JP2000003468A - 紙幣入出金機 - Google Patents

紙幣入出金機

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JP2000003468A
JP2000003468A JP10167408A JP16740898A JP2000003468A JP 2000003468 A JP2000003468 A JP 2000003468A JP 10167408 A JP10167408 A JP 10167408A JP 16740898 A JP16740898 A JP 16740898A JP 2000003468 A JP2000003468 A JP 2000003468A
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stacker
banknote
stored
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JP10167408A
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English (en)
Inventor
Koichi Goi
広一 五井
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Laurel Bank Machine Co Ltd
Original Assignee
Laurel Bank Machine Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機体全体をコンパクト化する。 【解決手段】 入金収納される紙幣のうち所定金種の還
流紙幣を取り込んで収納させるとともに該収納した還流
紙幣を出金用として一枚ずつ繰り出す還流スタッカ5
4,55と、入金収納される紙幣のうち還流紙幣以外の
紙幣を収納させるとともに、還流スタッカ54,55か
ら出金用として繰り出された還流紙幣のうち出金不可な
リジェクト紙幣を収納させる収納スタッカ53とを有
し、還流スタッカ54,55は、取込機構84が上部側
方に配置され繰出機構90が下部側方に配置されるとと
もに、さらに繰出機構90により紙幣を繰り出す際に収
納紙幣を上方から押圧する状態と取込機構84により紙
幣を取り込む際に収納紙幣から上方に離間した状態で取
込紙幣をガイドする状態とに揺動するビルプレス部97
を有しており、還流スタッカ54,55および収納スタ
ッカ53は一体化され且つ機体11に対し着脱自在とさ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入金された紙幣を
収納するとともに収納された紙幣を必要に応じて出金さ
せる紙幣入出金機に関する。
【0002】
【従来の技術】入金された紙幣を収納するとともに収納
された紙幣を必要に応じて出金させる紙幣入出金機とし
て、例えば、特開平6−44438号公報に開示された
もの等がある。この紙幣入出金機は、入金口に投入され
た紙幣を機体前部に設けられた入金スタッカの上部に一
時貯留させるとともに、該一時貯留させた紙幣を入金確
定後に入金スタッカの下部に収納させ、さらに、必要に
応じて入金スタッカから紙幣を、該入金スタッカの後側
に前後方向に配設された金種別のスタッカに分配して収
納させるとともに、この収納した紙幣を各スタッカから
繰り出して出金紙幣として使用するものである。この紙
幣入出金機では、各スタッカにおいて、紙幣を取り込む
取込機構と紙幣を繰り出す繰出機構が共に上部に設けら
れている。そして、取込機構で紙幣を取り込む際には、
内部に昇降可能に設けられたエレベータを紙幣の取り込
みに応じて下降させる一方、繰出機構で紙幣を繰り出さ
せる際には、エレベータを上昇させて収納紙幣を繰出機
構に接触させて繰り出しを行わせるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、金融
自由化の流れを受けて、コンビニエンスストア等の店先
に紙幣入出金機を設置する動きがあるが、上記のような
従来の紙幣入出金機は、全て大型であるため、レイアウ
ト上設置が困難になっている。このため、よりコンパク
トな紙幣入出金機が求められている。したがって、本発
明の目的は、機体全体をコンパクト化することができる
紙幣入出金機を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1記載の紙幣入出金機は、入金収納
される紙幣のうち所定金種の還流紙幣を取込機構により
取り込んで収納させるとともに該収納した還流紙幣を出
金用として繰出機構により一枚ずつ繰り出す還流スタッ
カと、入金収納される紙幣のうち還流紙幣以外の紙幣を
収納させるとともに、前記還流スタッカから出金用とし
て繰り出された還流紙幣のうち出金不可なリジェクト紙
幣を収納させる収納スタッカと、を有し、前記還流スタ
ッカは、取込機構が上部側方に配置され繰出機構が下部
側方に配置されるとともに、さらに繰出機構により紙幣
を繰り出す際に収納紙幣を上方から押圧する状態と取込
機構により紙幣を取り込む際に収納紙幣から上方に離間
した状態で取込紙幣をガイドする状態とに揺動するビル
プレス部を有しており、前記還流スタッカおよび収納ス
タッカは一体化され且つ機体に対し着脱自在とされてい
ることを特徴としている。このように、還流スタッカ
が、取込機構が上部側方に配置され繰出機構が下部側方
に配置された構成とされているため、取込機構および繰
出機構を両方上部に設ける場合に比して、内部にエレベ
ータを持たない構造となりエレベータを昇降させる機構
等が不要となるとともに、例えば繰出機構による繰り出
し時に取込機構の干渉する部材を逃す機構等も不要とな
る。加えて、繰出機構により紙幣を繰り出す際に収納紙
幣を上方から押圧するビルプレス部が必要となるが、該
ビルプレス部は、取込機構により紙幣を取り込む際に収
納紙幣から上方に離間した状態で取込紙幣をガイドする
ことになり、言い換えれば、取込紙幣をガイドするため
に必要だったガイドを繰り出し時に揺動させてビルプレ
ス部として作動させることになる。よって、ビルプレス
部を紙幣の集積空間に対し完全に退避させるものに比し
て、ビルプレス部の移動量が小さくなる。以上により還
流スタッカをコンパクトにすることができる。しかも、
上記還流スタッカを、入金収納される紙幣のうち還流紙
幣以外の紙幣を収納させるとともに還流スタッカから出
金用として繰り出された還流紙幣のうち出金不可なリジ
ェクト紙幣を収納させる収納スタッカと一体化し且つ機
体に対し着脱自在としているため、機体内の紙幣を回収
する際に、一体化されたこれらを機体から取り外せば、
還流紙幣と還流紙幣以外の入金収納紙幣とリジェクト紙
幣とを一度に回収することができる。
【0005】本発明の請求項2記載の紙幣入出金機は、
請求項1記載のものに関して、前記還流スタッカを金種
別に複数有しており、これら複数の還流スタッカと収納
スタッカとが一体化され且つ機体に対し着脱自在とされ
ていることを特徴としている。これにより、還流スタッ
カを金種別に複数有する場合にも、上記と同様、すべて
の還流スタッカをコンパクトにすることができることに
なる。しかも、上記複数の還流スタッカを収納スタッカ
と一体化し且つ機体に対し着脱自在としているため、紙
幣を回収する際に、一体化されたこれらを機体から取り
外せば、複数金種の還流紙幣とリジェクト紙幣とを一度
に回収することができる。
【0006】本発明の請求項3記載の紙幣入出金機は、
請求項1または2記載のものに関して、前記還流スタッ
カおよび収納スタッカは、上下方向に配設されているこ
とを特徴としている。上記のようにコンパクト化が図ら
れた還流スタッカが、収納スタッカと上下に配設されて
いるため、収納スタッカと還流スタッカとを機体内で効
率良く配置することができる。
【0007】本発明の請求項4記載の紙幣入出金機は、
入金口に投入された紙幣を一枚ずつ分離して機体内に繰
り出す分離繰出機構と、該分離繰出機構で繰り出された
紙幣のうち入金可能な紙幣を取込機構により取り込んで
収納させるとともに該収納した紙幣を繰出機構により一
枚ずつ繰り出す一時貯留部とを有し、該一時貯留部は、
取込機構が上部側方に配置され繰出機構が下部側方に配
置されるとともに、さらに繰出機構により紙幣を繰り出
す際に収納紙幣を上方から押圧する状態と取込機構によ
り紙幣を取り込む際に収納紙幣から上方に離間した状態
で取込紙幣をガイドする状態とに揺動するビルプレス部
を有することを特徴としている。これにより、入金口に
投入された紙幣を分離繰出機構により一枚ずつ分離して
機体内に繰り出すため、オペレータが一枚ずつ分離する
必要がなくなる。また、一時貯留部が、取込機構が上部
側方に配置され繰出機構が下部側方に配置された構成と
されているため、取込機構および繰出機構を両方上部に
設ける場合に比して、内部にエレベータを持たない構造
となりエレベータを昇降させる機構等が不要となるとと
もに、例えば繰出機構による繰り出し時に取込機構の干
渉する部材を逃す機構等も不要となる。加えて、繰出機
構により紙幣を繰り出す際に収納紙幣を上方から押圧す
るビルプレス部が必要となるが、該ビルプレス部は、取
込機構により紙幣を取り込む際に収納紙幣から上方に離
間した状態で取込紙幣をガイドすることになり、言い換
えれば、取込紙幣をガイドするために必要だったガイド
を繰り出し時に揺動させてビルプレス部として作動させ
ることになる。よって、ビルプレス部を紙幣の集積空間
に対し完全に退避させるものに比して、ビルプレス部の
移動量が小さくなる。以上により一時貯留部をコンパク
トにすることができる。
【0008】本発明の請求項5記載の紙幣入出金機は、
請求項1乃至3のいずれか一項記載のものに関して、入
金口に一枚ずつ投入された紙幣を機体内に繰り出す非分
離繰出機構を有し、前記還流スタッカは、前記非分離繰
出機構で一枚ずつ繰り出された紙幣であって入金可能な
所定金種の還流紙幣を取込機構により取り込んで収納さ
せるものとされ、前記収納スタッカは、前記非分離繰出
機構で繰り出された紙幣であって前記還流紙幣以外の入
金可能な紙幣を収納させることを特徴としている。これ
により、入金口に一枚ずつ紙幣が投入されると、非分離
繰出機構がこれを機体内に繰り出すことになり、非分離
繰出機構で一枚ずつ繰り出された紙幣であって入金可能
な所定金種の還流紙幣を還流スタッカに取り込んで収納
させる一方、還流紙幣以外の入金可能な紙幣を収納スタ
ッカに収納させることになるため、紙幣を一枚ずつに分
離する機構と、該機構で繰り出された紙幣を一時貯留す
る一時貯留部とが不要となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
の紙幣入出金機を図1〜図5に基づいて説明する。第1
の実施の形態の紙幣入出金機は、紙幣を受け入れるとと
もに受け入れた紙幣を必要に応じて繰り出すいわゆる還
流型のもので、具体的には、三金種(千券,五千券,万
券)が入金されそのうちの二金種(千券,五千券)を還
流紙幣として還流させるものであり、機体11の前面側
(図における左側)の上部に入金口12と出金口13と
がそれぞれ一つずつ設けられており、出金口13が手前
側に、入金口12がその後側に設けられている。
【0010】入金口12には、外部から入金処理しよう
とする紙幣が集積状態でオペレータにより投入されるこ
とになり、入金口12に投入された紙幣は、分離繰出機
構15により該紙幣が1枚ずつ分離されて機体11内に
繰り出されることになる。ここで、入金口12には、ほ
ぼ水平に沿って機体の後部位置まで延在する搬送路16
が接続されており、分離繰出機構15で繰り出された紙
幣は、この搬送路16に送られるようになっている。
【0011】分離繰出機構15は、軸線が左右方向に水
平配置された状態で設けられ、入金口12に投入された
紙幣の最下のものに当接してこれを搬送路16に向け蹴
り出す蹴出ローラ18と、軸線が左右方向に水平配置さ
れた状態で設けられ、蹴出ローラ18で蹴り出された紙
幣を一枚ずつ分離して搬送路16に繰り出す繰出ローラ
19および分離ローラ20とを有している。ここで、分
離ローラ20は、図示せぬワンウエイクラッチにより、
下側部分を前方へ移動させる方向の回転のみが許容さ
れ、逆方向の回転が規制されるようになっており、これ
により、繰出ローラ19に接触する以外の紙幣の取り込
みを規制する。入金口12および出金口13には、これ
らを開閉させる共用のシャッタ21が設けられている。
【0012】搬送路16は、機体11の後部位置の分岐
点23で、上方向に延在した後に機体11における前方
向に略水平に延在する搬送路24と、下方向に延在した
後に機体11における前方向に略水平に延在する搬送路
25とに分岐されており、分岐点23には、搬送路16
からの紙幣を搬送路24と搬送路25とに振り分ける振
分部26が設けられている。搬送路16の途中には紙幣
の金種、真偽、斜め送り、多重送りなどを判別する入金
判別部27が設けられている。
【0013】搬送路25は、機体11の中央位置の分岐
点29で、そのまま機体11における前方向に延在する
搬送路30と、下方向に延在し機体11における後方に
若干延出した後に上方向に延在して搬送路25の分岐点
23と分岐点29との間に合流する搬送路31とに分岐
されており、分岐点29には、搬送路25からの紙幣を
搬送路30と搬送路31とに振り分ける振分部32が設
けられている。そして、搬送路30には出金口13が接
続されている。
【0014】搬送路31における前部の鉛直延在部分で
ある第1搬送路31aの上部位置の分岐点34には、機
体11における前方に延出する搬送路35が分岐接続さ
れていて、分岐点34には、上から搬送される第1搬送
路31aの紙幣を、そのまま第1搬送路31aで下方に
搬送させる状態と、搬送路35で前方に搬送させる状態
とに振り分ける振分部36が設けられている。
【0015】搬送路31の第1搬送路31aの分岐点3
4より下側の分岐点38には、機体11における前方に
延出する搬送路39が分岐接続されていて、分岐点38
には、上から搬送される第1搬送路31aの紙幣を、そ
のまま第1搬送路31aで下方に搬送させる状態と、搬
送路39で前方に搬送させる状態とに振り分ける振分部
40が設けられている。搬送路31の第1搬送路31a
の分岐点38より下側の合流点42には、機体11にお
ける前方から延出する搬送路43が接続されていて、合
流点42では、搬送路43から後方に搬送される紙幣を
第1搬送路31aで下方に搬送させる。
【0016】搬送路31の第1搬送路31aの合流点4
2より下側の分岐点45には、機体11における前方に
延出する搬送路46が分岐接続されていて、分岐点45
には、上から搬送される第1搬送路31aの紙幣を、そ
のまま第1搬送路31aで下方に搬送させる状態と、搬
送路46で前方に搬送させる状態とに振り分ける振分部
47が設けられている。搬送路31の第1搬送路31a
の分岐点45より下側の合流点49には、機体11にお
ける前方から延出する搬送路50が接続されていて、合
流点49では、搬送路50から後方に搬送される紙幣を
搬送路31の下部で水平延在する第2搬送路31bで機
体11における後方に向け搬送させる。搬送路31にお
ける後部の鉛直延在部分である第3搬送路31cには、
下から上へ搬送される紙幣の斜め送り、多重送りなどを
判別する出金判別部51が設けられている。
【0017】そして、搬送路35,39,43,46,
50の前方には、機体11に対し着脱自在の紙幣収納庫
52が設けられている。この紙幣収納庫52は、図5に
示すように、箱状のもので、持ち運びを行う際にオペレ
ータにより把持される取手52aが上部に設けられてい
る。紙幣収納庫52は、収納スタッカ53と複数具体的
には二つの金種別の還流スタッカ54,55とが筐体5
6内に上下方向に設けられて一体化されたもので、筐体
56内の上部に収納スタッカ53が、筐体56内の該収
納スタッカ53の下側に還流スタッカ54が、筐体56
内の該還流スタッカ54の下側に還流スタッカ55が設
けられている。
【0018】この紙幣収納庫52について、機体11の
所定の装填位置に装填された状態をもって説明する。紙
幣収納庫52内の上部後側には、機体11側の搬送路3
5に接続される搬送路58が設けられており、収納スタ
ッカ53は、これら搬送路35,58を介して機体11
における前方向に向け搬送されてきた紙幣を上部の取込
機構59により集積空間60内に取り込んで集積状態で
収納させるものである。
【0019】収納スタッカ53は、鉛直状態で左右方向
に配置された第1立設板部62と該第1立設板部62の
下端から機体11における後方に水平に延出する底板部
63と該底板部63の後端から第1立設板部62と略平
行に配置された第2立設板部64とを有する収納筐体6
5を具備している。
【0020】取込機構59は、収納筐体65内の集積空
間60における上部側方、具体的には第2立設板部64
の上側に設けられており、軸線が左右方向に水平配置さ
れた状態で設けられるとともに、搬送路58を介して搬
送される紙幣を収納筐体65内に略水平状態で前方向に
放出させる導入ローラ66および送りローラ67と、導
入ローラ66に付設され導入ローラ66および送りロー
ラ67で放出され第1立設板部62に当接された紙幣の
後端を下方すなわち底板部63に向け叩き落とす羽根車
68とを有している。これにより導入ローラ66および
送りローラ67から放出された紙幣は、第1立設板部6
2で放出先端側が揃えられて順次下から上へその表裏面
を上下方向に向けて集積され集積空間60内に収納され
る。
【0021】集積空間60の上部位置には、機体11に
おける後側を上方に位置させるよう水平に対し若干傾斜
され、その後端部の高さを取込機構59の導入ローラ6
6および送りローラ67の間の紙幣導入位置近傍であっ
てその若干上側に位置させて、導入ローラ66および送
りローラ67から放出された紙幣を、水平に対し若干先
端が下方に位置するよう案内するガイド70が設けられ
ている。
【0022】紙幣収納庫52の搬送路58の下側には、
機体11側の搬送路39に接続される搬送路71が設け
られており、該搬送路71の下側には、機体11側の搬
送路43に接続される搬送路72が設けられている。還
流スタッカ54は、搬送路39,71を介して機体11
における前方向に向け搬送されてきた紙幣を上部より内
部に取り込んで集積状態で収納させる一方、内部に収納
した紙幣を一枚ずつ機体11における後方側に下部より
繰り出して、搬送路72,43で搬送させるものであ
る。
【0023】紙幣収納庫52の搬送路72の下側には、
機体11側の搬送路46に接続される搬送路73が設け
られており、該搬送路73の下側には、機体11側の搬
送路50に接続される搬送路74が設けられている。還
流スタッカ55は、搬送路46,73を介して機体11
における前方向に向け搬送されてきた紙幣を上部より内
部に取り込んで集積状態で収納させる一方、内部に収納
した紙幣を一枚ずつ機体11における後方側に下部より
繰り出して、搬送路74,50で搬送させるものであ
る。
【0024】搬送路24には、該搬送路24を介して機
体11における前方向に向け搬送されてきた紙幣を上部
より内部に取り込んで収納させるとともに内部に収納し
た紙幣を一枚ずつ機体11における後方側に下部より繰
り出す一時貯留部76が設けられており、該一時貯留部
76には、該一時貯留部76から機体11における後方
に向いた後にUターンし、該一時貯留部76の下側で機
体11における前方側に略水平延在して、一時貯留部7
6と入金判別部27との間位置で上方に向けられ、その
後、入金判別部27の上側で機体11の前方向に水平延
在し、最後に入金判別部27と入金口12との間で下方
向に延在して、搬送路16の入金判別部27と入金口1
2との間位置に合流する搬送路77が接続されている。
【0025】ここで、一時貯留部76は、機体11に対
し一つのみ設けられており、入金口12に投入され分離
繰出機構15で一枚ずつ分離されて繰り出され機体11
内で搬送される紙幣を取り込んで収納させるとともに該
収納した紙幣を一枚ずつ繰り出すことになる。また、還
流スタッカ54は、一時貯留部76から繰り出された紙
幣のうち所定の第1金種の還流紙幣(例えば千券)のみ
を取り込んで収納させるとともに該収納した第1金種の
還流紙幣を出金用として一枚ずつ繰り出すことになり、
還流スタッカ55は、一時貯留部76から繰り出された
紙幣のうち所定の第2金種の還流紙幣(例えば五千券)
のみを取り込んで収納させるとともに該収納した第2金
種の還流紙幣を出金用として一枚ずつ繰り出すことにな
る。加えて、収納スタッカ53は、機体11に対し一つ
のみ設けられており、一時貯留部76から繰り出された
紙幣のうち前記所定金種の還流紙幣以外の紙幣(この場
合万券)と、還流スタッカ54,55が満杯状態のとき
の還流紙幣と、出金に適さない損券状態の還流紙幣と、
一時貯留部76から紙幣収納庫52に収納する際に入金
判別部27でいずれの金種の紙幣であるかを判別できな
かった搬送異常紙幣などと、還流スタッカ54,55か
ら出金用として繰り出された還流紙幣のうち出金不可な
リジェクト紙幣とを取り込んで収納させることになる。
なお、収納スタッカ53は紙幣の機体11内への繰り出
しは行わない。
【0026】還流スタッカ54,55および一時貯留部
76は全く同一構造のものであり、一時貯留部76は機
体11の後部に、還流スタッカ54,55は上述したよ
うに機体11の前部の紙幣収納庫52にそれぞれ設けら
れている。還流スタッカ54,55および一時貯留部7
6は、それぞれ、鉛直状態で左右方向に配置された立設
板部79と該立設板部79の下端から機体11における
後方に水平に延出する底板部80とを有する収納筐体8
1と、底板部80の延出先端側の上方に略鉛直状態で左
右方向に配置された別体板部82とを有している。
【0027】一時貯留部76においては搬送路24に接
続され、還流スタッカ54においては搬送路71に接続
され、還流スタッカ55においては搬送路73に接続さ
れる取込機構84は、収納筐体81および別体板部82
で画成される集積空間85の機体11における後部かつ
上部に設けられるもので、具体的には別体板部82の上
側に設けられている。この取込機構84は、軸線が左右
方向に水平配置された状態で設けられるとともに、一時
貯留部76においては搬送路24、還流スタッカ54に
おいては搬送路71、還流スタッカ55においては搬送
路73を介して搬送される紙幣を、収納筐体81内に略
水平状態で前方向に放出させる導入ローラ86および送
りローラ87と、導入ローラ86に付設され、導入ロー
ラ86および送りローラ87で放出され立設板部79に
当接された紙幣の後端を下方すなわち底板部80に向け
叩き落とす羽根車88とを有している。
【0028】これにより、一時貯留部76においては搬
送路24で搬送され還流スタッカ54においては搬送路
71で搬送され還流スタッカ55においては搬送路73
で搬送されて、それぞれ導入ローラ86および送りロー
ラ87から放出された紙幣は、立設板部79で放出先端
側が揃えられて順次下から上へその表裏面を上下方向に
向けて集積空間85内で集積され収納される。
【0029】一時貯留部76においては搬送路77に接
続され還流スタッカ54においては搬送路72に接続さ
れ還流スタッカ55においては搬送路74に接続される
繰出機構90は、集積空間85の下部に設けられるもの
で、底板部80の下側に、軸線が左右方向に水平配置さ
れ底板部80より上側に所定量突出させられた状態で設
けられて収納筐体81に収納された状態にある紙幣を載
置させる蹴出ローラ91と、底板部80の蹴出ローラ9
1より後側の下側位置に軸線が左右方向に水平配置され
た状態で設けられた繰出ローラ92と、該繰出ローラ9
2の上側に軸線が左右方向に水平配置された状態で設け
られた分離ローラ93とを有している。ここで、分離ロ
ーラ93は、図示せぬワンウエイクラッチにより、下側
部分を前方へ移動させる方向の回転のみが許容され、逆
方向の回転が規制されるようになっており、これによ
り、繰出ローラ92に接触する以外の紙幣の繰り出しを
規制する。
【0030】上記により、蹴出ローラ91が集積紙幣の
最下のものを繰出ローラ92および分離ローラ93の方
向に蹴り出すと、繰出ローラ92および分離ローラ93
が蹴り出された紙幣を一枚ずつに分離して繰り出すこと
になり、その結果、一時貯留部76においては搬送路7
7に還流スタッカ54においては搬送路72に還流スタ
ッカ55においては搬送路74に、それぞれ紙幣を送り
出すことになる。
【0031】還流スタッカ54,55および一時貯留部
76は、さらに、ビルプレス部97を有している。ビル
プレス部97は、紙幣を繰り出す際には下方に揺動し
て、蹴り出しを良好にさせるため蹴出ローラ91に押し
付けるべく上方から収納紙幣を押圧するとともに、紙幣
を受け入れる際には、上方に揺動し収納紙幣から離間し
て、取込機構84の導入ローラ86および送りローラ8
7から放出された紙幣を案内するものである。
【0032】ビルプレス部97は、収納筐体81の機体
11における前方位置(すなわち取込機構84に対し反
対側)において左右方向に水平配置された状態で図示せ
ぬユニットフレームに回転自在に支持された駆動軸98
と、該駆動軸98に固定されるとともに、集積空間85
内に延出する支持アーム99と、該支持アーム99の延
出先端に左右方向に水平配置された揺動軸100を中心
に揺動自在に支持されたビルプレス101とを有してい
る。
【0033】ここで、ビルプレス101は、略板状をな
しており、略水平延在された状態で前後方向におけるそ
の中間所定位置で前記揺動軸100に吊り下げられるよ
うに支持されていて、下側の紙幣を押圧するときに略水
平状態で押圧可能となっている。なお、図示は略すが、
駆動軸98には、ビルプレス101を下方向に移動させ
るよう付勢するバネ部材がユニットフレームとの間に設
けられている。そして、駆動軸98が図示せぬカム機構
で回転駆動されることで、該駆動軸98に固定された支
持アーム99が揺動し、ビルプレス101を集積空間8
5内において昇降させることになる。
【0034】ここで、カム機構の駆動力で駆動軸98を
駆動することにより所定の上昇限界位置に位置した状態
で、ビルプレス101は、収納された集積紙幣から離間
し、かつ、図示せぬバネの付勢力でその機体11におけ
る後側を上方に位置させるよう水平に対し若干傾斜さ
れ、その後端部の高さを取込機構84の導入ローラ86
および送りローラ87の間の紙幣導入位置近傍であって
その若干上側に位置させて、導入ローラ86および送り
ローラ87から放出された紙幣を、水平に対し若干先端
が下方に位置するよう案内する。カム機構の駆動軸98
に対する駆動力を解除すると、自重および図示せぬバネ
部材の付勢力によって、支持アーム99は、可能な限り
ビルプレス101を下降させて集積紙幣を下方向に押圧
することになる。
【0035】以上に述べたことから明らかなように、還
流スタッカ54,55および一時貯留部76は、すべ
て、内部に収納した紙幣を昇降させるエレベータを持た
ないものであり、しかも集積させた紙幣を一つの集積空
間85のみに収納させるものである。
【0036】ここで、還流スタッカ54,55および収
納スタッカ53は、筐体56内で上下方向に直列に配設
されており、具体的には、互いに機体11の前後方向お
よび左右方向における位置を重ねた状態で上下方向に配
置されている。特に同形状の還流スタッカ54,55同
士は、筐体56内で、機体11における前後方向および
左右方向における位置を完全に一致させている。加え
て、一時貯留部76より機体11における前方の搬送路
16に、該一時貯留部76に上下方向および左右方向の
位置を重ねて、紙幣の判別を行う入金判別部27が設け
られている。
【0037】出金口13は、搬送路30を介して機体1
1における前方向に向け搬送されてきた紙幣を取り込む
取込機構103を機体11における後側に有している。
取込機構103は、軸線が左右方向に水平配置された状
態で設けられるとともに、搬送路30を介して搬送され
る紙幣を前方向に放出させる導入ローラ104および送
りローラ105と、導入ローラ104に付設され、導入
ローラ104および送りローラ105で放出された紙幣
の後端を出金口13の出金トレイ106に向け叩き落と
す羽根車107とを有している。これにより導入ローラ
104および送りローラ105から放出された紙幣は、
順次出金トレイ106上に集積される。
【0038】なお、機体11の紙幣収納庫52の装填位
置には、該紙幣収納庫52が装填されているか取り外さ
れているかを検出する収納庫検知センサ108が設けら
れている。
【0039】次に、以上のような構成の第1の実施の形
態の紙幣入出金機の作動を各処理別に説明する。なお、
以下の各処理は、収納庫検知センサ108で紙幣収納庫
52の装填が検出されている状態においてのみ実行され
るもので、収納庫検知センサ108で紙幣収納庫52の
装填が検出されていない状態においては実行が規制され
る。ここで、収納庫検知センサ108で紙幣収納庫52
の装填が検出されていない状態においては、その旨を図
示せぬ表示部に表示しアラームを発生させる。
【0040】「入金処理」紙幣入出金機の図示せぬ操作
部あるいは図示せぬ上位機の操作部に入金金額と入金処
理の実行の操作とが入力されると、入金処理の開始に当
って、シャッタ21を開放するとともに、一時貯留部7
6のビルプレス部97のビルプレス101を所定の上昇
限界位置に位置する状態とする。紙幣が入金口12に投
入されたことが図示せぬセンサで検出されると、シャッ
タ21を閉じ、その後、入金口12の分離繰出機構15
により搬送路16に対し紙幣を一枚ずつ分離してすべて
繰り出させる。すると、紙幣が一枚ずつ搬送路16で搬
送され、その途中で入金判別部27により、紙幣の金
種、真偽、斜め送り、多重送りなどが判別される(図1
の太線参照)。
【0041】そして、入金判別部27で偽、斜め送り、
多重送り等のリジェクト紙幣と判別された紙幣を、振分
部26,32により搬送路16,25,30で搬送させ
て、出金口13に送り、該出金口13で取込機構103
により出金トレイ106に受け渡させる(図1の太破線
参照)。一方、入金判別部27で正常紙幣と判別された
紙幣を、振分部26により搬送路16,24で搬送さ
せ、一時貯留部76に送り、該一時貯留部76の取込機
構84でその集積空間85に一時貯留させる。このと
き、一時貯留部76のビルプレス101が取込機構84
により取り込まれる紙幣を案内する(図1の太実線参
照)。
【0042】入金口12に投入されたすべての紙幣が一
時貯留部76および出金口13のいずれかに収納される
と、出金口13に紙幣がある場合には、リジェクト紙幣
の取り出しのためシャッタ21を開放させるとともに、
出金口13の紙幣の有無に拘わらず、入金判別部27の
判別結果から一時貯留部76に収納された入金金額を図
示せぬ表示部に表示させて入金処理を終了する。また、
この入金処理の終了状態は、以下に示す、「収納処
理」、「入金返却処理」が実行されるまでの一時的なも
ので、出金口13にリジェクトされた紙幣の再度の「入
金処理」が可能となっている。
【0043】ここで、シャッタ21を開放させた場合に
は、出金トレイ106から紙幣が取り出されたことが図
示せぬセンサで検出されると、シャッタ21を閉じる。
なお、シャッタ21を所定時間開放させても紙幣が取り
出されない場合は、アラームを発生させて紙幣が取り出
されるまで待機したり、シャッタ21を閉じてアラーム
を発生させ、取り引きを中止させたりすることが可能で
ある。
【0044】「収納処理」上記入金処理の後、入金金額
を了承する操作が図示せぬ操作部の確定ボタンで入力さ
れると、一時貯留部76に収納されていた紙幣を収納す
る収納処理を実行する。なお、紙幣入出金機の図示せぬ
操作部あるいは図示せぬ上位機の操作部に入力された入
金金額が入金判別部27の判別結果に基づく入金金額よ
り多い場合には、了承する操作が入力されても収納処理
は行わない。
【0045】収納処理の実行時には、一時貯留部76の
ビルプレス101を下降押圧状態として紙幣を押圧させ
るとともに還流スタッカ54のビルプレス101および
還流スタッカ55のビルプレス101を共に所定の上昇
限界位置に位置する状態とする。そして、一時貯留部7
6の繰出機構90により紙幣をすべて搬送路77に一枚
ずつ繰り出させて、搬送路77,16で搬送させる(図
2の太線参照)。
【0046】この搬送路16による搬送中に入金判別部
27で再度判別が行われ、出金紙幣として使用する所定
の第1金種の還流紙幣(この場合千券)を振分部26,
32,36,40により搬送路25,31a,39,7
1で搬送させて、還流スタッカ54の取込機構84で該
還流スタッカ54の集積空間85に収納させる(図2の
太実線参照)。一方、出金紙幣として使用する所定の第
2金種の還流紙幣(この場合五千券)を振分部26,3
2,36,40,47により搬送路25,31a,4
6,73で搬送させて、還流スタッカ55の取込機構8
4で該還流スタッカ55の集積空間85に収納させる
(図2の太実線参照)。
【0047】加えて、所定の第1金種および第2金種の
還流紙幣以外の紙幣(この場合万券)は、振分部26,
32,36により搬送路25,31a,35,58で搬
送させて収納スタッカ53にその取込機構59で収納さ
せる(図2の太破線参照)。なお、このとき、還流スタ
ッカ54および還流スタッカ55の少なくともいずれか
一方が満杯の状態にあることが図示せぬセンサで検出さ
れると、還流紙幣もそれ以外の紙幣と同様のルートで収
納スタッカ53に収納させる。また、還流紙幣であって
も、出金紙幣に適さない損券状態の還流紙幣についても
収納スタッカ37に収納させるとともに、入金判別部2
7で斜め送りあるいは多重送りと判別された紙幣も、同
様のルートで収納スタッカ53に収納させる。
【0048】このようにして一時貯留部76にあった紙
幣がすべて還流スタッカ54、還流スタッカ55および
収納スタッカ53のいずれかに収納されると、収納処理
を終了する。なお、還流スタッカ54に紙幣が取り込ま
れる際に、還流スタッカ54のビルプレス101が取込
機構84により取り込まれる紙幣を案内することにな
り、還流スタッカ55に紙幣が取り込まれる際に、還流
スタッカ55のビルプレス101が取込機構84により
取り込まれる紙幣を案内することになる。
【0049】「入金返却処理」上記入金処理の後、入金
判別部27の判別結果から入金金額を図示せぬ表示部に
表示させた後、入金を了承しないキャンセル操作が図示
せぬ操作部のキャンセルボタンに入力されると、一時貯
留部76に収納されていた紙幣をすべて排出させる。す
なわち、一時貯留部76のビルプレス101を下降押圧
状態として紙幣を押圧させるとともに、一時貯留部76
の繰出機構90により紙幣を搬送路77に一枚ずつ繰り
出させ該搬送路77で搬送させて、振分部26,32に
より搬送路16,25,30でさらに搬送させて、取込
機構103により出金口13の出金トレイ106に受け
渡させる(図3の太線参照)。
【0050】このようにして一時貯留部76にあった紙
幣がすべて出金トレイ106に受け渡されると、紙幣の
取り出しのためシャッタ21を開放させる。そして、出
金トレイ106から紙幣が取り出されたことが図示せぬ
センサで検出されると、シャッタ21を閉じて入金返却
処理を終了する。なお、シャッタ21を所定時間開放さ
せても紙幣が取り出されない場合は、アラームを発生さ
せて紙幣が取り出されるまで待機したり、シャッタ21
を閉じてアラームを発生させ、取り引きを中止させたり
することが可能である。
【0051】「出金処理」紙幣入出金機の図示せぬ操作
部あるいは図示せぬ上位機の操作部に入力された入金金
額が、入金処理時における入金判別部27の判別結果に
基づく入金金額より少ない場合には、収納処理の後、必
要に応じて差額を出金させる出金処理を行う。まず、出
金処理の開始に当って還流スタッカ54のビルプレス1
01および還流スタッカ55のビルプレス101を下降
押圧状態とする。そして、必要に応じて還流スタッカ5
4の繰出機構90により搬送路72に対し第1金種の紙
幣を一枚ずつ分離して繰り出させる。すると、紙幣が一
枚ずつ搬送路72,43から搬送路31a,31b,3
1cの順に搬送され、その途中で出金判別部51によ
り、斜め送り、多重送りなどが判別される(図4の太線
参照)。
【0052】そして、出金判別部51で、斜め送り、多
重送り等のリジェクト紙幣と判別された紙幣を、振分部
32,36により搬送路25,31a,35,58で搬
送させて収納スタッカ53に収納させる(図4の太破線
参照)。一方、出金判別部51で正常と判別された紙幣
を、振分部32により搬送路25,30で搬送させて出
金口13に送り該出金口13で取込機構103により出
金トレイ106に受け渡させる(図4の太実線参照)。
【0053】出金処理で出金させるべき第1金種のすべ
ての紙幣を繰り出させると、還流スタッカ54による紙
幣の繰り出しを停止させ、必要に応じて還流スタッカ5
5の繰出機構90により搬送路74に対し第2金種の紙
幣を一枚ずつ分離して繰り出させる。すると、紙幣が一
枚ずつ搬送路74,50から搬送路31b,31cの順
に搬送され、その途中で出金判別部51により、斜め送
り、多重送りなどが判別される。
【0054】そして、出金判別部51で、斜め送り、多
重送り等のリジェクト紙幣と判別された紙幣を振分部3
2,36により搬送路25,31a,35,58で搬送
させて収納スタッカ53に収納させる(図4の太破線参
照)。一方、出金判別部51で正常と判別された紙幣を
振分部32により搬送路25,30で搬送させて出金口
13に送り該出金口13で取込機構103により出金ト
レイ106に受け渡させる(図4の太実線参照)。
【0055】出金処理で出金させるべきすべての紙幣が
繰り出させると、還流スタッカ55による紙幣の繰り出
しを停止させ、これら紙幣がすべて出金トレイ106に
受け渡される後のタイミングで紙幣の取り出しのためシ
ャッタ21を開放させる。そして、出金トレイ106か
ら紙幣が取り出されたことが図示せぬセンサで検出され
ると、シャッタ21を閉じて入金返却処理を終了する。
なお、シャッタ21を所定時間開放させても紙幣が取り
出されない場合は、アラームを発生させて紙幣が取り出
されるまで待機したり、シャッタ21を閉じてアラーム
を発生させ、取り引きを中止させたりすることが可能で
ある。
【0056】そして、上記各処理がいずれも実行されて
いない状態においては、機体11内の紙幣はすべて収納
スタッカ53および還流スタッカ54,55に収納され
ていることになる。したがって、この状態において、機
体11から紙幣収納庫52を取り出すことにより、機体
11内のすべての紙幣を回収することができる。
【0057】以上に述べた第1の実施の形態の紙幣入出
金機によれば、還流紙幣を収納させる還流スタッカ5
4,55が共に、取込機構84が上部側方に配置され繰
出機構90が下部側方に配置された構成とされているた
め、取込機構84および繰出機構90を両方上部に設け
る場合に比して、内部にエレベータを持たない構造とな
りエレベータを昇降させる機構等が不要となるととも
に、例えば繰出機構90による繰り出し時に取込機構8
4の干渉する部材を逃す機構等も不要となる。加えて、
繰出機構90により紙幣を繰り出す際に収納紙幣を上方
から押圧するビルプレス部97が必要となるが、該ビル
プレス部97は、取込機構84により紙幣を取り込む際
に収納紙幣から上方に離間した状態で取込紙幣をガイド
することになり、言い換えれば、取込紙幣をガイドする
ために必要だったガイドを繰り出し時に揺動させてビル
プレス部97として作動させることになる。よって、ビ
ルプレス部97を紙幣の集積空間85に対し完全に退避
させるものに比して、ビルプレス部97の移動量が小さ
くなる。
【0058】以上により還流スタッカ54,55をコン
パクトにできる。しかも、コンパクト化が図られた還流
スタッカ54,55が、収納スタッカ53とともに上下
方向に直列に配設されているため、収納スタッカ53と
還流スタッカ54,55とを機体内で効率良く配置する
ことができる。さらに、一時貯留部76も還流スタッカ
54,55と同じ構成であり、コンパクトにできる。し
たがって、機体11の全体をコンパクト化することがで
きる。
【0059】しかも、上記還流スタッカ54,55を、
還流スタッカ54,55から出金用として繰り出された
還流紙幣のうち出金不可なリジェクト紙幣と還流紙幣以
外の紙幣とを収納させる収納スタッカ53と一体化し且
つ機体11に対し着脱自在としているため、機体11内
の紙幣を回収する際に、これら収納スタッカ53および
還流スタッカ54,55が一体化された紙幣収納庫52
を機体11から取り外せば、複数金種の還流紙幣と還流
紙幣以外の紙幣とリジェクト紙幣とを(すなわち機体1
1内のすべての紙幣を)一度に回収することができる。
したがって、機体11内の紙幣の回収を容易に行うこと
ができる。また、紙幣収納庫52を機体11の所定位置
に装填すれば、一度に収納スタッカ53および還流スタ
ッカ54,55を機体11の各所定位置に間違いなく装
填することができる。したがって、紙幣回収後の復帰を
容易かつ確実に行うことができる。
【0060】加えて、入金口12に投入された紙幣を分
離繰出機構15により一枚ずつ分離して機体11内に繰
り出すため、オペレータが一枚ずつ分離する必要がなく
なる。したがって、入金処理時の処理時間を短縮するこ
とができる。
【0061】次に、本発明の第2の実施の形態の紙幣入
出金機を図6および図7を参照して以下に第1の実施の
形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1の実施
の形態と同様の部分には同一の符号を付しその説明は略
す。
【0062】第2の実施の形態の紙幣入出金機において
は、入金口12には、基本的に1枚のみの紙幣が投入可
能とされており、該入金口12には、入金口12に投入
された紙幣を一枚ずつに分離することなく機体11内に
繰り出す非分離繰出機構111が設けられている。すな
わち、この入金口12では、オペレータにより一枚ずつ
投入された紙幣を機体11内に繰り出すようになってい
る。非分離繰出機構111は、軸線が左右方向に水平配
置された状態で設けられ、入金口12に投入された紙幣
を搬送路16に繰り出す繰出ローラ112および送りロ
ーラ113とを有している。また、入金口12には、シ
ャッタは設けられておらず、出金口13にのみ、これを
開閉させるシャッタ114が設けられている。さらに、
一時貯留部76が設けられておらず、これに関係する搬
送路24、振分部26および搬送路77も設けられてい
ない。
【0063】加えて、還流スタッカ54は、非分離繰出
機構111から繰り出された紙幣のうち、一枚ずつで搬
送される紙幣であって所定の第1金種の還流紙幣(例え
ば千券)のみを取り込んで収納させるとともに該収納し
た第1金種の還流紙幣を出金(返却)用として一枚ずつ
繰り出すことになり、還流スタッカ55は、非分離繰出
機構111から繰り出された紙幣のうち、一枚ずつで搬
送される紙幣であって所定の第2金種の還流紙幣(例え
ば万券)のみを取り込んで収納させるとともに該収納し
た第2金種の還流紙幣を出金(返却)用として一枚ずつ
繰り出すことになる。加えて、収納スタッカ53は、機
体11に対し一つのみ設けられており、非分離繰出機構
111から繰り出された紙幣のうち、一枚ずつで搬送さ
れる紙幣であって、所定の第1金種または第2金種の還
流紙幣以外の紙幣(この場合、五千券)と、所定の第1
金種または第2金種の還流紙幣であるが出金(返却)用
に適さない損券状態の紙幣、または、還流スタッカ5
4,55が満杯のときの還流紙幣と、還流スタッカ5
4,55から出金用として繰り出された還流紙幣のうち
出金不可なリジェクト紙幣を取り込んで収納させること
になる。なお、収納スタッカ53は紙幣の機体11内へ
の繰り出しは行わない。
【0064】次に、以上のような構成の第2の実施の形
態の紙幣入出金機の作動を各処理別に説明する。なお、
第1の実施の形態と同様、以下の各処理は、収納庫検知
センサ108で紙幣収納庫52の装填が検出されている
状態においてのみ実行されるもので、収納庫検知センサ
108で紙幣収納庫52の装填が検出されていない状態
においては実行が規制される。ここで、収納庫検知セン
サ108で紙幣収納庫52の装填が検出されていない状
態においては、その旨を図示せぬ表示部に表示しアラー
ムを発生させる。
【0065】「入金収納処理」紙幣入出金機の図示せぬ
操作部あるいは図示せぬ上位機の操作部に入金金額と入
金収納処理の実行の操作とが入力されると、入金収納処
理の開始に当って、両還流スタッカ54,55のビルプ
レス部97のビルプレス101を共に所定の上昇限界位
置に位置する状態とする。オペレータにより一枚ずつ紙
幣が入金口12に投入されると、該紙幣を図示せぬセン
サで検出し入金口12の非分離繰出機構111により搬
送路16に対し紙幣を繰り出させる。すると、紙幣が一
枚ずつ搬送路16で搬送され、その途中で入金判別部2
7により、紙幣の金種、真偽、斜め送り、多重送りなど
が判別される(図6の太線参照)。
【0066】そして、入金判別部27で偽、斜め送り、
多重送りなどのリジェクト紙幣と判別された紙幣を、振
分部32により搬送路16,25,30で搬送させて、
出金口13に送り、該出金口13で取込機構103によ
り出金トレイ106に受け渡させる(図6の太破線参
照)。一方、入金判別部27で正常かつ収納可能な紙幣
と判別された紙幣のうち、出金(返却)紙幣として使用
する所定の第1金種の還流紙幣(この場合千券)を振分
部32,36,40により搬送路25,31a,39,
71で搬送させて、還流スタッカ54の取込機構84で
該還流スタッカ54の集積空間85に収納させる。ま
た、出金(返却)紙幣として使用する所定の第2金種の
還流紙幣(この場合万券)を振分部32,36,40,
47により搬送路25,31a,46,73で搬送させ
て、還流スタッカ55の取込機構84で該還流スタッカ
55の集積空間85に収納させる。
【0067】なお、このとき、還流スタッカ54および
還流スタッカ55の少なくともいずれか一方が満杯の状
態にあることが図示せぬセンサで検出されると、還流紙
幣を、振分部32,36により搬送路25,31a,3
5,58で搬送させて、収納スタッカ53の取込機構5
9で該収納スタッカ53の集積空間60に収納させる
(図1の太一点鎖線参照)。また、入金判別部27で、
所定の第1金種または第2金種の還流紙幣ではないが、
正常且つ収納可能な紙幣と判別された紙幣(この場合、
五千券)と、還流紙幣ではあるが、出金(返却)用とし
ては不適な損券状態の還流紙幣についても、振分部3
2,36により搬送路25,31a,35,58で搬送
させて、収納スタッカ53の取込機構59で該収納スタ
ッカ53の集積空間60に収納させる(図1の太一点鎖
線参照)。ここで出金口13に紙幣が放出されると、リ
ジェクト紙幣の取り出しのためシャッタ114を開放さ
せる。また、入金判別部27の判別結果から収納スタッ
カ53,還流スタッカ54,55に収納された入金金額
を、入金判別部27の判別毎に書き換えるようにして図
示せぬ表示部に表示させる。そして、入金金額を了承す
る操作が図示せぬ操作部の確定ボタンで入力されると、
紙幣入出金機の図示せぬ操作部あるいは図示せぬ上位機
の操作部に入力された入金金額が入金判別部27の判別
結果に基づく入金金額以下であった場合には、入金収納
処理を終了させる。なお、紙幣入出金機の図示せぬ操作
部あるいは図示せぬ上位機の操作部に入力された入金金
額が入金判別部27の判別結果に基づく入金金額より多
い場合には、了承する操作が入力されても入金収納処理
は終了しない。
【0068】ここで、シャッタ114を開放させた場合
には、出金トレイ106から紙幣が取り出されたことが
図示せぬセンサで検出されると、シャッタ114を閉じ
る。なお、シャッタ114を所定時間開放させても紙幣
が取り出されない場合は、アラームを発生させて紙幣が
取り出されるまで待機したり、シャッタ114を閉じて
アラームを発生させ、取り引きを中止させたりすること
が可能である。
【0069】「入金返却処理」上記入金収納処理の後、
入金判別部27の判別結果から入金金額を図示せぬ表示
部に表示させた後、入金を了承しないキャンセル操作が
図示せぬ操作部のキャンセルボタンに入力されると、今
回の入金収納処理で機体11内に収納させた紙幣と同額
の紙幣を返却させる。すなわち、まず、還流スタッカ5
4のビルプレス101および還流スタッカ55のビルプ
レス101を下降押圧状態とする。そして、必要に応じ
て還流スタッカ54の繰出機構90により搬送路72に
対し第1金種の紙幣を一枚ずつ分離して繰り出させる。
すると、紙幣が一枚ずつ搬送路72,43から搬送路3
1a,31b,31cの順に搬送され、その途中で出金
判別部51により、斜め送り、多重送りなどが判別され
る(図7の太線参照)。
【0070】そして、出金判別部51で、斜め送り、多
重送り等のリジェクト紙幣と判別された紙幣を、振分部
32,36により搬送路25,31a,35,58で搬
送させて収納スタッカ53に収納させる(図7の太破線
参照)。一方、出金判別部51で正常と判別された紙幣
を、振分部32により搬送路25,30で搬送させて出
金口13に送り該出金口13で取込機構103により出
金トレイ106に受け渡させる(図7の太実線参照)。
【0071】入金返却処理で出金させるべき第1金種の
すべての紙幣を繰り出させると、還流スタッカ54によ
る紙幣の繰り出しを停止させ、必要に応じて還流スタッ
カ55の繰出機構90により搬送路74に対し第2金種
の紙幣を一枚ずつ分離して繰り出させる。すると、紙幣
が一枚ずつ搬送路74,50から搬送路31a,31
b,31cの順に搬送され、その途中で出金判別部51
により、斜め送り、多重送りなどが判別される。
【0072】そして、出金判別部51で、斜め送り、多
重送り等のリジェクト紙幣と判別された紙幣を振分部3
2,36により搬送路25,31a,35,58で搬送
させて収納スタッカ53に収納させる(図7の太破線参
照)。一方、出金判別部51で正常と判別された紙幣を
振分部32により搬送路25,30で搬送させて出金口
13に送り該出金口13で取込機構103により出金ト
レイ106に受け渡させる(図7の太実線参照)。
【0073】入金返却処理で出金させるべきすべての紙
幣を繰り出させると、還流スタッカ55の紙幣の繰り出
しを停止させ、これら紙幣がすべて出金トレイ106に
受け渡される後のタイミングで紙幣の取り出しのためシ
ャッタ114を開放させる。そして、出金トレイ106
から紙幣が取り出されたことが図示せぬセンサで検出さ
れると、シャッタ114を閉じて入金返却処理を終了す
る。なお、シャッタ114を所定時間開放させても紙幣
が取り出されない場合は、アラームを発生させて紙幣が
取り出されるまで待機したり、シャッタ114を閉じて
アラームを発生させ、取り引きを中止させたりすること
が可能である。
【0074】「出金処理」紙幣入出金機の図示せぬ操作
部あるいは図示せぬ上位機の操作部に入力された入金金
額が、入金収納処理時における入金判別部27の判別結
果に基づく入金金額より少ない場合には、入金収納処理
の後、必要に応じて差額を出金させる出金処理を行う。
まず、出金処理の開始に当って還流スタッカ54のビル
プレス101を下降押圧状態とする。そして、必要に応
じて還流スタッカ54の繰出機構90により搬送路72
に対し第1金種の紙幣を一枚ずつ分離して繰り出させ
る。すると、紙幣が一枚ずつ搬送路72,43から搬送
路31a,31b,31cの順に搬送され、その途中で
出金判別部51により、斜め送り、多重送りなどが判別
される(図7の太線参照)。
【0075】そして、出金判別部51で、斜め送り、多
重送り等のリジェクト紙幣と判別された紙幣を、振分部
32,36により搬送路25,31a,35,58で搬
送させて収納スタッカ53に収納させる(図7の太破線
参照)。一方、出金判別部51で正常と判別された紙幣
を、振分部32により搬送路25,30で搬送させて出
金口13に送り該出金口13で取込機構103により出
金トレイ106に受け渡させる(図7の太実線参照)。
【0076】出金処理で出金させるべき第1金種のすべ
ての紙幣を繰り出せると、還流スタッカ54による紙幣
の繰り出しを停止させ、これら紙幣がすべて出金トレイ
106に受け渡される後のタイミングで紙幣の取り出し
のためシャッタ114を開放させる。そして、出金トレ
イ106から紙幣が取り出されたことが図示せぬセンサ
で検出されると、シャッタ114を閉じて出金処理を終
了する。なお、シャッタ114を所定時間開放させても
紙幣が取り出されない場合は、アラームを発生させて紙
幣が取り出されるまで待機したり、シャッタ114を閉
じてアラームを発生させ、取り引きを中止させたりする
ことが可能である。
【0077】そして、上記各処理がいずれも実行されて
いない状態においては、機体11内の紙幣はすべて収納
スタッカ53および還流スタッカ54,55に収納され
ていることになる。したがって、この状態において、機
体11から紙幣収納庫を取り出すことにより、機体11
内のすべての紙幣を回収することができる。なお、第2
の実施の形態において、還流スタッカをさらに一つ追加
することにより、すべての金種の紙幣(千券、五千券お
よび万券)を入金させて収納させることができることに
なり、出金用として使用し得るすべての金種の紙幣(千
券および五千券)を出金用として使用することができる
ことになる。この場合も、追加の還流スタッカを含んで
収納スタッカ53および還流スタッカ54,55が直列
をなすように紙幣収納庫52内に上下方向に配設すれば
よい。
【0078】以上に述べた第2の実施の形態の紙幣入出
金機によれば、入金口12に一枚ずつ紙幣が投入される
と、非分離繰出機構111がこれを機体11内に繰り出
すことになり、非分離繰出機構111で一枚ずつ繰り出
された紙幣であって所定金種の還流紙幣を還流スタッカ
54,55に取り込んで収納させる一方、非分離繰出機
構111で繰り出された紙幣のうち還流紙幣以外の紙幣
を出金口13に返却させることになるため、紙幣を一枚
ずつに分離する機構と、該機構で繰り出された紙幣を一
時貯留する一時貯留部とが不要となる。したがって、機
体全体をさらにコンパクト化することができる上に、コ
ストを低減することができる。
【0079】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項1
記載の紙幣入出金機によれば、還流スタッカが、取込機
構が上部側方に配置され繰出機構が下部側方に配置され
た構成とされているため、取込機構および繰出機構を両
方上部に設ける場合に比して、内部にエレベータを持た
ない構造となりエレベータを昇降させる機構等が不要と
なるとともに、例えば繰出機構による繰り出し時に取込
機構の干渉する部材を逃す機構等も不要となる。加え
て、繰出機構により紙幣を繰り出す際に収納紙幣を上方
から押圧するビルプレス部が必要となるが、該ビルプレ
ス部は、取込機構により紙幣を取り込む際に収納紙幣か
ら上方に離間した状態で取込紙幣をガイドすることにな
り、言い換えれば、取込紙幣をガイドするために必要だ
ったガイドを繰り出し時に揺動させてビルプレス部とし
て作動させることになる。よって、ビルプレス部を紙幣
の集積空間に対し完全に退避させるものに比して、ビル
プレス部の移動量が小さくなる。以上により還流スタッ
カをコンパクトにすることができる。したがって、機体
全体をコンパクト化することができる。しかも、上記還
流スタッカを、入金収納される紙幣のうち還流紙幣以外
の紙幣を収納させるとともに還流スタッカから出金用と
して繰り出された還流紙幣のうち出金不可なリジェクト
紙幣を収納させる収納スタッカと一体化し且つ機体に対
し着脱自在としているため、機体内の紙幣を回収する際
に、一体化されたこれらを機体から取り外せば、還流紙
幣と還流紙幣以外の入金収納紙幣とリジェクト紙幣とを
一度に回収することができる。したがって、機体内の紙
幣の回収を容易に行うことができる。
【0080】本発明の請求項2記載の紙幣入出金機によ
れば、還流スタッカを金種別に複数有する場合にも、上
記と同様、すべての還流スタッカをコンパクトにするこ
とができることになる。しかも、上記複数の還流スタッ
カを収納スタッカと一体化し且つ機体に対し着脱自在と
しているため、紙幣を回収する際に、一体化されたこれ
らを機体から取り外せば、複数金種の還流紙幣とリジェ
クト紙幣とを一度に回収することができる。したがっ
て、機体内の紙幣の回収をさらに容易に行うことができ
る。
【0081】本発明の請求項3記載の紙幣入出金機によ
れば、上記のようにコンパクト化が図られた還流スタッ
カが、収納スタッカと上下に配設されているため、収納
スタッカと還流スタッカとを機体内で効率良く配置する
ことができる。したがって、機体全体をさらにコンパク
ト化することができる。
【0082】本発明の請求項4記載の紙幣入出金機によ
れば、入金口に投入された紙幣を分離繰出機構により一
枚ずつ分離して機体内に繰り出すため、オペレータが一
枚ずつ分離する必要がなくなる。したがって、入金処理
時の処理時間を短縮することができる。また、一時貯留
部が、取込機構が上部側方に配置され繰出機構が下部側
方に配置された構成とされているため、取込機構および
繰出機構を両方上部に設ける場合に比して、内部にエレ
ベータを持たない構造となりエレベータを昇降させる機
構等が不要となるとともに、例えば繰出機構による繰り
出し時に取込機構の干渉する部材を逃す機構等も不要と
なる。加えて、繰出機構により紙幣を繰り出す際に収納
紙幣を上方から押圧するビルプレス部が必要となるが、
該ビルプレス部は、取込機構により紙幣を取り込む際に
収納紙幣から上方に離間した状態で取込紙幣をガイドす
ることになり、言い換えれば、取込紙幣をガイドするた
めに必要だったガイドを繰り出し時に揺動させてビルプ
レス部として作動させることになる。よって、ビルプレ
ス部を紙幣の集積空間に対し完全に退避させるものに比
して、ビルプレス部の移動量が小さくなる。以上により
一時貯留部をコンパクトにすることができる。したがっ
て、機体全体をさらにコンパクト化することができる。
【0083】本発明の請求項5記載の紙幣入出金機によ
れば、入金口に一枚ずつ紙幣が投入されると、非分離繰
出機構がこれを機体内に繰り出すことになり、非分離繰
出機構で一枚ずつ繰り出された紙幣であって入金可能な
所定金種の還流紙幣を還流スタッカに取り込んで収納さ
せる一方、還流紙幣以外の入金可能な紙幣を収納スタッ
カに収納させることになるため、紙幣を一枚ずつに分離
する機構と、該機構で繰り出された紙幣を一時貯留する
一時貯留部とが不要となる。したがって、機体全体をさ
らにコンパクト化することができる上に、コストを低減
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の紙幣入出金機を
概略的に示す側断面図であって、入金処理のルートを太
線で示すものである。
【図2】 本発明の第1の実施の形態の紙幣入出金機を
概略的に示す側断面図であって、収納処理のルートを太
線で示すものである。
【図3】 本発明の第1の実施の形態の紙幣入出金機を
概略的に示す側断面図であって、入金返却処理のルート
を太線で示すものである。
【図4】 本発明の第1の実施の形態の紙幣入出金機を
概略的に示す側断面図であって、出金処理のルートを太
線で示すものである。
【図5】 本発明の第1の実施の形態の紙幣入出金機の
紙幣収納庫を概略的に示す斜視図である。
【図6】 本発明の第2の実施の形態の紙幣入出金機を
概略的に示す側断面図であって、入金収納処理のルート
を太線で示すものである。
【図7】 本発明の第2の実施の形態の紙幣入出金機を
概略的に示す側断面図であって、入金返却処理および出
金処理のルートを太線で示すものである。
【符号の説明】
11 機体 15 分離繰出機構 53 収納スタッカ 54,55 還流スタッカ 76 一時貯留部 84 取込機構 90 繰出機構 97 ビルプレス部 111 非分離繰出機構

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入金収納される紙幣のうち所定金種の還
    流紙幣を取込機構により取り込んで収納させるとともに
    該収納した還流紙幣を出金用として繰出機構により一枚
    ずつ繰り出す還流スタッカと、 入金収納される紙幣のうち還流紙幣以外の紙幣を収納さ
    せるとともに、前記還流スタッカから出金用として繰り
    出された還流紙幣のうち出金不可なリジェクト紙幣を収
    納させる収納スタッカと、を有し、 前記還流スタッカは、取込機構が上部側方に配置され繰
    出機構が下部側方に配置されるとともに、さらに繰出機
    構により紙幣を繰り出す際に収納紙幣を上方から押圧す
    る状態と取込機構により紙幣を取り込む際に収納紙幣か
    ら上方に離間した状態で取込紙幣をガイドする状態とに
    揺動するビルプレス部を有しており、 前記還流スタッカおよび収納スタッカは一体化され且つ
    機体に対し着脱自在とされていることを特徴とする紙幣
    入出金機。
  2. 【請求項2】 前記還流スタッカを金種別に複数有して
    おり、これら複数の還流スタッカと収納スタッカとが一
    体化され且つ機体に対し着脱自在とされていることを特
    徴とする請求項1記載の紙幣入出金機。
  3. 【請求項3】 前記還流スタッカおよび収納スタッカ
    は、上下方向に配設されていることを特徴とする請求項
    1または2記載の紙幣入出金機。
  4. 【請求項4】 入金口に投入された紙幣を一枚ずつ分離
    して機体内に繰り出す分離繰出機構と、該分離繰出機構
    で繰り出された紙幣のうち入金可能な紙幣を取込機構に
    より取り込んで収納させるとともに該収納した紙幣を繰
    出機構により一枚ずつ繰り出す一時貯留部とを有し、 該一時貯留部は、取込機構が上部側方に配置され繰出機
    構が下部側方に配置されるとともに、さらに繰出機構に
    より紙幣を繰り出す際に収納紙幣を上方から押圧する状
    態と取込機構により紙幣を取り込む際に収納紙幣から上
    方に離間した状態で取込紙幣をガイドする状態とに揺動
    するビルプレス部を有することを特徴とする請求項1乃
    至3のいずれか一項記載の紙幣入出金機。
  5. 【請求項5】 入金口に一枚ずつ投入された紙幣を機体
    内に繰り出す非分離繰出機構を有し、 前記還流スタッカは、前記非分離繰出機構で一枚ずつ繰
    り出された紙幣であって入金可能な所定金種の還流紙幣
    を取込機構により取り込んで収納させるものとされ、 前記収納スタッカは、前記非分離繰出機構で繰り出され
    た紙幣であって前記還流紙幣以外の入金可能な紙幣を収
    納させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一
    項記載の紙幣入出金機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002279485A (ja) * 2001-03-15 2002-09-27 Mamiya Op Co Ltd 紙幣入出金装置
WO2018221047A1 (ja) * 2017-05-30 2018-12-06 沖電気工業株式会社 媒体処理装置

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