JP2011030677A - スロットマシン - Google Patents

Abstract

【課題】メダル貯留数が最大ベット数を下回っている場合に、遊技者が最大ベット数で遊技を行うことを希望したときは最大ベット数を下回るベット数で遊技を行わせない。
【解決手段】メダル投入口４３と、払い出されたメダル及び１遊技におけるベット数の最大数を超える数のメダルがメダル投入口４３から投入されたときの最大数を超えた分のメダルを電気的に貯留しておくためのベット・貯留制御手段６０と、貯留されているメダルを当該遊技でベットするときに遊技者が操作するスイッチであって、最大投入可能なベット数（３枚）をベットするためのマックスベットスイッチ４０ａと、１枚をベットするための１枚ベットスイッチ４０ｂとを備える。メダル投入口４３から投入されたメダル数と貯留されているメダル数との合計が前記最大数未満である場合においてマックスベットスイッチ４０ａが操作されたときは、そのベット操作を無効とする。
【選択図】図１

Description

本発明は、１遊技における遊技媒体のベット数が複数設けられている場合に、遊技者が意図しないベット数で遊技を行ってしまうことを防止する遊技機（スロットマシン等）に関するものである。

従来の遊技機の１つであるスロットマシンでは、遊技者がメダル（遊技媒体）を実際に投入する（メダル）投入口と、ベットスイッチとが設けられている。ベットスイッチは、スロットマシン内部に電気的に貯留されたメダルをベットするときに遊技者が操作するスイッチである。
また、スロットマシンでは、例えばＭ枚専用機（常にＭ枚のメダルをベットして遊技を行わせる仕様のもの）の他、複数種類の枚数、例えば１枚又は３枚のベット数で遊技を行うことを可能としたものが知られている。
後者の場合には、ベットスイッチとして、３枚（マックス）のメダルをベットするためのマックスベットスイッチと、１枚のメダルをベットするための１枚ベットスイッチとを備えている。

ここで、通常、スロットマシンでは、ベット数が最大数である方が遊技者にとって有利に（役の当選確率が高く）設定されている。このため、遊技者は、通常、ベット数を最大数にして遊技を行っている。しかし、スロットマシン内部に貯留されたメダル枚数が例えば１枚の場合において、遊技者がそれに気づかず、マックスベットスイッチを操作していしまう場合がある。このような場合に、たとえマックスベットスイッチが操作されたとしても、当該遊技でベット可能な最大数（この例では１枚）をベットして遊技を行うことができるようにしたスロットマシンが知られている（例えば、特許文献１参照）。

特開２０００−２６２６６５号公報

しかし、前述の特許文献１の技術では、遊技者が最大ベット数で遊技を行うことを希望していたにもかかわらず、メダル貯留枚数が最大ベット数を下回っており、それに遊技者が気づかなかった場合には、遊技者の意に反して、最大ベット数でないベット数で遊技が開始されてしまうという問題があった。特に、ベットスイッチ、スタートスイッチ、各ストップスイッチの操作を高速で行っているときほど、現時点でメダル貯留枚数が何枚あるかについて常に注意を払うことは困難である。

したがって、本発明が解決しようとする課題は、遊技媒体の貯留数が最大ベット数を下回っている場合に、遊技者が最大ベット数で遊技を行うことを希望したときは、最大ベット数を下回るベット数で遊技を行わせないことである。

本発明は、以下の解決手段によって上述の課題を解決する。なお、かっこ書きで、対応する実施形態の構成を示す。
請求項１の発明の遊技機（スロットマシン１）は、当該遊技における遊技媒体をベットするときに、遊技者が遊技媒体を直接投入するための投入口（メダル投入口４３）と、遊技機から払い出された遊技媒体、及び１遊技におけるベット数の最大数を超える数の遊技媒体が前記投入口から投入されたときの前記最大数を超えた分の遊技媒体を電気的に貯留しておくための遊技媒体貯留手段（ベット・貯留制御手段６０）と、前記遊技媒体貯留手段に貯留されている遊技媒体を当該遊技でベットするときに遊技者が操作するスイッチであって、最大投入可能なベット数（３枚）をベットするための第１ベットスイッチ（マックスベットスイッチ４０ａ）と、前記遊技媒体貯留手段に貯留されている遊技媒体を当該遊技でベットするときに遊技者が操作するスイッチであって、前記最大数未満の所定数（１枚）をベットするための第２ベットスイッチスイッチ（１枚ベットスイッチ４０ｂ）とを備え、前記投入口から投入された遊技媒体数と前記遊技媒体貯留手段に貯留されている遊技媒体数との合計が前記最大数未満である場合において前記第１ベットスイッチが操作されたときは、そのベット操作を無効とするベット操作制御手段（ベット・貯留制御手段６０）を備えることを特徴とする。

請求項２の発明は、請求項１に記載の遊技機において、前記遊技媒体貯留手段に貯留可能な遊技媒体の最大数はＳ（５０枚）に設定されており、前記ベット操作制御手段は、前記投入口から投入された遊技媒体数と前記遊技媒体貯留手段に貯留された遊技媒体数との合計が「Ｓ＋前記所定数」を超えた後、前記第２ベットスイッチが操作されたときは、そのベット操作を無効とすることを特徴とする。

請求項３の発明は、請求項１に記載の遊技機において、前記遊技媒体貯留手段に貯留可能な遊技媒体の最大数はＳ（５０枚）に設定されており、前記投入口から投入された遊技媒体数Ｘ１と前記遊技媒体貯留手段に貯留された遊技媒体数Ｘ２との合計が「Ｓ＋前記所定数」を超えた後、前記第２ベットスイッチが操作されたときは、ベット数として前記所定数を設定するとともに、前記遊技媒体貯留手段の遊技媒体の貯留数をＳに設定し、かつ「Ｘ１＋Ｘ２−Ｓ−前記所定数」の遊技媒体を返却口から払い出すように制御することを特徴とする。

請求項４の発明は、請求項１から請求項３までのいずれか１項に記載の遊技機において、特定役（小役２）を含む役の抽選を行う役抽選手段（役抽選手段６１）と、前記役抽選手段で前記特定役に当選し、前記特定役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、前記特定役の入賞に基づく遊技媒体数を、前記遊技媒体貯留手段に貯留された遊技媒体数に加算するように制御し（払出し手段６７）、前記特定役は、前記役抽選手段で抽選される役の中で最も当選確率が高く（１／１．５に）設定されており、前記特定役の入賞に基づく遊技媒体数は、前記最大数未満（有効ラインＬ１０に停止したときは１枚）に設定されていることを特徴とする。

請求項５の発明は、請求項１から請求項３までのいずれか１項に記載の遊技機において、役の抽選を行う役抽選手段（役抽選手段６１）を備え、前記役抽選手段でいずれかの役に当選し、当選役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、前記当選役の入賞に基づく遊技媒体数を、前記遊技媒体貯留手段に貯留された遊技媒体数に加算するように制御し（払出し手段６７）、前記当選役の入賞に基づく遊技媒体が払い出されたときに前記遊技媒体貯留手段に貯留された遊技媒体数が前記最大数以上であるときと前記最大数未満であるときとで、異なる払出し音を出力するように制御する演出制御手段（演出制御手段６９、スピーカ２２）を備えることを特徴とする。

（作用）
本発明においては、遊技媒体をベットするときに遊技者が操作するスイッチとして、最大数をベットするための第１ベットスイッチと、最大数未満の所定数をベットするための第２ベットスイッチとが設けられている。
そして、第１ベットスイッチが操作された場合には、投入口から投入された遊技媒体数と遊技媒体貯留手段に貯留されている遊技媒体数との合計値が判断され、その合計値が最大数未満であるときはベット操作は無効とされる。これに対し、その合計値が最大数以上であるときはベット操作は有効とされる。

本発明によれば、第１ベットスイッチが操作された場合に、遊技媒体の最大数をベットできないときは、その操作が無効とされるので、遊技者の意に反して最大数でないベット数で遊技が開始されてしまうことを防止することができる。

本実施形態によるスロットマシンの制御の概略を示すブロック図である。 ベット数及び貯留数の変化を説明する図である。 本実施形態におけるリールの図柄配列を示す図である。 スロットマシンのフロントマスク部に設けられた表示窓（透明窓）と、各リールとの位置関係を示す図である。 有効ラインを示す図である。 本実施形態における役の種類、払出し枚数等、及び図柄の組合せ等を示す図である。 マックスベットスイッチが操作されたときの処理の流れを示すフローチャートである。 １枚ベットスイッチが操作されたときの処理の流れを示すフローチャートである。 本実施形態における役抽選テーブルを示す図である。 小役２Ａ〜小役２Ｅ当選時と、ストップスイッチの操作順番と、払出し枚数との関係を示す図である。 具体的な払出し手段の例を示す図である。 ＡＴ遊技の遊技回数とその選択率とを示す図である。

以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
なお、本願発明（以下の実施形態を含む）において、メダルの「ベット」とは、当該遊技を行うためにメダルを賭けることを意味し、スロットマシン１内部にメダルを電気的に貯留することを除いた意味で使用する。
これに対し、「貯留」とは、スロットマシン１内部にメダルを電気的に貯留（クレジット）することを意味し、当該遊技を行うためにベットすることを除いた意味で使用する。
なお、「投入」とは、メダル投入口４３からメダルを投入することを意味する。したがって、「投入」は、「ベット」の場合と「貯留」の場合とがある。

図１は、本実施形態によるスロットマシン１（遊技機）の制御の概略を示すブロック図である。スロットマシン１の遊技制御手段１０は、スロットマシン１の全体を制御する手段であり、役の抽選、リール３１の駆動制御、入賞時の払出し、及び演出の出力等を制御するものである。遊技制御手段１０は、制御基板（図示せず）上に設けられており、演算等を行うＣＰＵ、遊技の進行等や演出の出力に必要なプログラム等を記憶しておくＲＯＭ、ＣＰＵが各種の制御を行うときに取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくＲＡＭ等を備える。

なお、本実施形態では、遊技制御手段１０を１つとして図示しているが、これに限らず、遊技の進行を制御する遊技制御手段１０を有するメイン制御基板と、演出の出力を制御する（後述する）演出制御手段６９を有するサブ制御基板とを別体で備え、メイン制御基板からサブ制御基板に対し、演出の出力に必要な情報を送信するように構成してもよい。

図１に示すように、遊技制御手段１０の入力側（図１中、左側）には、メダル検知センサ４４、マックスベットスイッチ４０ａ、１枚ベットスイッチ４０ｂ、スタートスイッチ４１、及びストップスイッチ４２が電気的に接続されている。
メダル検知センサ４４は、メダル投入口４３から投入されたメダルの通路上に配置されており、メダル投入口４３から遊技者によって投入されたメダルを検知するセンサである。
ベットスイッチ４０は、遊技者が貯留（クレジット）されたメダルを当該遊技のためにベットするときに操作するスイッチである。したがって、ベットスイッチ４０の操作は、メダル投入口４３からメダルを投入することと同様の役割を果たす。

ここで、本実施形態のスロットマシン１では、当該遊技でベット可能なメダル枚数は、１枚又は３枚（最大枚数）に設定されている。これに対応して、ベットスイッチ４０は、マックスベットスイッチ４０ａと１枚ベットスイッチ４０ｂとを別個に備える。
遊技者が当該遊技で３枚（最大枚数）のメダルをベットしようとするときは、マックスベットスイッチ４０ａを操作する。これにより、当該遊技のために３枚のメダルがベットされる。一方、遊技者が当該遊技で１枚のメダルをベットしようとするときは、１枚ベットスイッチ４０ｂを操作する。これにより、当該遊技のために１枚のメダルがベットされる。

また、スタートスイッチ４１は、（左、中、右のすべての）リール３１を始動させるときに遊技者が操作するスイッチである。
さらにまた、（左、中、右）ストップスイッチ４２は、３つ（左、中、右）のリール３１に対応して３つ設けられ、対応するリール３１を停止させるときに遊技者が操作するスイッチである。

また、遊技制御手段１０の出力側（図１中、右側）には、以下に示すベット数表示部３３等の周辺機器が電気的に接続されている。
ベット数表示部３３は、現時点におけるベット数をセグメント表示するものであり、「００」〜「０３」までの間で表示される。
また、クレジット数表示部３４は、スロットマシン１に電気的に貯留されているメダル枚数をセグメント表示するものであり、「００」〜「５０」までの間で表示される。
先ず、クレジット数表示部３４の表示（クレジット数）が「００」の状態においてメダル投入口４３からメダルが投入されると、最初の３枚はクレジットされずに当該遊技のためにベットされる。例えば３枚メダルが投入されると、クレジット数表示部３４の表示は「００」のままであるが、ベット数表示部が「００」から「０３」に変化する。

そして、ベット数が最大枚数となった後、さらにメダル投入口４３からメダルが投入されると、クレジット数が「０１」、「０２」、・・と増加していく。また、クジレット数が「５０」に到達すると、それ以上のクレジットはできず、メダルが返却される（メダル受け皿５３に戻される）。

一方、遊技の開始時にメダルが貯留されている場合には、遊技者がベットスイッチ４０を操作すると、３枚又は１枚のメダルが当該遊技のためにベットされるとともに、貯留枚数がそれぞれ「０３」又は「０１」だけ減算表示される。
なお、遊技者が遊技を終了する場合には、図示しない精算スイッチを操作する。これにより、貯留されている枚数分のメダルがメダル受け皿５３に払い出されるとともに、クレジット数表示部３４の表示が「００」となる。

また、遊技制御手段１０には、メダル払出し装置５２が電気的に接続されている。メダル払出し装置５２は、後述する払出し手段６７によって制御され、遊技者に対して実際にメダルを払い出すときに駆動制御される。メダル払出し装置５２には、ホッパー５１が連結されており、ホッパー５１に溜められた多数枚のメダルの中から所定数を払い出すように制御する。また、メダルの払出し口（出口）には、メダル受け皿５３が配置されており、メダル払出し装置５２によって払い出されたメダルは、メダル受け皿５３に溜められる。

次に、上記の動作を具体的に説明する。
図２は、ベット数及び貯留数の変化を説明する図である。
図２（ａ）において、ベット数が「００」、及び貯留数が「０１」である場合に、メダル投入口４３からメダル１枚投入されると、ベット数が「００」から「０１」に変化する。さらにメダル投入口４３から２枚のメダルが投入されると、ベット数が「０１」→「０２」→「０３」と変化する。さらにメダル投入口４３からメダルが１枚投入されると、これ以上のベットはできないので（すでにベット数が最大数となっているので）、貯留数（クレジット数）が「０１」から「０２」に変化する。

また、図２（ｂ）に示すように、ベット数が「００」、及び貯留数が「０５」である場合に、マックスベットスイッチ４０ａが操作されると、貯留数「０５」の中の３枚がベットされ、ベット数が「００」から「０３」に変化するとともに、貯留数が「０５」から「０２」に変化する。
さらにまた、図２（ｃ）に示すように、ベット数が「０１」、及び貯留数が「０５」である場合に、マックスベットスイッチ４０ａが操作されると、貯留数「０５」の中の２枚がベットされ、ベット数が「０１」から「０３」に変化するとともに、貯留数が「０５」から「０３」に変化する。

さらに、図２（ｄ）に示すように、ベット数が「００」、及び貯留数が「０５」である場合に、１枚ベットスイッチ４０ｂが操作されると、貯留数「０５」の中の１枚がベットされ、ベット数が「００」から「０１」に変化するとともに、貯留数が「０５」から「０４」に変化する。
また、図２（ｅ）に示すように、ベット数が「０３」、及び貯留数が「０５」である場合に、１枚ベットスイッチ４０ｂが操作されると、ベット数が「０３」から「０１」に変化するとともに、減じられたベット数（２枚）が貯留数に加算されるので、貯留数は「０５」から「０７」に変化する。

図１において、モータ３２は、リール３１を回転させるためのものであり、各リール３１の回転中心部に連結され、後述するリール制御手段６４によって制御される。ここで、リール３１は、左リール３１、中リール３１、右リール３１からなり、左リール３１を停止させるときに操作するストップスイッチ４２が左ストップスイッチ４２であり、中リール３１を停止させるときに操作するストップスイッチ４２が中ストップスイッチ４２であり、右リール３１を停止させるときに操作するストップスイッチ４２が右ストップスイッチ４２である。

リール３１は、リング状のものであって、その外周面には複数種類の図柄（役に対応する図柄の組合せを構成している図柄）を印刷したリールテープを貼付したものである。図３は、本実施形態におけるリール３１の図柄配列を示す図である。図３では、図柄番号を併せて図示している。図３に示すように、本実施形態では、各リール３１ごとに、２１個の図柄が等間隔で配置されている。

また、図４は、スロットマシン１のフロントマスク部（前面扉。図示せず。）に設けられた表示窓（透明窓）１１と、各リール３１との位置関係を示す図である。各リール３１は、本実施形態では横方向に並列に３つ（左リール３１、中リール３１、及び右リール３１）設けられている。さらに、各リール３１は、表示窓１１から、上下に連続する３図柄が見えるように配置されている。よって、スロットマシン１の表示窓１１から、合計９個の図柄が見えるように配置されている。
なお、本明細書では、図４中、「７」の図柄が停止している位置を「上段」、左リール３１の「☆」が停止している位置を「中段」、左リール３１の「ＲＰ」が停止している位置を「下段」と称する。

さらにまた、図５に示すように、スロットマシン１の表示窓１１を含む部分には、有効ラインＬ１〜Ｌ１０が設けられている。
ここで、「有効ライン」とは、リール３１の停止時における図柄の並びラインであって図柄の組合せを形成させる図柄組合せラインであり、かつ、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止したときに、その役の入賞となるラインである。本実施形態では、図５に示すように、１０本の有効ラインＬ１〜Ｌ１０を有する。

また、本実施形態の有効ラインの特徴として、中リール３１における有効ラインが通過する位置が挙げられる。中リール３１の上段を通過する有効ラインは、本実施形態では設けられていない。また、中リール３１の下段を通過する有効ラインは、有効ラインＬ１０のみである。さらにまた、中リール３１の中段を通過する有効ラインは、有効ラインＬ１〜Ｌ９の９本を有する。

なお、有効ラインＬ１〜Ｌ１０以外の図柄組合せラインは、本実施形態では、すべて無効ラインである。例えば図５中、図柄組合せラインＬ１１は、無効ラインである。無効ラインは、図柄組合せラインのうち、有効ラインとして設定されないラインであって、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止した場合であっても、その役に応じた利益の付与（メダルの払出し等）を行わないラインである。すなわち、無効ラインは、そもそも図柄の組合せの成立対象となっていないラインである。

また、従来より広く知られているスロットマシンでは、メダルの投入枚数に応じて有効ライン数が決定される。例えば、有効ライン数が５本であるスロットマシンでは、メダル投入枚数が１枚のときは有効ラインは１本、メダル投入枚数が２枚のときは有効ライン数は３本、メダル投入枚数が３枚のときは有効ライン数は５本に設定することが挙げられる。これに対し、本実施形態では、１遊技でのメダルの投入枚数は、上述したように１枚又は３枚であるが、いずれにおいても、１０本の有効ラインＬ１〜Ｌ１０がすべて当該遊技での有効ラインとなる。

さらに、図１において、遊技制御手段１０の出力側には、ランプ２１、スピーカ２２、及び画像表示装置２３等の演出出力機器が電気的に接続されている。
ランプ２１は、スロットマシン１の演出用のランプであり、所定の条件を満たしたときに、それぞれ所定のパターンで点灯する。なお、ランプ２１には、各リール３１の内周側に配置され、リール３１に表示された図柄（表示窓１１から見える上下に連続する３図柄）を背後から照らすためのバックランプ（図示せず）や、スロットマシン１の筐体前面に配置され、役の入賞時等に点滅する上部ランプ及びサイドランプ（図示せず）等が含まれる。

また、スピーカ２２は、遊技中に各種の演出を行うべく、所定の条件を満たしたときに、所定のサウンドを出力するものである。
さらにまた、画像表示装置２３は、液晶ディスプレイやドットディスプレイ等からなるものであり、遊技中に各種の演出画像や、後述するＡＴ遊技中におけるストップスイッチ４２の操作情報等を表示するものである。

図６は、本実施形態における役（後述する役抽選手段６１で抽選される役）の種類、払出し枚数等、及び図柄の組合せ等を示す図である。図６に示すように、役としては、特別役、小役、及びリプレイが設けられている。
そして、各役に対応する図柄の組合せ及び入賞時の払出し枚数等が定められている。これにより、すべてのリール３１の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止すると、その役の入賞となり、その役に対応する枚数のメダルが払い出される（ただし、特別役を除く）。

役において、まず、特別役とは、通常遊技から特別遊技に移行させる役である。本実施形態では、図６に示すように、特別役として、ＲＢ（レギュラーボーナス）が設けられている。
ＲＢが入賞すると、当該遊技におけるメダルの払い出しはないが、次遊技から、特別遊技の１つであるＲＢ遊技に移行する。ＲＢ遊技は、出玉率が１を超えるように設定されていることで、通常遊技以上にメダル獲得が期待できる、遊技者にとって有利な遊技である。

なお、他の特別役としては、１ＢＢ（第１種ビッグボーナス）、２ＢＢ（第２種ビッグボーナス。ＭＢ（ミドルボーナス）ともいう。）、及びＳＢ（シングルボーナス）が挙げられるが、本実施形態では設けられていない。

また、小役とは、予め定められた枚数のメダルが払い出される役であり、本実施形態では、小役１〜小役３の３種類を備えており、各小役ごとに図柄の組合せが異なるように設定されている。なお、小役１及び小役２における「ａｎｙ」とは、任意の図柄を意味する。すなわち、例えば小役２では、中リール３１の「ベル」の図柄がいずれかの有効ライン（中段又は下段）に停止した時点で、左リール３１及び右リール３１の停止図柄にかかわらず、小役２の入賞が確定する。

さらにまた、小役２は、小役２Ａ〜小役２Ｅの５種類を有する。ただし、これら５種類の小役２の図柄の組合せは、同一である。
さらに、リプレイとは、再遊技役であって、当該遊技で投入したメダル枚数を維持した再遊技が行えるようにした役である。

さらに、図６において、各役の払出し枚数は、１本の有効ラインあたりの払出し枚数を意味する。すなわち、例えば小役２に対応する図柄の組合せがいずれか１本の有効ラインに停止したときは、メダル払出し枚数は１枚という意味である。したがって、小役２に対応する図柄の組合せが当該遊技で同時に９本の有効ラインに停止したときは、有効ライン１本あたりのメダル払出し枚数に有効ライン数を乗じた枚数が払い出されるので、この場合は９枚の払出しとなる。

具体的には、中リール３１の停止時に、下段に「ベル」の図柄が停止したときは、図５中、有効ラインＬ１０（１本）に小役２に対応する図柄の組合せが停止したこととなるので、１枚のメダルが払い出される。
これに対し、中リール３１の停止時に、中段に「ベル」の図柄が停止したときは、図５中、９本の有効ラインＬ１〜Ｌ９に小役２に対応する図柄の組合せが停止したこととなるので、１枚×９＝９枚のメダルが払い出される。

上述した各役において、役に当選した遊技でその役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しなかったときは、次遊技以降に持ち越される役と、持ち越されない役とが定められている。
持ち越される役としては、特別役であるＲＢが挙げられる。ＲＢに当選したときは、リール３１の停止時に、ＲＢに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するまでの遊技において、ＲＢの当選を次遊技以降に持ち越すように制御される。

このように、ＲＢの当選は持ち越されるのに対し、ＲＢ以外の役である小役及びリプレイは、持ち越されない。役の抽選において、小役又はリプレイに当選したときは、当該遊技でのみその当選役が有効となり、その当選は次遊技以降に持ち越されない。すなわち、これらの役に当選した遊技では、その当選した役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止（入賞）可能なようにリール３１が停止制御されるが、その当選役の入賞の有無にかかわらず、その遊技の終了時に、その当選役に係る権利は消滅する。

なお、ＲＢに当選していない遊技中（ＲＢの当選が持ち越されていない遊技中）を、「非内部中」という。また、当該遊技以前の遊技においてＲＢに当選しているが、当選したＲＢに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止していない（入賞していない）遊技中（ＲＢの当選が持ち越されている遊技中）を「内部中」という。

遊技の開始時には、遊技者は、ベットスイッチ４０を操作して予め貯留されたメダルを投入するか、又はメダル投入口４３からメダルを投入し、スタートスイッチ４１を操作（オン）する。スタートスイッチ４１が操作されると、そのときに発生する信号が遊技制御手段１０に入力される。遊技制御手段１０（具体的には、後述するリール制御手段６４）は、この信号を受信すると、すべてのモータ３２を駆動制御して、すべてのリール３１を回転させるように制御する。このようにしてリール３１がモータ３２によって回転されることで、リール３１上の図柄は、所定の速度で表示窓１１内で上下方向に移動表示される。

そして、遊技者は、ストップスイッチ４２を押すことで、そのストップスイッチ４２に対応するリール３１（例えば、左ストップスイッチ４２に対応する左リール３１）の回転を停止させる。ストップスイッチ４２が操作されると、そのときに発生する信号が遊技制御手段１０に入力される。遊技制御手段１０（具体的には、後述するリール制御手段６４）は、この信号を受信すると、そのストップスイッチ４２に対応するモータ３２を駆動制御して、そのモータ３２に係るリール３１の停止制御を行う。そして、すべてのリール３１の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したとき（その役の入賞となったとき）は、入賞した役に対応するメダルの払出し等が行われる。

図１に示すように、遊技制御手段１０は、以下のベット・貯留制御手段６０等を備える。なお、本実施形態における以下の各手段は例示であり、遊技制御手段１０は、本実施形態で示した手段に限定されるものではない。

ベット・貯留制御手段６０は、メダル投入口４３からメダルが投入されたとき、又はベットスイッチ４０が操作されたときに、当該遊技におけるメダルをベットするか、又はスロットマシン１内部にメダルを電気的に貯留（クジレット）するものである。
例えば、現時点でのメダルのベット数が０枚である場合に、メダル投入口４３からメダルが投入されると、ベット・貯留制御手段６０は、そのメダルを、当該遊技のためにベットする。
さらに、メダル投入口４３から３枚のメダルが投入されるまでは、ベット・貯留制御手段６０は、当該遊技のためにベットする。

ベット数が３枚（最大数）となった後、さらにメダル投入口４３からメダルが投入されると、その投入された枚数のメダルは、クレジットとしてスロットマシン１内部に貯留される。

この状態でスタートスイッチ４１が操作されると、当該遊技におけるベット数が確定するとともに遊技が開始される。
なお、遊技の開始前に、メダル投入口４３からメダルを２枚投入すると、形式的にはベット数は２枚となるが、本実施形態では、２枚のベット数では遊技を行うことができないように設定されている。このため、２枚のベット数でスタートスイッチ４１を操作しても、その操作は無効となる。

次に、例えば当該遊技で小役２に当選し、小役２に対応する図柄の組合せが有効ラインＬ１０に停止したときは、１枚のメダルが払い出される。後述する払出し手段６７により、メダルが払い出されるときは、スロットマシン１内部にクレジットとして貯留される。

また、既に１枚又は３枚のメダルがベットされているときに、マックスベットスイッチ４０ａが操作されたとき（ベット数の変更時）の処理は、貯留枚数に応じて、以下のようになる。
先ず、既に３枚のメダルがベットされている場合において、マックスベットスイッチ４０ａが操作（オン）されたときは、現状を維持するだけであるので、その操作を無効とするように制御する。

これに対し、既に１枚のメダルがベットされている場合において、マックスベットスイッチ４０ａが操作されたときは、さらに２枚のメダルを追加ベット可能であるか否かを判断する。すなわち、メダルの貯留枚数が２枚以上有するか否かを判断する。貯留枚数が２枚以上有さないと、追加で２枚をベットできないからである。

さらに、メダルの貯留枚数が４９枚以下（５０枚未満）であるか否かを判断する。本実施形態では、ベット数が変更されるときは、変更前のベット数に相当するメダル枚数を一旦貯留した後（貯留に戻した後）、変更後のベット数を貯留枚数から差し引く処理を行う。このため、貯留枚数がすでに５０枚であるときは、既にベットされている１枚を貯留に戻すことができない。よって、本実施形態では、４９枚以下のときにだけ、上記のベット数を変更可能としている。

メダルの貯留枚数が２枚以上かつ４９枚以下であるときは、ベット数を変更できると判断し、マックスベットスイッチ４０ａの操作を有効とする。すなわち、１枚のベット数を貯留内に一旦戻した後、次に、３枚のメダルをベットする。
これに対し、メダルの貯留枚数が１枚以下又は５０枚であるときは、マックスベットスイッチ４０ａの操作を無効とするように制御する。

なお、上記のように処理するのではなく、以下の方法も可能である。
第１に、変更前のベット数に相当する枚数を貯留に戻す処理を行うことなく、貯留枚数から２枚を減算し、その２枚をベット数に追加する処理を行ってもよい。このようにすれば、ベット数の変更前の貯留枚数が５０枚であっても、ベット数の変更が可能となる。
第２に、変更前のベット数に相当する枚数を貯留に戻すように処理するが、戻したときに貯留枚数が５０枚を超える場合には、超えた分の枚数をメダル受け皿５３に返却するように処理してもよい。

次に、既に１枚又は３枚のメダルがベットされているときに、１枚ベットスイッチ４０ｂが操作されたときの処理は、貯留枚数に応じて、以下のようになる。
先ず、既に１枚のメダルがベットされている場合において、１枚ベットスイッチ４０ｂが操作（オン）されたときは、現状を維持するだけであるので、その操作を無効とするように制御する。

これに対し、既に３枚のメダルがベットされている場合において、１枚ベットスイッチ４０ｂが操作されたときは、上記と同様にして、メダルの貯留枚数が４７枚以下であるか否かを判断する。４７枚以下でないときは、３枚のベットされているメダルを貯留に一旦戻すことができないからである。
メダル貯留枚数が４８枚以上であるときは、１枚ベットスイッチ４０ｂの操作を無効とするように制御する。

これに対し、メダルの貯留枚数が４７枚以下であるときは、ベット数を変更できると判断し、１枚ベットスイッチ４０ｂの操作を有効とする。すなわち、３枚のベット数を貯留に一旦戻した後、次に、１枚のメダルをベットする。

なお、上記と同様に、変更前のベット数に相当する枚数を貯留に戻す処理を行うことなく、２枚分を貯留枚数に加算する追加する処理を行ってもよい。この場合、貯留枚数が５０枚を超えるときは、超えた分の枚数をメダル受け皿に返却するように処理してもよい。

次に、上記処理を、フローチャートに基づいて説明する。
図７は、マックスベットスイッチ４０ａが操作（押下）されたときの処理の流れを示すフローチャートである。
マックスベットスイッチ４０ａが操作されると、図７のステップＳ１において、ベット・貯留制御手段６０は、現時点でのベット数が「３」であるか否かを判断する。ベット数が「３」であると判断されたときはステップＳ１１に進み、マックスベットスイッチ４０ａの操作を無効にし（受け付けず）、本フローチャートによる処理を終了する。

これに対し、ステップＳ１でベット数が「３」でないと判断されたときはステップＳ２に進む。ステップＳ２では、ベット・貯留制御手段６０は、現時点でのベット数が「２」であるか否かを判断する。ベット数が「２」であると判断されたときはステップＳ３に進み、「２」でないと判断されたときはステップＳ５に進む。
ステップＳ３では、ベット・貯留制御手段６０は、現時点でのメダルの貯留数が「１」〜「４８」の範囲内であるか否かを判断する。「１」〜「４８」の範囲内であると判断されたときはステップＳ４に進み、上記範囲内でないと判断されたときはステップＳ１１に進む。

すなわち、ステップＳ３で上記範囲内でないと判断されたときは、ベット数を「２」から「３」に変更することは不可能であるので、ステップＳ１１に進んでマックスベットスイッチ４０ａの操作を無効にし、本フローチャートによる処理を終了する。

ステップＳ３で上記範囲内であると判断されたときはベット数の変更が可能であるので、ベット・貯留制御手段６０は、ステップＳ４に進み、現在の貯留数から「１」を減算する。そしてステップＳ１０に進み、ベット・貯留制御手段６０は、減算した「１」をベット数に加算し、ベット数を「２」から「３」に変更する。そして本フローチャートによる処理を終了する。
ステップＳ２でベット数が「２」でないと判断されステップＳ５に進むと、ベット・貯留制御手段６０は、現時点でのベット数が「１」であるか否かを判断する。ベット数が「１」であると判断されたときはステップＳ６に進む。ステップＳ６では、現時点での貯留数が「２」〜「４９」の範囲内であるか否かを判断する。上記範囲内であると判断されたときはベット数の変更が可能であるので、ベット・貯留制御手段６０は、ステップＳ７に進み、現在の貯留数から「２」を減算する。そしてステップＳ１０に進み、ベット・貯留制御手段６０は、減算した「２」をベット数に加算し、ベット数を「１」から「３」に変更する。そして本フローチャートによる処理を終了する。

一方、ステップＳ６で上記範囲内でないと判断されたときは、ベット数を「１」から「３」に変更することは不可能であるので、ステップＳ１１に進んでマックスベットスイッチ４０ａの操作を無効にし、本フローチャートによる処理を終了する。

また、ステップＳ５でベット数が「１」でないと判断されたとき（すなわち、ベット数が「０」であるとき）はステップＳ８に進み、ベット・貯留制御手段６０は、現時点での貯留数が「３」以上であるか否かを判断する。貯留数が「３」以上であるときは、ベット数を「３」に設定できるので、ステップＳ９に進み、現在の貯留数から「３」を減算する。そしてステップＳ１０に進み、ベット・貯留制御手段６０は、ベット数を「３」に設定する。そして本フローチャートによる処理を終了する。
一方、ステップＳ８で貯留数が「３」以上でないと判断されたときは、ベット数を「３」に設定することは不可能であるので、ステップＳ１１に進んでマックスベットスイッチ４０ａの操作を無効にし、本フローチャートによる処理を終了する。

図８は、１枚ベットスイッチ４０ｂが操作（押下）されたときの処理の流れを示すフローチャートである。
１枚ベットスイッチ４０ｂが操作されると、図８のステップＳ２１において、ベット・貯留制御手段６０は、現時点でのベット数が「１」であるか否かを判断する。ベット数が「１」であると判断されたときはステップＳ３１に進み、１枚ベットスイッチ４０ｂの操作を無効にし（受け付けず）、本フローチャートによる処理を終了する。

これに対し、ステップＳ２１でベット数が「１」でないと判断されたときはステップＳ２２に進む。ステップＳ２２では、ベット・貯留制御手段６０は、現時点でのベット数が「２」であるか否かを判断する。ベット数が「２」であると判断されたときはステップＳ２３に進み、「２」でないと判断されたときはステップＳ２５に進む。
ステップＳ２３では、ベット・貯留制御手段６０は、現時点でのメダルの貯留数が「４８」以下であるか否かを判断する。「４８」以下であると判断されたときはステップＳ２４に進み、貯留数が「４８」以下でないと判断されたときはステップＳ３１に進む。

すなわち、ステップＳ２３で貯留数が「４８」以下でないと判断されたときは、ベット数を「２」から「１」に変更することは不可能であるので、ステップＳ３１に進んで１枚ベットスイッチ４０ｂの操作を無効にし、本フローチャートによる処理を終了する。

ステップＳ２３で貯留数が「４８」以下であると判断されたときはベット数の変更が可能であるので、ベット・貯留制御手段６０は、ステップＳ２４に進み、現在の貯留数に「１」を加算する。そしてステップＳ３０に進み、ベット・貯留制御手段６０は、ベット数を「２」から「１」に変更する。そして本フローチャートによる処理を終了する。

ステップＳ２２でベット数が「２」でないと判断されステップＳ２５に進むと、ベット・貯留制御手段６０は、現時点でのベット数が「３」であるか否かを判断する。ベット数が「３」であると判断されたときはステップＳ２６に進む。
ステップＳ２６では、現時点での貯留数が「４７」以下であるか否かを判断する。貯留数が「４７」以下であると判断されたときはベット数の変更が可能であるので、ベット・貯留制御手段６０は、ステップＳ２７に進み、現在の貯留数に「２」を加算する。そしてステップＳ３０に進み、ベット・貯留制御手段６０は、ベット数を「３」から「１」に変更する。そして本フローチャートによる処理を終了する。

一方、ステップＳ２６で貯留数が「４７」以下でないと判断されたときは、ベット数を「３」から「１」に変更することは不可能であるので、ステップＳ３１に進んで１枚ベットスイッチ４０ｂの操作を無効にし、本フローチャートによる処理を終了する。

また、ステップＳ２５でベット数が「３」でないと判断されたとき（すなわち、ベット数が「０」であるとき）はステップＳ２８に進み、ベット・貯留制御手段６０は、現時点での貯留数が「１」以上であるか否かを判断する。貯留数が「１」以上であるときは、ベット数として「１」を設定できるので、ステップＳ２９に進み、現在の貯留数から「１」を減算する。そしてステップＳ３０に進み、ベット・貯留制御手段６０は、ベット数を「１」に設定する。そして本フローチャートによる処理を終了する。

一方、ステップＳ２８で貯留数が「１」以上でない（すなわち、「０」である）と判断されたときは、ベット数を「１」に設定することは不可能であるので、ステップＳ３１に進んで１枚ベットスイッチ４０ｂの操作を無効にし、本フローチャートによる処理を終了する。

説明を図１に戻す。
役抽選手段６１は、役（上述した特別役、小役、及びリプレイ）の抽選を行うものである。役抽選手段６１は、例えば、役抽選用の乱数発生手段（ハードウェア乱数等）と、この乱数発生手段が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段と、乱数抽出手段が抽出した乱数値に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定する判定手段とを備えている。

乱数発生手段は、所定の領域（例えば１０進法で０〜６５５３５）の乱数を発生させる。乱数は、例えば２００ｎ（ナノ）ｓｅｃで１カウントを行うカウンターが０〜６５５３５の範囲を１サイクルとしてカウントし続ける乱数であり、スロットマシン１の電源が投入されている間は、乱数をカウントし続ける。

乱数抽出手段は、乱数発生手段によって発生した乱数を、所定の時、本実施形態では遊技者によりスタートスイッチ４１が操作（オン）された時に抽出する。判定手段は、乱数抽出手段により抽出された乱数値を、後述する役抽選テーブル６２と照合することにより、その乱数値が属する領域に対応する役を決定する。例えば、抽出した乱数値がＲＢの当選領域に属する場合は、ＲＢの当選と判定し、非当選領域に属する場合は、非当選と判定する。

役抽選テーブル６２は、抽選される役の種類と、各役の当選確率とを定めたものである。図９は、本実施形態における役抽選テーブル６２（６２Ａ〜６２Ｃ）を示す図である。役抽選テーブル６２は、遊技状態ごとに設けられている。役抽選テーブル６２は、それぞれ所定の範囲の抽選領域を有し、この抽選領域は、各役の当選領域及び非当選領域に分けられているとともに、抽選される役が、予め設定された当選確率となるように所定の割合に設定されている。

まず、本実施形態の「遊技状態」としては、通常遊技の非内部中、通常遊技の内部中、及び特別遊技であるＲＢ遊技を備える。
図９において、役抽選テーブル６２Ａは、通常遊技の非内部中の遊技で用いられる役抽選テーブル６２である。
ここで、本実施形態では、１遊技でのメダルのベット数は、１枚又は３枚から選択可能となっている。したがって、通常遊技（非内部中及び内部中）では、１枚ベット用の役抽選テーブル６２と、３枚ベット用の役抽選テーブル６２とが設けられている。

ただし、図９に示すように、通常遊技では、１枚ベットで遊技を行うよりも３枚ベットで遊技を行った方が特別役の当選確率が高く設定されている。このため、遊技者は、通常遊技は、３枚ベットで遊技を行うこととなる。
そして、通常遊技の内部中となり、ＲＢを揃える遊技では、１枚ベットで遊技を行うこととなる。

役抽選テーブル６２において、「＋」とは、重複（同時）当選を意味する。例えば図９中、「ＲＢ＋リプレイ」とあるのは、ＲＢとリプレイとが当該遊技で重複（同時）当選することを意味する。
特に本実施形態では、特別役であるＲＢは、単独当選する場合はなく、必ず他の役との重複当選となる。これは、詳細は後述するが、ＲＢに当選した遊技がＲＢを入賞させないようにするためである。また、リプレイは、単独当選する場合と、ＲＢと重複当選する場合とを有する。

さらに、小役２の当選確率は、小役２Ａ〜小役２Ｅに５分割（５等分）されている。すなわち、通常遊技中（ベット数３枚）における小役２全体の当選確率は１／１．５であるが、小役２Ａの当選確率が１／１．５×１／５、小役２Ｂの当選確率が１／１．５×１／５、・・・、小役２Ｅの当選確率が１／１．５×１／５にそれぞれ設定されている。
特に本実施形態では、３枚ベット時は、小役２の当選確率が他の役の当選確率よりも高く設定されているとともに、通常の小役２の入賞時の払出し枚数（１枚）は、ベット数の最大数（３枚）よりも少なく設定されている。
また、小役２の当選確率は、３枚ベット時には高いが、１枚ベット時には低くなるように設定されている（このように設定している理由は、後述する）。

また、役抽選テーブル６２Ｂは、通常遊技の内部中で用いられる役抽選テーブル６２である。役抽選テーブル６２Ｂでは、役抽選テーブル６２Ａと比較すると、ＲＢが抽選されない点で異なる。すなわち、通常遊技の非内部中においてＲＢに一旦当選すると、そのＲＢが入賞してＲＢ遊技に移行し、そのＲＢ遊技が終了して通常遊技の非内部中に移行するまで、ＲＢの抽選は行われない。したがって、内部中では、小役及びリプレイのみが抽選される。

このため、通常遊技中の非内部中における「ＲＢ＋リプレイ」の当選は、内部中ではＲＢが抽選されないのでリプレイの単独当選となる（図９中、米印）。これにより、内部中におけるリプレイの単独当選確率は、非内部中の当選確率に「ＲＢ＋リプレイ」の当選確率が加算された形となっている。ＲＢ＋小役１の重複当選についても同様である（図９中、米印）。

さらにまた、役抽選テーブル６２Ｃは、ＲＢ遊技で用いられる役抽選テーブル６２である。役抽選テーブル６２Ｃは、小役１〜小役３のみが抽選されるとともに、すべて、単独当選となるように設定されている。そして、特に小役１の当選確率が高く設定されている。なお、ＲＢ遊技では、ベット数は「３」に限定されている。このため、ＲＢ遊技中における１枚ベット用の役抽選テーブル６２は設けられていない。

説明を図１に戻す。
当選フラグ制御手段６３は、役抽選手段６１による役の抽選結果に基づいて、各役に対応する当選フラグ６３ａのオン／オフを制御するものである。本実施形態では、当選役に対応するように、ＲＢ、小役１、小役２（小役２Ａ〜小役２Ｅ）、小役３、及びリプレイの各役の当選フラグ６３ａを備える。そして、役抽選手段６１による役の抽選において当選したときは、対応する役の当選フラグ６３ａをオンにする（当選フラグ６３ａを立てる）。例えば、通常遊技の非内部中においてリプレイに当選したときは、リプレイに係る当選フラグ６３ａがオンとなり、それ以外の役の当選フラグ６３ａはオフのままである。また、例えば通常遊技の非内部中にＲＢ及びリプレイに重複当選したときは、ＲＢに係る当選フラグ６３ａ及びリプレイに係る当選フラグ６３ａがオンとなり、それ以外の役に係る当選フラグ６３ａはオフのままである。

さらにまた、上述したように、小役及びリプレイの当選は持ち越されないので、当該遊技で小役やリプレイに当選し、小役やリプレイの当選フラグ６３ａがオンにされても、当該遊技の終了時にその当選フラグ６３ａがオフにされる。
これに対し、ＲＢの当選は持ち越されるので、当該遊技でＲＢに当選し、ＲＢに係る当選フラグ６３ａがオンになったときは、ＲＢが入賞するまでオンの状態が維持され、ＲＢが入賞した時点でオフにされる。

例えば、通常遊技の非内部中において、役抽選手段６１でＲＢ及び小役１に重複当選したときは、上述したように、ＲＢ及び小役１の各当選フラグ６３ａがオンにされ、当該遊技の終了時に、小役１の当選フラグ６３ａはオフにされるが、ＲＢの当選フラグ６３ａのオンの状態は維持される（当該遊技でＲＢが非入賞の場合）。そして、次遊技の内部中の遊技で、例えば小役３に重複当選したときは、すでにオンであるＲＢに係る当選フラグ６３ａのほか、当選した小役３の当選フラグ６３ａがオンにされる。そして、当該遊技の終了時に、ＲＢに係る当選フラグ６３ａのオンの状態が維持されるとともに、小役３の当選フラグ６３ａはオフにされる（当該遊技でＲＢが非入賞の場合）。

リール制御手段６４は、まず、スタートスイッチ４１が操作されたときに、すべて（３つ）のリール３１の回転を開始するように制御するものである。さらに、リール制御手段６４は、役抽選手段６１により役の抽選が行われた後、当該遊技における当選フラグ６３ａのオン／オフを参照して当選フラグ６３ａのオン／オフに対応する停止位置決定テーブル６５を選択するとともに、ストップスイッチ４２が操作されたときに、ストップスイッチ４２が操作されたときのタイミングに基づいて、そのストップスイッチ４２に対応するリール３１の停止位置を決定するとともに、モータ３２を駆動制御して、その決定した位置にそのリール３１を停止させるように制御するものである。

例えば、リール制御手段６４は、少なくとも１つの当選フラグ６３ａがオンである遊技では、リール３１の停止制御の範囲内において、当選役（当選フラグ６３ａがオンになっている役）に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止可能にリール３１を停止制御するとともに、当選役以外の役（当選フラグ６３ａがオフになっている役）に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないようにリール３１を停止制御する。

ここで、「リール３１の停止制御の範囲内」とは、ストップスイッチ４２が操作された瞬間からリール３１が実際に停止するまでのリール３１の回転量（移動図柄数）の範囲内を意味し、本実施形態では、ストップスイッチ４２が操作された瞬間の図柄からの移動図柄数が４図柄以内（ストップスイッチ４２が操作された瞬間の図柄を含めて５図柄以内）に設定されている。いいかえると、ストップスイッチ４２が操作された瞬間からリール３１が実際に停止するまでの時間は、１９０ｍｓ以内に設定されている。

これにより、ストップスイッチ４２の操作を検知した瞬間の図柄から数えてリール３１の停止制御の範囲内にある図柄のいずれかが有効ラインに停止させるべき図柄であるときは、ストップスイッチ４２が操作されたときに、その図柄が有効ラインに停止するように制御されることとなる。

すなわち、役の当選時にストップスイッチ４２が操作された瞬間に直ちにリール３１を停止させると、当選した役に係るその図柄が有効ラインに停止しないときには、リール３１の停止時に、リール３１の停止制御の範囲内においてリール３１を回転移動制御することで、当選した役に係る図柄ができる限り有効ラインに停止させるように制御するものである。

また逆に、ストップスイッチ４２が操作された瞬間に直ちにリール３１を停止させると、当選していない役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止してしまうときは、リール３１の停止時に、リール３１の停止制御の範囲内においてリール３１を回転移動制御することで、当選していない役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しないように制御する。

さらに、リール制御手段６４は、複数の当選フラグ６３ａがオンである遊技（複数の役が重複当選している遊技）では、いずれか一方の役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御し、複数の役に対応する図柄の組合せが同時に有効ラインに停止しないようにリール３１を停止制御する。

停止位置決定テーブル６５は、当選フラグ６３ａのオン／オフの状態ごと、すなわち役抽選手段６１による役の抽選結果ごとに対応して設けられており、ストップスイッチ４２が操作された瞬間のリール３１の位置に対する、リール３１の停止位置を定めたものである。例えば、図６で示した各当選役ごとに、「ＲＢ＋リプレイ」、「ＲＢ＋小役１」、・・・、「リプレイ」、及び「非当選」に対応する停止位置決定テーブル６５が設けられている。そして、各停止位置決定テーブル６５には、例えば０番の図柄（左リール３１であれば「ベル」）が上段を通過する瞬間にストップスイッチ４２が操作されたときは、何図柄だけ移動制御して、何番の図柄を上段に停止させる、というように停止位置が定められている。

停止位置決定テーブル６５は、以下のＲＢ・リプレイテーブル等を備える。
ＲＢ・リプレイテーブルは、ＲＢ及びリプレイの当選フラグ６３ａがオンであるとき（非内部中の遊技でＲＢ及びリプレイに重複当選したとき、並びに内部中の遊技でリプレイに当選したとき）に用いられ、リール３１の停止制御の範囲内において、まず、リプレイに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先するとともに、リプレイに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、次に、ＲＢに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように、リール３１の停止位置が定められたものである。

さらに、ＲＢに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、いずれの役に対応する図柄の組合せもいずれの有効ラインにも停止しないように、リール３１の停止時の図柄の組合せを定めている。
ここで、リプレイやＲＢに対応する図柄の組合せを停止させる有効ラインとしては、有効ラインＬ１〜Ｌ１０のいずれであってもよい。

また、ＲＢ・小役１テーブルは、ＲＢ及び小役１の各当選フラグ６３ａがオンであるとき（非内部中の遊技でＲＢ及び小役１に重複当選したとき、並びに内部中の遊技で小役１に単独当選したとき）に用いられ、リール３１の停止制御の範囲内において、まず、小役１に対応する図柄の組合せを有効ラインＬ１０に停止させることを優先するとともに、小役１に対応する図柄の組合せを有効ラインＬ１０に停止させることができないときは、次に、ＲＢに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように、リール３１の停止位置を定めている。さらに、ＲＢに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、他の役に対応する図柄の組合せがいずれの有効ラインにも停止しないように、リール３１の停止位置を定めている。

ＲＢ・小役１テーブルにおいて、小役１に対応する図柄の組合せを停止させる有効ラインは、有効ラインＬ１０に限られる。したがって、ＲＢ・小役１テーブルが用いられて小役１が入賞するときは、中リール３１については、常に、下段に「チェリー」の図柄が停止する。

ＲＢテーブルは、ＲＢの当選フラグ６３ａのみがオンであるとき、すなわち内部中における役の非当選時に用いられ、リール３１の停止制御の範囲内において、ＲＢに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるようにリール３１の停止位置が定められたものである。また、ＲＢに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、いずれも役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないように、リール３１の停止位置が定められている。

小役１テーブルＡは、通常遊技（非内部中及び内部中の双方を含む）において小役１の当選フラグ６３ａがオンであるときに用いられ、リール３１の停止制御の範囲内において、小役１に対応する図柄の組合せを有効ラインＬ１０に停止させるように（中リール３１の「チェリー」の図柄を下段に停止させるように）、リール３１の停止位置が定められたものである。また、小役１に対応する図柄の組合せを有効ラインＬ１０に停止させることができないときは、いずれも役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないように、リール３１の停止位置が定められている。したがって、小役１Ａテーブルが用いられて小役１が入賞したときの払出し枚数は、１枚となる。

また、小役１ＡテーブルＢは、ＲＢ遊技中において小役１の当選フラグ６３ａがオンであるときに用いられ、リール３１の停止制御の範囲内において、小役１に対応する図柄の組合せを有効ラインＬ１〜Ｌ９に停止させるように（中リール３１の「チェリー」の図柄を中段に停止させるように）、リール３１の停止位置が定められたものである。また、小役１に対応する図柄の組合せを有効ラインＬ１〜Ｌ９に停止させることができないときは、いずれも役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないように、リール３１の停止位置が定められている。したがって、小役１Ｂテーブルが用いられて小役１が入賞したときの払出し枚数は、９枚となる。

小役２Ａテーブルは、小役２Ａの当選フラグ６３ａがオンであるときに用いられ、リール３１の停止制御の範囲内において、ストップスイッチ４２の操作順番が「左中右」であるときは、小役２に対応する図柄の組合せを有効ラインＬ１〜Ｌ９に停止させる、すなわち中リール３１の停止時に中段に「ベル」の図柄を停止させる（９枚のメダルの払出しとなる）ようにリール３１の停止位置を定めている。

これに対し、ストップスイッチ４２の操作順番が「左中右」以外のときは、小役２に対応する図柄の組合せを有効ラインＬ１０に停止させる、すなわち中リール３１の停止時に下段に「ベル」の図柄を停止させる（１枚のメダルの払出しとなる）ようにリール３１の停止位置を定めている。

小役２Ｂテーブルは、小役２Ｂの当選フラグ６３ａがオンであるときに用いられ、リール３１の停止制御の範囲内において、ストップスイッチ４２の操作順番が「左右中」であるときは、小役２に対応する図柄の組合せを有効ラインＬ１〜Ｌ９に停止させる、すなわち中リール３１の停止時に中段に「ベル」の図柄を停止させるようにリール３１の停止位置を定めている。

これに対し、ストップスイッチ４２の操作順番が「左右中」以外のときは、小役２に対応する図柄の組合せを有効ラインＬ１０に停止させる、すなわち中リール３１の停止時に下段に「ベル」の図柄を停止させるようにリール３１の停止位置を定めている。

小役２Ｃテーブルは、小役２Ｃの当選フラグ６３ａがオンであるときに用いられ、リール３１の停止制御の範囲内において、ストップスイッチ４２の操作順番が「中左右」又は「中右左」であるとき（すなわち、最初に操作されたストップスイッチ４２が中ストップスイッチ４２であるとき）は、小役２に対応する図柄の組合せを有効ラインＬ１〜Ｌ９に停止させる、すなわち中リール３１の停止時に中段に「ベル」の図柄を停止させるようにリール３１の停止位置を定めている。

これに対し、ストップスイッチ４２の操作順番が「中左右」又は「中右左」以外であるとき（すなわち、最初に操作されたストップスイッチ４２が左又は右ストップスイッチ４２であるとき）は、小役２に対応する図柄の組合せを有効ラインＬ１０に停止させる、すなわち中リール３１の停止時に下段に「ベル」の図柄を停止させるようにリール３１の停止位置を定めている。

小役２Ｄテーブルは、小役２Ｄの当選フラグ６３ａがオンであるときに用いられ、リール３１の停止制御の範囲内において、ストップスイッチ４２の操作順番が「右左中」であるときは、小役２に対応する図柄の組合せを有効ラインＬ１〜Ｌ９に停止させる、すなわち中リール３１の停止時に中段に「ベル」の図柄を停止させるようにリール３１の停止位置を定めている。

これに対し、ストップスイッチ４２の操作順番が「右左中」以外のときは、小役２に対応する図柄の組合せを有効ラインＬ１０に停止させる、すなわち中リール３１の停止時に下段に「ベル」の図柄を停止させるようにリール３１の停止位置を定めている。

小役２Ｅテーブルは、小役２Ｅの当選フラグ６３ａがオンであるときに用いられ、リール３１の停止制御の範囲内において、ストップスイッチ４２の操作順番が「右中左」であるときは、小役２に対応する図柄の組合せを有効ラインＬ１〜Ｌ９に停止させる、すなわち中リール３１の停止時に中段に「ベル」の図柄を停止させるようにリール３１の停止位置を定めている。

これに対し、ストップスイッチ４２の操作順番が「右中左」以外のときは、小役２に対応する図柄の組合せを有効ラインＬ１０に停止させる、すなわち中リール３１の停止時に下段に「ベル」の図柄を停止させるようにリール３１の停止位置を定めている。

以上のようにして、リール制御手段６４は、小役２の当選時は、ストップスイッチ４２の操作順番（押し順）に応じて、小役２が入賞する有効ラインを変えるため、ストップスイッチ４２の操作順番を検出する操作順番検出手段６４ａを備える。操作順番検出手段６４ａは、遊技者によりストップスイッチ４２が操作されたときに、左、中、及び右ストップスイッチ４２のうち、いずれが操作されたかを検出するものである。操作順番検出手段６４ａは、毎遊技、一律にストップスイッチ４２の操作順番を検出してもよいが、特に本実施形態では、小役２Ａ〜小役２Ｅの当選時に、操作されたストップスイッチ４２が、左、中又は右のいずれであるかを検出する。

ストップスイッチ４２が操作されると、そのストップスイッチ４２が操作された旨の信号が操作順番検出手段６４ａに入力されるようになっている。この信号を判別することで、操作順番検出手段６４ａは、どのストップスイッチ４２が操作されたかを検出する。

小役３テーブルは、小役３の当選フラグ６３ａのみがオンであるときに用いられ、リール３１の停止制御の範囲内において、小役３に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、小役３以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように、リール３１の停止時の図柄の組合せを定めたものである。

また、リプレイテーブルは、リプレイの当選フラグ６３ａのみがオンであるときに用いられ、リール３１の停止制御の範囲内において、リプレイに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、リプレイ以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように、リール３１の停止時の図柄の組合せを定めたものである。

さらにまた、ＲＢ・小役２Ａテーブルは、ＲＢ内部中に小役２Ａに当選したときに用いられ、小役２に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先し、小役２に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、次に、ＲＢに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるものである。
ここで、小役２を有効ラインに停止させる場合においては、小役２Ａテーブルと同様に、ストップスイッチ４２の操作順番に応じて小役２が入賞する有効ラインを変えるように制御する。

ＲＢ・小役２Ｂテーブル、ＲＢ・小役２Ｃテーブル、ＲＢ・小役２Ｄテーブル、及びＲＢ・小役２Ｅテーブルについても、上記ＲＢ・小役２Ａテーブルと同様であり、ＲＢ・小役２Ａテーブル中、「小役２Ａ」を、それぞれ小役２Ｂ、小役２Ｃ、小役２Ｄ、及び小役２Ｅと読み替えたものに相当する。

また、ＲＢ・小役３テーブルは、ＲＢ内部中に小役３に当選したときに用いられ、小役３に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先し、小役３に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、次に、ＲＢに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるものである。

非当選テーブルは、すべての当選フラグ６３ａがオフであるとき（すなわち、非内部中の遊技又はＲＢ遊技における役の非当選時）に用いられ、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止しないように、リール３１の停止時の図柄の組合せを定めたものである。なお、非当選テーブルでは、中リール３１については、「チェリー」又は「ベル」の図柄が中段又は下段に停止しないように（小役１又は小役２の入賞となってしまうため）リール３１の停止位置を定めている。

次に、リール３１の図柄配列と停止制御との関係について説明する。
図３に示すように、中リール３１において、「チェリー」の図柄は、５図柄以内の間隔で配置されている。これにより、リール３１がどの瞬間に位置するときにストップスイッチ４２が操作されても、リール制御手段６４は、常に、所望の位置に「チェリー」の図柄を停止させることができる。よって、小役１の当選時には、中リール３１の停止時に、中段又は下段のいずれにも「チェリー」の図柄を停止させることができる。

同様に、中リール３１において、「ベル」の図柄は、５図柄以内の間隔で配置されている。これにより、リール３１がどの瞬間に位置するときにストップスイッチ４２が操作されても、リール制御手段６４は、常に、所望の位置に「ベル」の図柄を停止させることができる。よって、小役２Ａ〜小役２Ｅの当選時には、中リール３１の停止時に、中段又は下段のいずれにも「ベル」の図柄を停止させることができる。

同様に、図３に示すように、すべてのリール３１において、「ＲＰ」の図柄は、５図柄以内の間隔で配置されている。これにより、リール３１がどの瞬間に位置するときにストップスイッチ４２が操作されても、リール制御手段６４は、所望の有効ラインに「ＲＰ」の図柄を停止させることができる。よって、リプレイに当選したときは、リール制御手段６４は、常に、所望の有効ラインに、リプレイに対応する図柄の組合せ（「ＲＰ」−「ＲＰ」−「ＲＰ」）を有効ラインに停止させることができる。

一方、「７」及び「スイカ」の各図柄については、間隔が５図柄を超えて配置されている。これにより、ＲＢや小役３の当選時には、当選役に対応する図柄が有効ラインに停止するタイミングでストップスイッチ４２が操作されなければ、当選役に対応する図柄の組合せは有効ラインに停止しない。

具体的には、例えば中リール３１の中段に「スイカ」の図柄を停止させるには、６番〜１９番の図柄が中段を通過する瞬間に中ストップスイッチ４２が操作されれば、１０番、１４番又は１９番の「スイカ」の図柄が中段に停止する。これに対し、１番〜５番、又は２０番〜０番の図柄が中段を通過する瞬間に中ストップスイッチ４２が操作されたときは、１０番、１４番又は１９番の「スイカ」の図柄は、中段に停止することができない。

以上より、ＲＢ・リプレイテーブルでは、リプレイが常に入賞し、ＲＢが入賞する場合はない。
また、ＲＢ・小役１テーブルでは、小役１が常に入賞し、ＲＢが入賞する場合はない。
さらにまた、ＲＢ・小役２Ａテーブル〜ＲＢ・小役２Ｅテーブルでは、小役２が常に入賞し、ＲＢが入賞する場合はない。
また、小役１Ａテーブル又は小役１Ｂテーブルが用いられたときは、常に小役１が入賞する。同様に、小役２Ａテーブル〜小役２Ｅテーブルが用いられたときは、常に小役２が入賞する。
さらに、リプレイテーブルが用いられたときは、常にリプレイが入賞する。

説明を図１に戻す。
停止図柄判断手段６６は、リール３１の停止時に、有効ラインに停止したリール３１の図柄の組合せが、いずれかの役に対応する図柄の組合せと一致するか否かを判断するものである。停止図柄判断手段６６は、例えばモータ３２の停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ライン上の図柄を判断する。
ただし、停止図柄判断手段６６は、ストップスイッチ４２が操作され、停止位置決定テーブル６５を用いて停止位置が決定された時に、そのリール３１が停止したか否かにかかわらず、停止図柄を判断することが可能である。

払出し手段６７は、停止図柄判断手段６６により、リール３１の停止時に有効ラインに停止した図柄の組合せがいずれかの役に対応する図柄の組合せと一致すると判断され、その役の入賞となったときに、その入賞役に応じて所定枚数のメダルを遊技者に対して払い出すか、又はクレジットの加算等の処理を行うものである。

また、払出し手段６７は、役に対応する図柄の組合せが複数の有効ラインに同時に停止したときは、その有効ライン数分を乗じた枚数を払い出すように制御する。
ここで、小役３及びリプレイに対応する図柄の組合せは、いずれも、同時に複数の有効ラインに停止することはない。

これに対し、小役１は、１本の有効ラインＬ１０に停止するとき（中リール３１の停止時に下段に「チェリー」の図柄が停止したとき）と、９本の有効ラインＬ１〜Ｌ９に同時に停止するとき（中リール３１の停止時に中段に「チェリー」の図柄が停止したとき）とを有する。前者の場合には、払出し枚数は、１枚×１（有効ライン数）＝１枚であるが、後者の場合には、払出し枚数は、１枚×９（有効ライン数）＝９枚となる。

同様に、小役２は、１本の有効ラインＬ１０に停止するとき（中リール３１の停止時に下段に「ベル」の図柄が停止したとき）と、９本の有効ラインＬ１〜Ｌ９に同時に停止するとき（中リール３１の停止時に中段に「ベル」の図柄が停止したとき）とを有する。前者の場合には、払出し枚数は、１枚×１（有効ライン数）＝１枚であるが、後者の場合には、払出し枚数は、１枚×９（有効ライン数）＝９枚となる。
図１０は、小役２Ａ〜小役２Ｅ当選時と、ストップスイッチ４２の操作順番と、払出し枚数との関係を示す図である。

また、リプレイの入賞時は、メダルを払い出したりクレジットしたりすることなく、当該遊技でベットされたメダル枚数を自動でベットするように制御する。

払出し手段６７は、スロットマシン１内部に貯留されているクレジット数、すなわちクレジット数表示部３４に表示されている貯留枚数が５０枚未満であるときは、貯留枚数が５０枚になるまでクレジットの加算処理を行う。さらに、貯留枚数が５０枚に到達したときは、残りの枚数のメダルについては、メダル払出し装置５２を駆動制御して、メダルを払い出すように制御する。

図１１は、払出し手段６７の具体例を示す図である。
図１１（ａ）に示すように、ベット数「０３」、貯留数「０４」で遊技が開始されると（スタートスイッチ４１が操作されると）、その時点でベット数は「００」になる。そして、当該遊技で小役１（１枚）が入賞したときは、小役１の入賞に相当する１枚が貯留数に加算され、貯留数は「０５」となる。
これに対し、図１１（ｂ）に示すように、ベット数「０３」、貯留数「０４」で遊技が開始されると、その時点でベット数は「００」になる。そして、当該遊技でリプレイが入賞したときは、当該遊技のベット数「０３」が自動投入される。

さらにまた、図１１（ｃ）に示すように、ベット数「０３」、貯留数「４５」で遊技が開始されると、その時点でベット数は「００」になる。そして、当該遊技で小役３が入賞したときは、８枚の払出し中、５枚までを貯留数に加算し（貯留数を最大にし）、残りの３枚を、メダル払い出し装置５２によりメダル受け皿５３に払い出す。

図１において、特別遊技制御手段６８は、特別遊技であるＲＢ遊技の開始、ＲＢ遊技中の遊技の進行、及びＲＢ遊技の終了を制御するものである。
通常遊技中に、ＲＢに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、ＲＢの入賞となり、特別遊技制御手段６８は、次遊技からＲＢ遊技を開始するように制御する。
ＲＢ遊技では、上述した役抽選テーブル６２Ｃを用いて役の抽選が行われる。これにより、ＲＢ遊技中は、小役１の当選確率が高くなる。

また、本実施形態では、ＲＢ遊技の終了条件として、遊技回数が２回となったことに設定されている。
このため、特別遊技制御手段６８は、ＲＢ遊技中の遊技回数をカウントし、カウント値が「２」となったと判断したときは、当該遊技をもってＲＢ遊技を終了するように制御する。

演出制御手段６９は、上述したランプ２１、スピーカ２２、及び画像表示装置２３からの演出の出力を制御するものである。
演出制御手段６９は、遊技ごとに、役抽選手段６１による役の抽選結果に基づいて、演出パターンを選択する。特に本実施形態では、複数種類の演出パターンが予め設けられている。そして、演出制御手段６９は、遊技の開始時等に、役抽選手段６１による役の抽選が行われた後、ソフトウェア乱数を用いた抽選によっていずれか１つの演出パターンを選択する。

また、演出パターンは、当選役に応じて、それぞれ複数種類が設けられている。例えば、特別役当選時、小役当選時、リプレイ当選時、非当選時等ごとに、それぞれ複数種類の演出パターンが設けられている。
演出パターンは、遊技の進行に伴って、どのようなタイミングで（スタートスイッチ４１の操作時や各ストップスイッチ４２の操作時等）、どのような演出を出力するか（ランプ２１をどのように点灯、点滅又は消灯させるか、スピーカ２２からどのようなサウンドを出力するか、及び画像表示装置２３にどのような画像を表示させるか等）を定めたものである。
そして、演出制御手段６９は、選択した演出パターンに従い、所定のタイミングで演出出力機器から演出を出力するように制御する。

また、演出制御手段６９は、ＡＴ遊技制御手段６９ａを備える。
ここで、「ＡＴ（Assist Time ）遊技」とは、ストップスイッチ４２の操作順番（押し順）又は操作タイミングによって入賞する場合と入賞しない場合とを有する特定役（リプレイの場合もある）を設けるとともに、非ＡＴ遊技中は、偶然でしか特定役を入賞させることができないが、ＡＴ遊技中は、特定役を入賞させるためのストップスイッチ４２の操作順番又は操作タイミング（有効ラインに狙う図柄等）が報知されることで、遊技者は、その報知に従ってストップスイッチ４２を操作すれば、特定役の入賞率を高めることができる（確実に特定役を入賞させることができる）遊技をいう。

そして、本実施形態では、上記特定役に相当する役として、小役２が設けられている。小役２の当選時は、ストップスイッチ４２の操作順番に応じて、小役２に対応する図柄の組合せが９本の有効ラインＬ１〜Ｌ９に停止して９枚のメダルが払い出される場合と、１本の有効ラインＬ１０に停止することによって１枚のメダルが払い出される場合とを有する。ここで、本実施形態のＡＴ遊技は、小役２Ａ〜小役２Ｅの当選時に、当選した小役２Ａ〜小役２Ｅに対応する図柄の組合せが９本の有効ラインＬ１〜Ｌ９に停止させるためのストップスイッチ４２の操作順番を報知する。

通常遊技中に役抽選手段６１でＲＢに当選すると、上述したように、当該遊技ではＲＢに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しないので、次遊技から内部中の遊技となる。ＡＴ遊技制御手段６９ａは、この内部中の遊技でＡＴ遊技を実行するように制御する。
ＡＴ遊技制御手段６９ａは、内部中の遊技に移行したときは、まず、最初の１ゲーム目で、ＡＴ遊技（１セット）を実行するか否かを、ソフトウエア乱数を用いた抽選によって決定する。本実施形態では、８０％の確率で当選するように設定されている。

そして、内部中に移行すると、最初は７ゲームの非ＡＴ遊技（通常の内部中の遊技）を行う。この７ゲーム間で、１ゲーム目の抽選でＡＴ遊技の実行に当選したか否かを演出により出力する。例えば、画像表示装置２３によって、主人公キャラクタと敵キャラクタとが対決し、いずれかが勝利する演出を出力するように制御する。ここで、上記抽選に当選したときは主人公キャラクタが勝利する演出（ＡＴ遊技が実行されることを意味する演出）を出力し、上記抽選に非当選であったときは敵キャラクタが勝利する演出（ＡＴ遊技が実行されないことを意味する演出）を出力するように制御する。

そして、７ゲーム終了後、ＡＴ遊技の抽選で当選しているときは、次遊技から、ＡＴ遊技を実行するように制御する。
また、ＡＴ遊技の抽選において当選したときは、ＡＴ遊技の遊技回数を併せて抽選を行う。遊技回数としては、１０ゲーム、３０ゲーム、５０ゲーム、及び１００ゲームの４種類が設けられている。そして、各遊技回数ごとに、選択率が予め定められている。図１２は、ＡＴ遊技の遊技回数とその選択率とを示す図である。図１２に示すように、例えば１０ゲームの選択率は４０％に設定されている。

ＡＴ遊技の実行中に、役抽選手段６１で小役２Ａ〜小役２Ｅに当選したときは、当選した小役２Ａ〜小役２Ｅに対応する図柄の組み合わせを９本の有効ラインＬ１〜Ｌ９に停止（中リール３１の中段に「ベル」の図柄を停止）させるためのストップスイッチ４２の操作順番を遊技者に対して報知するように制御する。例えば、小役２Ａの当選時は、「左→中→右の順で押せ！」と画像表示装置２３に画像表示する。小役２Ｂ〜小役２Ｅの当選時も同様に画像表示する。

したがって、遊技者は、ＡＴ遊技中に上記報知が行われたときは、小役２Ａ〜小役２Ｅに当選したことを知るとともに、どの操作順番でストップスイッチ４２を操作すれば、当選した小役２に対応する図柄の組合せを有効ラインＬ１〜Ｌ９に停止させるかを知ることができる。

１セットのＡＴ遊技が終了すると、再度、非ＡＴ遊技に移行する。そして、非ＡＴ遊技の１遊技目で再度のＡＴ遊技を実行するか否かが抽選で決定され、非ＡＴ遊技の７ゲーム間に行われる演出で、抽選結果が演出として画像表示される。なお、７ゲーム間の非ＡＴ遊技中に小役２Ａ〜小役２Ｅに当選したときでも、上記報知は行われない。

以上より、ＡＴ遊技の抽選に当選し続ければ、７ゲームの非ＡＴ遊技と、１０、３０、５０、又は１００ゲームのＡＴ遊技とを繰り返すことができる。
また、ＡＴ遊技の抽選で非当選となったときは、その後は非ＡＴ遊技のままである（ＡＴ遊技の抽選は行われない）。したがって、遊技者は、当選を持ち越しているＲＢを入賞させ、ＲＢ遊技に移行することができる。

また、内部中においてＡＴ遊技が終了し、非ＡＴ遊技となったときであっても、小役２は、ベット数が「３」であれば、１／１．５の高確率で当選する。これにより、非当選の機会が少なくなり、ＲＢを入賞させることができる機会が減少する。このため、ＡＴ遊技が終了したときは、「メダルを１枚だけ投入してください」というような報知を行い、遊技者にベット数を「１」にさせる報知を行う。ベット数が「１」であるときは、小役２の当選確率も低くなる（１／１０となる）ので、それだけ、非当選となる遊技の機会が増加する。よって、ＲＢを入賞する機会が容易に得られることとなる。

また、内部中における役の非当選時では、ＲＢテーブルが用いられ、ＲＢが入賞可能な遊技となる。
しかし、ＡＴ遊技中にＲＢが入賞したときは、ＡＴ遊技制御手段６９ａは、当該遊技をもってＡＴ遊技を終了するように制御する。このため、遊技者は、ＡＴ遊技中及び７ゲームの非ＡＴ遊技中は、ＲＢが入賞しないように注意をする必要がある。

そこで、本実施形態では、ＡＴ遊技制御手段６９ａは、ＡＴ遊技中及び７ゲームの非ＡＴ遊技中においてＲＢテーブルが用いられる遊技では、ＲＢの入賞を回避すべき旨の報知を行う。ＲＢに対応する図柄の組合せは「７」−「７」−「７」であるので、例えば左リール３１の停止時に、表示窓１１内に１４番から１６番までの図柄（「ＢＡＲ」、「チェリー」、「ＢＡＲ」の部分）が停止するように狙うべきことを報知する。この範囲を狙って左ストップスイッチ４２を操作すれば、左リール３１の７番の「７」の図柄が表示窓１１内（いずれかの有効ライン）に停止してしまうことはない。よって、ＲＢの入賞を回避することができる。

また、演出制御手段６９は、遊技の終了時にいずれかの役が入賞したときは、その役の入賞に基づく払出し枚数と、当該遊技の開始時点での貯留枚数との合計が、「３以上」であるか否かを判断する。そして、前記合計が「３以上」であると判断したときは、特定のサウンドをスピーカ２２から出力するように制御する。これに対し、前記合計が「２以下」であるときは、役の入賞に基づきメダルが払い出された場合であっても、演出制御手段６９は、上記サウンドを出力しないように制御する。
よって、遊技者は、遊技の終了時に特定のサウンドが出力されたときは、次遊技の開始時に、マックスベットスイッチ４０ａを操作してベット数を「３」にし、遊技を開始できることを知ることができる。
また、役が入賞してメダルが払い出された結果、貯留枚数が「５０」を超え、その超えた分のメダルがメダル払出し装置５２により実際に払い出された場合であっても、上記サウンドを出力するのはもちろんである。

これに対し、小役１又は小役２（払出し枚数が１枚）が入賞し、その入賞に基づくメダルが払い出された場合であっても、前記合計が「２以下」であると判断したときは、サウンドを出力しないように制御する。これにより、遊技者は、次遊技では、メダル投入口４３からメダルを新たに少なくとも１枚投入しないと、ベット数を「３」にし、遊技を開始することができないことを知ることができる。
なお、これに限らず、小役１又は小役２（払出し枚数が１枚）が入賞し、その入賞に基づくメダルが払い出された場合において、前記合計が「２以下」であると判断したときに限り、特殊なサウンドを出力するように制御してもよい。
また、上述した例では、演出制御手段６９が上記判断を行うようにしたが、上記判断をベット・貯留制御手段６０が行うようにし、前記合計が「３以上」であると判断したときは、ベット・貯留制御手段６０から演出制御手段６９に対し、特定のサウンドの出力命令を送信するように制御してもよい。

特に本実施形態では、通常遊技の３枚ベット時は、頻繁に小役２が当選・入賞し、１枚の払出しが行われる。そして、当該遊技の開始時の貯留数が０枚又は１枚であるときは、小役２の入賞により１枚のメダルが払い出されたとしても、次遊技ではベット数を最大数（３枚）にして遊技を行うことはできない。すなわち、上記の場合には、マックスベットスイッチ４０ａを操作しても無効とされる。このため、上記のようなサウンドを出力すれば、遊技者に対し、容易に、次遊技ではメダルをメダル投入口４３から投入しないと、ベット数を最大数にして遊技を行うことができない旨を報知することができる。

次に、出玉率等について説明する。
まず、「１遊技あたりのメダルの払い出し枚数の期待値」とは、１遊技における役の入賞確率×払出し枚数をいう。そして、１遊技あたりの「差枚数」の期待値とは、１遊技あたりのメダルの増減数の期待値をいい、「払出し枚数の期待値−投入枚数」で表すことができる。差枚数の期待値が正の値であるときは、遊技の進行に伴ってメダルが増加していく遊技状態であり、負の値であるときは、遊技の進行に伴ってメダルが減少していく遊技状態である。

また、「出玉率」は、「払出し枚数の期待値／投入枚数」で表すことができ、１を超える値であるときは、遊技の進行に伴ってメダルが増加していく遊技状態であり、１未満の値であるときは、遊技の進行に伴ってメダルが減少していく遊技状態である。

通常遊技中、かつ非ＡＴ遊技であるときは、小役２Ａ〜小役２Ｅの当選時は、１／５の確率で９枚の払出しを受けることができ、４／５の確率で１枚の払出しを受けることができる。
ここで、リプレイの入賞時におけるメダルの自動投入を３枚の払出しと等価としたとき、非ＡＴ遊技（非内部中、及び内部中）における１遊技（３枚ベット時）あたりのメダル払出し数の期待値は、
３×１／２００＋１×１／２００＋１×１／５０＋１×１／１．５×４／５＋９×１／１．５×１／５＋８×１／１００＋３×１／７．３
≒２．２６（枚）
となる。
よって、差枚数の期待値は、
２．２６−３
＝−０．７４（枚）
となる。
また、出玉率は、
２．２６／３
≒０．７５
となる。

これにより、非ＡＴ遊技中は、遊技の進行とともにメダルが減少していく遊技状態（遊技者にとって不利な遊技状態）である。このため、たとえ内部中であっても、非ＡＴ遊技を長引かせることに遊技者が受けるメリットはないので、早急にＲＢを入賞させ、ＲＢ遊技に移行した方が得となる。

これに対し、（内部中で）ＡＴ遊技であるときは、小役２Ａ〜小役２Ｅの当選時は、報知に従って常に９枚の払出しを受けることができる。
よって、内部中のＡＴ遊技における１遊技あたりのメダル払出し数の期待値は、
３×１／２００＋１×１／２００＋１×１／５０＋９×１／１．５＋８×１／１００＋３×１／７．３
≒６．５３（枚）
となる。
よって、差枚数の期待値は、
６．５３−３
＝＋３．５３（枚）
となる。
また、出玉率は、
６．５３／３
≒２．１８
となる。
これにより、内部中かつＡＴ遊技中は、遊技の進行とともにメダルが増加していく遊技状態であり、遊技者にとって有利な遊技状態である。

なお、ＲＢ遊技中における１遊技あたりのメダル払出し数の期待値は、
９×１／１．０５＋１×１／１００×４／５＋９×１／１００×１／５＋８×１／１００
≒８．６８（枚）
となる。
よって、差枚数の期待値は、
８．６８−３
＝＋５．６８（枚）
となる。
また、出玉率は、
８．６８／３
≒２．８９
となる。
ゆえに、ＲＢ遊技は、遊技の進行とともにメダルが増加していく遊技状態であり、遊技者にとって有利な遊技状態である。

以上のスロットマシン１において、遊技者は、非内部中は、ＲＢの当選を待ちつつ遊技を行う。そして、ＲＢに当選したときは、当該遊技ではＲＢが入賞しないので、次遊技から、内部中の遊技となる。この内部中の遊技では、遊技者は、ＲＢが入賞しないように注意するとともに、ＡＴ遊技の抽選に当選することによって、非ＡＴ遊技とＡＴ遊技とを繰り返すことができる。すなわち、内部中の遊技を利用してＡＴ遊技を実行することができる。また、ＡＴ遊技の抽選で非当選となり、内部中かつ非ＡＴ遊技となったときは、遊技者は、速やかにＲＢを入賞させ、ＲＢ遊技に移行することができる。

以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、以下のような種々の変形が可能である。
（１）本実施形態では、１遊技のベット数として、１枚又は３枚に設定したが、これに限らず、２枚のベットでも遊技可能にしてもよい。また、ベット数を１枚又は２枚としたり、２枚又は３枚としてもよい。本発明では、ベット数が少なくとも２種類のＰ１とＰ２（Ｐ２≠Ｐ１、かつＰ２＞Ｐ１）とを有するものであればよい。そして、小役２のように、通常の入賞時の払出し枚数がＰ２枚未満に設定する。

（２）本実施形態では、遊技媒体としてメダルを用いたが、遊技球を用いたスロットマシン（パロット）等、メダル以外の遊技媒体を用いるスロットマシン等の遊技機であっても本発明を適用することができる。

１ スロットマシン
１０ 遊技制御手段
１１ 表示窓
２１ ランプ
２２ スピーカ
２３ 画像表示装置
３１ リール
３２ モータ
３３ ベット数表示部
３４ クレジット数表示部
４０ ベットスイッチ
４０ａ マックスベットスイッチ
４０ｂ １枚ベットスイッチ
４１ スタートスイッチ
４２ （左、中、右）ストップスイッチ
４３ メダル投入口
４４ メダル検知センサ
５１ ホッパー
５２ メダル払出し装置
５３ メダル受け皿
６０ ベット・貯留制御手段
６１ 役抽選手段
６２（６２Ａ〜６２Ｃ） 役抽選テーブル
６３ 当選フラグ制御手段
６３ａ 当選フラグ
６４ リール制御手段
６４ 操作順番検出手段
６５ 停止位置決定テーブル
６６ 停止図柄判断手段
６７ 払出し手段
６８ 特別遊技制御手段
６９ 演出制御手段
６９ａ ＡＴ遊技制御手段
Ｌ１〜Ｌ１０ 有効ライン（図柄組合せライン）

Claims (5)

1. 当該遊技における遊技媒体をベットするときに、遊技者が遊技媒体を直接投入するための投入口と、
   遊技機から払い出された遊技媒体、及び１遊技におけるベット数の最大数を超える数の遊技媒体が前記投入口から投入されたときの前記最大数を超えた分の遊技媒体を電気的に貯留しておくための遊技媒体貯留手段と、
   前記遊技媒体貯留手段に貯留されている遊技媒体を当該遊技でベットするときに遊技者が操作するスイッチであって、最大投入可能なベット数をベットするための第１ベットスイッチと、
   前記遊技媒体貯留手段に貯留されている遊技媒体を当該遊技でベットするときに遊技者が操作するスイッチであって、前記最大数未満の所定数をベットするための第２ベットスイッチスイッチと
   を備え、
   前記投入口から投入された遊技媒体数と前記遊技媒体貯留手段に貯留されている遊技媒体数との合計が前記最大数未満である場合において前記第１ベットスイッチが操作されたときは、そのベット操作を無効とするベット操作制御手段を備える
   ことを特徴とする遊技機。
2. 請求項１に記載の遊技機において、
   前記遊技媒体貯留手段に貯留可能な遊技媒体の最大数はＳに設定されており、
   前記ベット操作制御手段は、前記投入口から投入された遊技媒体数と前記遊技媒体貯留手段に貯留された遊技媒体数との合計が「Ｓ＋前記所定数」を超えた後、前記第２ベットスイッチが操作されたときは、そのベット操作を無効とする
   ことを特徴とする遊技機。
3. 請求項１に記載の遊技機において、
   前記遊技媒体貯留手段に貯留可能な遊技媒体の最大数はＳに設定されており、
   前記投入口から投入された遊技媒体数Ｘ１と前記遊技媒体貯留手段に貯留された遊技媒体数Ｘ２との合計が「Ｓ＋前記所定数」を超えた後、前記第２ベットスイッチが操作されたときは、ベット数として前記所定数を設定するとともに、前記遊技媒体貯留手段の遊技媒体の貯留数をＳに設定し、かつ「Ｘ１＋Ｘ２−Ｓ−前記所定数」の遊技媒体を返却口から払い出すように制御する
   ことを特徴とする遊技機。
4. 請求項１から請求項３までのいずれか１項に記載の遊技機において、
   特定役を含む役の抽選を行う役抽選手段と、
   前記役抽選手段で前記特定役に当選し、前記特定役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、前記特定役の入賞に基づく遊技媒体数を、前記遊技媒体貯留手段に貯留された遊技媒体数に加算するように制御し、
   前記特定役は、前記役抽選手段で抽選される役の中で最も当選確率が高く設定されており、
   前記特定役の入賞に基づく遊技媒体数は、前記最大数未満に設定されている
   ことを特徴とする遊技機。
5. 請求項１から請求項３までのいずれか１項に記載の遊技機において、
   役の抽選を行う役抽選手段を備え、
   前記役抽選手段でいずれかの役に当選し、当選役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、前記当選役の入賞に基づく遊技媒体数を、前記遊技媒体貯留手段に貯留された遊技媒体数に加算するように制御し、
   前記当選役の入賞に基づく遊技媒体が払い出されたときに前記遊技媒体貯留手段に貯留された遊技媒体数が前記最大数以上であるときと前記最大数未満であるときとで、異なる払出し音を出力するように制御する演出制御手段を備える
   ことを特徴とする遊技機。

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