JPH09294713A - 内視鏡装置 - Google Patents

内視鏡装置

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Publication number
JPH09294713A
JPH09294713A JP8112636A JP11263696A JPH09294713A JP H09294713 A JPH09294713 A JP H09294713A JP 8112636 A JP8112636 A JP 8112636A JP 11263696 A JP11263696 A JP 11263696A JP H09294713 A JPH09294713 A JP H09294713A
Authority
JP
Japan
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bending
tube
knob
air supply
air
Prior art date
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Application number
JP8112636A
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English (en)
Inventor
Hidenobu Kimura
英伸 木村
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP8112636A priority Critical patent/JPH09294713A/ja
Publication of JPH09294713A publication Critical patent/JPH09294713A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 湾曲操作ノブの厚みを薄く小型に構成可能と
し、内視鏡操作部を把持する片手にて上下及び左右の湾
曲操作を容易に実施できるようにする。 【解決手段】 内視鏡の操作部には、湾曲操作を行う湾
曲操作部と、湾曲保持機構をオンオフ操作するための作
動スイッチとが設けられている。湾曲操作部は、上下湾
曲ノブ19,左右湾曲ノブ20が外部に突出して回動可
能に設けられ、これらの湾曲操作ノブの近傍には、該湾
曲操作ノブに当接して回動不能にする摩擦体31a,3
4aを有してなる第一磁性体31,第二磁性体34がそ
れぞれ移動可能に配設され、これらの磁性体に対向して
磁性体駆動用の磁力を発生する第一コイル33,第二コ
イル36がそれぞれ設けられて構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、挿入部先端を所望
の向きに指向させるために挿入部の湾曲動作を行う湾曲
機構を備えた内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内視鏡は、体腔内とかエンジン、タービ
ン内部などを観察するために、医療分野、工業分野等に
おいて広く用いられている。一般に軟性の挿入部を有す
る内視鏡は、湾曲機構を備えており、挿入部を所望の湾
曲状態として挿入操作を行ったり、観察対象部位へ挿入
した挿入部先端を所望の向きに指向させて観察範囲を隈
なく見ることができるように構成されている。
【0003】内視鏡用の湾曲操作装置としては、例え
ば、実公昭63−9282号公報に開示されているよう
に、バネの付勢力により湾曲操作ノブの回転軸を摩擦板
で圧接して湾曲状態を保持するブレーキ機構を備えたも
のがある。この公報の構成では、ブレーキ機構のバネの
付勢力を所望の強さに容易に調節でき、しかも調節後に
はその状態を確実に固定することができるようになって
いる。
【0004】また、実公平2−42242号公報には、
湾曲操作機構の回転軸を固定、解除するための電磁石と
なるクラッチ部材を有し、電磁石回路によりクラッチ部
材の電磁石へ通電して湾曲操作ノブの回転を固定するも
のが開示されている。この公報の構成によれば、湾曲操
作ノブの回転状態によって通電を制御するスイッチをオ
ンオフすることにより、湾曲操作ノブを、操作中止時に
はその回転を拘束し、操作中には自由に回転させること
が可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述した実公昭63−
9282号公報の構成では、上下方向と左右方向の湾曲
操作をそれぞれ行う上下湾曲ノブ及び左右湾曲ノブの内
部に、湾曲動作を制限するブレーキ機構として、付勢部
材となる板バネと摩擦板とが設けられており、このよう
に湾曲操作ノブの内部にブレーキ機構を設ける構造の場
合、湾曲操作ノブの厚みが増加するため、操作部本体の
上面から湾曲操作ノブまでの距離が離れてしまい、操作
者が操作部を把持する片手で湾曲操作ノブを操作するの
は容易でなく、操作性があまり良くないという問題点が
ある。
【0006】また、実公平2−42242号公報の構成
では、電磁石を使用したクラッチ機構を設けてあるの
で、上記のような湾曲操作ノブが大型化してしまう不具
合は生じないが、湾曲操作ノブを駆動させると解除部材
がスイッチに接触して湾曲操作ノブのロックを解除する
ような構造となっており、この構造では、一旦湾曲操作
ノブがロックされても操作者が不意に湾曲操作ノブに触
れると、操作者の意志に反してこのロックが解除されて
しまうため、操作者の意志通りに湾曲操作ノブのロック
状態を維持することは困難であるという問題点がある。
また、この公報の装置は、上下または左右の2方向の湾
曲にのみ対応した構造であり、上下及び左右の4方向の
湾曲に適用することはできない。
【0007】本発明は、これらの事情に鑑みてなされた
もので、湾曲操作ノブの厚みを薄くして小型に構成で
き、内視鏡操作部を把持する片手にて上下及び左右の4
方向の湾曲操作を容易に実施することが可能な湾曲操作
機構を備えた内視鏡装置を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による内視鏡装置
は、内視鏡の挿入部先端側に設けられる湾曲部を湾曲駆
動する湾曲機構を有する装置であって、内視鏡の挿入部
先端側に設けられる湾曲部を湾曲駆動する湾曲機構を有
する内視鏡装置であって、該内視鏡の操作部より突設し
回動自在に設けられ前記湾曲部を自在に湾曲させるため
の湾曲操作ノブと、前記湾曲操作ノブまたは湾曲操作ノ
ブの回動軸の近傍に磁力により移動可能に設けられ前記
湾曲操作ノブまたは湾曲操作ノブの回動軸に当接して回
動不能にする磁性体と、前記磁性体を駆動する磁力を発
生する電磁石と、前記電磁石への電力の供給をオンオフ
操作する作動スイッチと、を備えたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1ないし図3は本発明の第1の
実施形態に係り、図1は内視鏡の全体構成を示す説明
図、図2は湾曲操作部の構成を示す断面図、図3は作動
スイッチに接続される信号線の接続構成を示す説明図で
ある。
【0010】本実施形態の内視鏡1は、図1に示すよう
に、観察対象部位へ挿入する細長の挿入部2と、操作者
が把持して各種操作を行う操作部3と、操作部3より延
出しライトガイドを内蔵したライトガイドケーブル4
と、が連設されて構成されている。ライトガイドケーブ
ル4の端部には接続コネクタ5が設けられ、この接続コ
ネクタ5は、端部より延出したライトガイドコネクタ6
が設けられると共に、側部に吸引口金7及び送気送水口
金8が設けられており、この接続コネクタ5を介して、
内視鏡1が送気/送水及び吸引を行う流体制御装置を内
蔵した図示しない光源装置に接続されるようになってい
る。
【0011】挿入部2は、対物レンズ及び照明レンズ等
の光学系などを内蔵した先端硬質部9,円筒状の湾曲駒
が回動自在に連結してなり上下及び左右に湾曲可能な湾
曲部10,軟性のチューブからなる可撓管部11が連結
されて構成されている。挿入部2の先端面には、対物レ
ンズ12、照明レンズ13、送気送水ノズル14、吸引
開口部15が設けられている。
【0012】操作部3には、前記湾曲部10の湾曲操作
を行う湾曲操作部16と、送気/送水の操作を行う送気
送水スイッチ17と、吸引操作を行う吸引スイッチ18
とが設けられている。湾曲操作部16は、上下方向の湾
曲操作を行う上下湾曲ノブ19と、左右方向の湾曲操作
を行う左右湾曲ノブ20とが同軸に回動可能に配設され
て構成されている。
【0013】前記湾曲操作部16の詳細構成を図2に示
す。湾曲操作部16を固定する基板21は、詳細は図示
しないが内視鏡1の操作部3の内部に一体的に固定され
ている。この基板21には、基板21に対して垂直方向
に中心軸22が直立して配置され、基端部がネジ等によ
り固定されている。中心軸22は、基板21に固定され
ない先端側が、操作部3の外側筐体である操作部カバー
23の開口部より外部に向かって突出するよう設けてあ
る。
【0014】前記中心軸22には、左右湾曲スプロケッ
ト24、上下湾曲スプロケット25、上下湾曲スリーブ
26、左右湾曲スリーブ27がこの順番に嵌挿され、左
右湾曲スプロケット24及び左右湾曲スリーブ27と、
上下湾曲スプロケット25及び上下湾曲スリーブ26と
がそれぞれ中心軸22に対して回動可能になっている。
【0015】左右湾曲スプロケット24及び上下湾曲ス
プロケット25には、それぞれ図示しない湾曲駆動部材
であるチェーン等が係合してつながっており、このチェ
ーンは更に図示しない湾曲作動ワイヤに接続され、湾曲
作動ワイヤは挿入部2内を挿通されて端部が湾曲部10
に接続されている。すなわち、左右湾曲スプロケット2
4及び上下湾曲スプロケット25が回転することによ
り、湾曲作動ワイヤが押し引きされて湾曲部10が湾曲
するようになっている。
【0016】左右湾曲スプロケット24と左右湾曲スリ
ーブ27は、その接面において凹凸が形成されており、
この凹凸が係合しあい連結されている。このため、左右
湾曲スプロケット24及び左右湾曲スリーブ27は、中
心軸22を中心として一体的に回動するような構造とな
る。また、上下湾曲スプロケット25と上下湾曲スリー
ブ26についても同様に構成されている。
【0017】前記上下湾曲スリーブ26,左右湾曲スリ
ーブ27は、上下湾曲スプロケット25,左右湾曲スプ
ロケット24に接続されない他方の端部にフランジ部2
6a,27aが形成されており、このフランジ部にはそ
れぞれ上下湾曲ノブ19,左右湾曲ノブ20がネジ等で
固定されている。
【0018】上下湾曲ノブ19の中央部の貫通孔内面に
は、上下湾曲ノブ19と左右湾曲スリーブ27とが接す
る位置に樹脂等により形成された弾性体のOリング28
が水密的に配設されている。また、左右湾曲ノブ20の
中央部の貫通孔内面にも上下湾曲ノブ19と同様に、左
右湾曲ノブ20と中心軸22とが接する位置にOリング
28が水密的に配設されている。
【0019】上下湾曲ノブ19は、操作部カバー23の
図中下面側の全周において、操作部カバー23に向かっ
て突出した下方環状壁19aが形成されている。一方、
操作部カバー23には、中心軸22,上下湾曲スリーブ
26,左右湾曲スリーブ27が突出する開口部におい
て、図中上方に向かって突出した上部環状壁23aが形
成されている。操作部カバー23の上部環状壁23aに
は、上下湾曲ノブ19に形成された下方環状壁19aと
接する位置にOリング28が水密的に配設されている。
【0020】前記中心軸22には、左右湾曲ノブ20の
上面と同位置において全周に凹部が形成されており、こ
の凹部に係合して中心軸22に固定されるC型止め輪2
9が配設されている。中心軸22のC型止め輪29が配
設されている位置より上側は、その断面がD字状に形成
されている。そして、中心軸22の上側端には雄ネジ部
22aが形成されている。
【0021】前記基板21には、上下湾曲スプロケット
25,左右湾曲スプロケット24を覆うようにキャップ
状に形成され、かつ湾曲駆動部材であるチェーンと干渉
する部位の側壁が切り欠かれ、上部に中心軸22,上下
湾曲スリーブ26,左右湾曲スリーブ27を貫通するた
めの開口部を有した部材であるスプロケットカバー30
がネジ等で固定されている。
【0022】スプロケットカバー30の開口部には、上
部に向かって突出した環状壁30aが形成されており、
この環状壁30aの一部には横方向から硬質の回転止め
ピン30bが圧入または接着等により固定されている。
スプロケットカバー30の環状壁30a外周面には、円
筒状の部材でありその一部または全体において磁気を帯
びた材質よりなる第一磁性体31が外挿されている。
【0023】第一磁性体31は、上下湾曲スリーブ26
に設けられたフランジ部26a下面と対向する一端に、
外形を大きくする方向に突出したフランジ部である摩擦
体31aが形成されている。摩擦体31aの上面は、表
面全体を粗く加工して細かな凹凸形状としてあるか、ま
たは樹脂等が塗布されて接触摩擦が大きくなるよう形成
されている。さらに、第一磁性体31の摩擦体31aと
は異なる他方の端部には、スリット状の切り込みにて形
成された溝部31bが形成されている。この溝部31b
は、スプロケットカバー30の環状壁30aに第一磁性
体31が外挿した状態において、回転止めピン30bと
係合するようになっている。
【0024】第一磁性体31の円筒部外周方向近傍に
は、第一非磁性体32が配設されてスプロケットカバー
30に対してネジ等で固定されており、さらに第一非磁
性体32の外周には幾重にも巻かれた導電線より構成さ
れ電磁石となる第一コイル33が固定されている。
【0025】左右湾曲ノブ20の上部には、その中心に
中心軸22のD字断面形状と略一致するようなD字形状
の貫通孔を有し、下方に向けて開口したキャップ状部材
である第二磁性体34が中心軸22に嵌挿されている。
第二磁性体34は、下方に向かって突出した環状壁であ
る摩擦体34aが下端部の全周に形成されている。この
摩擦体34aは、前記C型止め輪29の外径よりも大き
い内径にて形成され、C型止め輪29とは干渉しないよ
うになっている。
【0026】第二磁性体34の上部近傍には、第二非磁
性体35が配設されて中心軸22に外挿されネジ等によ
って固定されており、この第二非磁性体35の内周部に
は第一コイル33と同様に構成された電磁石となる第二
コイル36が接着等で固定されて設けられている。
【0027】前記中心軸22の上端部周囲には、第二磁
性体34,第二非磁性体35,第二コイル36全体を覆
うように形成されたキャップ状部材であるカバー部材3
7が設けられており、中心軸22の最上端部に形成され
た雄ネジ部22aに、カバー部材37の内側中心部に形
成された雌ネジ部が螺合して固定されている。カバー部
材37の開口部外周端面には、左右湾曲ノブ20の上面
と接する位置にOリング28が水密的に配設されてい
る。
【0028】前記第一コイル33,第二コイル36に
は、各コイルに給電するための第一コード38,第二コ
ード39がそれぞれ接続されている。第二コード39
は、中心軸22の内部に設けられた管腔であるコード導
入孔40内を挿通され、このコード導入孔40を介して
一端が第二コイル36へ接続されている。
【0029】これらの第一コード38及び第二コード3
9は、図3に示すように、内視鏡1の湾曲操作部16近
傍に設けられた第一作動スイッチ41,第二作動スイッ
チ42を介して接続コネクタ5まで導かれ、接続コネク
タ5の側部表面に設けられた第一接点43,第二接点4
4にそれぞれ接続されている。
【0030】次に、上記のように構成された第1の実施
形態の湾曲操作部16の作用を説明する。湾曲操作を行
う際には、上下湾曲ノブ19,左右湾曲ノブ20を回動
することにより、これらのノブにそれぞれ固定された上
下湾曲スリーブ26,左右湾曲スリーブ27も同様に回
動する。上下湾曲スリーブ26,左右湾曲スリーブ27
が回動すると、これらにそれぞれ係合された上下湾曲ス
プロケット25,左右湾曲スプロケット24が回動す
る。
【0031】このように上下湾曲スプロケット25,左
右湾曲スプロケット24を回動させることにより、図示
しないチェーン及び湾曲作動ワイヤを作動させ、湾曲部
10を操作者の任意の方向に湾曲させることができる。
【0032】内視鏡使用時に、接続コネクタ5を図示し
ない光源装置に接続すると、同時に第一接点43,第二
接点44は光源装置に設けられた給電用の接点に接続さ
れる。
【0033】左右湾曲ノブ20の回動をロックするに
は、第二作動スイッチ42をオンさせる。第二作動スイ
ッチ42を押し込むことで、第二コード39に電流が流
れ、第二コイル36に電流が供給される。第二コイル3
6に電流が供給されると、第二コイル36には磁性体で
ある第二磁性体34を下方へ押し下げるような磁界が発
生する。第二磁性体34が押し下げられると、摩擦体3
4aの下面と左右湾曲ノブ20の上面とにおいて摩擦力
が発生する。
【0034】このとき、第二磁性体34は、中心軸22
と組み合わされる貫通孔がD字状に形成されているか
ら、中心軸22に対して回動することはない。よって、
前記第二磁性体34の摩擦体34aの下面と左右湾曲ノ
ブ20の上面において発生した摩擦力によって、左右湾
曲ノブ20の回動が規制される。
【0035】また、上下湾曲ノブ19の回動をロックす
るには、第一作動スイッチ41をオンさせる。第一作動
スイッチ41を押し込むことで、第一コード38に電流
が流れ、第一コイル33に電流が供給される。第一コイ
ル33に電流が供給されると、第一コイル33には磁性
体である第一磁性体31を上方に押し上げるような磁界
が発生する。第一磁性体31が押し上げられると、摩擦
体31aの上面と上下湾曲スリーブ26のフランジ部2
6aの上面とにおいて摩擦力が発生する。
【0036】このとき、第一磁性体31は、溝部31b
においてスプロケットカバー30に突設された回転止め
ピン30bが係合しているため、上下方向の摺動は可能
であるが、中心軸22に対して回転方向の動きは規制さ
れる。よって、第一磁性体31の摩擦体31aの上面と
上下湾曲スリーブ26のフランジ部26aの下面におい
て発生した摩擦力によって、上下湾曲ノブ19の回動が
規制される。
【0037】本実施形態の湾曲操作部の構成によれば、
上下湾曲ノブ19,左右湾曲ノブ20の内部に、これら
の湾曲操作ノブの回動を規制するための複雑な機構を設
ける必要がなく、小さいスペースに湾曲操作ノブの保持
機構を配設することが可能である。これにより、上下湾
曲ノブ19,左右湾曲ノブ20の厚みを薄くすることが
できる。特に、上下湾曲ノブ19を薄くすることで、操
作部カバー23から上側の左右湾曲ノブ20までの距離
を短くできるため、操作者が操作部3のグリップ3aを
保持する片手にて上下湾曲ノブ19及び左右湾曲ノブ2
0を容易に回動操作できるようになる。
【0038】また、湾曲保持機構をオンオフ操作するた
めの第一作動スイッチ41,第二作動スイッチ42を湾
曲操作部16の近傍であって操作者がグリップ3aを把
持する片手で届く範囲に設けることで、片手にて容易に
上下湾曲ノブ19,左右湾曲ノブ20の回動を規制する
ことができる。これにより、フリーになった他方の手に
よって挿入に係る操作を行えるため、操作性がより向上
する。
【0039】以降の各実施形態において湾曲操作部の変
形例を示す。
【0040】図4ないし図6は本発明の第2の実施形態
に係り、図4は湾曲操作部の構成を示す断面図、図5は
第1の回転制動部となる上下湾曲スリーブに設けられた
第一回転フィンの構成を示す説明図、図6は第2の回転
制動部となる左右湾曲回転軸に設けられた第二回転フィ
ンの構成を示す説明図である。
【0041】湾曲操作部を固定する基板21の図中上方
操作部カバー23側の面には、左右湾曲スプロケット2
4,上下湾曲スプロケット25,スプロケットカバー3
0,第一カバー45,上下湾曲スリーブ26,左右湾曲
回転軸46がこの順番に嵌挿されて設けられている。
【0042】左右湾曲スプロケット24には、その中心
にD字状の異形の貫通孔が開口形成されており、左右湾
曲回転軸46には、前記貫通孔に嵌合するように、その
断面をD字状に形成された切り欠き部46aが設けられ
ている。上下湾曲スプロケット25には、その中心に左
右湾曲回転軸46を回動自在に緩挿する挿通孔25aが
設けられ、この挿通孔25aの外周の一部で上下湾曲ス
リーブ26と係合する位置に凹凸よりなる段差部25b
が形成されている。また、上下湾曲スリーブ26の上下
湾曲スプロケット25と係合する端面においても、前記
上下湾曲スプロケット25に設けられた段差部25bと
係合する凹凸よりなる段差部が同様に形成されている。
【0043】前記第一カバー45は、図中下方に開口し
たキャップ状の部材で構成されており、開口部内周面に
はスプロケットカバー30の上部外周面に設けられた雄
ネジ部30cに螺合する雌ネジ部45aが形成されてい
る。この第一カバー45とスプロケットカバー30と
は、ゴム等の弾性部材にてリング状に形成されたパッキ
ン47を全周において圧接するように前記ネジ部にて螺
着されている。
【0044】第一カバー45には、開口部底面、すなわ
ち上部内面より下方内部に突出するように銅等の導電性
の高い材質よりなる第一電極48が少なくとも2箇所に
設けられ、水密接着等により固定されている。第一電極
48は、第一カバー45内に突出しない他端に第一コー
ド38が接続されており、第一コード38は第一カバー
45に設けられた細孔より外部に導き出されている。
【0045】第一カバー45とスプロケットカバー30
とにより形成された空間部において、上下湾曲スリーブ
26には、図5に示されるように硬質で板状の部材であ
る第一回転フィン49が複数枚放射線状に圧入、半田付
け、接着等の固定手段により固着されている。また、こ
の空間部には、シリカやアクリル酸ポリマーの粒子を水
中に分散させたもの、あるいは液晶等の電流を流すと粘
性が高くなる電気粘性流体などにより構成された第一抵
抗流体45aが封入されている。
【0046】前記スプロケットカバー30の上下湾曲ス
リーブ26と接する面、第一カバー45の上下湾曲スリ
ーブ26と接する面、上下湾曲スリーブ26の操作部カ
バー23と接する面及び、左右湾曲回転軸46と上下湾
曲スリーブ26とが接する面には、内部に水等が浸入し
ないように水密用の弾性部材であるOリング28が配設
されている。
【0047】基板21の図中下面には、下方に開口した
キャップ状の部材である流体受け部材50が設けられ、
基板21にネジ等で固定されている。この流体受け部材
50の下部には、上方に開口したキャップ状の部材であ
る第二カバー51が取り付けられている。流体受け部材
50の外周面には雄ネジ部50aが形成され、一方、第
二カバー51の内周面にはこの雄ネジ部50aに螺合す
るような雌ネジ部51bが形成されている。そして、流
体受け部材50の最下面と第二カバー51の開口部底面
とが当接する位置にはパッキン47が設けられ、このパ
ッキン47を全周において圧接するように流体受け部材
50と第二カバー51とが前記ネジ部にて螺着されてい
る。これらの流体受け部材50,第二カバー51の中心
部には、左右湾曲回転軸46の下端部が貫通する貫通孔
がそれぞれ形成されている。
【0048】第二カバー51には、開口部底面、すなわ
ち下部内面より上方内部に突出するように銅等の導電性
の高い材質よりなる第二電極52が少なくとも2箇所に
設けられ、水密接着等により固定されている。第二電極
52は、第二カバー51内に突出しない他端に第二コー
ド39が接続されており、第二コード39は第二カバー
51に設けられた細孔より外部に導き出されている。
【0049】第二カバー51と流体受け部材50とによ
り形成された空間部において、左右湾曲回転軸46に
は、図6に示されるように硬質で板状の部材である第二
回転フィン53が複数枚放射線状に圧入、半田付け、接
着等の固定手段により固着されている。また、この空間
部には、第一抵抗流体45aと同様の部材よりなる第二
抵抗流体51aが封入されている。そして、第二カバー
51及び流体受け部材50の貫通孔内周面と左右湾曲回
転軸46とが接する部分には、それぞれOリング28が
水密的に配設されている。
【0050】前記左右湾曲回転軸46は、図中下方の一
端が基板21を回動自在に貫通し、他端が操作部カバー
23より突出するよう設けてある。左右湾曲回転軸46
の操作部カバー23より突出する端部にはフランジ部4
6bが形成されており、このフランジ部46bに左右湾
曲ノブ20がネジ等により固定されている。また、上下
湾曲スリーブ26の操作部カバー23より突出する端部
にも同様にフランジ部26aが形成されており、このフ
ランジ部26aには上下湾曲ノブ19がネジ等により固
定されている。また、左右湾曲回転軸46の第二カバー
51より下方に突出する端部には雄ネジ部46cが形成
されており、この雄ネジ部46cに抜け止め部材54が
螺着されている。
【0051】なお、第一抵抗流体45a,第二抵抗流体
51aは、電気粘性流体のみに留まらず、Fe3 O4 等
の強磁性体よりなる微粒子を分散させた液体を用い、第
一電極48,第二電極52に電導線等を巻いて構成した
電磁石を使用しても良い。
【0052】その他の部分の構成については、第1の実
施形態と同様であるため説明を省略する。
【0053】次に、上記のように構成された第2の実施
形態の湾曲操作部の作用を説明する。湾曲操作を行う際
には、左右湾曲ノブ20を回転させることにより、これ
に固定されている左右湾曲回転軸46が一体的に回動す
る。左右湾曲回転軸46が回動すると、これに回動不能
に係合された左右湾曲スプロケット24が回動する。ま
た、上下湾曲ノブ19を回転させることにより、これに
固定されている上下湾曲スリーブ26が一体的に回動
し、さらに上下湾曲スリーブ26に係合された上下湾曲
スプロケット25が回動する。
【0054】このように左右湾曲スプロケット24,上
下湾曲スプロケット25を回動させることにより、図示
しない湾曲駆動機構を作動させ、湾曲部10を上下左右
の各方向へ任意に湾曲させることができる。
【0055】上下方向の湾曲をロックするために、第1
の実施形態と同様にして第一コード38へ電流を流す
と、各第一電極48間に電圧がかかり、第一抵抗流体4
5aの粘性が増す。第一抵抗流体45aの粘性の増加に
よって、上下湾曲スリーブ26に固着され上下湾曲スリ
ーブ26と一体的に回動する第一回転フィン49の回転
抵抗が増加する。これにより、上下湾曲スリーブ26に
固定された上下湾曲ノブ19の回転が規制され、上下方
向の湾曲部10の湾曲形状が維持される。
【0056】左右湾曲ノブ20についても同様に、第二
コード39に電流を流すと、各第二電極52間に電圧が
かかり、第二抵抗流体51aの粘性が増し、第二回転フ
ィン53の回転抵抗が増加する。これにより、左右湾曲
回転軸46に固定された左右湾曲ノブ20の回転が規制
され、左右方向の湾曲部10の湾曲形状が維持される。
【0057】なお、第一抵抗流体45a,第二抵抗流体
51aを強磁性体として電磁石を構成した場合は、第一
コード38,第二コード39に電流を流すことで、第一
電極48,第二電極52により磁界が発生して第一抵抗
流体45a,第二抵抗流体51aの粘性が増し、上下湾
曲ノブ19,左右湾曲ノブ20の回転がそれぞれ規制さ
れ、湾曲部10の湾曲形状が維持される。
【0058】このように第2の実施形態の構成において
も、第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。
【0059】図7は本発明の第3の実施形態に係る湾曲
操作部の構成を示す断面図である。
【0060】湾曲操作部を固定する基板21上に配設さ
れた中心軸22には、第1の実施形態と同様に、左右湾
曲スプロケット24、上下湾曲スプロケット25、上下
湾曲スリーブ26、左右湾曲スリーブ27が順番に嵌挿
され、これらのスプロケットを覆うスプロケットカバー
30が設けられている。
【0061】スプロケットカバー30の上部には、円筒
状の部材である接続筒体55が配設され、ネジ等で固定
されている。接続筒体55は、その中心部の貫通孔内周
面に上下湾曲スリーブ26を回動自在に嵌挿しており、
スプロケットカバー30の上面と接する一端にその外径
が大きく突出形成して設けられた底部フランジ55aを
有している。接続筒体55の底部フランジ55aとは異
なる他端には、外周面に雄ネジである上部ネジ部55b
が形成されている。
【0062】操作部カバー23において、中心軸22,
上下湾曲スリーブ26,左右湾曲スリーブ27が突出す
る開口部にはカバー受け56が設けられ、このカバー受
け56は、下方より操作部カバー23の下面との間にO
リング28を介装し、オサエ部材57を上方より螺合す
ることで取り付けられている。
【0063】前記接続筒体55の上部ネジ部55bと底
部フランジ55aの中間部には、カバー受け56の開口
部内周面と同位置において全周にフランジ状の凸部55
cが形成されている。この凸部55cの外径はカバー受
け56の開口部内径とほぼ同径に成形されており、さら
に、この凸部55cとカバー受け56の開口部との接面
にはOリング28が水密的に配設されている。
【0064】上部ネジ部55bには、円板状の剛性部材
である第一制動板58が雌ネジである第一ネジ部58a
により螺合している。また、第一制動板58には、上下
湾曲制動レバー59がその一端をネジ等にて固定されて
おり、さらに、第一制動板58の上面には樹脂等より形
成された摩擦抵抗の大きな部材である第一摩擦体60が
接着等により固着されている。ここで、第一摩擦体60
の上面と上下湾曲ノブ19の下面との距離hは、第一制
動板58の厚さh′より十分小さくなるように構成され
ている。
【0065】中心軸22において基板21に固定されな
い上側端には、雄ネジ部22aが形成されている。この
雄ネジ部22aには、円板状の部材であり、雄ネジ部2
2aと螺合する雌ネジである第二ネジ部61aが形成さ
れた第二制動板61が螺合している。第二制動板61の
下面には、樹脂等より形成された摩擦抵抗の大きな部材
である第二摩擦体62が接着等により固着されている。
ここで、左右湾曲ノブ20の上面から第二摩擦体62の
下面までの距離kは、中心軸22の雄ネジ部22aが形
成された最下部から第二制動板61に形成された第二ネ
ジ部61aの最下部までの距離k′より十分に小さくな
るように構成されている。
【0066】また、中心軸22の雄ネジ部22aの上方
端部でかつ第二制動板61上面より突出した位置には、
外周面全周に凹部が形成されており、この凹部に第二制
動板61を螺合した後にC型止め輪29が係止されて固
定される。第二制動板61の上部には、キャップ状の部
材である左右湾曲制動レバー63がネジ等にて固定され
ている。
【0067】その他の部分の構成については、第1の実
施形態と同様であるため説明を省略する。
【0068】次に、上記のように構成された第3の実施
形態の湾曲操作部の作用を説明する。上下方向の湾曲を
規制/解除するために、上下湾曲制動レバー59を回動
させると、これに固定された第一制動板58も共に回動
する。第一制動板58が回動すると、第一ネジ部58a
と上部ネジ部55bによって第一制動板58は接続筒体
55に対し上下方向に移動する。
【0069】このとき、第一制動板58が上方向に移動
するような回動を上下湾曲制動レバー59に加えると、
第一制動板58に固着された第一摩擦体60が共に上方
向に移動し、上下湾曲ノブ19の下面に押しつけられ
る。これにより、上下湾曲ノブ19の下面と第一摩擦体
60の上面とにおいて摩擦抵抗力が発生し、上下湾曲ノ
ブ19の回動が規制される。
【0070】左右湾曲ノブ20の場合も同様に、左右湾
曲制動レバー63を回動させることで第二制動板61が
第二ネジ部61aと雄ネジ部22aによって中心軸22
に対し上下方向に移動する。ここで、第二制動板61が
下方向に移動するような回動を左右湾曲制動レバー63
に加えると、第二制動板61に固着された第二摩擦体6
2が左右湾曲ノブ20の上面を押圧するようになり、左
右湾曲ノブ20の上面と第二摩擦体62の下面とにおい
て摩擦抵抗力が発生し、左右湾曲ノブ20の回動が規制
される。
【0071】上記のように上下湾曲ノブ19及び左右湾
曲ノブ20の回動を規制することによって、湾曲部10
の湾曲形状を所望の状態に維持することができる。
【0072】このように、第3の実施形態によっても第
1の実施形態と同様の作用効果が得られる。また、第1
の実施形態の効果に加えて、第3の実施形態の構成で
は、電力を必要としないため、湾曲保持機構を作動させ
るスイッチ等が不要となり、構成も単純な構成により実
施できるため、より安価かつ小型に構成することが可能
である。
【0073】図8及び図9は本発明の第4の実施形態に
係り、図8は湾曲操作部の内部構成を示す断面図、図9
は湾曲操作部の外観構成を示す説明図である。
【0074】第4の実施形態は第3の実施形態の構成の
一部を変更した例である。第一制動板58には、一端を
円錐状に形成した第一ピン64が、第一制動板58上面
よりその円錐部分を上方に向けて突出するように、圧入
または接着等により固着されている。第二制動板61に
も同様に、一端を円錐状に形成した第二ピン65が、第
二制動板61下面よりその円錐部分を下方に向けて突出
するように、圧入または接着等により固着されている。
前記第一ピン64,第二ピン65は、第一制動板58,
第二制動板61においてそれぞれ複数個設けられてい
る。
【0075】また、図9に示すように、湾曲操作部外側
において、操作部カバー23の外表面上の上下湾曲制動
レバー59の近傍には、半球形状の凸部66が固設され
ている。
【0076】その他の部分の構成については、第3の実
施形態と同様であるため説明を省略する。
【0077】上下方向の湾曲を規制/解除するために、
上下湾曲制動レバー59を回動させると、これに固定さ
れた第一制動板58も共に回動する。第一制動板58が
回動すると、第一ネジ部58aと上部ネジ部55bによ
って第一制動板58は接続筒体55に対し上下方向に移
動する。
【0078】このとき、第一制動板58が上方向に移動
するような回動を上下湾曲制動レバー59に加えると、
第一制動板58に固着された第一ピン64が共に上方向
に移動し、上下湾曲ノブ19の下面に押しつけられる。
これにより、上下湾曲ノブ19の下面と第一ピン64と
の間で抵抗力が発生し、上下湾曲ノブ19の回動が規制
される。
【0079】すなわち、図9に示すように上下湾曲制動
レバー59を破線の状態から実線の状態に回動させるこ
とで、上下湾曲ノブ19の回動を規制することができ、
これと共に上下湾曲制動レバー59は凸部66に係合さ
れ、この作動位置が保持される。
【0080】左右湾曲ノブ20の場合も同様に、左右湾
曲制動レバー63を回動させることで第二制動板61が
第二ネジ部61aと雄ネジ部22aによって中心軸22
に対し上下方向に移動する。ここで、第二制動板61が
下方向に移動するような回動を左右湾曲制動レバー63
に加えると、第二制動板61に固着された第二ピン65
が左右湾曲ノブ20の上面を押圧するようになり、左右
湾曲ノブ20の上面と第二ピン65との間で抵抗力が発
生し、左右湾曲ノブ20の回動が規制される。
【0081】上記のように上下湾曲ノブ19及び左右湾
曲ノブ20の回動を規制することによって、湾曲部10
の湾曲形状を所望の状態に維持することができる。
【0082】このように、第4の実施形態によっても第
3の実施形態と同様の作用効果が得られる。また、第3
の実施形態の効果に加えて、凸部66を設けることで、
上下湾曲制動レバー59による回動規制力を容易に保持
できるようになる。
【0083】図10ないし図12は本発明の第5の実施
形態に係り、図10は湾曲操作部の構成を示す断面図、
図11及び図12は上下湾曲制動機構の動作を説明する
作用説明図である。
【0084】第5の実施形態は第3の実施形態の構成の
一部を変更した例である。湾曲操作部の中心軸22に
は、第3の実施形態と同様に、上下湾曲スリーブ26、
左右湾曲スリーブ27が嵌挿され、上下湾曲スリーブ2
6の外周部に円筒状の部材である接続筒体55が配設さ
れ、ネジ等で固定されている。
【0085】本構成例では、上下湾曲制動レバー59は
接続筒体55の外周面に回動自在に外嵌されている。上
下湾曲制動レバー59の上部には、その中心部に異形の
開口部を有した円板状の部材である第一固定板67が設
けられ、第一固定板67に形成された異形の開口部と同
形状の断面形状に形成された接続筒体55の外周面の異
形部に外嵌されている。また、接続筒体55の外周面で
第一固定板67が組み付いた位置より上部には、雄ネジ
部55dが形成されており、この雄ネジ部55dにはリ
ング状の部材である抜け止め部材68が第一固定板67
の上面に突き当たるまで螺合している。
【0086】上下湾曲制動レバー59の上面には、略半
円形状で硬質の素材より形成される第一カム69が1つ
ないし複数個ネジ等で一体的に固定されている。一方、
第一固定板67の周方向端部下面には、摩擦抵抗が大き
な部材にて形成された第一摩擦体60がピン70によっ
て回動自在に組み付けられている。ピン70は、第一摩
擦体60,第一固定板67を貫通し、第一固定板67上
面より突出する部位にC型止め輪70aが組み付いて端
部が抜け止め固定されている。
【0087】上下湾曲スリーブ26の上部に形成された
フランジ部には、下方に開口したキャップ状の部材にて
形成された上下湾曲ノブ19がネジ等で固定されてい
る。上下湾曲ノブ19は、外周部全周において下方に突
出した環状壁を有しており、この環状壁の内面には雌ネ
ジ部19bが形成されている。この上下湾曲ノブ19の
雌ネジ部19bには、キャップ状の部材であり、その外
周全周に下方に突出した環状壁を有し、この環状壁の外
周面に雄ネジ部が形成された防水部材71が螺着されて
いる。
【0088】防水部材71は、その中心部に接続筒体5
5の上部端を回動自在に嵌挿する開口部を有して構成さ
れている。また、防水部材71には、上下湾曲ノブ19
と接する面、及び接続筒体55と接する面に、弾性部材
にて成形されたOリング28が配設されている。防水部
材71の環状壁最下端は、上下湾曲ノブ19に組み付け
た状態で第一摩擦体60の下面と同位置かそれより下に
なるように形成されている。
【0089】また、左右湾曲スリーブ27の上部に形成
されたフランジ部には、上部に開口したキャップ状の部
材にて形成された左右湾曲ノブ20がネジ等で固定され
ている。左右湾曲ノブ20の開口部において、中心軸2
2は左右湾曲ノブ20の開口部底面より僅かに上面から
その断面がD字状に形成されており、ここに中心軸22
と同様なD字状の開口部を有する円板状部材である第二
固定板72が回動不能に嵌合している。
【0090】第二固定板72の周方向端部上面には、摩
擦抵抗が大きな部材にて形成された第二摩擦体62がピ
ン70によって回動自在に組み付けられている。ピン7
0は、第二固定板72,第二摩擦体62を貫通し、第二
摩擦体62上面より突出する部位にC型止め輪70aが
組み付いて端部が抜け止め固定されている。
【0091】中心軸22の第二固定板72より上部は、
その断面が円形に形成されており、ここに円板状の部材
であるカム受け73が回動自在に嵌挿されている。そし
て、中心軸22の上方端部には、カム受け73の上面部
において凹部が成形されており、この凹部にカム受け7
3を取り付けた後にC型止め輪29が係止されて固定さ
れる。カム受け73の下面には、略半円形状で硬質の素
材より形成される第二カム74が1つないし複数個ネジ
等で一体的に固定されている。また、カム受け73の外
周面には雄ネジ部が成形されており、この雄ネジ部にキ
ャップ状の部材である左右湾曲制動レバー63が螺着し
て設けられている。
【0092】図11に示すように、上下湾曲制動レバー
59には、第一カム69の他に板状のバネであるバネ部
材75がバネ固定部材76を介してネジ等で固定されて
いる。さらに、第一固定板67の下面には、バネ部材7
5の近傍に、図12に示した状態にてバネ部材75の自
由端に形成された凹部と係合するロックピン77が固定
されている。
【0093】前記第一カム69と第一摩擦体60の位置
関係は、上下湾曲ノブ19に制動力をかけない状態では
図11のように互いにかかわり合わない位置にあり、上
下湾曲制動レバー59を回動させて上下湾曲ノブ19に
制動力をかけた状態では図12に示すように第一カム6
9の頂部が第一摩擦体60を支持しているピン70の近
傍に位置するようになっている。
【0094】なお、第二摩擦体62と第二カム74につ
いても第一カム69及び第一摩擦体60と同様に構成さ
れている。
【0095】その他の部分の構成については、第3の実
施形態と同様であるため説明を省略する。
【0096】上下方向の湾曲を規制/解除するために、
上下湾曲制動レバー59を図11の矢印の方向に回動さ
せると、これに固定された第一カム69も矢印の方向へ
移動する。このとき、第一カム69が第一摩擦体60を
ピン70を軸にして外側へ押し拡げる。第一摩擦体60
が押し拡げられると、図12に示すように、第一摩擦体
60の外周面が防水部材71の下方環状壁の内周面に押
し付けられる。
【0097】さらに、上下湾曲制動レバー59を矢印の
方向へ回動させると、バネ部材75の自由端に設けられ
た凹部がロックピン77と係合しあい、上下湾曲制動レ
バー59の動きはこの位置において一旦保持される。
【0098】この状態において、第一摩擦体60がピン
70において軸止されている第一固定板67は、接続筒
体55の断面形状がD字状となった部分に係合しあって
いるため、接続筒体55に対して回動はしない。よっ
て、防水部材71及びこれに螺着された上下湾曲ノブ1
9は、接続筒体55に対して回動が規制される。
【0099】同様に、左右湾曲ノブ20においても、左
右湾曲制動レバー63を回動させることで、第二カム7
4が第二摩擦体62を半径方向に押し拡げ、左右湾曲ノ
ブ20の開口部内周面に対して制動力が発生される。第
二固定板72は、中心軸22のD字状断面部において係
合しているため、中心軸22に対して回動不能となる。
よって、左右湾曲ノブ20は、中心軸22に対して回動
が規制される。
【0100】このように、第5の実施形態によっても第
3の実施形態と同様の作用効果が得られる。本実施形態
では、湾曲制動機構である上下、左右の湾曲制動レバー
を半径方向に駆動させることで、湾曲操作ノブの制動力
を発揮させることができるため、湾曲操作ノブが垂直方
向に大型化することがなくなり、湾曲操作ノブをより薄
く構成することができる。これにより、操作者が操作部
を把持する片手にて上下湾曲ノブ19及び左右湾曲ノブ
20を容易に操作することが可能となり、フリーになっ
た他方の手によって挿入に係る操作を行えるため、操作
性がより向上する。また、操作部内にも不用意に構成物
を組み込まない構造であるので、操作部内に大きなスペ
ースを必要とすることもなく、操作部の厚みが増して操
作者が把持しにくくなる不具合も生じない。
【0101】図13ないし図16は本発明の第6の実施
形態に係り、図13は湾曲操作部の構成を示す断面図、
図14は湾曲操作部の回動規制状態を示す断面図、図1
5は回転止め部材の構成を示す斜視図、図16は湾曲操
作部材の係止機構の詳細構成を示す説明図である。
【0102】第6の実施形態は第3の実施形態の構成の
一部を変更した例である。湾曲操作部の中心軸22に
は、第3の実施形態と同様に、上下湾曲スリーブ26、
左右湾曲スリーブ27が嵌挿され、上下湾曲スリーブ2
6の外周部に円筒状の部材である接続筒体55が配設さ
れ、ネジ等で固定されている。
【0103】上下湾曲スリーブ26の上端部には、フラ
ンジ部26aが形成されており、このフランジ部26a
には、中心部に開口部を有し略円盤状に形成された第一
操作体78がネジ等にて固定されている。第一操作体7
8の外周面には、半円形断面よりなる溝部78aが全周
に渡って2つ等間隔に形成されている。また、第一操作
体78の外周面の一部には、垂直方向に凹状に切り欠か
れた溝である切り欠き部79が形成されている。この第
一操作体78は、上方に開口したキャップ状の部材であ
る上下湾曲ノブ19の開口部内部空間に収容されてい
る。
【0104】上下湾曲ノブ19の下面中央側には、樹脂
等よりなる第一制動部材81がネジ等にて固定されてい
る。また、上下湾曲ノブ19の開口部内周面の一部に
は、垂直方向に突出した凸部82が形成されている。接
続筒体55の上端部内周には、その内径を大きくしてな
る第一段部83が形成されており、この第一段部83に
は樹脂等よりなる円環状の部材である第一弾性体84が
接着等により固着されている。
【0105】左右湾曲スリーブ27においても同様に、
上端部にフランジ部27aが形成されており、このフラ
ンジ部27aには、中心部に開口部を有し略円盤状に形
成された第二操作体80がネジ等にて固定されている。
第二操作体80の外周面には、半円形断面よりなる溝部
80aが全周に渡って2つ等間隔に形成されている。こ
の第二操作体80は、下方に開口したキャップ状の部材
である制動操作部材85の開口部内部空間に収容されて
いる。
【0106】制動操作部材85の開口部内の中心部に
は、上部にフランジ部を有した、樹脂等よりなる円筒状
の第二制動部材86が設けられ、そのフランジ部におい
て制動操作部材85にネジ等により固定されている。ま
た、中心軸22の上部外周には、その外径を小さくして
なる第二段部87が形成されており、この第二段部87
には樹脂等よりなる円環状の部材である第二弾性体88
が接着等により固着されている。第二操作体80の上面
には、貫通しない穴である接続孔80bが複数個設けて
ある。また、制動操作部材85にも、前記接続孔80b
に対応する位置に、貫通した穴である透孔85aが複数
個設けてある。
【0107】制動操作部材85の上部には、図15に示
すような円盤状部材に複数のピンが下方に突出形成され
た形状よりなる回転止め部材89が配設されており、回
転止め部材89に形成されたピン状の柱部89aが制動
操作部材85の透孔85aをそれぞれ貫通して第二操作
体80の接続孔80bに嵌合している。
【0108】回転止め部材89より上方に突出した中心
軸22の上部外周面には、回転止め部材89の上面部と
同位置に凹部よりなる切り欠き部が設けてあり、この切
り欠き部にはC型止め輪29が係止されて固定される。
そして、制動操作部材85の外周面には、雄ネジ部が形
成されており、この雄ネジ部にキャップ状の部材よりな
る左右湾曲ノブ20が螺着されている。
【0109】前記制動操作部材85には、図16に示す
ように、外周面より中心部に向かって、貫通穴である側
孔85bが1つないし複数箇所に設けられている。この
側孔85bの内周面には、雌ネジ部が形成されている。
側孔85b内には、側孔85bより外径が僅かに小さく
形成された球90が移動可能に緩挿されると共に、制動
操作部材85の外周方向より球90の直径より小さな内
径にて構成されたバネ部材よりなる付勢部材91が緩挿
され、さらに外側より固定ネジ92が螺着されている。
これらの部材により、前記球90が第二操作体80の溝
部80aに係入することで制動操作部材85を係止する
係止機構が構成される。
【0110】また、上下湾曲ノブ19においても、制動
操作部材85と同様に側孔が形成されて側孔内に球,付
勢部材,固定ネジが設けられ、第一操作体78の溝部7
8aに係入することで上下湾曲ノブ19を係止する係止
機構が構成されている。
【0111】その他の部分の構成については、第3の実
施形態と同様であるため説明を省略する。
【0112】次に、本実施形態の湾曲操作部における作
用を説明する。前記係止機構において、球90は側孔8
5b内で付勢部材91により中心方向に向かって付勢さ
れており、これによって球90は第二操作体80の外周
面に設けられた溝部80aに係合している。このため、
制動操作部材85は、第二操作体80に対してある一定
の外力が加えられない限り上下方向に移動しないように
なっている。また、第二操作体80の接続孔80bに
は、制動操作部材85の透孔85aを貫通して回転止め
部材89の柱部89aが係合しているため、第二操作体
80と制動操作部材85とは常に一体的に回動し、相対
して回動することはない。
【0113】左右湾曲ノブ20に対して外力が加えられ
ていない通常状態では、図13に示すように、制動操作
部材85に設けられた球90が第二操作体80に設けら
れた2つの溝部80aのうちの上側の溝部80aに係合
しており、この場合、制動操作部材85に固着された第
二制動部材86は、その先端が中心軸22に固着された
第二弾性体88と接していない。従って、第二操作体8
0に固定された左右湾曲スリーブ27は、中心軸22に
対して抵抗なく自在に回動できる。
【0114】ここで、左右湾曲ノブ20に上方向から下
に向かってある一定の力を加えると、付勢部材91によ
り付勢され第二操作体80の上側の溝部80aに係合し
ている球90が側孔85b内に引き込まれ、図14に示
すように、制動操作部材85は第二操作体80に対して
下方に移動して、下側の溝部80aと球90が係合する
ようになり、ここで制動操作部材85の上下方向の動き
が止まる。
【0115】これと同時に、制動操作部材85に固着さ
れた第二制動部材86も第二操作体80に対して下方に
移動する。このとき、第二操作体80は回転止め部材8
9の柱部89aにより中心軸22に対して上下方向に移
動不能になっているため、第二制動部材86は中心軸2
2に対しても下方に移動することとなる。これにより、
第二制動部材86と中心軸22に固着された第二弾性体
88とが当接し合うようになり、この当接部において摩
擦抵抗力が発生し、第二制動部材86と固着された制動
操作部材85は中心軸22に対して回動が規制され、結
果的に左右湾曲ノブ20の回動が規制される。
【0116】同様に、上下湾曲ノブ19においても、図
13の状態から上下湾曲ノブ19に上方向から下に向か
ってある一定の力を加えることで、第一操作体78に対
して上下湾曲ノブ19が下方に移動する。上下湾曲ノブ
19の下方への移動と同時に、上下湾曲ノブ19に固着
された第一制動部材81も第一操作体78に対して下方
に移動し、図14の状態となる。
【0117】これにより、第一制動部材81と接続筒体
55に固着された第一弾性体84とが当接し合うように
なり、この当接部において摩擦抵抗力が発生し、第一制
動部材81と固着された上下湾曲ノブ19は接続筒体5
5に対して回動が規制される。このとき、上下湾曲ノブ
19は、開口部内周面の一部に設けられた凸部82が第
一操作体78の外周面の一部に設けられた切り欠き部7
9に係合しているため、第一操作体78と常に一体的に
回動し、相対して回動することはない。
【0118】このように、第6の実施形態によっても第
3の実施形態と同様の作用効果が得られる。また、第3
の実施形態の効果に加えて、本構成では湾曲操作ノブの
回動動作を規制する制動操作用のレバー等を設ける必要
がないため、制動操作についても操作者が操作部を把持
する片手にて任意の位置を駆動して湾曲操作ノブの制動
機構を作用させ、湾曲保持機構を機能させることができ
るようになり、フリーになった他方の手によって挿入に
係る操作を行えるため、操作性がより向上する。
【0119】次に、内視鏡に接続される流体制御装置の
構成例を以下に説明する。
【0120】電磁式の弁を用いて送気,送水,吸引等を
行うよう構成された流体制御装置においては、従来のも
のでは送気等の各機能に対してそれぞれ1つのポンプが
接続され、操作スイッチにてそれぞれオン/オフ制御の
みを行うようになっていた。このような構成では、微量
な送気/送水及び吸引を行いたい場合、または多量の送
気/送水及び吸引を行いたい場合などに、常に一定に設
定された量の送気,送水,吸引しかできないという不具
合がある。
【0121】そこで、操作者の要求に応じて、必要な送
気,送水,吸引の出力量を選択でき、容易に所望とする
量の送気,送水,吸引を行うことが可能な流体制御装置
を備えた内視鏡装置の構成例を以下に示す。
【0122】図17ないし図20は流体制御装置を備え
た内視鏡装置の第1の構成例に係り、図17は内視鏡装
置の全体構成を示す説明図、図18は光源装置と接続さ
れる内視鏡本体の接続コネクタの構成を示す説明図、図
19は流体制御装置の構成を示すブロック図、図20は
流体制御装置の動作を示す作用説明図である。
【0123】図17に示すように、内視鏡1は、観察対
象部位へ挿入する細長の挿入部2と操作者が把持して各
種操作を行う操作部3とが連結され、操作部3からはラ
イトガイドを内蔵したライトガイドケーブル4が延出し
ている。ライトガイドケーブル4の端部には、図18に
示す接続コネクタ5が設けられ、この接続コネクタ5を
介して、送気/送水及び吸引を行う流体制御装置を内蔵
した光源装置101と内視鏡1とが接続されるようにな
っている。また、接続コネクタ5の側部にはスコープコ
ード102が接続され、このスコープコード102を介
して内視鏡1と信号処理装置103とが接続されるよう
になっている。そして、信号ケーブル104,105を
介して光源装置101と信号処理装置103、信号処理
装置103とモニタ106がそれぞれ接続されている。
【0124】前記接続コネクタ5の光源装置101に接
続される端面には、前記ライトガイドへの照明光入射端
となるライトガイドコネクタ6と、内視鏡1内に設けら
れた吸引管路に連通する吸引口金7と、内視鏡1内に設
けられた送気送水管路に連通する送気送水口金8とが延
出して設けられている。また、接続コネクタ5の側部に
は、前記スコープコード102が接続される電気接点を
有した信号コネクタ107が設けられ、挿入部2の先端
部に内蔵されたCCD等の固体撮像素子より得られた画
像信号とか、操作部3の湾曲操作部16近傍に設けられ
た送気送水スイッチ17,吸引スイッチ18,及び高圧
送水スイッチ108の操作信号などがスコープコード1
02を介して信号処理装置103に送られるようになっ
ている。
【0125】信号処理装置103に伝送された固体撮像
素子からの画像信号は、信号処理装置103で処理され
て信号ケーブル105を介しモニタ106に送られ、内
視鏡1で撮像した被写体の観察画像が映像として表示さ
れるようになっている。
【0126】挿入部2の先端面には、対物レンズ12、
照明レンズ13、送気送水ノズル14、吸引開口部15
が設けられ、前記送気送水管路は送気送水ノズル14
に、前記吸引管路は吸引開口部15にそれぞれ連通して
いる。前記ライトガイドコネクタ6より入射した光源装
置101からの照明光は、ライトガイドを介して照明レ
ンズ13まで導かれ、観察部位へ出射されるようになっ
ている。また、光源装置101内の流体制御装置より送
出され送気送水口金8に導入された液体または気体は、
送気送水管路を介して送気送水ノズル14まで導かれ、
対物レンズ12に向かって噴出されるようになってい
る。また、光源装置101内の流体制御装置の吸引動作
により、吸引口金7及び吸引管路を介して吸引開口部1
5から吸引が行われ、吸引物が取り込まれるようになっ
ている。
【0127】前記送気送水スイッチ17は、2段階に作
用させることが可能な2段接点のスイッチにより構成さ
れている。信号処理装置103に伝送された送気送水ス
イッチ17,吸引スイッチ18,高圧送水スイッチ10
8からの操作信号は、信号処理装置103で処理されて
信号ケーブル104を介して光源装置101に入力され
るようになっている。
【0128】光源装置101内に設けられる流体制御装
置109の構成を図19に示す。光源装置101の内部
には、照明光を発するランプの他に、以下のように構成
される流体制御装置109が設けられている。流体制御
装置109は、送気送水ノズル14より送水するための
液体を貯めておく送液タンク110と、送気または送水
動作を行うための送気ポンプ(AP)111と、高圧に
て送水動作を行うためのローラーポンプ(RP)112
と、吸引開口部15より検査部位の汚物または体液等を
吸引するための吸引ポンプ(SP)113と、吸引され
た汚物または体液等を回収するための吸引物回収タンク
114とを有して構成されている。
【0129】送気ポンプ111には、1本のチューブ1
15が接続されており、このチューブ115は中途にお
いて3つに分岐している。チューブ115の3つに分岐
した内の1つは、第一電磁弁(V1 )116を介して開
口したリークチューブ117となっている。もう1つ
は、気密に保たれた送液タンク110内部にて開口した
加圧チューブ118となっている。残りの1つは、第二
電磁弁(V2 )119を介して光源装置101の外部へ
向かって開口した送気チューブ120となっており、こ
の送気チューブ120の開口端が接続コネクタ5の送気
送水口金8に接続されるようになっている。
【0130】また、送液タンク110には、送液チュー
ブ121が接続されており、この送液チューブ121の
一端が送液タンク110内の液下に開口している。送液
チューブ121は、その中途にて2つに分岐しており、
分岐したうちの1つが第三電磁弁(V3 )122を介し
て送気チューブ120と合流し、光源装置101の外部
へ向かって開口している。分岐した残りの一方の送液チ
ューブ123は、ローラーポンプ112を介して送液チ
ューブ121に合流するように設けてある。前記送気チ
ューブ120と送液チューブ121は、光源装置101
の外部へ開口する位置にて合流するように構成されてい
る。
【0131】吸引ポンプ113には、送気ポンプ111
と同様に1本のチューブ124が接続されており、この
チューブ124は液密に保たれた吸引物回収タンク11
4の内部において開口している。また、吸引物回収タン
ク114には、該吸引物回収タンク114内に一端が開
口した吸引チューブ125が接続されている。この吸引
チューブ125は、吸引物回収タンク114に接続され
ない他端が光源装置101の外部へ向かって開口してお
り、吸引チューブ125の開口端が接続コネクタ5の吸
引口金7に接続されるようになっている。
【0132】また、送気ポンプ111,ローラーポンプ
112,吸引ポンプ113,第一電磁弁116,第二電
磁弁119,第三電磁弁122には、動作制御用の電力
を供給するための電気ケーブル126が各々接続されて
いる。これらの電気ケーブル126の他端は、信号ケー
ブル104の接続部であるターミナル127に全て接続
されている。
【0133】次に、本構成例の流体制御装置の動作を説
明する。接続コネクタ5を光源装置101に接続する
と、吸引口金7と吸引チューブ125、及び、送気送水
口金8と送気チューブ120,送液チューブ121及び
123がそれぞれ接続される。また、接続コネクタ5の
信号コネクタ107にスコープコード102を接続し、
さらにスコープコード102を信号処理装置103に接
続することで、送気送水スイッチ17,吸引スイッチ1
8,高圧送水スイッチ108は、信号処理装置103を
介して光源装置101内の送気ポンプ111,ローラー
ポンプ112,吸引ポンプ113,第一電磁弁116,
第二電磁弁119,第三電磁弁122に電気的に接続さ
れる。
【0134】ここで、光源装置101,信号処理装置1
03,モニタ106に図示しない商用電源等より電力を
供給すると、図20に示すように、送気ポンプ(AP)
111が起動(ON)する。この状態では、リークチュ
ーブ117に設けられた第一電磁弁(V1 )116のみ
が開放され、送気ポンプ111からの送気がリークチュ
ーブ117の開口より開放されている。
【0135】内視鏡本体に設けられた送気送水スイッチ
17を1段階作用(ON1)させると、リークチューブ
117に設けられた第一電磁弁116が閉塞し、送気チ
ューブ120に設けられた第二電磁弁(V2 )119が
開放する。これにより、送気ポンプ111からの送気
は、送気チューブ120を通り接続コネクタ5に設けら
れた送気送水口金8に送られ、内視鏡挿入部先端の送気
送水ノズル14より送り出される。
【0136】送気送水スイッチ17を更に2段階作用
(ON2)させると、送気チューブ120に設けられた
第二電磁弁119が閉塞し、送液チューブ121に設け
られた第三電磁弁(V3 )122が開放する。これによ
り、送気ポンプ111からの送気は、加圧チューブ11
8を通り送液タンク110内を加圧する。送液タンク1
10が加圧されると、送液タンク110内部の液体が送
液チューブ121を通り送気送水口金8に送られ、内視
鏡挿入部先端の送気送水ノズル14より送り出される。
【0137】送気送水スイッチ17の作用を中止(OF
F)すると、送気チューブ120,送液チューブ121
に設けられた第二電磁弁119及び第三電磁弁122が
共に閉塞し、リークチューブ117に設けられた第一電
磁弁116が開放する。これにより、送液動作も停止さ
れる。
【0138】次に、高圧送水スイッチ108を作用(O
N)させると、前記送気送水スイッチ17の作用中止状
態から、ローラーポンプ(RP)112が起動(ON)
する。これにより、送液タンク110内の液体が高流量
にてローラーポンプ112により汲み上げられ、送液チ
ューブ123を通して送気送水口金8に送り込まれ、内
視鏡挿入部先端の送気送水ノズル14より高流量でかつ
高圧の液体が送り出される。
【0139】高圧送水スイッチ108の作用を中止(O
FF)すると、ローラーポンプ112の起動が停止さ
れ、高圧の送液動作も停止される。
【0140】次に、吸引スイッチ18を作用(ON)さ
せると、吸引ポンプ(SP)113が起動(ON)し、
吸引物回収タンク114内を減圧する。吸引物回収タン
ク114内が減圧されると、吸引チューブ125及び吸
引口金7を介し、内視鏡挿入部先端の吸引開口部15よ
り汚物または体液等が吸引される。吸引された体液等
は、吸引チューブ125を通り吸引物回収タンク114
内に溜められる。
【0141】吸引スイッチ18の作用を中止(OFF)
すると、吸引ポンプ113の起動が停止され、吸引動作
も停止される。
【0142】以上説明したように、本構成例によれば、
操作部に設けた送気送水スイッチ17及び高圧送水スイ
ッチ108を操作することで、術者が任意に通常送水と
高圧送水の切換を行うことができ、容易に所望とする量
の送液動作を行うことが可能となる。よって、流体制御
操作時の操作性を向上できる。
【0143】図21及び図22は流体制御装置を備えた
内視鏡装置の第2の構成例に係り、図21は流体制御装
置の構成を示すブロック図、図22は流体制御装置の動
作を示す作用説明図である。
【0144】第2の構成例の流体制御装置は、図21に
示すように、送気送水ノズル14より送水するための液
体を貯めておく送液タンク110と、送気または送水動
作を行うための送気ポンプ(AP)111と、高圧にて
送水するための高圧送気ポンプ(HAP)128とを有
して構成されている。
【0145】送気ポンプ111には、1本のチューブ1
15が接続されており、このチューブ115は中途にお
いて3つに分岐している。チューブ115の3つに分岐
した内の1つは、第一電磁弁(V1 )116を介して開
口したリークチューブ117となっている。もう1つ
は、気密に保たれた送液タンク110内部にて開口した
加圧チューブ118となっている。残りの1つは、第二
電磁弁(V2 )119を介して光源装置101の外部へ
向かって開口した送気チューブ120となっており、こ
の送気チューブ120の開口端が接続コネクタ5の送気
送水口金8に接続されるようになっている。
【0146】また、高圧送気ポンプ128にも1本のチ
ューブ129が接続されており、このチューブ129は
中途において2つに分岐している。チューブ129の2
つに分岐した内の一方は、第四電磁弁(V4 )130を
介して開口したリークチューブ131となっている。他
方は、第五電磁弁(V5 )132を介して気密に保たれ
た送液タンク110内部にて開口した加圧チューブ13
3となっている。
【0147】また、送液タンク110には、送液チュー
ブ121が接続されており、この送液チューブ121の
一端が送液タンク110内の液下に開口している。送液
チューブ121は、第三電磁弁(V3 )122を介して
送気チューブ120と合流し、光源装置101の外部へ
向かって開口している。
【0148】また、送気ポンプ111,高圧送気ポンプ
128,第一電磁弁116,第二電磁弁119,第三電
磁弁122,第四電磁弁130,第五電磁弁132に
は、動作制御用の電力を供給するための電気ケーブル1
26が各々接続されている。これらの電気ケーブル12
6の他端は、信号ケーブル104の接続部であるターミ
ナル127に全て接続されている。
【0149】その他の構成については、第1の構成例と
同様であるため説明を省略する。
【0150】光源装置101に図示しない商用電源等よ
り電力を供給すると、図22に示すように、送気ポンプ
(AP)111及び高圧送気ポンプ(HAP)128が
起動(ON)する。この状態では、リークチューブ11
7,131に設けられた第一電磁弁(V1 )116及び
第四電磁弁(V4 )130が開放され、送気ポンプ11
1及び高圧送気ポンプ128からの送気がそれぞれリー
クチューブ117,131の開口より開放されている。
【0151】内視鏡本体に設けられた送気送水スイッチ
17を1段階作用(ON1)させると、リークチューブ
117に設けられた第一電磁弁116が閉塞し、送気チ
ューブ120に設けられた第二電磁弁(V2 )119が
開放する。これにより、送気ポンプ111からの送気
は、送気チューブ120を通り接続コネクタ5に設けら
れた送気送水口金8に送られ、内視鏡挿入部先端の送気
送水ノズル14より送り出される。
【0152】送気送水スイッチ17を更に2段階作用
(ON2)させると、送気チューブ120に設けられた
第二電磁弁119が閉塞し、送液チューブ121に設け
られた第三電磁弁(V3 )122が開放する。これによ
り、送気ポンプ111からの送気は、加圧チューブ11
8を通り送液タンク110内を加圧する。送液タンク1
10が加圧されると、送液タンク110内部の液体が送
液チューブ121を通り送気送水口金8に送られ、内視
鏡挿入部先端の送気送水ノズル14より送り出される。
【0153】送気送水スイッチ17の作用を中止(OF
F)すると、送気チューブ120に設けられた第二電磁
弁119と送液チューブ121に設けられた第三電磁弁
122が共に閉塞し、リークチューブ117に設けられ
た第一電磁弁116が開放する。これにより、送液動作
も停止される。
【0154】次に、高圧送水スイッチ108を作用(O
N)させると、前記送気送水スイッチ17の作用中止状
態から、リークチューブ131に設けられた第四電磁弁
(V4 )130が閉塞し、加圧チューブ133に設けら
れた第五電磁弁(V5 )132と送液チューブ121に
設けられた第三電磁弁122とが開放する。これによ
り、高圧送気ポンプ128より高圧に送出される気体
が、加圧チューブ133を通り送液タンク110内を加
圧する。送液タンク110が加圧されると、送液タンク
110内部の液体が送液チューブ121を通り送気送水
口金8に送られ、内視鏡挿入部先端の送気送水ノズル1
4より送気送水スイッチ17を作用させたときよりも高
圧にて送出される。
【0155】高圧送水スイッチ108の作用を中止(O
FF)すると、送液チューブ121に設けられた第三電
磁弁122と加圧チューブ133に設けられた第五電磁
弁132とが閉塞し、リークチューブ131に設けられ
た第四電磁弁130が開放する。これにより、高圧送気
ポンプ128からの高圧の送気はリークチューブ131
の開口より開放され、高圧の送液動作も停止される。
【0156】このような高圧送気ポンプ128を設けた
第2の構成例においても、前記第1の構成例と同様の作
用効果が得られる。
【0157】図23及び図24は流体制御装置を備えた
内視鏡装置の第3の構成例に係り、図23は流体制御装
置の構成を示すブロック図、図24は流体制御装置の動
作を示す作用説明図である。
【0158】第3の構成例の流体制御装置は、図23に
示すように、送気送水ノズル14より送水するための液
体を貯めておく送液タンク110と、送気または送水動
作を行うための2つの送気ポンプ(AP1)111a,
(AP2)111bとを有して構成されている。
【0159】一方の送気ポンプ111aには、1本のチ
ューブ134が接続されており、このチューブ134は
中途において2つに分岐している。チューブ134の2
つに分岐した内の一方は、気密に保たれた送液タンク1
10内部にて開口した加圧チューブ118となってい
る。他方は、第二電磁弁(V2 )119を介して光源装
置101の外部へ向かって開口した送気チューブ120
となっており、この送気チューブ120の開口端が接続
コネクタ5の送気送水口金8に接続されるようになって
いる。
【0160】他方の送気ポンプ111bにも1本のチュ
ーブ135が接続されており、このチューブ135は中
途において2つに分岐している。チューブ135の2つ
に分岐した内の一方は、第四電磁弁(V4 )130を介
して開口したリークチューブ131となっている。他方
は、第五電磁弁(V5 )132を介して気密に保たれた
送液タンク110内部にて開口した加圧チューブ133
となっている。
【0161】また、送液タンク110には、送液チュー
ブ121が接続されており、この送液チューブ121の
一端が送液タンク110内の液下に開口している。送液
チューブ121は、第三電磁弁(V3 )122を介して
送気チューブ120と合流し、光源装置101の外部へ
向かって開口している。
【0162】また、送気ポンプ111a及び111b,
第二電磁弁119,第三電磁弁122,第四電磁弁13
0,第五電磁弁132には、動作制御用の電力を供給す
るための電気ケーブル126が各々接続されている。こ
れらの電気ケーブル126の他端は、信号ケーブル10
4の接続部であるターミナル127に全て接続されてい
る。
【0163】その他の構成については、第1の構成例と
同様であるため説明を省略する。
【0164】光源装置101に図示しない商用電源等よ
り電力を供給すると、図24に示すように、2つの送気
ポンプ(AP1)111a及び(AP2)111bが起
動(ON)する。この状態では、リークチューブ131
に設けられた第四電磁弁(V4 )130と加圧チューブ
133に設けられた第五電磁弁(V5 )132とが開放
され、2つの送気ポンプ111a及び111bからの送
気がリークチューブ131の開口より開放されている。
【0165】内視鏡本体に設けられた送気送水スイッチ
17を1段階作用(ON1)させると、送気チューブ1
20に設けられた第二電磁弁(V2 )119が開放し、
加圧チューブ133に設けられた第五電磁弁132が閉
塞する。これにより、2つのうちの一方の送気ポンプ1
11aからの送気は、送気チューブ120を通り接続コ
ネクタ5に設けられた送気送水口金8に送られ、内視鏡
挿入部先端の送気送水ノズル14より送り出される。ま
た、他方の送気ポンプ111bからの送気は、リークチ
ューブ131を通して開放される。
【0166】送気送水スイッチ17を更に2段階作用
(ON2)させると、送気チューブ120に設けられた
第二電磁弁119が閉塞し、送液チューブ121に設け
られた第三電磁弁(V3 )122が開放する。これによ
り、一方の送気ポンプ111aからの送気は、加圧チュ
ーブ118を通り送液タンク110内を加圧する。送液
タンク110が加圧されると、送液タンク110内部の
液体が送液チューブ121を通り送気送水口金8に送ら
れ、内視鏡挿入部先端の送気送水ノズル14より送り出
される。
【0167】送気送水スイッチ17の作用を中止(OF
F)すると、送気チューブ120に設けられた第二電磁
弁119と送液チューブ121に設けられた第三電磁弁
122が共に閉塞し、リークチューブ131に設けられ
た第四電磁弁130と加圧チューブ133に設けられた
第五電磁弁132とが開放する。これにより、送液動作
も停止される。
【0168】次に、高圧送水スイッチ108を作用(O
N)させると、前記送気送水スイッチ17の作用中止状
態から、送気チューブ120に設けられた第二電磁弁1
19とリークチューブ131に設けられた第四電磁弁1
30とが閉塞し、加圧チューブ133に設けられた第五
電磁弁132と送液チューブ121に設けられた第三電
磁弁122とが開放する。これにより、2つの送気ポン
プ111a及び111bより送出される気体が、加圧チ
ューブ118及び133をそれぞれ通り送液タンク11
0内を加圧する。送液タンク110が加圧されると、送
液タンク110内部の液体が送液チューブ121を通り
送気送水口金8に送られ、内視鏡挿入部先端の送気送水
ノズル14より送気送水スイッチ17を作用させたとき
よりも高圧にて送出される。
【0169】高圧送水スイッチ108の作用を中止(O
FF)すると、送液チューブ121に設けられた第三電
磁弁122が閉塞し、リークチューブ131に設けられ
た第四電磁弁130と加圧チューブ133に設けられた
第五電磁弁132とが開放する。これにより、2つの送
気ポンプ111a及び111bによる高圧の送気はリー
クチューブ131の開口より開放され、高圧の送液動作
も停止される。
【0170】このような2つの送気ポンプ111a及び
111bを設けた第3の構成例においても、前記第1の
構成例と同様の作用効果が得られる。また、本構成例で
は、高圧のポンプを設けずに同出力の送気ポンプを使用
できるため、高圧のポンプに比べて光源装置101の内
部構成をより小型化することができる。
【0171】図25ないし図29は流体制御装置を備え
た内視鏡装置の第4の構成例に係り、図25は流体制御
装置の構成を示すブロック図、図26は各操作スイッチ
の外観構成を示す斜視図、図27は操作スイッチの詳細
構成を示す説明図、図28は操作スイッチの回動角と出
力される電圧との関係を示す特性図、図29は流体制御
装置の動作を示す作用説明図である。
【0172】第4の構成例の流体制御装置は、図25に
示すように、送気送水ノズル14より送水するための液
体を貯めておく送液タンク110と、送気または送水動
作を行うための送気ポンプ(AP)111と、吸引開口
部15より検査部位の汚物または体液等を吸引するため
の吸引ポンプ(SP)113と、吸引された汚物または
体液等を回収するための吸引物回収タンク114とを有
して構成されている。
【0173】送気ポンプ111には、1本のチューブ1
15が接続されており、このチューブ115は中途にお
いて3つに分岐している。チューブ115の3つに分岐
した内の1つは、第一電磁弁(V1 )116を介して開
口したリークチューブ117となっている。もう1つ
は、気密に保たれた送液タンク110内部にて開口した
加圧チューブ118となっている。残りの1つは、第二
電磁弁(V2 )119を介して光源装置101の外部へ
向かって開口した送気チューブ120となっており、こ
の送気チューブ120の開口端が接続コネクタ5の送気
送水口金8に接続されるようになっている。
【0174】また、送液タンク110には、送液チュー
ブ121が接続されており、この送液チューブ121の
一端が送液タンク110内の液下に開口している。送液
チューブ121は、第三電磁弁(V3 )122を介して
送気チューブ120と合流し、光源装置101の外部へ
向かって開口している。
【0175】吸引ポンプ113には、送気ポンプ111
と同様に1本のチューブ124が接続されており、この
チューブ124は液密に保たれた吸引物回収タンク11
4の内部において開口している。また、吸引物回収タン
ク114には、該吸引物回収タンク114内に一端が開
口した吸引チューブ125が接続されている。吸引チュ
ーブ125は、その中途にて2つに分岐しており、分岐
したうちの一方が第四電磁弁(V4 )130を介して開
口したリークチューブ131となっている。吸引チュー
ブ125の他方は、第五電磁弁(V5 )132を介して
光源装置101の外部へ向かって開口しており、吸引チ
ューブ125の開口端が接続コネクタ5の吸引口金7に
接続されるようになっている。
【0176】また、送気ポンプ111,吸引ポンプ11
3,第一電磁弁116,第二電磁弁119,第三電磁弁
122,第四電磁弁130,第五電磁弁132には、動
作制御用の電力を供給するための電気ケーブル126が
各々接続されている。これらの電気ケーブル126の他
端は、信号ケーブル104の接続部であるターミナル1
27に全て接続されている。
【0177】ターミナル127に接続された信号ケーブ
ル104は、信号処理装置103,スコープコード10
2,内視鏡1に内設された電気ケーブルを介して図26
に示すような操作部3に配設された可変抵抗等より構成
される送気スイッチ136,送水スイッチ137,吸引
スイッチ138に電気的に接続されている。
【0178】送水スイッチ137は、図27に示すよう
に、一体的に構成された凸部であるレバー部材139を
有して回動可能に形成され、図28に示すように、レバ
ー部材139のON状態からの回転角θに応じて送気ポ
ンプ111及び吸引ポンプ113に出力される電圧が変
化するような可変抵抗等を内設して構成されている。な
お、送気スイッチ136及び吸引スイッチ138も送水
スイッチ137と同様に構成されている。
【0179】前記送気ポンプ111,吸引ポンプ113
は、入力される制御用電力の電圧に応じてその送気及び
吸引の出力が変化するように構成されている。
【0180】その他の構成については、第1の構成例と
同様であるため説明を省略する。
【0181】光源装置101に図示しない商用電源等よ
り電力を供給すると、図29に示すように、送気ポンプ
(AP)111が起動(ON)する。この状態では、リ
ークチューブ117に設けられた第一電磁弁(V1 )1
16が開放され、送気ポンプ111からの送気がリーク
チューブ117の開口より開放されている。
【0182】内視鏡本体に設けられた送気スイッチ13
6のレバー部材139を回転(ON)させると、送気チ
ューブ120に設けられた第二電磁弁(V2 )119が
開放し、リークチューブ117に設けられた第一電磁弁
116が閉塞する。これにより、送気ポンプ111から
の送気は、送気チューブ120を通り接続コネクタ5に
設けられた送気送水口金8に送られ、内視鏡挿入部先端
の送気送水ノズル14より送り出される。
【0183】次に、送水スイッチ137のレバー部材1
39を回転(ON)させると、送気チューブ120に設
けられた第二電磁弁119が閉塞し、送液チューブ12
1に設けられた第三電磁弁(V3 )122が開放する。
これにより、送気ポンプ111からの送気は、加圧チュ
ーブ118を通り送液タンク110内を加圧する。送液
タンク110が加圧されると、送液タンク110内部の
液体が送液チューブ121を通り送気送水口金8に送ら
れ、内視鏡挿入部先端の送気送水ノズル14より送り出
される。
【0184】さらに、送水スイッチ137のレバー部材
139の回転角θを上げて行くと、送気ポンプ111に
電気ケーブル126を介して印加される電圧が図28に
示すように上昇し、これに伴い送気ポンプ111の出力
が上昇する。この操作により、送気送水ノズル14より
放出される気体または液体の流圧を上げることができ
る。
【0185】吸引スイッチ138のレバー部材139を
回転(ON)させると、吸引ポンプ(SP)113が起
動(ON)する。このとき、吸引チューブ125より分
岐したリークチューブ131に設けられた第四電磁弁
(V4 )130が閉塞し、これと同時に吸引チューブ1
25に設けられた第五電磁弁(V5 )132が開放す
る。このため、吸引ポンプ113により吸引物回収タン
ク114内が減圧され、吸引チューブ125及び吸引口
金7を介し、内視鏡挿入部先端の吸引開口部15より汚
物または体液等が吸引される。吸引された体液等は、吸
引チューブ125を通り吸引物回収タンク114内に溜
められる。
【0186】吸引スイッチ138のレバー部材139の
回転角θを上げて行くと、送気ポンプ111と同様に吸
引ポンプ113に電気ケーブル126を介して印加され
る電圧が上昇し、これに伴い吸引ポンプ113の出力が
上昇する。この操作により、吸引開口部15より吸引さ
れる吸引圧を上げることができる。
【0187】吸引スイッチ138のレバー部材139の
回転を(OFF)の位置まで元に戻すと、吸引ポンプ1
13の起動が停止され、これと同時に吸引チューブ12
5に設けられた第五電磁弁132は閉塞し、吸引チュー
ブ125より分岐したリークチューブ131に設けられ
た第四電磁弁130が開放する。これにより、吸引物回
収タンク114内の減圧が解除され、吸引開口部15か
らの吸引動作は即座に停止する。
【0188】このような回転式の送気スイッチ136,
送水スイッチ137,吸引スイッチ138を設けた第4
の構成例においても、前記第1の構成例と同様の作用効
果が得られる。また、本構成例では、送気ポンプ及び吸
引ポンプがそれぞれ1台にて構成できるため、複数のポ
ンプを使用する場合に比べて光源装置101の内部構成
をより小型化することができる。さらに、送気ポンプ及
び吸引ポンプの出力を操作部にて任意に調整できるた
め、術者による微妙な送気及び吸引の操作が可能とな
り、処置性能を向上させることができる。
【0189】図30ないし図33は流体制御装置を備え
た内視鏡装置の第5の構成例に係り、図30は流体制御
装置の構成を示すブロック図、図31はリークバルブの
構成を示す断面図、図32は流体制御装置の動作を示す
作用説明図、図33はリークバルブの開口口金の開口面
積を変化させたときの図31のX−X線断面を示す作用
説明図である。
【0190】第5の構成例の流体制御装置は、図30に
示すように、送気送水ノズル14より送水するための液
体を貯めておく送液タンク110と、送気または送水動
作を行うための送気ポンプ(AP)111とを有して構
成されている。なお、これ以外にも図示しないが第1の
構成例と同様に吸引ポンプ、吸引物回収タンク等が設け
られている。
【0191】送気ポンプ111には、1本のチューブ1
15が接続されており、このチューブ115は中途にお
いて2つに分岐している。チューブ115の2つに分岐
した内の一方は、第一電磁弁(V1 )116を介して開
口したリークチューブ117となっている。他方は、リ
ークチューブ117との分岐部より下流側において、さ
らに分岐チューブ140aと140bの2つに分岐して
おり、分岐チューブ140aには第二電磁弁(V2 )1
19と流量調節用の第一リークバルブ141aとが接続
され、分岐チューブ140bには第三電磁弁(V3 )1
22と流量調節用の第二リークバルブ141bとが接続
されている。
【0192】さらに、分岐チューブ140aと140b
は、第一リークバルブ141a,第二リークバルブ14
1bの下流において1つに合流しており、分岐チューブ
140aと140bの合流位置より下流側において再度
2つに分岐している。2つに分岐した内の一方は、気密
に保たれた送液タンク110内部にて開口した加圧チュ
ーブ118となっている。他方は、第四電磁弁(V4 )
130を介して光源装置101の外部へ向かって開口し
た送気チューブ120となっており、この送気チューブ
120の開口端が接続コネクタ5の送気送水口金8に接
続されるようになっている。
【0193】また、送液タンク110には、送液チュー
ブ121が接続されており、この送液チューブ121の
一端が送液タンク110内の液下に開口している。送液
チューブ121は、第五電磁弁(V5 )132を介して
送気チューブ120と合流し、光源装置101の外部へ
向かって開口している。
【0194】なお、本構成例では、送気送水スイッチ1
7及び高圧送水スイッチ108は共に、2段階に作用さ
せることが可能な2段接点のスイッチにより構成されて
いる。
【0195】前記第一リークバルブ141a及び第二リ
ークバルブ141bの構成を図31を用いて説明する。
【0196】リークバルブ141a,141bは、両端
が開口した円筒状の硬質の部材であるつなぎ管142を
有し、このつなぎ管142の中途の開口部に、円筒状に
形成された開口口金143がつなぎ管142の長手方向
に対し略垂直方向に螺着されている。前記開口口金14
3の外周面には、雄ネジ部が形成されている。また、開
口口金143の上部開口部には、開口口金143に形成
された雄ネジ部より外径を小さく形成してなる開口壁1
43aが設けられている。
【0197】開口壁143aの外周部には、コイル状の
スプリング144が緩挿されている。スプリング144
の全長は自然長において開口壁143aの高さよりも長
く、最大圧縮時の全長は開口壁143aの高さと同じか
これよりやや短くなるように形成されている。スプリン
グ144の上方には、スプリング144より外径の小さ
な円柱状の釦部材145が設けられており、スプリング
144の上端に釦部材145の外周に突出形成されたフ
ランジ部145aが当接している。釦部材145のフラ
ンジ部145aより下部には、円錐状の凸部である円錐
部146が形成されている。前記フランジ部145a
は、円錐部146の径が開口壁143aの内径と等しい
位置においてその外径がスプリング144の外径とほぼ
等しくなるように突出形成されている。
【0198】釦部材145のフランジ部145aより上
部には、下方に開口したキャップ状の部材である調整リ
ング147が設けられ、その内周面に形成された雌ネジ
部を開口口金143の外周面に形成された雄ネジ部と螺
合することによって取り付けられている。調整リング1
47の上面部には、中心に釦部材145の外径よりも大
きな径よりなる開口部が設けられ、この上面部により形
成される押さえ部147aの下面にフランジ部145a
の上面が当接するように構成されている。また、押さえ
部147aには、複数の小さな孔よりなるリーク孔14
8が形成されている。
【0199】その他の構成については、第1の構成例と
同様であるため説明を省略する。
【0200】光源装置101に図示しない商用電源等よ
り電力を供給すると、図32に示すように、送気ポンプ
(AP)111が起動(ON)する。この状態では、リ
ークチューブ117に設けられた第一電磁弁(V1 )1
16が開放され、送気ポンプ111からの送気がリーク
チューブ117の開口より開放されている。
【0201】内視鏡本体に設けられた送気送水スイッチ
17を1段階作用(ON1)させると、リークチューブ
117に設けられた第一電磁弁116が閉塞し、分岐チ
ューブ140aに設けられた第二電磁弁(V2 )119
が開放し、分岐チューブ140bに設けられた第三電磁
弁(V3 )122が閉塞する。さらに、送気チューブ1
20に設けられた第四電磁弁(V4 )130が開放し、
送液チューブ121に設けられた第五電磁弁(V5 )1
32が閉塞する。
【0202】これにより、送気ポンプ111からの送気
は、分岐チューブ140aに設けられた第一リークバル
ブ141aを通り、送気チューブ120を通って接続コ
ネクタ5に設けられた送気送水口金8に送られ、内視鏡
挿入部先端の送気送水ノズル14より送り出される。
【0203】送気送水スイッチ17を更に2段階作用
(ON2)させると、送気チューブ120に設けられた
第四電磁弁130が閉塞し、送液チューブ121に設け
られた第五電磁弁132が開放する。これにより、送気
ポンプ111からの送気は、分岐チューブ140aに設
けられた第一リークバルブ141aを介して加圧チュー
ブ118を通り送液タンク110内を加圧する。送液タ
ンク110が加圧されると、送液タンク110内部の液
体が送液チューブ121を通り送気送水口金8に送ら
れ、内視鏡挿入部先端の送気送水ノズル14より送り出
される。
【0204】送気送水スイッチ17の作用を中止(OF
F)すると、分岐チューブ140aに設けられた第二電
磁弁119と送液チューブ121に設けられた第五電磁
弁132とが閉塞し、リークチューブ117に設けられ
た第一電磁弁116が開放する。これにより、送液動作
も停止される。
【0205】次に、高圧送水スイッチ108を1段階作
用(ON1)させると、リークチューブ117に設けら
れた第一電磁弁116が閉塞し、分岐チューブ140b
に設けられた第三電磁弁122が開放し、分岐チューブ
140aに設けられた第二電磁弁119が閉塞する。さ
らに、送気チューブ120に設けられた第四電磁弁13
0が開放し、送液チューブ121に設けられた第五電磁
弁132が閉塞する。これにより、送気ポンプ111か
らの送気は、分岐チューブ140bに設けられた第二リ
ークバルブ141bを通り、送気チューブ120を通っ
て接続コネクタ5に設けられた送気送水口金8に送ら
れ、内視鏡挿入部先端の送気送水ノズル14より送り出
される。
【0206】高圧送水スイッチ108を更に2段階作用
(ON2)させると、送気チューブ120に設けられた
第四電磁弁130が閉塞し、送液チューブ121に設け
られた第五電磁弁132が開放する。これにより、送気
ポンプ111からの送気は、分岐チューブ140bに設
けられた第二リークバルブ141bを介して加圧チュー
ブ118を通り送液タンク110内を加圧する。送液タ
ンク110が加圧されると、送液タンク110内部の液
体が送液チューブ121を通り送気送水口金8に送ら
れ、内視鏡挿入部先端の送気送水ノズル14より送り出
される。
【0207】高圧送水スイッチ108の作用を中止(O
FF)すると、分岐チューブ140bに設けられた第三
電磁弁122と送液チューブ121に設けられた第五電
磁弁132とが閉塞し、リークチューブ117に設けら
れた第一電磁弁116が開放する。これにより、高圧の
送液動作も停止される。
【0208】上記送気、送水、及び高圧送水動作時に、
第一リークバルブ141a及び第二リークバルブ141
bは、調整リング147の開口口金143に対するネジ
込み量を調節することで、開口壁143aの上端面と釦
部材145の円錐部146との距離を変化させることが
できる。これにより、開口壁143aの開口部面積を図
33の(a),(b),(c)に示すように変化させる
ことができ、送気ポンプ111からの送気流量を調整す
ることができる。
【0209】図33の(a)の状態の場合、送気ポンプ
111側の分岐チューブ140aからつなぎ管142内
に送り込まれた流体の一部は、開口口金143内面を通
って開口壁143aの上端面と釦部材145の円錐部1
46との隙間を通過し、調整リング147上面の押さえ
部147aに形成されたリーク孔148より外部へ逃げ
る。リーク孔148より開放されなかった残りの流体
が、更につなぎ管142を通過し、他方の分岐チューブ
140aへ再度送り込まれるようになる。
【0210】図33の(b)の状態の場合、(a)の状
態に比べて開口壁143aの上端面と釦部材145の円
錐部146との隙間部が小さいため、リーク孔148よ
り外部へ逃げる流体の量が少なくなり、つなぎ管142
内部に送り込まれた流体の多くが他方の分岐チューブ1
40aへ送られる。
【0211】図33の(c)の状態の場合、開口壁14
3aの上端面と釦部材145の円錐部146との隙間部
がほとんど無いため、送気ポンプ111よりつなぎ管1
42内部に送り込まれた流体の全てがつなぎ管142を
通過して他方の分岐チューブ140aへ送られる。
【0212】本構成例では、第一リークバルブ141a
は図33の(a)の状態にあるように、第二リークバル
ブ141bは図33の(c)の状態にあるようにそれぞ
れの開口壁143aの開口部面積を予め設定しておく。
【0213】これにより、送気ポンプ111からの送気
は、分岐チューブ140aを通過させると、送気送水ノ
ズル14より放出される気体または液体の流圧は低くな
り、分岐チューブ140bを通過させると、送気送水ノ
ズル14より放出される気体または液体の流圧は送気ポ
ンプ111の送出圧力と同等の流圧が得られる。
【0214】なお、第一リークバルブ141a及び第二
リークバルブ141bは、光源装置101の外部に露呈
するように構成しても良く、この場合、予め開口壁14
3aの上端面と釦部材145の円錐部146との隙間部
が図33の(a)の状態に設定されていても、調整リン
グ147をねじ込んでに釦部材145を術者が押し込む
ことで、直ちに図33の(c)の状態にすることがで
き、容易に流量の調整を行うことが可能である。
【0215】このようなリークバルブ141a,141
bを設けた第5の構成例においても、前記第4の構成例
と同様の作用効果が得られる。また、本構成例では、術
者の好みの出力に送気/送水及び吸引の圧力を予め設定
することができるため、操作中の各流体制御機能の操作
スイッチの煩雑な操作を無くすことができ、操作性がよ
り向上する。
【0216】[付記] (1) 内視鏡の挿入部先端側に設けられる湾曲部を湾
曲駆動する湾曲機構を有する内視鏡装置であって、該内
視鏡の操作部より突設し回動自在に設けられ前記湾曲部
を自在に湾曲させるための湾曲操作ノブと、前記湾曲操
作ノブまたは湾曲操作ノブの回動軸の近傍に磁力により
移動可能に設けられ前記湾曲操作ノブまたは湾曲操作ノ
ブの回動軸に当接して回動不能にする磁性体と、前記磁
性体を駆動する磁力を発生する電磁石と、前記電磁石へ
の電力の供給をオンオフ操作する作動スイッチと、を備
えたことを特徴とする内視鏡装置。
【0217】(2) 前記磁性体の前記湾曲操作ノブま
たは湾曲操作ノブの回動軸に対向する面を、樹脂を含む
摩擦抵抗の大きな素材または細かな凹凸形状で構成した
ことを特徴とする付記1に記載の内視鏡装置。
【0218】(3) 前記作動スイッチを、前記操作部
上の前記湾曲操作ノブの近傍に設けたことを特徴とする
付記1に記載の内視鏡装置。
【0219】(4) 内視鏡の挿入部先端側に設けられ
る湾曲部を湾曲駆動する湾曲機構を有する内視鏡装置で
あって、該内視鏡の操作部より突設し回動自在に設けら
れ前記湾曲部を自在に湾曲させるための湾曲操作ノブを
備え、前記湾曲操作ノブに固定された回動軸にフィン状
の流体抵抗部材を突設すると共に、この流体抵抗部材の
周囲を液密に覆う空間部を前記操作部内に固定して設
け、前記空間部の内部に電気粘性流体または磁性流体を
封入し、前記電気粘性流体に通電するための電極または
前記磁性流体内に磁界を発生させるための電磁石を前記
空間内に設けたことを特徴とする内視鏡装置。
【0220】(5) 内視鏡の挿入部先端側に設けられ
る湾曲部を湾曲駆動する湾曲機構を有する内視鏡装置で
あって、該内視鏡の操作部より突設し回動自在に設けら
れ前記湾曲部を自在に湾曲させるための上下及び左右の
湾曲操作ノブと、前記左右湾曲操作ノブの上面に位置
し、前記操作部内に固定され前記上下及び左右の湾曲操
作ノブの回動軸の中心に配置された中心軸に螺合した左
右湾曲制動レバーと、前記上下湾曲操作ノブの下面に位
置し、前記操作部に固定され前記上下湾曲操作ノブの回
動軸に外嵌する円筒部材の外周面に螺合した上下湾曲制
動レバーとを備え、前記上下及び左右の湾曲制動レバー
に前記上下及び左右の湾曲操作ノブの回動をそれぞれ規
制する回動規制機構を設けたことを特徴とする内視鏡装
置。
【0221】(6) 前記回動規制機構として、前記上
下及び左右の湾曲制動レバーにおけるそれぞれの湾曲操
作ノブと対向する面に、樹脂を含む摩擦抵抗の大きな素
材からなる摩擦板を配設したことを特徴とする付記5に
記載の内視鏡装置。
【0222】(7) 前記回動規制機構として、前記上
下及び左右の湾曲制動レバーにおけるそれぞれの湾曲操
作ノブと対向する面に、円錐状の凸部よりなる制動部材
を配設したことを特徴とする付記5に記載の内視鏡装
置。
【0223】(8) 前記回動規制機構として、前記上
下及び左右の湾曲制動レバーと湾曲操作ノブとの間に樹
脂を含む摩擦抵抗の大きな素材からなる摩擦部材が前記
中心軸に対して回動不能でかつ半径方向に移動可能に配
設され、前記上下及び左右の湾曲制動レバーの回動軸近
傍には前記摩擦部材に対向するカム部材が固定され、前
記摩擦部材は、前記湾曲制動レバーの回動に伴って前記
カム部材により半径方向外周に移動し、前記湾曲操作ノ
ブに当接するように設けられることを特徴とする付記5
に記載の内視鏡装置。
【0224】(9) 内視鏡の挿入部先端側に設けられ
る湾曲部を湾曲駆動する湾曲機構を有する内視鏡装置で
あって、該内視鏡の操作部より突設し回動自在に設けら
れ前記湾曲部を自在に湾曲させるための湾曲操作ノブ
と、前記湾曲操作ノブに固定され該湾曲操作ノブの回動
中心である中心軸に回動自在に外嵌されたスリーブと、
前記操作部に固定された回動不能の筒体とを備え、前記
湾曲操作ノブは、前記スリーブに固定された内側操作体
と、この内側操作体に対して相対的に回動不能に設けら
れ中心側に前記スリーブに嵌挿する円筒状の制動部材が
固定された外側操作体とを有し、この外側操作体は前記
内側操作体に対して上下方向に移動可能に構成されてお
り、前記筒体と前記外側操作体の制動部材には、これら
の筒体と制動部材とが対向する位置に前記制動部材の移
動に伴って互いに当接する弾性部材がそれぞれ固着され
たことを特徴とする内視鏡装置。
【0225】(10) 前記外側操作体と前記内側操作
体には、一方に上下の相対移動する方向において少なく
とも二箇所に溝部が設けられ、他方に前記溝部に係合す
る係止部材が設けられて、前記外側操作体の移動位置を
保持する係止機構が構成されることを特徴とする付記9
に記載の内視鏡装置。
【0226】(11) 少なくとも一つのポンプを有
し、電磁式の弁の開閉により内視鏡の送気,送水,吸引
の各機能の少なくとも一つを実施する流体制御装置を備
えた内視鏡装置において、前記送気,送水,吸引の少な
くとも一つの機能の出力を調整する出力調整手段を備え
たことを特徴とする内視鏡装置。
【0227】(12) 前記流体制御装置は、通常の出
力を有するポンプと、高出力のポンプとを備え、操作ス
イッチにより前記通常出力のポンプと前記高出力のポン
プとを選択使用するよう構成した出力調整手段を設けた
ことを特徴とする付記11に記載の内視鏡装置。
【0228】(13) 前記流体制御装置は、並列的に
駆動可能な複数のポンプを備え、操作スイッチによりこ
れらの複数のポンプの駆動を選択的に行うよう構成した
出力調整手段を設けたことを特徴とする付記11に記載
の内視鏡装置。
【0229】(14) 前記流体制御装置のポンプの駆
動を操作する操作スイッチを、内視鏡の操作部に設けた
ことを特徴とする付記11に記載の内視鏡装置。
【0230】(15) 前記流体制御装置のポンプの駆
動を操作するための操作出力を可変とした操作スイッチ
を有し、この操作スイッチによりポンプに印加する駆動
電力を変化させる出力調整手段を設けたことを特徴とす
る付記11に記載の内視鏡装置。
【0231】(16) 前記流体制御装置は、高出力の
ポンプと、このポンプに並列に接続され予め一定の流量
に設定された複数の流量調節バルブとを備え、操作スイ
ッチによりこれらの複数の流量調節バルブを通る管路を
選択するよう構成した出力調整手段を設けたことを特徴
とする付記11に記載の内視鏡装置。
【0232】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、湾
曲操作ノブの厚みを薄くして小型に構成でき、内視鏡操
作部を把持する片手にて上下及び左右の4方向の湾曲操
作を容易に実施することが可能な湾曲操作機構を備えた
内視鏡装置を提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る内視鏡の全体構成を示
す説明図
【図2】本発明の第1の実施形態に係る湾曲操作部の構
成を示す断面図
【図3】作動スイッチに接続される信号線の接続構成を
示す説明図
【図4】本発明の第2の実施形態に係る湾曲操作部の構
成を示す断面図
【図5】第2の実施形態において第1の回転制動部とな
る上下湾曲スリーブに設けられた第一回転フィンの構成
を示す説明図
【図6】第2の実施形態において第2の回転制動部とな
る左右湾曲回転軸に設けられた第二回転フィンの構成を
示す説明図
【図7】本発明の第3の実施形態に係る湾曲操作部の構
成を示す断面図
【図8】本発明の第4の実施形態に係る湾曲操作部の内
部構成を示す断面図
【図9】第4の実施形態に係る湾曲操作部の外観構成を
示す説明図
【図10】本発明の第5の実施形態に係る湾曲操作部の
構成を示す断面図
【図11】第5の実施形態に係る上下湾曲制動機構の動
作を説明する作用説明図
【図12】第5の実施形態に係る上下湾曲制動機構の動
作を説明する作用説明図
【図13】本発明の第6の実施形態に係る湾曲操作部の
構成を示す断面図
【図14】第6の実施形態に係る湾曲操作部の回動規制
状態を示す断面図
【図15】第6の実施形態に係る回転止め部材の構成を
示す斜視図
【図16】第6の実施形態に係る湾曲操作部材の係止機
構の詳細構成を示す説明図
【図17】流体制御装置を備えた内視鏡装置の全体構成
を示す説明図
【図18】光源装置と接続される内視鏡本体の接続コネ
クタの構成を示す説明図
【図19】第1の構成例に係る流体制御装置の構成を示
すブロック図
【図20】第1の構成例に係る流体制御装置の動作を示
す作用説明図
【図21】第2の構成例に係る流体制御装置の構成を示
すブロック図
【図22】第2の構成例に係る流体制御装置の動作を示
す作用説明図
【図23】第3の構成例に係る流体制御装置の構成を示
すブロック図
【図24】第3の構成例に係る流体制御装置の動作を示
す作用説明図
【図25】第4の構成例に係る流体制御装置の構成を示
すブロック図
【図26】第4の構成例に係る各操作スイッチの外観構
成を示す斜視図
【図27】図26に示した操作スイッチの詳細構成を示
す説明図
【図28】図27の操作スイッチの回動角と出力される
電圧との関係を示す特性図
【図29】第4の構成例に係る流体制御装置の動作を示
す作用説明図
【図30】第5の構成例に係る流体制御装置の構成を示
すブロック図
【図31】第5の構成例に係るリークバルブの構成を示
す断面図
【図32】第5の構成例に係る流体制御装置の動作を示
す作用説明図
【図33】リークバルブの開口口金の開口面積を変化さ
せたときの図31のX−X線断面を示す作用説明図
【符号の説明】
1…内視鏡 2…挿入部 3…操作部 10…湾曲部 16…湾曲操作部 19…上下湾曲ノブ 20…左右湾曲ノブ 22…中心軸 26…上下湾曲スリーブ 27…左右湾曲スリーブ 31…第一磁性体 31a,34a…摩擦体 33…第一コイル 34…第二磁性体 36…第二コイル 41…第一作動スイッチ 42…第二作動スイッチ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内視鏡の挿入部先端側に設けられる湾曲
    部を湾曲駆動する湾曲機構を有する内視鏡装置であっ
    て、 該内視鏡の操作部より突設し回動自在に設けられ前記湾
    曲部を自在に湾曲させるための湾曲操作ノブと、前記湾
    曲操作ノブまたは湾曲操作ノブの回動軸の近傍に磁力に
    より移動可能に設けられ前記湾曲操作ノブまたは湾曲操
    作ノブの回動軸に当接して回動不能にする磁性体と、前
    記磁性体を駆動する磁力を発生する電磁石と、前記電磁
    石への電力の供給をオンオフ操作する作動スイッチと、
    を備えたことを特徴とする内視鏡装置。
JP8112636A 1996-05-07 1996-05-07 内視鏡装置 Pending JPH09294713A (ja)

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