JP2016062427A - 紙幣取扱装置 - Google Patents
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Description
自動販売機等の管理者が始業時に還流式紙幣収納部に釣銭用の紙幣をセットしたり、終業時に紙幣を回収する際には、金庫や還流式紙幣収納部を着脱したり、引き出す等の作業が必要となる。装置本体に対して金庫等を着脱する作業を実施する場合の作業位置は、自動販売機等の種類、設置環境等によって一様でない。
一般的には、入出金部等を機器正面に配置する一方で、金庫や還流式紙幣収納部に対する金銭の管理業務も正面側から実施したいという要求が多い。自動販売機を設置した時に、背面側に管理作業のためのスペースを確保する必要がなくなるからである。
また、同じ自動販売機であっても、管理者(自動販売機購入者)の要求は一様ではなく、ある設置場所では金庫等の着脱方向、管理位置を前面側からとしたい一方で、他の設置場所では後面側からとしたい、という要請にメーカー側は対応する必要がある。
しかし、同じ自動販売機において、入出金部等を備えたユニットを前面からの操作に適した構造とする一方で、金庫等を備えたユニットを前方からの作業と後方からの作業の双方に対応できるように構成することは極めて難しい。
図6(a)に示した券売機200は、筐体201と、筐体前面上部に配置された紙幣投入用の入金部202、返却金銭等を払い出す出金部203、及び図示しない操作スイッチなどの操作部と、投入された紙幣の金種、真贋を判定する識別部204と、筐体内部に配置された紙幣搬送路205と、同一の筐体201内の下部に配置された金庫210等を備えている。
紙幣搬送路205は、入金部202から入金された紙幣を金庫が配置された筐体下部に搬送する上部搬送路205aと、上部搬送路205aから移送されてきた紙幣を紙幣受入れ部210aに移送する下部搬送路205bと、を備える。筐体の前後方向長を小型化する必要と、紙幣を急激に曲げ搬送することを避ける必要から、上部搬送路205aから移送されてきた紙幣を紙幣受入れ部210aに直送することができないため、下部搬送路205bはU字状の反転部205b’を備えている。
つまり、上部搬送路205aを活かしつつ後面運用タイプに変更するには、金庫、及び紙幣収納機構220を後方に突出させつつ、格別に製造しておいた後面運用専用の下部搬送路205cを組み付ける必要がある。
このため、紙幣処理装置全体の前後方向長(設置スペース)が増大するばかりで無く、格別の下部搬送路205cを製造したり、金庫、及び紙幣納機構を覆うための筐体部分を増設する等の部品点数増大や、コストアップを招くこととなる。特に、前面運用時に金庫が収容されていた筐体201の下部は未使用エリアとなるため無駄であった。
従って、例えば当初券売機の購入者から100台の前面運用タイプの製造依頼があったために必要部品の準備を完了して製造を開始した後で、20台については後面運用タイプに変更して欲しい旨の要請があったとすると、20台分については下部搬送路205b用の部品が無駄となるばかりか、新たに後面運用向けの下部搬送路用部品や、増設する筐体等を製造する必要が発生する。特に、前面運用向けに組立が完了していた20台を後面運用向けに改造する必要が生じた場合には、前者を分解した上での組み替えが必要となる大幅な改造作業となるため、手数が増大する。
金庫の他に還流式紙幣収納部を下部側に設けたタイプにおいても、金庫、及び還流式紙幣収納部の前後方向を180度反転する場合には、金庫のみの場合よりも更に多大の手数増、コスト増となる。
従って、購入者からの注文変更があった場合に備えて、標準タイプとして前面運用タイプを受注数だけ製作しておく一方で、後面運用タイプに改造する場合に必要とされる部品群を必要最低数量用意しておき、後面運用タイプへの変更という急な要請がきたときに前面運用タイプを改造する形で後面運用タイプを製造する、という体勢を採らざるを得なかった。しかし、この製造方式では、部品の無駄、製造手数の増大という問題を解消することはできない。
また、後面運用タイプの場合は下部ユニットを上部ユニットの後方に突出させた状態で配置せざるを得ないため、装置構成が大型化するという問題も有している。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、金庫等を備えた下部ユニットを装置本体前面からの操作により管理するように構成した自動販売機等の紙幣取扱装置において、入金部、識別部、上部搬送路等を備えた上部ユニットをそのまま活用しながら、下部ユニットをその配置場所を変えたり、大型化することなく、後面から管理操作できるよう改造できるようにした紙幣取扱装置を提供することを目的としている。
図1は本発明の一実施形態に係る紙幣取扱装置の内部構成を示す概略縦断面図であり、(a)は前面運用時、(b)は後面運用時を示している。
紙幣取扱装置1は、例えば電鉄の駅への入場券の自動販売機(券売機)に装備されて紙幣の受入れ処理、発券処理、及び釣銭等としての紙幣の払出し処理等を行う機能を有する。
紙幣取扱装置1は、上部ユニット(メインユニット、或いは入出金ユニット)2と、上部ユニットの下部に対して着脱可能に配置された下部ユニット(紙幣収納ユニット)50と、を概略備えている。
上部ユニット2は、上部筐体4と、上部筐体の前面に配置されて利用者が投入した紙幣を受入れる入金部6、及び釣銭等を払い出す出金部8と、上部筐体4内部に配置されて入金部6から入金された紙幣の金種、真贋を判定する識別部10と、紙幣を搬送する上部搬送路(入出金側搬送部を含む)12と、図示しないメインモータと、これらを制御する図示しない制御手段と、を概略備えている。
一時保留部P2は必須ではない。一時保留部の構成としては種々の態様が想定されるが、本例では正逆回転するドラム状の回転体の外周面に紙幣を重ねて巻き付けることにより一時保留し、保留終了により一括して紙幣束を入金時には下部搬送ユニット50へ搬送し、出金時には出金部8から出金するように構成している。即ち、本実施形態では、入金時はエスクロドラムとして、出金時は出金保留ドラムとしてそれぞれ機能するが、一時保留部はこの方式に限定されるものではない。
一時保留部P2は、メインモータとは独立した小型モータによって駆動される。
なお、金庫55、還流式紙幣収納部80、85は、夫々紙幣収納装置を構成している。
金庫55は、ケーシング56内に上下動自在、且つ上向きに弾性付勢された積載台57を配置した構成を備え、前面運用時に後面側となるケーシングの第2面f2の上部には紙幣受入れ部58となるスリットが形成されている。紙幣受入れ部の内部にはローラ対59が配置されて積載台57上に紙幣を排出する。また、装置本体からギアを介してローラ対59等を駆動しているが、金庫55にローラ対59等を駆動するための小型モータを搭載してもよい。
金庫55は、紙幣受入れ部58を設けた第2面f2とは反対側の第1面f1側へ引き出されることによって当該第1面f1側からの管理作業が可能な構成を備えている。従って、図1(a)の前面運用時には前面側からの管理作業が可能となり、図1(b)の後面運用時には後面側からの管理作業が可能となる。
なお、収納機構70を金庫55とは別構成とせずに、金庫側に組み込んで金庫と共に引出し可能に構成してもよい。このように構成すれば、図4において後述するように還流式紙幣収納部の下方に金庫を配置する場合に便利である。
各還流式紙幣収納部80、85には、夫々金種別の紙幣が収納され、釣銭としての紙幣を払い出す場合には各分岐搬送路P14、P15から主搬送路P11を経由して出金部8に送出する。各還流式紙幣収納部は、夫々に設けた小型モータによって紙幣の収納、払出し動作を実現する。
各還流式紙幣収納部80、85は、紙幣受入れ部81、86を設けた面とは反対側の面側へ引き出されることによって当該反対側からの管理作業が可能な構成を備えている。従って、図1(a)の前面運用時には前面側からの管理作業が可能となり、図1(b)の後面運用時には後面側からの管理作業が可能となる。
なお、本例では、金庫を還流式紙幣収納部の上部に配置したが、これは一例に過ぎず配置順序は必要に応じて種々変更できる。
即ち、紙幣取扱装置1は、装置本体の前面側に配置され、入金された紙幣を一枚ずつ装置本体内に取り込む入金部6、該入金部から取り込まれた紙幣を搬送する上部搬送路(入出金側搬送部)12、及び上部搬送路内の紙幣を装置本体外へ出金する出金部8等を備えた上部ユニット(入出金ユニット)2と、上部ユニットの下部に配置された時に、上部搬送路12と連通して紙幣を授受する下部搬送路(収納側搬送部)100を有し、装置本体の前面側に第1面F1を向けた第1姿勢(図1(a))と該前面と対向する背面に第1面F1を向けた第2姿勢(図1(b))との間で任意の角度、例えば180度、方向転換可能な下部ユニット(紙幣収納ユニット)50と、を備える。下部ユニット50は紙幣収納装置(金庫55、還流式紙幣収納部80、85)を備えている。そして、上部搬送路12は、下部ユニット50が第1姿勢にある時に下部搬送路100(主搬送路P11)と連通して紙幣収納装置との間で紙幣の授受を可能とする第1連通部T1と、下部ユニット50が第2姿勢にある時に下部搬送路100と連通して紙幣収納装置との間で紙幣の授受を可能とする第2連通部T2とを備えている。
なお、符号F2は下部ユニット50の第2面を示している。
このような構成を備えている結果として、下部ユニット50が前面運用向けの第1姿勢、或いは後面運用向けの第2姿勢の何れの状態にある時も、下部搬送路100の主搬送路P11は、第1連通部T1、又は第2連通部T2を経由して上部搬送路12と連通することができる。従って、前面運用、後面運用の何れにおいても、主搬送路P1に沿って配置された各種紙幣収納装置(金庫、還流式紙幣収納部)に対して上部搬送路12を連通させることができ、上下の搬送路間での紙幣の授受(行き来)が可能となる。
ここで連通とは、2つの搬送経路が接続関係になることによって紙幣の移送、授受(往復移動)が可能となる状態を意味する。
この場合、金庫55に設けられて紙幣を金庫内に導入する紙幣受入れ部58は、下部ユニット50が前面運用向けの第1姿勢(図1(a))にある時に第1面F1とは対面しない反対側面(受入れ面)に配置されている。この状態では紙幣受入れ部58(分岐搬送路P13)は第1連通部T1と連通し、上部搬送路12から搬送されてくる紙幣を金庫内に収納することができる。
このことは、還流式紙幣収納部80、85の紙幣受入れ部81、86との関係でも同様である。
リジェクト庫120は必須ではないが、金庫の紙幣受入れ部58とは反対側面に形成したスペースを利用してリジェクト庫を配置することにより、下部ユニットの大型化を招くこと無くリジェクト庫のレイアウトが可能になる。
ただ、第1連通部T1と第2連通部T2が、中心線CLを中心として線対称位置関係にあることは必須ではない。例えばリジェクト庫120を図1とは別の位置に設置して副搬送路P12を省略した構成においては、下部ユニット50が第1姿勢にある時も第2姿勢にある時も第1連通部T1又は第2連通部T2の何れか一方が下部搬送路の主搬送路P11と連通するように構成されていれば充分である。
なお、リジェクト庫120は必須でないので、下部ユニットを前後反転時に2つの連通部T1、T2のうちの何れか主搬送路P11と連通できる構成であれば充分である。
前面運用時は、下部搬送路100の主搬送路P11は装置本体の後面側(第1面F1とは反対側)に位置していて、第1連通部T1と連通している。一方、リジェクト庫120は前面側に位置していて、第2連通部T2と連通している。
識別部10によって受入れ不能な紙幣であると判定された場合には、底部搬送路P1−1(一時保留部P2)内の紙幣は、出金部8から機外に排出される。
図2(c)に示した出金時には、各還流式紙幣収納部80、85から釣銭用の紙幣が主搬送路P11、第1連通部T1を経て上部搬送路12に移送される。
なお、主搬送路P11に設けた判定部(払出し紙幣用センサ)88において異金種である等、出金不能と判定された場合には、この紙幣はリジェクト紙幣としてリジェクト庫120に移送される。
後面運用時は、下部ユニット50は前後を逆転された状態で上部ユニット2の下部に設置される。この時、下部搬送路100の主搬送路P11は装置本体の前方(第1面F1側)に位置していて、第2連通部T2と連通している。一方、リジェクト庫120は後面側に位置していて、第1連通部T1と連通している。
入金部6から挿入された紙幣は識別部10を通過してから上部搬送路P1の底部搬送路P1−1に移動して識別が完了するまで底部搬送路内に位置する。識別部10によって受入れ可能な紙幣であると判定された場合には、底部搬送路P1−1内の紙幣を第2連通部T2へ移送して下部搬送路の主搬送路P11に移送する。主搬送路P11への移送後は、釣銭用に使用可能な小額紙幣(例えば、日本円なら五千円札、千円札)である場合には還流式紙幣収納部80、85に移送する(a)。高額紙幣(例えば、日本円なら一万円札)である場合には金庫55に収納する(b)。
識別部10によって受入れ不能な紙幣であると判定された場合には、底部搬送路P1−1(一時保留部P2)内の紙幣は、出金部8から機外に排出される。
このように前面運用時、後面運用時では、入金時の搬送経路、出金時の搬送経路が異なるが、スイッチバック動作を利用して入出金動作を可能にしている。
特に、図3(c)に示した後面運用時の出金動作においては、前面運用時に通過する搬送経路と異なった経路を通るため、出金時にスイッチバック動作が入り、出金時間が若干長くなる。
なお、主搬送路P11に設けた判定部(払出し紙幣用センサ)88において異金種である等、出金不能である旨を判定された場合には、この紙幣はリジェクト紙幣としてリジェクト庫120に移送される。
従って、例えば100台の前面運用向けの紙幣取扱装置1を受注した場合に、受注内容通りの100台分を製造し終わった後で、20台分を後面運用向けに変更にして欲しい旨の要請があったとしても、下部ユニット50の前後方向を180度反転するだけの作業によって顧客の要求を満たすことが可能となる。この際、後面運用専用の格別の部品の追加は不要である。
この際、主搬送路P11は金庫や還流式紙幣収納部の紙幣受入れ部58、81、86とは反対側面に配置されるため、主搬送路P11が金庫や還流式紙幣収納部の着脱作業、管理作業の障害となることがない。
具体的には、図2(a)において、上部搬送路12による入金処理を行っている期間中に、下部搬送路100中における金庫や各還流式紙幣収納部への収納処理を並行して実施することができる。
上記実施形態では、紙幣取扱装置として券売機を示したが、これは一例に過ぎず、本発明は券売機以外の自動販売機、その他の紙幣取扱装置に対しても適用することができる。
本実施形態に係る紙幣取扱装置1では、紙幣収納装置は、入出金ユニット2から搬送されてきた紙幣を受入れて収容する金庫55、及び、紙幣の受入れ機能と払出し機能を備えた還流式紙幣収納部80、85であり、金庫55と還流式紙幣収納部80、85とは何れか一方を上方に配置し、他方を下方に配置した上下位置関係にて並置されている。
図1の実施形態では金庫を還流式紙幣収納部の上方に配置したのに対して、図4では還流式紙幣収納部の下方に金庫を配置した構成例を示している。
なお、本例においては、金庫内に取り込まれてきた紙幣を金庫のケーシング内に押し込むための収納機構70は入出金ユニット2側から下部ユニット50側に移設している。尚、収納機構を金庫自体の上部に内蔵して金庫と一体化してもよい。このとき収納機構は金庫と共に下部筐体に設けた開口部から着脱することができる。
下部ユニット50の第一面F1を後方に反転させた図4(b)の後面運用時には、上部搬送路12の第2連通部T2に対して、下部搬送路100の主搬送路P11を介して各分岐搬送路P14、P15、P16、P13が連通した状態となる。このため、上部搬送路12と各還流式紙幣収納部80、85、リジェクト庫120、及び金庫55(紙幣収納装置)との間での紙幣の授受が正常に実施される。
このように紙幣取扱装置の購入者の要望に応じて、搬送部品や外装体の付加、変更を伴うことなく上部ユニットに対する下部ユニットの前後位置関係を反転させることができるばかりでなく、同様に簡単な組み替え作業によって金庫と還流式紙幣収納部の位置関係を入れ替えることができ、夫々正常に紙幣収納機能を発揮させることができる。
本実施形態に係る紙幣取扱装置1は、紙幣収納装置としての金庫55、及び還流式紙幣収納部80、85の他に、還流式紙幣収納部80、85から送出されてきたリジェクト紙幣を収納するリジェクト紙幣収納庫(リジェクト庫)120、又は/及び還流式紙幣収納部80、85に紙幣を補充する紙幣補充庫150と、を備えている構成が特徴的である。
本例では、下部ユニット50を構成する下部筐体52の略直方体状の上部空間内に金庫55、リジェクト庫120、紙幣補充庫150をコンパクトに配置して収納しており、2つの還流式紙幣収納部80、85は下部空間内に配置されている。
上部空間内では主搬送路P11寄り位置に上下位置関係で金庫55とリジェクト庫120を配置すると共に、主搬送路P11とは反対側に設けた縦長の空間内に紙幣補充庫150を配置している。金庫55、リジェクト庫120、紙幣補充庫150は下部ユニット50の第1面F1側からそれぞれ独立して着脱が可能である。
リジェクト庫120は分岐搬送路P16を介して主搬送路P11と連通している。
紙幣補充庫150は、前面運用時にはその紙幣受入れ口151を第2連通部T2と連通させ、後面運用時には紙幣受入れ口151を第1連通部T1と連通させている。これにより紙幣補充部150から上部搬送路の底部搬送路P1−1、主搬送路P11を経由して各還流式紙幣収納部80、85に対して金種別に紙幣を供給することが可能となる。紙幣補充庫には小型モータと、小型モータにより駆動される繰出し機構を配置する。
紙幣補充庫150の紙幣受入れ口151は上述の通り第2連通部T2と連通している。
紙幣補充庫150の受入れ口151は上述の通り第1連通部T1と連通している。
これによれば、金庫とは別の紙幣補充庫を用意しておき、金庫とは別個に任意の時にセットして補充を実施できる構成としたい、という要請に対応することができる。
なお、図5の実施形態ではリジェクト庫120を収容するスペースとは別に設けたスペース内に紙幣補充庫150を配置したが、金庫周辺の一つのスペース内に選択的にリジェクト庫か紙幣補充庫の何れか一方を配置するようにしてもよい。例えば、図1のリジェクト庫を収容しているスペース内に紙幣補充庫150を入れ替えて配置することにより始業時等の釣銭補充時には紙幣補充庫をセットして各還流式紙幣収納部80、85に対して紙幣を補充し、補充を完了した後の運用時にはリジェクト庫と入れ替えるようにしてもよい。
図1、及び図4の実施形態に上記構成を適用するには、金庫55を配置しているスペース内に紙幣補充庫150を金庫に代えて装着できる構成とすればよい。
図5の実施形態に上記構成を適用するには、金庫の第一面f1側に設けた紙幣補充庫用のスペースを無くした上で、金庫収容スペース全体を紙幣補充庫の収容スペースとして兼用するように構成すればよい。
第1の本発明に係る紙幣取扱装置1は、装置本体の前面側に配置されて入金された紙幣を装置本体内に取り込む入金部6、該入金部から取り込まれた紙幣を搬送する入出金側搬送部(上部搬送路)12、及び該入出金側搬送部内の紙幣を装置本体外へ出金する出金部8を備えた入出金ユニット(上部ユニット)2と、入出金ユニット2の下部に配置された時に、入出金側搬送部12と連通して紙幣を授受する収納側搬送部(下部搬送路)100を備え、装置本体の前面に第1面F1を向けた第1姿勢(図1(a)、前面運用時)と該前面と対向する後面に第1面を向けた第2姿勢(図1(b)、後面運用時)との間で方向転換可能な紙幣収納ユニット(下部ユニット)50と、を備える。紙幣収納ユニット50は、前記第1面F1側からの管理作業が可能な紙幣収納装置55、80、85と、該紙幣収納装置から送出されてきたリジェクト紙幣を収納するリジェクト紙幣収納庫120、又は/及び、前記紙幣収納装置に紙幣を補充する紙幣補充庫150と、を備えている。
更に、入出金側搬送部12は、紙幣収納ユニット50が第1姿勢にある時に収納側搬送部100と連通して紙幣収納装置との間での紙幣の移送を可能とする第1連通部T1と、紙幣収納ユニットが第2姿勢にある時に収納側搬送部と連通して紙幣収納装置との間での紙幣の移送を可能とする第2連通部T2とを備えている。
入出金側搬送部12に前後二箇所の連通部T1、T2を設けたことにより、これらの連通部を適宜選択使用することが可能となり、紙幣収納ユニット50のレイアウト自由度を高めることができる。各連通部は各運用姿勢において夫々活用することができるので、無駄な搬送路となることがない。
装置本体とは、紙幣取扱装置1全体(入出金ユニット2+紙幣収納ユニット50)を意味し、入出金ユニット2に対する紙幣収納ユニット50の設置方向を前面運用、後面運用の何れにセットした場合においても、装置本体の前面、後面に変化はない。
この場合、リジェクト紙幣収納庫、或いは紙幣補充庫の紙幣受入れ部を何れか一方の連通部T1、T2に接続することにより、紙幣収納装置との間の紙幣をやりとりが可能となる。
当該紙幣取扱装置の用途、使用環境、顧客の要望に応じて、金庫と還流式紙幣収納部とは、その上下関係を入れ替えることができる。
金庫に関しては、紙幣を収容するケーシングとは別に収納機構70が必要とされるが、収納機構をも金庫側(紙幣収納ユニット側)に附属せしめておくことにより、前後を入れ替えても収納機構を新たに組み付ける等の作業が不要となる。収納機構を含めたユニットとして装置本体から引出すことが可能となる。
また、紙幣収納ユニットを全体として前後入れ替えるため、金庫、還流式紙幣収納部、リジェクト庫等に対するアクセス方向(管理作業の方向)を前面、或いは後面側の何れか一方に統一することができる。
リジェクト紙幣収納庫は金庫の周辺に配置することが好ましい。リジェクト紙幣収納庫を金庫の直下に配置することにより、金庫を引き出したときにリジェクト紙幣収納庫に対する管理作業をも実施することが可能となる。
リジェクト紙幣収納庫120は、前面運用、後面運用何れの場合においても何れか一方の連通部T1、T2を介して下部搬送路(主搬送路P11)と接続される。このため、構成をシンプル化することができる。
これによれば、金庫と共に紙幣補充庫を引き出すことができ、管理作業性を高めることが可能となる。
金庫と紙幣補充庫は常に装置本体内に並置しておく必要はないので、金庫を収容するスペース内に金庫と着脱交換可能に紙幣補充庫を配置することが可能となる。紙幣補充庫の容量を大きくして還流式紙幣収納部に補充する紙幣の量を増大させることができる。
リジェクト紙幣収納庫と紙幣補充庫は常に装置本体内に並置しておく必要はないので、リジェクト紙幣収納庫を収容するスペース内に着脱交換可能に紙幣補充庫を配置することが可能となる。
更に本発明は次の特徴をも有している。
即ち、本発明では、モータは、入出金ユニットには、入出金側搬送部を駆動する大出力のメインモータの他に、一時保留部P2を駆動する小型モータが設けられている。また、紙幣収納ユニット側には、収納側搬送部100を駆動する小型モータが配置されている。更に、金庫の収納機構70と各還流式紙幣収納部にも各一個ずつの小型モータが配置されている。
図6に示した従来装置では、上下の搬送部の駆動は一つのモータで行っていたが、本発明では搬送部を上下2つの搬送部に分割したので、モータを含む駆動系についても別個独立とした。
なお、前面運用時の入金動作と、後面運用時の出金動作において、搬送経路が異なることによって夫々入出金側搬送部12内において紙幣をスイッチバック動作させる必要があり、処理時間が増大する。
この処理時間を短縮するために、上下の搬送部12、100を別個のモータによって独立別個に駆動させるようにしたので、入出金側搬送部12内において紙幣をスイッチバック動作させている期間中も、一時保留部を構成するドラムが回転している期間中も、収納側搬送部100内での紙幣搬送(並行処理)が可能となり、トータルの処理速度を高めることができる。
このように、搬送中の停止時間、初期動作時間等のロスがなくなり、複雑な制御をする必要がなくなる。また、搬送動作中に搬送ストップ、搬送スタートを繰り返すことがなくなるので、搬送部、駆動部の負荷を低減して耐久性を高めることができる。
Claims (6)
- 装置本体の前面側に配置されて入金された紙幣を前記装置本体内に取り込む入金部、該入金部から取り込まれた紙幣を搬送する入出金側搬送部、及び該入出金側搬送部内の紙幣を装置本体外へ出金する出金部を備えた入出金ユニットと、
前記入出金ユニットの下部に配置された時に、前記入出金側搬送部と連通して紙幣を授受する収納側搬送部を備え、前記装置本体の前面に第1面を向けた第1姿勢と該前面と対向する後面に前記第1面を向けた第2姿勢との間で方向転換可能な紙幣収納ユニットと、
を備えた紙幣取扱装置であって、
前記紙幣収納ユニットは、前記第1面側からの管理作業が可能な紙幣収納装置と、該紙幣収納装置から送出されてきたリジェクト紙幣を収納するリジェクト紙幣収納庫、又は/及び、前記紙幣収納装置に紙幣を補充する紙幣補充庫と、を備えており、
前記入出金側搬送部は、前記紙幣収納ユニットが前記第1姿勢にある時に前記収納側搬送部と連通して前記紙幣収納装置との間での紙幣の移送を可能とする第1連通部と、前記紙幣収納ユニットが前記第2姿勢にある時に前記収納側搬送部と連通して前記紙幣収納装置との間での紙幣の移送を可能とする第2連通部と、を備えていることを特徴とする紙幣取扱装置。 - 前記紙幣収納装置は、前記入出金ユニットから搬送されてきた紙幣を受入れて収容する金庫、及び、紙幣の受入れ機能と払出し機能を備えた還流式紙幣収納部であり、
前記金庫と前記還流式紙幣収納部とは何れか一方を上方に配置し、他方を下方に配置した上下位置関係にて並置されることを特徴とする請求項1に記載の紙幣取扱装置。 - 前記紙幣収納ユニットは、前記金庫の下部にリジェクト紙幣収納庫を配置した構成を備えていることを特徴とする請求項2に記載の紙幣取扱装置。
- 前記紙幣収納ユニットは、前記第1面と前記金庫との間に前記紙幣補充庫を配置した構成を備えていることを特徴とする請求項2又は3に記載の紙幣取扱装置。
- 前記金庫と前記紙幣補充庫とを着脱交換可能に配置したことを特徴とする請求項2乃至4の何れか一項に記載の紙幣取扱装置。
- 前記リジェクト紙幣収納庫と前記紙幣補充庫とを着脱交換可能に配置したことを特徴とする請求項2乃至4の何れか一項に記載の紙幣取扱装置。
Priority Applications (1)
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- 2014-09-19 JP JP2014191217A patent/JP2016062427A/ja active Pending
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