WO2023181858A1

WO2023181858A1 - 梱包用支持部材

Info

Publication number: WO2023181858A1
Application number: PCT/JP2023/008108
Authority: WO
Inventors: 雄北元; 怜木塚
Original assignee: 京セラ株式会社
Priority date: 2022-03-23
Filing date: 2023-03-03
Publication date: 2023-09-28

Abstract

梱包用支持部材は、箱体内で梱包対象の収容物である感光体ドラムを支持する四角筒状の支持体を備えている。支持体は、第１壁部～第７壁部と、第１壁部に連なって第１壁部から第３壁部の側へ突出し、第１入隅部に支持される第１補強片と、第７壁部に連なって第７壁部から第５壁部の側へ突出し、第２入隅部に支持される第２補強片と、を備える構成とする。

Description

梱包用支持部材

　本開示は、例えば段ボール紙から成る箱体内に、例えば感光体ドラムなどの梱包対象の内容物を収容して支持するための梱包用支持部材に関する。

　従来技術の梱包用支持部材は、例えば特許文献１，２に記載されている。

特開平６－２９３３６２号公報特開平９－１０４４７６号公報

　本開示の梱包用支持部材は、箱体内で梱包対象の収容物を支持する、緩衝体を兼ねる四角筒状の支持体を備えた梱包用支持部材であって、前記支持体は、第１壁部と、第１折曲げ部を有する第２壁部であって、前記第１壁部に前記第１折曲げ部を介して連なる第２壁部と、第２折曲げ部を有する第３壁部であって、前記第２壁部に前記第２折曲げ部を介して連なり、前記第１壁部に対向する第３壁部と、第３折曲げ部を有する第４壁部であって、前記第３壁部に前記第３折曲げ部を介して連なり、前記第３壁部と前記第４壁部との間に第３入隅部を形成する、第４壁部と、第４折曲げ部を有する第５壁部であって、前記第４壁部に前記第４折曲げ部を介して連なり、前記第１壁部に沿って延びる第５壁部と、第５折曲げ部を有する第６壁部であって、前記第５壁部に前記第５折曲げ部を介して連なり、前記第２壁部および前記第４壁部に対向し、前記第２壁部と前記第３壁部との間に第１入隅部を形成するとともに前記第５壁部と前記第６壁部との間に第２入隅部を形成する、第６壁部と、第６折曲げ部を有する第７壁部であって、前記第６壁部に前記第６折曲げ部を介して連なり、前記第３壁部に沿って延びる第７壁部と、前記第１壁部に連なって前記第１壁部から前記第３壁部の側へ突出し、前記第１入隅部に支持される第１補強片と、前記第７壁部に連なって前記第７壁部から前記第５壁部の側へ突出し、前記第２入隅部に支持される第２補強片と、を備える構成とする。

本開示の一実施形態の梱包用支持部材の展開図である。梱包用支持部材の支持体付近の拡大斜視図である。第７壁部を起立させた状態を示す斜視図である。、第６壁部を第７壁部とともに起立させた状態を示す斜視図である。支持体の組立状態を示す斜視図である。第１壁部～第５壁部を有する台紙による組立体の構成を示す側面図である。第１壁部～第７壁部を有する台紙による組立体の構成を示す側面図である。本開示の実施形態に係る支持体の構成を示す側面図である。箱体に支持体を備えた包装用支持部材、本体受部および差込み保持部とともに感光体ドラムを収容した状態を示す平面図である。箱体に支持体を備えた包装用支持部材、本体受部および差込み保持部とともに感光体ドラムを収容してカバー体を装着した状態を示す平面図である。梱包用支持部材の組立手順を説明するための図である。梱包用支持部材の組立手順を説明するための図である。梱包用支持部材の組立手順を説明するための図である。梱包用支持部材の組立手順を説明するための図である。梱包用支持部材の組立手順を説明するための図である。本体受部の組立手順を説明するための図である。本体受部の組立手順を説明するための図である。本体受部の組立手順を説明するための図である。本体受部の組立手順を説明するための図である。本体受部の差込み保持部への取付け手順を説明するための図である。本体受部が差込み保持部に保持された状態を示す図である。

　上記特許文献１には、１枚の段ボール紙を折り曲げて四角筒状の支持筒を形成し、この支持筒の内側に位置する接着板の先端部分を折線から曲げ込んで筋交板を形成し、この筋交板の先端を支持筒の角部内角に当接させることによって、支持筒の強度を向上した緩衝体が記載されている。

　上記特許文献２には、１枚のダンボール紙を折り曲げて角筒体を形成し、この角筒体内に対角線をなす長さの中央の補強片と、中央の補強片の両側に分割された両側の補強片とを形成し、角筒体内で中央の補強片に対して両側の補強片を互いに対角線がＸ状に交差するように折り曲げて、これら中央および両側の補強片の各先端部を側壁部の角隅部に当接させて、保形性、緩衝性および耐圧縮性を向上した包装用受止緩衝材が記載されている。

　上記特許文献１の従来技術では、支持筒に対して筋交板が四角形の対角線の片方しかないため、筋交板のない方向から斜めに作用する押圧力による変形を低減することが難しい。また、支持筒の全長にわたって先端を曲げて筋交板を作製するため、必要とする段ボール紙の寸法が大きくなり、材料コストが高価になる傾向がある。さらに、支持筒を形成する先端の折曲げ部分で筋交板を作製するので、筋交板の方向や配置が制限される。

　上記特許文献２の従来技術では、角筒体を形成する先端部分の両側部分を補強片としてそれぞれ曲げ込んで筋交い板を形成するとともに、中央部分を途中まで切り欠いてから両側の補強片に直交するように曲げ込んで中央の補強片として使用する。そのため、通常の四角筒状の支持筒と比較すると、段ボールシートの寸法が大きくなり、製造コスト、材料コストが増加するという傾向がある。

　したがって、従来の部材から構成を大型化せずに高い強度を有する梱包用支持部材が求められている。

　以下、図面を参照しつつ、本開示の梱包用支持部材の実施形態について説明する。

　図１は、本開示の一実施形態の梱包用支持部材の展開図であり、図２Ａは、梱包用支持部材の支持体付近の拡大斜視図である。図２Ｂは、第７壁部を起立させた状態を示す斜視図である。図２Ｃは、第６壁部を第７壁部とともに起立させた状態を示す斜視図である。図２Ｄは、支持体の組立状態を示す斜視図である。本実施形態の梱包用支持部材１は、図１に示される展開状態で、１枚の段ボール紙を打ち抜き加工した略長方形状の台紙１ａによって構成される。段ボール紙は、波板に厚み方向の両側から表面紙がそれぞれ貼り付けられた構成の場合には、波板状の芯板の凹凸の繰り返し方向である流れ方向が台紙１ａの長手方向に対して垂直となるように用いられる。本実施形態において、梱包用支持部材１は、箱体内で梱包対象の収容物である例えば大径の感光体ドラムを支持する場合について説明する。

　梱包用支持部材１は、後述の図６および図７に示される箱体２内で感光体ドラム３を支持する、緩衝体としての機能も備える四角筒状の一対の支持体４を備える。この支持体４は、第１補強片８と、第２補強片９と、を備える。箱体２は、例えば段ボール紙から成り、四角筒状の胴部と、胴部の軸線方向の第１端側の４辺にそれぞれ連なる４つの底板を有する底部と、胴部の軸線方向の第２端側の４辺のそれぞれに連なる４つの上板を有する蓋部とを備える。この箱体２は、収容物の梱包時には、底部および蓋部を胴部に対して閉じた状態で、中空の直方体状に構成される。

　感光体ドラム３は、直円筒状のドラム本体３ａを有する。このような感光体ドラム３を箱体２内で支持するために、図６および図７に示した例では、支持体４を備えた梱包用支持部材１は、ドラム本体３ａを支持する一対の本体受部１１と、本体受部１１が差し込まれる一対の差込み保持部１２と、差込み保持部１２および感光体ドラム３の軸線方向両端部を上方から覆う一対のカバー体１３とともに用いられている。これら各部は、通常はそれぞれ別々の部材として構成されるが、これら各部のうちの一部を梱包用支持部材１の部品として一体的に構成してもよい。

　台紙１ａは、該台紙１ａの長手方向中央部を通る中心軸線Ｌ１を含む仮想一平面に関して対称に構成され、１つの第１壁部５１に関して両側に第２壁部５２、第３壁部５３、第４壁部５４、第５壁部５５、第６壁部５６および第７壁部５７がこの順に対称に設けられた第１帯状部１４と、一対の切欠き１５ａ，１５ｂによって第１壁部５１に中間折曲げ部１６を介して連なる第２帯状部１７とを有する。

　図１に示した例は、支持体４となる部分を、中心軸線Ｌ１を挟んで対称に２つ有するものである。各支持体４は、第１壁部５１と、第２壁部５２と、第３壁部５３と、第４壁部５４と、第５壁部５５と、第６壁部５６と、第７壁部５７とを有する。第２壁部５２は、第１折曲げ部５２ａを有し、第１壁部５１に第１折曲げ部５２ａを介して連なる。第３壁部５３は、第２折曲げ部５３ａを有し、第２壁部５２に第２折曲げ部５３ａを介して連なり、第１壁部５１に対向する。第４壁部５４は、第３折曲げ部５４ａを有し、第３壁部５３に第３折曲げ部５４ａを介して連なり、第３壁部５３と第４壁部５４との間に第３入隅部５を形成する。第５壁部５５は、第４折曲げ部５５ａを有し、第４壁部５４に第４折曲げ部５５ａを介して連なり、第１壁部５１に沿って延びる。第６壁部５６は、第５折曲げ部５６ａを有し、第５壁部５５に第５折曲げ部５６ａを介して連なり、第２壁部５２および第４壁部５４に対向し、第１壁部５１と第６壁部５６との間に第１入隅部６を形成するとともに第５壁部５５と第６壁部５６との間に第２入隅部７を形成する。第７壁部５７は、第６折曲げ部５７ａを有し、第６壁部５６に第６折曲げ部５７ａを介して連なり、第３壁部５３に沿って延びる。

　第２帯状部１７は、１つの第８壁部５８と、第８壁部５８に関して両側にそれぞれ第９壁部５９と第１０壁部６０とを有する。第８壁部５８は、中間折曲げ部１６を有し、この中間折曲げ部１６を介して第１帯状部１４の第１壁部５１に連なる。中間折曲げ部１６は、各切欠き１５ａ，１５ｂ間に一直線状に延びる。第８壁部５８は、長手方向の両側に、中間折曲げ部１６に垂直な第７折曲げ部５８ａを有する。第７折曲げ部５８ａを介して第８壁部５８に第９壁部５９が連なる。第９壁部５９は、第８折曲げ部５９ａを有する。第９壁部５９に第８折曲げ部５９ａを介して第１０壁部６０が連なる。第８折曲げ部５９ａは、第７折曲げ部５８ａに平行である。第９壁部５９および第１０壁部６０には、第８折曲げ部５９ａに関して対称に延びる切欠き２９が形成される。第９壁部５９および第１０壁部６０は、前述の中心軸線Ｌ１を含む仮想一平面に関して対称に設けられる。

　第１壁部５１および第８壁部５８には、中間折曲げ部１６と中心軸線Ｌ１との交点を中心として展開状態で円形の透孔６１が形成され、第８壁部５８の透孔６１が形成される側の第１の側部とは反対側の側部に、外辺と中心軸線Ｌ１との交点を中心として半円形の透孔６２が形成される。

　第１補強片８は、第１壁部５１に連なって第１壁部５１から第３壁部５３の側へ突出しており、支持体４の組立時に折曲げ部に沿って、支持体４の内側へ第１壁部５１から第２壁部５２に向かうように起こされる。そして第１補強片８の先端が、第１入隅部６に当接してこれを支持する。第２補強片９は、第７壁部５７に連なって第７壁部５７から第５壁部５５の側へ突出しており、支持体４の組立時に折曲げ部に沿って、支持体４の内側へ第７壁部５７から第６壁部５６に向かうように起こされる。その結果、第２補強片９は、支持体４の内側で第６壁部５６を挟んで第１補強片８とは逆の傾きになるように起こされる。そして、第２補強片９の先端が、第２入隅部７に当接してこれを支持する。第１補強片８および第２補強片９は、展開状態で下辺が上辺よりも長い台形形状に形成され、それぞれの下辺が第１壁部５１または第７壁部５７に連なっている。そのため、上辺に押圧力が作用しても、その押圧力は下辺寄りになるにつれて分散して第１壁部５１および第７壁部５７に伝達される。これにより、第１補強片８が第１入隅部６を支持する強度を向上させることができ、第１補強片８の第１壁部５１に繋がる下辺での折損あるいは破断を低減することができる。また同じく、第２補強片９が第２入隅部７を支持する強度を向上させることができ、第２補強片９の第７壁部５７に繋がる下辺での折損あるいは破断を低減することができる。

　梱包用支持部材１および支持体４は、第１壁部５１～第７壁部５７が連なる方向に垂直な方向を流れ方向とする段ボール紙から成っていてもよい。

　図３は、第１壁部５１～第５壁部５５を有する台紙による組立体の構成を示す側面図である。図４は、第１壁部５１～第７壁部５７を有する台紙による組立体の構成を示す側面図である。図５は、本開示の実施形態に係る支持体４の構成を示す側面図である。第１壁部５１～第５壁部５５を有する台紙を折り曲げて断面形状が長方形の四角筒状に形成した組立体では、感光体ドラム３を収容した箱体２を落下させたときの衝撃荷重が長方形の長辺側に加わることによって、図３に示されるように、荷重を受けた組立体が平行四辺形に変形してしまい、充分な強度を有していない傾向がある。また第１壁部５１～第７壁部５７を有する台紙を折り曲げて断面形状が長方形の四角筒状に形成した組立体では、同様な落下による衝撃荷重が長方形の長辺側に加わることによって、図４に示されるように、荷重を受けた組立体が平行四辺形に変形してしまい、図３の構成に比べて変形量は減少するものの、充分な強度を得ることができない傾向がある。これに対し、本実施形態の支持体４は、第１補強片８および第２補強片９によって、長方形の長辺側に加わる衝撃荷重に対する耐性が向上する。そして、図４の第１壁部５１～第７壁部５７を有する台紙の組立体よりも変形量は減少し、高い強度を有する支持体４となる。このような支持体４を備えることによって、収容物に対する支持強度と耐衝撃性に優れた梱包用支持部材１を構成できることが判る。

　図６は、箱体２に支持体４を備えた梱包用支持部材１、本体受部１１および差込み保持部１２とともに感光体ドラム３を収容した状態を示す平面図である。図７は、箱体２に支持体４を備えた梱包用支持部材１（ただしカバー体１３に隠れていて見えない。）、本体受部１１および差込み保持部１２とともに感光体ドラム３を収容してカバー体１３を装着した状態を示す平面図である。前述したように、本実施形態の梱包用支持部材１は、支持体４が第１補強片８および第２補強片９によって補強されるように構成されるので、箱体２を落下させたときの感光体ドラム３の衝撃荷重に対して、緩衝体としての機能も兼ね備えている支持体４が大きな強度で抗することができ、梱包した収容物である感光体ドラム３の損傷を低減することができる。

　図８～図１２は、梱包用支持部材１の組立手順を説明するための図である。梱包用支持部材１を組み立てるにあたっては、まず図８に示されるように、図の右側に位置する第１の支持体４を組み立てるために、第１帯状部１４の長手方向の第１端部（右端部）を各折曲げ部５７ａ，５６ａ，５５ａ，５４ａ，５３ａ，５２ａでそれぞれ谷折りとして内側に順次折り曲げることによって、四角筒状の第１の支持体４を組み立てる。

　次に、図９に示されるように、第１帯状部１４の長手方向の第２端部（左端部）を各折曲げ部５７ａ，５６ａ，５５ａ，５４ａ，５３ａ，５２ａでそれぞれ谷折りとして内側に順次折り曲げることによって、四角筒状の第２の支持体４を組み立てる。２つの支持体４が組み上がった状態で、図１０に示されるように、第１壁部５１を２つの支持体４とともに、第２帯状部１７上へ約９０°折り曲げて起立させた後、図１１に示されるように、第２帯状部１７を、その両側から内側に、第８折曲げ部５９ａを山折りとし、第７折曲げ部５８ａを谷折りとして折り曲げる。これによって、図１２に示されるように、逆Ｖ字状に折り畳まれた一対の差込み保持部１２が組み立てられる。

　図１３～図１６は、本体受部１１の組立手順を説明するための図である。本体受部１１は、図１３における左側に配置された、直円筒状のドラム本体３ａの外径とほぼ同一の内径を有し、ドラム本体３ａが嵌まり込むことができる透孔１８と、透孔１８に対して図１３における右側に配置された、透孔１８の左半分に対象な形状の略半円状の透孔１９とを有する、段ボール紙から成る略長方形状の台紙１ｂが用いられる。台紙１ｂは、その長手方向に、図の左側から順に、第１部分２１、第２部分２２、第３部分２３および第４部分２４の４つの領域に区画される。第１部分２１は、第２部分２２との間の透孔１８を二等分する位置に第１折曲げ部２１ａを有する。第２部分２２は、第３部分２３との間に第２折曲げ部２２ａを有する。第３部分２３は、第４部分２４との間に第３折曲げ部２３ａを有する。これらの第１部分２１、第２部分２２、第３部分２３および第４部分２４の図１３の左右方向の各幅は同一である。

　第１部分２１を第２部分２２上に重なるように第１折曲げ部２１ａで谷折りとして内側に折り曲げることによって、図１４に示されるように透孔１８が半円状に重なった状態になる。さらに第４部分２４を第３部分２３上に重なるように、第３折曲げ部２３ａで谷折りとして内側に折り曲げることによって、図１５に示されるように、第４部分２４に形成された半円状の透孔１９から下側の第３部分２３の一部が露出した状態となる。第１部分２１～第４部分２４には、台紙１ｂの長手方向に垂直な幅方向両側部付近に切欠き２５ａ，２５ｂ；２６ａ，２６ｂ；２７ａ，２７ｂ；２８ａ，２８ｂが形成される。

　次に、第４部分２４上に第１部分２１および第２部分２２が重なるように、第２折曲げ部２２ａで谷折りとして内側に折り曲げることによって、図１６に示されるように、透孔１８，１９が半円状に重なった本体受部１１が形成される。第１部分２１、第２部分２２および第４部分２４の各透孔１８，１９に露出する部分によって、ドラム本体３ａの両端部を支持するために、このような本体受部１１は１つの箱体２に１つの感光体ドラム３を梱包する場合に２つ作製される。

　図１７は、差込み保持部１２への本体受部１１の取付け手順を説明するための図である。図１８は本体受部１１が差込み保持部１２に保持された状態を示す図である。本体受部１１は、図１６に示されるように、第１部分２１～第４部分２４が重なった状態では、各切欠き２５ａ～２８ａおよび２５ｂ～２８ｂもそれぞれ重なって第１方向（図１６では図の左方向）に開放している。このような本体受部１１を、差込み保持部１２に対して切欠き２９を通過して切欠き２５ａ～２８ａおよび２５ｂ～２８ｂと切欠き２９とが互いに噛み合うように差し込むことによって、本体受部１１の変位を低減し、梱包用支持部材１の差込み保持部１２に対して一定位置に安定して保持する。この組合せ部材を用いることによって、箱体２内で感光体ドラム３を安定に支持することができる。

　カバー体１３は、前述の図７に示されるように、感光体ドラム３の軸線方向両端部を上方から覆う平面視で略長方形状の天板７１と、天板７１の長手方向両端部にほぼ直角に屈曲して連なる一対の側板７２，７３とを有する。各側板７２，７３は、本体受部１１が嵌合する切欠きを有する。各側板７２，７３の切欠きに本体受部１１が嵌合することによって、カバー体１３の本体受部１１に対する変位が低減され、感光体ドラム３の軸線方向両端部が天板７１によって覆われた状態とし、箱体２の振動などによる感光体ドラム３の損傷を低減している。

　前述の実施形態では、第１補強片８および第２補強片９は、１つの支持体４に各１つを備える構成であったが、本開示の他の実施形態では、幅方向に複数（例えば、２つ以上）設ける構成であってもよい。これによって、より高い圧縮強度を得ることができ、衝撃荷重に対してより高い耐性を有する梱包用支持装置を提供することができる。

　第１補強片８および第２補強片９を複数設ける場合は、互いに向き合うように位置した一対の組合せを複数対並べるように配置してもよいし、第１補強片８および第２補強片９を交互に互い違いに並べるように配置してもよい。第１補強片８および第２補強片９を複数対配置する場合に、各対の幅および間隔には特に制限はなく、梱包仕様に応じて適当に設定すればよい。また、第１補強片８および第２補強片９を交互に互い違いに配置する場合に、それぞれの第１補強片８および第２補強片９の幅および間隔にも特に制限はなく、梱包仕様に応じて適当に設定すればよい。例えば、２つの第１補強片８の間に１つの第２補強片９を配置する場合、その逆の場合、同数の第１補強片８および第２補強片９を１つずつ交互に配置する場合、第１補強片８および第２補強片９を複数ずつ交互に配置する場合、など梱包仕様に応じて配置し、それぞれ補強片の幅および間隔を適当に設定すればよい。さらに、第１補強片８および第２補強片９を台形形状に形成する場合に、それぞれの斜辺の角度についても特に制限はなく、全ての角度を同じに揃えたり、場所に応じてそれぞれ異ならせたりするなど、梱包仕様に応じて適当に設定すればよい。

　さらに他の実施形態では、本開示の梱包用支持部材の素材として、前述の段ボール紙に代えて、適度の弾発性および可撓性を有する材料、例えば、軟質ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの汎用プラスチック、発泡プラスチックまたは加工紙から成るシート体を用いるようにしてもよい。

　以上のように本実施形態によれば、第１補強片８は、第１壁部５１および第２壁部５２の内側の領域に形成され、第２補強片９は、第６壁部５６および第７壁部５７の内側の領域に形成される。このため、段ボール紙等の材料の使用量を増加させずに第１補強片８および第２補強片９を設けることができ、接着工程なしで耐荷重強度を向上することができる。これによって、支持体４の衝撃荷重に対する耐性が向上し、梱包用支持部材１の構成を大型化せずに衝撃荷重に対して高い強度を得ることができる。したがって収容物が大径の感光体ドラムのように寸法および質量が大きく、輸送時の落下および荷崩れなどによる衝撃荷重などのような大きい外力が作用した場合であっても、収容物の損傷を低減し、収容物の保護に寄与することができる。また、収容物として小径の感光体ドラムのような比較的小型の収容物を多数まとめて梱包するような場合であっても、多数をまとめた収容物を箱体内で支持する梱包用支持部材として使用することもできる。また、本実施形態においては収容物として感光体ドラムを例として説明したが、収容物については特に制限はなく、多種多様な収容物、例えば各種の産業機器または民生機器、種々の機械部品または電子部品などの梱包においても使用できるものであることは言うまでもない。

　本開示の梱包用支持部材によれば、構成を大型化せずに高い強度を有する支持体を備えた梱包用支持部材を提供することができる。

　本開示に係る梱包用支持部材は、以下の構成（１）～（６）の態様で実施可能である。

（１）箱体内で梱包対象の収容物を支持する、緩衝体を兼ねる四角筒状の支持体を備えた梱包用支持部材であって、
　前記支持体は、
　　第１壁部と、
　　第１折曲げ部を有する第２壁部であって、前記第１壁部に前記第１折曲げ部を介して連なる第２壁部と、
　　第２折曲げ部を有する第３壁部であって、前記第２壁部に前記第２折曲げ部を介して連なり、前記第１壁部に対向する第３壁部と、
　　第３折曲げ部を有する第４壁部であって、前記第３壁部に前記第３折曲げ部を介して連なり、前記第３壁部と前記第４壁部との間に第３入隅部を形成する、第４壁部と、
　　第４折曲げ部を有する第５壁部であって、前記第４壁部に前記第４折曲げ部を介して連なり、前記第１壁部に沿って延びる第５壁部と、
　　第５折曲げ部を有する第６壁部であって、前記第５壁部に前記第５折曲げ部を介して連なり、前記第２壁部および前記第４壁部に対向し、前記第２壁部と前記第３壁部との間に第１入隅部を形成するとともに前記第５壁部と前記第６壁部との間に第２入隅部を形成する、第６壁部と、
　　第６折曲げ部を有する第７壁部であって、前記第６壁部に前記第６折曲げ部を介して連なり、前記第３壁部に沿って延びる第７壁部と、
　前記第１壁部に連なって前記第１壁部から前記第３壁部の側へ突出し、前記第１入隅部に支持される第１補強片と、
　前記第７壁部に連なって前記第７壁部から前記第５壁部の側へ突出し、前記第２入隅部に支持される第２補強片と、を備える、梱包用支持部材。

（２）前記第７壁部は、前記第３入隅部によって支持されている、上記構成（１）に記載の梱包用支持部材。

（３）前記第１補強片は、展開状態で台形形状である、上記構成（１）または（２）に記載の梱包用支持部材。

（４）前記第２補強片は、展開状態で台形形状である、上記構成（１）～（３）のいずれか１つに記載の梱包用支持部材。

（５）前記第１補強片および前記第２補強片の少なくとも一方は、前記支持体の軸線方向に複数設けられる、上記構成（１）～（４）のいずれか１つに記載の梱包用支持部材。

（６）前記第１～第７壁部が連なる方向に垂直な方向を流れ方向とする段ボール紙から成る、上記構成（１）～（５）のいずれか１つに記載の梱包用支持部材。

　以上、本開示の実施形態について詳細に説明したが、本開示は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、改良等が可能である。上記各実施形態をそれぞれ構成する全部または一部を、適宜、矛盾しない範囲で組み合わせ可能であることは、言うまでもない。

　１　梱包用支持部材
　１ａ，１ｂ　台紙
　２　箱体
　３　感光体ドラム（収容物）
　４　支持体
　５　第３入隅部
　６　第１入隅部
　７　第２入隅部
　８　第１補強片
　９　第２補強片
　１８，１９　透孔
　２１　第１部分
　２２　第２部分
　２３　第３部分
　２４　第４部分
　５１　第１壁部
　５２　第２壁部
　５２ａ　第１折曲げ部
　５３　第３壁部
　５３ａ　第２折曲げ部
　５４　第４壁部
　５４ａ　第３折曲げ部
　５５　第５壁部
　５５ａ　第４折曲げ部
　５６　第６壁部
　５６ａ　第５折曲げ部
　５７　第７壁部
　５７ａ　第６折曲げ部
　５８　第８壁部
　５８ａ　第７折曲げ部
　５９　第９壁部
　５９ａ　第８折曲げ部
　６０　第１０壁部

Claims

　箱体内で梱包対象の収容物を支持する、緩衝体を兼ねる四角筒状の支持体を備えた梱包用支持部材であって、
　前記支持体は、
　　第１壁部と、
　　第１折曲げ部を有する第２壁部であって、前記第１壁部に前記第１折曲げ部を介して連なる第２壁部と、
　　第２折曲げ部を有する第３壁部であって、前記第２壁部に前記第２折曲げ部を介して連なり、前記第１壁部に対向する第３壁部と、
　　第３折曲げ部を有する第４壁部であって、前記第３壁部に前記第３折曲げ部を介して連なり、前記第３壁部と前記第４壁部との間に第３入隅部を形成する、第４壁部と、
　　第４折曲げ部を有する第５壁部であって、前記第４壁部に前記第４折曲げ部を介して連なり、前記第１壁部に沿って延びる第５壁部と、
　　第５折曲げ部を有する第６壁部であって、前記第５壁部に前記第５折曲げ部を介して連なり、前記第２壁部および前記第４壁部に対向し、前記第２壁部と前記第３壁部との間に第１入隅部を形成するとともに前記第５壁部と前記第６壁部との間に第２入隅部を形成する、第６壁部と、
　　第６折曲げ部を有する第７壁部であって、前記第６壁部に前記第６折曲げ部を介して連なり、前記第３壁部に沿って延びる第７壁部と、
　前記第１壁部に連なって前記第１壁部から前記第３壁部の側へ突出し、前記第１入隅部に支持される第１補強片と、
　前記第７壁部に連なって前記第７壁部から前記第５壁部の側へ突出し、前記第２入隅部に支持される第２補強片と、を備える、梱包用支持部材。
　前記第７壁部は、前記第３入隅部によって支持されている、請求項１に記載の梱包用支持部材。
　前記第１補強片は、展開状態で台形形状である、請求項１または２に記載の梱包用支持部材。
　前記第２補強片は、展開状態で台形形状である、請求項１～３のいずれか１項に記載の梱包用支持部材。
　前記第１補強片および前記第２補強片の少なくとも一方は、前記支持体の軸線方向に複数設けられる、請求項１～４のいずれか１項に記載の梱包用支持部材。
　前記第１～第７壁部が連なる方向に垂直な方向を流れ方向とする段ボール紙から成る、請求項１～５のいずれか１項に記載の梱包用支持部材。