JP2611574B2 - Icカード、icカード用モジュールおよびicカードの製造方法 - Google Patents

Icカード、icカード用モジュールおよびicカードの製造方法

Info

Publication number
JP2611574B2
JP2611574B2 JP3195754A JP19575491A JP2611574B2 JP 2611574 B2 JP2611574 B2 JP 2611574B2 JP 3195754 A JP3195754 A JP 3195754A JP 19575491 A JP19575491 A JP 19575491A JP 2611574 B2 JP2611574 B2 JP 2611574B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
card
module
base material
card module
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3195754A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0516584A (ja
Inventor
芳昭 多田
哲久 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Inc filed Critical Toppan Inc
Priority to JP3195754A priority Critical patent/JP2611574B2/ja
Publication of JPH0516584A publication Critical patent/JPH0516584A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2611574B2 publication Critical patent/JP2611574B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Credit Cards Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ICカード、このIC
カードに搭載されるICカード用モジュールおよびこの
ICカードの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のICカード70は、図9において
(A)、(B)に示されるように、カード基材1と、こ
れに搭載されるICモジュール2と、を有して構成され
ていた。
【0003】ICモジュール2は、プリント基板21
と、ICチップ22と、樹脂部分23と、外部端子24
と、リード線25と、を含んで構成されている。プリン
ト基板21は矩形の平板状をなし、その一方の面には、
ICチップ22が樹脂により封止されて固着されてい
る。この樹脂部分23は台形をなしている。このICチ
ップ22はリード線25を介してプリント基板21上の
配線パターンに接続されている。この配線パターンは、
さらに、他方の面に配設された外部端子24に接続され
ている。この外部端子24を介して、外部機器との間で
データの授受が行われる。
【0004】一方、カード基材1は、プラスティックよ
りなり厚さが約0.76mmの平板状を有している。こ
のカード基材1の一面には、上記ICモジュール2が嵌
合する凹部が形成されている。この凹部は、ICモジュ
ール2の形状に対応して、樹脂部分23が嵌入される深
い部分と、プリント基板21が嵌入される浅い部分と、
の2段の凹部によって形成されている。
【0005】したがって、このように樹脂によりICチ
ップ22をモールドしたICモジュール2は、そのモー
ルド部分(台形部分)23の周囲のプリント基板21の
表面に、例えばシート状の接着材料121を貼着した
後、これをカード基材1の上記凹部に嵌合する。この結
果、上記接着材料121が凹部の浅い部分に接着してI
Cモジュール2は凹部に固着されている(図9の(B)
はこのICモジュール2を嵌合、固着した状態を示して
いる)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のICカード70においては、カード基材1に
力が加わり、これが曲げられると、以下に示す問題を生
じていた。
【0007】図10にて(A)に示すように、その上側
が引っ張られるようにICカード70を湾曲すると、カ
ード基材1の断面積の急変した断面A−Aに曲げ応力が
集中する。したがって、ICモジュール2とカード基材
1との間の接着材料121の剥離が生じることがある。
また、接着材料121の接着力が、この曲げ応力よりも
大きい場合には、ICモジュール2において、プリント
基板21の破損、リード線25の断線等が生じ易くな
る。
【0008】これに対して、図10の(B)に示すよう
に、下側が引っ張られるようにICカード70を曲げた
場合、同様に、接着材料121の剥離、または、プリン
ト基板21の破損、リード線25の断線等が生じること
がある。
【0009】
【発明の目的】そこで、本発明は、ICカードの曲げに
よる接着材料の剥離、ICモジュールの破損等を防止す
ることのできるICカード、および、ICカード用IC
モジュール、さらに、このICカードの製造方法を提供
することを、その目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
るICカードは、平板状で、その一面に凹部を有するカ
ード基材と、平板状のICカード用基材の一面にICチ
ップを搭載し、これと電気的に接続してなる外部接続用
端子を他面に形成し、この外部接続用端子形成面がカー
ド基材の一面と略同一面を形成するようにこの凹部に嵌
入されるICカード用モジュールと、このICカード用
モジュールのICチップの周囲のICカード用モジュー
ル用基材面もしくはICチップと上記カード基材との間
に介装してなる、弾性を有する緩衝部材と、このICカ
ード用モジュール用基材の一面にこの緩衝部材を固着す
る第1の接着部材と、上記緩衝部材を上記凹部底面に固
着する第2の接着部材と、を有し、上記緩衝部材は、上
記凹部底面に対向する第1面と、凹部側壁面に対向する
第2面と、これらの第1面と第2面とを連接する第3面
から構成されてなることを特徴とする。
【0011】請求項2記載の発明に係るICカード用I
Cカード用モジュールは、請求項1に記載のICカード
に搭載されるICカード用モジュールであって、平板状
のICカード用モジュール用基材と、このICカード用
モジュール用基材の一面にICチップを搭載し、樹脂モ
ールド部を形成してなり、この樹脂モールド部の周囲の
ICカード用モジュール用基材面もしくはこの樹脂モー
ルド部を含むICカード用モジュール用基材全面におい
て上記カード基材との間に介装してなる、弾性を有する
緩衝部材と、このICカード用モジュール用基材の一面
に、この緩衝部材を固着する接着部材と、を有し、上記
緩衝部材は、上記凹部底面に対向する第1面と、凹部側
壁面に対向する第2面と、これらの第1面と第2面とを
連接する第3面から構成されてなることを特徴とする。
【0012】請求項3記載の発明に係るICカード、ま
たは、ICカード用モジュールは上記緩衝部材を矩形平
板状に形成し、対向する少なくとも二辺の第3面を曲面
で形成している。
【0013】請求項4記載の発明に係るICカードの製
造方法は、平板状のカード基材にICカード用モジュー
ルを嵌入する凹部を形成する工程と、平板状のICカー
ド用モジュール用基材の一面にICチップを搭載し、樹
脂モールドしてICカード用モジュールを形成する工程
と、上記凹部底面に対向する第1面と、凹部側壁面に対
向する第2面と、これらの第1面と第2面とを連接する
第3面から構成されてなる緩衝部材をICカード用モジ
ュールの少なくとも樹脂モールドの周囲のICカード用
モジュール用基材面に第1の接着部材を介し、ICカー
ド用モジュール用基材面のモールド部分側に位置するよ
うに積層する工程と、カード基材に形成された凹部底面
に緩衝部材を第2の接着部材を介し、凹部にICカード
用モジュールを固着し、底面に対して押圧し、ICカー
ド用モジュール用基材とカード基材の一面と略同一面を
形成するようにICカード用モジュールをカード基材中
に埋設する工程と、を含むことを特徴とする。
【0014】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、ICカードに
力を加え、ICカードを曲げると、カード基材にあって
ICカード用モジュールを嵌入した凹部形成部にその曲
げ応力が集中する。この凹部形成部は断面が急変してい
るからである。したがって、この凹部形成部を介して第
2の接着部材、さらに、緩衝部材に大きな曲げ力が作用
することとなる。この曲げ力を受けて緩衝部材は弾性変
形する。よって、緩衝部材に加わった応力は、該緩衝部
材にて吸収されるため、第1の接着部材、さらには、I
Cカード用モジュールに加えられる力は軽減される。
【0015】ここで、この緩衝部材は第1面と第2面と
を第3面で連続した形状に形成しているため、断面の急
変はなく、緩衝部材に作用した曲げ力は一部に集中する
ことはなく、分散して作用する。また、緩衝部材の第3
面とカード基材の凹部との間には第2の接着部材が介在
されており、これらの緩衝部材および第2の接着部材の
複合的な伸縮作用によっても上記曲げ力は吸収される。
【0016】請求項2に記載の発明によれば、ICカー
ド用モジュールをICカードに搭載し、ICカードの外
部から力を加える。ICカードが曲げられると、ICカ
ードの凹部に応力が集中する。このとき、カード基材の
凹部に第2の接着部材を介して固着された緩衝部材に応
力が集中する。弾性を有する緩衝部材はこの応力を受け
て、その形状が変化する。よって、緩衝部材に加わった
応力は、該緩衝部材にて吸収されるため、第1の接着部
材を介して固着されたICカード用モジュールに加えら
れる応力は軽減される。すなわち、緩衝部材を有してい
るため、このICカード用モジュールはICカードに搭
載しても剥がれ落ちたり、破損することは少ないのであ
る。
【0017】また、緩衝部材は、第1面と第2面とを第
3面により連続し、例えば角に丸みがつけられた形状と
されているため、角部に作用する応力は第3面の近傍の
緩衝部材内にて分散する。さらに、上記緩衝部材の第3
面とカード基材の凹部の間の第2の接着部材における応
力は、弾性を有する該第2の接着部材にて吸収される。
よって、上記緩衝部材と、第2の接着部材とのそれぞれ
の弾性により、曲げ応力は吸収される。
【0018】請求項3記載の上記緩衝部材は矩形平板状
に形成され、対向する少なくとも二辺の第3面を曲面で
形成されている。この緩衝材を有するICカード用モジ
ュールをICカードに埋設した場合において、この緩衝
材の曲面で形成された第3面に応力が集中するようにI
Cカードを曲げても請求項1記載のICカードと同様の
作用、効果が得られる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0020】図1は本発明の第1実施例に係るICカー
ドを分解して示す断面図である。
【0021】第1実施例に係るICカードは、カード基
材1と、これに搭載されるICモジュール2と、これら
の間に介装される緩衝材12と、を有して構成されてい
る。
【0022】カード基材1は、例えば塩化ビニル、AB
S樹脂、ポリエステル、ポリプロピレン、スチレン系樹
脂、アクリル、ポリカーボネート、塩化ビニル・酢酸ビ
ニル共重合体等のプラスティック樹脂よりなり、単層も
しくは複数層を熱ラミネートまたは接着剤により積層し
た厚さが約0.76mmの平板形状を有している。図中
は単層の状態で説明している。このカード基材1の一面
には、ICモジュール2を嵌合するための凹部が形成さ
れている。この凹部の側壁面には角度θ(15゜〜25
゜)のテーパが設けられている。このテーパはICモジ
ュール2をカード基材1に装着する際の作業を容易に
し、また、ICカードの曲げ力が作用した場合に曲げ応
力がICモジュール2に集中することを防止する機能を
有している。
【0023】ICモジュール2は、プリント基板21
と、ICチップ22と、樹脂モールド部23と、外部端
子24と、ボンディングワイヤ25と、プリント基板2
1のICチップ22装着側に配線パターン26と、配線
パターン26と外部端子24と電気的に接続するスルー
ホール27と、を含んで構成されている。プリント基板
21は矩形であって、その一方の面には、ICチップ2
2が固着、搭載されている。ICチップ22はボンディ
ングワイヤ25によって、プリント基板21上の配線パ
ターン26に接続されている。この配線パターン26
は、さらに、スルーホール27を通じて外部端子24に
接続されている。この外部端子24を介して、外部機器
との間でデータの授受が行われる。ボンディングワイヤ
25とICチップ22はモールド用樹脂にて封止され、
台形の樹脂モールド部23を形成しており、この樹脂モ
ールド部23はプリント基板21より所定高さだけ突出
している。なお、ICモジュールの形状は、矩形の他に
円形状、楕円形状、多角形状でもよい。また、図示はし
ないが、平板状のICモジュール用基材をリードフレー
ム形状の導体とし、ICチップと直接接続することによ
り、スルーホールを不用とし、外部接続用端子を兼用す
る構造としてもよい。
【0024】このプリント基板21に接着される緩衝材
12Aはシート状であって、その中央部には、上記IC
モジュール2の樹脂モールド部23が嵌合するよう、矩
形の窓(厚さ方向に貫通する孔)が設けられている。緩
衝材12Aの底面121A(図1では下面)と、第2面
として側壁面122Aと交差部分に第3面として側縁部
123Aが形成されている。側縁部123Aは図1では
所定の曲率で湾曲した湾曲面として上記カード基材1の
凹部底面に対向する底面121Aとカード基材1の凹部
側壁面に対向する側壁面122Aとを連接している。側
縁部123Aは本実施例の矩形状のICモジュールであ
る場合は、この側縁部123AはICモジュール2の少
なくとも二辺(例えばカード短辺側)に設ければよい
が、四辺に設けてもよい。また緩衝材12Aの側縁部1
23Aは曲面状でなく、平面状としてもよい、さらに隣
合う各辺の側縁部123Aによって形成されるコーナ
(角部)を任意の曲率による球形状としてもよい。この
緩衝材12Aは、例えば、SBRゴム、シリコンゴム等
の合成ゴム系材料、または、PVC、PET、PP、P
E等の高分子合成樹脂材料等もしくは不繊布、合成紙等
の紙材料、アルミニウム等の弾性的な金属材料等の所定
の弾性を有する材料を用いて構成される。なお、上記緩
衝材12Aの代わりに、頂面(上面)の中央部分に凹部
を形成した緩衝材12Bを用いても差し支えない。この
凹部は樹脂モールド部23が嵌入することができる大き
さである。さらに、上記緩衝材A、緩衝材B、の上部周
囲に連続状の凹部124を設け、ICモジュール2を嵌
合させたとき、凸部124がプリント基板21の高さと
略同一となるように形成した緩衝材C,緩衝材Dを用い
てもよい。上記緩衝材A、緩衝材B、緩衝材C、緩衝材
Dに形成される貫通孔或は凹部はICモジュール2の大
きさよりも大であってもよく、また凹部形状は矩形の他
に円形状、多角形状をしていてもよい。
【0025】11はシート状の接着材料であって、上記
ICモジュール2のプリント基板21と緩衝材12との
間に介装されている。すなわち、この接着材料11によ
って緩衝材12Aはプリント基板21に接着されている
ものである。この接着材料11の中央部には上記緩衝材
12Aの同じ大きさの矩形の窓が形成され、この窓には
上記ICモジュール2が嵌入される構成である。なお、
接着材料11に形成される窓はICモジュール2の大き
さよりも大であってもよく、また窓の形状は他に円形
状、多角形状をしていてもよく、さらに接着材料13は
フィルム状であるときは窓が設けられていなくてもよ
い。この接着材料11は、例えば、アクリル、SBR等
の熱接着フィルム、或は、(感圧型)接着剤が塗布され
た両面接着シートを使用している。また、このシート状
の接着材料11に代えてシリコン等の合成ゴム系接着剤
等も用いることができる。
【0026】また、緩衝材12Aをカード基材1の凹部
に接着する接着材料13は、ペースト状であって、例え
ばシリコン等の合成ゴム系接着剤13よりなる。この接
着材料13は、固着した場合においても所定の弾性を有
するものとする。したがって、接着材料13をカード基
材1の凹部底面に塗布した後、この凹部に、緩衝材12
Aの底面を下にしてICモジュール2を嵌入する。嵌入
後、ICモジュール2を上側から押圧すると、接着剤1
3は緩衝材12Aの側面と凹部の側壁面の間に回り込
む。これにより、緩衝材12Aの側面と、カード基材1
の凹部の側壁面とにおける接着力を増すことができる構
成である。なお、接着材料13は、液状、固形状の接着
剤の他にシート状の接着材料とすることもでき、例えば
アクリル、SBR等の熱接着フィルム、或は両面接着シ
ートを使用することができる。さらに樹脂モールド部分
に対応した窓を設けてもよく、その形状も任意である。
【0027】図2の(A)、または、図2の(B)は、
緩衝材12A、緩衝材12Bをそれぞれ用い、ICモジ
ュール2を組み込み、搭載したICカードの断面図であ
る。図2の(A)に示すICカードにおいては、緩衝材
12Aの中央に窓が形成されているため、樹脂モールド
部23は直接接着材料13を介して、カード基材1に固
着される。一方、図2の(B)に示すICカードにおい
ては、緩衝材12Bに窓を形成していないため、緩衝材
12Bのみがカード基材1に固着されている。
【0028】図3〜図7は、本実施例に係るICカード
の製造方法を説明するための図面である。これらの図面
を参照しながら製造方法について説明する。
【0029】まず、図3の(A)に示すように、所定幅
のシート材をロール状に巻取った接着材料11を準備す
る。この接着材料11の一面には剥離容易な離型紙11
Aが貼着されている。なお、接着材料11は、ロール状
でなくても差し支えない。
【0030】そして、接着材料11は所定の金型により
打ち抜かれて例えばロの字形状に成形される(図3の
(B))。すなわち、同図(B)に示すように、この打
ち抜かれた後の接着材料11は、矩形の平板状をなし、
その中央に所定の大きさの矩形の窓を備えている。
【0031】次に、図3の(C)に示すように、ICモ
ジュール2にこの接着材料11を接着する。このとき、
ICモジュール2はプリント基板21にICチップを樹
脂モールドしたものとして準備されている。次に、IC
モジュール2のプリント基板21の一面(ICチップを
モールドした面)にこの接着材料11が接触するように
重ね合わせる。そして、これらを加熱および/または加
圧することにより、ICモジュール2のプリント基板2
1に接着材料11を固着する。すなわち、プリント基板
21の一面には接着材料11が固着されており、一方、
樹脂モールド部23は接着材料11の窓に嵌入されてい
る。
【0032】図4の(A)、図4の(B)は緩衝材12
Aを準備する工程を示す図である。
【0033】図4の(A)に示すように、所定の形状を
有する2個の金型41、42により形成される空間に注
入器43から、緩衝材料(溶融したプラスティック)を
注入する。すなわち、上記緩衝材12Aが射出成形され
る(図4の(B))。このようにして、緩衝材12Aの
準備が完了する。
【0034】図5は上記ICモジュール2に緩衝材12
Aを固着する工程を示した図である。
【0035】まず、図3の(C)のICモジュール2に
あっては、接着材料11の離型紙11Aを剥離する。そ
して、このICモジュール2の樹脂モールド部分23を
緩衝材12Aの窓に嵌入して接着材料11と緩衝材12
Aの上面とを重ね合わせ、さらに、これらを加圧、また
は、加熱する。すると、ICモジュール2のプリント基
板21には、接着材料11により緩衝材12Aが強固に
固着される。
【0036】一方、カード基材1はエンドミルカッタ6
0にて、切削加工される。すなわち、カード基材1の一
面には所定の深さで所定大きさの凹部が形成される。こ
のとき、該凹部の側壁面には角度θのテーパが形成され
る(図6の(A))。このようにしてカード基材1の準
備も完了している。
【0037】そして、このカード基材1の凹部の底面に
塗布装置61により、所定の厚さにペースト状の接着材
料13を塗布する(図6の(B))。次に、ICモジュ
ール2は、緩衝材12Aを下にして、つまり緩衝材12
Aを接着材料13に対向させた状態にして、カード基材
1の凹部に嵌入する。そして、緩衝材12Aの表面が接
着材料13に当接したら所定の力を加えて押圧する。す
ると、図7に示されるように、ペースト状の接着材料1
3は緩衝材12Aの丸みを有する角部とカード基材1の
凹部との間に入る。さらに緩衝材12Aを加圧すると、
丸みを帯びた角部とカード基材1の凹部との間の接着材
料13は、緩衝材12Aの側面と、カーソ基材1の凹部
の側壁面との間に回り込む。
【0038】この結果、緩衝材12Aを介してICモジ
ュール2はカード基材1の凹部に嵌入、固着される(図
7)。この場合、プリント基板21の裏面(図7では上
面)とカード基材1の上側の面とは同一の高さになって
いる。以上の工程により、第1実施例に係るICカード
が製造される。
【0039】図8の(A)、図8の(B)は、以上の構
成を有するICカードを湾曲させた場合の該ICカード
の断面図である。
【0040】以上の構成を有するICカードにその上端
が引っ張りとなるように、曲げ力を加えられることがあ
る(図8の(A))。このとき、カード基材1の断面A
−Aに集中した曲げ応力は、接着材料13、および、緩
衝材12Aに伝わる。断面A−Aにおいては、接着材料
13は、緩衝材12Aの丸みを有する角部とカード基材
1の凹部との間にて十分な厚さを有している。曲げ応力
が該部分に集中すると、該部分の接着材料13は弾性変
形し、曲げ応力の一部は、弾性を有する接着材料13に
て吸収される。一方、緩衝材12Aに伝わった曲げ応力
により、緩衝材12Aは弾性変形する。緩衝材12Aも
また、この曲げ応力を吸収する。すなわち、接着材料1
3と緩衝材12Aとの弾性の総和により、断面A−Aに
集中した曲げ応力を十分に吸収する。このため、接着材
料11、さらには、ICモジュール2のプリント基板2
1等に作用する応力は軽減される結果となる。
【0041】さらに、接着材料13は、緩衝材12Aの
側面とカード基材1の凹部の側壁面とを接着しているた
め、より強い接着力により、接着材料13の剥離を防止
できるという利点がある。
【0042】一方、図の(B)に示すように、カード基
材1の上端が圧縮となるように、外部から曲げ力が加え
られても、カード基材1のB−B矢視断面部分に集中し
た曲げ応力は、上記の場合と同様に、接着材料13と緩
衝材12Aにて吸収される。このとき、カード基材1の
凹部の側壁面には角度θのテーパが設けられているた
め、カード基材1の凹部の側壁面がICモジュール2の
プリント基板21の端面に当接する方向に変形しても、
側壁面が端面に当接してこれを圧迫することがない。こ
のテーパによってこれらの面の間に形成された間隙によ
り、当接および圧迫を回避することができるものであ
る。したがって、接着材料11、13の剥離、ICモジ
ュール2の破損等を防止することができる。なお、曲げ
力が除去されると接着材料13と緩衝材12Aとは復元
する。なお、緩衝材12Aの側演舞をは向かい合った二
辺に設けた場合、側演舞123Aを平面状にした場合、
あるいは、角部を球形状とした場合にも上記効果と同様
の効果を得ることができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、ICカードにて接着材料の剥離、ICモジュールの
破損等を防止することができる。さらに、本発明によれ
ば、このように剥離、破損等のないICカードを製造す
ることができる。とともに、緩衝材を基材に接着したた
め、その凹部を段差なしに形成することができ、緩衝材
をカード基材の凹部に接着する場合に比べて、製造効率
が高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るICカードを分解し
て示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施例に係るICカードを示す断
面図である。
【図3】本発明の第1実施例に係るICカードの製造方
法を説明するための斜視図である。
【図4】本発明の第1実施例に係るICカードの製造方
法を説明するための図である。
【図5】本発明の第1実施例に係るICカードの製造方
法を説明するための分解斜視図である。
【図6】本発明の第1実施例に係るICカードの製造方
法を説明するための断面図である。
【図7】本発明の第1実施例に係るICカードの製造方
法を説明するための断面図である。
【図8】本発明の第1実施例に係るICカードを湾曲さ
せた場合における該ICカードの断面図である。
【図9】従来のICカードを示す断面図である。
【図10】従来のICカードを曲げた場合のICカード
の断面図である。
【符号の説明】
1 カード基材 2 ICモジュール(ICカード用モジュール) 11 接着材料(第1の接着部材) 12A 緩衝材(緩衝部材) 12B 緩衝材(緩衝部材) 13 接着材料(第2の接着部材) 121A 底面(第1面) 122A 側壁面(第2面) 123A 湾曲面(第3面)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状で、その一面に凹部を有するカー
    ド基材と、 平板状のICカード用基材の一面にICチップを搭載
    し、これと電気的に接続してなる外部接続用端子を他面
    に形成し、この外部接続用端子形成面がカード基材の一
    面と略同一面を形成するようにこの凹部に嵌入されるI
    Cカード用モジュールと、 このICカード用モジュールのICチップの周囲のIC
    カード用モジュール用基材面もしくはICチップと上記
    カード基材との間に介装してなる、弾性を有する緩衝部
    材と、 このICカード用モジュール用基材の一面にこの緩衝部
    材を固着する第1の接着部材と、 上記緩衝部材を上記凹部底面に固着する第2の接着部材
    と、を有し、 上記緩衝部材は、上記凹部底面に対向する第1面と、凹
    部側壁面に対向する第2面と、これらの第1面と第2面
    とを連接する第3面から構成されてなることを特徴とす
    るICカード。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のICカードに搭載され
    るICカード用モジュールであって、 平板状のICモジュール用基材と、 このICカード用モジュール用基材の一面にICチップ
    を搭載し、樹脂モールド部を形成してなり、この樹脂モ
    ールド部の周囲のICカード用モジュール用基材面もし
    くはこの樹脂モールド部を含むICカード用モジュール
    用基材全面において上記カード基材との間に介装してな
    る、弾性を有する緩衝部材と、 このICカード用モジュール用基材の一面に、この緩衝
    部材を固着する接着部材と、を有し、 上記緩衝部材は、上記凹部底面に対向する第1面と、凹
    部側壁面に対向する第2面と、これらの第1面と第2面
    とを連接する第3面から構成されてなることを特徴とす
    るICカード用モジュール。
  3. 【請求項3】 上記緩衝部材を矩形平板状に形成し、対
    向する少なくとも二辺の第3面を曲面で形成した請求項
    1記載のICカード、または、請求項2記載のICカー
    ド用モジュール。
  4. 【請求項4】 平板状のカード基材にICカード用モジ
    ュールを嵌入する凹部を形成する工程と、 平板状のICカード用モジュール用基材の一面にICチ
    ップを搭載し、樹脂モールドしてICカード用モジュー
    ルを形成する工程と、 上記凹部底面に対向する第1面と、凹部側壁面に対向す
    る第2面と、これらの第1面と第2面とを連接する第3
    面から構成されてなる緩衝部材をICモジュールの少な
    くとも樹脂モールドの周囲のICカード用モジュール用
    基材面に第1の接着部材を介し、ICカード用モジュー
    ル用基材面のモールド部分側に位置するように積層する
    工程と、 カード基材に形成された凹部底面に緩衝部材を第2の接
    着部材を介し、凹部にICカード用モジュールを固着
    し、底面に対して押圧し、ICカード用モジュール用基
    材とカード基材の一面と略同一面を形成するようにIC
    カード用モジュールをカード基材中に埋設する工程と、
    を含むことを特徴とするICカードの製造方法。
JP3195754A 1991-07-10 1991-07-10 Icカード、icカード用モジュールおよびicカードの製造方法 Expired - Fee Related JP2611574B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3195754A JP2611574B2 (ja) 1991-07-10 1991-07-10 Icカード、icカード用モジュールおよびicカードの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3195754A JP2611574B2 (ja) 1991-07-10 1991-07-10 Icカード、icカード用モジュールおよびicカードの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0516584A JPH0516584A (ja) 1993-01-26
JP2611574B2 true JP2611574B2 (ja) 1997-05-21

Family

ID=16346410

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3195754A Expired - Fee Related JP2611574B2 (ja) 1991-07-10 1991-07-10 Icカード、icカード用モジュールおよびicカードの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2611574B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003044815A (ja) * 2001-07-31 2003-02-14 Toppan Forms Co Ltd Icカード
WO2005036453A1 (ja) * 2003-10-07 2005-04-21 Japan Gore-Tex Inc. 半導体内蔵カード
JP2005135399A (ja) * 2003-10-07 2005-05-26 Japan Gore Tex Inc 半導体内蔵カード
JP2009238022A (ja) * 2008-03-27 2009-10-15 Toppan Forms Co Ltd 非接触型データ受送信体

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0516584A (ja) 1993-01-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2931846B2 (ja) パネルスイッチおよびその製造法
US20090166431A1 (en) Electronic component and manufacturing method thereof
JP2003317060A (ja) Icカード
JPH0652546B2 (ja) 集積回路を有するデ−タ担持体およびその製造方法
JP2001256455A (ja) 情報記録タグ
US6031724A (en) IC card and method of manufacturing the same
JP2611574B2 (ja) Icカード、icカード用モジュールおよびicカードの製造方法
JP3953775B2 (ja) 非接触データキャリア用多面付け基材と多面付けされた非接触データキャリア
JP2611575B2 (ja) Icカード、icカード用モジュールおよびicカードの製造方法
JP2001043337A (ja) 無線情報記憶媒体およびその製造方法
JP2000207519A (ja) 接触型非接触型共用icカ―ドの製造方法
AU2003208049A1 (en) Dual-Interface IC card by laminating a plurality of foils and method of same
JP3106777B2 (ja) Icカード
JP2005078101A (ja) 接触型非接触型ハイブリットicモジュールとそれを使用した接触型非接触型ハイブリットicカード
JP3152033B2 (ja) Icカードのicモジュール実装構造
CN211124785U (zh) 一种背光模组以及显示装置
JPH11195101A (ja) Icモジュールとそのモジュールを搭載したicカード
US20230237302A1 (en) Ic tag and manufacturing method
JP2001229360A (ja) Icカード
JP2007044893A (ja) Icカードの製造方法と仮接着用治具
JP3483352B2 (ja) 非接触icカード
JP4128460B2 (ja) Icカードおよびその製造方法
KR100545127B1 (ko) 호일 적층을 통한 콤비형 ic 카드 반제품 및 그 제조방법
JP2002049901A (ja) Icタグ
JPH0745270B2 (ja) Icカ−ド

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080227

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090227

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100227

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100227

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110227

Year of fee payment: 14

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees