WO2023189836A1

WO2023189836A1 - 電気接続部材、電気接続部材の包装体及び電気接続部材の貼付方法

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Publication number: WO2023189836A1
Application number: PCT/JP2023/010931
Authority: WO
Inventors: 翼神谷
Original assignee: 積水ポリマテック株式会社
Priority date: 2022-03-31
Filing date: 2023-03-20
Publication date: 2023-10-05
Also published as: CN118160164A

Abstract

電気接続部材について被固着対象物への固着時の気泡残り（未固着部位）の発生を抑制する。　電気接続部材１０のシート１１の周辺部１７は、被固着対象物との固着前は、シート１１の内縁側に対してシート１１の外縁側が反り上がる形状に構成されており、被固着対象物との固着時は、シート１１の内縁側から被固着対象物に沿って変形して固着する。

Description

電気接続部材、電気接続部材の包装体及び電気接続部材の貼付方法

　本開示は、電気接続部材、電気接続部材の包装体及び電気接続部材の貼付方法に関する。

　電気接続部材の一例を図１２に示す。電気接続部材１００は、シート１１０と導通接続部１２０とを有する。シート１１０は、基材となる樹脂フィルム１１１を有しており、その両面にはそれぞれ両面テープ１１２が貼付けられている。両面テープ１１２は、樹脂フィルムでなるテープ基材１１３の両面に粘着層１１４、１１５が形成されている。粘着層１１４は樹脂フィルム１１１と固着しており、粘着層１１５は剥離テープ１１６、１１７と固着している。

　樹脂フィルム１１１には、図示しない２つの貫通孔が形成されている。導通接続部１２０は、その貫通孔を貫通するように柱状に形成されている。この導通接続部１２０は、弾性コネクタである。弾性コネクタは、ゴム状弾性体で構成されており、その柱軸方向に沿って導通路を有する。この導通路は、例えばゴム状弾性体に多数の導電性フィラーを含有して形成されている。

　電気接続部材１００を使用するには、図１３Ａで示すように、先ず剥離テープ１１７を剥がす。次に被固着対象物２００における「接続対象物」としての電極部２０１と、導通接続部１２０とを位置合わせする。そして、押圧面が平面である押圧治具３００を使って電気接続部材１００を被固着対象物２００に対して押し付ける。これにより、図１３Ｂで示すように、粘着層１１５が電極部２０１とその周辺の被固着対象物２００に対して固着する。その後は、剥離テープ１１６を剥がして、金属端子３０２（タブ端子）を押し付けて粘着層１１５に固着する。

国際公開２０２０／２１８５２０号

　このような電気接続部材１００については、気泡残り（未固着部位）が発生しやすいという課題がある。すなわち、剥離テープ１１７を剥がすと、導通接続部１２０の下端は粘着層１１５よりも被固着対象物２００に向けて突出する。この場合、先に導通接続部１２０が被固着対象物２００と接触し、その後に粘着層１１５の外縁側（シート１１０の外縁側）が接触しやすい。すると、図１３Ｂで部分拡大して示すように、特に粘着層１１５の内縁側（シート１１０の内縁側）が電極部２０１に対して浮いてしまい、それが気泡（未固着部位）として残ってしまう。図１４は、気泡の発生状態を平面図で示している。図１４では、破線で囲み破線ハッチングを付した部分が気泡残りＲ（残存気泡）を示している。シート１１０の外縁側が粘着層１１５により密封されてしまうと、発生した気泡の逃げ場がなくなり、比較的大きな気泡残りＲが発生しうる。気泡残りＲが発生すると、固着面積の減少により、粘着層１１５と被固着対象物２００との固着力が低下する。これによって、第１に、導通接続部１２０の押圧状態が低下し、導電性フィラーどうしの導通接触による導通接続部１２０の良好な導通性能を安定して得られないおそれがある。第２に、固着力が低下すると、外力の作用等によって被固着対象物２００に対する粘着層１１５の固着部分が剥がれやすくなり、接続信頼性が低下するおそれがある。第３に、固着面積が減少する可能性があることを想定しつつ一定の固着力を確保するためには、シート１１０を大きめに形成する必要があることから、電気接続部材１００の全体を小型化することが難しい。

　気泡残りＲは、特に被固着対象物２００の被固着面が「曲面体」としての湾曲凹面２０２（湾曲面の内側面）である場合、さらに発生しやすくなる。すなわち、前述のように剥離テープ１１７を剥がした状態では、導通接続部１２０の下端は粘着層１１５よりも被固着対象物２００に向けて突出する。そのためシート１１０の内縁側では、粘着層１１５と被固着面との間には、その突出量に応じた間隙が形成される。しかしながら、被固着面が円弧状に曲がる湾曲凹面の場合、シート１１０の内縁側から外縁側に向かうにつれて、被固着面は粘着層１１５と次第に近づいていく。つまり前述の間隙は湾曲凹面２０２によって縮小されてしまい、シート１１０の外縁側がより容易に被固着面と接触しやすくなる。

　本開示は、電気接続部材について被固着対象物への固着時の気泡残り（未固着部位）の発生を抑制することを目的とする。

　本開示の一態様は、シートに導通接続部を有する電気接続部材であって、前記導通接続部は、導電部材を有するゴム状弾性体で構成されており、前記シートは、支持部と、周辺部とを有し、前記支持部は、前記導通接続部を支持し、前記周辺部は、前記支持部の外方に広がり第１の接続対象物に固着可能に構成されており、さらに、前記周辺部は、前記シートの内縁側である前記支持部側に対して前記シートの外縁側が反り上がる形状に構成されており、前記シートの前記内縁側から前記第１の接続対象物に沿って変形して前記第１の接続対象物と固着可能に構成されている、電気接続部材である。

　本開示の一態様は、前記電気接続部材と、前記電気接続部材を収容するキャリアテープと、を備える、電気接続部材の包装体である。

　本開示の一態様は、前記電気接続部材を、前記第１の接続対象物に固着する電気接続部材の貼付方法であり、前記第１の接続対象物は、前記電気接続部材と接触する被固着面が湾曲凹面である曲面体であり、前記電気接続部材を前記曲面体の前記被固着面に配置する工程と、押圧曲面を有する押圧治具によって、前記シートの前記内縁側から前記電気接続部材を押圧することで、前記シートを前記第１の接続対象物に沿って変形させ、前記電気接続部材を前記第１の接続対象物と固着する工程とを有する、電気接続部材の貼付方法である。

　本開示の一態様によれば、電気接続部材を被固着対象物に固着する際の気泡残り（未固着部位）の発生を抑制できる。

電気接続部材の一実施形態の平面図である。図２Ａは図１のＩＩＡ－ＩＩＡ線に沿う断面図であり、図２Ｂは図１のＩＩＢ－ＩＩＢ線に沿う断面図である。図１の電気接続部材を被固着対象物に対して貼付ける電気接続部材の貼付方法を示す断面図である。図３に続く貼付けの過程を示す拡大説明図である。図４に続く電気接続部材の貼付後の使用状態を示す断面図である。電気接続部材の包装体の一実施形態を示す外観斜視図である。図６の包装体を利用する電気接続部材の貼付方法を示す説明図である。電気接続部材の変形例を示す図１相当の平面図である。電気接続部材の変形例を示す説明図である。電気接続部材の変形例を示す説明図である。電気接続部材の導通接続部の変形例を示す説明図である。図１２Ａは背景技術による電気接続部材の平面図であり、図１２Ｂは図１２ＡのＸＩＩＢ－ＸＩＩＢ線に沿う断面図である。図１３Ａは図１２の電気接続部材の貼付方法を示す断面図であり、図１３Ｂは図１３Ａに続く電気接続部材の貼付方法を示す断面図である。図１３に続く電気接続部材の固着状態における気泡残りを示す平面図である。

　以下、本開示の一態様を具体的に説明する。しかしながら、その説明は、本開示の範囲を限定することを意図するものではなく、例示的な実施形態を説明する記載として理解すべきものである。以下の説明は、特許請求の範囲を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが解決手段として必須であるとは限らない。

　以下の説明で「上」、「下」、「左」、「右」の方向を示す用語は、説明の便宜のために使用するものであり、方向を限定することを文脈上明確に記載しない限り、使用方法、使用態様を示すものではない。本明細書及び特許請求の範囲に記載する「第１」と「第１」に続く「第ｎ」などの用語は、異なる要素を区別するための識別用語として使用するものであり、特定の順序や優劣などを示すものではない。

　以下の説明で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的とし、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。本明細書及び特許請求の範囲に記載する一態様による構成要素は、単数形又は複数形であることを文脈上明確に記載しない限り、複数形も含むことが意図される。用語「及び／又は」は、関連する列挙された要素のうちの１つ以上のいずれか及び全ての考えられる組み合わせを指し、かつこれを含むことが意図される。本明細書及び特許請求の範囲に記載する用語「含む（includes）」、「含む（including）」、「含む、備える（comprises）」、及び／又は「含む、備える（comprising）」は、特徴、動作、要素、ステップの存在を特定するものである。しかしながら、１つ以上の他の特徴、動作、要素、ステップ及び／又はそれらのグループの存在又は追加を除外するものではない用語として用いられている。

　以下、電気接続部材１０の実施形態を例示して説明する。電気接続部材１０は、弾性コネクタとして構成できる。より具体的な用途としては、例えば自動車のフロントガラスやリアガラスに設けられる各種用途の配線の電極部（デフロスター、デフォッガー、アンテナ等）とケーブル端子とを接続する弾性コネクタとして用いることができる。また、建築物や構築物の窓ガラスに設けられる各種用途の配線の電極部（アンテナ、電熱線等）とケーブル端子とを接続する弾性コネクタとして用いることができる。

電気接続部材の実施形態〔図１～図５〕

　電気接続部材１０は、シート１１と導通接続部１２とを備える。シート１１と導通接続部１２とは一体に構成されている。電気接続部材１０は、図１で示すように、平面視で矩形に形成されている。他方、電気接続部材１０は、図２で示すように、長手方向における両端が上向きに湾曲する形状となっている。換言すると、シート１１を面方向で横断する１つの方向（長手方向）で、シート１１の外縁側が反り上がる形状（湾曲形状）となっている。

シート１１の説明

　シート１１は、電気接続部材１０において導通接続部１２を除く部分である。シート１１は、ベースシート１３と、固着部材１４、１５とを有する。シート１１において、導通接続部１２に埋設されることにより導通接続部１２を支持する部分（ベースシート１３の部分）は、支持部１６を構成する。すなわち、支持部１６は、導通接続部１２を支持する。また、シート１１において、導通接続部１２の外方に広がる部分は、周辺部１７を構成しうる。

　ベースシート１３は、シート１１の基材を構成する。ベースシート１３としては、具体的には樹脂フィルム、ゴムフィルム、メッシュシート、網、金属板、紙、織布、不織布、発泡シート等や、これらのうちの複数を組み合せた複合シートを用いることができる。ベースシート１３として樹脂フィルムを用いる場合には、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂のフィルムシートを用いることができる。フィルムシートは、無色透明、白色や乳白色などの有色の透明又は半透明のものを用いてもよい。

　樹脂フィルムの厚さは、反り上がる形状を保持するための定形性、被固着面に対して形状追従する曲げが可能な可撓性等を持たせるという目的のため、３０～１０００μｍ、好ましくは５０～３５０μｍとすることができる。樹脂フィルムのコシ（ヤング率で表される）が大きくなるほど、反り上がる形状を保持する定形性が高くなる一方で、被固着面に対して形状追従する曲げが可能な可撓性を持たせることが難しくなる。そのためベースシート１３を構成する樹脂フィルムとしては、ヤング率（引張弾性係数）が４５００ＭＰａ以下のものを用いることが好ましい。樹脂フィルムのヤング率（引張弾性係数）は、引張試験でフィルムが塑性変形する直前での最大弾性から求められる（ＡＳＴＭ－Ｄ８８２準拠）。

　樹脂フィルムは、図２で示すように、電気接続部材１０の反り上がる形状を保持する機能を有することができる。ここでシート１１は、「第１の接続対象物」としての被固着対象物２００の被固着面に対して固着する面（第２の外側粘着層１５ｃ）が、６０ｍｍ以上１０００００ｍｍ以下の曲率半径を有して一方向に湾曲するものであるのが好ましい。その曲率半径の範囲であれば、例えば自動車のフロントガラスやリアガラスを被固着対象物２００とした場合でも、シート１１の長手方向における両端側が中央側に対して先に固着することを防ぐことができる。したがって、シート１１の基材となる樹脂フィルムについても６０ｍｍ以上１０００００ｍｍ以下の曲率半径を有して一方向に湾曲するものであるのが好ましい。

　樹脂フィルムに対して反り上がる形状（湾曲形状）を付与するには、例えば以下のような方法を利用することができる。本実施形態の電気接続部材１０は、下記（１）の方法、すなわち樹脂フィルムの熱成形により形状を付与している。下記（２）についてはさらに後述する。
（１）樹脂フィルムの成形（熱成形、真空成形等）による形状付与
（２）電気接続部材１０の湾曲形状に曲げてその状態を維持することによる形状付与（癖付け）
（３）樹脂フィルムを賦形治具の湾曲面に加圧して押し付けることによる形状付与（癖付け）

　固着部材１４、１５は、シート１１を被固着対象物に対して固着するための部材である。固着部材１４、１５が被固着対象物と固着することによって、後述する導通接続部１２の圧縮状態が維持される。第１の固着部材１４は、シート１１（ベースシート１３）の「第２の面」としての湾曲凹面１１ａの側に設けられている。第２の固着部材１５は、シート１１（ベースシート１３）の「第１の面」としての湾曲凸面１１ｂの側に設けられている。第１の固着部材１４は、ベースシート１３の側から順に、第１の内側粘着層１４ａ、第１のテープ基材１４ｂ、第１の外側粘着層１４ｃ、第１の剥離テープ１４ｄを積層して構成されている。第２の固着部材１５も、それと同様に、ベースシート１３の側から順に、第２の内側粘着層１５ａ、第２のテープ基材１５ｂ、第２の外側粘着層１５ｃ、第２の剥離テープ１５ｄを積層して構成されている。図１で示すように電気接続部材１０の短手方向に２つの導通接続部１２を並べて配置すると、固着部材１４、１５がそれぞれの導通接続部１２を挟む位置に広い面で固着することができるため、導通接続部１２を確実に圧縮固定することができる。

　第１のテープ基材１４ｂと第２のテープ基材１５ｂは、ベースシート１３と同様に樹脂フィルムで構成されている。その樹脂フィルムの素材、厚みは、ベースシート１３と同様とすることができる。但し、第１のテープ基材１４ｂと第２のテープ基材１５ｂについては、シート１１に対応する反り上がり形状は付与されていない。しかしながら、それらに反り上がり形状を付与しておいてもよい。

　第１の固着部材１４と第２の固着部材１５は、ベースシート１３の平面形状（ここでは矩形。多角形、円形、不定形状等の任意の形状とすることができる。）に対応する形状を有するものである。しかしながら、第１の固着部材１４、第２の固着部材１５は、中央部位にそれぞれ第１の開口部１４ｅ、第２の開口部１５ｅが形成されている。第１の固着部材１４と第２の固着部材１５の平面形状は、全体として枠状に形成されている。したがって第１の開口部１４ｅ、第２の開口部１５ｅは、電気接続部材１０及びシート１１の「内縁」、「内周縁」を構成する。特に「内縁」としての第２の開口部１５ｅは、電気接続部材１０を被固着対象物２００に置いた際に、湾曲凸面１１ｂの外縁側が湾曲凹面２０２に接触することを抑制する「ストッパー部」としての機能を有する。すなわち、電気接続部材１０が意図せず湾曲凸面１１ｂに沿って転がり、湾曲凸面１１ｂの外縁側が湾曲凹面２０２に接触してしまう前に、第２の開口部１５ｅがその転がりを停止させることができる。このとき、電気接続部材１０は、第２の開口部１５ｅが湾曲凹面２０２と接触した状態であっても、湾曲凸面１１ｂの外縁側が湾曲凹面２０２と接触しない反り上がり形状であるとよい。これによって、第２の開口部１５ｅは、湾曲凸面１１ｂの外縁側が先に湾曲凹面２０２に固着することによる気泡残りＲ（残存気泡、図１４参照）の発生を抑制することができる。第１の開口部１４ｅ、第２の開口部１５ｅは、いずれも導通接続部１２を包囲しつつ露出させるための「窓」として形成されている。

　それらの「窓は」、その表面積を大きく形成すると第１の固着部材１４、第２の固着部材１５による固着面積が減少して固着力が低下するため、開口面積は小さい方が好ましい。本実施形態では、一例として、導通接続部１２と第１の開口部１４ｅ、第２の開口部１５ｅとの間の最短距離が、図１の平面図で示す円柱状の導通接続部１２の端面の半径の長さよりも短くなるように、第１の開口部１４ｅ、第２の開口部１５ｅが形成されている。これによれば、第１の固着部材１４と第２の固着部材１５として固着面積が過剰に減少することなく、必要な固着力を発揮することができる。

　また、第１の開口部１４ｅ、第２の開口部１５ｅの内側では、導通接続部１２がベースシート１３のみによって支持されている。そのベースシート１３の支持部分は、導通接続部１２をシート１１の厚み方向で変位可能に支持する可撓部１３ａとして構成されている。可撓部１３ａの機能については後述するが、可撓部１３ａを設けるためには、第１の固着部材１４と第２の固着部材１５が固着しない非固着部分がベースシート１３に必要となる。この非固着部分を大きく取ると、可撓部１３ａがその平面方向（シート１１の面方向）に移動しやすくなるため、電気接続部材１０を設置する際に、また電気接続部材１０の設置後に、導通接続部１２の接触位置が所定の設定位置に対してずれる可能性がある。しかしながら、本実施形態のように導通接続部１２と第１の開口部１４ｅ、第２の開口部１５ｅとの間の最短距離が、導通接続部１２の端面の半径の長さよりも短くなるように構成することで、導通接続部１２が平面方向に移動し難くすることができ、所定の設定位置での導通接続が可能となる。

導通接続部１２の説明

　導通接続部１２は、「弾性コネクタ」として構成されている。ベースシート１３には、図２Ｂで示すように、複数の導通接続部１２を形成するそれぞれの位置に貫通孔１３ｂが形成されている。すなわち、ベースシート１３は、貫通孔１３ｂを形成する縁部を有する。そして、支持部１６は、ベースシート１３の縁部によって構成されている。各貫通孔１３ｂを貫通するように導通接続部１２が形成されている。

　導通接続部１２は、ゴム状弾性体に「導電部材」としての導電性フィラーを磁場等によって導通接続部１２の軸方向に沿って配向して形成した導通部１２ａと、導通部１２ａを包囲する外周部１２ｂとを有している。これによれば低圧縮荷重であり、且つ伝送損失を低減することができる。なお、このような導通部１２ａに代えて、導電性ゴムでなる導通部（例：低硬度のシリコーンゴムに導電性フィラーを配合したもの等）、金属細線を配列した導通部（例：低硬度のシリコーンゴムに多数の金属ワイヤーを貫通させて導通部としたもの等）とすることもできる。さらに、導電性を有するのは導通部１２ａに限らず、導通接続部１２の表面（外周部１２ｂ）に導電層を有する軟質部材とすることもできる。

　導通接続部１２は、柱状に形成されており、その外径は導通接続部１２の軸方向における全長にわたって等しい長さで形成されている。ベースシート１３の支持部１６は、その全周にわたって、外周部１２ｂの埋設支持部１２ｅに埋め込まれている。

　１つの導通接続部１２は、ベースシート１３の湾曲凹面１３ｃに対して突出する第１の突出部１２ｃと、湾曲凸面１３ｄに対して突出する第２の突出部１２ｄとの、２つの突起により構成されている。第１の突出部１２ｃ及び第２の突出部１２ｄの双方の先端は平坦面である。しかしながら、これらの突出部の先端は凸曲面であってもよく、微小凹凸を有する面であってもよい。第１の突出部１２ｃの突出長さは、第１の開口部１４ｅ（シート１１の湾曲凹面１１ａ、第１の剥離テープ１４ｄの外表面）から突出しない長さで形成されている。これと同様に、第２の突出部１２ｄの突出長さは、第２の開口部１５ｅ（シート１１の湾曲凸面１１ｂ、第２の剥離テープ１５ｄの外表面）から突出しない長さで形成されている。他方で、第１の突出部１２ｃの突出長さは、第１の剥離テープ１４ｄの剥離後の外表面である第１の外側粘着層１４ｃから突出する長さで形成されている。したがって、第１の剥離テープ１４ｄの剥離後の電気接続部材１０では、第１の突出部１２ｃがシート１１の湾曲凹面１１ａから突出する。これと同様に、第２の突出部１２ｄの突出長さは、第２の剥離テープ１５ｄの剥離後の外表面である第２の外側粘着層１５ｃから突出する長さで形成されている。したがって、第２の剥離テープ１５ｄの剥離後の電気接続部材１０では、第２の突出部１２ｄがシート１１の湾曲凸面１１ｂから突出する。これらシート１１から突出する第２の突出部１２ｄ及び第１の突出部１２ｃが被固着対象物２００と「第２の接続対象物」としての金属端子３０２とによって圧縮可能に構成されている。このように導通接続部１２は、圧縮されることによって、電気抵抗が小さくなる。そして、こうした長さ関係とすることは、第２の外側粘着層１５ｃを第２の開口部１５ｅの側から被固着面に接触させるために機能するものである。これについては後述する。

電気接続部材１０の使用方法

　次に、電気接続部材１０の使用方法について説明する。電気接続部材１０の第２の外側粘着層１５ｃは被固着対象物２００に固着される。本実施形態の被固着対象物２００は、「自動車用リアガラス部材」である。その自動車用リアガラス部材には、デフォッガーやアンテナの配線が形成されており、その配線の端末には電極部２０１が形成されている。電気接続部材１０の設置位置において、第１の外側粘着層１４ｃは、図５で示す金属端子３０２に固着される。図５で示す状態が電気接続部材１０の使用状態となる。このような電気接続部材１０の被固着対象物２００及び金属端子３０２との固着前には、上述のように第１の突出部１２ｃがシート１１の湾曲凹面１１ａから突出するとともに、第２の突出部１２ｄがシート１１の湾曲凸面１１ｂから突出している。したがって、これらの突出部を有しない構成と比べて、電気接続部材１０は第１の突出部１２ｃ、第２の突出部１２ｄの周りに気泡残りＲ（残存気泡、図１４参照）が発生しやすい。そして、上述のように気泡残りＲは、特に被固着対象物２００の被固着面が「曲面体」としての湾曲凹面２０２（湾曲面の内側面）である場合、さらに発生しやすくなる。しかしながら、本開示による電気接続部材１０は、その構成を工夫すること、又はその構成を生かして貼付方法を工夫することによって、気泡残りＲの発生を抑制している。

　先ず、電気接続部材１０の湾曲凸面１１ｂの側の第２の剥離テープ１５ｄを剥がす。次に、図３で示すように、電気接続部材１０を被固着対象物２００の電極部２０１の上に配置する。そして電気接続部材１０の湾曲凹面１１ａの側を押圧治具３０１で押し込む。

　ここで、押圧治具３０１は、変形可能なゴム状弾性体で形成されており、その先端には湾曲押圧面３０１ａ（「押圧曲面」）が形成されている。この湾曲押圧面３０１ａと、シート１１の湾曲凸面１１ｂ、湾曲凹面１１ａ、被固着対象物２００の湾曲凹面２０２とを曲率半径が大きい順に並べると、湾曲凹面２０２、湾曲凸面１１ｂ、湾曲凹面１１ａ、湾曲押圧面３０１ａになる。これには次のような技術的意義がある。

　湾曲凸面１１ｂの曲率半径が湾曲凹面２０２よりも小さいことで、電気接続部材１０を被固着対象物２００に置いた状態で湾曲凸面１１ｂの外縁側を湾曲凹面２０２に対して離間させることができる。すなわち、電気接続部材１０は、第２の突出部１２ｄのみが被固着対象物２００に接触する非傾倒姿勢で置いた状態では、湾曲凸面１１ｂの内縁側のみが被固着対象物２００と接触している。したがって、押圧治具３０１で電気接続部材１０を押圧したときに、湾曲凸面１１ｂの外縁側が先に湾曲凹面２０２に固着することによる気泡残りＲ（残存気泡、図１４参照）の発生を抑制することができる。

　また、湾曲凹面１１ａの曲率半径が、湾曲押圧面３０１ａの曲率半径よりも大きいことによって、湾曲押圧面３０１ａによる押圧領域を、導通接続部１２がある中心側から徐々に周辺部１７に拡張していくことができる。これはつまり、湾曲押圧面３０１ａが電気接続部材１０を押圧したときに、湾曲凸面１１ｂの内縁側から外縁側に向けて徐々に第２の外側粘着層１５ｃが被固着対象物２００に固着していくことを意味する。したがって、湾曲凸面１１ｂの内縁側よりも先に湾曲凸面１１ｂの外縁側が湾曲凹面２０２に固着することによって気泡残りＲ（残存気泡、図１４参照）が発生することを抑制できる。

　戻って図３の続きを説明する。図４Ａは、電気接続部材１０の湾曲凹面１１ａの側と押圧治具３０１の湾曲押圧面３０１ａとが接触した状態を示す。図４Ａで示すように、第１の突出部１２ｃの端面は、第１の開口部１４ｅを通って突出せず、第１の開口部１４ｅの内側に位置する。そのため湾曲押圧面３０１ａは、第１の開口部１４ｅの開口縁に対して当接するだけとなる。

　さらに押圧治具３０１を押し込むと、湾曲押圧面３０１ａは既に接触している第１の開口部１４ｅの開口縁を押し込み、第１の固着部材１４、ベースシート１３、第２の固着部材１５を、被固着対象物２００に向けて変位させる。

　このとき第１の固着部材１４、ベースシート１３、第２の固着部材１５は、図４Ｂで示すように、ベースシート１３の可撓部１３ａがその厚み方向で変形することによって、いずれも被固着対象物２００の側に変位することができる。その変位は、図４Ｃで示すように、第２の開口部１５ｅが被固着対象物２００に対して接触するまで行われる。こうして先ず第２の開口部１５ｅが被固着対象物２００に接触した後は、そのまま湾曲押圧面３０１ａを押圧していくと、最終的には図４Ｄで示すように、導通接続部１２が潰されつつも、第２の固着部材１５を被固着対象物２００に対して固着することができる。

　そして、第２の固着部材１５が被固着対象物２００に固着したら、図５で示すように、押圧治具３０１に代えて金属端子３０２を第１の固着部材１４に対して押し込んで固着させる。これによって被固着対象物２００の電極部２０１と金属端子３０２とを導通部１２ａによって導通接続することができる。

効果

　本実施形態及び本実施形態から把握できる技術的思想に関する効果を例示して説明する。

　電気接続部材１０は、シート１１に導通接続部１２を有する。導通接続部１２は、導通部１２ａを有するゴム状弾性体で構成されている。シート１１は、支持部１６と、周辺部１７とを有する。支持部１６は、導通接続部１２に埋設されて導通接続部１２を保持し、周辺部１７は、支持部１６の外方に広がり「第１の接続対象物」となる被固着対象物２００に固着可能に構成されている。さらに、周辺部１７は、被固着対象物２００との固着前には、シート１１の内縁側である支持部１６の側に対してシート１１の外縁側が反り上がる形状に構成されており、被固着対象物２００との固着時には、シート１１の内縁側から被固着対象物２００に沿って変形して被固着対象物２００と固着可能に構成されている。これによれば、前述のようにシート１１の外縁側が被固着対象物２００と接触しにくく、気泡残りＲの発生を抑制することができる。

　シート１１の反り上がる形状は、シート１１の内縁側である支持部１６の側における被固着対象物２００との間隙よりも、シート１１の外縁側における被固着対象物２００との間隙の方が大きくなる形状である。このためシート１１の内縁側よりも早く外縁側が被固着対象物２００と固着することを抑制できる。

　第１の固着部材１４と第２の固着部材１５は、導通接続部１２を取り囲む枠形状である。このため第１の固着部材１４と第２の固着部材１５によって、導通接続部１２を外力の作用による損傷等から保護することができる。

電気接続部材１０の包装体２０と貼付方法の実施形態〔図６、図７〕

　図６は、電気接続部材１０の包装体２０である。包装体２０は、キャリアテープ２１とリール３０とを含むことができる。電気接続部材１０は、平坦なキャリアテープ２１とカバーテープで挟まれることで、あるいはエンボス形成したキャリアテープ２１のポケット（図示略）に収納されてカバーテープで封止されることで、キャリアテープ２１に収納できる。そしてキャリアテープ２１は、図６で示すようなリール３０に巻き取られる。これによりキャリアテープ２１に収納した多数の電気接続部材１０は、リール３０の曲面形状やキャリアテープ２１の巻き取り形状に応じて曲げられる。そして、電気接続部材１０の湾曲状態が維持されることにより、図２で示すようにシート１１が反り上がる形状を得ることができる。

　前記実施形態では電気接続部材１０については、樹脂フィルムの成形（熱成形、真空成形等）により、シート１１の反り上がり形状を付与することを説明した。しかしながら、樹脂フィルムに反り上がり形状を賦形する型成形を行わずに、リール３０巻きのキャリアテープ２１で電気接続部材１０を湾曲状態で収納することにより、電気接続部材１０の湾曲形状を付与することも可能である。この賦形方法は、前述した「（２）電気接続部材１０の湾曲形状に曲げてその状態を維持することによる形状付与（癖付け）」の一例である。

　但し、樹脂フィルム（ベースシート１３）の成形（熱成形、真空成形等）による湾曲形状の付与と、電気接続部材１０の湾曲形状を維持することによる形状付与（リール３０巻きキャリアテープ２１による湾曲形状の付与）とを併用することもできる。これによれば、さらに確実に、電気接続部材１０に湾曲形状を付与するという課題を解決することができる。

　リール３０巻きのキャリアテープ２１という包装体２０には、電気接続部材１０に所定の湾曲形状を付与すること及び／又は所定の湾曲形状を維持すること、という課題を解決するための技術的意義がある。すなわち包装体２０は、電気接続部材１０の保管具だけでなく賦形治具という技術的意義がある。このため、リール３０に巻き取られたキャリアテープ２１に収納されている電気接続部材１０のシート１１は、被固着対象物２００の被固着面に対して固着する面（第２の外側粘着層１５ｃ）が、６０ｍｍ以上１０００００ｍｍ以下の曲率半径を有して一方向に湾曲する状態で収納されることが好ましい。その曲率半径の範囲であれば、例えば自動車のフロントガラスやリアガラスを被固着対象物２００とした場合でも、シート１１の長手方向における両端側が中央側に対して先に固着することを防ぐことができる。そしてリール３０巻きのキャリアテープ２１を使用することで、自動機を用いた電気接続部材１０の貼付けの生産効率を高めることができる。その場合のリール３０の芯径ｒ１は、直径６０ｍｍ以上２５０ｍｍ以下のものが好ましい。また、リール３０の外径ｒ２は、直径１８０ｍｍ以上１０００ｍｍ以下のものが好ましい。このようなリール３０を用いれば、梱包状態の電気接続部材１０について所定の湾曲形状を付与することができる。

　図７は、電気接続部材１０の貼付方法の一例を示すものである。リール３０からキャリアテープ２１が供給され、被固着対象物２００に対して電気接続部材１０が配置される。その後、第２の剥離テープ１５ｄを剥がした電気接続部材１０が、押圧治具３０１によって被固着対象物２００に押圧されて固着される。最後に第１の剥離テープ１４ｄが剥離された後、金属端子３０２が供給されて、電気接続部材１０に押圧されて固着される。電気接続部材１０は、被固着対象物２００に置いた際に、所望の反り上がり形状となっていればよい。このため、電気接続部材１０は、リール３０から被固着対象物２００に供給される間に、その反り上がり形状をより好ましい反り上がりの程度や形状に補正することも可能である。電気接続部材１０の反り上がり形状の補正には、加圧ローラや加圧治具などを用いることができる。

変形例の説明〔図８～図１１〕

　上記実施形態については変形例による実施が可能であるため、それを例示して説明する。

（１）　前記実施形態では、図１で示すように電気接続部材１０の短手方向に２つの導通接続部１２を並べて配置するものを例示した。しかしながら本開示は、導通接続部１２の形状、数、配置を制限するものではない。例えば、変形例としては、図８Ａで示すように電気接続部材１０の長手方向に２つの導通接続部１２を並べて配置してもよい。このように配置すると、電気接続部材１０を被固着対象物２００に載置した際の長手方向での載置姿勢を安定させることができる。また、例えば図８Ｂで示すように、導通接続部１２を４つとしてもよい。つまり導通接続部１２は、１又は任意の複数としてよい。さらに、複数の導通接続部１２の間が絶縁性の材料でつながった面一の構成であってもよい。

（２）　前記実施形態では、電気接続部材１０は、シート１１を面方向で横断する１つの方向（長手方向）で、シート１１の外縁側が反り上がる形状（湾曲形状）とする例を示したが、図９Ａ、図９Ｂのように構成することもできる。図９の電気接続部材１０は、シート１１を面方向で横断する複数の方向（多方向）で、シート１１を湾曲形状としたものである。この変形例ではシート１１を球面状（お椀形）としている。これによってもシート１１の外縁側から固着し始めることを防ぎ、気泡残り（未固着部位）の発生を抑制することができる。図９Ｃは、図９Ａ、図９Ｂの電気接続部材１０に切れ目１８を入れたものである。切れ目１８を入れることで、押圧治具３０１で被固着対象物２００に押圧する際に、お椀形の電気接続部材１０を展開しやすくして、被固着対象物２００に対する形状追従性を高めることができる。切れ目１８は、厚み方向で貫通するものでも、ハーフカットのようなものでもよい。また、切れ目１８は、連続したスリットでも、ミシン目でもよい。さらに切れ目１８は、直線ではなく曲線や直線と曲線とを組み合わせたものでもよい。展開の容易性と形状追従性は、電気接続部材１０の全体形状と被固着対象物２００に依存するので、切れ目１８はそれに応じて設けることができる。

（３）　前記実施形態では電気接続部材１０について第１の固着部材１４と第２の固着部材１５とを両面テープで構成する例を示した。しかしながら両面テープ以外の方法で第１の固着部材１４と第２の固着部材１５とを構成することもできる。すなわち、固着部材１４、１５には、両面テープ以外にも、粘着剤、接着剤、ホットメルト接着剤等を用いることができる。

　図１０Ａで示す電気接続部材１０は、第１の固着部材１４、第２の固着部材１５としての接着層１９をベースシート１３に設けたものである。このような接着層１９は、例えばホットメルト接着剤にて構成することができる。電気接続部材１０を被固着対象物２００に押圧する工程で、例えば加熱した押圧治具にて押圧することで接着層１９を軟化させて固着することができる。

　図１０Ｂで示す電気接続部材１０は、ベースシート１３に第１の固着部材１４と第２の固着部材１５を設けない構成である。これを被固着対象物２００に貼付ける工程で、接着剤や粘着剤を塗布して形成するようにしてもよい。このような貼付工程で形成される接着層１９や粘着層も、第１の固着部材１４と第２の固着部材１５とすることができる。

（４）　前記実施形態では導通接続部１２として外径が一定の柱状のものを例示したが、例えば図１１で示す形状としてもよい。図１１Ａで示す導通接続部１２Ａは、ベースシート１３の一方面と他方面にそれぞれ台形状に突出するような形状とされている。すなわち、導通接続部１２Ａの外周面（外周部１２ｂ）には傾斜部１２Ａ１が形成されている。外周部１２ｂにおいて、傾斜部１２Ａ１がある部分は、ベースシート１３の厚み方向で見たときに、傾斜部１２Ａ１以外の部分と比較すると薄肉に形成されている。そのため電気接続部材１０を被固着対象物２００及び金属端子３０２に固着する際に、可撓部１３ａとともに傾斜部１２Ａ１も変形させることができる。

　図１１Ｂで示す導通接続部１２Ｂは、傾斜部１２Ｂ１と、フランジ部１２Ｂ２とを有しており、その傾斜部１２Ｂ１とフランジ部１２Ｂ２の厚み部分にベースシート１３の埋設支持部１２ｅが形成されている。埋設支持部１２ｅがその傾斜部１２Ｂ１とフランジ部１２Ｂ２の厚み部分に位置することで、電気接続部材１０を被固着対象物２００に固着する際に可撓部１３ａを下向きに変形させやすくなり、その結果、電気接続部材１０の被固着対象物２００への形状追従性を高めることができる。

　図１１Ｃで示す導通接続部１２Ｃは、傾斜部１２Ｃ１がある点で、図１１Ｂで示す導通接続部１２Ｂと共通する。しかしながら、フランジ部１２Ｃ２は、ベースシート１３の湾曲凹面１３ｃの側だけにあり、湾曲凸面１３ｄの側にはない点で相違する。これにより埋設支持部１２ｅにおけるベースシート１３との接触面積が小さくなり、特にベースシート１３の下面側に対する拘束力が低下する。これによれば、図１１Ｂの電気接続部材１０よりもさらに可撓部１３ａを下向きに変形させやすくすることができる。

　前記実施形態では電気接続部材１０として平面視で多角形（四角形）のものを例示した。しかしながら、例えば正円楕円などの各種の円形、線形、帯形状等として構成することもできる。

１０　電気接続部材
１１　シート
１２　導通接続部
１３　ベースシート
１４　第１の固着部材
１５　第２の固着部材
１６　支持部
１７　周辺部
２０　包装体
２１　キャリアテープ
３０　リール

Claims

シートと、導通接続部とを有する電気接続部材であり、
前記導通接続部は、導電部材を有するゴム状弾性体で構成されており、
前記シートは、支持部と、周辺部とを有し、
前記支持部は、前記導通接続部を支持し、
前記周辺部は、前記支持部の外方に広がり第１の接続対象物に固着可能に構成されており、
さらに、前記周辺部は、前記シートの内縁側である前記支持部側に対して前記シートの外縁側が反り上がる形状に構成されており、前記シートの前記内縁側から前記第１の接続対象物に沿って変形して前記第１の接続対象物と固着可能に構成されている、
電気接続部材。
前記シートの反り上がる形状は、前記シートの前記内縁側である前記支持部側における前記第１の接続対象物との間隙よりも、前記シートの外縁側における前記第１の接続対象物との間隙の方が大きくなる形状である、
請求項１記載の電気接続部材。
前記シートは、前記シートを面方向で横断する１又は複数の方向で前記シートの外縁側が反り上がる形状の樹脂フィルムを含む、
請求項１又は請求項２記載の電気接続部材。
前記シートは、固着部材を有し、
　さらに、前記固着部材は、
　　前記周辺部の第１の面に設けられ、前記第１の接続対象物と固着可能である第１の固着部材と、
　　前記周辺部の第２の面に設けられ、第２の接続対象物と固着可能である第２の固着部材とを有する、
請求項１～請求項３いずれか１項記載の電気接続部材。
前記固着部材は、前記導通接続部を取り囲む枠形状である、
請求項４記載の電気接続部材。
前記固着部材は、前記第１の接続対象物との固着前において剥離テープを有し、前記導通接続部よりも高く突出する形状である、
請求項４又は請求項５記載の電気接続部材。
前記シートは、前記導通接続部と前記固着部材との間に、前記導通接続部と前記固着部材とを前記シートの厚み方向で相対変位可能とする可撓部を有する、
請求項４～請求項６いずれか１項記載の電気接続部材。
前記第２の面は、前記第１の面よりも曲率半径が小さい
請求項４～請求項７いずれか１項記載の電気接続部材。
前記導通接続部は、前記第１の接続対象物と前記第２の接続対象物とによって圧縮された状態で固着される
請求項４～請求項８いずれか１項記載の電気接続部材。
前記シートには、貫通孔が形成されており、
前記導通接続部は、前記貫通孔を貫通して配置されており、
前記支持部は、前記貫通孔を形成する縁部によって構成されており、前記導通接続部の側面に埋設されて前記導通接続部を保持する、
請求項１～請求項９いずれか１項記載の電気接続部材。
前記導通接続部は、前記シートに対して突出する突出部を有する
請求項１～請求項１０いずれか１項記載の電気接続部材。
請求項１～請求項１１いずれか１項記載の前記電気接続部材と、
前記電気接続部材を収容するキャリアテープと、を備える、
電気接続部材の包装体。
請求項１～請求項１１いずれか１項記載の前記電気接続部材を、前記第１の接続対象物に固着する電気接続部材の貼付方法であり、
前記第１の接続対象物は、前記電気接続部材と接触する被固着面が湾曲凹面である曲面体であり、
前記電気接続部材を前記曲面体の前記被固着面に配置する工程と、
押圧曲面を有する押圧治具によって、前記シートの前記内縁側から前記電気接続部材を押圧することで、前記シートを前記第１の接続対象物に沿って変形させ、前記電気接続部材を前記第１の接続対象物と固着する工程とを有する、
電気接続部材の貼付方法。
前記周辺部の第１の面は、前記曲面体よりも曲率半径が小さく、
前記周辺部の第２の面は、前記第１の面よりも前記曲率半径が小さく、かつ、前記押圧曲面よりも大きい
請求項１３記載の電気接続部材の貼付方法。