JP2020132616A - 油性固形化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】色材の分散性に優れ、ツヤや折損強度を維持しながら、塗布時の滑り、唇や肌への付着性、発色を向上させる油性固形化粧料を提供すること。【解決手段】平均粒子径が1.0〜30.0μmである表面処理された球状セルロース粉体を含有することを特徴とする油性固形化粧料。【選択図】なし
Description
本発明は、平均粒子径が1.0〜30.0μmである表面処理された球状セルロース粉体を含有することを特徴とする油性固形化粧料に関し、より詳しくは色材の分散性に優れ、ツヤや折損強度を維持しながら、塗布時の滑り、唇や肌への付着性、発色を向上させる油性固形化粧料に関するものである。
従来、油性固形化粧料は、口紅等に汎用されている化粧料剤型であり、当該化粧料に配合される、固形油、半固形油、液体油、着色顔料、光輝性顔料、体質粉体等の種類やその含有量を変えることにより、様々な官能や質感、色調を提供している。
一方、ツヤや折損強度を維持しながら、唇や肌への付着性、発色を向上させる手段として、特許文献1には、球状セルロース粉末を配合する化粧料、特許文献2には、ツヤを向上させるためにワックス量少なくしても、所定の硬度、強度を維持させるために、極性油を配合する化粧料、特許文献3には、色材の分散性、発色を向上させる手段として、球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末と極性油を配合する化粧料が提案されている。しかしながら、表面処理されていない粉末を多く配合すると、重い使用感になったり、極性油を多く配合すると、色材の分散性が悪くなり、発色が低下するという問題点があった。
従って、本発明は、ツヤや折損強度を維持しながら、塗布時の滑り、唇や肌への付着性、発色を向上させる油性固形化粧料を提供することを課題とする。
前記目的を達成するために、本発明者が検討を行った結果、平均粒子径が1.0〜30.0μmである表面処理された球状セルロース粉体を配合することにより、色材の分散性に優れ、ツヤや折損強度を維持しながら、塗布時の滑り、唇や肌への付着性、発色を向上させる油性固形化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、平均粒子径が1.0〜30.0μmである表面処理された球状セルロース粉体を配合することにより、色材の分散性に優れ、ツヤや折損強度を維持しながら、塗布時の滑り、唇や肌への付着性、発色を向上させる油性固形化粧料を得ることができる。
次に、本発明による油性固形化粧料の具体的な実施の形態について説明する。
本発明の油性固形化粧料で用いる球状セルロース粉体とは、真球状から略球状までの形態を含み、より真球状に近い形状であると、油性固形化粧料に配合した際の滑りの改善効果に優れるメリットがある。また、平均粒子径としては、1.0〜30.0μmの範囲にあることが好ましい。この範囲であると、滑り、唇や肌への付着性、発色の向上にも優れているメリットがある。例えば市販品として、CELLULOBEADS D−5、CELLULOBEADS D−10、CELLULOBEADS D−30[大東化成工業株式会社製]を用いる事ができる。CELLUBEADS D−5の平均粒子径は8.7μm(レーザー回折式粒度分布計を用いて測定)、CELLUBEADS D−10の平均粒子径は14.3μm(レーザー回折式粒度分布計を用いて測定)、CELLUBEADSD−30の平均粒子径は28.8μm(レーザー回折式粒度分布計を用いて測定)であった。
本発明で用いる球状セルロース粉体におこなう表面処理の好ましい例として、親油性表面処理があげられる。例えばメチルハイドロジェンポリシロキサン処理、シリコーンレジン処理、シリコーンガム処理、アクリルシリコーン処理などのオルガノシロキサン処理、ステアリン酸亜鉛、アシル化アミノ酸金属塩処理などの金属石鹸処理、シランカップリング剤処理、アルキルシラン処理などのシラン処理、有機チタネート処理、有機アルミネート処理、N−ラウロイル−L−リジン処理などのアミノ酸処理、スクワラン処理などの油剤処理などが挙げられ、これらの1種以上を組み合わせて使用することが可能である。特に好ましくは、オクチルトリエトキシシラン処理、または金属石鹸処理であり、これらの表面処理をおこなうことにより、球状セルロース粉体の吸油量が低下し、油剤中での分散性が向上するために、ツヤや折損強度を維持しながら、塗布時の滑りなどの感触を損なわず配合することができる。
本発明の油性固形化粧料では、上記、表面処理された球状セルロース粉体を化粧料の総量に対して0.1〜30.0質量%の範囲で配合することが可能である。
本発明の油性固形化粧料には、前述の成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、通常化粧料に配合される粉体成分が使用でき、その形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、鱗片状、紡錘状等)や粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれのものも使用することができ、例えば無機粉体、有機粉体、界面活性剤金属塩粉体、有色顔料、パール顔料、金属粉末顔料等があげられ、具体的には、無機粉体としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ボロン、シリカ等;有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、シリコーンレジンパウダー、シリコーンエラストマー粉体、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロース、シルクパウダー、ナイロンパウダー、12ナイロン、6ナイロン、アクリルパウダー、アクリルエラストマー、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、微結晶繊維粉体、デンプン末、ラウロイルリジン等;界面活性剤金属塩粉体(金属石鹸)としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸亜鉛、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム等;有色顔料としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄の無機赤色顔料、γー酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、微粒子酸化チタン、微粒子酸化セリウム、微粒子酸化亜鉛等の微粒子粉体、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、及びこれらの粉体を複合化した合成樹脂粉体等;パール顔料としては、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母等;金属粉末顔料としては、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー、ステンレスパウダー等から選ばれる粉体が挙げられる。また、タール色素としては、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等;天然色素としては、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等から選ばれる顔料が挙げられる。
本発明の油性固形化粧料で用いる顔料は従来公知の表面処理がされていてもいなくても構わないが、例えば従来公知の表面処理が行われていてもかまわない。表面処理の例としては、以下の例が挙げられる。なお、これらの処理を複数組み合わせて用いることも可能である。
a)フッ素化合物処理…パーフルオロアルキルリン酸エステル処理、パーフルオロアルキルシラン処理、パーフルオロポリエーテル処理、フルオロシリコーン処理、フッ素化シリコーン樹脂処理など
b)シリコーン処理…メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、ジメチルポリシロキサン処理、気相法テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン処理など
c)無機処理…シリカ処理、アルミナ処理など
d)シランカップリング剤処理
e)チタンカップリング剤処理
f)アルミニウムカップリング剤処理
g)シラン処理…アルキル化シラン、アルキル化シラザン処理など
h)油剤処理
i)N−アシル化リジン処理
j)ポリアクリル酸処理
k)金属石鹸処理…ステアリン酸塩、ミリスチン酸塩処理など
l)アクリル樹脂処理
m)金属酸化物処理
a)フッ素化合物処理…パーフルオロアルキルリン酸エステル処理、パーフルオロアルキルシラン処理、パーフルオロポリエーテル処理、フルオロシリコーン処理、フッ素化シリコーン樹脂処理など
b)シリコーン処理…メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、ジメチルポリシロキサン処理、気相法テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン処理など
c)無機処理…シリカ処理、アルミナ処理など
d)シランカップリング剤処理
e)チタンカップリング剤処理
f)アルミニウムカップリング剤処理
g)シラン処理…アルキル化シラン、アルキル化シラザン処理など
h)油剤処理
i)N−アシル化リジン処理
j)ポリアクリル酸処理
k)金属石鹸処理…ステアリン酸塩、ミリスチン酸塩処理など
l)アクリル樹脂処理
m)金属酸化物処理
本発明の油性固形化粧料では、通常、化粧料に用いられる油剤、界面活性剤、増粘剤、水性成分、防腐剤、香料、保湿剤、紫外線吸収剤、塩類、溶媒、樹脂、酸化防止剤、キレート剤、中和剤、昆虫忌避剤、生理活性成分等の各種成分を、本発明の目的を損なわない範囲で使用することができる。
油剤の例としては、例えばアボガド油、アマニ油、アーモンド油、イボタロウ、エノ油、オリーブ油、カカオ脂、カポックロウ、カヤ油、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、キョウニン油、硬化油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サトウキビロウ、サザンカ油、サフラワー油、シアバター、シナギリ油、シナモン油、ジョジョバロウ、セラックロウ、タートル油、大豆油、茶実油、ツバキ油、月見草油、トウモロコシ油、ナタネ油、日本キリ油、ヌカロウ、胚芽油、パーシック油、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、ヒマワリ油、ブドウ油、ベイベリーロウ、ホホバ油、マカデミアナッツ油、ミツロウ、ミンク油、綿実油、綿ロウ、モクロウ、モクロウ核油、モンタンロウ、ヤシ油、硬化ヤシ油、トリヤシ油脂肪酸グリセライド、落花生油、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、硬質ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル、卵黄油等;炭化水素油として、オゾケライト、スクワラン、スクワレン、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、流動パラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等;高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等;高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルドデカノール、オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール、2−デシルテトラデシノール、コレステロール、フィトステロール、POEコレステロールエーテル、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、モノオレイルグリセリルエーテル(セラキルアルコール)等;エステル油としては、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、イソノナン酸イソノニル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、イソノナン酸イソノニル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、リンゴ酸ジイソステアリル等;グリセライド油としては、アセトグリセリル、トリイソオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、ミリスチン酸イソステアリン酸ジグリセリル、シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、ビフェニルシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルトリメチコン、アルキル変性シリコーン、フルオロシリコーン等が挙げられる。また、グリセリン、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、ジグリセリン、マルチトール、マルビット液などの多価アルコールも挙げられる。
界面活性剤の例としては、化粧料一般に用いられている界面活性剤であれば、いずれのものも使用でき、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
非イオン界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラノリンのアルキレングリコール付加物、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、グリセリル変性シリコーン等が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸のような脂肪酸の無機及び有機塩、アルキルベンゼン硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α−スルホン化脂肪酸塩、アシルメチルタウリン塩、N−メチル−N−アルキルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシル−N−アルキルアミノ酸塩、ο−アルキル置換リンゴ酸塩、アルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアルカノールアミン脂肪酸誘導体、アルキル四級アンモニウム塩、環式四級アンモニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アミノ酸タイプやベタインタイプのカルボン酸型、硫酸エステル型、スルホン酸型、リン酸エステル型のものがあり、人体に対して安全とされるものが使用できる。例えば、N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシルメチルアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキルアミノアルキレンカルボン酸、N,N,N−トリアルキル−N−スルフォアルキレンアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキル−N,N−ビス(ポリオキシエチレン硫酸)アンモニウムベタイン、2−アルキル−1−ヒドロキシエチル−1−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン、レシチン等が挙げられる。
非イオン界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラノリンのアルキレングリコール付加物、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、グリセリル変性シリコーン等が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸のような脂肪酸の無機及び有機塩、アルキルベンゼン硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α−スルホン化脂肪酸塩、アシルメチルタウリン塩、N−メチル−N−アルキルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシル−N−アルキルアミノ酸塩、ο−アルキル置換リンゴ酸塩、アルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアルカノールアミン脂肪酸誘導体、アルキル四級アンモニウム塩、環式四級アンモニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アミノ酸タイプやベタインタイプのカルボン酸型、硫酸エステル型、スルホン酸型、リン酸エステル型のものがあり、人体に対して安全とされるものが使用できる。例えば、N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシルメチルアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキルアミノアルキレンカルボン酸、N,N,N−トリアルキル−N−スルフォアルキレンアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキル−N,N−ビス(ポリオキシエチレン硫酸)アンモニウムベタイン、2−アルキル−1−ヒドロキシエチル−1−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン、レシチン等が挙げられる。
増粘剤の例としては、通常、化粧料中に増粘剤として配合される化合物であれば、特に限定されるものではないが、具体的には、水性ではアラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、C M C、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸Naグラフトデンプン、カルボキシビニルポリマー、ローカストビーンガム、グアーガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、および油性ではベントナイト、ヘクトライトモンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト等のモンモリロナイト群粘土鉱物、バーミキュライト、ベントナイトといった粘土鉱物を、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム等の第4級アンモニウム化合物で変性した有機変性粘土鉱物、煙霧状シリカ、疎水化煙霧状シリカ、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステルといった多糖類脂肪酸エステル、1 2 − ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ミリスチン酸アルミニウムといった金属石鹸、高重合メチルポリシロキサン及び架橋型メチルポリシロキサン等が挙げられる。これらの増粘剤は一種または二種以上が選択され用いられる。
水性成分の例としては、水の他に、水に可溶な成分であれば何れでもよく、例えば、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、低級アルコール類、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液が挙げられる。
本発明の油性固形化粧料では、塗布時の伸展性を向上させ、滑らかな感触を付与するための成分と組み合わせて用いることも好ましい。具体的には、無機球状粉体として、シリカ、アルミナ、ケイ酸マグネシウム等、有機球状粉体として、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、シリコーンレジンパウダー、一次粒子径として1〜100μmの球状粉末からなるオルガノシロキサンエラストマー(例えば東レ・ダウコーニング・シリコーン社製トレフィルEシリーズが挙げられる)、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロース、シルクパウダー、ナイロンパウダー、12ナイロン、6ナイロン、アクリルパウダー、アクリルエラストマー、スチレン・アクリル酸共重合体等が挙げられる。これらの粉体は前記同様に各種の表面処理がされていてもいなくても構わない。さらには、無定形状シリコーンペースト(例えば信越化学工業社製KSG−15、KSG−1510、KSG−16、KSG−016F、KSG−1610、KSG−18A、KSG−19、KSG−210、KSG−240、KSG−310、KSG−320、KSG−330、KSG−340、KSG−320Z、KSG−350Z、KSG−360Z、KSG−380Z、KSG−41A、KSG−42A、KSG−43、KSG−44、KSG−042Z、KSG−045Z、KSG−048Z、KSG−710、KSG−810、KSG−820、KSG−830、KSG−840、KSG−820Z、KSG−850Zなどが挙げられる。)と組み合わせて用いることも好ましい。
本発明の油性固形化粧料では、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤と組み合わせて用いることも好ましい。無機紫外線散乱剤としては、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化セリウム、微粒子酸化鉄などが好ましく、単独の微粒子粉体として配合される以外に、例えば、雲母やタルク等の体質顔料粉体上に担持されたもの、ポリメチルメタクリレート等の球状有機粉体やシリカ等の球状無機粉体の表面に担持されたもの、または微粒子金属酸化物の格子欠陥中に鉄等の他の金属を導入したもの等と複合化された状態で用いることができる。更に、通常公知の表面処理剤であるフッ素化合物、シリコーン化合物、金属石ケン、カップリング剤、ロウ、界面活性剤、油脂、炭化水素等を、通常公知の方法により表面処理して配合しても良い。この中でも特にメチルハイドロジェンポリシロキサン等のシリコーン化合物、トリイソステアリン酸イソプロピルチタン、トリエトキシカプリリルシラン等のカップリング剤にて表面処理したものが、粉体の分散性向上の点でより好ましい。更に、シリコーン、エステル、水などへの分散体の状態でも用いることができる。有機紫外線吸収剤としては、通常、日焼け止め化粧料に用いられるものであれば何れのものでも配合することが可能であり、具体的には、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4,6−トリアニリノ−p−(カルボ−2’−エチルヘキシル−1’−オキシ)−1,3,5−トリアジン、サリチル酸−2−エチルヘキシル、パラジヒドロキシプロピル安息香酸エチル、パラメトキシ桂皮酸−2−エチルヘキシル、4−tert−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2−[4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステル、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル、2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、2−シアノ−3,3−ジフェニルプロパ−2−エン酸2−エチルヘキシルエステル、ジメチコジエチルベンザルマロネート、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸及びそのナトリウム塩等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
本発明の油性固形化粧料は、各種化粧料、例えば、ファンデーション、白粉、下地料、フェイスカラー、頬紅、コンシーラー、口紅、アイシャドウ、アイブロウ等のメーキャップ化粧料、日焼け止め化粧料、デオドラント化粧料、スキンケア化粧料、頭髪化粧料として用いることができる。
以下に実施例を挙げ本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。各実施例、比較例における評価は、女性パネラー10名を用いて、試験品を使用してもらい、使用感をアンケート形式で回答してもらい、評価が悪い場合を0点、評価が良い場合を5点とし、パネラーの平均点数を以って評価結果とした。従って、点数が高い程評価に優れていることを示す。
〔実施例1、比較例1〕
表1の処方と製造方法に従いスティック状口紅を得た。尚、表中の単位は質量%である。折損強度はデジタルフォースゲージHF−50型を用いて、測定を実施した。結果(5回測定の平均値)を同じく表1に示す。
表1の処方と製造方法に従いスティック状口紅を得た。尚、表中の単位は質量%である。折損強度はデジタルフォースゲージHF−50型を用いて、測定を実施した。結果(5回測定の平均値)を同じく表1に示す。
製造方法
成分Aを90℃で均一に混合し、成分B、C、Dを除々に加えてよく混合した後、再度加熱し、金型に充填し、金型ごと冷却して口紅試料を得た。
成分Aを90℃で均一に混合し、成分B、C、Dを除々に加えてよく混合した後、再度加熱し、金型に充填し、金型ごと冷却して口紅試料を得た。
表1の結果より、実施例1で製造されたスティック状口紅は、比較例1で製造されたスティック状口紅と、ほぼ同様の折損強度を維持しながらも、ツヤ、塗布時の滑り、付着性、発色の全てにおいて優れていた。
〔実施例2、比較例2〕
表2の処方と製造方法に従いスティック状口紅を得た。尚、表中の単位は質量%である。
表2の処方と製造方法に従いスティック状口紅を得た。尚、表中の単位は質量%である。
製造方法
成分Bをミキサーを用いて、混合、粉砕した。成分Aを90℃で均一に混合し、成分B、Cを除々に加えてよく混合した後、再度加熱し、金型に充填し、金型ごと冷却して口紅試料を得た。
成分Bをミキサーを用いて、混合、粉砕した。成分Aを90℃で均一に混合し、成分B、Cを除々に加えてよく混合した後、再度加熱し、金型に充填し、金型ごと冷却して口紅試料を得た。
表2の結果より、実施例2で製造されたスティック状口紅は、比較例2で製造されたスティック状口紅に比べ、ツヤ、塗布時の滑り、付着性、発色の全てにおいて優れていた。また、実施例2で製造されたスティック状口紅は、ステアリン酸マグネシウム処理球状セルロース粉体を成分Bの顔料と均一に混合、粉砕する事で、顔料の分散性を向上させ、特に発色の点で優れていた。
表3の処方と製造方法に従いスティック状日焼け止め化粧料を得た。尚、表中の単位は質量%である。
製造方法
成分Aを110℃で均一に混合し、成分Bを除々に加えてよく混合した後、再度加熱し、容器に充填して製品を得た。
成分Aを110℃で均一に混合し、成分Bを除々に加えてよく混合した後、再度加熱し、容器に充填して製品を得た。
実施例3のスティック状日焼け止め化粧料は、塗布時の滑り、付着性に優れていた。
表4の処方と製造方法に従いスティック状コンシーラーを得た。尚、表中の単位は質量%である。
製造方法
成分Bをミキサーを用いて、混合、粉砕した。成分Aを90℃で均一に混合し、成分Bを除々に加えてよく混合した後、再度加熱し、容器に充填して製品を得た。
成分Bをミキサーを用いて、混合、粉砕した。成分Aを90℃で均一に混合し、成分Bを除々に加えてよく混合した後、再度加熱し、容器に充填して製品を得た。
実施例4のスティック状コンシーラー化粧料は、ツヤ、塗布時の滑り、付着性、発色の全てにおいて優れていた。また、実施例4で製造されたスティック状コンシーラーは、オクチルトリエトキシラン処理球状セルロース粉体を成分Bの顔料と均一に混合、粉砕する事で、顔料の分散性を向上させ、特に発色の点で優れていた。
本発明は、色材の分散性に優れ、ツヤや折損強度を維持しながら、塗布時の滑り、唇や肌への付着性、発色を向上させる油性固形化粧料を得ることができ、産業上の利用効果が大である。
Claims (4)
- 平均粒子径が1.0〜30.0μmである表面処理された球状セルロース粉体を含有することを特徴とする油性固形化粧料。
- 表面処理された球状セルロース粉体の含有量が化粧料の総量に対して0.1〜30.0質量%の範囲にあることを特長とする請求項1に記載の油性固形化粧料。
- 表面処理がオクチルトリエトキシシランであることを特長とする請求項1〜2に記載の油性固形化粧料。
- 表面処理が金属石鹸であることを特長とする請求項1〜2に記載の油性固形化粧料。
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