、基板8を加熱又は冷
却するための加熱冷却手段50が設けられている。この
加熱冷却手段50は、基板8の温度を半導体装置の製造
時の温度より広い範囲(20〜500℃)に制御できる
ように構成されている。
【0032】図3(b)は、図1の成膜装置1の第3の
処理室6の概略構成を示すものである。図3(b)に示
すように、第3の処理室6には、直流二極方式のスパッ
タリング装置が設けられる。すなわち、第3の処理室6
の上部に、直流電源60に接続された電極61が配設さ
れ、この電極61にスパッタリングターゲット62とし
て例えば銅ターゲットが保持されている。そして、処理
すべき基板8は、第3の処理室6の下部において加熱冷
却手段63によって支持されている。また、この第3の
処理室6内には、導入管64を介して例えばアルゴンガ
ス(Ar)等の不活性ガスが導入されるようになってい
る。
【0033】このような構成を有する成膜装置1を用い
て絶縁膜を形成するには、まず、基板8をL/UL室3
から第1の処理室4内に搬送し、各バルブ45A、45
Bを開いて原料モノマーA、Bを第1の処理室4内に導
入し、蒸着重合によって基板8上にポリアミド酸膜を形
成する。
【0034】この場合、まず、各バルブ45A、45B
を閉じた状態で第1の処理室4内の圧力を3×10-3
a程度の高真空に設定し、ヒーター44A、44Bによ
って各原料モノマーA、Bを所定の温度に加熱する。
【0035】そして、各原料モノマーA、Bが所定の温
度に達して所要の蒸発量が得られた後に、各バルブ45
A、45Bを開き、所定の蒸発速度で各原料モノマー
A、Bを上方から基板8上に蒸着、堆積させ、ポリアミ
ド酸膜を形成した後に各バルブ45A、45Bを閉じ
る。この場合、原料モノマーA、Bの蒸発速度は、化学
量論比で1:1となるように制御する。また、加熱冷却
手段46によって基板8の温度を所定の温度(30℃程
度)に制御する。
【0036】その後、第2の処理室5において、基板8
上のポリアミド酸膜に対し、加熱冷却手段50を用いて
400℃程度まで加熱し、その状態を30分間程度保持
するようにする。また、この加熱処理は例えば真空中で
行う。
【0037】なお、必要に応じ、第3の処理室6に基板
8を搬送し、スパッタリングによって基板8上に銅電極
を形成する。
【0038】以上述べたように本実施の形態によれば、
銅の拡散が起こらない安定した特性を有する低比誘電率
のポリイミド膜を簡易な工程で得ることができる。
【0039】図4(a)〜(f)は、本発明を用いて半導体
装置を作成する工程の一例を示すものである。まず、図
4(a)に示すように、例えばシリコン(Si)からなる半
導体基板21と、この半導体基板21の表面に形成され
所定の位置に窓開けがされたシリコン熱酸化膜22と、
その上に成膜されパターニングが施された第1層目の銅
配線(金属配線層)23とを有する基板31を用意す
る。
【0040】この基板31を所定の温度に加熱しつつ、
上述した蒸着重合法により、基板31の表面にポリアミ
ド酸膜24Aを所望の厚みに全面成膜する(図4(b))。
【0041】さらに、上述の条件で加熱処理(イミド化
処理)を行い、耐熱性の高いポリイミドからなる層間絶
縁膜24を形成する(図4(c))。
【0042】次いで、その層間絶縁膜24の表面に対
し、レジストプロセスにより所定のパターニングが施さ
れたレジスト膜25を形成し(図4(d))、ドライエッチ
ングを行うことにより、レジスト膜25の窓開け部分2
5aに露出した層間絶縁膜24aを除去する(図4(d)
(e))。そして、上述のレジスト膜25を除去した後、
配線薄膜を全面成膜し、パターニングを施して第2層目
の銅配線(金属配線層)26を形成する。
【0043】これにより、層間絶縁膜24が除去された
窓開け部分27において第1層目の銅配線23と第2層
目の銅配線26とが電気的に接続され、多層配線を有す
る半導体装置35を得ることができる(図4(f))。
【0044】本実施の形態によれば、低比誘電率化した
ポリイミド膜によって層間絶縁膜24を構成しているの
で、第1層目の銅配線23と第2層目の銅配線26との
間で形成されるコンデンサーの容量が非常に小さくな
り、半導体装置35の動作速度を大幅に向上させること
ができる。
【0045】また、本実施の形態によれば、銅の拡散が
起こらない安定した層間絶縁膜24を有する半導体装置
35を真空中のプロセスのみによる簡易な工程で得るこ
とができる。
【0046】特に本実施の形態によれば、第1及び第2
の銅配線23、26と層間絶縁膜24とが直接接触して
いる場合であっても、層間絶縁膜24中への銅の拡散が
起こらないので、バリア層としてTiN膜やTiNとT
iとの複合膜を形成する必要がなく、その結果、第1及
び第2の銅配線23、26間の接触抵抗を小さくするこ
とができるとともに、半導体装置35の製造プロセスの
簡素化を図ることができる。
【0047】なお、本発明は半導体装置の層間絶縁膜の
みならず、種々の絶縁膜に適用することができる。ただ
し、本発明は半導体装置の層間絶縁膜に適用した場合に
より効果的となるものである。
【0048】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例を比較例とと
もに詳細に説明する。 <実施例1>図1〜図3(a)(b)に示す成膜装置1
を用いて基板8上に比誘電率測定用の素子を作成した。
【0049】まず、6インチサイズで導電率が1(Ω・
cm)のシリコン(Si)からなる基板8を第1の処理
室4内に搬入し、蒸着重合によって上記基板8上にポリ
アミド酸膜を形成する。
【0050】ここで、原料モノマーA、Bとしては、O
TDとPMDAを用い、高真空中(3×10-3Pa)に
おいてOTDは122.0+0.1℃、PMDAについて
は123.0+0.1℃の温度で同時に蒸発させ、各原料
モノマーA、Bの蒸発速度を制御した。
【0051】この場合、OTDとPMDAの組成比は、
膜中での化学量論比で1:1となるように制御した。ま
た、基板8の温度は30℃に保持した。
【0052】このようにしてポリアミド酸膜を作成した
後、基板8を第2の処理室5内に搬入し、ポリアミド酸
膜に対して400℃、30分の加熱処理(イミド化処
理)を行った。この時点におけるポリイミド膜の厚みは
200nmであった。
【0053】このような加熱処理を行った後、基板8を
第3の処理室6内に搬入し、ゲートバルブを閉じてお
き、基板8の温度を20℃に保ち、スパッタリング中の
第3の処理室6内の圧力はアルゴンガス(Ar)を導入
して3×10-3Paとし、スパッタリングによって上
記ポリイミド膜上に厚さ10nmの銅電極を形成し、比
誘電率測定用の素子を作成した。
【0054】この素子について温度450℃、60分の
条件でアニール処理を行った後、目視で観察したとこ
ろ、外見上の変化は認められなかった。また、この素子
について二次イオン質量分析計による深さ分析を行った
ところ、ポリイミド膜中に銅は検出されなかった。
【0055】一方、アニール処理後の素子は絶縁破壊も
認められず、この素子についてアニール処理の前後にお
いて比誘電率を測定したところ、ともに3.1であっ
た。この場合、比誘電率の値は、横河ヒューレットパッ
カード社製のマルチ・フリケンシLCRメータ(モデル
4275A)を使用して静電容量を測定し、計算によっ
て求めた。
【0056】<比較例>ポリイミド膜の原料モノマー
(ジアミンモノマー)Aとして、4,4′-ジアミノジフェ
ニルエーテル(ODA)を用い、このODAを122.0
℃の温度で蒸発させた他は、実施例1と同様の条件で比
誘電率測定用の素子を作成した。
【0057】この素子について実施例1と同様の条件で
アニール処理を行ったところ、ポリイミド膜の上下の電
極間で導通が発生し、ポリイミド膜中に銅が拡散してい
ることが認められた。
【0058】<実施例2>ポリイミド膜の原料モノマー
A、Bとして、6FDAとTFDBを用い、6FDAは
167.0+0.1℃、TFDBについては163.0+
0.1℃の温度で蒸発させた他は、実施例1と同様の条
件で比誘電率測定用の素子を作成した。
【0059】この素子について実施例1と同様の条件で
アニール処理を行った後に目視で観察したところ、外見
上の変化は認められず、また、この素子について二次イ
オン質量分析計による深さ分析を行ったところ、ポリイ
ミド膜中に銅は検出されなかった。
【0060】実施例2の素子についても、アニール処理
後の絶縁破壊は認められなかった。また、実施例1と同
様の条件でアニール処理の前後における比誘電率を測定
したところ、ともに2.8であった。
【0061】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、銅配
線と層間絶縁膜とが直接接触している場合であっても、
層間絶縁膜中への銅の拡散が起こらないので、バリア層
としてTiN膜やTiNとTiとの複合膜を形成する必
要がなく、その結果、金属配線層間の接触抵抗を小さく
することができるとともに、半導体装置の製造プロセス
の簡素化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための成膜装置の一例の概略
構成図
【図2】図1の成膜装置における第1の処理室の概略構
成図
【図3】(a):図1の成膜装置における第2の処理室の
概略構成図(b):図1の成膜装置における第3の処理室
の概略構成図
【図4】(a)〜(f):本発明を用いて半導体装置を作成
する工程の一例を示す工程図
【符号の説明】
1…成膜装置 2…コア室 3…L/UL室 4…第1
の処理室 5…第2の処理室 6…第3の処理室 8…
基板(基体) 21…半導体基板 22…シリコン熱酸
化膜 23…第1層目の銅配線 24A…ポリアミド
酸膜 24…層間絶縁膜 25…レジスト膜 26…第
2層目の配線 28…第2層目の配線 31…基板 3
5…半導体装置 A、B…原料モノマー
フロントページの続き (72)発明者 浮島 禎之 茨城県つくば市東光台5−9−7 日本真 空技術株式会社筑波超材料研究所内 (72)発明者 高橋 善和 茨城県つくば市東光台5−9−7 日本真 空技術株式会社筑波超材料研究所内 Fターム(参考) 4J043 PA02 PC015 PC135 QB15 QB26 QB31 RA35 SA06 SA43 SA72 SB01 TA22 TB01 UA122 UA131 UA132 UA141 UA151 UA262 UA662 UA672 UB011 UB021 UB061 UB062 UB131 UB401 UB402 VA021 VA022 VA031 VA041 VA062 XA07 XA40 XB39 XB40 YA06 ZA43 ZA46 ZB11 4M108 BA10 BB06 BC03 BC13 BC21 BC22 BD08 BE03 5F033 AA04 BA15 BA17 BA25 EA01 EA25 EA29 EA32 FA03 5F058 AA03 AA10 AD04 AD10 AF01 AH02 BD04 BD19 BF52 BJ02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空中で原料モノマーとしてジアミンモノ
    マーと酸成分モノマーを蒸発させ、これらを基体上で蒸
    着重合させてポリイミド膜を形成する際に、上記原料モ
    ノマーとして、イミド環以外に酸素原子を含まないモノ
    マーを用いることを特徴とする低比誘電性絶縁膜の形成
    方法。
  2. 【請求項2】ジアミンモノマーとして、4,4′-ジアミノ
    ジフェニルメタン、4,4′-ビス(4-アミノフェノキシ)ビ
    フェニル、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、
    2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフル
    オロプロパン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェ
    ニル]プロパン、3,3′-ジメチル-4,4′-ジアミノビフェ
    ニル、3,3′-ビス(トリフルオロメチル)-4,4′-ジアミノ
    ビフェニル、3,3′-ジメトキシ-4,4′-ジアミノビフェ
    ニル、3,3′-ビス(トリフルオロメチル)-4,4′-ジアミ
    ノビフェニルのいずれかと、 酸成分モノマーとして、ピロメリト酸二無水物、2,2′-
    ビス(3,4-フェニルカルボキシル)-ヘキサフルオロプロ
    パン二無水物、4,4′-ビフタル酸二無水物、ナフタレン-
    1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物のいずれかを用いる
    ことを特徴とする請求項1記載の低比誘電性絶縁膜の形
    成方法。
  3. 【請求項3】半導体基体上に形成された金属配線層の間
    に請求項1又は2のいずれか1項記載の方法による低比
    誘電性絶縁膜が形成されていることを特徴とする層間絶
    縁膜。
  4. 【請求項4】半導体基体上に形成された金属配線層の間
    に請求項3記載の層間絶縁膜が形成され、 前記金属配線層と前記層間絶縁膜とが直接接触している
    ことを特徴とする半導体装置。
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