WO2021070449A1 - 媒体鑑別装置及び媒体取扱装置 - Google Patents
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Abstract
媒体鑑別装置は、搬送方向に沿って搬送される紙葉状の媒体から磁気センサにより磁気を読み取る磁気ヘッド部と、可撓性を有する複数の毛体を有するブラシがローラの周側面に設けられたブラシローラが、搬送方向と直交する幅方向に沿った軸体に複数挿通されたブラシローラ部と、軸体を回転可能に支持すると共に、ブラシを磁気ヘッド部又は媒体に当接させる支持部と、を具えている。
Description
本開示は媒体鑑別装置及び媒体取扱装置に関し、例えば紙幣の入金取引や出金取引のような紙葉状の媒体に関する取引を行う現金自動取引装置(ATM:Automatic Teller Machine)等に適用して好適なものである。
従来、金融機関等で使用される現金自動取引装置においては、顧客との取引内容に応じて、例えば顧客に紙幣や硬貨等の現金を入金させる入金取引や、顧客へ現金を出金する出金取引等の各種取引を行うようになっている。
現金自動取引装置としては、例えば顧客との間で紙幣の授受を行う入出金部と、紙幣を搬送する搬送部と、入金された紙幣を鑑別する鑑別部と、金種ごとに紙幣を収納する紙幣収納庫とを有するものがある。このうち鑑別部は、例えば紙幣の搬送路に沿って撮像部、磁気検出部及び厚み検出部といった複数種類の検出部を設けており、紙幣を搬送しながら各検出部からそれぞれ得られる複数の情報を基に統合的な判断処理を行い、その金種や正常であるか否か等を判断する。
この磁気検出部の一例として、磁気センサを有する磁気ヘッドと、搬送路を挟むように該磁気ヘッドと対向するローラ(ガイドローラとも呼ばれる)とを配置したものがある(例えば、特開2013-69154号公報(図6等)参照)。この磁気検出部を有する鑑別部では、ローラにより紙幣を磁気ヘッドに押し付けるようにして搬送しながら、当該紙幣から磁気を精度良く読み取ることができる。
上述した鑑別部の磁気検出部では、複数のローラが軸に挿通されており、この軸を回転可能に支持する軸受が、磁気ヘッドに対して近接又は離隔する方向に移動可能であり、且つ該磁気ヘッドに近接する方向に付勢されている。
一方、紙幣は、本来的に一様に平坦な紙葉状に形成されているが、市場で使用された結果、皺が形成されたものや折れ曲がったもの等、見かけ上の厚さが部分ごとに異なるものがある。このため鑑別部では、皺等により一部分において見かけ上の厚さが大きい紙幣が搬送されてきた場合、一時的にローラが磁気ヘッドから通常より離隔する方向に移動することで、該紙幣が搬送路に詰まることを防止できる。
このとき鑑別部は、この紙幣のうち見かけ上の厚さが大きい部分において、ローラが当該紙幣を磁気ヘッドに押し付けるため、磁気を精度良く読み取り得る。しかしながら鑑別部は、この紙幣のうち見かけ上の厚さが小さい部分において、ローラが磁気ヘッドから離隔する方向に移動しており、当該紙幣を当該磁気ヘッドに押し付け得ないため、磁気を精度良く読み取り得ない、という問題があった。
本開示は以上の点を考慮してなされたもので、媒体から高い精度で磁気を読み取り得る媒体鑑別装置及び媒体取扱装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本開示の媒体鑑別装置においては、搬送方向に沿って搬送される紙葉状の媒体から磁気センサにより磁気を読み取る磁気ヘッド部と、可撓性を有する複数の毛体を有するブラシがローラの周側面に設けられたブラシローラが、搬送方向と直交する幅方向に沿った軸体に複数挿通されたブラシローラ部と、軸体を回転可能に支持すると共に、ブラシを磁気ヘッド部又は媒体に当接させる支持部とを設けるようにした。
また本開示の媒体取扱装置においては、紙葉状の媒体を搬送する搬送部と、媒体を鑑別する鑑別部とを設け、鑑別部には、搬送方向に沿って搬送される媒体から磁気センサにより磁気を読み取る磁気ヘッド部と、可撓性を有する複数の毛体を有するブラシがローラの周側面に設けられたブラシローラが、搬送方向と直交する幅方向に沿った軸体に複数挿通されたブラシローラ部と、軸体を回転可能に支持すると共に、ブラシを磁気ヘッド部又は媒体に当接させる支持部とを設けるようにした。
本開示は、ブラシを有するブラシローラを磁気センサと対向する位置に設け、該磁気センサ又は媒体と当接させるため、該ブラシを構成する毛体の可撓性により、幅方向に関する複数の箇所において、該媒体を該磁気センサにそれぞれ押し付けることができ、これにより磁気を精度良く読み取らせることができる。
本開示によれば、媒体から高い精度で磁気を読み取り得る媒体鑑別装置及び媒体取扱装置を実現できる。
以下、本開示を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
[1.第1の実施の形態]
[1-1.現金自動取引装置の構成]
図1に外観を示すように、媒体取扱装置としての現金自動取引装置1は、概ね直方体状の筐体2を中心に構成されている。この現金自動取引装置1は、例えば金融機関等に設置され、顧客(以下これを利用者と呼ぶ)との間で入金取引や出金取引等の現金に関する取引を行う。筐体2は、その前側に利用者が対峙した状態で紙幣の投入やタッチパネルによる操作等をしやすい箇所に顧客応対部3が設けられている。
[1-1.現金自動取引装置の構成]
図1に外観を示すように、媒体取扱装置としての現金自動取引装置1は、概ね直方体状の筐体2を中心に構成されている。この現金自動取引装置1は、例えば金融機関等に設置され、顧客(以下これを利用者と呼ぶ)との間で入金取引や出金取引等の現金に関する取引を行う。筐体2は、その前側に利用者が対峙した状態で紙幣の投入やタッチパネルによる操作等をしやすい箇所に顧客応対部3が設けられている。
顧客応対部3は、カード入出口4、入出金口5、操作表示部6、テンキー7及びレシート発行口8が設けられており、利用者との間で現金やカード等を直接やり取りすると共に、取引に関する情報の通知や操作指示の受付を行う。
カード入出口4は、キャッシュカード等の各種カードが挿入又は排出される部分である。カード入出口4の奥側には、各種カードに磁気記録された口座番号等の読み取りを行うカード処理部(図示せず)が設けられている。入出金口5は、利用者により入金される紙幣が投入されると共に、利用者へ出金する紙幣を排出する部分である。
操作表示部6は、取引に際して操作画面を表示するLCD(Liquid Crystal Display)と、取引の種類の選択、暗証番号や取引金額等を入力するタッチパネルとが一体化されている。テンキー7は、「0」~「9」の数字等の入力を受け付ける物理的なキーであり、暗証番号や取引金額等の入力操作時に用いられる。レシート発行口8は、取引処理の終了時に取引内容等を印字したレシートを発行する部分である。
筐体2内には、現金自動取引装置1全体を統轄制御する主制御部9や、紙幣に関する種々の処理を行う紙幣入出金機10等が設けられている。主制御部9は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を有しており、ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等でなる記憶部から所定のプログラムを読み出して実行することにより、各部を制御して入金取引や出金取引等の種々の処理を行う。
以下では、現金自動取引装置1のうち利用者が対峙する側を前側とし、その反対を後側とし、該前側に対峙した利用者から見て左及び右をそれぞれ左側及び右側とし、さらに上側及び下側を定義して説明する。
[1-2.紙幣入出金機の内部構成]
紙幣入出金機10は、図2に模式的な側面図を示すように、概ね上側に紙幣制御部11、入出金部12、搬送部13、鑑別部14、一時保留部15及び取忘れ回収庫16が設けられ、概ね下側に複数の紙幣収納庫17及びリジェクト庫18が設けられている。
紙幣入出金機10は、図2に模式的な側面図を示すように、概ね上側に紙幣制御部11、入出金部12、搬送部13、鑑別部14、一時保留部15及び取忘れ回収庫16が設けられ、概ね下側に複数の紙幣収納庫17及びリジェクト庫18が設けられている。
この紙幣入出金機10が取り扱う紙幣は、例えば長方形状でなる薄い紙や樹脂等により構成された、紙葉状の媒体となっている。また紙幣は、例えば所定の磁気使用位置に磁気インクが使用されることにより磁気特性を有しており、この磁気インクから読み取られた磁気特性を基に、当該紙幣の真偽等を判断することができる。
紙幣制御部11は、図示しないCPU、ROM及びRAM等を有しており、またハードディスクドライブやフラッシュメモリ等でなる記憶部11M等を有している。この紙幣制御部11は、ROMや記憶部11Mから所定のプログラムを読み出して実行することにより、各部を統括的に制御し、入金取引や出金取引等の種々の処理を行う。
入出金部12は、紙幣入出金機10における上部の前側に配置され、紙幣を収容する収容器12A、該収容器12Aを開放又は閉塞するシャッタ12B、並びに紙幣の分離及び放出を行う分離放出部12C等を有している。この入出金部12は、利用者から収容器12Aに投入された紙幣を分離放出部12Cにより1枚ずつに分離して繰り出し、搬送部13へ引き渡す。また入出金部12は、搬送部13から搬送されてきた紙幣を分離放出部12Cにより収容器12A内へ放出して集積させ、利用者に取り出させる。
搬送部13は、紙幣を搬送する複数のローラやベルト、及び紙幣の移動可能な範囲を規制する搬送ガイド、並びに紙幣の進行方向を切り替える切替器等を有しており、図中に実線で示す搬送路に沿って、紙幣の短手方向を進行方向に沿わせて搬送する。この搬送部13には、鑑別部14が組み込まれており、該鑑別部14の前側において入出金部12及びリジェクト庫18と接続され、該鑑別部14の後側において一時保留部15、複数の紙幣収納庫17及び取忘れ回収庫16とそれぞれ接続されている。
鑑別部14は、その内部で紙幣を搬送しながら、画像センサや磁気センサ等を用いて該紙幣の金種及び真偽、並びに損傷の程度(正損)等を鑑別し、その鑑別結果を紙幣制御部11へ通知する(詳しくは後述する)。紙幣制御部11は、取得した鑑別結果に基づいて紙幣の搬送先を決定する。
一時保留部15は、紙幣入出金機10内における前後方向のほぼ中央部であって搬送部13の上に隣接する位置に配されている。この一時保留部15は、いわゆるテープエスクロ方式を採用しており、円筒形状のドラムの周側面に紙幣をテープと共に巻き付けることで該紙幣を収納し、またこの周側面から該テープを引き剥がすことで該紙幣を繰り出す。
取忘れ回収庫16は、紙幣入出金機10内における後側上部であって搬送部13の上に隣接する位置に配置され、内部に紙幣を収納する空間を有している。この取忘れ回収庫16は、入出金部12から利用者が取り忘れた取忘れ紙幣が搬送部13により搬送されてくると、これを内部に収納する。
紙幣入出金機10の内部の下側には、再利用すべきでない紙幣を収納するリジェクト庫18と、再利用可能な紙幣を収納する5個の紙幣収納庫17とが設けられている。
リジェクト庫18は、紙幣入出金機10内における下部前側に配され、上下方向に長い直方体状に形成されると共に内部に紙幣を集積して収納する空間を有している。このリジェクト庫18は、鑑別部14及び紙幣制御部11により損傷の程度が大きく再利用すべきで無いと判断された紙幣が搬送部13により搬送されて来ると、該紙幣を内部に収納する。
紙幣入出金機10内におけるリジェクト庫18の後方には、前側から後側へ向けて順に5個の紙幣収納庫17が設けられている。各紙幣収納庫17は、何れも同様に構成されており、上下方向に長い直方体状に形成されると共に内部に紙幣を集積して収納する空間を有している。各紙幣収納庫17は、それぞれ収納すべき紙幣の金種が予め設定されている。
この紙幣収納庫17は、鑑別部14及び紙幣制御部11により損傷の程度が小さく再利用が可能であると判断された紙幣が、その金種に応じて搬送部13により搬送されてくると、該紙幣を内部に集積して収納する。また紙幣収納庫17は、紙幣制御部11から紙幣を繰り出す指示を受け付けると、集積している紙幣を1枚ずつに分離して繰り出し、搬送部13に引き渡す。
かかる構成において現金自動取引装置1は、鑑別部14による紙幣の鑑別結果及び識別結果等をもとに主制御部9及び紙幣制御部11が各部を制御して、紙幣の入金処理及び出金処理等を行う。
すなわち現金自動取引装置1は、入金取引において、利用者により操作表示部6を介して入金取引が選択され入出金部12に紙幣が投入されると、投入された紙幣を入出金部12から1枚ずつ搬送部13に搬送して鑑別部14により鑑別させる。ここで現金自動取引装置1は、鑑別部14の鑑別結果及び識別結果に基づき、入金可能と判定された入金可能紙幣を一時保留部15に搬送して一時的に収納する。一方で現金自動取引装置1は、入金に適さないと判定された入金リジェクト紙幣を、入出金部12へ戻して利用者に返却する。
その後、利用者により入金金額が確定されると、現金自動取引装置1は、一時保留部15に収納している紙幣のうち再利用可能と判定された紙幣を、その金種に応じて各紙幣収納庫17へ搬送して収納させる。一方で現金自動取引装置1は、再利用に適さないと判定された紙幣をリジェクト庫18へ搬送して収納させる。
また現金自動取引装置1は、出金取引において、利用者により操作表示部6を介して出金取引が選択され出金金額が入力されると、この出金金額に応じて必要な金種毎の紙幣枚数を決定し、この金種毎の紙幣枚数に応じて各紙幣収納庫17から紙幣を繰り出し、これを搬送部13により搬送し、鑑別部14において鑑別結果を得る。
ここで現金自動取引装置1は、鑑別部14の鑑別結果を基に、出金可能と判定された出金可能紙幣を入出金部12に搬送して収容器12A内に集積させ、出金に適さないと鑑別された出金リジェクト紙幣をリジェクト庫18へ搬送して収納する。やがて出金金額分の紙幣が入出金部12に集積されると、現金自動取引装置1は、入出金部12のシャッタ12Bを開放し、収容器12Aから利用者に紙幣を取り出させる。
[1-3.鑑別部の構成]
鑑別部14は、図3に模式的な左側面図を示すと共に図4にその一部を拡大して示すように、概ね直方体状に構成されたフレーム30の内部に複数の部品が配置された構成となっている。このフレーム30内には、紙幣BLを搬送すべき経路である搬送路Wの上側及び下側に、前後方向に貫通する上搬送ガイド31及び下搬送ガイド32が設けられている。すなわち鑑別部14では、紙幣BLを搬送する方向である搬送方向が前後方向となっている。また以下では、鑑別部14において搬送される紙幣BLの長手方向に沿った左右方向であり、搬送方向と直交する方向を幅方向とも呼ぶ。
鑑別部14は、図3に模式的な左側面図を示すと共に図4にその一部を拡大して示すように、概ね直方体状に構成されたフレーム30の内部に複数の部品が配置された構成となっている。このフレーム30内には、紙幣BLを搬送すべき経路である搬送路Wの上側及び下側に、前後方向に貫通する上搬送ガイド31及び下搬送ガイド32が設けられている。すなわち鑑別部14では、紙幣BLを搬送する方向である搬送方向が前後方向となっている。また以下では、鑑別部14において搬送される紙幣BLの長手方向に沿った左右方向であり、搬送方向と直交する方向を幅方向とも呼ぶ。
上搬送ガイド31は、例えば所定の樹脂材料による成型部品であり、フレーム30に固定されている。この上搬送ガイド31は、全体として上下方向に薄い板状に形成されており、その前端及び後端をフレーム30の前端及び後端よりも僅かにはみ出させている。また上搬送ガイド31は、下側の表面である上ガイド面31Sがほぼ平坦に形成されている。さらに上搬送ガイド31には、上下方向に貫通する複数の孔が穿設されており、上搬送ガイド31の上側に配置された部品の一部を上ガイド面31Sの下側に突出させることができる。
下搬送ガイド32は、上搬送ガイド31と概ね上下対称に構成されており、上側の表面である下ガイド面32Sがほぼ平坦に形成されている。この下搬送ガイド32は、上搬送ガイド31と同様に上下方向に貫通する複数の孔が穿設されており、該下搬送ガイド32の下側に配置された部品の一部を下ガイド面32Sの上側に突出させることができる。
また鑑別部14では、フレーム30内において、上搬送ガイド31の下側に所定の間隔を空けて下搬送ガイド32を配置している。これにより鑑別部14では、上ガイド面31S及び下ガイド面32Sの間に、上下方向に薄く前後方向に長い扁平な直方体状の空間でなる搬送空間33を形成している。すなわち搬送空間33は、搬送路Wに沿って形成された空間でもある。後述するように鑑別部14は、この搬送空間33内で、前方向又は後方向を搬送方向として、搬送路Wに沿って紙幣BLを搬送する。
またフレーム30内には、前側から後側へ向かって、搬送部41、磁気検出部42、搬送部43、光学検出部44、搬送部45及び厚み検出部46が搬送路Wに沿って順次配置されている。
搬送部41は、搬送路Wの上側に複数の従動ローラ41Aが左右方向に沿って並んで配置されると共に、搬送路Wの下側に複数の駆動ローラ41Bが左右方向に沿って並んで配置されている。
駆動ローラ41Bは、中心軸を左右方向に沿わせた円筒状に構成されており、所定の支持部により回転可能に支持されている。この駆動ローラ41Bは、図示しないモータから所定の伝達機構を介して駆動力が伝達されており、この駆動力により回転する。また駆動ローラ41Bは、その大部分を下搬送ガイド32の下ガイド面32Sよりも下側に位置させているものの、該下搬送ガイド32に設けられた孔を介して、その上端近傍を該下ガイド面32Sよりも上側に突出させ、搬送空間33の内部に位置させている。この駆動ローラ41Bの上端は、上ガイド面31S及び下ガイド面32Sのほぼ中間に位置している。
従動ローラ41Aは、駆動ローラ41Bと同様の円筒状に構成されており、図示しない支持部により回転可能に支持されると共に、図示しない付勢部材により下方向へ付勢されている。また従動ローラ41Aは、その大部分を上搬送ガイド31の上ガイド面31Sよりも上側に位置させているものの、該上搬送ガイド31に設けられた孔を介して、その下端近傍を該上ガイド面31Sよりも下側に突出させ、搬送空間33の内部に位置させている。この従動ローラ41Aの下端は、上搬送ガイド面31A及び下搬送ガイド面31Bのほぼ中間において、駆動ローラ41Bの上端と当接している。
このため搬送部41は、駆動ローラ41Bを回転させると、従動ローラ41Aを回転させることができる。これにより搬送部41は、搬送路Wに沿って紙幣BLが搬送されてくると、該紙幣BLを従動ローラ41A及び駆動ローラ41Bの間で挟持し、該搬送路Wに沿って後方向又は前方向へ搬送することができる。以下では、従動ローラ41A及び駆動ローラ41Bにより紙幣BLを挟持する点を挟持点41Pとも呼ぶ。
また搬送部43及び45は、何れも搬送部41と同様に構成されている。すなわち搬送部43は、従動ローラ43A及び駆動ローラ43Bを有している。また搬送部45は、従動ローラ45A及び駆動ローラ45Bを有している。
かかる構成により鑑別部14は、搬送部41、43及び45の各駆動ローラ41B、43B及び45Bをそれぞれ回転させることにより、紙幣BLを順次挟持しながら受け渡し、搬送路Wに沿って進行させること、すなわち前端及び後端の間で前後方向を搬送方向として搬送することができる。
このとき鑑別部14は、理想的には、搬送部41、43及び45の各挟持点41P、43P及び45Pを結ぶ直線に沿って紙幣BLを搬送する。そこで以下では、図4において各挟持点41P、43P及び45Pを通る直線上の経路を理想搬送経路Xとも呼ぶ。理想搬送経路Xから上ガイド面31S及び下ガイド面32Sまでの距離L1は、例えば約2[mm]となっている。
磁気検出部42は、搬送路Wの上側に紙幣BLから磁気を読み取る磁気ヘッド部50が配置されると共に、搬送路Wの下側に紙幣BLを磁気ヘッド部50に押し付ける紙幣押付部60が配置されている(詳しくは後述する)。この磁気検出部42は、搬送路Wに沿って搬送される紙幣BLから磁気を読み取って磁気信号を生成し、これを紙幣制御部11へ供給する。
光学検出部44は、搬送路Wの上側に上画像センサ44Aが配置されると共に、搬送路Wの下側に下画像センサ44Bが配置されている。上画像センサ44Aは、いわゆるラインセンサとなっており、左右方向に沿って直線状に形成された撮像素子を、下側に、すなわち搬送路W側に向けている。下画像センサ44Bは、上画像センサ44Aと概ね上下対称に構成されている。この光学検出部44は、上画像センサ44A及び下画像センサ44Bにより紙幣BLの両面を撮像した撮像画像を生成し、これを紙幣制御部11に供給する。
厚み検出部46は、搬送路Wの上側に変位ローラ46Aが配置されると共に、搬送路Wの下側に基準ローラ46Bが配置されている。基準ローラ46Bは、回転可能に支持されており、且つ上下方向の位置、すなわち搬送路Wに対する距離が不変となっている。変位ローラ46Aは、回転可能に支持されており、且つ基準ローラ46Bに押し付けられている。また変位ローラ46Aの近傍には、当該変位ローラ46Aの上下方向への変位を検知する変位センサ(図示せず)が設けられている。
変位ローラ46Aは、紙幣が搬送されてくると、基準ローラ46Bとの間に紙幣を挟み込み、当該紙幣の厚みに応じた変位量だけ上方へ変位する。このとき厚み検出部46は、変位センサによって変位ローラ46Aの変位量を検出し、この変位量を表す厚み信号を生成して紙幣制御部11へ供給する。
これに応じて紙幣制御部11は、鑑別部14の磁気検出部42から得られた磁気信号、光学検出部44から得られた撮像画像、及び厚み検出部46から得られた厚み信号を基に、紙幣BLの金種、真偽、正損、及び重送の有無等を判断することができる。
[1-4.磁気検出部の構成]
次に、磁気検出部42の詳細な構成について、図4に加えて図5及び図6を用いて説明する。なお図5は、磁気検出部42の正面図である。図6は、紙幣押付部60を前斜め左側から見た斜視図である。
次に、磁気検出部42の詳細な構成について、図4に加えて図5及び図6を用いて説明する。なお図5は、磁気検出部42の正面図である。図6は、紙幣押付部60を前斜め左側から見た斜視図である。
磁気検出部42において搬送路Wの上側に位置する磁気ヘッド部50は、ヘッド本体51を中心に構成されている。ヘッド本体51は、全体として左右方向に長い直方体状に形成されており、その下面である磁気読取面51Sが理想搬送経路Xと重なる高さとなるように設置されている。またヘッド本体51の内部には、磁気読取面51Sにおける前後方向のほぼ中央に、磁気センサ52が埋め込まれている。磁気センサ52は、磁気の大きさに応じた電気信号である磁気信号を生成し、これを紙幣制御部11へ供給する。さらにヘッド本体51には、下面における左右の両端近傍に、磁気読取面51Sよりも下方へ突出した突当部53がそれぞれ設けられている。
これを換言すれば、磁気ヘッド部50は、下端近傍の一部分、例えば磁気読取面51S及び磁気センサ52等が含まれる部分を、上搬送ガイド31の上搬送ガイド面31Aよりも下側に位置させ、該磁気読取面51S等を搬送空間33内へ露出させている。
紙幣押付部60は、大きく分けてブラシローラ部61及び支持部71により構成されている。ブラシローラ部61は、軸体62に複数のブラシローラ63が挿通された構成となっている。軸体62は、中心軸を左右方向に沿わせた細長い円柱であり、例えばステンレスのような金属材料によって構成され、十分な強度を有している。
ブラシローラ63は、ローラ64にブラシ65が設けられた構成となっている。ローラ64は、中心軸を左右方向に沿わせた円柱状でなり、その直径が軸体62よりも大きく、且つ左右方向の長さが軸体62よりも小さくなっている。またローラ64の中心部分には、左右方向に貫通する貫通孔が形成されている。この貫通孔は、孔径が軸体62の直径と同等若しくは僅かに大きくなっており、該軸体62に挿通された状態で固定される。
ブラシ65は、多数の毛体66により構成されている。各毛体66は、例えばナイロン等のような非磁性の樹脂によって細長い柱状若しくは棒状に構成されており、可撓性を有している。この毛体66は、ローラ64の周側面に対し、一様な密度で植えられている。
また毛体66は、軸体62の中心である軸中心62Cから離れる方向である放射方向に長手方向を沿わせた状態で、ローラ64に取り付けられている。
また毛体66は、軸体62の中心である軸中心62Cから離れる方向である放射方向に長手方向を沿わせた状態で、ローラ64に取り付けられている。
このため毛体66は、例えば他の物体が当接して外力が加えられると、弾性変形すると共に当該物体に対して弾性力を作用させ、この外力が解放されると元の形状に戻る。説明の都合上、以下では毛体66のうちローラ64に固定されている側を根元側と呼び、その反対側を先端側と呼ぶ。
支持部71は、ブラシローラ部61の左右の両端近傍に設けられており、軸受72及びバネ73を有している。軸受部としての軸受72は、いわゆるボールベアリングとなっており、外周部分に対して内周部分を極めて円滑に回転させることができる。この軸受72の内周部分は、軸体62が挿通された状態で固定されている。
因みに軸受72は、磁性体である金属材料により構成されており、内周部分やボールの回転により周囲の磁界を変化させる可能性がある。そこで磁気検出部42では、左右方向に関して紙幣BLが搬送される可能性がある範囲の外側に軸受72を配置することにより、磁気センサ52への影響を低減させている。
付勢手段としてのバネ73は、いわゆるコイルバネであり、その上端が軸受72の外周部分における下端近傍に固定され、その下端がフレーム30(図3)に固定されている。このため軸受72は、このバネ73の弾性力により上方向へ付勢されており、上端近傍を磁気ヘッド部50の突当部53に当接させている。以下では、このように軸受72の上端近傍を磁気ヘッド部50の突当部53に当接させた状態を軸受当接状態と呼ぶ。
このように支持部71は、ブラシローラ部61を回転可能に支持すると共に、該ブラシローラ部61を上下方向へ移動させることができ、且つ該ブラシローラ部61を上方向へ、すなわち磁気ヘッド部50に近接する方向へ付勢している。
ここで図4に示すように、磁気検出部42では、軸受当接状態において、ローラ64の上端部分であるローラ上端64Tが、下搬送ガイド32の下ガイド面32Sよりも下側に位置している。説明の都合上、以下では、ローラ64のうち磁気ヘッド部50に最も近接した部分であるローラ上端64Tを、最近接箇所とも呼ぶ。また以下では、上搬送ガイド31を磁気ヘッド部側搬送ガイドとも呼び、また上ガイド面31Sを磁気ヘッド部側ガイド面とも呼ぶ。さらに以下では、下搬送ガイド32をローラ側搬送ガイドとも呼び、また下ガイド面32Sをローラ側ガイド面とも呼ぶ。
この軸受当接状態において、ローラ上端64Tから磁気ヘッド部50の磁気読取面51Sまでの距離L2は、理想搬送経路Xから下ガイド面32Sまでの距離L1よりも長くなっている。またこの距離L2は、ブラシ65の各毛体66における根元から先端までの距離L3よりも短くなっている。
このため磁気検出部42では、軸受当接状態において、ブラシ65の上端近傍部分において、各毛体66を下搬送ガイド32に形成された孔から上方向へ突出させ、磁気ヘッド部50の磁気読取面51Sに当接させる。これによりブラシ65は、磁気読取面51Sに当接している各毛体66を撓ませると共に、外力が作用していない自然状態に、すなわち軸中心62Cを中心とした放射方向に沿った直線状に戻ろうとする復元力が作用する。この結果、ブラシ65は、磁気読取面51Sに対して概ね上方向に向かう力を作用させることになる。
またブラシローラ部61は、搬送部41の駆動ローラ41B等と同様、図示しないモータから所定の伝達機構を介して駆動力が伝達されると、この駆動力により回転する。このときブラシローラ部61は、見かけ上の最外周からやや内側の部分、具体的には軸受当接状態における軸中心62Cから磁気読取面51Sまでの距離L4を半径とする仮想的な円周の走行速度が、駆動ローラ41B等における外周面の走行速度と同等となるよう、回転速度が調整されている。
かかる構成により、例えば出金取引において紙幣BLが鑑別部14(図3)内を後側から前側へ向けて搬送される場合、磁気検出部42は、ブラシローラ部61を回転させ、図4の一部と対応する図7に示すように、該紙幣BLを該ブラシローラ部61及び磁気ヘッド部50の間に挟み込む。
このとき毛体66は、紙幣BLを挟み込んでいない場合(図4)と比較して、ブラシ65の上端近傍において、紙幣BLと接触することで撓み度合いが僅かに高められ、1枚の当該紙幣BLの厚さに相当する距離だけ該毛体66の上端やその近傍部分が下方へ移動させられながら、該紙幣BLを磁気ヘッド部50の磁気読取面51Sに付勢させる。これにより毛体66は、紙幣BLを読取面51Sに当接させる。またこのとき磁気検出部42は、紙幣押付部60のバネ73により軸受72の上端近傍を磁気ヘッド部50の突当部53に当接させた状態を維持している。
すなわち磁気検出部42では、紙幣BLが磁気読取面51Sに押し付けられながら搬送されるため、磁気センサ52により当該紙幣BLから磁気を精度良く検出することができる。説明の都合上、以下では、ブラシローラ部61が磁気ヘッド部50に近接する方向である上方向を近接方向とも呼び、その反対方向である下方向を離隔方向とも呼ぶ。
ところで鑑別部14(図3)では、皺が形成されることや折れ曲がることにより大きく変形した部分が形成され、見かけ上の厚さが通常よりも格段に大きい紙幣BL(以下これを屈曲紙幣BLNと呼ぶ)を搬送部13から受け取り、内部で搬送する場合がある。ここでは、図7と対応する図8に示すように、屈曲紙幣BLNの変形した部分における見かけ上の厚さが距離L1とほぼ同等である場合を想定する。
磁気検出部42は、この屈曲紙幣BLNが搬送されてくると、ブラシ65の各毛体66が該屈曲紙幣BLNと接触することで、該毛体66における撓み度合いが最大限まで高められると共に、バネ73を弾性変形させることによりブラシローラ部61を下方へ移動させる。換言すれば、このときブラシ65の各毛体66は、1枚分の屈曲紙幣BLNの厚さよりも大きい距離だけ、毛体66の上端やその近傍部分が下方へ移動させられることになる。これにより磁気検出部42では、磁気読取面51Sから該ブラシ65の上端までの間隔である距離L5を、距離L1と同等にまで拡大でき、屈曲紙幣BLNを詰まらせずに通過させることができる。
ところで紙幣BLは、幅方向の各箇所における厚さが必ずしも一定とは限らない。例えば屈曲紙幣BLNは、幅方向の端部近傍が局所的に折り返されて重なった状態となることにより、当該端部近傍の見かけ上の厚さが約2枚分に増加する一方、他の部分では1枚分の厚さを維持することになる。
このような場合、磁気検出部42は、図5と対応する図9に示すように、幅方向の各箇所において、ブラシ65の各毛体66を、屈曲紙幣BLNの各箇所における厚さに応じて撓ませること、すなわち幅方向の位置ごとに各毛体66の撓み量を相違させることができる。これにより磁気検出部42は、見かけ上の厚さが大きい箇所のみに限らず、見かけ上の厚さが小さい箇所においても、紙幣BLを磁気読取面51Sに付勢させることができる。
[1-5.効果等]
以上の構成において、第1の実施の形態による現金自動取引装置1の紙幣入出金機10では、鑑別部14の磁気検出部42において、磁気ヘッド部50と対向する位置に、ブラシ65を有するブラシローラ部61を設けると共に、バネ73により該ブラシローラ部61を磁気ヘッド部50に付勢させた。
以上の構成において、第1の実施の形態による現金自動取引装置1の紙幣入出金機10では、鑑別部14の磁気検出部42において、磁気ヘッド部50と対向する位置に、ブラシ65を有するブラシローラ部61を設けると共に、バネ73により該ブラシローラ部61を磁気ヘッド部50に付勢させた。
このため磁気検出部42では、紙幣BLが搬送されてきた場合、ブラシ65の撓み度合い、具体的には当該紙幣BLと当接する各毛体66の撓み度合いを変化させることにより、当該紙幣BLを磁気ヘッド部50の磁気読取面51Sに押し付けることができる。これにより磁気検出部42では、磁気ヘッド部50の磁気センサ52により、当該紙幣BLから磁気を精度良く読み取ることができる。
ところで、特許文献1のような磁気検出部、すなわちブラシを有さないローラを磁気ヘッド部と対向する位置に設けた構成では、紙幣BLの厚さに応じて、ローラ全体を上下に移動させ、或いは傾けることになる。このため、多数の紙幣BLを高速で連続的に搬送しながら鑑別する場合、磁気検出部では、搬送される紙幣BLの有無や厚さに追従するように、ローラを高速に上下方向へ移動させることになり、ローラの振動が磁気ヘッド部に加わり該磁気ヘッド内の磁気センサが振動する。これにより磁気検出部では、振動によるノイズが増加することになり、紙幣から読み取る磁気の精度が低下する恐れがあった。
また、紙幣BLの厚みがローラ及び磁気ヘッドの隙間よりも薄い場合、該紙幣BLがローラ及び磁気ヘッドの隙間で任意の位置に変位しながら、すなわち該紙幣BLが該磁気ヘッドに近接や離隔を繰り返しながら搬送されるため、該紙幣BL及び磁気ヘッドの間の距離が変化する。そのため磁気検出部では、紙幣BL及び磁気ヘッドの距離変化による出力変動が発生し、紙幣から読み取る磁気の精度が低下する恐れがあった。
これに対し、本実施の形態による鑑別部14の磁気検出部42では、搬送される紙幣BLの有無や、該紙幣BLにおける軽微な皺等による見かけ上の厚さの僅かな増減が生じたとしても、ブラシ65の各毛体66を撓ませることにより対処できるため、ローラ64や軸体62を上下方向へ移動させる頻度が格段に少なくなる。すなわち鑑別部14では、特許文献1のような構成と比較して、振動によるノイズの発生や紙幣BL及び磁気ヘッドの距離変化による出力変動を大幅に抑制することができるため、紙幣BLから磁気を読み取る精度を格段に高めることができる。
また、特許文献1のような磁気検出部では、紙幣BLの一部が折れ曲がる等の理由により見かけ上の厚さが局所的に大きくなっている場合、最も厚い箇所に合わせてローラ全体が下方向へ移動し、若しくは傾くことになる。このとき磁気検出部では、最も厚い箇所を磁気ヘッド部に押し付け得るものの、他の箇所については十分に押し付けることができず、磁気を読み取り得ない可能性があった。
これに対し、本実施の形態による鑑別部14の磁気検出部42では、紙幣BLのうち見かけ上の厚さが局所的に大きい箇所においてブラシ65の各毛体66を大きく撓ませ、他の部分において1枚の紙幣BLに相当する分だけ該毛体66を撓ませることができる(図9)。このように磁気検出部42では、ブラシ65における各毛体66の弾性力を利用することにより、紙幣BLにおける見かけ上の厚さが異なるそれぞれの箇所を、磁気ヘッド部50の磁気読取面51Sにそれぞれ押し付け、磁気を良好に読み取ることができる。
さらに磁気検出部42では、見かけ上の厚さが極めて大きい屈曲紙幣BLNが搬送されてきた場合(図8)、紙幣押付部60のバネ73を短縮させてブラシローラ部61全体を下方へ移動させる。これにより磁気検出部42では、ブラシ65における各毛体66の変形のみでは対処しきれないような屈曲紙幣BLNが搬送されてきた場合にも、これを詰まらせることなく搬送できる。これにより紙幣入出金機10では、詰まりの発生を回避できるため、保守作業を行うために処理を中断する必要が無く、他の紙幣に対して出金等の処理を継続することができる。
他の観点から見ると、磁気検出部42では、ブラシローラ部61を回転させることにより、磁気ヘッド部50の磁気読取面51Sを常に掃き続けるため、該磁気読取面51Sに付着した異物等があったとしても、これを除去することができる。これにより磁気検出部42では、常に良好な精度で紙幣BLから磁気を読み取ることができる。
以上の構成によれば、第1の実施の形態による現金自動取引装置1の紙幣入出金機10では、鑑別部14の磁気検出部42において、磁気ヘッド部50と対向する位置にブラシ65を有するブラシローラ部61を設けると共に、バネ73により該ブラシローラ部61を磁気ヘッド部50に付勢させた。磁気検出部42では、紙幣BLが搬送されてきた場合、ブラシ65を適宜撓ませると共にバネ73を適宜伸縮させることにより、当該紙幣BLを磁気ヘッド部50の磁気読取面51Sに押し付けることができ、磁気センサ52により、当該紙幣BLから磁気を精度良く読み取ることができる。
[2.第2の実施の形態]
第2の実施の形態による現金自動取引装置201(図1)は、第1の実施の形態による現金自動取引装置1と比較して、紙幣入出金機10に代わる紙幣入出金機210を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。紙幣入出金機210(図2)は、第1の実施の形態による紙幣入出金機10と比較して、鑑別部14に代わる鑑別部214を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
第2の実施の形態による現金自動取引装置201(図1)は、第1の実施の形態による現金自動取引装置1と比較して、紙幣入出金機10に代わる紙幣入出金機210を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。紙幣入出金機210(図2)は、第1の実施の形態による紙幣入出金機10と比較して、鑑別部14に代わる鑑別部214を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
鑑別部214は、図4と対応する図10に示すように、第1の実施の形態による鑑別部14と比較して、上搬送ガイド31及び下搬送ガイド32に代わる上搬送ガイド231及び下搬送ガイド232を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
上搬送ガイド231及び下搬送ガイド232は、何れも磁気検出部42の近傍において、距離L1だけ下方向へ屈曲した形状、すなわち左右方向から見て下方向へ突出した形状となっている。これにより上搬送ガイド231の下面である上ガイド面231Sは、磁気検出部42の近傍において、磁気ヘッド部50の磁気読取面51Sと連続する面を形成している。以下では、上搬送ガイド231のうち下方向に屈曲した部分を上搬送ガイド屈曲部231Cと呼び、上ガイド面231Sのうち他の部分よりも距離L1だけ下方向に位置する部分を上ガイド面屈曲部231SCと呼ぶ。
また下搬送ガイド232は、上搬送ガイド231における屈曲箇所のほぼ真下において、該上搬送ガイド231とほぼ同様に屈曲している。これにより下ガイド面232Sは、上ガイド面231Sとの間隔を、他の部分と同等の距離L21(以下これをガイド面間隔とも呼ぶ)に維持している。以下では、下搬送ガイド232のうち下方向に屈曲した部分を下搬送ガイド屈曲部232Cと呼び、また下ガイド面232Sのうち他の部分よりも距離L1だけ下方向に位置する部分を下ガイド面屈曲部232SCと呼ぶ。
また磁気検出部42は、第1の実施の形態とほぼ同様に構成されているものの、紙幣押付部60によりブラシローラ部61を軸受当接状態から下方向へ移動させ得る最大の距離が、距離L21以上となっている。
かかる構成により、例えば出金取引において紙幣BLが鑑別部214内を後側から前側へ向けて搬送される場合、磁気検出部42は、図7と対応する図11に示すように、該紙幣BLを該ブラシローラ部61及び磁気ヘッド部50の間に挟み込んで磁気読取面51Sに押し付ける。これにより磁気検出部42は、磁気センサ52により当該紙幣BLから磁気を精度良く検出することができる。
また鑑別部214では、図12に示すように、大きく折れ曲がることにより変形した部分が形成され、見かけ上の厚さが距離L21とほぼ同等の紙幣BL(以下これを屈曲紙幣BLN2と呼ぶ)が搬送されてくる可能性がある。この場合、磁気検出部42は、ブラシ65の上端を下ガイド面屈曲部232SCと同等の高さまで引き下げるようにして、ブラシローラ部61全体をほぼ距離L21だけ下方向へ移動させる。これにより磁気検出部42は、この屈曲紙幣BLN2を詰まらせることなく搬送することができる。
これを換言すれば、第1の実施の形態による鑑別部14では、磁気検出部42において、理想搬送経路Xに沿って搬送される紙幣BLから磁気を精度良く読み取ることを考慮して、磁気ヘッド部50の磁気読取面51Sを理想搬送経路Xに合わせて配置していた。これに伴い磁気検出部42では、ブラシローラ部61が下方向へ移動するものの、搬送できる紙幣BLの最大の厚さが距離L1となっていた。
これに対し、第2の実施の形態による鑑別部214では、下搬送ガイド232を屈曲させて下搬送ガイド屈曲部232Cを形成したことにより、磁気検出部42により搬送できる紙幣BLの最大の厚さを、距離L1の2倍に相当する距離L21に拡張することができる。
その他の点においても、第2の実施の形態による鑑別部214の磁気検出部42は、第1の実施の形態と同様の作用効果を奏し得る。
以上の構成によれば、第2の実施の形態による現金自動取引装置201の紙幣入出金機210では、鑑別部214の磁気検出部42に紙幣BLが搬送されてきた場合、ブラシ65を適宜撓ませると共にバネ73を適宜伸縮させる。これにより磁気検出部42は、当該紙幣BLを磁気ヘッド部50の磁気読取面51Sに押し付けるため、磁気センサ52により当該紙幣BLから磁気を精度良く読み取ることができる。また鑑別部214では、見かけ上の厚さが大きい屈曲紙幣BLN2が搬送されてきた場合、ブラシローラ部61を下方向へ大きく移動させることにより、該屈曲紙幣BLN2が磁気検出部42において詰まることを回避できる。
[3.第3の実施の形態]
第3の実施の形態による現金自動取引装置301(図1)は、第1の実施の形態による現金自動取引装置1と比較して、紙幣入出金機10に代わる紙幣入出金機310を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。紙幣入出金機310(図2)は、第1の実施の形態による紙幣入出金機10と比較して、鑑別部14に代わる鑑別部314を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
第3の実施の形態による現金自動取引装置301(図1)は、第1の実施の形態による現金自動取引装置1と比較して、紙幣入出金機10に代わる紙幣入出金機310を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。紙幣入出金機310(図2)は、第1の実施の形態による紙幣入出金機10と比較して、鑑別部14に代わる鑑別部314を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
鑑別部314(図3)は、第1の実施の形態による鑑別部14と比較して、磁気検出部42に代わる磁気検出部342を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。磁気検出部342は、図5と対応する図13に示すように、第1の実施の形態による磁気検出部42と比較して、磁気ヘッド部50に代わる磁気ヘッド部350を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
磁気ヘッド部350は、第1の実施の形態による磁気ヘッド部50と比較して、突当部53が省略されている。このため磁気検出部342では、バネ73の弾性力が軸受72に伝達されると、該軸受72が磁気ヘッド部350側に当接しないため、その力が全てブラシローラ部61に伝達される。これにより磁気検出部342では、磁気ヘッド部350の磁気読取面51Sに当接しているブラシ65の各毛体66が、第1の実施の形態よりも大きく撓み、バネ73の力を受け止めることになる。
かかる構成により、鑑別部314の磁気検出部342は、紙幣BLが搬送されてくると、ブラシ65における各毛体66の撓み度合いを変化させ、又はバネ73を伸縮させることにより、紙幣BLを磁気ヘッド部350の磁気読取面51Sに当接させるため、磁気を精度良く読み取ることができる。
ところで磁気検出部342では、長期間に渡って運用を行った場合、ブラシ65の各毛体66が摩耗し、或いは一部が切断される等の理由により、弾性力や剛性が低下した状態、すなわち劣化した状態となる可能性がある。このような場合、ブラシローラ部61では、ブラシ65に作用する力の大きさと、各毛体66が撓んで当該ブラシ65の表面が軸中心62C側へ変位する距離との関係が、劣化の度合いに応じて変化する可能性がある。
このため、仮に第1の実施の形態による磁気検出部42(図5)のように、軸受72を突当部53に当接させる構成の場合、毛体66の劣化に伴い、軸受当接状態においてブラシ65から磁気読取面51Sに作用させる力が弱まる可能性がある。このような場合、磁気検出部42では、毛体66の劣化により磁気読取面51Sに紙幣BLを押し付け得なくなるため、該紙幣BLから磁気を読み取る精度が低下する可能性があった。また磁気検出部42では、このような精度の低下を回避するために、ブラシ65の劣化度合を定期的に確認し、必要に応じて交換する、といった頻繁な保守作業が必要となっていた。
これに対し、第3の実施の形態による磁気検出部342では、仮に毛体66が劣化し、軸受当接状態においてブラシ65から磁気読取面51Sに作用させる力が弱まったとしても、バネ73の弾性力によりブラシローラ部61を上方向へ変位させ、該ブラシ65から作用する力を高めることができる。
またこの場合、磁気検出部342では、毛体66の劣化度合に関わらず、バネ73によりブラシローラ部61に作用する力の大きさが不変である。このため磁気検出部342では、ブラシローラ部61から磁気読取面51Sに作用する力、すなわち搬送されて来る紙幣BLに作用する力の大きさを、ほぼ一定に維持することができる。
その他の点においても、第3の実施の形態による鑑別部314の磁気検出部342は、第1の実施の形態と同様の作用効果を奏し得る。
以上の構成によれば、第3の実施の形態による現金自動取引装置301の紙幣入出金機310では、鑑別部314の磁気検出部342において、磁気ヘッド部350と対向する位置にブラシ65を有するブラシローラ部61を設けると共に、バネ73により該ブラシローラ部61を磁気ヘッド部350に付勢させた。また磁気検出部342では、軸受72を磁気ヘッド部350に当接させず、バネ73の力を全てブラシローラ部61に伝達するようにした。これにより磁気検出部342では、紙幣BLが搬送されてきた場合、ブラシ65を適宜撓ませると共にバネ73を適宜伸縮させることにより、毛体66の劣化度合いに関わらず、当該紙幣BLを磁気ヘッド部350の磁気読取面51Sに押し付けることができ、磁気センサ52により、当該紙幣BLから磁気を精度良く読み取ることができる。
[4.他の実施の形態]
なお上述した第1の実施の形態においては、磁気検出部42(図5)のブラシローラ部61に、全て同様に構成されたブラシローラ63を左右方向に沿って配置する場合について述べた。しかしながら本開示はこれに限らず、ブラシローラ部61において、左右方向の位置に応じてブラシの特性が異なる複数種類のブラシローラ63を配置しても良い。例えば、紙幣BLにおいて折れ曲がりやすい左右の両端部に相当する箇所に、毛体の弾性力が比較的小さいブラシを有する、いわば柔らかいブラシローラ63を配置し、これ以外の箇所に、毛体の弾性力が比較的大きいブラシを有する、いわば堅いブラシローラ63を配置しても良い。或いは、例えば紙幣における左右方向の所定箇所に磁気を読み取るべき磁気使用位置がある場合に、当該磁気使用位置に堅いブラシローラ63を配置し、それ以外の箇所に柔らかいブラシローラ63を配置しても良い。
なお上述した第1の実施の形態においては、磁気検出部42(図5)のブラシローラ部61に、全て同様に構成されたブラシローラ63を左右方向に沿って配置する場合について述べた。しかしながら本開示はこれに限らず、ブラシローラ部61において、左右方向の位置に応じてブラシの特性が異なる複数種類のブラシローラ63を配置しても良い。例えば、紙幣BLにおいて折れ曲がりやすい左右の両端部に相当する箇所に、毛体の弾性力が比較的小さいブラシを有する、いわば柔らかいブラシローラ63を配置し、これ以外の箇所に、毛体の弾性力が比較的大きいブラシを有する、いわば堅いブラシローラ63を配置しても良い。或いは、例えば紙幣における左右方向の所定箇所に磁気を読み取るべき磁気使用位置がある場合に、当該磁気使用位置に堅いブラシローラ63を配置し、それ以外の箇所に柔らかいブラシローラ63を配置しても良い。
これらの場合、ブラシの特性が異なるブラシローラ63の間では、例えば毛体66の太さ、或いは断面形状を相違させても良く、また材料を相違させても良い。或いは、毛体66の根元側と先端側とで太さを相違させても良い。さらには、毛体66の長さを相違させても良く、さらにはローラ64の直径を相違させても良い。また、毛体66の長手方向は、軸中心62Cを中心とした放射方向に限らず、他の方向でも良く、また様々な方向に沿った毛体66を混在させても良い。要は、加えられた外力に応じて毛体66が撓む度合いや、紙幣との間に作用する摩擦力の大きさ、或いは耐久性等、様々な特性が相違するブラシローラ63を適宜組み合わせることができる。第2及び第3の実施の形態についても同様である。
また上述した第1の実施の形態においては、1つのブラシローラ63(図4)において、ローラ64の周側面に設けるブラシ65の毛体66を全て同一の種類とし、且つ一様な密度となるように設ける場合について述べた。しかしながら本開示はこれに限らず、例えば1つのブラシローラ63においてローラ64の周側面を複数の領域に分けた上で領域ごとに異なる種類の毛体66を設けても良く、或いは領域ごとに毛体66の密度を相違させても良く、さらには周側面全体に渡って複数種類の毛体66を混在させても良い。第2及び第3の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、磁気検出部42(図4)が軸受当接状態であるときに、ローラ64の上端部分であるローラ上端64Tを、下搬送ガイド32の下ガイド面32Sよりも下側に位置させる場合について述べた。しかしながら本開示はこれに限らず、例えば軸受当接状態においてローラ上端64Tを下ガイド面32Sよりも上側に位置させても良い。第2及び第3の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、磁気検出部42(図4等)において、磁気ヘッド部50の磁気読取面51Sを上搬送ガイド31の上ガイド面31Sから下方に突出させ、理想搬送経路Xとほぼ重なる位置に該磁気読取面51Sを配置する場合について述べた。しかしながら本開示はこれに限らず、例えば磁気読取面51Sを上ガイド面31Sとほぼ重なる位置に配置する等、種々の箇所に配置しても良い。第3の実施の形態についても同様である。第2の実施の形態においては、上ガイド面屈曲部231SCを磁気読取面51Sと同等の高さに位置させ、下ガイド面屈曲部232SCを該上ガイド面屈曲部231SCから距離L21だけ下側に位置させれば良い。
さらに上述した第2の実施の形態においては、上ガイド面屈曲部231SC及び下ガイド面屈曲部232SCの間隔を、距離L21とする場合について述べた(図10)。しかしながら本開示はこれに限らず、両者の間隔を他の距離としても良い。
さらに上述した第1の実施の形態においては、磁気検出部42(図4)においてブラシローラ部61が回転する際に、ブラシ65を磁気ヘッド部50の磁気読取面51S又は紙幣BLにのみ当接させる場合について述べた。しかしながら本開示はこれに限らず、例えば磁気検出部42の紙幣押付部60におけるブラシローラ部61の下側等であって、ブラシ65と当接する位置に、該ブラシ65に付着した異物等を除去するクリーニングブレードを設けても良い。第2及び第3の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、磁気検出部42(図5等)において、ボールベアリングである軸受72を磁性体である金属材料により構成する場合について述べた。しかしながら本開示はこれに限らず、例えば軸受72を非磁性体であるセラミックス等により構成しても良い。第2及び第3の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、金融機関の顧客である利用者との間で入金取引や出金取引等を行う現金自動取引装置1に組み込まれる紙幣入出金機10に設けられる鑑別部14に本開示を適用する場合について述べた。しかしながら本開示はこれに限らず、例えば金融機関等に設置され、当該金融機関の職員等が利用者となって利用する紙幣整理装置等、紙幣を取り扱う種々の装置に設けられる鑑別部に適用しても良い。第2及び第3の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、紙幣入出金機10に組み込まれた鑑別部14の磁気検出部42により、媒体としての紙幣から磁気を読み取る場合について述べた。しかしながら本開示はこれに限らず、例えば各種証券や金券、或いは商品券や切符等、紙葉状の媒体を取り扱う種々の装置において、当該媒体から少なくとも磁気を読み取って鑑別する鑑別部に適用しても良い。
さらに本開示は、上述した各実施の形態及び他の実施の形態に限定されるものではない。すなわち本開示は、上述した各実施の形態と上述した他の実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。
さらに上述した第1の実施の形態においては、磁気ヘッド部としての磁気ヘッド部50と、ブラシローラ部としてのブラシローラ部61と、支持部としての支持部71とによって媒体鑑別装置としての鑑別部14を構成する場合について述べた。しかしながら本開示はこれに限らず、その他種々の構成でなる磁気ヘッド部と、ブラシローラ部と、支持部とによって媒体鑑別装置を構成しても良い。
本開示は、例えば利用者との間で現金に関する取引を行う現金自動取引装置で利用できる。
2019年10月08日に出願された日本国特許出願2019-184930号の開示は、その全体が参照により本発明に取り込まれる。
本明細書に記載されたすべての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
本明細書に記載されたすべての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
Claims (11)
- 搬送方向に沿って搬送される紙葉状の媒体から磁気センサにより磁気を読み取る磁気ヘッド部と、
可撓性を有する複数の毛体を有するブラシがローラの周側面に設けられたブラシローラが、前記搬送方向と直交する幅方向に沿った軸体に複数挿通されたブラシローラ部と、
前記軸体を回転可能に支持すると共に、前記ブラシを前記磁気ヘッド部又は前記媒体に当接させる支持部と
を具える媒体鑑別装置。 - 前記支持部は、前記軸体を前記磁気ヘッド部に対して近接又は離隔させる方向へ移動可能に支持する軸受部と、該軸体を該磁気ヘッド部に近接する近接方向へ付勢する付勢手段とを具える請求項1に記載の媒体鑑別装置。
- 前記磁気ヘッド部は前記支持部に突き当てられる突当部をさらに具え、
前記支持部に前記突当部を突き当てた状態において、前記ローラの前記周側面と前記磁気ヘッド部との距離は、前記軸体を中心とした放射方向に関する前記毛体の長さよりも短い請求項2に記載の媒体鑑別装置。 - 前記磁気ヘッド部及び前記ブラシローラ部は、前記媒体が搬送される搬送路を挟んで対して配置され、前記搬送路の前記磁気ヘッド部側において、当該媒体の移動可能な範囲を規制する磁気ヘッド部側ガイド面を有する磁気ヘッド部側搬送ガイドと、前記搬送路の前記ローラ側において、当該媒体の移動可能な範囲を規制するローラ側ガイド面を有するローラ側搬送ガイドとをさらに具え、
前記磁気ヘッド部は、前記磁気ヘッド部側搬送ガイドから、前記磁気ヘッド部側ガイド面及び前記ローラ側ガイド面の間に形成される搬送空間内に露出するよう配置され、
前記ローラ側搬送ガイドは、前記ブラシの一部を前記搬送空間内に露出させる孔を有し、
前記支持部は、前記突当部と当接した場合、当該磁気ヘッド部を基準として、前記ローラのうち前記磁気ヘッド部に最も近接する最近接箇所を、前記ローラ側ガイド面よりも遠方に位置させる請求項3に記載の媒体鑑別装置。 - 前記磁気ヘッド部及び前記ブラシローラ部は、前記媒体が搬送される搬送路を挟んで対向して配置され、前記搬送路の前記磁気ヘッド部側において、当該媒体の移動可能な範囲を規制する磁気ヘッド部側ガイド面を有する磁気ヘッド部側搬送ガイドと、前記搬送路の前記ローラ側において、当該媒体の移動可能な範囲を規制するローラ側ガイド面を有するローラ側搬送ガイドとをさらに具え、
前記磁気ヘッド部は、磁気を読み取る際に前記媒体が当接する磁気読取面を具え、
前記磁気読取面は、前記磁気ヘッド部側ガイド面及び前記ローラ側ガイド面のほぼ中間に位置する請求項1に記載の媒体鑑別装置。 - 前記ローラ側搬送ガイドは、前記磁気ヘッド部の近傍において、前記ローラ側ガイド面を当該磁気ヘッド部から遠ざかる方向に屈曲した形状である請求項5に記載の媒体鑑別装置。
- 前記ローラ側搬送ガイドは、前記磁気ヘッド部の近傍において、前記磁気センサから前記ローラ側ガイド面までの距離を、当該磁気ヘッド部の遠方における前記磁気ヘッド部側ガイド面及び前記ローラ側ガイド面の間隔であるガイド面間隔と同等となるように、屈曲した形状である請求項6に記載の媒体鑑別装置。
- 前記ブラシローラ部は、前記幅方向に関する位置に応じて、前記ブラシの特性が異なる複数の前記ブラシローラが配置されている請求項1に記載の媒体鑑別装置。
- 前記ブラシローラ部は、前記幅方向に関し、中央側の前記ブラシローラよりも外側の前記ブラシローラの方が、前記ブラシの弾性力が低減されている請求項8に記載の媒体鑑別装置。
- 前記媒体は、前記幅方向に関する所定の磁気使用位置に磁気特性を有し、
前記ブラシローラ部は、前記媒体における前記磁気使用位置と異なる位置に配置された前記ブラシローラにおける前記ブラシの弾性力よりも、前記媒体における前記磁気使用位置と対応する位置に配置された前記ブラシローラにおける前記ブラシの弾性力の方が高い請求項8に記載の媒体鑑別装置。 - 紙葉状の媒体を搬送する搬送部と、
前記媒体を鑑別する鑑別部と
を具え、
前記鑑別部は、搬送方向に沿って搬送される前記媒体から磁気センサにより磁気を読み取る磁気ヘッド部と、可撓性を有する複数の毛体を有するブラシがローラの周側面に設けられたブラシローラが、前記搬送方向と直交する幅方向に沿った軸体に複数挿通されたブラシローラ部と、前記軸体を回転可能に支持すると共に、前記ブラシを前記磁気ヘッド部又は前記媒体に当接させる支持部とを具える媒体取扱装置。
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JP2019184930A JP7419735B2 (ja) | 2019-10-08 | 2019-10-08 | 媒体鑑別装置及び媒体取扱装置 |
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CN116206397A (zh) * | 2023-04-28 | 2023-06-02 | 全南群英达电子有限公司 | 一种验钞机磁头屏蔽罩驱动结构 |
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