JP2000000135A - 詰 物 - Google Patents
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Abstract
表皮材と線部材との係合を容易なものとする一方、それ
ら詰物を廃棄等処分する際、パット材と線部材とを分
離、分別を不要とした詰物を提供することを目的とし、
使用済み資源の回収、有効活用推進に寄与すること。 【解決手段】 パット材に線部材が、パット材と一体成
形により埋入されてなる詰物であって、前記パット材と
線部材が同系材であることを特徴とする詰物。
Description
用いられるシートの詰物に関し、詳しくは、詰物中の線
部材の存在及び状態の認識並びに表皮材と線部材との係
合を容易なものとする一方、それら詰物を廃棄等処分す
る際、パット材と線部材との分離、分別を不要とした詰
物に関する。
用シート(A)は通常、座部(101)と背もたれ部
(102)によって構成されており、それらは外表面を
形成する表皮材(103)と、その中に充填されている
詰物(B)から構成されている。詰物(B)は通常、パ
ット材(1)と該パット材(1)中に埋め込まれた線部
材(2)からなっている。
例えば、ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォー
ム、ポリプロピレンフォームなどの発泡性材料や、パー
ムロック、フェルトなどが挙げられ、これらを用いてク
ッション機能が付与される。また、線部材(2)は一般
にワイヤーと称する鋼線をパット材(1)の下部形状に
合わせるように構成して、車両用シートを車体へ取り付
ける取り付ける部材としての機能、シートカバーをシー
トへ張り込む張り込み部材としての機能、シートの保形
部材としての機能等を付与するものである。
部材(2)とはパット材(1)の中に線部材(2)が埋
め込まれている構造を採っている場合が一般的であっ
て、その埋込みは、例えば、パット材(1)形状のモー
ルドに線部材(2)を懸架し、当該モールド内にポリウ
レタンフォーム発泡原液を所定量注入し、パット材
(1)の発泡により、線部材(2)を巻き込んで一体成
形して製造する。
れているこのような一般的構造の詰物においては、例え
ば、廃車の解体作業時、または、意図しないトラブルな
どによって発生するスペック外の製品や寿命が到来した
製品の処理に当たって、単に廃棄するのではなく資源の
有効活用を図るためには、特別の方策が必要となり、手
作業での処理には限界がある。すなわち、パット材のポ
リウレタンフォームと線部材とが強固に接着しているた
め、ポリウレタンフォームと線部材の分離、分別が困難
である。即ち、線部材に大量のポリウレタンフォームの
残渣が密着し、それを取り除くのに多大の工数がかか
り、分離、分別作業の隘路となっており、このため資源
の有効活用推進の大きな障害となっていた。
な従来技術に鑑み、詰物中の線部材の存在及び状態の認
識並びに表皮材と線部材との係合を容易なものとする一
方、それら詰物を廃棄等処分する際、パット材と線部材
とを分離、分別を不要とした詰物を提供することを目的
とするものであって、使用済み資源の回収、有効活用推
進に寄与することを課題とする。
(1)「パット材に線部材が、パット材と一体成形によ
り埋入されてなる詰物であって、前記パット材と線部材
が同系材であることを特徴とする詰物」、(2)「前記
線部材が、チップ固め品であることを特徴とする前記
(1)項に記載の詰物」、(3)「前記パット材及び前
記線部材がポリウレタン系材料からなることを特徴とす
る前記(1)又は(2)項に記載の詰物」によって達成
される。
れ、廃棄等処分する際にパット材と線部材とを分離、分
別を不要とした詰物が提供される。さらに本発明によれ
ば、パット材と線部材と間の接着が強く、形崩れの少な
い耐久性のある詰物が提供される。
に説明するが、本発明は、以下の実施の形態例に制限さ
れるものではない。ここで、図1は、本発明で使用され
る詰物の1例を示す斜視図であり、図2は、図1の詰物
におけるX−Y断面図であり、図3は、図2の詰物と表
皮材の取り合いの態様を示す図であり、図4は、図2に
対応する従来例であり、図5は、図2に対応する、従来
の詰物と表皮材の取り合いの態様を示す図であり、図6
は、本発明の詰物を製造するためのモールドの断面図で
あり、図7は従来の車両シートの1例を示す斜視図であ
る。
ート(A)の座部(101)における詰物(B)につい
ても適用することができるが、背もたれ部(102)の
詰物に関しても座部(101)の詰物と同様に本発明を
適用できることは、いうまでもない。また、図の符号に
ついては、本発明、従来例共通部分については、同一符
号を用いている。
適しているものである。この例において、パット材
(1)はポリウレタンフォームからなり、線部材(2)
はパット材(1)のポリウレタンフォームと同系材のポ
リウレタンフォーム・チップ固め品を使用する。本発明
で使用される線部材(2)は、断面積5mm2〜100
mm2程度の紐状体であって、ポリウレタンフォーム・
チップと接着剤を、適宜、混合加熱圧縮することにより
簡単に得ることができる。これら、ポリウレタンフォー
ム・チップ固め品は、ポリウレタンフォーム・チップの
大きさ、接着剤の混合比率、モールドの容積当たりのチ
ップ投入量、プレス圧などによって、その物性を調整す
ることができる。特に、密度に関しては0.02〜0.
20g/cm3のチップ固め品が、本発明の線部材とし
て好適に用いられる。また、チップは通常ポリウレタン
廃棄物を活用する場合が多い。この例で使用したポリウ
レタンフォーム・チップ固め品は、廃棄物リサイクルの
一環として、廃棄すべきポリウレタンフォームを、10
〜25mm程度の大きさに破砕してチップとし、ポリウ
レタン系接着剤で当該チップ相互を接着、加熱、加圧し
て、密度0.11g/cm3の板状体を得た。これを紐
状に裁断して断面積25mm2の紐状体としたものを線
部材として使用した。
うに、線部材(2)を、パット材(1)の形状に合致し
たモールド(C)のキャビティ(201)内の、表皮材
張り込み凹部を形成する個所(202)に係支して、発
泡原液を所定量注入し、該線部材(2)を巻き込んで発
泡一体成形した。本発明におけるこの例の詰物は、図2
に示すように、ポリウレタンフォーム・チップ固め品の
線部材(2)に、パット材(1)を形成したポリウレタ
ンフォームが、その発泡圧により浸透、含浸し、その内
部及び周辺が樹脂化して線部材(2)にパット材(1)
が強着された詰物が提供された。本実施例では、線部材
(2)に、前記ポリウレタンフォーム・チップ固め品を
使用したが、パット材(1)と同系材であれば良く、そ
の具体的な材料、態様を問うものではない。例えば、パ
ット材(1)がポリウレタンフォームであれば、線部材
(2)は前記剛性の高いポリウレタンフォーム熱圧縮品
やポリウレタン繊維からなる織物編物などを使用するこ
とができるのである。本発明のパット材(1)に関する
発泡原液の処方例及び物性例は表1に示される。
による線部材と同様に、図3で示すように表皮材の張り
込みなどを行なうことができる。
線部材(2)が鋼線によるものではなく、パット材
(1)と同系材を使用し一体発泡により埋没したもの
で、パット材(1)に線部材(2)が、ある程度露出し
た状態で固定されているものである。そして、この詰物
を廃棄、処分する場合はパット材(1)と線部材(2)
に分離、分別することなく対処することができ、しか
も、本発明の詰物は従来の詰物の生産工程を何等変える
ことなく、表皮材の張り込みなどが可能であり、性能上
も当然遜色はないものである。
なように、本発明は同系材を使用した詰物であるため、
この詰物を廃棄する際、パット材と線部材を分離、分別
する必要がなく、使用済み資源の回収、有効活用推進に
大きく寄与するという優れた効果を奏する。
図である。
である。
いの態様を示す図である。
図である。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 パット材に線部材が、パット材と一体成
形により埋入されてなる詰物であって、前記パット材と
線部材が同系材であることを特徴とする詰物。 - 【請求項2】 前記線部材が、チップ固め品であること
を特徴とする請求項1に記載の詰物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18137498A JP3652512B2 (ja) | 1998-06-15 | 1998-06-15 | 詰物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18137498A JP3652512B2 (ja) | 1998-06-15 | 1998-06-15 | 詰物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000000135A true JP2000000135A (ja) | 2000-01-07 |
JP3652512B2 JP3652512B2 (ja) | 2005-05-25 |
Family
ID=16099621
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18137498A Expired - Fee Related JP3652512B2 (ja) | 1998-06-15 | 1998-06-15 | 詰物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3652512B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016007294A (ja) * | 2014-06-24 | 2016-01-18 | 東洋ゴム工業株式会社 | シートパッドの製造方法 |
-
1998
- 1998-06-15 JP JP18137498A patent/JP3652512B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016007294A (ja) * | 2014-06-24 | 2016-01-18 | 東洋ゴム工業株式会社 | シートパッドの製造方法 |
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Publication number | Publication date |
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JP3652512B2 (ja) | 2005-05-25 |
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