WO2021009894A1 - 車線形状認識システム及び車線形状認識方法 - Google Patents
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Abstract
道路形状を近似した近似曲線が道路形状に対応している有効範囲を判定できる車線形状認識システム及び車線形状認識方法を提供する。自車両の前方に連なって配置されている一連の標示又は物体の前記自車両に対する相対位置を検出し、一連の標示又は物体の自車両に対する相対位置を近似した曲線を算出し、複数の曲線が算出された場合に、複数の曲線の形状を相互に比較し、車線形状に対応する曲線及び曲線の有効範囲を判定する車線形状認識システム及び車線形状認識方法。
Description
本願は、車線形状認識システム及び車線形状認識方法に関するものである。
近年、自車両が走行する車線形状を認識し、認識した形状を活用する装置の普及が進んでいる。
認識した車線形状は、自車両の走行車線の前方に存在する先行車両又は物体を検出するために用いられる。例えば、先行車との車間距離を適切に保つ車間距離制御装置において、認識した車線形状は、先行車を適切に選択するために用いられる。また、衝突のおそれがある物体が自車両の前方に存在する場合に警報又は自動ブレーキを行う衝突被害軽減システムにおいて、認識した車線形状は、衝突のおそれがある物体を取捨するために用いられる(例えば、特許文献1)。
また、自車両が走行車線から逸脱することを防止する車線逸脱防止システムにおいて、認識した車線形状は、車線逸脱の予想に用いられたり(例えば、特許文献2)、自動操舵量の決定に用いられたりする。
車線形状を認識する手段としては、カメラで撮像した車線画像に対する画像処理結果を用いて、左右の白線を、直線又は多項式として近似する方法が知られている(例えば、特許文献3、4)。
従来の車線形状認識装置では、曲線により近似した車線形状が、どの程度遠方まで実際の車線形状と精度よく一致しているか(すなわち、近似した曲線の有効範囲)が明確でなかった。
一方、道路形状を近似した曲線を、できるだけ遠方まで用いることが望まれる。しかし、近似した曲線の実際の道路形状に対する精度が低い場合に、その精度に比べて過度に遠方まで、近似した曲線を用いると、先行車両又は物体を誤って選択する可能性がある。
そこで、道路形状を近似した近似曲線が道路形状に対応している有効範囲を判定できる車線形状認識システム及び車線形状認識方法が望まれる。
本願に係る車線形状認識システムは、
自車両の前方に連なって配置されている一連の標示又は物体の前記自車両に対する相対位置を検出する標示物体検出部と、
一連の前記標示又は前記物体の相対位置を近似した曲線を算出する近似曲線算出部と、
複数の前記曲線が算出された場合に、複数の前記曲線の形状を相互に比較し、車線形状に対応する前記曲線及び前記曲線の有効範囲を判定する曲線有効範囲判定部と、
を備えたものである。
自車両の前方に連なって配置されている一連の標示又は物体の前記自車両に対する相対位置を検出する標示物体検出部と、
一連の前記標示又は前記物体の相対位置を近似した曲線を算出する近似曲線算出部と、
複数の前記曲線が算出された場合に、複数の前記曲線の形状を相互に比較し、車線形状に対応する前記曲線及び前記曲線の有効範囲を判定する曲線有効範囲判定部と、
を備えたものである。
本願に係る車線形状認識方法は、
自車両の前方に連なって配置されている一連の標示又は物体の前記自車両に対する相対位置を検出する標示物体検出ステップと、
一連の前記標示又は前記物体の相対位置を近似した曲線を算出する近似曲線算出ステップと、
複数の前記曲線が算出された場合に、複数の前記曲線の形状を相互に比較し、車線形状に対応する前記曲線及び前記曲線の有効範囲を判定する曲線有効範囲判定ステップと、
を備えたものである。
自車両の前方に連なって配置されている一連の標示又は物体の前記自車両に対する相対位置を検出する標示物体検出ステップと、
一連の前記標示又は前記物体の相対位置を近似した曲線を算出する近似曲線算出ステップと、
複数の前記曲線が算出された場合に、複数の前記曲線の形状を相互に比較し、車線形状に対応する前記曲線及び前記曲線の有効範囲を判定する曲線有効範囲判定ステップと、
を備えたものである。
本願の車線形状認識システム又は車線形状認識方法によれば、複数の曲線の形状を相互に比較することで、各曲線が車線形状に対応しているか否かを判定できる。また、近似に用いた相対位置の情報がある範囲において、2つの曲線が車線形状に対応している場合であっても、近似に用いた相対位置の情報がない範囲において、曲線が車線形状から逸脱すると、2つの曲線の形状が相互に対応しなくなる。上記の構成によれば、複数の曲線の形状を相互に比較することで、車線形状に対応する各曲線の有効範囲を判定できる。
1.実施の形態1
実施の形態1に係る車線形状認識システム及び車線形状認識方法について図面を参照して説明する。図1は、車線形状認識システムの概略構成図である。車線形状認識システムは、標示物体検出部1、近似曲線算出部2、曲線有効範囲判定部3、及び車両制御部4等の処理部を備えている。
実施の形態1に係る車線形状認識システム及び車線形状認識方法について図面を参照して説明する。図1は、車線形状認識システムの概略構成図である。車線形状認識システムは、標示物体検出部1、近似曲線算出部2、曲線有効範囲判定部3、及び車両制御部4等の処理部を備えている。
1-1.情報処理装置
本実施の形態では、車線形状認識システムの各処理部1~4等は、情報処理装置30に設けられており、情報処理装置30が備えた処理回路により実現される。具体的には、車線形状認識システムは、図2に示すように、処理回路として、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置90(コンピュータ)、演算処理装置90とデータのやり取りをする記憶装置91、演算処理装置90と外部装置との間で信号の入力及び出力を行う入出力回路92等を備えている。
本実施の形態では、車線形状認識システムの各処理部1~4等は、情報処理装置30に設けられており、情報処理装置30が備えた処理回路により実現される。具体的には、車線形状認識システムは、図2に示すように、処理回路として、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置90(コンピュータ)、演算処理装置90とデータのやり取りをする記憶装置91、演算処理装置90と外部装置との間で信号の入力及び出力を行う入出力回路92等を備えている。
演算処理装置90として、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、IC(Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、各種の論理回路、及び各種の信号処理回路等が備えられてもよい。また、演算処理装置90として、同じ種類のもの又は異なる種類のものが複数備えられ、各処理が分担して実行されてもよい。記憶装置91として、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等が備えられている。入出力回路92は、通信回路、A/D変換器、駆動回路等を有する。外部装置として、前方監視装置9、車両制御装置10、及び案内装置11等が備えられている。
そして、情報処理装置30が備える各処理部1~4等の各機能は、演算処理装置90が、ROM等の記憶装置91に記憶されたソフトウェア(プログラム)を実行し、記憶装置91、入出力回路92、及び外部装置等の他のハードウェアと協働することにより実現される。なお、各処理部1~4等が用いる各閾値、許容幅範囲等の設定データは、ソフトウェア(プログラム)の一部として、ROM等の記憶装置91に記憶されている。
1-2.前方監視装置9
前方監視装置9は、自車両の前方に存在する標示又は物体の情報を検知する装置である。本実施の形態では、前方監視装置9としてカメラ及びレーダ等の1つ以上が用いられる。カメラとして、単眼カメラ、ステレオカメラ等の光学式カメラが用いられる。レーダとして、ミリ波レーダ、レーザレーダ(LiDAR(Light Detection and Ranging))、超音波レーダ等が用いられる。本実施の形態では、特に、自車両の前方を監視するように構成されており、自車両の前方を撮像するフロントカメラ、自車両の前方に電波を照射するフロントレーダが設けられている。なお、カメラ及びレーダの種類、数、配置は、任意にされてもよい。
前方監視装置9は、自車両の前方に存在する標示又は物体の情報を検知する装置である。本実施の形態では、前方監視装置9としてカメラ及びレーダ等の1つ以上が用いられる。カメラとして、単眼カメラ、ステレオカメラ等の光学式カメラが用いられる。レーダとして、ミリ波レーダ、レーザレーダ(LiDAR(Light Detection and Ranging))、超音波レーダ等が用いられる。本実施の形態では、特に、自車両の前方を監視するように構成されており、自車両の前方を撮像するフロントカメラ、自車両の前方に電波を照射するフロントレーダが設けられている。なお、カメラ及びレーダの種類、数、配置は、任意にされてもよい。
1-3.標示物体検出部1
標示物体検出部1は、自車両の前方に連なって配置されている一連の標示又は物体の自車両に対する相対位置を検出する。標示物体検出部1は、前方監視装置9から伝達された信号に基づいて、自車両の前方に存在する標示又は物体を検出し、標示又は物体の自車両に対する相対位置を検出する。
標示物体検出部1は、自車両の前方に連なって配置されている一連の標示又は物体の自車両に対する相対位置を検出する。標示物体検出部1は、前方監視装置9から伝達された信号に基づいて、自車両の前方に存在する標示又は物体を検出し、標示又は物体の自車両に対する相対位置を検出する。
例えば、前方監視装置9としてカメラが設けられている場合は、標示物体検出部1は、カメラにより撮像された画像データに対して、画像認識処理を行って、自車両の前方に存在する標示又は物体を検出し、標示又は物体の自車両に対する相対位置を検出する。画像認識処理には、公知の各種の方法が用いられる。
また、前方監視装置9としてミリ波レーダが設けられている場合は、標示物体検出部1は、ミリ波レーダの検出情報に基づいて、自車両の前方に存在する物体を検出し、物体の自車両に対する相対位置を検出する。
前方監視装置9としてレーザレーダが設けられている場合は、標示物体検出部1は、レーザレーダの検出情報に基づいて、自車両の前方に存在する標示又は物体を検出し、標示又は物体の自車両に対する相対位置を検出する。
標示物体検出部1は、複数の前方監視装置9が設けられる場合は、複数の前方監視装置9による標示又は物体の検出情報を総合して、自車両の前方の標示又は物体を検出し、標示又は物体の相対位置を検出してもよい。
そして、標示物体検出部1は、自車両の前方に連なって配置されている標示又は物体を1つのまとまりと判定する。例えば、自車両の前方に向かって連続的に延びている標示又は物体、又は自車両の前方に向かって間隔を空けて一列に配置されている複数の標示又は物体が、1つのまとまりと判定される。この判定には、公知の各種の方法が用いられる。
例えば、前方監視装置9として光学式カメラが設けられている場合は、標示物体検出部1は、画像認識処理により、自車両の前方に連なって配置されている一連の路面区画線を検出し、一連の路面区画線の各部の相対位置を検出する。路面区画線には、実線又は破線の白線が含まれる。白線には、白以外の色、例えば黄色い線等が含まれるものとする。また、標示物体検出部1は、画像認識処理により、自車両の前方に連なって配置されている一連の路側物を検知してもよい。路側物には、ガードレール、センターポール、ガイドポスト、縁石、壁、街路樹等が含まれる。
例えば、前方監視装置9としてミリ波レーダが設けられている場合は、標示物体検出部1は、ミリ波レーダによる物体の検出結果に基づいて、自車両の前方に連なって配置されている一連の路側物を検出し、一連の路側物の各部の相対位置を検出する。
例えば、前方監視装置9としてレーザレーダが設けられている場合は、標示物体検出部1は、レーザレーダによる物体の検出結果に基づいて、自車両の前方に連なって配置されている一連の路側物又は路面区画線を検出し、一連の路側物又は路面区画線の各部の相対位置を検出する。なお、レーザレーダの検出情報には、物体から反射された反射光の輝度の情報も含まれ、輝度の差から路面区画線が検出される。
標示又は物体の自車両に対する相対位置は、例えば、図3に示すように、自車両の前後方向を第1軸Xとし、自車両の左右方向を第2軸Yとした座標系(以下、自車両座標系と称す)における位置情報とされる。前後方向Xの前側が正とされ、後側が負とされる。左右方向Yの右側が正とされ、左側が負とされる。自車両座標系の原点は、自車両の前端の左右中心点に設定される。図3に示すように、自車両座標系における標示又は物体の相対位置(X、Y)が検出される。標示物体検出部1は、一連の標示又は物体の各部の相対位置を検出する。
また、標示物体検出部1は、一連の標示又は物体に判定されなかった、自車両の前方の物体の相対位置を検出する。前方の物体には、先行車両、障害物等が含まれる。
1-4.近似曲線算出部2
近似曲線算出部2は、一連の標示又は物体の相対位置を近似した曲線を算出する。本実施の形態では、近似曲線算出部2は、曲線として、自車両の前後方向の位置Xを独立変数とし、自車両の左右方向の位置Yを従属変数とした多項式を算出する。本実施の形態では、曲線は、次式に示すような、3次の多項式とされている。
Y=C0+C1×X+C2×X2+C3×X3 ・・・(1)
近似曲線算出部2は、一連の標示又は物体の相対位置を近似した曲線を算出する。本実施の形態では、近似曲線算出部2は、曲線として、自車両の前後方向の位置Xを独立変数とし、自車両の左右方向の位置Yを従属変数とした多項式を算出する。本実施の形態では、曲線は、次式に示すような、3次の多項式とされている。
Y=C0+C1×X+C2×X2+C3×X3 ・・・(1)
車線は、道路構造令等の法令に基づき直線、緩和区画、及び円弧から構成されるため、3次の多項式により精度よく近似できる。
近似曲線算出部2は、一連の標示又は物体毎に曲線を算出する。近似曲線算出部2は、1つの一連の標示又は物体の各部の相対位置を、最小二乗法等により多項式に近似する。最小二乗法等により多項式の各次数の係数C0、C1、C2、C3が算出される。
前方監視装置9として光学式カメラが用いられている場合は、近似曲線算出部2は、一連の路面区画線毎に曲線を算出する。前方監視装置9としてミリ波レーダが用いられている場合は、近似曲線算出部2は、一連の路側物毎に曲線を算出する。前方監視装置9としてレーザレーダが用いられている場合は、近似曲線算出部2は、一連の路側物又は路面区画線毎に曲線を算出する。
図4に、前方監視装置9として光学式カメラが用いられている場合の例を示す。一連の標示として、自車両の左側から前方に延びる実線の白線20が検出されており、自車両の右側から前方に延びる破線の白線21が検出されている。左側の実線の白線の各部について、自車両に対する相対位置が検出されており、右側の破線の白線の各部について、自車両に対する相対位置が検出されている。
近似曲線算出部2は、式(2)に示すように、左側の実線の白線20を近似した3次の多項式22(各次数の係数C0L、C1L、C2L、C3L)を算出し、式(3)に示すように、右側の破線の白線21を近似した3次の多項式23(各次数の係数C0R、C1R、C2R、C3R)を算出する。
Y=C0L+C1L×X+C2L×X2+C3L×X3
・・・(2)
Y=C0R+C1R×X+C2R×X2+C3R×X3
・・・(3)
Y=C0L+C1L×X+C2L×X2+C3L×X3
・・・(2)
Y=C0R+C1R×X+C2R×X2+C3R×X3
・・・(3)
1-5.曲線有効範囲判定部3
<近似曲線の課題>
検出した一連の標示又は物体には、自車両の前方の車線形状に対応していないものが含まれる可能性がある。また、検出した一連の標示又は物体が、自車両の前方の車線形状に対応している場合は、近似に用いた相対位置の情報がある範囲(以下、内挿の範囲とも称す)では、近似曲線を用いて算出した相対位置は、車線形状に対応する可能性が高い。しかし、近似に用いた相対位置の情報がない範囲(以下、外挿の範囲とも称す)では、近似曲線を用いて算出した相対位置が、車線形状から逸脱する可能性が高くなる。よって、近似曲線が車線形状に対応しているか否かを判定できると共に、近似曲線が車線形状に対応している範囲を判定できることが望まれる。
<近似曲線の課題>
検出した一連の標示又は物体には、自車両の前方の車線形状に対応していないものが含まれる可能性がある。また、検出した一連の標示又は物体が、自車両の前方の車線形状に対応している場合は、近似に用いた相対位置の情報がある範囲(以下、内挿の範囲とも称す)では、近似曲線を用いて算出した相対位置は、車線形状に対応する可能性が高い。しかし、近似に用いた相対位置の情報がない範囲(以下、外挿の範囲とも称す)では、近似曲線を用いて算出した相対位置が、車線形状から逸脱する可能性が高くなる。よって、近似曲線が車線形状に対応しているか否かを判定できると共に、近似曲線が車線形状に対応している範囲を判定できることが望まれる。
<曲線の相互比較>
そこで、曲線有効範囲判定部3は、複数の一連の標示又は物体が検出され、複数の曲線が算出された場合に、複数の曲線の形状を相互に比較し、車線形状に対応する曲線及び曲線の有効範囲を判定する。
そこで、曲線有効範囲判定部3は、複数の一連の標示又は物体が検出され、複数の曲線が算出された場合に、複数の曲線の形状を相互に比較し、車線形状に対応する曲線及び曲線の有効範囲を判定する。
例えば、2つの曲線が車線形状に対応している場合は、2つの曲線の形状が相互に対応する。上記の構成によれば、複数の曲線の形状を相互に比較することで、各曲線が車線形状に対応しているか否かを判定できる。また、内挿の範囲において、2つの曲線が車線形状に対応している場合であっても、外挿の範囲において、曲線が車線形状から逸脱すると、2つの曲線の形状が相互に対応しなくなる。上記の構成によれば、複数の曲線の形状を相互に比較することで、車線形状に対応する各曲線の有効範囲を判定できる。
本実施の形態では、以下で説明するように、曲線有効範囲判定部3は、内挿の範囲において、複数の曲線の形状を相互に比較し、車線形状に対応する曲線を判定し、外挿の範囲も含めて、車線形状に対応する曲線の有効範囲を判定するように構成されている。
1-5-1.車線幅に対応する2つの曲線の判定
曲線有効範囲判定部3は、複数の曲線から2つの曲線の組み合わせを設定し、2つの曲線のそれぞれの近似に用いられた一連の標示又は物体が配置されている前後方向の範囲が、2つの曲線の間で重複している前後方向の重複範囲RXOにおいて、2つの曲線の間の左右方向の幅Wを算出する。
曲線有効範囲判定部3は、複数の曲線から2つの曲線の組み合わせを設定し、2つの曲線のそれぞれの近似に用いられた一連の標示又は物体が配置されている前後方向の範囲が、2つの曲線の間で重複している前後方向の重複範囲RXOにおいて、2つの曲線の間の左右方向の幅Wを算出する。
そして、曲線有効範囲判定部3は、左右方向の幅Wが、車線幅に対応する予め設定された許容幅範囲RWPを逸脱する場合は、2つの曲線が、車線形状に対応する組み合せでないと判定し、左右方向の幅Wが、許容幅範囲RWPに収まる場合は、2つの曲線が、車線形状に対応すると判定する。
2つの曲線が車線の左縁及び右縁に対応している場合は、少なくとも内挿の範囲において、2つの曲線の左右方向の幅Wが車線幅に対応する。上記の構成によれば、近似に用いた相対位置の情報がある範囲(内挿の範囲)において、2つの曲線の左右方向の幅Wが、車線幅に対応する許容幅範囲RWPに収まる場合は、2つの曲線が車線形状に対応すると判定でき、左右方向の幅Wが、許容幅範囲RWPを逸脱する場合は、2つの曲線が、車線形状に対応する組み合せでないと判定できる。
例えば、図4に示す例では、左側の曲線22と右側の曲線23の2つの曲線が算出されているので、この2つの曲線が、判定のための組み合わせに設定される。なお、3つ以上の曲線が算出されている場合は、2つの曲線の組み合わせが複数(例えば、設定可能な数)設定され、2つの曲線の組み合わせ毎に、車線形状に対応するか否かが判定される。なお、自車両の左側の曲線から1つずつ、右側の曲線から1つずつ選択され、2つの曲線の組み合わせが設定されてもよい。
そして、図4の例では、左側の曲線22の近似に用いられた左側の実線の白線20の相対位置の前後方向Xの範囲は、自車両に最も近い最近位置XminLから、自車両から最も遠い最遠位置XmaxLまでの範囲となっている。右側の曲線23の近似に用いられた右側の破線の白線21の相対位置の前後方向Xの範囲は、自車両に最も近い最近位置XminRから、自車両から最も遠い最遠位置XmaxRまでの範囲となっている。左側の最近位置XminLから最遠位置XmaxLまでの範囲と、右側の最近位置XminRから最遠位置XmaxRまでの範囲とで重複している重複範囲RXOは、右側の最近位置XminRから右側の最遠位置XmaxRとなっている。
そして、図5に示すように、曲線有効範囲判定部3は、右側の最近位置XminRから右側の最遠位置XmaxRまで、前後方向の位置Xをステップ刻みΔXずつ増加させ、各前後方向の位置Xで、次式を用いて、左側の曲線22と右側の曲線23との左右方向の幅Wを算出し、左右方向の幅Wが、許容幅範囲RWPに収まっているか否かを判定する。
W=(C0R-C0L)+(C1R-C1L)×X
+(C2R-C2L)×X2+(C3R-C3L)×X3
・・・(4)
W=(C0R-C0L)+(C1R-C1L)×X
+(C2R-C2L)×X2+(C3R-C3L)×X3
・・・(4)
許容幅範囲RWPは、下限許容幅Wminから上限許容幅Wmaxまでの範囲に設定される。下限許容幅Wmin及び上限許容幅Wmaxは、例えば、一般的な車線幅のバラツキ範囲、又は車線幅の規格値に対応して設定される。
図4及び図5の例では、重複範囲RXOの全体に亘って、左右方向の幅Wが許容幅範囲RWPに収まっており、曲線有効範囲判定部3は、左側の曲線22と右側の曲線23が、車線形状に対応すると判定している。一方、曲線有効範囲判定部3は、重複範囲RXOの一部分でも、左右方向の幅Wが許容幅範囲RWPに収まっていない場合は、2つの曲線が車線形状に対応する組み合せでないと判定する。或いは、曲線有効範囲判定部3は、重複範囲RXOの所定の割合(例えば、20%)以上の部分において、左右方向の幅Wが許容幅範囲RWPに収まっていない場合は、2つの曲線が車線形状に対応する組み合せでないと判定してもよい。
なお、曲線有効範囲判定部3は、車線形状に対応する2つの曲線の組み合わせが、2組以上あると判定された場合は、重複範囲RXOにおいて左右方向の幅Wが許容幅範囲RWPの中心値に最も近い2つの曲線の組み合わせを最終的な2つの曲線として判定し、それ以外の2つの曲線の組み合わせを除外してもよい。
1-5-2.曲線の有効範囲の判定
曲線の有効範囲の判定には、以下の「曲線幅による有効範囲の判定」と、「曲率差による有効範囲の判定」とがある。
曲線の有効範囲の判定には、以下の「曲線幅による有効範囲の判定」と、「曲率差による有効範囲の判定」とがある。
1-5-2-1.曲線幅による有効範囲の判定
近似に用いた相対位置の情報がある範囲(内挿の範囲)では、車線形状への曲線の対応度合が高いが、近似に用いた相対位置の情報がない範囲(外挿の範囲)では、車線形状への曲線の対応度合が悪化する可能性が高くなる。
近似に用いた相対位置の情報がある範囲(内挿の範囲)では、車線形状への曲線の対応度合が高いが、近似に用いた相対位置の情報がない範囲(外挿の範囲)では、車線形状への曲線の対応度合が悪化する可能性が高くなる。
そのため、内挿の範囲では、2つの曲線の間の左右方向の幅Wは、車線形状に対応している可能性が高いが、内挿の範囲から離れるに従って、左右方向の幅Wが、車線形状に対応しなくなる可能性がある。そこで、以下で説明する曲線幅による有効範囲の判定では、2つの曲線の間の左右方向の幅Wの変化により、2つの曲線の有効範囲を判定する。
曲線有効範囲判定部3は、2つの曲線のそれぞれの近似に用いられた一連の標示又は物体が配置されている前後方向の範囲が、2つの曲線の間で重複している前後方向の重複範囲RXO内に前後基準位置X0を設定する。そして、曲線有効範囲判定部3は、前後基準位置X0おける、2つの曲線の間の自車両の左右方向Yの幅を基準幅W0として算出する。本実施の形態では、有効範囲の判定に用いられる2つの曲線には、車線幅に対応する2つの曲線の判定において、車線形状に対応すると判定された2つの曲線が用いられる。
曲線有効範囲判定部3は、前後方向Xの位置における2つの曲線の間の左右方向Yの幅Wと、基準幅W0との偏差の絶対値ΔWが、幅偏差閾値JDWよりも小さくなる前後方向Xの範囲を、幅判定による有効範囲RXEWと判定する。
この構成によれば、前後方向の重複範囲RXO内の基準幅W0を基準にして、左右方向の幅Wの精度が保たれている前後方向Xの範囲を有効範囲として判定するので、車線形状に対応する曲線の有効範囲を精度よく判定することができる。
本実施の形態では、幅判定による有効範囲RXEWは、以下で説明するように、前後基準位置X0よりも遠方側の判定と、前後基準位置X0よりも接近側の判定とに分割して行われる。
<遠方側の判定>
自車両に近い位置では、標示又は物体の相対位置の検出精度も高く、車線形状への曲線の対応度合が高いが、自車両から前方に離れるに従って、標示又は物体の相対位置の検出精度が悪化し、また外挿の範囲に入るため、車線形状への曲線の対応度合が悪化する可能性がある。そのため、自車両に近い位置の2つの曲線の間の左右方向の幅Wは、車線形状に対応しているが、自車両から前方に離れるに従って、左右方向の幅Wが、車線形状に対応しなくなる可能性がある。
自車両に近い位置では、標示又は物体の相対位置の検出精度も高く、車線形状への曲線の対応度合が高いが、自車両から前方に離れるに従って、標示又は物体の相対位置の検出精度が悪化し、また外挿の範囲に入るため、車線形状への曲線の対応度合が悪化する可能性がある。そのため、自車両に近い位置の2つの曲線の間の左右方向の幅Wは、車線形状に対応しているが、自車両から前方に離れるに従って、左右方向の幅Wが、車線形状に対応しなくなる可能性がある。
本実施の形態では、曲線有効範囲判定部3は、重複範囲RXOの内、自車両に最も近い前後方向Xの位置を前後基準位置X0に設定し、前後基準位置X0おける、2つの曲線の間の自車両の左右方向の幅を基準幅W0として算出する。
曲線有効範囲判定部3は、前後方向の位置Xを前後基準位置X0から次第に遠ざけた(本例では、次第に増加した)ときに、前後方向の位置Xにおける2つの曲線の間の左右方向の幅Wと、基準幅W0との幅偏差の絶対値ΔWが、幅偏差閾値JDWよりも大きくなる前後方向の位置を幅判定上限位置XWmaxとして判定する。そして、曲線有効範囲判定部3は、前後基準位置X0から幅判定上限位置XWmaxまでを幅判定による有効範囲RXEWと判定する。
この構成によれば、自車両に近く、精度の高い基準幅W0を基準にして、左右方向の幅Wの精度が保たれている遠方側の範囲を判定するので、車線形状に対応する曲線の有効範囲を精度よく判定することができる。
例えば、図4の例では、上述したように、重複範囲RXOは、右側の最近位置XminRから右側の最遠位置XmaxRとなっており、前後基準位置X0は、右側の最近位置XminRに設定される。そして、式(4)を用いて、前後基準位置X0(右側の最近位置XminR)において、左右方向の幅Wが算出され、基準幅W0に設定される。
そして、図6に示すように、曲線有効範囲判定部3は、前後基準位置X0から前方上限位置XFmaxまで、前後方向の位置Xをステップ刻みΔXずつ増加させ、各前後方向の位置Xで、式(4)を用いて、左側の曲線22と右側の曲線23との左右方向の幅Wを算出すると共に、次式を用いて、算出した左右方向の幅Wと基準幅W0との幅偏差の絶対値ΔWを算出する。前方上限位置XFmaxは、有効範囲が長くなり過ぎないようにするための上限制限値である。
ΔW=|W-W0| ・・・(5)
ΔW=|W-W0| ・・・(5)
そして、曲線有効範囲判定部3は、幅偏差の絶対値ΔWが幅偏差閾値JDWを超えた前後方向の位置X(本例では直前位置)を、幅判定上限位置XWmaxとして判定し、前後基準位置X0から幅判定上限位置XWmaxまでを幅判定による有効範囲RXEWと判定する。なお、曲線有効範囲判定部3は、前後方向の位置Xを前方上限位置XFmaxまで増加させても、幅偏差の絶対値ΔWが幅偏差閾値JDWを超えない場合は、前方上限位置XFmaxを幅判定上限位置XWmaxに設定する(XWmax=XFmax)。
<接近側の判定>
図4及び図6に示す例では、自車両の近くで白線が検出されており、重複範囲RXOの最近位置(前後基準位置X0)が自車両に近くなっており、自車両の近くの外挿の範囲が短く、この外挿の範囲を用いなくても問題ない。しかし、図7の例に示すように、検出された白線の最近位置が自車両から遠い場合は、重複範囲RXOの最近位置(前後基準位置X0)が自車両から遠くなり、自車両の近くの外挿の範囲が長くなる。この場合に、接近側においても曲線の有効範囲を判定し、曲線を利用することが考えられる。
図4及び図6に示す例では、自車両の近くで白線が検出されており、重複範囲RXOの最近位置(前後基準位置X0)が自車両に近くなっており、自車両の近くの外挿の範囲が短く、この外挿の範囲を用いなくても問題ない。しかし、図7の例に示すように、検出された白線の最近位置が自車両から遠い場合は、重複範囲RXOの最近位置(前後基準位置X0)が自車両から遠くなり、自車両の近くの外挿の範囲が長くなる。この場合に、接近側においても曲線の有効範囲を判定し、曲線を利用することが考えられる。
そこで、曲線有効範囲判定部3は、前後方向の位置Xを前後基準位置X0から次第に近づけたときに、前後方向の位置Xにおける2つの曲線の間の左右方向の幅Wと、基準幅W0との幅偏差の絶対値ΔWが、幅偏差閾値JDWよりも大きくなる前後方向の位置Xを幅判定下限位置XWminとして判定し、幅判定下限位置XWminから前後基準位置X0までを幅判定による有効範囲RXEWに追加する。
例えば、図7の例では、図8に示すように、曲線有効範囲判定部3は、前後基準位置X0から前方下限位置XFmin(例えば、0)まで、前後方向の位置Xをステップ刻みΔXずつ減少させ、各前後方向の位置Xで、式(4)を用いて、左側の曲線22と右側の曲線23との左右方向の幅Wを算出すると共に、式(5)を用いて、算出した左右方向の幅Wと基準幅W0との幅偏差の絶対値ΔWを算出する。
そして、曲線有効範囲判定部3は、幅偏差の絶対値ΔWが幅偏差閾値JDWを超えた前後方向の位置X(本例では直前位置)を、幅判定下限位置XWminとして判定し、幅判定下限位置XWminから前後基準位置X0までを幅判定による有効範囲RXEWに追加する。よって、最終的な幅判定による有効範囲RXEWは、幅判定下限位置XWminから幅判定上限位置XWmaxまでの範囲となる。なお、曲線有効範囲判定部3は、前後方向の位置Xを前方下限位置XFminまで減少させても、幅偏差の絶対値ΔWが幅偏差閾値JDWを超えない場合は、前方下限位置XFminを幅判定下限位置XWminに設定する(XWmin=XFmin)。
1-5-2-2.曲率差による有効範囲の判定
近似に用いた相対位置の情報がある範囲(内挿の範囲)では、車線形状への曲線の対応度合が高いが、近似に用いた相対位置の情報がない範囲(外挿の範囲)では、車線形状への曲線の対応度合が悪化する可能性がある。
近似に用いた相対位置の情報がある範囲(内挿の範囲)では、車線形状への曲線の対応度合が高いが、近似に用いた相対位置の情報がない範囲(外挿の範囲)では、車線形状への曲線の対応度合が悪化する可能性がある。
そのため、内挿の範囲では、2つの曲線の曲率は、車線形状に対応し、相互に対応している可能性が高いが、内挿の範囲から離れるに従って、左右方向の幅Wが、2つの曲線の曲率は、相互に対応しなくなる可能性が高くなる。そこで、以下で説明する曲率差による有効範囲の判定では、2つの曲線の曲率の偏差により、2つの曲線の有効範囲を判定する。
曲線有効範囲判定部3は、2つの曲線のそれぞれの曲率の間の偏差の絶対値Δρが、曲率偏差閾値JDPよりも小さくなる前後方向Xの範囲を、曲率判定による有効範囲RXEPと判定する。
この構成によれば、2つの曲線の曲率が相互に対応している前後方向Xの範囲を判定するので、車線形状に対応する曲線の有効範囲を精度よく判定することができる。
本実施の形態では、曲率判定による有効範囲RXEPは、以下で説明するように、前後基準位置X0よりも遠方側の判定と、前後基準位置X0よりも接近側の判定とに分割して行われる。
<遠方側の判定>
自車両に近い位置では、標示又は物体の相対位置の検出精度も高く、車線形状への曲線の対応度合が高いが、自車両から前方に離れるに従って、標示又は物体の相対位置の検出精度が悪化し、また外挿の範囲に入るため、車線形状への曲線の対応度合が悪化する可能性がある。そのため、自車両に近い位置の2つの曲線の曲率は、車線形状に対応し、相互に対応しているが、自車両から前方に離れるに従って、2つの曲線の曲率は、相互に対応しなくなる可能性がある。
自車両に近い位置では、標示又は物体の相対位置の検出精度も高く、車線形状への曲線の対応度合が高いが、自車両から前方に離れるに従って、標示又は物体の相対位置の検出精度が悪化し、また外挿の範囲に入るため、車線形状への曲線の対応度合が悪化する可能性がある。そのため、自車両に近い位置の2つの曲線の曲率は、車線形状に対応し、相互に対応しているが、自車両から前方に離れるに従って、2つの曲線の曲率は、相互に対応しなくなる可能性がある。
曲線幅による有効範囲の判定と同様に、曲線有効範囲判定部3は、重複範囲RXOの内、自車両に最も近い前後方向の位置を前後基準位置X0に設定する。本実施の形態では、曲率差による有効範囲の判定に用いられる2つの曲線には、車線幅に対応する2つの曲線の判定において、車線形状に対応すると判定された2つの曲線が用いられる。
曲線有効範囲判定部3は、前後方向の位置Xを前後基準位置X0から次第に遠ざけた(本例では、次第に増加した)ときに、前後方向の位置Xにおける2つの曲線のそれぞれの曲率の間の曲率偏差の絶対値Δρが、曲率偏差閾値JDPよりも大きくなる前後方向の位置を曲率判定上限位置XPmaxとして判定する。そして、曲線有効範囲判定部3は、前後基準位置X0から曲率判定上限位置XPmaxまでを曲率判定による有効範囲RXEPと判定する。
この構成によれば、自車両に近い前後基準位置X0を基準にして、2つの曲線の曲率が相互に対応している遠方側の範囲を判定するので、車線形状に対応する曲線の有効範囲を精度よく判定することができる。
例えば、図4の例では、図9に示すように、曲線有効範囲判定部3は、前後基準位置X0から前方上限位置XFmaxまで、前後方向の位置Xをステップ刻みΔXずつ増加させ、各前後方向の位置Xで、式(6)を用いて、左側の曲線22の曲率ρLを算出し、式(7)を用いて、右側の曲線23の曲率ρRを算出し、式(8)を用いて、2つの曲率ρL、ρRの間の曲率偏差の絶対値Δρを算出する。
ρL=2×C2L+6×C3L×X ・・・(6)
ρR=2×C2R+6×C3R×X ・・・(7)
Δρ=|ρL-ρR| ・・・(8)
ρL=2×C2L+6×C3L×X ・・・(6)
ρR=2×C2R+6×C3R×X ・・・(7)
Δρ=|ρL-ρR| ・・・(8)
そして、曲線有効範囲判定部3は、曲率偏差の絶対値Δρが曲率偏差閾値JDPを超えた前後方向の位置X(本例では直前位置)を、曲率判定上限位置XPmaxとして判定し、前後基準位置X0から曲率判定上限位置XPmaxまでを曲率判定による有効範囲RXEPと判定する。なお、曲線有効範囲判定部3は、前後方向の位置Xを前方上限位置XFmaxまで増加させても、曲率偏差の絶対値Δρが曲率偏差閾値JDPを超えない場合は、前方上限位置XFmaxを曲率判定上限位置XPmaxに設定する(XPmax=XFmax)。
<接近側の判定>
図7の例を用いて、上述した曲線幅による有効範囲の判定と同様に、曲率差による有効範囲の判定における接近側の判定について説明する。
図7の例を用いて、上述した曲線幅による有効範囲の判定と同様に、曲率差による有効範囲の判定における接近側の判定について説明する。
曲線有効範囲判定部3は、前後方向の位置Xを前後基準位置X0から次第に近づけたときに、前後方向の位置Xにおける2つの曲線のそれぞれの曲率の間の偏差の絶対値Δρが、曲率偏差閾値JDPよりも大きくなる前後方向の位置Xを曲率判定下限位置XPminとして判定し、曲率判定下限位置XPminから前後基準位置X0までを曲率判定による有効範囲RXEPに追加する。
例えば、図7の例では、図10に示すように、曲線有効範囲判定部3は、前後基準位置X0から前方下限位置XFmin(例えば、0)まで、前後方向の位置Xをステップ刻みΔXずつ減少させ、各前後方向の位置Xで、式(6)を用いて、左側の曲線22の曲率ρLを算出し、式(7)を用いて、右側の曲線23の曲率ρRを算出し、式(8)を用いて、2つの曲率ρL、ρRの間の曲率偏差の絶対値Δρを算出する。
そして、曲線有効範囲判定部3は、曲率偏差の絶対値Δρが曲率偏差閾値JDPを超えた前後方向の位置X(本例では直前位置)を、曲率判定下限位置XPminとして判定し、曲率判定下限位置XPminから前後基準位置X0までを曲率判定による有効範囲RXEPに追加する。よって、最終的な曲率判定による有効範囲RXEPは、曲率判定下限位置XPminから曲率判定上限位置XPmaxまでの範囲となる。なお、曲線有効範囲判定部3は、前後方向の位置Xを前方下限位置XFminまで減少させても、曲率偏差の絶対値Δρが曲率偏差閾値JDPを超えない場合は、前方下限位置XFminを曲率判定下限位置XPminに設定する(XPmin=XFmin)。
1-5-2-3.2つの有効範囲の判定結果の統合
曲線有効範囲判定部3は、幅判定による有効範囲RXEWと曲率判定による有効範囲RXEPとの重複範囲を、最終的な有効範囲に設定する。すなわち、曲線有効範囲判定部3は、幅判定下限位置XWmin及び曲率判定下限位置XPminのいずれか大きい(遠い)方と、幅判定上限位置XWmax及び曲率判定上限位置XPmaxのいずれか小さい(近い)方との間を、最終的な有効範囲に設定する。よって、2つの曲線の幅と、2つの曲線の曲率の偏差との2つの観点から曲線の有効範囲が判定されるので、判定精度を向上させることができる。
曲線有効範囲判定部3は、幅判定による有効範囲RXEWと曲率判定による有効範囲RXEPとの重複範囲を、最終的な有効範囲に設定する。すなわち、曲線有効範囲判定部3は、幅判定下限位置XWmin及び曲率判定下限位置XPminのいずれか大きい(遠い)方と、幅判定上限位置XWmax及び曲率判定上限位置XPmaxのいずれか小さい(近い)方との間を、最終的な有効範囲に設定する。よって、2つの曲線の幅と、2つの曲線の曲率の偏差との2つの観点から曲線の有効範囲が判定されるので、判定精度を向上させることができる。
1-6.車両制御部4
車両制御部4は、有効範囲内の曲線の情報に基づいて、車両の走行制御、及び運転者への車両の走行情報の案内の一方又は双方を行う。例えば、車両制御部4は、車両の走行制御として、有効範囲内の2つの曲線の間を、自車両の走行車線に設定し、走行車線に存在する先行車両又は障害物等との追突防止走行制御、先行車両への追従走行制御、走行車線への車線維持走行制御等を行う。車両制御部4は、加減速指令、ブレーキ指令、操舵角指令等の走行制御に係る指令を算出し、車両制御装置10に伝達する。車両制御装置10は、例えば、各制御装置を統合する制御装置とされ、エンジン、モータ等の駆動力源の制御装置に、駆動力を変化させる指令を伝達したり、ブレーキの制御装置に、ブレーキの動作指令を伝達したり、電動パワーステアリングの制御装置に、操舵角の指令を伝達したりする。
車両制御部4は、有効範囲内の曲線の情報に基づいて、車両の走行制御、及び運転者への車両の走行情報の案内の一方又は双方を行う。例えば、車両制御部4は、車両の走行制御として、有効範囲内の2つの曲線の間を、自車両の走行車線に設定し、走行車線に存在する先行車両又は障害物等との追突防止走行制御、先行車両への追従走行制御、走行車線への車線維持走行制御等を行う。車両制御部4は、加減速指令、ブレーキ指令、操舵角指令等の走行制御に係る指令を算出し、車両制御装置10に伝達する。車両制御装置10は、例えば、各制御装置を統合する制御装置とされ、エンジン、モータ等の駆動力源の制御装置に、駆動力を変化させる指令を伝達したり、ブレーキの制御装置に、ブレーキの動作指令を伝達したり、電動パワーステアリングの制御装置に、操舵角の指令を伝達したりする。
例えば、車両制御部4は、車両の走行情報の案内として、有効範囲内の2つの曲線の間を、自車両の走行車線に設定し、走行車線に存在する先行車両又は障害物等との追突の警告の案内、走行車線からの逸脱の警告の案内、走行車線の案内等を行う。車両制御部4は、これらの案内に係る情報を、案内装置11に伝達する。案内装置11は、スピーカ、表示装置、ランプ、振動装置等を制御して、各案内を運転者に報知する。
1-7.フローチャート
次に、本実施の形態に係る車線形状認識システム及び車線形状認識方法の処理の流れを、図11のフローチャートを参照して説明する。図11のフローチャートの処理は、演算処理装置90が記憶装置91に記憶されたソフトウェア(プログラム)を実行することにより、例えば所定の演算周期毎に繰り返し実行される。
次に、本実施の形態に係る車線形状認識システム及び車線形状認識方法の処理の流れを、図11のフローチャートを参照して説明する。図11のフローチャートの処理は、演算処理装置90が記憶装置91に記憶されたソフトウェア(プログラム)を実行することにより、例えば所定の演算周期毎に繰り返し実行される。
ステップS1で、上述したように、標示物体検出部1は、自車両の前方に連なって配置されている一連の標示又は物体の自車両に対する相対位置を検出する。本実施の形態では、標示物体検出部1は、前方監視装置9から伝達された信号に基づいて、自車両の前方に存在する標示又は物体を検出し、標示又は物体の自車両に対する相対位置を検出する。そして、標示物体検出部1は、自車両の前方に連なって配置されている標示又は物体を1つのまとまりと判定する。
次に、ステップS2で、上述したように、近似曲線算出部2は、一連の標示又は物体の相対位置を近似した曲線を算出する。本実施の形態では、近似曲線算出部2は、曲線として、自車両の前後方向の位置Xを独立変数とし、自車両の左右方向の位置Yを従属変数とした多項式を算出する。本実施の形態では、曲線は、3次の多項式とされている。
次に、ステップS3で、曲線有効範囲判定部3は、複数の曲線が算出されたか否かを判定し、複数の曲線が算出された場合は、ステップS4に進み、複数の曲線が算出されていない場合は、一連の処理を終了する。ステップS4からステップS8で、上述したように、曲線有効範囲判定部3は、複数の曲線の形状を相互に比較し、車線形状に対応する曲線及び曲線の有効範囲を判定する。
本実施の形態では、ステップS4で、上述したように、車線幅に対応する2つの曲線の判定として、曲線有効範囲判定部3は、複数の曲線から2つの曲線の組み合わせを設定し、2つの曲線のそれぞれの近似に用いられた一連の標示又は物体が配置されている前後方向の範囲が、2つの曲線の間で重複している前後方向の重複範囲RXOにおいて、2つの曲線の間の左右方向の幅Wを算出する。そして、曲線有効範囲判定部3は、左右方向の幅Wが、車線幅に対応する予め設定された許容幅範囲RWPを逸脱する場合は、2つの曲線が、車線形状に対応する組み合せでないと判定し、左右方向の幅Wが、許容幅範囲RWPに収まる場合は、2つの曲線が、車線形状に対応すると判定する。なお、3つ以上の曲線が算出されている場合は、2つの曲線の組み合わせが複数設定され、各2つの曲線の組み合わせ毎に、車線形状に対応するか否かが判定される。
次に、ステップS5で、曲線有効範囲判定部3は、車線形状に対応する2つの曲線の組み合せがあると判定された場合は、ステップS6に進み、組み合わせがないと判定された場合は、一連の処理を終了する。
ステップS6で、上述したように、曲線幅による有効範囲の判定として、曲線有効範囲判定部3は、2つの曲線のそれぞれの近似に用いられた一連の標示又は物体が配置されている前後方向の範囲が、2つの曲線の間で重複している前後方向の重複範囲RXO内に前後基準位置X0を設定する。そして、曲線有効範囲判定部3は、前後基準位置X0おける、2つの曲線の間の自車両の左右方向Yの幅を基準幅W0として算出する。曲線有効範囲判定部3は、前後方向Xの位置における2つの曲線の間の左右方向Yの幅Wと、基準幅W0との偏差の絶対値ΔWが、幅偏差閾値JDWよりも小さくなる前後方向Xの範囲を、幅判定による有効範囲RXEWと判定する。本実施の形態では、上述したように、遠方側の判定と近接側の判定とが実行される。
ステップS7で、上述したように、曲率差による有効範囲の判定として、曲線有効範囲判定部3は、2つの曲線のそれぞれの曲率の間の偏差の絶対値Δρが、曲率偏差閾値JDPよりも小さくなる前後方向Xの範囲を、曲率判定による有効範囲RXEPと判定する。本実施の形態では、上述したように、遠方側の判定と近接側の判定とが実行される。
ステップS8で、上述したように、曲線有効範囲判定部3は、幅判定による有効範囲RXEWと曲率判定による有効範囲RXEPとの重複範囲を、最終的な曲率の有効範囲に設定する。
そして、ステップS9で、上述したように、車両制御部4は、有効範囲内の曲線の情報に基づいて、車両の走行制御、及び運転者への車両の走行情報の案内の一方又は双方を行う。
2.実施の形態2
次に、実施の形態2に係る車線形状認識システム及び車線形状認識方法について説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係る車線形状認識システムの基本的な構成及び処理は実施の形態1と同様である。本実施の形態では、曲線有効範囲判定部3において、複数の曲線から車線形状に対応している2つの曲線を判定する処理が実施の形態1と異なる。
次に、実施の形態2に係る車線形状認識システム及び車線形状認識方法について説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係る車線形状認識システムの基本的な構成及び処理は実施の形態1と同様である。本実施の形態では、曲線有効範囲判定部3において、複数の曲線から車線形状に対応している2つの曲線を判定する処理が実施の形態1と異なる。
車線形状に対応している曲線は、前後方向の位置Xの変化に対する左右方向の位置Yの変化の傾向が互いに対応している。よって、複数の一連の標示又は物体が検出され、複数の曲線が算出された場合に、前後方向の変化に対する左右方向の変化の傾向が異なる曲線を除外していくことにより、複数の曲線から車線形状に対応している2つの曲線を選出することができる。
そこで、本実施の形態では、曲線有効範囲判定部3は、自車両の前後方向に左右偏差用の前後基準位置X0RLを設定する。曲線有効範囲判定部3は、複数の曲線のそれぞれについて、左右偏差用の前後基準位置X0RLにおける自車両の左右方向の位置Yを左右基準位置Y0RLとして算出する。曲線有効範囲判定部3は、複数の曲線のそれぞれについて、各前後方向の位置Xにおいて、曲線の左右方向の位置Yと左右基準位置Y0RLとの偏差である左右偏差ΔY0RLを算出する。そして、曲線有効範囲判定部3は、前後方向の位置Xを左右偏差用の前後基準位置X0RLから変化させていったときに、左右偏差ΔY0RLが、複数の曲線の左右偏差ΔY0RLの中央値ΔY0RL_Mから左右偏差閾値JDRL以上外れる曲線を、2つの曲線になるまで、複数の曲線から除外していき、残った2つの曲線を車線形状に対応していると判定する。
この構成によれば、各前後方向の位置Xにおいて、左右基準位置Y0RLと曲線の左右方向の位置Yとの左右偏差ΔY0RLを算出することにより、前後方向の変化に対する左右方向の変化の傾向を算出することができる。そして、左右偏差ΔY0RLが、複数の曲線の左右偏差ΔY0RLの中央値ΔY0RL_Mから左右偏差閾値JDRL以上外れる曲線を、複数の曲線から除外することで、前後方向の変化に対する左右方向の変化の傾向が異なる曲線を除外することができる。そして、車線形状に対応している2つの曲線を選択することができる。
図12のフローチャート及び図13及び図14の例を用いて、左右偏差による車線形状に対応した曲線の選択処理を説明する。図13及び図14は、前方監視装置9としてミリ波レーダが用いられている場合の例である。
ステップS21で、上述したように、標示物体検出部1は、自車両の前方に連なって配置されている一連の標示又は物体の自車両に対する相対位置を検出する。ステップS22で、上述したように、近似曲線算出部2は、一連の標示又は物体の相対位置を近似した曲線を算出する。
例えば、図13に示す例では、自車両の走行車線の左側路側に沿って一定間隔で並んだ複数のガイドポール24が一連の物体として検出され、走行車線の右側路側に沿って一定間隔で並んだ複数のガイドポール25が一連の物体として検出され、右側路側の複数のガイドポール25の右側に、車線に沿って配置された壁26が、一連の物体として検出されている。
そして、左側の複数のガイドポール24の相対位置を近似した第1曲線27が算出され、右側の複数のガイドポール25の相対位置を近似した第2曲線28が算出され、右側の壁26の相対位置を近似した第3曲線29が算出されている。
ステップS23で、曲線有効範囲判定部3は、3つ以上の曲線が算出されたか否かを判定する。曲線有効範囲判定部3は、3つ以上の曲線が算出されたと判定した場合は、ステップS24に進み、自車両の前後方向に左右偏差用の前後基準位置X0RLを設定する。左右偏差用の前後基準位置X0RLは、予め設定された前後方向の位置に設定されてもよいし、複数の曲線のそれぞれの近似に用いられた一連の標示又は物体が配置されている前後方向の範囲が、複数の曲線の間で重複している前後方向の重複範囲内(例えば、自車両に最も近い最近位置)に設定されてもよい。図14の例では、左右偏差用の前後基準位置X0RLは、0の前後方向の位置に設定されている。
そして、ステップS25で、曲線有効範囲判定部3は、複数の曲線のそれぞれについて、左右偏差用の前後基準位置X0RLにおける左右方向の位置Yを左右基準位置Y0RLとして算出する。図14の例では、第1曲線27について、第1曲線の左右基準位置Y0RL27が算出され、第2曲線28について、第2曲線の左右基準位置Y0RL28が算出され、第3曲線29について、第3曲線の左右基準位置Y0RL29が算出される。
ステップS26で、曲線有効範囲判定部3は、前後方向の位置Xを前回値からステップ刻みΔXだけ増加させる。なお、前後方向の位置Xの初期値は、左右偏差用の前後基準位置X0RLに設定される。
そして、ステップS27で、複数の曲線のそれぞれについて、曲線有効範囲判定部3は、ステップS26で設定された前後方向の位置Xで、曲線を用いて左右方向の位置Yを算出する。図14の例では、第1曲線27について、第1曲線の左右方向の位置Y27が算出され、第2曲線28について、第2曲線の左右方向の位置Y28が算出され、第3曲線29について、第3曲線の左右方向の位置Y29が算出される。
ステップS28で、複数の曲線のそれぞれについて、曲線有効範囲判定部3は、次式に示すように、左右基準位置Y0RLと曲線の左右方向の位置Yとの偏差である左右偏差ΔY0RLを算出する。図14の例では、第1曲線27について、第1曲線の左右偏差ΔY0RL27が算出され、第2曲線28について、第2曲線の左右偏差ΔY0RL28が算出され、第3曲線29について、第3曲線の左右偏差ΔY0RL29が算出される。
ΔY0RL=Y-Y0RL ・・・(9)
ΔY0RL=Y-Y0RL ・・・(9)
ステップS29で、曲線有効範囲判定部3は、複数の曲線の左右偏差ΔY0RLの中央値ΔY0RL_Mを算出する。なお、中央値は、データを小さい順に並べたときに中央に位置する値である。図14の例では、第1曲線の左右偏差ΔY0RL27、第2曲線の左右偏差ΔY0RL28、及び第3曲線の左右偏差ΔY0RL29の中央値ΔY0RL_Mが算出される。
そして、ステップS30で、複数の曲線のそれぞれについて、曲線有効範囲判定部3は、次式に示すように、中央値ΔY0RL_Mと左右偏差ΔY0RLとの偏差の絶対値ΔYDを算出する。図14の例では、第1曲線の偏差の絶対値ΔYD、第2曲線の偏差の絶対値ΔYD、及び第3曲線の偏差の絶対値ΔYDが算出される。
ΔYD=|ΔY0RL_M-ΔY0RL| ・・・(10)
ΔYD=|ΔY0RL_M-ΔY0RL| ・・・(10)
ステップS31で、複数の曲線のそれぞれについて、曲線有効範囲判定部3は、偏差の絶対値ΔYDが左右偏差閾値JDRLよりも大きいか否かを判定する。そして、ステップS32で、曲線有効範囲判定部3は、左右偏差閾値JDRLよりも大きい曲線がある場合は、ステップS33に進み、左右偏差閾値JDRLよりも大きい曲線を、曲線候補から除外し、左右偏差閾値JDRLよりも大きい曲線がない場合は、ステップS26に進む。ステップS34で、曲線有効範囲判定部3は、除外後の曲線の数が2つである場合は、一連の処理を終了し、3つ以上である場合は、ステップS26に進む。
図14の例では、前後方向の位置がXDTになった時に、第3曲線の偏差の絶対値ΔYDが、左右偏差閾値JDRLよりも大きくなったため、第3曲線29が曲線候補から除外され、第1曲線27と第2曲線28が、車線形状に対応している2つの曲線に判定されている。
なお、曲線有効範囲判定部3は、左右偏差ΔY0RLが中央値ΔY0RL_Mから左右偏差閾値JDRL以上外れる曲線が、自車両の左側の最後の曲線である場合、又は自車両の右側の最後の曲線である場合は、当該曲線を曲線候補から除外しなくてもよい。左側の曲線であるか右側の曲線であるかの判定は、前後方向の位置Xが0である場合の曲線の左右方向の位置Yが自車両の左側又は右側にあるかによって判定する。本例では、Y>0の場合は、右側であると判定し、Y<0の場合は、左側であると判定する。
本実施の形態では、実施の形態1の図11のフローチャートのステップS4の処理が変更になり、他のステップの処理は同様である。本実施の形態では、ステップS4で、上述したように、曲線有効範囲判定部3は、自車両の前後方向に左右偏差用の前後基準位置X0RLを設定し、複数の曲線のそれぞれについて、左右偏差用の前後基準位置X0RLにおける自車両の左右方向の位置Yを左右基準位置Y0RLとして算出する。曲線有効範囲判定部3は、複数の曲線のそれぞれについて、各前後方向の位置Xにおいて、曲線の左右方向の位置Yと左右基準位置Y0RLとの偏差である左右偏差ΔY0RLを算出する。そして、曲線有効範囲判定部3は、前後方向の位置Xを左右偏差用の前後基準位置X0RLから変化させていったときに、左右偏差ΔY0RLが、複数の曲線の左右偏差ΔY0RLの中央値ΔY0RL_Mから左右偏差閾値JDRL以上外れる曲線を、2つの曲線になるまで、複数の曲線から除外していき、残った2つの曲線を車線形状に対応していると判定する。
3.実施の形態3
次に、実施の形態3に係る車線形状認識システム及び車線形状認識方法について説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係る車線形状認識システムの基本的な構成及び処理は実施の形態1と同様である。本実施の形態では、近似曲線算出部2の処理が実施の形態1と異なる。
次に、実施の形態3に係る車線形状認識システム及び車線形状認識方法について説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係る車線形状認識システムの基本的な構成及び処理は実施の形態1と同様である。本実施の形態では、近似曲線算出部2の処理が実施の形態1と異なる。
本実施の形態では、近似曲線算出部2は、前後方向の特定範囲は、3次曲線(本例では、3次の多項式)を算出し、特定範囲以外の前後方向の範囲は、2次曲線(本例では、2次の多項式)を算出するように構成されている。
例えば、次式に、実施の形態1の図4の左側の実線の白線20を近似する場合を示す。本実施の形態では、特定範囲は、一連の標示又は物体の相対位置の前後方向Xの範囲(本例では、自車両に最も近い最近位置XminLから、自車両から最も遠い最遠位置XmaxLまで)に設定される。
1)X<XminLの場合
Y=C0L+C3L×XminL3
+(C1L-3×C3L×XminL2)×X
+(C2L+3×C3L×XminL)×X2
2)XminL≦X≦XmaxLの場合
Y=C0L+C1L×X+C2L×X2+C3L×X3
3)XmaxL<Xの場合
Y=C0L+C3L×XmaxL3
+(C1L-3×C3L×XmaxL2)×X
+(C2L+3×C3L×XmaxL)×X2
・・・(11)
1)X<XminLの場合
Y=C0L+C3L×XminL3
+(C1L-3×C3L×XminL2)×X
+(C2L+3×C3L×XminL)×X2
2)XminL≦X≦XmaxLの場合
Y=C0L+C1L×X+C2L×X2+C3L×X3
3)XmaxL<Xの場合
Y=C0L+C3L×XmaxL3
+(C1L-3×C3L×XmaxL2)×X
+(C2L+3×C3L×XmaxL)×X2
・・・(11)
なお、2次曲線の代わりに、3次曲線よりも低次の曲線(例えば、クロソイド曲線、円弧等)が用いられてもよい。
〔その他の実施の形態〕
最後に、本願のその他の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する各実施の形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施の形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
最後に、本願のその他の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する各実施の形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施の形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記の各実施の形態においては、近似曲線算出部2は、曲線として、多項式を算出する場合を例として説明した。しかし、本願の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、近似曲線算出部2は、一連の標示又は物体の相対位置を近似することができれば、各種の曲線を用いて近似してもよい。例えば、近似曲線算出部2は、曲線として、始点位置、始点方位角、始点曲率、曲率変化率をパラメータとするクロソイド曲線を用いて近似してもよい。
(2)上記の各実施の形態では、曲線有効範囲判定部3は、前後方向の位置Xをステップ刻みΔXずつ増加又は減少させて、各前後方向の位置Xで、左右方向の幅W、幅偏差の絶対値ΔW、曲率偏差の絶対値Δρ、左右偏差ΔY0RL等の各演算値を算出する場合を例として説明した。しかし、本願の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、曲線有効範囲判定部3は、前後方向の位置Xを不等間隔で変化させて、各前後方向の位置Xで、各演算値を算出してもよい。例えば、曲線有効範囲判定部3は、前後方向の位置Xを、重複範囲RXOの最近位置、重複範囲RXOの最遠位置、及び曲線の極値に変化させて、各演算値を算出してもよい。
(3)上記の実施の形態1では、曲線有効範囲判定部3は、重複範囲RXOにおける2つの曲線の左右方向の幅Wに基づいて、2つの曲線が車線形状に対応する組み合せであるか否かを判定するように構成されており、実施の形態2では、曲線有効範囲判定部3は、複数の曲線のそれぞれについて、曲線の左右方向の位置Yと左右基準位置Y0RLとの偏差である左右偏差ΔY0RLを算出し、左右偏差ΔY0RLが、複数の曲線の左右偏差ΔY0RLの中央値ΔY0RL_Mから左右偏差閾値JDRL以上外れる曲線を、2つの曲線になるまで、複数の曲線から除外するように構成されている。しかし、実施の形態1の曲線の選定方法と、実施の形態2の曲線の選定方法とが組み合わされて実行されてもよい。例えば、実施の形態1の曲線の選定方法により、車線形状に対応する2つの曲線の組み合わせが複数選定された場合に、実施の形態の2の曲線の選定方法により、2つの曲線になるまで、曲線が除外されてもよい。
(4)上記の各実施の形態では、曲線有効範囲判定部3は、曲線幅による有効範囲の判定及び曲率差による有効範囲の判定の双方を実行し、幅判定による有効範囲RXEWと曲率判定による有効範囲RXEPとの重複範囲を、最終的な有効範囲に設定するように構成されている場合を例として説明した。曲線有効範囲判定部3は、曲線幅による有効範囲の判定のみを実行し、幅判定による有効範囲RXEWをそのまま最終的な有効範囲に設定してもよい。或いは、曲線有効範囲判定部3は、曲率差による有効範囲の判定のみを実行し、曲率判定による有効範囲RXEPをそのまま最終的な有効範囲に設定してもよい。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 標示物体検出部、2 近似曲線算出部、3 曲線有効範囲判定部、4 車両制御部、9 前方監視装置、JDP 曲率偏差閾値、JDRL 左右偏差閾値、JDW 幅偏差閾値、RWP 許容幅範囲、RXO 重複範囲、W0 基準幅、X 前後方向、X0 前後基準位置、X0RL 左右偏差用の前後基準位置、Y 左右方向、Y0RL 左右基準位置、ΔY0RL 左右偏差、ΔY0RL_M 左右偏差の中央値
Claims (13)
- 自車両の前方に連なって配置されている一連の標示又は物体の前記自車両に対する相対位置を検出する標示物体検出部と、
一連の前記標示又は前記物体の相対位置を近似した曲線を算出する近似曲線算出部と、
複数の前記曲線が算出された場合に、複数の前記曲線の形状を相互に比較し、車線形状に対応する前記曲線及び前記曲線の有効範囲を判定する曲線有効範囲判定部と、
を備えた車線形状認識システム。 - 前記曲線有効範囲判定部は、複数の前記曲線から2つの前記曲線の組み合わせを設定し、前記2つの曲線のそれぞれの近似に用いられた一連の前記標示又は前記物体が配置されている前記自車両の前後方向の範囲が、2つの前記曲線の間で重複している前記前後方向の重複範囲において、前記2つの曲線の間の前記自車両の左右方向の幅を算出し、
前記左右方向の幅が、車線幅に対応する予め設定された許容幅範囲を逸脱する場合は、前記2つの曲線が、車線形状に対応する組み合せでないと判定し、前記左右方向の幅が、前記許容幅範囲に収まる場合は、前記2つの曲線が、車線形状に対応すると判定する請求項1に記載の車線形状認識システム。 - 前記曲線有効範囲判定部は、前記自車両の前後方向に左右偏差用の前後基準位置を設定し、複数の前記曲線のそれぞれについて、前記左右偏差用の前後基準位置における前記自車両の左右方向の位置を左右基準位置として算出し、
複数の前記曲線のそれぞれについて、各前記前後方向の位置において、前記左右基準位置と前記曲線の前記左右方向の位置との偏差である左右偏差を算出し、
前記前後方向の位置を前記左右偏差用の前後基準位置から変化させていったときに、前記左右偏差が、複数の前記曲線の前記左右偏差の中央値から左右偏差閾値以上外れる曲線を、2つの前記曲線になるまで、複数の前記曲線から除外していき、残った2つの曲線を車線形状に対応していると判定する請求項1又は2に記載の車線形状認識システム。 - 前記曲線有効範囲判定部は、複数の前記曲線から2つの前記曲線の組み合わせを設定し、
前記2つの曲線のそれぞれの近似に用いられた一連の前記標示又は前記物体が配置されている前記自車両の前後方向の範囲が、2つの前記曲線の間で重複している前記前後方向の重複範囲内に前後基準位置を設定し、前記前後基準位置おける、前記2つの曲線の間の前記自車両の左右方向の幅を基準幅として算出し、
前記前後方向の位置における前記2つの曲線の間の前記左右方向の幅と、前記基準幅との偏差の絶対値が、幅偏差閾値よりも小さくなる前記前後方向の範囲を、前記有効範囲と判定する請求項1から3のいずれか一項に記載の車線形状認識システム。 - 前記曲線有効範囲判定部は、複数の前記曲線から2つの前記曲線の組み合わせを設定し、
前記2つの曲線のそれぞれの曲率の間の偏差の絶対値が、曲率偏差閾値よりも小さくなる前記自車両の前後方向の範囲を、前記有効範囲と判定する請求項1から3のいずれか一項に記載の車線形状認識システム。 - 前記曲線有効範囲判定部は、複数の前記曲線から2つの前記曲線の組み合わせを設定し、
前記2つの曲線のそれぞれの近似に用いられた一連の前記標示又は前記物体が配置されている前記自車両の前後方向の範囲が、2つの前記曲線の間で重複している前記前後方向の重複範囲内に前後基準位置を設定し、前記前後基準位置おける、前記2つの曲線の間の前記自車両の左右方向の幅を基準幅として算出し、
前記前後方向の位置における前記2つの曲線の間の前記左右方向の幅と、前記基準幅との偏差の絶対値が、幅偏差閾値よりも小さくなる前記前後方向の範囲を、幅判定による有効範囲に設定し、
前記2つの曲線のそれぞれの曲率の間の偏差の絶対値が、曲率偏差閾値よりも小さくなる前記前後方向の範囲を、曲率判定による有効範囲と判定し、
前記幅判定による有効範囲と前記曲率判定による有効範囲との重複範囲を最終的な前記有効範囲と判定する請求項1から3のいずれか一項に記載の車線形状認識システム。 - 前記標示物体検出部は、光学式カメラにより撮像された画像データに基づいて、前記自車両の前方に連なって配置されている一連の路面区画線の相対位置を検出し、
前記近似曲線算出部は、一連の前記路面区画線毎に前記曲線を算出する請求項1から6のいずれか一項に記載の車線形状認識システム。 - 前記標示物体検出部は、ミリ波レーダによる物体の検出結果に基づいて、前記自車両の前方に連なって配置されている一連の路側物の相対位置を検出し、
前記近似曲線算出部は、一連の前記路側物毎に前記曲線を算出する請求項1から7のいずれか一項に記載の車線形状認識システム。 - 前記標示物体検出部は、レーザレーダによる物体の検出結果に基づいて、前記自車両の前方に連なって配置されている一連の路側物又は路面区画線の相対位置を検出し、
前記近似曲線算出部は、一連の前記路側物又は前記路面区画線毎に前記曲線を算出する請求項1から8のいずれか一項に記載の車線形状認識システム。 - 前記近似曲線算出部は、前記曲線として、前記自車両の前後方向の位置を独立変数とし、前記自車両の左右方向の位置を従属変数とした多項式を算出する請求項1から9のいずれか一項に記載の車線形状認識システム。
- 前記近似曲線算出部は、前記自車両の前後方向の特定範囲は、3次曲線を算出し、前記特定範囲以外の前記前後方向の範囲は、2次曲線を算出する請求項1から10のいずれか一項に記載の車線形状認識システム。
- 前記有効範囲内の前記曲線の情報に基づいて、車両の走行制御、及び車両の走行情報の案内の一方又は双方を行う車両制御部を更に備えた請求項1から11のいずれか一項に記載の車線形状認識システム。
- 自車両の前方に連なって配置されている一連の標示又は物体の前記自車両に対する相対位置を検出する標示物体検出ステップと、
一連の前記標示又は前記物体の相対位置を近似した曲線を算出する近似曲線算出ステップと、
複数の前記曲線が算出された場合に、複数の前記曲線の形状を相互に比較し、車線形状に対応する前記曲線及び前記曲線の有効範囲を判定する曲線有効範囲判定ステップと、
を備えた車線形状認識方法。
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Legal Events
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121 | Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application |
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ENP | Entry into the national phase |
Ref document number: 2021532636 Country of ref document: JP Kind code of ref document: A |
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122 | Ep: pct application non-entry in european phase |
Ref document number: 19937502 Country of ref document: EP Kind code of ref document: A1 |