JP2560500Y2 - 紙幣処理装置 - Google Patents

紙幣処理装置

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JP2560500Y2
JP2560500Y2 JP3696891U JP3696891U JP2560500Y2 JP 2560500 Y2 JP2560500 Y2 JP 2560500Y2 JP 3696891 U JP3696891 U JP 3696891U JP 3696891 U JP3696891 U JP 3696891U JP 2560500 Y2 JP2560500 Y2 JP 2560500Y2
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井 孝 司 亀
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、紙幣の入金および出金
の双方の処理を可能とする紙幣処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】紙幣の入金と出金との双方の処理を可能
とする紙幣処理装置の場合、取扱う紙幣としては、利用
者によって投入された入金紙幣と、利用者に払い出す出
金紙幣と、利用者によって投入されはしたが、取扱い紙
幣以外の紙幣であったり、傷みが激しく識別が不能であ
ったりしたために利用者に返却される入金リジェクト紙
幣と、出金紙幣として投出されながら利用者に抜きとら
れず取り忘れられた取り忘れ紙幣との4種類がある。
【0003】これらの紙幣に対応するため従来の紙幣処
理装置では、利用者が投入する入金紙幣を受入れる紙幣
入金口、出金紙幣を投出する紙幣出金口、入金リジェク
ト紙幣を返却する入金リジェクト紙幣返却口がそれぞれ
別個の位置に設けられている。また紙幣入金口からは入
金紙幣を装置本体内に搬送する入金搬送路が設けられ、
紙幣出金口には出金紙幣を送出する出金搬送路と、取り
忘れられた紙幣を再び装置本体内に回収する回収搬送路
とが設けられ、さらに入金リジェクト紙幣返却口には入
金リジェクト紙幣を送出する返却搬送路がそれぞれ設け
られている。
【0004】そして作動としては、利用者が紙幣入金口
に紙幣を投入すると、その紙幣は入金搬送路により装置
本体内の紙幣識別部へ搬送され、この識別部において正
常と判断された紙幣は次工程へ搬送され、取扱い紙幣以
外の紙幣や識別不能な紙幣は返却搬送路によって搬送さ
れ、入金リジェクト紙幣返却口へ送出される。
【0005】出金の場合は、装置本体内の紙幣収納部
(金庫)から紙幣が繰出され、出金搬送路を通じて紙幣
出金口に送出される。そして出金紙幣が所定の時間内に
抜きとられなければ取り忘れられたものと判断し、回収
搬送路を通じて装置本体内に回収される。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかるに上記従来の紙
幣処理装置では、紙幣入金口、紙幣出金口、および入金
リジェクト紙幣返却口がそれぞれ別々の箇所に設けられ
ているため、利用者が紙幣を投入するとき戸惑うことが
ある。また出金紙幣が紙幣投出口に投出されているのに
利用者が紙幣入金口のみを見ていて出金されないものと
思い込んだり、入金時に入金リジェクト紙幣返却口に返
却されている入金リジェクト紙幣に気づかず、投入した
紙幣がすべて受入れられたと思い込んでしまうなどのト
ラブルを生じるおそれがある。また紙幣の投入および投
出に係わる搬送路が各口に関連して設けられることにな
るため、その数が多く、構成が複雑になってコストが嵩
むという問題がある。
【0007】本考案はこれに鑑み、紙幣の入金位置、出
金位置、および入金リジェクト紙幣返却位置をすべて共
通とし、取扱い時におけるトラブルの発生を皆無とする
とともに、紙幣の搬送に関係する搬送路の設置数を大幅
に減少し、構造の簡素化を図り、コストの低減を可能と
する紙幣処理装置を提供することを目的としてなされた
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記従来の技術が有する
問題点を解決するため、本考案は、紙幣の入金と出金と
の双方の処理を可能とする紙幣処理装置において、装置
本体の上面に開口され紙幣を立位姿勢の集積状態で受入
れる紙幣受入れ空間部と、この紙幣受入れ空間部の紙幣
集積方向の一端に開口された紙幣取込み口と、この取込
み口の近傍に設けられ前記紙幣受入れ空間部内の集積紙
幣を1枚ずつ紙幣取込み口から繰出すための紙幣繰出し
手段と、前記紙幣受入れ空間部の前記紙幣取込み口とは
反対側の紙幣集積方向の他端に設けられた紙幣投出口
と、前記紙幣受入れ空間部内の集積紙幣の前記紙幣取込
み口側の面を支え、紙幣の集積方向に略水平移動可能に
設けられた紙幣支え部材と、この紙幣支え部材により紙
幣投出口側に設けられ紙幣の集積方向に移動可能な紙幣
抑え部材と、前記紙幣支え部材と紙幣抑え部材とをそれ
ぞれ前後方向に移動させる駆動機構と、前記紙幣取込み
口から装道本体内に向けて延設され、前記紙幣繰出手段
により繰出された紙幣を搬送する第1の紙幣搬送路と、
前記紙幣投出口につながり装置本体内から紙幣を搬送す
る第2の紙幣搬送路とを具備することを特徴とするもの
である。
【0009】
【作用】利用者によって立位姿勢で紙幣受入れ空間部内
に投入される入金紙幣は紙幣受入れ空間部内の紙幣支え
部材と紙幣抑え部材との間に位置し、ついで紙幣支え部
材および紙幣抑え部材が駆動機構によって紙幣取込み口
方向に移動する。この紙幣支え部材が紙幣繰出し手段か
ら退避した位置に達すると入金紙幣が繰出し手段に接触
し、さらに後方から紙幣抑え部材によって抑えられるの
で入金紙幣が1枚ずつ繰出され、紙幣取込み口から装置
本体内に取込まれる。取込まれた紙幣は第1の紙幣搬送
路によって所定の箇所へ搬送され、取込まれた紙幣のう
ち入金リジェクト紙幣は途中から第2の紙幣搬送路によ
って紙幣投出口へ入り、紙幣受入れ空間部内に戻され
る。
【0010】出金紙幣は、装置本体内から第2の紙幣搬
送路によって搬送され、紙幣投出口から紙幣受入れ空間
部内に投出される。このとき紙幣投出口の直近外側に紙
幣支え部材と紙幣抑え部材が移動してきており、出金紙
幣はこれら2つの部材の間に投出される。出金紙幣の取
忘れがあったときは、紙幣支え部材と紙幣抑え部材が紙
幣取込み口方向へ移動し、入金時と同様の作用により取
忘れ紙幣を装置本体内に回収する。
【0011】
【実施例】以下、本考案を図面に示す実施例を参照して
説明する。
【0012】図示の実施例は、本考案を紙幣両替機に適
用した場合について例示しており、1万円紙幣または5
千円紙幣、あるいはその双方を投入し、両替を希望する
紙幣の金種と枚数を指定することによりその指定された
紙幣が投出されるものである。
【0013】ここで示す紙幣両替機1は、図14に略示
縦断側面を示すように上部ユニット2と下部ユニット3
との二段重ね構造とされ、これらユニット2、3は箱形
の装置本体4内に装入してセットされるようになってい
る。
【0014】上部ユニット2内には、紙幣の金種、真
偽、正損等を識別する紙幣識別部9と、投入された紙幣
を金種別(図示の例では1万円紙幣と5千円紙幣の2種
類)に分けて一時的に保留しておく一時保留部10、1
1と、この一時保留部10、11に一時保留された紙幣
をその種類別にそれぞれ収納する入金紙幣収納部12、
13と、前記各部へ紙幣を搬送する複数の搬送路とが設
けられている。
【0015】紙幣受入れ空間部5の紙幣取込み口6から
下方に向けて延びる第1の紙幣搬送路14は、後方へ向
きを変えて紙幣識別部9に接続され、この紙幣識別9よ
り以降に2つの分岐点があって、手前側の第1分岐点1
5から分岐して紙幣受入れ空間部5の紙幣投出口8に至
る第2の紙幣搬送路16が接続されている。後側の第2
分岐点17から分岐する一時保留搬送路18はさらに2
路19、20に分岐され、各一時保留部10、11へ接
続されている。
【0016】前記第2分岐点17から後方へ向かう搬送
路21は上部ユニット2の後面近くで180°反転さ
れ、上部ユニット2の下面にそって前方へ水平に延び、
紙幣識別部9へ入る前の第1の紙幣搬送路14に合流し
て再び紙幣識別部9へ向かうようになされている。
【0017】前記搬送路21の水平区間は下方からの搬
送路の接続を可能とする第1、第2の接続部22、23
が設けられており、上記搬送路21の後側に第3分岐点
24が、前側に第4分岐点25がそれぞれ設けられ、こ
れら分岐点24、25からの搬送路は上部ユニット2の
下面にある接続部26、27につながっている。
【0018】前記一時保留部10、11への一時保留搬
送路18から分岐した一方20は後方へ延設されて入金
紙幣収納部12または13に金種別に振分けて収納する
振分け部28に接続されている。
【0019】下部ユニット3は、内部に3個の出金紙幣
収納部29、30、31が上下に並列して納められてお
り、これら収納部29、30、31の一端には投出口か
ら紙幣を1枚ずつ繰出す繰出し手段32、33、34が
設けられている。
【0020】最上段の出金紙幣収納部29の奥行きは他
の2つの収納部30、31の奥行きの略半分程度とさ
れ、残りの空間は上方から紙幣を受入れる回収紙幣収納
部35とされている。そしてこの回収紙幣収納部35へ
回収紙幣を搬送する搬送路36の上端は下部ユニット3
の上面に至り、接続部37につながっている。また前記
各出金紙幣収納部29、30、31の投出口から延びる
3本の搬送路38、39、40は順次合流しながら上方
へ向い、投出搬送路41となって下部ユニット3の上面
に至り、接続部42につながっている。
【0021】前記回収紙幣収納部35を含む各出金紙幣
収納部29、30、31はその投出口とは反対方向に引
出し可能とされており、この引出し部分の装置本体4の
前後面には扉で開閉される開口部43、44が設けら
れ、これら開口部を通じて紙幣の装填等のメンテナンス
作業が行なえるようになっている。
【0022】したがって、上部ユニット2と下部ユニッ
ト3とを二段重ね状に組込む際に下部ユニット3の向き
に応じ、上部ユニット2の下面に開口する第1、第2の
接続部22、23のいずれかと下部ユニット3の投出搬
送路41の接続部42とが整合して両者が接続状態にお
かれる。またこれと同時に回収紙幣収納部35への接続
部37と上部ユニット2のいずれかの接続部26、27
とが接続状態におかれ、これによりメンテナンス方向を
前側(図15)または後側(図14)のいずれの仕様に
対しても対応することができる。
【0023】上記両替機1には図示しない操作部が設け
られており、利用者が操作して両替金種、枚数等を指定
するようになされていて、その指定にしたがって制御部
を通じその紙幣を投出するようになっている。
【0024】次に前記紙幣受入れ空間部5の内部構成の
詳細について説明する。
【0025】紙幣受入れ空間部5の紙幣取込み口6に設
けられる紙幣繰出し手段7は、図2および図10に示す
ように、紙幣の面に接触してその摩擦力により紙幣を1
枚ずつけり出すキッカローラ45と、けり出された紙幣
を送り出すフィードローラ46と、2枚重ね送出を防ぐ
ためフィードローラ46に対設され逆転回動するゲート
ローラ47とで構成されている。
【0026】紙幣受入れ空間部5への紙幣投出口6につ
ながる第2の紙幣搬送路16を構成する一対のベルト4
8、49のうち一方のベルト48の末端のプーリー50
には、弾性材料からなる複数枚の羽根51、51…が放
射方向に取付けられており、紙幣受入れ空間部5内へ投
入された紙幣を片側へ寄せる働きを持たせている。
【0027】前記紙幣受入れ空間部5の一方の側板52
の外側には、この側板52と平行にガイドロッド53が
固設され、このガイドロッド53の下方位置にこれと平
行してベルト54が前後のプーリー55、56に巻回し
て設けられており、一方のプーリー56にモータ57
(図3示)の出力軸が連結されてベルト54を回動させ
るようになっている。
【0028】紙幣受入れ空間部15内にあって該空間部
15に投入される紙幣の前面側を支える紙幣支え部材5
8は、紙幣受入れ空間部15の巾よりもやや大きい巾を
有し、その両端は紙幣受入れ空間部5の側板52、59
の溝52a、59aから外方に突出されていて、前記ベ
ルト54のある側に突出する突出部に接続ブロック60
が取付けられ、この接続ブロック60のガイド孔が前記
ガイドロッド53に摺動自在に嵌挿されるとともに接続
ブロック60の下面がベルト54に取付金具61を介し
て固定され、ベルト54の回動に伴ない紙幣支え部材5
8が紙幣受入れ空間部5内を前後方向に移動するように
形成されている。なおこの紙幣支え部材58には、最前
進時に前記フィードローラ46やキッカローラ45の周
面の一部が紙幣支え部材58の背面側におかれる紙幣に
接触することができるようにするため、これらローラの
一部が背面側に突出する窓孔または切欠が設けられてい
る。またこの紙幣支え部材58は、前記側板52、59
の溝52a、59aの長さにより紙幣受入れ空間部5の
前端から紙幣投出口8の手前位置までの範囲を移動可能
に定められている。
【0029】前記紙幣支え部材58の後方には、投入さ
れた紙幣の背面を押圧するための紙幣抑え部材62が設
けられている。この紙幣抑え部材62は、図5および図
6に示すように紙幣受入れ空間部5よりやや小さい巾を
有し、その両端に突設された軸63、64が側板52、
59より外方に突出され、一方の軸63には接続ブロッ
ク65が回転自由に取付けられ、他側の軸64は側板5
9の溝に嵌ってガイドされるようになっている。この接
続ブロック65にはガイド孔があってこれが前記ガイド
ロッド53に挿通され、またこの接続ブロック65には
引張りバネ66の一端が連結されてこの接続ブロック6
5を前方へ付勢している。そしてこの紙幣抑え部材62
は前記紙幣支え部材58に寄りかかった状態で繰出し手
段7付近と紙幣投出口8よりやや後方付近との間を移動
可能であり、最後退位置では図示しないロック手段によ
り固定することができる。
【0030】紙幣受入れ空間部5の底部を構成する底板
67は、図7に斜視図を、図8に正面図を示すように、
紙幣受入れ空間部5の前端近傍に軸部68が位置し、こ
の軸部68のある基部69から後方へ向けて複数本の山
形状断面を有する受杆70、70…が櫛歯状に突設さ
れ、これら受杆70、70…に直行するように紙幣が立
位で載るようになっている。前記軸部68の一端にはベ
アリング71が取付けられて側板52に上下方向に設け
られたガイド溝72に嵌合され、軸部68の他端は側板
59の上下方向のガイド溝73を貫通しその突出端にベ
アリング74が取付けられている。このベアリング74
は、モータ75によって回転するカム76の周面に係合
され、このカム76の回転で上下に変位されるようにな
っている。このカム76は、図9に示すように、底板6
7を紙幣受入れ時の態様である最上位置へ上昇させる大
径部分76aと、底板67に上下振動を与えるためのい
くつかの窪み部分76b、76bと、底板67を紙幣繰
出し時の態様である最下位置へ下降させる小径部分76
cとを有している。
【0031】紙幣抑え部材62のさらに後方部には、入
金リジェクト紙幣を受取るための入金リジェクト紙幣受
入れ部77が設けられている。この受入れ部77は、図
10に示すように紙幣受入れ空間部5の上方に位置する
水平部材78と、この水平部材78の前方に垂直に取付
けられ入金リジェクト紙幣の前面側を支える前リジェク
ト板79と、この前リジェクト板79よりやや後方に位
置するように前記水平部材78に取付けられ入金リジェ
クト紙幣の後面側を支える後リジェクト板80とで構成
されている。これら前および後リジェクト板79、80
は、紙幣受入れ空間部5内に納まる大きさを有し、後リ
ジェクト板80の上部にはリジェクト紙幣の上方への飛
出しを防ぐための抑え部材81が取付けられている。前
記水平部材78は紙幣受入れ空間部5より広い巾を有
し、その側板52、59に設けられた溝を通じて両端部
が外方に突出されている。
【0032】この水平部材78の一方の突出部分には接
続ブロック82が取付けられており、この接続ブロック
82に設けられたガイド孔に前記ガイドロッド53が挿
通されている。また前記側板52、59の溝(図示省
略)は前後方向に延び、水平部材78をその前リジェク
ト板79が紙幣投出口8より前方位置でリジェクト板8
0が紙幣投出口8の後方位置におかれる前進位置と、両
リジェクト板79、80が紙幣投出口8より後方に位置
する後退位置との間の前後移動のみを行なうように規制
している。また水平部材78はバネ83により常に前方
へ付勢されている。
【0033】次に上記実施例における両替機1の紙幣の
流れについての作用を説明する。
【0034】下部ユニット3内の各出金紙幣収納部2
9、30、31には投出用の紙幣が充填されているもの
とし、利用者が両替すべき混合紙幣を紙幣入出金用の紙
幣受入れ空間部5に投入し、図示していない操作部のス
タートボタンを押すと、投入紙幣(図11に符号P1
示す)は繰出し手段7により紙幣取込み口6から1枚ず
つ繰出され、第1の紙幣搬送路14を通って機内に取込
まれていく。
【0035】取込まれた紙幣は紙幣識別部9を通る間に
金種、真偽等が識別され、その識別の結果、取扱い紙幣
(5千円および1万円紙幣)以外の紙幣(偽紙幣を含
む)と判断された場合は第1分岐点15が切換って第2
の紙幣搬送路16へ送られ、紙幣投出口8から紙幣受入
れ空間部5内へ返却される。また取扱い紙幣と判断され
た場合は、第1分岐点15は切換らずそのまま通過して
後方へ送られ、第2分岐点17が切換って上方への一時
保留搬送路18へ送られ、1万円紙幣はその一時保留部
10へ、5千円紙幣はその一時保留部11へそれぞれ一
時保留される。
【0036】続いて利用者が両替後の紙幣の金種と枚数
を指定すると、出金紙幣収納部29〜31から指定され
た紙幣が繰出される。繰出された紙幣(以下これを投出
紙幣という)は、投出搬送路41を通って上方へ搬送さ
れ、接続部42、22から上部ユニット2の搬送路21
に移行する。この投出紙幣は確認のため再び紙幣識別部
9を通り、識別される。その識別の結果、正常紙幣と判
断されれば第1分岐点15が切換って第2の紙幣搬送路
16を通り紙幣投出口8から紙幣受入れ空間部5内に投
出される。また異常紙幣と判断された場合は、第1、第
2分岐点15、17はそのまま通過して後方へ送られ、
第3分岐点24が切換って下方へ送られ、回収紙幣収納
部35内に収納される。紙幣の投出動作が終了すれば、
一時保留部10、11内にある投入紙幣が搬送路20を
通じ振分け部28に入り、投入紙幣収納部12、13へ
金種別に振分けられて収納され、通常の取引が終了す
る。
【0037】紙幣受入れ空間部5内に投出された紙幣P
2 が所定時間以上に抜取られなかった場合には、取忘れ
られたものと判断し、再び機内に取込まれる。この取込
み動作は最初に投入紙幣を取込む動作と同じようにして
行なわれ、回収紙幣収納部35内に収納される。
【0038】紙幣の流れは以上の通りであるが、次に紙
幣入金部となる紙幣受入れ空間部5の作用の詳細を説明
する。
【0039】待機時および紙幣投入時には、紙幣支え部
材58と紙幣抑え部材62とは中間付近において所定の
間隔を空けて停止されており、底板67は上昇した定位
置におかれている。また入金リジェクト紙幣受入れ部7
7は、前リジェクト板79が紙幣投出口8の前方に、後
リジェクト板80が紙幣投出口8の後方に位置して停止
されている。そして投入紙幣P1 は紙幣支え部材58と
紙幣抑え部材62との間に受入れられ、その紙幣P1
下端は底板67により支えられる(図11)。
【0040】その後、操作部のスタートボタンが押され
ると、まずモータ75が起動してカム76が回動し、そ
の窪み部分76b、76bで振動が与えられながら底板
67が下降する。この底板67の振動により、投入紙幣
1 間にコイン等の異物が挾っている場合にその異物が
ふるい落され底板67の各受杆70、70…の間から下
方へ落下回収される。
【0041】次いで繰出し手段7の駆動が開示されると
ともに、ベルト54が駆動して紙幣支え部材58と紙幣
抑え部材62との間隔が狭められ、投入紙幣P1 を挾持
して前方へ移動し、紙幣面が繰出し手段7へ押しつけら
れ、投入紙幣P1 の1枚ずつの繰出しが行なわれる。こ
のとき入金リジェクト紙幣受入れ部77は移動せず、紙
幣投出口8の上方に位置し、第2の紙幣搬送路16から
の入金リジェクト紙幣P2 を受入れる。このとき返却さ
れた入金リジェクト紙幣P2 は羽根51、51…により
前リジェクト板79側へ寄せられる(図12)。
【0042】投入紙幣P1 の繰出しが終了すると、紙幣
支え部材58、紙幣抑え部材62、および底板67が待
機位置に戻り、利用者はここで紙幣受入れ空間部5から
入金リジェクト紙幣P2 を抜きとる。
【0043】出金時は、紙幣支え部材58が紙幣投出口
8の直前位置に、また紙幣抑え部材62が紙幣投出口8
の直後位置にそれぞれ位置しているため、入金リジェク
ト紙幣受入れ部77は紙幣受入れ空間部5の最後部に位
置している。そして投出紙幣は紙幣支え部材58と紙幣
抑え部材62との間に送出され、羽根51、51…によ
り紙幣支え部材58側へ寄せられる。こうして送出され
た紙幣を利用者が抜取る(図13)。
【0044】投出された紙幣が所定時間内に抜かれなか
った場合には、取忘れと判断して投入紙幣の取込みと同
様の作用により機内に取込まれる(図11)。
【0045】なお、紙幣支え部材58、紙幣抑え部材6
2、入金リジェクト紙幣受入れ部77等の構造をはじめ
これらの移動手段については図示の実施例に限られるも
のではなく、本考案の技術思想の範囲内での設計変更は
任意である。また適用対象としては、両替機に限らず、
他の紙幣の入出金機全般に適用し得ることはもちろんで
ある。
【0046】
【考案の効果】以上説明したように本考案によれば、紙
幣の処理装置において、利用者が入金等のために紙幣を
投入する箇所と、出金等のために紙幣が投出される箇所
と、投入された紙幣のうち何らかの理由により受入れら
れなかった紙幣の返却箇所とが同一となるので、利用者
の勘違いによる誤操作を生じることがなく、トラブルの
発生を防ぐことができる。また入金リジェクト紙幣の返
却に用いる搬送路と、通常の出金に用いる搬送路が兼用
されているため、入金リジェクト紙幣返却のための特別
な搬送路を設ける必要がなく、処理装置の内部構造を簡
略化することができる。さらに出金紙幣の投出位置を入
金紙幣の投入位置と同じく紙幣支え部材と紙幣抑え部材
との間としたため、出金紙幣が取忘れられた場合にその
紙幣の回収を入金紙幣取込み用の繰出し手段を用いて行
なうことができ、取忘れ紙幣回収のための特別な回収手
段を設ける必要がなく、これによっても装置構成を簡略
化することができ、これによりコスト面で大きな利益を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による紙幣処理装置の一実施例を示す側
面図。
【図2】図1の平面図。
【図3】紙幣支え部材を移動させる駆動機構の斜視図。
【図4】図3の一部の正面図。
【図5】紙幣抑え部材を移動する駆動機構の斜視図。
【図6】図5の一部の正面図。
【図7】底板を昇降させる駆動機構の斜視図。
【図8】図7の正面図。
【図9】図7のカムの正面図。
【図10】入金リジェクト紙幣受入れ部の一部の斜視
図。
【図11】作用説明図。
【図12】作用説明図。
【図13】作用説明図。
【図14】本考案の適用例としての両替機を示す略示断
面図。
【図15】図14の投出紙幣収納部のメンテナンス方向
を逆にセットした場合の略示断面図。
【符号の説明】
1 両替機 2 上部ユニット 3 下部ユニット 4 装置本体 5 紙幣受入れ空間部 6 紙幣取込み口 7 繰出し手段 8 紙幣投出口 9 紙幣識別部 10 一時保留部 11 一時保留部 12 入金紙幣収納部 13 入金紙幣収納部 14 第1の紙幣搬送路 16 第2の紙幣搬送路 18 一時保留搬送路 29 出金紙幣収納部 30 出金紙幣収納部 31 出金紙幣収納部 35 回収紙幣収納部 41 投出搬送路 51 羽根 53 ガイドロッド 58 紙幣支え部材 62 紙幣抑え部材 67 底板 77 入金リジェクト紙幣受入れ部 79 前リジェクト板 80 後リジェクト板

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙幣の入金と出金との双方の処理を可能と
    する紙幣処理装置において、装置本体の上面に開口され
    紙幣を立位姿勢の集積状態で受入れる紙幣受入れ空間部
    と、この紙幣受入れ空間部の紙幣集積方向の一端に開口
    された紙幣取込み口と、この取込み口の近傍に設けられ
    前記紙幣受入れ空間部内の集積紙幣を1枚ずつ紙幣取込
    み口から繰出すための紙幣繰出し手段と、前記紙幣受入
    れ空間部の前記紙幣取込み口とは反対側の紙幣集積方向
    の他端に設けられた紙幣投出口と、前記紙幣受入れ空間
    部内の集積紙幣の前記紙幣取込み口側の面を支え、紙幣
    の集積方向に略水平移動可能に設けられた紙幣支え部材
    と、この紙幣支え部材より紙幣投出口側に設けられ紙幣
    の集積方向に移動可能な紙幣抑え部材と、前記紙幣支え
    部材と紙幣抑え部材とをそれぞれ前後方向に移動させる
    駆動機構と、前記紙幣取込み口から装置本体内に向けて
    延設され、前記紙幣繰出手段により繰出された紙幣を搬
    送する第1の紙幣搬送路と、前記紙幣投出口につながり
    装置本体内から紙幣を搬送する第2の紙幣搬送路とを具
    備することを特徴とする紙幣処理装置。
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