JP2022135826A - 化粧料 - Google Patents

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春香 西岡
Haruka Nishioka
弥生 小田
Yayoi Oda
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Abstract

【課題】界面活性剤を含有しなくても経時安定性に優れ、撥水撥油性と化粧持ちに優れ、軽い感触を有するムース状化粧料を提供すること。【解決手段】(a)水(b)表面張力値(平均)2.0×10-2N/m以上の油性成分(c)撥水撥油性粉体(d)アクリル酸Naグラフトデンプンを含有する化粧料。【選択図】なし

Description

本発明は、(a)水(b)表面張力値(平均)2.0×10-2 N/m以上の油性成分(c)撥水撥油性粉体(d)アクリル酸Naグラフトデンプンを含有し、界面活性剤を含有しなくても経時安定性に優れ、撥水撥油性と化粧持ちに優れ、軽い感触を有するムース状化粧料に関するものでる。
従来から、化粧料に撥水撥油性を付与し、化粧持ちを向上させるためにパーフルオロアルキルリン酸エステル化合物や、下記一般式(1)または下記一般式(2)で示されるフッ素化合物で表面被覆処理された撥水撥油性粉体が提案されている(特許文献1)。また、撥水撥油性粉体を良好に分散するためには、一般的に用いられている油分(脂肪族系、シリコーン系)や界面活性剤だけでは満足される化粧料が得られず、特許文献2や特許文献3にあるように、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン等のフッ素系の高価な油剤を使用しなければならなかった。
Figure 2022135826000001
特開2007-238690号公報 特開平4-224506号公報 特開平5-39209号公報
しかしながら、フッ素系油剤は化粧料に通常用いられる他の添加剤と相溶性が悪く、フッ素系油剤を乳化化粧料に多量に配合した場合には、経時安定性が良好な化粧料を得ることが困難であった。さらには、経時安定性を向上させるために、界面活性剤を多量に配合すると、感触がべたつき、重くなるという問題があった。従って、本発明は、このような問題点を解消するためになされたもので、界面活性剤を含有しなくても経時安定性に優れ、撥水撥油性と化粧持ちに優れ、軽い感触を有するムース状化粧料を提供する事を目的とするものである。
そこで、本発明人は鋭意検討した結果、(a)水(b)表面張力値(平均)2.0×10-2 N/m以上の油性成分(c)撥水撥油性粉体という、それぞれが相溶性を示さない3成分が、(a)水中に分散された(d)アクリル酸Naグラフトデンプンが形成するゲル構造と空気を介して相溶しない状態のまま混在する事で、界面活性剤を含有しなくても経時安定性に優れた化粧料を得ることができる事を見出した。また、得られた化粧料は、肌に塗布し(a)水が蒸発し、(b)表面張力値(平均)2.0×10-2 N/m以上の油性成分が肌に浸透された後は、(c)撥水撥油性粉体が肌上で撥水撥油性を示し、化粧持ちに優れる事が分かった。また(d)アクリル酸Naグラフトデンプンを含有する事で、空気を含んだムース状を呈しており、軽い感触を有していた。さらには、(a)水(b)表面張力値(平均)2.0×10-2 N/m以上の油性成分の組成比を調整し、油相に水相を添加するか、または水相に油相を添加するかの調整方法を変える事で、油中水型、または水中油型の乳化物を自在に調整することができるというメリットも見出した。
すなわち、本発明は、(a)水(b)表面張力値(平均)2.0×10-2 N/m以上の油性成分(c)撥水撥油性粉体(d)アクリル酸Naグラフトデンプンを含有し、界面活性剤を含有しなくても経時安定性に優れ、撥水撥油性と化粧持ちに優れ、軽い感触を有するムース状化粧料に関する。
以上説明するように、(a)水(b)表面張力値(平均)2.0×10-2 N/m以上の油性成分(c)撥水撥油性粉体という、それぞれが相溶性を示さない3成分が、(a)水中に分散された(d)アクリル酸Naグラフトデンプンが形成するゲル構造と空気を介して相溶しない状態のまま混在する事で、界面活性剤を含有しなくても経時安定性に優れた化粧料を得ることができ、また、得られた化粧料は、肌に塗布し(a)水が蒸発し、(b)表面張力値(平均)2.0×10-2 N/m以上の油性成分が肌に浸透された後は、(c)撥水撥油性粉体が肌上で撥水撥油性を示し、化粧持ちに優れる事は明らかである。また、(d)アクリル酸Naグラフトデンプンを含有する事で、空気を含んだムース状を呈しており、軽い感触を有していた。さらには、(a)水(b)表面張力値(平均)2.0×10-2 N/m以上の油性成分の組成比を調整し、油相に水相を添加するか、または水相に油相を添加するかの調整方法を変える事で、油中水型、または水中油型の乳化物を自在に調整することができる。
以下、上記本発明を詳細に説明する。
(b)表面張力値(平均)2.0×10-2 N/m以上の油性成分としては、好ましくは、例えばスクワラン、流動パラフィン、オゾケライト、スクワレン、プリスタン、パラフィン、セレシン、ワセリン等の炭化水素油、液状ラノリン、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアレン酸イソセチル、1 2-ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ-2-エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ-2-エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ペンタエリスリトール、トリ-2-エチルヘキシル酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル-2-エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸、アセトグリセライド、パルミチン酸-2-ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソプロピル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸-2-オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セパチン酸ジ-2-エチルヘキシル、ミリスチン酸-2-ヘキシルデシル、パルミチン酸-2-ヘキシルデシル、アジピン酸-2-ヘキシルデシル、セバチル酸ジイソプロピル、コハク酸-2-エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチル等の極性油分や、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール類、ホホバオイル、オリーブオイル、ナッツ油、ベニバナ油、大豆油等の植物油等が挙げられる。これらの中でも、特に好ましくは、表面張力値が比較的大きいスクワラン、流動パラフィン、ホホバ油等の植物性油分である。
表面張力値の小さいジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状シリコーン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーン等のシリコーン油や、「フォンブリン」シリーズ(AUSIMONT社製)に代表される炭化フッ素油も、(b)成分全体としての表面張力値(平均)が2.0×10-2 N/m以上となる範囲において、少量であれば用いることができる。これら表面張力値の小さいシリコーン油や炭化フッ素油を大量に配合した場合、表面張力値が小さくなりすぎ、油性成分を安定に配合できないことがある。表面張力値の測定はペンダントドロップ法など公知の方法により行うことができる。
また、パーム硬化油、硬化ヒマシ油、ワセリン等の半固形状の油性成分や、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、カルナバロウ、キャンデリアロウなどの固形油分も、(b)成分全体としての表面張力値が上記範囲を満足する範囲において用いることができる。
なお、本発明効果を損わない範囲内で、ビタミンA等の油溶性ビタミンおよびその誘導体、ステロール類、天然および合成の香料、紫外線吸収剤や水に難溶性の物質を油性成分中に配合してもよい。
本発明の化粧料では上記(b)成分を化粧料の総量に対して、1.00~50.0質量%の範囲で配合することが可能である。
本発明に用いられる(c)撥水撥油性粉体としては、下記一般式(1)、または下記一般式(2)で示されるフッ素化合物で表面処理された撥水撥油性顔料である。
Figure 2022135826000002
また、撥水撥油性を損なわない範囲で、以下の表面処理を複数組み合わせて用いることも可能である。疎水性表面処理として、例えば、パーフルオロアルキルリン酸エステルとその塩、パーフルオロポリエーテル処理などの異なるフッ素化合物処理、メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、シリコーンレジン処理、シリコーンガム処理、アクリルシリコーン処理、フッ素化シリコーン処理などのオルガノシロキサン処理、ステアリン酸亜鉛、アシル化アミノ酸金属塩処理などの金属石鹸処理、シランカップリング剤処理、アルキルシラン処理などのシラン処理、有機チタネート処理、有機アルミネート処理、N-ラウロイル-L-リジン処理などのアミノ酸処理、スクワラン処理などの油剤処理又はアクリル酸アルキル処理などのアクリル処理などが挙げられる。また親水性表面処理を、上記疎水性処理と組み合わせる事も好ましく、親水性表面処理の例としては、寒天処理、デオキシリボ核酸処理、レシチン処理、ポリアクリル酸処理、シリカ処理、アルミナ処理又はジルコニア処理などが挙げられるが、より好ましくはセルロース処理であり、これらの1種以上を組み合わせて使用することが可能である。
本発明に用いられる(c)撥水撥油性粉体の粉体とは、従来公知のものが使用でき、その形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、鱗片状、紡錘状等)や粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれのものも使用することができ、例えば無機粉体、有機粉体、界面活性剤金属塩粉体、有色顔料、パール顔料、金属粉末顔料等があげられ、具体的には、無機粉体としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ボロン、シリカ等;有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、シリコーンレジンパウダー、シリコーンエラストマー粉体、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロース、シルクパウダー、ナイロンパウダー、12ナイロン、6ナイロン、アクリルパウダー、アクリルエラストマー、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、微結晶繊維粉体、デンプン末、ラウロイルリジン等;界面活性剤金属塩粉体(金属石鹸)としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸亜鉛、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム等;有色顔料としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄の無機赤色顔料、γー酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、微粒子酸化チタン、微粒子酸化セリウム、微粒子酸化亜鉛等の微粒子粉体、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、及びこれらの粉体を複合化した合成樹脂粉体等;パール顔料としては、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母等;金属粉末顔料としては、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー、ステンレスパウダー等から選ばれる粉体が挙げられる。また、タール色素としては、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等;天然色素としては、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等から選ばれる顔料が挙げられる。
本発明に用いられる(d)アクリル酸Naグラフトデンプンは、水溶性高分子のゲル化剤であり、市販品として、MAKIMOUSSE12、MAKIMOUSSE25[大東化成工業株式会社製]を用いる事ができる。(a)水中に分散された(d)アクリル酸Naグラフトデンプンがゲル構造を形成することで、ゲル構造と空気を介して、相溶しない(a)水(b)表面張力値(平均)2.0×10-2 N/m以上の油性成分(c)撥水撥油性粉体が相溶しない状態のまま混在し、界面活性剤を含有しなくても経時安定性に優れた化粧料を得ることができる。また、(d)アクリル酸Naグラフトデンプンを含有する事で、空気を含んだムース状を呈し、軽い感触を付与することができる。
本発明の化粧料では上記アクリル酸Naグラフトデンプンを化粧料の総量に対して、0.1~10.0質量%の範囲で配合することが可能である。
本発明における化粧料では、通常、化粧料に用いられる、防腐剤、香料、保湿剤、紫外線吸収剤、塩類、溶媒、樹脂、酸化防止剤、キレート剤、中和剤、pH調整剤、昆虫忌避剤、生理活性成分等の各種成分を、本発明の目的を損なわない範囲で使用することができる。
保湿剤の例としては、例えば、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、低級アルコール類、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液が挙げられる。
本発明における化粧料では、塗布時の伸展性を向上させ、滑らかな感触を付与するための成分を組み合わせて用いることも好ましい。具体的には、無機球状粉体として、シリカ、アルミナ、ケイ酸マグネシウム等、有機球状粉体として、セルロースパウダー、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、シリコーンレジンパウダー、一次粒子径として1~100μmの球状粉末からなるオルガノシロキサンエラストマー(例えば東レ・ダウコーニング・シリコーン社製トレフィルEシリーズが挙げられる)、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、シルクパウダー、ナイロンパウダー、12ナイロン、6ナイロン、アクリルパウダー、アクリルエラストマー、スチレン・アクリル酸共重合体等が挙げられる。これらの粉体は前記同様に各種の表面処理がされていてもいなくても構わない。さらには、無定形状シリコーンペースト(例えば信越化学工業社製KSG-15、KSG-1510、KSG-16、KSG-016F、KSG-1610、KSG-18A、KSG-19、KSG-210、KSG-240、KSG-310、KSG-320、KSG-330、KSG-340、KSG-320Z、KSG-350Z、KSG-360Z、KSG-380Z、KSG-41A、KSG-42A、KSG-43、KSG-44、KSG-042Z、KSG-045Z、KSG-048Z、KSG-710、KSG-810、KSG-820、KSG-830、KSG-840、KSG-820Z、KSG-850Zなどが挙げられる。)と組み合わせて用いると、より安定したムース状を呈し、好ましい。
本発明における化粧料では、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤と組み合わせて用いることも好ましい。無機紫外線散乱剤としては、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化セリウム、微粒子酸化鉄などが好ましく、単独の微粒子粉体として配合される以外に、例えば、雲母やタルク等の体質顔料粉体上に担持されたもの、ポリメチルメタクリレート等の球状有機粉体やシリカ等の球状無機粉体の表面に担持されたもの、または微粒子金属酸化物の格子欠陥中に鉄等の他の金属を導入したもの等と複合化された状態で用いることができる。表面処理剤としては、安定な化粧料を得るためにフッ素化合物が最も望ましく、更に、撥水撥油性を損なわない範囲で、通常公知のシリコーン化合物、金属石ケン、カップリング剤、ロウ、界面活性剤、油脂、炭化水素等を、複数組み合わせて用いることも可能である。更に、(a)水または(b)表面張力値(平均)2.0×10-2 N/m以上の油性成分への分散体の状態でも用いることができる。有機紫外線吸収剤としては、通常、日焼け止め化粧料に用いられるものであれば何れのものでも配合することが可能であり、具体的には、例えば、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,4,6-トリアニリノ-p-(カルボ-2’-エチルヘキシル-1’-オキシ)-1,3,5-トリアジン、サリチル酸-2-エチルヘキシル、パラジヒドロキシプロピル安息香酸エチル、パラメトキシ桂皮酸-2-エチルヘキシル、4-tert-4’-メトキシジベンゾイルメタン、2-[4-(ジエチルアミノ)-2-ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステル、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2-エチルヘキシル、2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール]、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、2-シアノ-3,3-ジフェニルプロパ-2-エン酸2-エチルヘキシルエステル、ジメチコジエチルベンザルマロネート、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸及びそのナトリウム塩等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
本発明の化粧料としては、メイクアップ化粧料、日焼け止め化粧料、スキンケア化粧料、頭髪化粧料の何れの化粧料にも応用可能であるが、特に、効果が発現しやすい化粧料としては、メイクアップ化粧料、日焼け止め化粧料が挙げられる。メイクアップ化粧料としては、ファンデーション、白粉、化粧下地料、ほほ紅、口紅、口紅下地料、コンシーラー、ブラッシャー、アイシャドー、アイシャドー下地料、アイライナー、マスカラ、アイブロウ等である。
以下に実施例を挙げ本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
〔実施例1、比較例1~3〕
表1の処方と製造方法に従いW/Oファンデーションを得た。尚、表中の単位は質量%である。
評価項目
女性パネラー10名を用いて、試験品を使用してもらい、使用感、化粧持続性をアンケート形式で回答してもらい、評価が悪い場合を0点、評価が良い場合を5点とし、パネラーの平均点数を以って評価結果とした。従って、点数が高い程評価に優れていることを示す。また調整直後の外観を目視で評価した。経時安定性は、40℃、3ヶ月間保存した後、その状態を目視により、以下の基準で評価した。
◎:状態に変化は認められない。
○:状態にやや変化が認められる。
△:状態に大きな変化が認められる。
×:分離が認められる。
Figure 2022135826000003
Figure 2022135826000004
製造方法
成分Aをディスパーミキサーで攪拌し、均一なジェルを得た。成分Bを均一に混合し、成分Cに加えた。次いで成分Aを成分B+Cに加え、均一に混合し、容器に充填して製品を得た。
表1の結果より、実施例1は、表面張力値(平均)が2.0×10-2 N/m以上の油が配合されているため、フッ素処理粉体が濡れることなく優れた撥水撥油性を示し、化粧持続性に優れていた。また、水、油剤、フッ素処理粉体の、それぞれが相溶性を示さない3成分が、水中に分散されたアクリル酸Naグラフトデンプンが形成するゲル構造と空気を介して相溶しない状態のまま混在する事で、界面活性剤を含有しなくても経時安定性に優れていた。比較例1は、表面張力値(平均)が2.0×10-2 N/m以下のシクロメチコンが配合されているため、フッ素処理粉体が容易に濡れてしまい、化粧持続性に劣り、また、3成分が相溶しない事により保たれる安定な構造を維持できず、経時安定性の点でも劣っていた。比較例2は、未処理粉体が配合されているため、撥水撥油性を有さず、化粧持続性に劣り、また、撥油性を持たないため、3成分が相溶しない事により保たれる安定な構造を維持できず、経時安定性の点でも劣っていた。比較例3は、アクリル酸Naグラフトデンプンを含有していないため、ムース状を呈さず、使用感の点で劣り、またアクリル酸Naグラフトデンプンが形成する安定なゲル構造を維持できないため、経時安定性の点でも劣っていた。実施例1の化粧料は、界面活性剤を含有しなくても経時安定性に優れ、撥水撥油性と化粧持ちに優れ、軽い感触を有するムース状を呈した。
〔実施例2、比較例4~6〕
表2の処方と製造方法に従いW/O日焼け止め化粧料を得た。尚、表中の単位は質量%である。
Figure 2022135826000005
Figure 2022135826000006
製造方法
成分Aをディスパーミキサーで攪拌し、均一なジェルを得た。成分Bを均一に混合し、成分Cに加えた。次いで成分Aを成分B+Cに加え、均一に混合し、容器に充填して製品を得た。
表2の結果より、実施例2は、表面張力値(平均)が2.0×10-2 N/m以上の油が配合されているため、フッ素処理粉体が濡れることなく優れた撥水撥油性を示し、化粧持続性に優れていた。また、水、油剤、フッ素処理粉体の、それぞれが相溶性を示さない3成分が、水中に分散されたアクリル酸Naグラフトデンプンが形成するゲル構造と空気を介して相溶しない状態のまま混在する事で、界面活性剤を含有しなくても経時安定性に優れていた。比較例4は、表面張力値(平均)が2.0×10-2 N/m以下のジメチコンが配合されているため、フッ素処理粉体が容易に濡れてしまい、化粧持続性に劣り、また、3成分が相溶しない事により保たれる安定な構造を維持できず、経時安定性の点でも劣っていた。比較例5は、未処理粉体が配合されているため、撥水撥油性を有さず、化粧持続性に劣り、また、撥油性を持たないため、3成分が相溶しない事により保たれる安定な構造を維持できず、経時安定性の点でも劣っていた。比較例6は、アクリル酸Naグラフトデンプンを含有していないため、ムース状を呈さず、使用感の点で劣り、またアクリル酸Naグラフトデンプンが形成する安定なゲル構造を維持できないため、経時安定性の点でも劣っていた。実施例2の化粧料は、界面活性剤を含有しなくても経時安定性に優れ、撥水撥油性と化粧持ちに優れ、軽い感触を有するムース状を呈した。
表3の処方と製造方法に従いO/Wブラッシャーを得た。尚、表中の単位は質量%である。
Figure 2022135826000007
Figure 2022135826000008
製造方法
成分Aをディスパーミキサーで攪拌し、均一なジェルを得た。成分Bを均一に混合し、成分Cに加えた。次いで成分B+Cを成分Aに加え、均一に混合した後、成分Dを加え、均一に混合し、容器に充填して製品を得た。
実施例3のブラッシャーは、O/Wを呈し、界面活性剤を含有しなくても経時安定性に優れ、撥水撥油性と化粧持ちに優れ、軽い感触を有するムース状を呈した。
表4の処方と製造方法に従いO/Wリップティントを得た。尚、表中の単位は質量%である。
Figure 2022135826000009
Figure 2022135826000010
製造方法
成分Aをディスパーミキサーで攪拌し、均一なジェルを得た。成分Bを均一に混合し、成分Cに加えた。次いで成分B+Cを成分Aに加え、均一に混合した後、成分Dを加え、均一に混合し、容器に充填して製品を得た。
実施例4のリップティントは、O/Wを呈し、界面活性剤を含有しなくても経時安定性に優れ、撥水撥油性と化粧持ちに優れ、軽い感触を有するムース状を呈した。

Claims (3)

  1. (a)水(b)表面張力値(平均)2.0×10-2 N/m以上の油性成分(c)撥水撥油性粉体(d)アクリル酸Naグラフトデンプンを含有することを特徴とするムース状化粧料。
  2. 界面活性剤を含有しない事を特徴とする請求項1記載のムース状化粧料。
  3. (c)撥水撥油性粉体が下記一般式(1)、または下記一般式(2)で示されるフッ素化合物で表面処理された撥水撥油性顔料である事を特徴とする請求項1~2記載のムース状化粧料。
    Figure 2022135826000011
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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