WO2022196184A1

WO2022196184A1 - 内視鏡

Info

Publication number: WO2022196184A1
Application number: PCT/JP2022/004836
Authority: WO
Inventors: 正也井上
Original assignee: 富士フイルム株式会社
Priority date: 2021-03-15
Filing date: 2022-02-08
Publication date: 2022-09-22
Also published as: JPWO2022196184A1; US20230414079A1

Abstract

アングルノブの着脱が容易な内視鏡を提供する。　内視鏡（１０）は、体内に挿入される挿入部（１２）、挿入部（１２）の先端（１２ａ）の向きを変化させる第１、第２アングルノブ（５１）、（５２）、を備える。第１、第２アングルノブ（５１）、（５２）は、アングルノブ装着軸（６０）が挿通される。アングルノブ装着軸（６０）の先端には、押さえ部材（６５）を介してアングルノブロック部材（７０）が係合される。アングルノブロック部材（７０）がアングルノブ装着軸（６０）に係合されることで、第１、第２アングルノブ（５１）、（５２）がアングルノブ装着軸（６０）の先端側への移動が規制される。

Description

内視鏡

　本発明は、内視鏡に関する。

　観察対象の体内を観察するための内視鏡が広く知られている。内視鏡は、観察対象の体内に挿入される挿入部と、挿入部の基端部分に連設された操作部とを備えている。操作部には、回動操作に伴って挿入部の先端の向きを変化させるアングルノブと、アングルノブの回動中心に挿通されてアングルノブを回動自在に軸支するアングルノブ装着軸とが設けられている。

　下記特許文献１に記載されているように、内視鏡の中には、操作部に対してアングルノブが着脱自在に設けられたものもある。このような内視鏡では、例えば、操作部からアングルノブが取り外された状態で出荷され、使用に際して操作部にアングルノブが装着される。このように、アングルノブを着脱自在に設けることで、例えば、外径の異なる複数種類のアングルノブを用意し、いずれのアングルノブを装着して使用するかをユーザーに選択させるといったことが可能である。こうすることで、ユーザーは、いずれのアングルノブを装着するかにより、湾曲部の湾曲に要する操作力を選択できる。また、下記特許文献２には、アングルノブに被せるアタッチメントが記載されている。このように、アングルノブにアタッチメントを被せることにより、湾曲部の湾曲に要する操作力を軽減するといったことも可能である。

特開平０９－０８４７５４号公報実用新案登録第３１８１９２８号公報

　しかしながら、従来の内視鏡は、アングルノブが複雑な構造で取り付けられていたり、ネジ止めされているなどにより、簡単に着脱することが難しいといった問題があった。

　本発明は、上記背景を鑑みてなされたものであり、アングルノブの着脱が容易な内視鏡を提供することを目的としている。

　上記目的を達成するために、本発明の内視鏡は、観察対象の体内に挿入される挿入部と、回動操作に伴って挿入部の先端の向きを変化させるアングルノブと、アングルノブの回動中心に挿通されてアングルノブを回動自在に軸支するアングルノブ装着軸と、を備え、使用前の段階ではアングルノブがアンブルノブ装着軸から取り外されており、使用に際してアンブルノブ装着軸に装着される内視鏡において、アンブルノブ装着軸の先端部に着脱自在に設けられ、アングルノブ装着軸に装着されたアングルノブがアンブルノブ装着軸の先端側へ移動することを規制して、アングルノブの脱落を防止するアングルノブロック部材を備えている。

　アングルノブロック部材とアンブルノブ装着軸との一方に設けられた軸部と、アングルノブロック部材とアンブルノブ装着軸との他方に設けられ、軸部が挿通される開口と、を備え、軸部の先端には、軸部と垂直な断面が非円形に形成されたフランジが設けられ、開口は、フランジと同形状に形成され、アングルノブロック部材は、開口にフランジが貫通された後、軸部を中心に回動されることにより、アンブルノブ装着軸に装着される、ものでもよい。

　アングルノブロック部材とアンブルノブ装着軸との他方に設けられ、開口を貫通したフランジを、軸部を中心に回動自在に支持する支持溝を備え、開口を貫通した状態からフランジの回動量が大きくなるほど支持溝の幅が狭くなり、フランジの回動に要する力が増大する、ものでもよい。

　アングルノブロック部材に設けられた軸部と、アンブルノブ装着軸に設けられ、軸部が挿通される開口と、を備え、軸部の先端には、軸部の側方へ向けて突出した突起が設けられ、開口の内周には、アングルノブ装着軸の先端から基端側へ向けて形成された第１溝部と、第１溝部のアングルノブ装着軸の基端側と接続され、アングルノブ装着軸を中心とした円弧状の第２溝部と、第１溝部とは反対側で第２溝部と接続され、アングルノブ装着軸の基端側から先端側へ向けて形成された第３溝部と、が設けられ、アングルノブロック部材は、突起が、第１溝部、第２溝部、第３溝部を順番に経由することにより、アングルノブ装着軸に装着される、ものでもよい。

　軸部を、アングルノブ装着軸の基端側から先端側へ向けて付勢する付勢部材を設けてもよい。

　アングルノブロック部材に設けられた軸部と、アンブルノブ装着軸に設けられ、軸部が挿通される開口と、を備え、軸部の先端には、軸部の側方へ向けて展開する展開部が設けられ、展開部が開口内で展開することにより、アングルノブロック部材がアンブルノブ装着軸に装着される、ものでもよい。

　開口の奥には、アングルノブロック部材を開口内にさらに押し込んだ場合に展開部を押圧して展開を解除する解除部が設けられている、ものでもよい。

　展開部は、押圧により、軸部から切断されて脱落し、展開が解除される、ものでもよい。

　アングルノブロック部材は、展開部と係合して展開部を軸部の近傍に保持する保持部を備え、展開部は、押圧により、保持部と係合し、展開が解除される、ものでもよい。

　アングルノブよりもアンブルノブ装着軸の先端側に配置される押さえ部材を備え、アングルノブロック部材は、押さえ部材を介してアングルノブのアンブルノブ装着軸の先端側への移動を規制する、ものでもよい。

　押さえ部材が、アングルノブと一体化されている、ものでもよい。

　本発明によれば、アングルノブの着脱が容易な内視鏡を提供できる。

内視鏡の外観図である。アングルノブ及びその周辺の拡大図である。アングルノブロック部材とアングルノブ装着軸の拡大図である。支持溝の説明図である。アングルノブ及びその周辺の拡大図である。アングルノブ及びその周辺の断面図である。アングルノブ及びその周辺の断面図である。アングルノブロック部材と押さえ部材の拡大図である。アングルノブロック部材と押さえ部材の拡大図である。アングルノブロック部材と押さえ部材の拡大図である。アングルノブロック部材とアングルノブ装着軸の拡大図である。アングルノブロック部材とアングルノブ装着軸の拡大図である。アングルノブロック部材とアングルノブ装着軸の拡大図である。アングルノブロック部材とアングルノブ装着軸の拡大図である。アングルノブロック部材がアングルノブ装着軸に装着される様子を示す説明図である。アングルノブロック部材がアングルノブ装着軸に装着される様子を示す説明図である。展開部の展開が解除される様子を示す説明図である。アングルノブロック部材とアングルノブ装着軸の拡大図である。アングルノブロック部材がアングルノブ装着軸に装着される様子を示す説明図である。アングルノブロック部材がアングルノブ装着軸に装着される様子を示す説明図である。展開部の展開が解除される様子を示す説明図である。

　＜第１実施形態＞
　図１において、内視鏡１０は、観察対象の体内に挿入される挿入部１２を備えている。挿入部１２の先端１２ａには、照明光を出射する照明窓１４、観察対象からの反射光が入射する観察窓１６、鉗子口１８から挿入部１２内に挿通された鉗子等の処置具の出口である鉗子出口２０などが設けられている。

　挿入部１２の先端１２ａの近傍には、湾曲部３０が設けられている。湾曲部３０は、上下左右に湾曲自在に設けられている。湾曲部３０には、挿入部１２の内部に配された第１～第４の４本のワイヤ３１～３４（図２参照）が接続されている。そして、湾曲部３０は、第１ワイヤ３１を挿入部１２の基端側へ向けて牽引することで第１方向（本実施形態では上方向）に湾曲する。また、第２ワイヤ３２を挿入部１２の基端側へ向けて牽引することで第２方向（本実施形態では下方向）に湾曲する。さらに、第３ワイヤ３３を挿入部１２の基端側へ向けて牽引することで第３方向（本実施形態では左方向）に湾曲する。また、第４ワイヤ３４を挿入部１２の基端側へ向けて牽引することで第４方向（本実施形態では右方向）に湾曲する。

　挿入部１２の基端側には、操作部４０が接続されている。操作部４０には、内視鏡１０の使用に際して、第１、第２アングルノブ５１、５２が装着される。操作部４０には、ワイヤ牽引機構５５が設けられており、図２に示すように、ワイヤ牽引機構５５には、アングルノブ装着軸６０が設けられている。第１アングルノブ５１の回動中心には、第１挿通孔５１ａが設けられ、第１アングルノブ５１は、第１挿通孔５１ａにアングルノブ装着軸６０が挿通されることにより、アングルノブ装着軸６０に回動自在に軸支される。また、第２アングルノブ５２の回動中心には、第２挿通孔５２ａが設けられ、第２アングルノブ５２は、第２挿通孔５２ａにアングルノブ装着軸６０が挿通されることにより、アングルノブ装着軸６０に回動自在に軸支される。

　ワイヤ牽引機構５５は、第１、第２ワイヤ３１、３２が接続された第１ワイヤ牽引部材６１を備えており、アングルノブ装着軸６０に第１アングルノブ５１が装着されると、第１アングルノブ５１が第１ワイヤ牽引部材６１と連結されて一体となって回動する。そして、第１アングルノブ５１を一方向（本実施形態では反時計回り）に回転させることで第１ワイヤ３１を牽引して挿入部１２の先端１２ａを上方ヘ向け、反対方向（本実施形態では時計回り）に回転させることで第２ワイヤ３２を牽引して、挿入部１２の先端１２ａを下方へ向けることができる。

　また、ワイヤ牽引機構５５は、第３、第４ワイヤ３３、３４が接続された第２ワイヤ牽引部材６２を備えており、アングルノブ装着軸６０に第２アングルノブ５２が装着されると、第２アングルノブ５２が第２ワイヤ牽引部材６２と連結されて一体となって回動する。そして、第２アングルノブ５２を一方向（本実施形態では反時計回り）に回転させることで第３ワイヤ３３を牽引して挿入部１２の先端１２ａを左方ヘ向け、反対方向（本実施形態では時計回り）に回転させることで第４ワイヤ３４を牽引して、挿入部１２の先端１２ａを右方へ向けることができる。

　図１、図２において、アングルノブ装着軸６０の先端（上端）には、押さえ部材６５を介してアングルノブロック部材７０が取り付けられる。アングルノブロック部材７０は、押さえ部材６５の中心に形成された貫通孔６７を貫通してアングルノブ装着軸６０の先端（上端）に係合されてアングルノブ装着軸６０に取り付けられる。このようにアングルノブロック部材７０がアングルノブ装着軸６０に取り付けられることにより、アングルノブロック部材７０の下方に配置された押さえ部材６５、さらには、押さえ部材６５の下方に配置された第２アングルノブ５２の上方への移動が規制される。また、第２アングルノブ５２の上方への移動が規制されることにより、第２アングルノブ５２の下方に配置された第１アングルノブ５１の上方への移動も規制される。

　図３に示すように、アングルノブロック部材７０は、上下に長い軸部７１を有し、軸部７１の先端（下端）に、軸部７１と垂直な断面が非円形に形成されたフランジ７２が設けられている。また、アングルノブ装着軸６０の先端（上端）には、フランジ７２と同形状に形成され、アングルノブロック部材７０が軸部７１を中心とした特定の回転角度（図３に示す回転角度）であるときにフランジ７２が貫通可能な開口７５が設けられている。こうすることで、アングルノブロック部材７０を特定の回転角度として開口７５にフランジ７２を貫通させた後、アングルノブロック部材７０を軸部７１を中心に回動させることで、アングルノブロック部材７０が開口７５（アングルノブ装着軸６０の先端部）と係合する（アングルノブロック部材７０がアングルノブ装着軸６０に装着される）。

　このように、内視鏡１０では、フランジ７２を開口７５に通してからアングルノブロック部材７０を回動させるだけで簡単に第１、第２アングルノブ５１、５２の脱落を防止できる（第１、第２アングルノブ５１、５２の装着が完了する）。また、内視鏡１０では、アングルノブロック部材７０を特定の回転角度まで回動させて取り外すだけで簡単に第１、第２アングルノブ５１、５２を取り外すことができる。

　また、内視鏡１０では、図４に示すように、開口７５の奥（アングルノブ装着軸６０の基端側（下側））に、開口７５を貫通したフランジ７２を支持する支持溝７７が形成されている。アングルノブロック部材７０（フランジ７２）は、この支持溝７７により上下から支持されて、軸部７１を中心に回動自在に支持されている。

　そして、内視鏡１０では、フランジ７２が開口７５を貫通した状態（アングルノブロック部材７０が前述した特定の回転角度にある状態）から、アングルノブロック部材７０（フランジ７２）の回動量が大きくなるほど、支持溝７７の幅（上下方向の長さ）を狭く形成している。具体的には、アングルノブロック部材７０が特定の回転角度にあるときにフランジ７２を支持する部分の支持溝７７の幅を「Ｗ１」、アングルノブロック部材７０が特定の回転角度から軸部７１を中心に９０度回動した状態でフランジ７２を支持する部分の支持溝７７を「Ｗ２」としたときに、「Ｗ１＞Ｗ２」としている。そして、幅「Ｗ１」の位置から、幅「Ｗ２」の位置へ向けて、幅がなだらかに減少するように支持溝７７が形成されている。

　こうすることで、内視鏡１０では、アングルノブロック部材７０を特定の回転角度から回動させるほどフランジ７２と支持溝７７との摩擦力が向上し、アングルノブロック部材７０（フランジ７２）の回動に要する力が増大する。すなわち、アングルノブロック部材７０を回動させるほど、より強固にアングルノブロック部材７０をアングルノブ装着軸６０に係合させることができる。これにより、内視鏡１０の使用中にアングルノブロック部材７０が脱落してしまうなどの問題の防止に貢献できる。

　なお、上記実施形態では、アングルノブロック部材７０にフランジ７２を設け、アングルノブ装着軸６０にフランジ７２が貫通する開口７５を設ける例で説明をしたが、図５に示すように、これとは反対の構成としてもよい。なお、図５以降の図面を用いた説明では、前述した実施形態と同様の部材については同様の符号を付して説明を省略している。

　図５において、アングルノブ装着軸６０には、前述したフランジ７２と同様の機能を有するフランジ７２Ａが設けられている。また、アングルノブロック部材７０Ａは、軸部７１Ａが棒状に形成され、軸部７１Ａの下端部には、前述した開口７５と同様の機能を有する開口７５Ａが設けられている。さらに、アングルノブロック部材７０Ａは、開口７５Ａの奥（軸部７１Ａの内部）に、前述した支持溝７７と同様の機能を有する支持溝７７Ａが設けられている。

　また、図５の例では、前述した押さえ部材６５（図２参照）を廃止し、アングルノブロック部材７０Ａがアングルノブ装着軸６０に取り付けられることで、第２アングルノブ５２の脱落が防止される構成としている。具体的には、図６、図７に示すように、第２アングルノブ５２と一体に押さえリング５２Ｒを形成し、アングルノブロック部材７０Ａがアングルノブ装着軸６０に取り付けられると、アングルノブロック部材７０Ａの下端が押さえリング５２Ｒの上方に配置されることにより、第２アングルノブ５２の脱落が防止（上方への移動が規制）される。

　さらに、図５の例では、アングルノブロック部材７０Ａがアングルノブ装着軸６０に取り付けられると、アングルノブロック部材７０Ａが側方から覆われる構成としている。具体的には、図６、図７に示すように、第２アングルノブ５２の上部５２Ｕに筒型のカバー５２Ｃを設け、アングルノブロック部材７０Ａがアングルノブ装着軸６０に取り付けられると、アングルノブロック部材７０Ａがカバー５２Ｃの内周部に配置されるようにしている。こうすることで、例えば、意図せずにアングルノブロック部材７０Ａに触れてしまい、アングルノブロック部材７０Ａとアングルノブ装着軸６０との係合が解除されてしまうなどの問題を防止できる。

　また、図５、図６、図７に示すように、本例では、アングルノブロック部材７０Ａと第２アングルノブ５２（の上部５２Ｕ）との間に、樹脂などの柔軟な素材から形成されたＯリング７９を設けている。こうすることで、アングルノブロック部材７０Ａと第２アングルノブ５２（の上部５２Ｕ）との気密性を向上させている。なお、本例では、アングルノブロック部材７０Ａの上部５２Ｕと下部５２Ｌとをネジ止めして一体化しているが、アングルノブロック部材７０Ａの上部５２Ｕと下部５２Ｌとは別体のままとしてもよいし、例えば接着する、または、上部５２Ｕと下部５２Ｌとを一体成形するなど、ネジ止め以外の方法で一体化してもよい。

　また、上記実施形態では、アングルノブロック部材がアングルノブ装着軸６０に係合する例で説明をしたが、図８に示すアングルノブロック部材８０、及び、図９に示すアングルノブロック部材９０、並びに、図１０に示すアングルノブロック部材９０Ａのように、アングルノブ装着軸６０に加えて押さえ部材６５とも係合する構成としてもよい。

　図８に示すアングルノブロック部材８０、及び、図９に示すアングルノブロック部材９０、並びに、図１０に示すアングルノブロック部材９０Ａは、前述したアングルノブロック部材７０と同様に軸部７１の先端にフランジ７２が形成されており、特定の回転角度で開口７５にフランジ７２を貫通させ、軸部７１を中心に９０度回動させることで、アングルノブ装着軸６０と係合する。

　そして、図８に示すアングルノブロック部材８０は、上部に、軸部７１の側方へ向かう腕部８１が設けられ、腕部８１の先端に、下方へ向けて屈曲した後に軸部７１の側方へ向かうクランク形状の係合突起８２が形成されている。一方、押さえ部材６５には、特定の回転角度においては係合突起８２を挿脱可能であり、特定の回転角度からアングルノブロック部材８０が回動された場合には係合突起８２が挿脱不能に形成された係合開口８３が形成されている。これにより、アングルノブロック部材８０は、アングルノブ装着軸６０への装着に伴って係合突起８２が係合開口８３に係合して押さえ部材６５と係合し、上方への移動が規制される。

　また、図９に示すアングルノブロック部材９０は、上部に、軸部７１の側方へ向けて突出した係合突起９１が設けられている。一方、押さえ部材６５には、アングルノブロック部材７０が特定のから所定角度回動（図９の例では、特定の回転角度から９０度回動）した場合に、係合突起９１と係合する係合溝９２が設けられている。これにより、アングルノブロック部材９０は、アングルノブ装着軸６０への装着に伴ってアングルノブロック部材９０が特定の回転角度から所定角度回動されると、係合突起９１が係合溝９２に係合して押さえ部材６５と係合し、軸部７１を中心とした回動が規制される。

　さらに、図１０に示すアングルノブロック部材９０Ａは、上部９０Ｂとフランジ７２との間に、フランジ９０Ｃが設けられている。フランジ９０Ｃは、フランジ７２と同様に軸部７１と垂直な断面が非円形に形成されている。一方、押さえ部材６５には、貫通穴６７Ａが形成されている。貫通穴６７Ａは開口７５と同様にアングルノブロック部材９０Ａが軸部７１を中心とした特定の回転角度であるときにフランジ７２及びフランジ９０Ｃが貫通可能に設けられている。これにより、アングルノブロック部材９０Ａは、アングルノブ装着軸６０への装着に伴って、フランジ７２が開口７５に係合されるとともに、フランジ９０Ｃが貫通穴６７Ａに係合されることにより、押さえ部材６５がアングルノブロック部材９０Ａの上部９０Ｂとフランジ９０Ｃとの間で挟持される。

　なお、上記実施形態では、アングルノブロック部材と押さえ部材とが別体に設けられている例で説明をしたが、これらを接着したり、ネジ止めしたり、一体成形するなどにより一体化してもよい。また、押さえ部材をアングルノブロック部材と一体化することに代えて、押さえ部材をアングルノブ（上記実施形態の場合は、第２アングルノブ５２）と一体化してもよい。

　＜第２実施形態＞
　図１１に示すように、第２実施形態のアングルノブロック部材１００は、フランジ７２に代えて、軸部７１の先端に、軸部７１の側方へ向けて突出した突起１０１を設けている。また、第２実施形態では、アングルノブ装着軸６０の先端部に円柱状の開口１０２を形成し、開口１０２の内周部に溝部１０３を設けている。溝部１０３は、アングルノブ装着軸６０の先端から基端側（下方）へ向けて形成された第１溝部１０３ａと、第１溝部１０３ａの下端と接続され、アングルノブ装着軸６０を中心とした（水平な）円弧状の第２溝部１０３ｂと、第１溝部１０３ａとは反対側で第２溝部１０３ｂと接続され、アングルノブ装着軸６０の基端側から先端側（上方）へ向けて形成された第３溝部１０３ｃと、から構成される。

　そして、アングルノブロック部材７０は、突起１０１が、第１溝部１０３ａ、第２溝部１０３ｂ、第３溝部１０３ｃを順番に経由し、溝部１０３の終端部（第３溝部１０３ｃの上端部）に係合することで、アングルノブ装着軸６０に取り付けられる。具体的には、アングルノブロック部材７０を、第１溝部１０３ａに突起１０１を係合させた状態で第１溝部１０３ａに沿って下方へと移動させ、第２溝部１０３ｂに沿って軸部７１を中心に所定角度（図１１の例では９０度）回動させた後、第３溝部１０３ｃに沿って上方へ移動させることによって、アングルノブ装着軸６０に取り付けられる。

　なお、アングルノブロック部材７０を上方へ向けて付勢するバネなどの付勢部材を、アンブルノブ装着軸６０に内蔵し、この付勢部材の付勢により、アングルノブロック部材７０が第３溝部１０３ｃに沿って上方へ移動する構成としてもよい。また、図１２に示すアングルノブロック部材１１０のように、アングルノブロック部材１１０に内蔵された付勢部材により、突起１０１が第３溝部１０３ｃに沿って上方へ移動する構成としてもよい。

　図１２において、アングルノブロック部材１１０は、上端部及び軸部７１並びに突起１０１が一体に形成された本体１１１と、本体１１１の外周側に設けられた筒体１１２と、を備えている。本体１１１は、筒体１１２により上下にスライド自在に支持されており、突起１０１は筒体１１２に形成された上下に長い突出開口１１３から突出して、本体１１１のスライドに伴って突出開口１１３に沿って上下に移動する。

　筒体１１２には、本体１１１を上方へ付勢する付勢部材（図示せず）が内蔵されている。アングルノブロック部材７０は、突起１０１を第１溝部１０３ａに係合させながら下方へと移動して、本体１１１を筒体１１２の下方へと押し込むことにより、突起１０１が下方へと移動して第２溝部１０３ｂに沿って回転させることが可能となり、突起１０１が第３溝部１０３ｃの位置まで回転されると、付勢部材の付勢により本体１１１（突起１０１）が上方へと移動して、アングルノブ装着軸６０と係合する。

　なお、上記第２実施形態では、アングルノブ装着軸６０に開口１０２及び溝部１０３を設け、アングルノブロック部材１００、１１０に、突起１０１を設ける例で説明をしたが、これとは反対の構成としてもよい。すなわち、アングルノブロック部材に開口及び溝部を設け、アングルノブ装着軸に突起を設けてもよい。

　＜第３実施形態＞
　図１３に示すように、第３実施形態のアングルノブロック部材１２０は、軸部７１が筒型に形成されている。一方、アングルノブ装着軸６０の先端（上端）には、軸部７１を外周側から支持する外筒１２１と、軸部７１の内周に挿入される挿入ピン１２２と、が形成されている。そして、第３実施形態では、アングルノブロック部材１２０とアングルノブ装着軸６０の先端同士を対面させた状態から、アングルノブロック部材１２０を下方へ向けて押圧することにより、軸部７１が外筒１２１と挿入ピン１２２とにより内外から挟持される。これにより、アングルノブロック部材１２０がアングルノブ装着軸６０に係合する。

　なお、上記第３実施形態では、アングルノブ装着軸６０に挿入ピン１２２を設け、この挿入ピン１２２を下方からアングルノブロック部材１２０（軸部７１）に挿入する例で説明をしたが、本発明はこれに限定されない。挿入ピンを、アングルノブ装着軸６０及びアングルノブロック部材１２０とは別体に設け、上方からアングルノブロック部材１２０に挿入する構成としてもよい。

　＜第４実施形態＞
　図１４に示すように、第４実施形態のアングルノブロック部材１３０は、軸部７１の先端に、軸部７１の側方へ向けて展開する展開部１３１が設けられている。展開部１３１は、少なくとも一部が弾性体から形成されている。そして、アングルノブロック部材１３０は、図１５に示すように、展開部１３１を下方へ向けて弾性変形させて、アングルノブ装着軸６０の先端に設けられた開口１３２を通過させる。図１６に示すように、開口１３２を通過すると、展開部１３１は、弾性変形からの復元力により弾性変形前の状態に戻る。換言すると、展開部１３１が開口１３２の内部（奥）で展開する。このように、展開部１３１が開口１３２の内部で展開することにより、アングルノブロック部材１３０とアングルノブ装着軸６０とが係合する。

　また、第４実施形態では、アングルノブ装着軸６０に、解除部１３３を設けている。解除部１３３は、開口１３２の奥（下方）に設けられた開口１３２よりも一回り小さな開口からなる。このように解除部１３３を設けることにより、アングルノブロック部材７０を、アングルノブ装着軸６０に係合させた状態（図１６に示す状態）からさらに開口１３２の奥へと押し込むことで、図１７に示すように、解除部１３３により展開部１３１が上方に押し曲げられて切断され、軸部７１から分離される（展開部１３１の展開が解除される）。これにより、アングルノブロック部材１３０をアングルノブ装着軸６０から取り外すことができる。なお、第４実施形態では、展開部１３１の基端部の下側に切れ込み１３４を設けている。このように切れ込み１３４を設けることで、展開部１３１の切断が容易となる。

　＜第５実施形態＞
　図１８に示すように、第５実施形態のアングルノブロック部材１４０は、軸部７１の先端に、軸部７１の側方に展開する展開部１４１が設けられている。展開部１４１は、少なくとも一部が弾性体から形成されている。そして、展開部１４１は、外力が加えられていない状態では、軸部７１の側方に展開しており（図１８、図２０参照）、軸部７１へ向けて押圧されることで、２段階に渡って弾性変形する（図１９、図２１参照）。

　１段階目の弾性変形は、展開部１４１の先端に設けられた爪部１４２が、軸部７１に設けられた保持部１４３の外側に位置する範囲内での弾性変形（図１９参照）であり、１段階目の弾性変形をした展開部１４１は、軸部７１へ向けた押圧が解除されると弾性変形前の状態（図１８、図２０参照）に戻る。２段階目の弾性変形は、爪部１４２が、軸部７１に設けられた保持部１４３を乗り越えて、保持部１４３の内側まで移動する弾性変形（図２１参照）であり、２段階目の弾性変形をした展開部１４１は、爪部１４２が保持部１４３と係合することにより、軸部７１へ向けた押圧が解除された後も軸部７１の近傍に保持される。このように、展開部１４１は、１段階目の変形をしても外力の解除に伴い軸部７１から展開した状態に戻るが、２段階目まで変形をすると外力が解除されても展開した状態には戻らずに、展開を解除した状態で維持（軸部７１の近傍に保持）される。

　そして、アングルノブロック部材１４０は、図１９に示すように、展開部１４１を１段階目まで弾性変形させて、アングルノブ装着軸６０の先端に設けられた開口１４４を通過させる。図２０に示すように、展開部１４１は、開口１４４を通過すると弾性変形前の状態（展開部１４１が展開した状態）に戻る。換言すると、展開部１４１が開口１４４の内部で展開する。このように、展開部１４１が開口１４４の内部で展開することにより、アングルノブロック部材１４０とアングルノブ装着軸６０とが係合する。

　また、第５実施形態では、アングルノブ装着軸６０に、解除部１４５を設けている。解除部１４５は、開口１４４の奥（下方）に設けられたすり鉢型の開口であり、アングルノブロック部材１４０を、アングルノブ装着軸６０に係合させた状態（図２０に示す状態）からさらに開口１４４の奥へと押し込むことで、図２１に示すように、解除部１４５により展開部１４１が軸部７１へ向けて押圧され、展開部１４１が２段回目まで弾性変形する。これにより、展開部１４１が展開した状態が解除され、アングルノブロック部材１４０をアングルノブ装着軸６０から取り外すことができる。

　なお、上記第４、第５実施形態では、アングルノブロック部材に、軸部及び展開部を設け、アングルノブ装着軸に、軸部が挿通される開口及び展開部の展開を解除する解除部を設ける例で説明をしたが、これとは反対の構成としてもよい。すなわち、アングルノブ装着軸に軸部及び展開部を設け、アングルノブロック部材に開口及び解除部を設けてもよい。

　１０　内視鏡
　１２　挿入部
　１２ａ　先端
　１４　照明窓
　１６　観察窓
　１８　鉗子口
　２０　鉗子出口
　３０　湾曲部
　３１　第１ワイヤ
　３２　第２ワイヤ
　３３　第３ワイヤ
　３４　第４ワイヤ
　４０　操作部
　５１　第１アングルノブ
　５１ａ　第１挿通孔
　５２　第２アングルノブ
　５２ａ　第２挿通孔
　５２Ｒ　押さえリング
　５２Ｕ　上部
　５２Ｌ　下部
　５２Ｃ　カバー
　５５　ワイヤ牽引機構
　６０　アングルノブ装着軸
　６１　第１ワイヤ牽引部材
　６２　第２ワイヤ牽引部材
　６５　押さえ部材
　６７、６７Ａ　貫通孔
　７０、７０Ａ　アングルノブロック部材
　７１、７１Ａ　軸部
　７２、７２Ａ　フランジ
　７５、７５Ａ　開口
　７７、７７Ａ　支持溝
　７９　Ｏリング
　８０　アングルノブロック部材
　８１　腕部
　８２　係合突起
　８３　係合開口
　９０、９０Ａ　アングルノブロック部材
　９０Ｂ　上部
　９０Ｃ　フランジ
　９１　係合突起
　９２　係合溝
　１００　アングルノブロック部材
　１０１　突起
　１０２　開口
　１０３溝部
　１０３ａ　第１溝部
　１０３ｂ　第２溝部
　１０３ｃ　第３溝部
　１１０　アングルノブロック部材
　１１１　本体
　１１２　筒体
　１１３　突出開口
　１２０　アングルノブロック部材
　１２１　外筒
　１２２　挿入ピン
　１３０　アングルノブロック部材
　１３１　展開部
　１３２　開口
　１３３　解除部
　１３４　切れ込み
　１４０　アングルノブロック部材
　１４１　展開部
　１４２　爪部
　１４３　保持部
　１４４　開口
　１４５　解除部

Claims

　観察対象の体内に挿入される挿入部と、回動操作に伴って前記挿入部の先端の向きを変化させるアングルノブと、前記アングルノブの回動中心に挿通されて前記アングルノブを回動自在に軸支するアングルノブ装着軸と、を備え、使用前の段階では前記アングルノブが前記アンブルノブ装着軸から取り外されており、使用に際して前記アンブルノブ装着軸に装着される内視鏡において、
　前記アンブルノブ装着軸の先端部に着脱自在に設けられ、前記アングルノブ装着軸に装着された前記アングルノブが前記アンブルノブ装着軸の先端側へ移動することを規制して、前記アングルノブの脱落を防止するアングルノブロック部材を備えた、内視鏡。
　前記アングルノブロック部材と前記アンブルノブ装着軸との一方に設けられた軸部と、
　前記アングルノブロック部材と前記アンブルノブ装着軸との他方に設けられ、前記軸部が挿通される開口と、を備え、
　前記軸部の先端には、前記軸部と垂直な断面が非円形に形成されたフランジが設けられ、
　前記開口は、前記フランジと同形状に形成され、
　前記アングルノブロック部材は、前記開口に前記フランジが貫通された後、前記軸部を中心に回動されることにより、前記アンブルノブ装着軸に装着される、請求項１に記載の内視鏡
　前記アングルノブロック部材と前記アンブルノブ装着軸との他方に設けられ、前記開口を貫通した前記フランジを、前記軸部を中心に回動自在に支持する支持溝を備え、
　前記開口を貫通した状態から前記フランジの回動量が大きくなるほど前記支持溝の幅が狭くなり、前記フランジの回動に要する力が増大する、請求項２に記載の内視鏡。
　前記アングルノブロック部材に設けられた軸部と、
　前記前記アンブルノブ装着軸に設けられ、前記軸部が挿通される開口と、を備え、
　前記軸部の先端には、前記軸部の側方へ向けて突出した突起が設けられ、
　前記開口の内周には、前記アングルノブ装着軸の先端から基端側へ向けて形成された第１溝部と、前記第１溝部の前記アングルノブ装着軸の基端側と接続され、前記アングルノブ装着軸を中心とした円弧状の第２溝部と、前記第１溝部とは反対側で前記第２溝部と接続され、前記アングルノブ装着軸の基端側から先端側へ向けて形成された第３溝部と、が設けられ、
　前記アングルノブロック部材は、前記突起が前記第１溝部、前記第２溝部、前記第３溝部を順番に経由することにより、前記アングルノブ装着軸に装着される、請求項１に記載の内視鏡。
　前記軸部を、前記アングルノブ装着軸の基端側から先端側へ向けて付勢する付勢部材を設けた、請求項４に記載の内視鏡。
　前記アングルノブロック部材に設けられた軸部と、
　前記前記アンブルノブ装着軸に設けられ、前記軸部が挿通される開口と、を備え、
　前記軸部の先端には、前記軸部の側方へ向けて展開する展開部が設けられ、
　前記展開部が前記開口内で展開することにより、前記アングルノブロック部材が前記アンブルノブ装着軸に装着される、請求項１に記載の内視鏡。
　前記開口の奥には、前記アングルノブロック部材を前記開口内にさらに押し込んだ場合に前記展開部を押圧して前記展開を解除する解除部が設けられている、請求項６に記載の内視鏡。
　前記展開部は、前記押圧により、前記軸部から切断されて脱落し、前記展開が解除される、請求項７に記載の内視鏡。
　前記アングルノブロック部材は、前記展開部と係合して前記展開部を前記軸部の近傍に保持する保持部を備え、
　前記展開部は、前記押圧により、前記保持部と係合し、前記展開が解除される、請求項７に記載の内視鏡。
　前記アングルノブよりも前記アンブルノブ装着軸の先端側に配置される押さえ部材を備え、
　前記アングルノブロック部材は、前記押さえ部材を介して前記アングルノブの前記アンブルノブ装着軸の先端側への移動を規制する、請求項１～９いずれか１項に記載の内視鏡。
　前記押さえ部材が、前記アングルノブと一体化されている、請求項１０に記載の内視鏡。