WO2024090223A1 - 油性口唇化粧料 - Google Patents

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啓佑 林田
恭平 小坂
瑞希 山本
桐子 千葉
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株式会社 資生堂
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マスクやコップ等に色移りしにくく(二次付着レス効果)、色持ちの良い油性口唇化粧料を提供することを目的とする。 本発明に係る油性口唇化粧料は、 (A)フェニル変性シリコーン、 (B)シリコーン系界面活性剤を化粧料の全量に対して1.5~15質量%、及び (C)(i)体質顔料及び(ii)高分子粉体から選択される粉末成分を化粧料の全量に対して5~35質量% 含むことを特徴とする。

Description

油性口唇化粧料
 本発明は、油性口唇化粧料に関する。より詳しくは、マスクやコップ等に色移りしにくく(二次付着レス効果)、色持ちの良い油性口唇化粧料に関する。
 口唇化粧料のなかでも、リップスティック等の油性口唇化粧料は、小型化が可能で持ち運びが容易であり、手指や器具を用いずに唇に直接塗布できる簡便さを備えている。
 油性口唇化粧料には、唇に密着する水添ポリイソブテンやテトライソステアリン酸ペンタエリスリチル等の高粘度の炭化水素油を多量に配合することが広く行われている。ところが、高粘度の炭化水素油を多量に配合すると、使用時の伸びが重くなる、仕上がりがべたつく等に加えて、唇が接触する部位に塗膜が油分ごと転写してしまうという欠点がある。その結果、経時的な色移りを生じ、色持ちに劣ることが問題となっていた。
 そこで、二次付着しにくい、いわゆる二次付着レス効果をもつ油性口唇化粧料が開発されている。
 例えば、特許文献1には、フェニル変性シリコーンと、特定の液状多分岐型イソステアリン酸エステル化合物と、特定のアルキルグリセリルエーテル変性シリコーンと、30℃における粘度が100mPa・s以下であり分子内に少なくとも1個の水酸基を有する油剤と、ワックスとを含む口唇化粧料が提案されている。この口唇化粧料では、塗布した際にワックス構造中に保持されていたフェニル変性シリコーンが塗膜表面に露出して被膜を形成することにより二次付着レス効果が発揮される。
 しかし、この口唇化粧料では、特定のアルキルグリセリルエーテル変性シリコーンが必須であるため処方が制限される問題がある。特に、粉末成分を併用すると粉末の凝集を引き起こしやすいことから、粉末成分を多量に配合することができない。さらに、二次付着レス効果に関してはまだ十分満足できるレベルに達しているとはいえなかった。
特開2014-19663号公報
 本発明は、前記実情に鑑みてなされたものであり、マスクやコップ等に色移りしにくく(二次付着レス効果)、色持ちの良い油性口唇化粧料を提供することを目的とする。
 本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、(A)フェニル変性シリコーンと、(B)シリコーン系界面活性剤と、(C)所定の粉末成分とを所定の量で配合することによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
 すなわち、本発明は、
(A)フェニル変性シリコーン、
(B)シリコーン系界面活性剤を化粧料全量に対して1.5~15質量%、及び
(C)(i)体質顔料及び(ii)高分子粉体から選択される粉末成分を化粧料全量に対して5~35質量%
含む油性口唇化粧料を要旨とする。
 本発明に係る油性口唇化粧料は、上記構成とすることによって、マスクやコップ等への色移りを著しく抑えることができる(二次付着レス効果)。また、塗膜が唇から失われにくいことから、化粧効果の持続性、すなわち色持ちにも優れている。
 本発明の油性口唇化粧料は、(A)フェニル変性シリコーン、(B)シリコーン系界面活性剤、及び(C)粉末成分を含むことを特徴とする。以下、本発明の油性口唇化粧料を構成する各成分について詳述する。
<(A)フェニル変性シリコーン>
 (A)フェニル変性シリコーンは、ジメチルシロキサン骨格を有し、少なくともメチル基の一部がフェニル基に置換したシリコーンであり、化粧料に用いられるものであれば特に限定されずに使用できる。具体的には、ジフェニルジメチコン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、トリメチルペンタフェニルトリシロキサン、ポリシリコーン-32、フェニルトリメチコン、メチルフェニルポリシロキサンを挙げることができ、これらの中でも特にジフェニルジメチコン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、トリメチルペンタフェニルトリシロキサン、ポリシリコーン-32が好ましく、(B)シリコーン系界面活性剤との相溶性の観点からジフェニルジメチコンが特に好ましい。
 市販品としては、DOWSIL SH-556Fluid、FZ-209(以上、ダウ・東レ株式会社)、KF-50-100cs、KF-50-1000cs、KF-53、KF-54、KF-54HV、KF-56A、KSG-18A(以上、信越化学工業株式会社)、Silshine MP Fluid(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社)等が挙げられる。
 (A)フェニル変性シリコーンは、単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。本発明に用いられる(A)フェニル変性シリコーンの配合量は、油性口唇化粧料の全量に対して20質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましく、また、75質量%以下が好ましく、70質量%以下がより好ましい。すなわち、配合量範囲としては20~75質量%、30~70質量%等が挙げられる。この範囲であれば、二次付着レス効果及び色持ちの良さが十分に発揮されるほか、化粧料が固形である場合にはスティック形状を安定に保持でき、ツヤ感の発現も良好である。
<(B)シリコーン系界面活性剤>
 (B)シリコーン系界面活性剤は、シロキサン結合を主骨格に持つシリコーンの一部に親水性の置換基が導入された構造を有する界面活性剤である。本発明で使用できる(B)シリコーン系界面活性剤の好ましい態様としては、(i)ポリオキシアルキレン変性シリコーン、(ii)ポリオキシアルキレン・アルキル共変性シリコーン、(iii)ポリグリセリン変性シリコーン及び(iv)部分架橋型変性シリコーンゲルを挙げることができる。これらの中でも、(A)フェニル変性シリコーンとの相溶性の観点からPEG-10ジメチコン又はPEG-12ジメチコンが特に好ましい。
 (B)シリコーン系界面活性剤の市販品としては、例えば
(i)ポリオキシアルキレン変性シリコーンについて、シリコーンSC9450N(PEG-10ジメチコン、信越化学工業株式会社)、シリコーンKF-6017P(PEG-10ジメチコン、信越化学工業株式会社)、シリコーンSH3773M(PEG-12ジメチコン、信越化学工業株式会社)、SILWET 10-E(PEG-10メチルエーテルジメチコン、信越化学工業株式会社)、シリコーンKF6018(PEG-11メチルエーテルジメチコン、信越化学工業株式会社)、シリコーンSC0938B(PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、信越化学工業株式会社)を挙げることができ、
(ii)ポリオキシアルキレン・アルキル共変性シリコーンについて、シリコーンSC0928SL(ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、信越化学工業株式会社)、ABIL EM90(セチルPEG/PPG-10/1ジメチコン、Evonik Goldschmidt社)を挙げることができ、
(iii)ポリグリセリン変性シリコーンについて、シリコーンKF6109(ビスブチルジメチコンポリグリセリル-3、信越化学工業株式会社)を挙げることができ、
(iv)部分架橋型変性シリコーンゲルについて、KSG-210((ジメチコン/(PEG-10/15))クロスポリマー、信越化学工業株式会社)、KSG-710((ジメチコン/ポリグリセリン-3)クロスポリマー、信越化学工業株式会社)、KSG-360Z((PEG-15/ラウリルポリジメチルシロキシエチルジメチコン)クロスポリマー、信越化学工業株式会社)を挙げることができる。
 なお、特許文献1に配合されているアルキルグリセリルエーテル変性シリコーンもシリコーン系界面活性剤に分類されるが、粉末凝集を引き起こしやすく(C)粉末成分の高配合ができないため、本発明においては使用に適さない。
 (B)シリコーン系界面活性剤は、単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。本発明に用いられる(B)シリコーン系界面活性剤の配合量は、油性口唇化粧料の全量に対して1.5質量%以上が好ましく、3質量%以上がより好ましく、また、15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、8質量%以下がさらに好ましい。従って、(B)シリコーン系界面活性剤の配合量は、化粧料の全量に対して1.5~15質量%等とすることができる。
(B)シリコーン系界面活性剤の配合量が上記の範囲であれば、二次付着レス効果及び色持ちの良さが十分に発揮されるほか、化粧料が固形である場合にはスティック形状を安定に保持できる。
<(C)粉末成分>
 本発明に配合される(C)粉末成分としては、化粧料に使用される粉末成分のうち(i)体質顔料及び(ii)高分子粉体から選択される粉末を使用できる。
 (C)粉末成分の平均粒子径は2μm以上が好ましく、また、20μm以下が好ましい。従って、(C)粉末成分の平均粒子径は例えば2~20μm等とすることができる。平均粒子径が2μmより小さいと油性口唇化粧料中に均一に分散させることが困難になる場合があり、20μmより大きいと使用感が損なわれる場合がある。
 なお、本明細書における「平均粒子径」は、レーザー散乱・回折法により測定した値である。この値は例えば、マイクロトラックHRA(マイクロトラック社製)等を用いて測定することができる。
 (i)体質顔料としては、粘土鉱物や合成無機粉体を用いることができ、例えば、マイカ、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム、酸化チタン、合成金雲母、窒化ホウ素、及びこれらの複合粉体が好ましい。
 (ii)高分子粉体としては、合成又は天然の高分子粉体を用いることができ、例えば、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー、(ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン/シルセスキオキサン)クロスポリマー、セルロース、(HDI/トリメチロールヘキシルラクトン)クロスポリマーが好ましい。
 (C)粉末成分は、必要に応じて表面を疎水化処理してもよい。疎水化処理としては、例えば、シリコーン処理(メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油;メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン等のアルキルシラン;トリフルオロメチルエチルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン等のフルオロアルキルシラン等による処理)、脂肪酸処理(パルミチン酸、イソステアリン酸、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ロジン酸、12-ヒドロキシステアリン酸等による処理)、脂肪酸石鹸処理(ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等による処理)、脂肪酸エステル処理(デキストリン脂肪酸エステル、コレステロール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル等による処理)等が挙げられる。これらの疎水化処理は、常法に従って行うことができる。
 (C)粉末成分は、(i)体質顔料及び(ii)高分子粉体のいずれか一方又は両方、さらに(i)体質顔料及び(ii)高分子粉体のそれぞれを単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。本発明に用いられる(C)粉末成分の配合量は、油性口唇化粧料の全量に対して5質量%以上が好ましく、また、35質量%以下が好ましい。従って、(C)粉末成分の配合量は、化粧料の全量に対して5~35質量%等とすることができる。
(C)粉末成分の配合量が上記の範囲であれば、塗膜の強度が向上し二次付着レス効果及び色持ちの良さが十分に発揮されるほか、化粧料が固形である場合にはスティックの形状保持にも優れる。
<任意配合成分>
 本発明の油性口唇化粧料には、上記(A)~(C)成分の他、通常の油性口唇化粧料に用いられる油性ゲル化剤、油分、色材、水、高分子化合物、保湿剤、香料、酸化防止剤、防腐剤、美容成分、紫外線吸収剤等を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
油性ゲル化剤としては、デキストリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、有機変性粘土鉱物、ワックス等が例示できる。デキストリン脂肪酸エステルとしては、例えば、ミリスチン酸デキストリン、パルミチン酸デキストリン、(パルミチン酸/2-エチルヘキサン酸)デキストリン等が挙げられる。グリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、ベヘン酸グリセリル、オクタステアリン酸グリセリル、エイコ酸グリセリル等が挙げられる。有機変性粘土鉱物としては、例えば、ジメチルジステアルアンモニウムヘクトライト(ジステアルジモニウムヘクトライト)、ジメチルアルキルアンモニウムヘクトライト、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム処理ケイ酸アルミニウムマグネシウム等が挙げられる。ワックスとしては、例えば、カルナバロウ、キャンデリラロウ、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、ビースワックス、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、固形パラフィン、モクロウ等が挙げられる。これらの中でも、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素ワックスを含めることにより、油性口唇化粧料をスティック状とする際の固化力(又は成形性)が向上するので特に好ましい。
 油分としては、リンゴ酸ジイソステアリル、テトライソステアリン酸スクロース、トリイソステアリン、トリイソステアリン酸ジグリセリル(トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2)、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、セバシン酸ジイソプロピル、トリエチルヘキサノイン、ミリスチン酸イソプロピル、コハク酸ジエチルヘキシル等のエステル油;ミネラルオイル、水添ポリイソブテン(水添イソポリブテン)、水添ポリデセン等の炭化水素油;ジメチコン等のシリコーン油等が例示されるが、これらに限定されない。
 色材としては、顔料や色素等の、油性口唇化粧料に通常配合されるものを使用することができる。色材の例としては、無機白色系顔料(二酸化チタン、酸化亜鉛)、無機赤色系顔料(酸化鉄(べンガラ)、チタン酸鉄)、無機褐色系顔料(γ-酸化鉄)、無機黄色系顔料(黄酸化鉄、黄土)、無機黒色系顔料(黒酸化鉄、カーボン、低次酸化チタン)、無機紫色系顔料(マンゴバイオレット、コバルトバイオレット)、無機緑色系顔料(酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト)、無機青色系顔料(群青、紺青)、金属粉末顔料(アルミニウムパウダー、カッパーパウダー)、有機顔料(赤色202号、赤色205号、赤色220号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、青色404号)、ジルコニウム、バリウム、アルミニウムレーキの有機顔料(赤色3号、赤色104号、赤色227号、赤色401号、橙色205号、黄色4号、黄色202号、緑色3号、青色1号)、天然色素(クロロフィル、カルチノイド系(β-カロチン)、カルサミン、コチニール、カルコン、クルクミン、ベタニン、フラボノール、フラボン、アントシアニジン、アントラキノン、ナフトキノン)、パール顔料(酸化チタン被覆マイカ、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、着色酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔)等が挙げられる。
 なお、上記の無機着色顔料やパール顔料のような色材も粉末状ではあるが、(C)粉末成分に代えてこれらを配合しても十分な二次付着レス効果を得ることはできない。また、これら粉末状の色材を多量に配合すると二次付着レス効果が妨げられる場合があるため、これらを配合しないか、配合する場合であっても(C)粉末成分の1/2以下、より好ましくは1/3以下、さらに好ましくは1/5以下に抑えるべきである。
 本発明の油性口唇化粧料には水を配合することもできる。しかし、水の含有量が多いと 安定性が悪くなるため、油性口唇化粧料の全量に対して2質量%以下に抑えることが好ましい。
 本発明の油性口唇化粧料の具体的な剤型は、唇に直接塗布するタイプであればよく、スティック状又はペースト状とすることができ、特に好ましくはスティック状である。
 以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳述するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。配合量は特記しない限り、その成分が配合される系に対する質量%で示す。各実施例について具体的に説明する前に、採用した評価方法について説明する。
<二次付着レス効果>
 実施例及び比較例の各サンプルの二次付着レス効果について、以下のタッピング試験を用いて評価した。
「タッピング試験」
 サンプルを白色人工皮革(4cm)に2.5mg/cm塗布し、塗布面を内側にして人工皮革を折り曲げ、指で挟んで5回揉み、5分放置する。次いで、塗布面が外側になるようにタッピング試験機に装着し、濾紙に対して2回のタッピングを行う(N=3)。タッピング後の濾紙へのサンプルの付着度合いから二次付着レス効果を目視にて判定する。
「評価基準」
 A:付着が殆ど認められない
 B:わずかに付着が認められるものの、十分に満足できるレベルである
 C:許容できないレベルの付着が認められる
<実施例1~17及び比較例1~2>
 以下の表1A及び表1Bに記載の組成を有する油性口唇化粧料を調製し、二次付着レス効果について評価した。
(1)平均粒子径5.2μm
 上記の表1A及び表1Bに示されるように、(A)フェニル変性シリコーン(ポリシリコーン-32、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン及びジフェニルジメチコン)、(B)シリコーン系界面活性剤(PEG-10ジメチコン)、及び(C)粉末成分(マイカ)を含む油性口唇化粧料では、いずれも十分な二次付着レス効果を示した(実施例1~17)。特に(A)フェニル変性シリコーンとしてポリシリコーン-32又はジフェニルジメチコンを高配合した場合に二次付着レス効果に優れる傾向があることが認められた(実施例1、7、8、10、11及び12)。
 一方、(B)シリコーン系界面活性剤又は(C)粉末成分を含まない場合には、十分な二次付着レス効果が得られなかった(比較例1及び2)。
<実施例18~39>
 以下の表2A及び表2Bに記載の組成を有する油性口唇化粧料を調製し、二次付着レス効果について評価した。
(2)KSG-210(信越化学工業株式会社)
(3)KSG-710(信越化学工業株式会社)
(4)KSG-360Z(信越化学工業株式会社)
 上記の表2A及び表2Bに示されるように、(B)シリコーン系界面活性剤として、(i)ポリオキシアルキレン変性シリコーン、(ii)ポリオキシアルキレン・アルキル共変性シリコーン、(iii)ポリグリセリン変性シリコーン及び(iv)部分架橋型変性シリコーンゲルのいずれを用いても、優れた二次付着レス効果が得られた(実施例18~39)。
<実施例40~56>
 以下の表3A及び表3Bに記載の組成を有する油性口唇化粧料を調製し、二次付着レス効果について評価した。
(5)平均粒子径7.7μm
(6)平均粒子径5.2μm
(7)平均粒子径5.0μm
(8)平均粒子径7.9μm
(9)平均粒子径2~4μm
(10)平均粒子径4.5~6μm
(11)平均粒子径10~50μmの複合粉体
(12)平均粒子径2.4~2.9μm
(13)平均粒子径4.6μm
(14)平均粒子径5~7μm
(15)平均粒子径14.3μm
(16)平均粒子径5.8μm
(17)平均粒子径5μm
(18)平均粒子径5μm
(19)平均粒子径5μm
(20)平均粒子径10~15μm
(21)平均粒子径5~25μm
 上記の表3A及び表3Bに示されるように、(C)粉末成分として、(i)体質顔料及び(ii)高分子粉体のいずれを用いても、優れた二次付着レス効果が得られた(実施例40~56)。
<比較例3~6>
 以下の表4に記載の組成を有する油性口唇化粧料を調製し、二次付着レス効果について評価した。なお、対比しやすいように、実施例1、10及び11を併せて記載する。
 上記の表4に示されるように、マイカに代えて(C)粉末成分に該当しない粉体であるパール顔料を配合した場合、十分な二次付着レス効果は得られなかった(比較例3~6)。
 以下に、本発明の油性口唇化粧料の処方を例示する。本発明は以下の処方例によって何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲によって特定されるものであることはいうまでもない。なお、配合量は全て油性口唇化粧料全量に対する質量%で表す。
処方例1:油性口唇化粧料
(成分名)                    配合量(質量%)
ポリエチレンワックス               5.3
マイクロクリスタリンワックス           0.9
ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン     29.18
ジフェニルジメチコン              25
PEG-10ジメチコン              8
マイカ                     15
トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2     10
水添ポリイソブテン                5
シメチコン                    0.02
赤色202号                   1
ケイ酸(Li/Mg/Na)            0.1
アルガニアスピノサ核油              0.1
グルコシルヘスペリジン              0.1
アラントイン                   0.1
グリセリン                    0.1
アスコルビン酸                  0.1

Claims (9)

  1. (A)フェニル変性シリコーン、
    (B)シリコーン系界面活性剤を化粧料の全量に対して1.5~15質量%、及び
    (C)(i)体質顔料及び(ii)高分子粉体から選択される粉末成分を化粧料の全量に対して5~35質量%
    含む油性口唇化粧料。
  2. (A)フェニル変性シリコーンがジフェニルジメチコンを含む、請求項1記載の油性口唇化粧料。
  3. (B)シリコーン系界面活性剤が(i)ポリオキシアルキレン変性シリコーン、(ii)ポリオキシアルキレン・アルキル共変性シリコーン、(iii)ポリグリセリン変性シリコーン及び(iv)部分架橋型変性シリコーンゲルから選択される、請求項1記載の油性口唇化粧料。
  4. (B)シリコーン系界面活性剤がPEG-10ジメチコン又はPEG-12ジメチコンを含む、請求項1記載の油性口唇化粧料。
  5. (C)粉末成分の平均粒子径が2~20μmである、請求項1記載の油性口唇化粧料。
  6. (C)(i)体質顔料が、マイカ、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム、酸化チタン、合成金雲母、窒化ホウ素、及びこれらの複合粉体から成る群から選択される1種以上である、請求項1記載の油性口唇化粧料。
  7. (C)(ii)高分子粉体が、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー、(ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン/シルセスキオキサン)クロスポリマー、セルロース、(HDI/トリメチロールヘキシルラクトン)クロスポリマーから成る群から選択される1種以上である、請求項1記載の油性口唇化粧料。
  8. 油性ゲル化剤をさらに含む、請求項1記載の油性口唇化粧料。
  9. 油性口唇化粧料に含まれる水の含有量が2質量%以下である、請求項1記載の油性口唇化粧料。
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