JP2007176937A - 油性メイクアップ化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】滑らかな塗布感を有し、塗布むらを生じず、かつ、安定性にも優れた油性メイクアップ化粧料を提供する。
【解決手段】本発明の油性メイクアップ化粧料は、(a)着色成分が内部に分散されたフレーク状ガラス0.01質量%〜30質量%と、(b)平均粒径が1μm〜300μmの板状光輝性粉体5質量%〜60質量%とを含有する。上記フレーク状ガラスは、平均厚さが0.1μm〜3μmの範囲にあり、平均粒径が1μm〜300μmの範囲にあり、平均アスペクト比が5〜300の範囲にある。
【選択図】なし
【解決手段】本発明の油性メイクアップ化粧料は、(a)着色成分が内部に分散されたフレーク状ガラス0.01質量%〜30質量%と、(b)平均粒径が1μm〜300μmの板状光輝性粉体5質量%〜60質量%とを含有する。上記フレーク状ガラスは、平均厚さが0.1μm〜3μmの範囲にあり、平均粒径が1μm〜300μmの範囲にあり、平均アスペクト比が5〜300の範囲にある。
【選択図】なし
Description
本発明は、油性メイクアップ化粧料に関する。
従来から、油性メイクアップ化粧料について、固形油、半固形油、液状油、各種顔料の組み合わせを種々検討することによって、メイクアップ機能を向上させるよう研究がなされてきた。口紅、アイシャドウ、ほほ紅のような油性メイクアップ化粧料において重要視される機能のひとつに、塗布膜の均一性がある。塗布膜に均一性がなく、塗布むらを生じる油性メイクアップ化粧料は、メイクアップ効果を阻害すると言う点で好ましくない。
酸化鉄や群青等の着色顔料とパール光沢顔料等の板状光輝性粉体とを含む油性メイクアップ化粧料において、塗布膜が不均一となる原因の一つは、皮膚上におけるのびが、着色顔料と板状光輝性粉体とで異なることである。皮膚上に塗布したときに、パール光沢顔料はのびがよいのに対し、着色顔料はのびが悪いため、塗布膜が不均一となる。この問題を解決するため、着色顔料に種々の検討が加えられてきた。
板状粉体である雲母の表面に着色顔料を被覆することによって、展延性を改良した複合着色顔料が提案されている(特許文献1参照)。また、着色顔料で着色したアクリル樹脂、ナイロン樹脂、スチレン樹脂、シリコーン樹脂等の微粉末によって板状粉体を被覆して得られる複合着色顔料が提案されている(特許文献2参照)。
特開平6−56628号公報
特開2001−10929号公報
しかし、特許文献1の複合着色顔料においては、展延性は改良されているものの、母材である雲母の濡れによって生じる明度低下のため、油性メイクアップ化粧料に配合した場合に鮮明な発色が起こらないという別の問題を生じる場合がある。
また、特許文献2の複合着色顔料においては、着色顔料の種類によって樹脂に対する染色性が異なるため、着色できる顔料が限定される。特に、群青等の無機顔料での染色は困難であり、複合着色顔料の色調も限られたものとならざるを得ない。
上記事情に鑑み、本発明は、滑らかな塗布感を有し、塗布むらを生じずかつ、安定性にもすぐれた油性メイクアップ化粧料を提供することを目的の1つとする。
上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、本発明者らは、着色顔料をフレーク状ガラスに封じ込めた複合着色顔料と板状光輝性粉体とをあわせて配合することによって、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の油性メイクアップ化粧料は、(a)着色成分が内部に分散されたフレーク状ガラス0.01質量%〜30質量%と、(b)平均粒径が1μm〜300μmの板状光輝性粉体5質量%〜60質量%とを含有し、前記フレーク状ガラスは、平均厚さが0.1μm〜3μmの範囲にあり、平均粒径が1μm〜300μmの範囲にあり、平均アスペクト比が5〜300の範囲にある。
本発明によれば、滑らかな塗布感を有し、塗布むらを生じず、かつ、安定性にも優れた油性メイクアップ化粧料が得られる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
[油性メイクアップ化粧料]
本発明の油性メイクアップ化粧料は、(a)着色成分が内部に分散されたフレーク状ガラス(以下、「フレーク状ガラス(A)」という場合がある)0.01質量%〜30質量%と、(b)平均粒径が1μm〜300μmの板状光輝性粉体5質量%〜60質量%とを含有する。フレーク状ガラス(A)は、平均厚さが0.1μm〜3μmの範囲にあり、平均粒径が1μm〜300μmの範囲にあり、平均アスペクト比が5〜300の範囲にある。
本発明の油性メイクアップ化粧料は、(a)着色成分が内部に分散されたフレーク状ガラス(以下、「フレーク状ガラス(A)」という場合がある)0.01質量%〜30質量%と、(b)平均粒径が1μm〜300μmの板状光輝性粉体5質量%〜60質量%とを含有する。フレーク状ガラス(A)は、平均厚さが0.1μm〜3μmの範囲にあり、平均粒径が1μm〜300μmの範囲にあり、平均アスペクト比が5〜300の範囲にある。
典型的なフレーク状ガラス(A)は、透明な金属酸化物の母材と、その内部に分散された群青粒子(群青顔料の粒子)とからなる。群青粒子はフレーク状ガラスの内部に分散されており、実質的にガラスの表面に露出していないため、群青粒子が濡れることによる色のくすみを抑制できる。また、フレーク状ガラス(A)は、その外形が鱗片状であることから、凝集しにくい、塗膜面に平行に配向して並びやすい、などの特徴があり、フレーク状ガラス(A)を含む化粧料は滑らかな塗布感を有する。
この明細書において、「群青」には、天然産あるいは人工的に合成される、含硫黄・ナトリウム−アルミノシリケート(Na6Al6Si6O24Sx)として示される顔料が含まれる。硫黄の量などの違いによって、青、緑、紫、ピンクなどいろいろな色を呈する群青があるが、青色から青紫色のものが一般的である。色素名としては、CI77007、CI77013、Pigment Blue 29、Pigment Green 24、Pigment Violet 15などのものが示される。
フレーク状ガラス(A)に使用される透明な金属酸化物としては、二酸化ケイ素、三二酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン等が好ましく用いられる。
フレーク状ガラス(A)に使用される群青粒子の粒径は、通常、30〜3000nmの範囲にある。粒径が30nmより小さいと着色が弱く、粒径が3000nmより大きいと、フレーク状ガラスのなかにうまく入らず、群青が露出し、くすみや感触に対する効果が少なくなる。群青粒子の粒径は、好ましくは50〜2000nmの範囲である。
フレーク状ガラス(A)は、平均厚さが0.1〜3μmの範囲にあり、平均粒径が1〜300μmの範囲にあり、平均アスペクト比が5〜300の範囲にある。ここで、平均厚さは、以下のようにして求めた。まず、多数のフレーク状ガラスを走査型電子顕微鏡で観察し、観察した像のうち、撮影された面に対してフレーク状ガラスの平面がほぼ垂直に立っているものを特定し、必要に応じて高倍率で観察して、そのフレークの2つの平面の間の距離(平面に対しほぼ垂直な方向の長さ)を測定した。そして、2つの平面間の距離の測定値を、そのフレーク状ガラスの厚さとした。20個のフレーク状ガラスの厚さを測定し、その算術平均を平均厚さとした。なお、走査型電子顕微鏡には、日本電子株式会社製のJSM−T330Aを用い、長さの測定には、日本電子株式会社製のミクロンリーダーMCRを用いた。フレーク状ガラス(A)の平均粒径とは、レーザー回折式粒度分布測定装置(マイクロトラックII、日機装製)を用いて測定したフレーク状ガラスの粒径の50%粒径D50である。フレーク状ガラス(A)の平均アスペクト比とは、その平均粒径を、平均厚みで除した値である。
フレーク状ガラスの平均厚さが0.1μm未満であると、製造が困難で、かつ、破砕され易いなどの問題が生じる。一方、平均厚さが3μmを超えると、ごろつき感など、化粧料の使用感が劣化する。フレーク状ガラスの平均粒径が1μm未満であると、フレーク状ガラスが凝集し易いため、むらとなりやすい。一方、平均粒径が300μmを超えると、フィラーとして配合する際にフレーク状ガラスが破砕され易く、また化粧料に配合した場合には、ごろつき感が生じるなどその使用感が劣化する。フレーク状ガラスの平均アスペクト比が5未満であると、球状粒子としての特徴が表れ始め、凝集を起こし易くなる。一方、平均アスペクト比が300を超えると、フィラーとして配合する際に破砕されて、粒径が不均一になり、むらが生じやすい。
好ましくは、フレーク状ガラス(A)は、平均厚さが0.2〜2.5μmの範囲にあり、平均粒径が8〜300μmの範囲にあり、平均アスペクト比が8〜200の範囲にある。より好ましくは、フレーク状ガラス(A)は、平均厚さが0.5〜2.0μmの範囲にあり、平均粒径が8〜50μmの範囲にあり、平均アスペクト比が8〜50の範囲にある。
フレーク状ガラス(A)に含まれる着色成分(たとえば群青)の含有率は、通常、5〜60質量%(以下、含有量に関して単に「%」と記載している場合は、「質量%」を意味する)の範囲にあることが好ましく、10〜50%の範囲にあることがより好ましい。着色成分の含有率が5%以下であると、色が薄く着色力が弱い。着色成分の含有率が60%以上であると、着色成分がフレーク状ガラスから露出したりフレーク状ガラス中で凝集したりし、くすみや感触に対する本発明の効果が少なくなる。
フレーク状ガラス(A)の製造方法は特に限定されない。母材の金属酸化物を作製する方法として、たとえば、金属酸化物コロイド溶液を使用するコロイドプロセスによる方法や、金属アルコキシド等の金属化合物溶液を利用するいわゆるゾルゲル法による方法や、アルカリケイ酸溶液(水ガラスなど)を利用する方法、等を適用できる。たとえば、特開平1−9803号公報に記載の方法を適用してもよい。たとえば、ゾルゲル法を用いた、特開平1−9803号公報に記載の方法を適用してもよい。この方法では、金属化合物(たとえば金属アルコキシドや金属有機酸塩)の溶液または金属酸化物ゾルに、群青微粒子を分散させて混合液を作製する。この混合液を、基材の平滑な表面に塗布して塗膜を形成し、ついで塗膜を乾燥や反応などの処理によって薄片状とする。そして、平滑面から青色の薄片を剥離させる。このようにして、フレーク状のガラスが形成される。また、コロイドプロセスを用いた、特開2004−026614号公報に記載の方法を適用してもよい。この方法では、上記の金属酸化物ゾルの代わりに、金属酸化物のコロイド溶液が使用される。基材から剥離させた青色の薄片は、200〜800℃で焼成される。この薄片は、必要に応じて粉砕・分級され、任意の平均粒径の薄片とされる。
フレーク状ガラス(A)は、表面が疎水化処理されていることが好ましい。疎水化処理によって、フレーク状ガラス(A)の安定性や分散性が良好となる。疎水化処理の方法は、後述する一般的な疎水化処理でよい。
油性メイクアップ化粧料におけるフレーク状ガラス(A)の含有率は、0.01〜30%の範囲にある。その含有率が0.01%未満であると発明の効果が乏しい。その含有率が30%を超えると、滑らかさが損なわれてしまう。
本発明のメイクアップ化粧料は、表面が疎水性の粉体(疎水性の物質からなる疎水性粉体および/または表面が疎水化処理された粉体)を、合計で0.1〜30質量%の範囲で含有することが好ましい。疎水性粉体の含有率が0.1%未満であると、塗布むら防止の効果が不十分となる。その含有率が30%を超えると、処方上の制約が生じる場合があり、また、配合量に見合った効果が得られない。
疎水性の物質からなる疎水性粉体としては、化粧料に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリメタクル酸メチルパウダー、12ナイロン(登録商標)パウダーを用いてもよい。また、ポリテトラフルオロエチレンパウダー等のフッ素樹脂粉体を用いてもよい。また、シリコーンパウダー、シリコーンゴムパウダー、シリコーンエラストマー球状粉体を用いてもよい。また、ポリメチルシルセスキオキサン球状粉体等の珪素樹脂粉体、ラウロイルリジン等のアシル化リジン粉体、高級脂肪酸金属塩である金属石鹸粉体等を用いてもよい。
疎水化処理される粉体は、化粧料に用いられる粉体であれば特に限定されない。例えば、赤色104号、赤色201号、黄色4号、青色1号、黒色401号等の色素、黄色4号Alレーキ、黄色203号Baレーキ等のレーキ色素の粉体を用いてもよい。また、ナイロンパウダー、シルクパウダー、ウレタンパウダー、セルロースパウダー等の、高分子の粉体を用いてもよい。また、黄酸化鉄、赤色酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、紺青等の有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム等の白色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン等の体質顔料、雲母チタン等のパール顔料の粉体を用いてもよい。また、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム等の金属塩や、シリカ、アルミナ等の無機粉体を用いてもよい。また、酸化チタン微粒子、酸化亜鉛微粒子、酸化鉄微粒子、アルミナ処理された酸化チタン微粒子、シリカ処理された酸化チタン微粒子を用いてもよい。また、ベントナイト、スメクタイト等の粉体を用いてもよい。これらの粉体の形状に特に限定はない。また、ポリフッ化エチレン樹脂パウダー、シリコーンゴムパウダー等の疎水性粉体を、さらに疎水化処理して用いてもよい。
フレーク状ガラス(A)および粉体の疎水化処理としては、公知の方法を用いることができる。例えば、フッ素化合物処理(パーフルオロアルキルリン酸エステル処理やパーフルオロアルキルシラン処理、パーフルオロポリエーテル処理、フルオロシリコーン処理、フッ素化シリコーン樹脂処理が好ましい)、シリコーン処理(メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、ジメチルポリシロキサン処理、気相法テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン処理が好ましい)、シリコーン樹脂処理(トリメチルシロキシケイ酸処理が好ましい)、ペンダント処理(気相法シリコーン処理後にアルキル鎖などを付加する方法)、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、シラン処理(アルキルシランやアルキルシラザン処理が好ましい)、親油性油剤処理、N−アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理(ステアリン酸やミリスチン酸塩が好ましい)、アミノ酸処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理等を適用できる。これらは複数組み合わせてもよい。
特に、Nε−ラウロイル−L−リジン(味の素社製アミホープLL)などを用いたN−アシル化リジン処理や、オクチルトリアルコキシシランなどを用いたアルキルシラン処理などが好ましい。疎水化処理剤の量は、粉末100質量部に対し、0.5〜15質量部の範囲にあることが好ましい。また、シリコーン処理も好ましく、例えば、メチルハイドロジェンポリシロキサン(例:信越化学工業製KF99P)や、ジメチル基含有メチルハイドロジェンポリシロキサン(例:信越化学工業製KF9901、HRS−2)、環状メチルハイドロジェンポリシロキサン(例:信越化学工業製KF9902)による処理、およびその焼き付け処理を用いてもよい。
さらに、疎水化表面処理に先立って、シリカやアルミナ、ジルコニアといった無機酸化物によって粉体の表面を処理することも好ましい。
本発明で用いられる「板状光輝性粉体」とは、パール色、干渉色または光反射性の粉体であって板状の形状を有し、長径が1μm以上である粉体を意味する。この板状光輝性粉体の平均粒径は1〜300μmの範囲である。ここで、「板状光輝性粉体の平均粒径」とは、レーザー回折式粒度分布測定装置(マイクロトラックII、日機装製)を用いて測定した粉体の粒径の50%粒径D50である。
油性メイクアップ化粧料における板状光輝性粉体の含有率は、5質量%〜60質量%の範囲にある。その含有率が5質量%未満であると、板状光輝性粉体配合の本来の目的である仕上げ効果が得られず、その含有率が60質量%を超えると、本発明の目的とする効果を充分に発揮できない。
本発明で用いられる板状光輝性粉体としては、たとえば、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母、金属箔、フレーク状ガラス、金属被覆ポリエステル片等が挙げられる。長径が1μm未満の粉体は、本発明の目的とする効果を充分に発揮できない。板状光輝性粉体は、疎水化処理したものであることが好ましい。
板状光輝性粉体の具体例としては、干渉色を有する雲母チタン、酸化チタン被覆ガラス末、酸化チタン被覆合成金雲母やその他、雲母、アルミ末、シリカ等を母体にした光輝性複合顔料、樹脂フィルムを積層した積層ラメ剤等が挙げられる。干渉色を有する雲母チタンの市販品の例としては、「Timiron Super Gold」や「Timiron Super Red」(以上、メルク社製)、「Flamenco Sparkle Blue」や「Flamenco Green」(以上、エンゲルハード社製)等が挙げられる。酸化チタン被覆ガラス末の市販品の例としては、メタシャイン(登録商標)MC1080RB、メタシャイン(登録商標)MC1020RY、メタシャイン(登録商標)MC1080RRSI(以上、日本板硝子株式会社製)等が挙げられる。酸化チタン被覆合成金雲母の市販品の例としては、プロミネンスBH、プロミネンスYB、プロミネンスRBX(以上、トピー工業社製)等が挙げられる。また、その他の光輝性複合顔料としては「Timiron Splendid Blue」や、「Timiron Splendid Gold」、「Xirona Magic Mauve」等のXironaシリーズ(以上、メルク社製)、「Sicopearl Fantastico Pink」や「Sicopearl Fantastico Ruby」等のSicopearlシリーズ(以上、BASF社製)等が挙げられる。また、積層ラメ剤としては、レインボーフレークシリーズ、クリスタルカラーシリーズ、ホログラムシリーズ(ダイヤ工業社)等が挙げられる。
本発明の化粧料は、本発明の効果が得られる限り、上記成分以外の他の成分を含んでもよい。そのような他の成分としては、通常の油性メイクアップ化粧料に用いられる、何ら処理をしていない粉体類、油剤、界面活性剤、粘剤、防腐剤、香料、紫外線吸収剤、保湿剤、生理塩類、溶媒、酸化防止剤、生理活性成分が挙げられる。
フレーク状ガラス(A)および板状光輝性粉体以外の粉体類としては、感触の調整能力が高いという点で、球状粉末が好ましい。特に、粒度の異なる球状粉末を混合して使用することが好ましい。また、吸水性や吸油性のある粉体を用いることによって、化粧持ちを改善できる。
生理活性成分とは、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質である。本発明の化粧料は、生理活性成分を1種または2種以上含むことが好ましい。生理活性成分としては、例えば、美白成分、抗炎症剤、老化防止剤、紫外線防御剤、スリミング剤、ひきしめ剤、抗酸化剤、発毛剤、育毛剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられる。その中でも、天然の成分、たとえば、植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分が好ましい。
天然の成分としては、例えば、アシタバエキス、アボガドエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オウレンエキス、オオムギエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カルカデエキス、カキョクエキス、キウイエキス、キナエキス、キューカンバーエキス、グアノシン、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、紅茶エキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラーゲン、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、ハスエキス、パセリエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、リンゴエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。
油剤としては、例えば、アボガド油、アマニ油、アーモンド油、イボタロウ、エノ油、オリーブ油、カカオ脂、カポックロウ、カヤ油、カルナウバロウ、肝油、キャンデリラロウ、牛脂、牛脚脂、牛骨脂、硬化牛脂、キョウニン油、鯨ロウ、硬化油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サトウキビロウ、サザンカ油、サフラワー油、シアバター、シナギリ油、シナモン油、ジョジョバロウ、セラックロウ、タートル油、大豆油、茶実油、ツバキ油、月見草油、トウモロコシ油、豚脂、ナタネ油、日本キリ油、ヌカロウ、胚芽油、馬脂、パーシック油、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、ヒマワリ油、ブドウ油、ベイベリーロウ、ホホバ油、マカデミアナッツ油、ミツロウ、ミンク油、綿実油、綿ロウ、モクロウ、モクロウ核油、モンタンロウ、ヤシ油、硬化ヤシ油、トリヤシ油脂肪酸グリセライド、羊脂、落花生油、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、硬質ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル、卵黄油等が挙げられる。
また、配合可能な炭化水素油としては、オゾケライト、スクワラン、スクワレン、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、流動パラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等が挙げられる。高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等が挙げられる。高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルドデカノール、オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール、2−デシルテトラデシノール、コレステロール、フィトステロール、POEコレステロールエーテル、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、モノオレイルグリセリルエーテル(セラキルアルコール)等が挙げられる。エステル油としては、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、イソノナン酸イソノニル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、リンゴ酸ジイソステアリル等が挙げられる。グリセライド油としては、アセトグリセリル、トリイソオクタン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、ミリスチン酸イソステアリン酸ジグリセリル、ダイマージリノール酸ジ(フィトステリル・イソステアリル・セチル・ステアリル・ベヘニル)等が挙げられる。
また、別の形態の油剤としては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、末端変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、パーフルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン、アクリル変性シリコーン、グリセリル変性シリコーン、ポリグリセリル変性シリコーン、糖変性シリコーン、シリコーンゲル、シリコーンRTVゴム等のシリコーン化合物、パーフルオロポリエーテル、フッ化ピッチ、フルオロカーボン、フルオロアルコール等のフッ素化合物が挙げられる。
紫外線防御成分としては、無機系と有機系の紫外線防御剤が挙げられる。無機系の例としては、一部顔料と重複するが、例えば、二酸化チタン、低次酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウムなどの金属酸化物;水酸化鉄などの金属水酸化物;板状酸化鉄、アルミニウムフレークなどの金属フレーク類;炭化珪素などのセラミック類が挙げられる。このうち、金属酸化物微粒子および金属水酸化物微粒子から選ばれる少なくとも1種の微粒子であって、平均粒径が5〜100nmの範囲にある微粒子が特に好ましい。これらの微粒子は、公知の表面処理、例えばフッ素化合物処理(パーフルオロアルキルリン酸エステル処理やパーフルオロアルキルシラン処理、パーフルオロポリエーテル処理、フルオロシリコーン処理、フッ素化シリコーン樹脂処理が好ましい)、シリコーン処理(メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、ジメチルポリシロキサン処理、気相法テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン処理が好ましい)、シリコーン樹脂処理(トリメチルシロキシケイ酸処理が好ましい)、ペンダント処理(気相法シリコーン処理後にアルキル鎖などを付加する方法)、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、シラン処理(アルキルシランやアルキルシラザン処理が好ましい)、油剤処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理(ステアリン酸やミリスチン酸塩が好ましい)、アクリル樹脂処理、金属酸化物処理といった処理によって表面が処理されていることが好ましい。これらの処理を複数組み合わせて用いることも好ましい。例えば、酸化チタン微粒子の表面を酸化ケイ素やアルミナなどの金属酸化物で被覆した後、アルキルシランで表面処理することなどが挙げられる。表面処理剤の量は合計で、粉体100質量部に対し、0.1〜50質量部の範囲にあることが好ましい。
また、有機系紫外線防御剤としては、例えば、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル(別名;パラメトキシケイ皮酸オクチル)、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−硫酸、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、p−メトキシハイドロケイ皮酸ジエタノールアミン塩、パラアミノ安息香酸(以後、PABAと略す)、エチルジヒドロキシプロピルPABA、グリセリルPABA、サリチル酸ホモメンチル、メチル−O−アミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、オクチルジメチルPABA、サリチル酸オクチル、2−フェニル−ベンズイミダゾール−5−硫酸、サリチル酸トリエタノールアミン、3−(4−メチルベンジリデン)カンフル、2,4−ジヒドロキシベンゾフェニン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−N−オクトキシベンゾフェノン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、オクチルトリアゾン、4−(3,4−ジメトキシフェニルメチレン)−2,5−ジオキソ−1−イミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル、およびこれらの高分子誘導体、およびこれらのシラン誘導体等が挙げられる。
また、有機系紫外線防御剤として、ポリマー粉末中に封止された有機系紫外線防御剤を用いることも可能である。ポリマー粉末は中空であってもよいし、中空でなくてもよい。ポリマー粉末の平均一次粒子径は、0.1〜50μmの範囲にあればよく、その粒度分布はブロードであってもよいしシャープであってもよい。ポリマーの種類としては、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、シリコーン樹脂、ナイロン、アクリルアミド樹脂等が挙げられる。これらのポリマー粉末中に、0.1〜30質量%の範囲の含有率で有機系紫外線防御剤を含有させた粉末が好ましい。特に好ましい粉末の一例は、UVA吸収剤である4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンを含有させた粉末である。
上記の紫外線防御成分のうち、酸化チタン微粒子、酸化亜鉛微粒子、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾンおよびベンゾフェノン系紫外線吸収剤からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。これらは、汎用されており、入手が容易で、かつ紫外線防御効果が高いという利点を有する。また、無機系の紫外線防御成分と有機系の紫外線防御成分とを併用してもよい。また、UV−Aに対応したものとUV−Bに対応したものを併用してもよい。
また、保湿剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ソルビトール、マルビトール、トレハロース、ラフィノース、キシリトール、マンニトール、ヒアルロン酸およびその塩、トレハロース誘導体、ラフィノース誘導体、ポリエチレングリコール、ポリグリセリン等のグリコール類、多価アルコール類および多糖類等が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明の油性メイクアップ化粧料としては、例えば、口紅、グロス、ファンデーション、アイシャドウ、ほほ紅等を挙げることができる。
次に、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されない。尚、表中の数値は含有量(質量%)を表わす。各実施例で採用した評価方法を、以下に説明する。
[有用性評価方法]
女性評価者20名によって、塗布したときの使用特性(なめらかなのびの良さ)、および塗布後の仕上がり(塗布むらのなさ)について、下記の基準に従って評価した。
良いと答えた人数が18人以上: ◎
良いと答えた人数が14〜17人:○
良いと答えた人数が7〜13人: △
良いと答えた人数が6人以下: ×
以下の製造方法によって、5種類のシリカフレーク(フレーク状ガラス(A))を作製した。以下の製造例1〜5では、二酸化ケイ素(シリカ)のゾル溶液として、日本化学工業株式会社製の「シリカドール30」(粒径20nm、水分散)を用いた。また、群青の粒子として、第一化成工業株式会社製の「CB−80」(粒径200nm)を用いた。
女性評価者20名によって、塗布したときの使用特性(なめらかなのびの良さ)、および塗布後の仕上がり(塗布むらのなさ)について、下記の基準に従って評価した。
良いと答えた人数が18人以上: ◎
良いと答えた人数が14〜17人:○
良いと答えた人数が7〜13人: △
良いと答えた人数が6人以下: ×
以下の製造方法によって、5種類のシリカフレーク(フレーク状ガラス(A))を作製した。以下の製造例1〜5では、二酸化ケイ素(シリカ)のゾル溶液として、日本化学工業株式会社製の「シリカドール30」(粒径20nm、水分散)を用いた。また、群青の粒子として、第一化成工業株式会社製の「CB−80」(粒径200nm)を用いた。
[製造例1](群青内包シリカフレークの製造)
シリカ中の群青の含有率が15質量%となるように、シリカのゾル溶液141g(ゾル溶液中のシリカ分42g)を攪拌しながら、群青の粒子7.5gを加え、さらに純水178gを加えて混合し、公知のホモジナイザー分散機を使用して10分間分散させ、群青含有シリカゾルを作製した。この時、シリカゾルのpHが8〜10のアルカリ性であることを確認した。
シリカ中の群青の含有率が15質量%となるように、シリカのゾル溶液141g(ゾル溶液中のシリカ分42g)を攪拌しながら、群青の粒子7.5gを加え、さらに純水178gを加えて混合し、公知のホモジナイザー分散機を使用して10分間分散させ、群青含有シリカゾルを作製した。この時、シリカゾルのpHが8〜10のアルカリ性であることを確認した。
このシリカゾルに、水溶性物質であるトレハロース(分子量342)を5.0g添加し、公知のホモジナイザー分散機を使用して、さらに30分間分散させた。次に、このゾル溶液を25℃で18時間静置した。次に、ゾル溶液を、幅10cmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)にバーコーターを用いて、乾燥後の厚さが0.7μmになるように塗布した。このフィルムを120℃の乾燥炉に3分間入れ、フィルム上のゾル溶液を乾燥させた。そして、このフィルムを乾燥炉から取り出し、室温まで冷却した。このとき、薄膜はPETフィルム表面に均一に付着していた。
このフィルムに室温の水を噴霧しながら、薄膜が形成されている面に、市販のバインダークリップで挟んだフェルトを押し付けつつ、フィルムだけを引っ張ってスライドさせた。これによって、フィルム表面から薄膜が剥離して薄片が生じた。この薄片を回収し、120℃で1時間乾燥させた後、400℃で5時間焼成を行った。これによって、群青微粒子が内部に分散された、シリカからなる薄片を得た。この薄片を、公知の装置を用いて粉砕・分級して、平均粒径30μm、平均厚さ0.7μm、平均アスペクト比43のフレーク状ガラス(A)を得た。
[製造例2](群青内包シリカフレークの製造)
シリカ中の群青の含有率が30質量%となるように、シリカのゾル溶液154g(ゾル溶液中のシリカ分46g)を攪拌しながら、群青の粒子18gを加えて、さらに純水178gを加えて混合し、公知のホモジナイザー分散機を使用して10分間分散させ、群青含有シリカゾルを作製した。この時、シリカゾルのpHが8〜10のアルカリ性であることを確認した。
シリカ中の群青の含有率が30質量%となるように、シリカのゾル溶液154g(ゾル溶液中のシリカ分46g)を攪拌しながら、群青の粒子18gを加えて、さらに純水178gを加えて混合し、公知のホモジナイザー分散機を使用して10分間分散させ、群青含有シリカゾルを作製した。この時、シリカゾルのpHが8〜10のアルカリ性であることを確認した。
このシリカゾルに、水溶性物質であるトレハロース(分子量342)を6.0g添加し、さらに30分間公知のホモジナイザー分散機を使用して分散させた。次に、このゾル溶液を25℃で18時間静置した。次に、ゾル溶液を幅10cmのPETフィルムにバーコーターを用いて、乾燥後の厚さが1.0μmになるように塗布し、そのフィルムを120℃の乾燥炉に3分間入れ、フィルム上のゾル溶液を乾燥させた。そして、このフィルムを乾燥炉から取り出し、室温まで冷却した。このとき、薄膜はPETフィルム表面に均一に付着していた。
このフィルムに室温の水を噴霧しながら、薄膜が形成されている面に、市販のバインダークリップで挟んだフェルトを押し付けつつ、フィルムだけを引っ張ってスライドさせた。これによって、フィルム表面から薄膜が剥離して薄片が生じた。剥離した薄片を回収し、120℃で1時間乾燥させた後、400℃で5時間焼成を行った。これによって、群青微粒子が内部に分散された、シリカからなる薄片を得た。この薄片を公知の装置を用いて粉砕・分級して、平均粒径10μm、平均厚さ1.0μm、平均アスペクト比10のフレーク状ガラス(A)を得た。
[製造例3](群青内包シリカフレークの製造)
シリカ中の群青の含有率が45質量%となるように、シリカのゾル溶液141g(ゾル溶液中のシリカ分42g)を攪拌しながら、群青の粒子34gを加え、さらに純水178gを加えて混合し、公知のホモジナイザー分散機を使用して10分間分散させ、群青含有シリカゾルを作製した。この時、群青含有シリカゾルのpHが8〜10のアルカリ性であることを確認した。
シリカ中の群青の含有率が45質量%となるように、シリカのゾル溶液141g(ゾル溶液中のシリカ分42g)を攪拌しながら、群青の粒子34gを加え、さらに純水178gを加えて混合し、公知のホモジナイザー分散機を使用して10分間分散させ、群青含有シリカゾルを作製した。この時、群青含有シリカゾルのpHが8〜10のアルカリ性であることを確認した。
このシリカゾルに、水溶性物質であるトレハロース(分子量342)を7.6g添加し、さらに30分間公知のホモジナイザー分散機を使用して分散させた。さらに、このゾル溶液を25℃で18時間静置した。このゾル溶液を幅10cmのPETフィルムにバーコーターを用いて、乾燥後の厚さが1.8μmになるように塗布し、そのフィルムを120℃の乾燥炉に3分間入れ、ゾル溶液を乾燥させた。そして、このフィルムを乾燥炉から取り出し、室温まで冷却した。このとき、薄膜はPETフィルム表面に均一に付着していた。
このフィルムに室温の水を噴霧しながら、薄膜が形成されている面に、市販のバインダークリップで挟んだフェルトを押し付けつつ、フィルムだけを引っ張ってスライドさせた。これによって、フィルム表面から薄膜が剥離して薄片が生じた。剥離した薄片を回収し、120℃で1時間乾燥させた後、400℃で5時間焼成を行った。これにより群青微粒子が内部に分散された、シリカからなる薄片を得た。この薄片を公知の装置を用いて分級して、平均粒径30μm、平均厚さ1.8μm、平均アスペクト比16のフレーク状ガラス(A)を得た。
[製造例4](シリコーン処理された群青内包シリカフレークの製造)
製造例2で得られた群青内包シリカフレークに対し、メチルハイドロジェンポリシロキサン(信越化学工業社製KF−9901)を用いて、被覆量が3質量%となるように乾式被覆処理を行った。
製造例2で得られた群青内包シリカフレークに対し、メチルハイドロジェンポリシロキサン(信越化学工業社製KF−9901)を用いて、被覆量が3質量%となるように乾式被覆処理を行った。
[製造例5](N−ラウロイル−L−リジンで処理された群青内包シリカフレークの製造)
6mol/L塩酸12質量部と水600質量部との混合溶液に、製造例1で得られた群青内包シリカフレーク63質量部を加え、超音波を併用したモーター攪拌を30分間行い、分散させた。一方、5mol/L水酸化ナトリウム12.5質量部と水90質量部との混合溶液にN−ラウロイル−L−リジン(味の素社製、アミホープLL)7質量部を溶解させた溶液を用意し、モーター攪拌中の上記溶液中に滴下した。pHメーターによって溶液のpHを確認し、中和を完了させた後、メチルフェニルポリシロキサン(粘度200cs)2質量部を入れ、超音波を併用したモーター攪拌を3分間行った。次に、溶液を減圧ろ過し、さらに水洗した後、塩分計にて塩化ナトリウムが充分に除去されていることを確認した。得られた粉体を金属バットに移し、80℃に設定した送風乾燥機にて12時間乾燥を行った後、120℃で滅菌を行った。そして、乾燥によって凝集している粉体を、ミキサーを用いて粉砕・解砕し、N−アシル化リジンで処理された群青内包シリカフレークを得た。
6mol/L塩酸12質量部と水600質量部との混合溶液に、製造例1で得られた群青内包シリカフレーク63質量部を加え、超音波を併用したモーター攪拌を30分間行い、分散させた。一方、5mol/L水酸化ナトリウム12.5質量部と水90質量部との混合溶液にN−ラウロイル−L−リジン(味の素社製、アミホープLL)7質量部を溶解させた溶液を用意し、モーター攪拌中の上記溶液中に滴下した。pHメーターによって溶液のpHを確認し、中和を完了させた後、メチルフェニルポリシロキサン(粘度200cs)2質量部を入れ、超音波を併用したモーター攪拌を3分間行った。次に、溶液を減圧ろ過し、さらに水洗した後、塩分計にて塩化ナトリウムが充分に除去されていることを確認した。得られた粉体を金属バットに移し、80℃に設定した送風乾燥機にて12時間乾燥を行った後、120℃で滅菌を行った。そして、乾燥によって凝集している粉体を、ミキサーを用いて粉砕・解砕し、N−アシル化リジンで処理された群青内包シリカフレークを得た。
[実施例1〜4、比較例1〜5](油性口紅および油性アイシャドウ)
以下の表1の成分を含有する油性口紅、および表2の成分を含有する油性アイシャドウを、常法によって調製した。そして、上記評価方法によって使用特性(のびのよさ、塗布ムラのなさ)について評価した。評価結果も、表1および表2に記載する。なお、以下の表に示す成分において、板状光輝性粉体には、☆印を付す。
以下の表1の成分を含有する油性口紅、および表2の成分を含有する油性アイシャドウを、常法によって調製した。そして、上記評価方法によって使用特性(のびのよさ、塗布ムラのなさ)について評価した。評価結果も、表1および表2に記載する。なお、以下の表に示す成分において、板状光輝性粉体には、☆印を付す。
[応用例]
上記製造例1〜5で製造されたフレーク状ガラス(A)を用いて、常法によって、以下の化粧料を調製した。いずれの応用例の化粧料も、使用特性(のびのよさ、塗布ムラのなさ)が良好であった。
上記製造例1〜5で製造されたフレーク状ガラス(A)を用いて、常法によって、以下の化粧料を調製した。いずれの応用例の化粧料も、使用特性(のびのよさ、塗布ムラのなさ)が良好であった。
[応用例1](口紅)
以下の表3の成分を含有する口紅を作製した。
以下の表3の成分を含有する口紅を作製した。
[応用例2](口紅)
以下の表4の成分を含有する口紅を作製した。
以下の表4の成分を含有する口紅を作製した。
[応用例3](液状口紅)
以下の表5の成分を含有する液状口紅を作製した。
以下の表5の成分を含有する液状口紅を作製した。
[応用例4〜6](アイシャドウ)
以下の表6の成分を含有するアイシャドウを作製した。
以下の表6の成分を含有するアイシャドウを作製した。
[応用例7](アイシャドウ)
以下の表7の成分を含有するアイシャドウを作製した。
以下の表7の成分を含有するアイシャドウを作製した。
[応用例8](マスカラ)
以下の表8に示す成分を含有するマスカラを作製した。
以下の表8に示す成分を含有するマスカラを作製した。
以上、本発明の実施形態について例を挙げて説明したが、本発明は上記実施形態および実施例に限定されず、本発明の技術的思想に基づいて他の実施形態に適用できる。
本発明は、油性メイクアップ化粧料に適用できる。
Claims (4)
- (a)着色成分が内部に分散されたフレーク状ガラス0.01質量%〜30質量%と、(b)平均粒径が1μm〜300μmの板状光輝性粉体5質量%〜60質量%とを含有し、
前記フレーク状ガラスは、平均厚さが0.1μm〜3μmの範囲にあり、平均粒径が1μm〜300μmの範囲にあり、平均アスペクト比が5〜300の範囲にある油性メイクアップ化粧料。 - 前記フレーク状ガラスは、表面が疎水化処理されている請求項1に記載の油性メイクアップ化粧料。
- 前記フレーク状ガラス以外の粉体であって表面が疎水性の粉体0.1質量%〜30質量%をさらに含有する請求項1または2記載の油性メイクアップ化粧料。
- 前記着色成分が群青である請求項1〜3のいずれか1項に記載の油性メイクアップ化粧料。
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